JPH06118327A - 光偏向器 - Google Patents

光偏向器

Info

Publication number
JPH06118327A
JPH06118327A JP4268599A JP26859992A JPH06118327A JP H06118327 A JPH06118327 A JP H06118327A JP 4268599 A JP4268599 A JP 4268599A JP 26859992 A JP26859992 A JP 26859992A JP H06118327 A JPH06118327 A JP H06118327A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnet
fixed
shaft
rotary
magnetic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4268599A
Other languages
English (en)
Inventor
Sadaji Sada
貞二 佐田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP4268599A priority Critical patent/JPH06118327A/ja
Publication of JPH06118327A publication Critical patent/JPH06118327A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
  • Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スキャナーモータのマグネットの着磁に起因
する軸と回転体との間の接触摩擦を低減し、長寿命の光
偏向器を提供する。 【構成】 スリーブ3とこのスリーブ3を挿着する軸1
の一方を回転部材とし他方を固定部材とする動圧空気軸
受と、回転部材に固定されて4極以上に着磁された回転
駆動用のマグネット6と、固定部材に設けたステータコ
ア7と、回転部材に固定された回転多面鏡11とからな
る。 【効果】 4極以上偶数個の着磁マグネットを備えるこ
とで、ステータコア7とマグネットとの間に働く力は、
マグネット回転によって変動することがなくなり、2倍
波形磁気不平衡力は略々零となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外周に複数の反射鏡面
を形成した回転多面鏡を回転させ、前記反射鏡面に入射
する光ビームを反射させて画像担体あるいは記録部材上
に偏向走査させる光偏向器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、レーザ等の光源から出射された
光ビームで画像担体等を走査してその画像を読み取る画
像読取装置、あるいは画像信号や文字信号で変調された
光ビームで記録媒体を走査して画像の記録を行う画像記
録装置では、上記光ビームを走査するための手段として
複数の反射鏡面を外周に有する回転多面鏡が用いられ
る。
【0003】この種の光偏向器として、相互に挿着する
スリーブと軸の何れか一方を回転部材とし他方を固定部
材とする動圧空気軸受等を好適とする回転軸受と、回転
部材に取りつけた永久磁石(マグネット)と固定部材に
設置した環状鉄心(ステータコア)に電磁コイルを巻回
してなる磁気回路により回転トルクを発生する回転トル
ク発生機能,所謂スキャナーモータを構成すると共に軸
方向に回転体を保持する磁気軸受の機能を兼ね備えた磁
気回路を有する光偏向器が知られている。
【0004】図7はこの種の光偏向器を用いた画像記録
装置の概略構成の説明図であって、30はレーザ、31
はコリメータレンズ、32は集光光学系、33は記録媒
体である感光体、53は回転多面鏡、53−1は回転多
面鏡を構成する複数の反射鏡面、57は回転駆動機構
(スキャナーモータ)、58は防塵カバー(以下、単に
カバーという)、58−1は光ビームが入出射する開口
部(入出射窓)である。
【0005】同図において、回転多面鏡53はスキャナ
ーモータ57で矢印A方向に回転される。半導体レーザ
あるいはガスレーザ等のレーザ30から出射される光ビ
ームは、図示しない変調手段によって画像信号等で変調
され、回転多面鏡53の反射鏡面53−1に入射する。
回転多面鏡53の反射鏡面53−1で反射された光ビー
ム(反射光ビーム)は集光光学系32を通して感光体3
3に投射される。
【0006】この反射光ビームは回転多面鏡53の矢印
A方向の回転に伴って矢印B方向に偏向されて感光体3
3上を主走査する。これと共に感光体33の矢印C方向
の回転により副走査が行われて当該感光体33上に2次
元の画像書込みがなされる。なお、光ビームの入出射窓
58−1を有する防塵カバー58は回転多面鏡53の反
射鏡面53−1に塵埃が付着するのを防止するために取
付けられるものである。
【0007】図8は従来の光偏向器の構造を説明する断
面図、図9は図8のスキャナーモータを構成するマグネ
ットの着磁状態を示すマグネット部分の要部平面図であ
って、1は固定軸、1−1は動圧発生用溝、2はハウジ
ング、3は回転スリーブ、3−1はフランジ、4はカバ
ー、4−1は入出射窓、5はヨーク、6はマグネット、
7はステータコア、8はスタッド、9は回路基板、10
は磁気検出素子、11は回転多面鏡、12はキャップフ
ランジ、13,17,18,20はネジ、14はウイン
ドウガラス、15は隙間、16は軸フランジ、19はカ
ラー、21はバランスリング、22は反射鏡面、23は
空気だまり、24は電磁コイル、25は微細孔である。
【0008】この光偏向器は軸1が固定され、この軸1
に挿着したスリーブが回転する固定軸形式のものであ
り、ここでは軸1を固定軸、スリーブ3を回転スリーブ
として説明する。図8と図9において、固定軸1の一端
は軸フランジ16に固着されており、それらはネジ17
によりハウジング2に固定されている。
【0009】固定軸1の周表面には、ラジアル軸受とし
て働く動圧発生用溝1−1が設けられている。このラジ
アル軸受は、軸方向に対して直角の方向に力が働いて
も、回転の中心が所定の位置よりズレないようにするた
めの軸受である。スキャナーモータを構成するロータ部
は固定軸1に隙間15を隔てて挿着した部分であり、回
転スリーブ3とこの回転スリーブ3に圧入あるいは接着
等により固着されたヨーク5、ヨーク5に固着したマグ
ネット6、およびバランスリング21で構成されてい
る。
【0010】このロータ部に回転多面鏡11が取り付け
られる。回転多面鏡11の取り付けは、当該多面鏡11
の中心孔を回転スリーブ3に挿着し、その上方からキャ
ップフランジ12を当て、ネジ13によって回転スリー
ブ3に固定することによって行う。固定軸1の上端とキ
ャップフランジ12の間には、スラスト方向(軸方向)
のダンピングを抑制する空気だまり23が形成される。
なお、微細孔25は空気だまり23と外気とを連通して
上記空気だまり23によるダンピング効果を安定化させ
る。
【0011】一方、スキャナーモータを構成するステー
タ部は、ハウジング2と、このハウジング2にネジ17
で固定された軸フランジ16に一端が圧入等によって固
着された固定軸1、ハウジング2にカラー19を介しネ
ジ20によって固定されたステータコア7、ステータコ
ア7に巻回されたトロイダル形式を好適とする電磁コイ
ル24、ステータコア7に取り付けられたスタッド8に
よって支持される回路基板9、回路基板9上に植立設置
されたホール素子を好適とする磁気検出素子(センサ
ー)10等から構成されている。
【0012】回転多面鏡を回転駆動する所謂スキャナー
モータ部を構成するマグネット6は永久磁石であり、図
9に示したように2極着磁されており、対向するステー
タコア7との間には磁気的吸引力が働いている。この吸
引力は、マグネット6とステータコア7との対向位置
が、モータの軸方向(スラスト方向)にズレないように
する作用をする。つまり、マグネット6が右方に移動し
た時には、前記吸引力に左方へ引き戻す成分が現れて引
き戻されるし、左方に移動したときには右方に引き戻さ
れる成分が現れて引き戻される。かくして、マグネット
6とステータコア7とは、前記磁気吸引力により、軸方
向の所定位置にて対向せしめられるようにされる。すな
わち、マグネット6とステータコア7により、磁気的ス
ラスト軸受が構成されている。
【0013】磁気検出素子10としては、例えば、ホー
ル素子が用いられる。これは、マグネット6の漏れ磁束
を検出して、マグネット6が回転する際、N極が通過し
たかS極が通過したかを検出する。磁気検出素子10の
検出信号は、回路基板9に印刷された配線を通して図示
しない制御回路部へ送られる。制御回路部では、この検
出信号を基に、ステータコア7の各個所に巻回されてい
る電磁コイルに流す電流の向きを決める。その結果、マ
グネット6との相互作用により回転を持続する方向の力
が発生させられる。
【0014】回転スリーブ3が回転すると、動圧発生用
溝1−1により、軸1の周囲(隙間15の部分)に高い
圧力の空気層が生ぜしめられる。この圧力により、回転
スリーブ3は軸1より浮いた状態で支持される動圧空気
軸受が構成される。なお、同図では、動圧発生用溝1−
1を固定軸1の外周に設けているが、これに代えて回転
スリーブ3の内壁に動圧発生用溝1−1を設けるように
してもよいものである。
【0015】上記隙間15の空気層はロータ部の回転中
心を一定に保つ作用をする。例えば、回転スリーブ3が
同図の左方にズレたとすると、右方の隙間15の隙間が
大となり、この部分の隙間の圧力はズレる前より小とな
る。一方、左方の隙間は小となるから、この部分の隙間
の圧力はズレる前より大となる。圧力の大小関係が上記
のようになると、回転スリーブ3は右方に押され、最終
的には元の位置へ戻されることになる。
【0016】図10は回転多面鏡とその偏向動作の説明
図であって、図8のカバー4を取り去った上面図を示し
ている。回転多面鏡11は同図に示したように、軸方向
の上方から見た場合、正多角形を成しており、その外周
(側面)には多数の反射鏡面22を有している。同図に
おいて、入射窓4−1のウインドウガラス14を通って
入射したレーザー等の光ビームは、回転多面鏡11の反
射鏡面22で反射され、再び入射窓4−1のウインドウ
ガラス14を通って出射される。
【0017】光ビームが入射窓4−1の位置にある反射
鏡面に入射して回転多面鏡11が回転すると、該光ビー
ムの反射光ビームは徐々に向きが変えさせられ、偏向が
なされる。回転が進んで、次の反射鏡面が回転して来る
と、光ビームは今度はこれに入射する。この反射鏡面で
も、前の反射鏡面と同様にして偏向が行われる。従っ
て、反射光ビームは、一定の角度範囲を走査する形とな
り、その走査速度は回転多面鏡11の回転速度に依存す
る。
【0018】上記の光偏向器は軸1を固定した固定軸型
であるが、スリーブをハウジングに固定し、これに回転
軸を挿着した回転軸型も知られている。なお、この種の
光偏向器に関する従来技術は、例えば特開昭62−23
1922号公報に開示されている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術におい
て、回転多面鏡を回転させる駆動機構,所謂スキャナー
モータを構成するマグネット6が2極であるために、該
駆動機構の回転に伴って3つの磁気不平衡力(基本波形
力と2倍波形力とオフセット力)が発生する。モータに
は動圧空気軸を使用しているがために回転起動時と停止
時には回転体の軸と回転スリーブの特定位置が接触し、
この磁気不平衡力が軸受を摩耗させ寿命を低下させると
いう問題があった。
【0020】図5はスキャナーモータを構成するマグネ
ットが2極着磁の場合の磁気不平衡力の基本波形磁気不
平衡力の説明図であって、横軸はマグネットの回転量
(回転角度)、縦軸は磁束密度Bgを示す。スキャナー
モータを構成するマグネット6が前記図9に示したよう
な2極着磁の場合、軸受軸(固定軸1)の中心とマグネ
ット6の外径中心との偏心によって、軸受軸の任意の1
点(同図では軸受軸にかかる力をステータコア7で測定
できるようにしているので、ステータコア7に固定した
磁気不平衡力検知センサー部:磁気検出素子10)にか
かる磁気不平衡力の1つとして、回転体すなわちマグネ
ット6の1回転につき1回発生する磁気不平衡力F1が
存在する。これを基本波形磁気不平衡力と言う。
【0021】図6はスキャナーモータを構成するマグネ
ットが2極着磁の場合の磁気不平衡力の2倍波形磁気不
平衡力とオフセット力の説明図であって、横軸はマグネ
ットの回転量(回転角度)、縦軸は磁束密度Bgを示
す。スキャナーモータを構成するマグネット6の着磁が
2極の場合、軸受軸(固定軸1)の中心と環状のステー
タコア7の内径中心との偏心によって、軸受軸の上記任
意の1点にかかる磁気不平衡力は、回転体であるマグネ
ット6の1回転につき2回発生する磁気不平衡力と該回
転体の回転に関係なく常に一定の磁気不平衡力が働いて
いる。
【0022】この回転体1回転につき2回の磁気不平衡
力を2倍波形磁気不平衡力と言い、回転に関係なく常に
働く磁気不平衡力をオフセット力と言う。動圧空気軸受
は回転起動時と停止時には軸受隙間における圧力が小さ
く固定軸1と回転スリーブ3とが接触しながら回転して
いる。そして、回転速度が速くなるに伴って上記圧力が
上昇し、固定軸1と回転スリーブ3とが非接触となる。
【0023】軸受の隙間15の圧力は半径方向に均一で
あるため、回転起動時や停止時に半径方向に対し特定方
向の外力が加わっている場合、その接触時間や接触力が
増加し軸受の摩耗をさらに促進し寿命が低下する。した
がって2極のマグネットとからなる磁気不平衡力が寿命
に大きな影響を与えるという問題がある。本発明の目的
は、上記従来技術の問題点を解消し、スキャナーモータ
のマグネットの着磁に起因する軸と回転体との間の接触
摩擦を低減し、長寿命の光偏向器を提供することにあ
る。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、回転多面鏡を有するスキャナーモータと
その軸受に動圧空気軸受構造を具備する光偏向器におい
て、スキャナーモータを構成するマグネットの極数を4
極以上の偶数個にすることによって、軸受に作用する磁
気不平衡力を大幅に低減させたものである。
【0025】すなわち、本発明は、相互に挿着したスリ
ーブ3とこのスリーブ3を挿着する軸1の一方を回転部
材とし他方を固定部材とする動圧空気軸受と、上記回転
部材に固定されて外周に複数の反射鏡面22を形成した
回転多面鏡11と、上記回転部材に固定された回転駆動
用のマグネット6と、上記固定部材に設けた電磁コイル
24を巻回したステータコア7とで構成された回転トル
ク発生機能と上記回転部材を上記軸1の軸方向に保持す
る磁気軸受機能とを兼ね備えた磁気回路とを有し、上記
回転多面鏡11を回転させることにより、入射する光ビ
ームを上記回転多面鏡11の反射鏡面22で反射させて
偏向を行う光偏向器において、前記マグネット6の着磁
を4極以上としたことを特徴とする。
【0026】なお、本発明は、軸受の軸を固定した固定
軸形式に限らず、スリーブ側を固定部材とし、これに挿
着した回転軸に回転多面鏡を固定した回転軸形式の動圧
空気軸受を備える光偏向器にも同様に適用できることは
言うまでもない。さらに、本発明は、ステータコアの内
周に回転マグネットを配置した,所謂インナーローター
型スキャナーモータに限るものではなく、回転マグネッ
トをステータコアの外周に配置した,所謂アウターロー
タ型のスキャナーモータをもつ光偏向器にも適用でき、
また、光偏向器以外の駆動用モータにも同様に適用でき
るものである。
【0027】
【作用】磁気不平衡力の内、2倍波形の磁気力の差は軸
受の軸中心とステータコアの外径中心との偏心によって
発生する。4極以上偶数個の着磁マグネットを備えた場
合では、ステータコアとマグネットとの間に働く力は、
マグネット回転によって変動することがなくなるので、
この2倍波形磁気不平衡力は略々零となる。
【0028】したがって、軸受における軸と回転体との
間の接触が略々解消され、長寿命の軸受機構をもつ光偏
向器を構成することが可能となる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例につき、図面を参照し
て詳細に説明する。図1は本発明による光偏向器の1実
施例の説明図であって、(a)は光偏向器の一部を破断
した断面図、(b)はその要部を示す平面図である。同
図において、1は固定軸、1−1は動圧発生用溝、2は
ハウジング、3は回転スリーブ、3−1はフランジ、4
はカバー、4−1は入出射窓、5はヨーク、6はマグネ
ット、7はステータコア、8はスタッド、9は回路基
板、10は磁気検出素子、11は回転多面鏡、12はキ
ャップフランジ、13,17,18,20はネジ、14
はウインドウガラス、15は隙間、16は軸フランジ、
19はカラー、21はバランスリング、22は反射鏡
面、24は電磁コイル、25は微細孔である。
【0030】図示の光偏向器は前記従来技術の項で説明
したものと概略構造において略々同一のものであるが、
以下では構造理解の都合上説明が重複する部分もある。
この光偏向器は軸1が固定され、この軸1に挿着したス
リーブが回転する固定軸形式のものであり、ここでは軸
1を固定軸、スリーブ3を回転スリーブとして説明す
る。
【0031】同図(a)に示したように、固定軸1の一
端は軸フランジ16に固着されており、それらはネジ1
7によりハウジング2に固定されている。固定軸1の周
表面には、ラジアル軸受として働く動圧発生用溝1−1
が設けられている。このラジアル軸受は、軸方向に対し
て直角の方向に力が働いても、回転の中心が所定の位置
よりズレないようにするための軸受である。
【0032】スキャナーモータを構成するロータ部は固
定軸1に隙間15を隔てて挿着した部分であり、回転ス
リーブ3とこの回転スリーブ3に圧入あるいは接着等に
より固着されたヨーク5、ヨーク5に固着したマグネッ
ト6、およびバランスリング21で構成されている。一
方、スキャナーモータを構成するステータ部は、ハウジ
ング2と、このハウジング2にネジ17で固定された軸
フランジ16に一端が圧入等によって固着された固定軸
1、ハウジング2にカラー19を介しネジ20によって
固定されたステータコア7、ステータコア7に巻回され
たトロイダル形式を好適とする電磁コイル24、ステー
タコア7に取り付けられたスタッド8によって支持され
る回路基板9、回路基板9上に植立設置されたホール素
子を好適とする磁気検出素子10等から構成されてい
る。
【0033】回転多面鏡を回転駆動する所謂スキャナー
モータ部を構成するマグネット6は永久磁石であり、同
図(b)に示したように4極着磁されており、対向する
ステータコア7との間には磁気的吸引力が働いている。
この吸引力は、マグネット6とステータコア7との対向
位置が、モータの軸方向(スラスト方向)にズレないよ
うにする作用をする。つまり、マグネット6が右方に移
動した時には、前記吸引力に左方へ引き戻す成分が現れ
て引き戻されるし、左方に移動したときには右方に引き
戻される成分が現れて引き戻される。かくして、マグネ
ット6とステータコア7とは、前記磁気吸引力により、
軸方向の所定位置にて対向せしめられるようにされる。
すなわち、マグネット6とステータコア7により、磁気
的スラスト軸受が構成されている。
【0034】磁気検出素子10としては、例えば、ホー
ル素子が用いられる。これは、マグネット6の漏れ磁束
を検出して、マグネット6が回転する際、N極が通過し
たかS極が通過したかを検出する。磁気検出素子10の
検出信号は、回路基板9に印刷された配線を通して図示
しない制御回路部へ送られる。制御回路部では、この検
出信号を基に、ステータコア7の各個所に巻回されてい
る電磁コイルに流す電流の向きを決める。その結果、マ
グネット6との相互作用により回転を持続する方向の力
が発生させられる。
【0035】回転スリーブ3が回転すると、動圧発生用
溝1−1により、軸1の周囲(隙間15の部分)に高い
圧力の空気層が生ぜしめられる。この圧力により、回転
スリーブ3は軸1より浮いた状態で支持される動圧空気
軸受が構成される。なお、同図では、動圧発生用溝1−
1を固定軸1の外周に設けているが、これに代えて回転
スリーブ3の内壁に動圧発生用溝1−1を設けるように
してもよい。
【0036】上記隙間15の空気層はロータ部の回転中
心を一定に保つ作用をする。例えば、回転スリーブ3が
同図の左方にズレたとすると、右方の隙間15の隙間が
大となり、この部分の隙間の圧力はズレる前より小とな
る。一方、左方の隙間は小となるから、この部分の隙間
の圧力はズレる前より大となる。圧力の大小関係が上記
のようになると、回転スリーブ3は右方に押され、最終
的には元の位置へ戻されることになる。
【0037】本実施例においてその構成上従来の光偏向
器と異なる点は、固定軸1の中心に対して回転スリーブ
3に固着されたマグネット6の着磁を4極とした点であ
る。以下、マグネット6を4極着磁とした場合の2倍波
形について軸の中心(マグネット6外径の中心)に対し
てステータコア7の内径中心が偏心したときの回転体の
基準位置が0度,30度,45度を例として説明する。
【0038】図2は4極着磁のマグネットにおける基準
位置が0度の時の磁気不平衡力の説明図であって、図1
と同一符号は同一部分に対応する。同図において、軸の
中心a(マグネット6外径の中心)に対してステータコ
ア7の内径中心bが偏心したときの基準位置が0度の場
合は、NまたはS極が磁気不平衡力検知センサー10の
設置方向(X方向)に向いている状態である。
【0039】ステータコア7の内径中心bとマグネット
6外径中心aとの偏心量がrであるときに発生する2倍
波形の大きさをFとする。この回転体が30度回転した
ときの状態が図3である。図3は4極着磁のマグネット
における基準位置が30度の時の磁気不平衡力の説明図
であって、この場合ステータコア7の内径に近いS極で
は、図2のときよりもマグネット6の外径とステータコ
ア7の内径の隙間が(2/√3)だけ広がる。したがっ
て、磁気力は(√3/2)弱くなるので、磁気力は、
(√3/2)Fとなる。
【0040】また、図3において、ステータコア7の内
径に近いN極では、図2の状態にあるときよりもマグネ
ット6の外径とステータコア7の内径の隙間が(2/
1)だけ広がる。したがって、磁気力は(1/2)だけ
弱くなるので(1/2)Fとなる。ここで、磁気力を測
定するセンサー10には、(√3/2)Fと(1/2)
Fの合力がかかる。その磁気力はFである。この力は3
0度回転前のものと変化していないことがわかる。
【0041】この状態からさらに15度回転させた状態
が図4である。図4は4極着磁のマグネットにおける基
準位置が45度の時の磁気不平衡力の説明図であって、
ステータコア7の内径に近いS,N極ともにマグネット
6の外径とステータコア7の内径は図2の状態での隙間
より(√2/1)広がっている。したがって、前述同様
磁気力は、(1/√2)Fとなり、センサー10にかか
る磁気力はやはり回転前と同じFである。
【0042】このように、回転体の回転角度にかかわら
ず磁気力は変化しない。すなわち、マグネット6を4極
にすることで前記従来技術で問題となっている図5の2
倍波形は零にすることができる。そして、上記磁気力F
は、図6で説明した前述のオフセット力である。なお、
以上はマグネットの着磁を4極として説明したが、6
極,8極,・・の偶数極に着磁することで上記と同様の
効果が得られる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
マグネットの着磁を4極以上の偶数極とすることによっ
て、2極着磁のマグネットで発生する2倍波形磁気不平
衡力を零とすることができ、2倍波形磁気不平衡力の影
響による軸受の接触力を極小として駆動立上り/立下り
時の接触時間を低減し、かつ回転時の接触を無くして軸
受の摩耗を低減した長寿命の光偏向器を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による光偏向器の1実施例の説明図で
あって、(a)は光偏向器の一部を破断した断面図、
(b)はその要部を示す平面図である。
【図2】 4極着磁のマグネットにおける基準位置が0
度の時の磁気不平衡力の説明図である。
【図3】 4極着磁のマグネットにおける基準位置が3
0度の時の磁気不平衡力の説明図である。
【図4】 4極着磁のマグネットにおける基準位置が4
5度の時の磁気不平衡力の説明図である。
【図5】 スキャナーモータを構成するマグネットが2
極着磁の場合の磁気不平衡力の基本波形磁気不平衡力の
説明図である。
【図6】 スキャナーモータを構成するマグネットが2
極着磁の場合の磁気不平衡力の2倍波形磁気不平衡力と
オフセット力の説明図である。
【図7】 光偏向器を用いた画像記録装置の概略構成の
説明図である。
【図8】 従来の光偏向器の構造を説明する断面図であ
る。
【図9】 従来の光偏向器のスキャナーモータを構成す
るマグネットの着磁状態を示すマグネット部分の要部平
面図である。
【図10】 回転多面鏡とその偏向動作の説明図であ
る。
【符号の説明】
1・・・・固定軸、1−1・・・・動圧発生用溝、2・
・・・ハウジング、3・・・・回転スリーブ、3−1・
・・・フランジ、4・・・・カバー、4−1・・・・入
出射窓、5・・・・ヨーク、6・・・・マグネット、7
・・・・ステータコア、8・・・・スタッド、9・・・
・回路基板、10・・・・磁気検出素子、11・・・・
回転多面鏡、12・・・・キャップフランジ、13,1
7,18,20・・・・ネジ、14・・・・ウインドウ
ガラス、15・・・・隙間、16・・・・軸フランジ、
19・・・・カラー、21・・・・バランスリング、2
2・・・・反射鏡面、23・・・・空気だまり、24・
・・・電磁コイル、25・・・・微細孔。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互に挿着したスリーブとこのスリーブ
    を挿着する軸の一方を回転部材とし他方を固定部材とす
    る動圧空気軸受と、上記回転部材に固定されて外周に複
    数の反射鏡面を形成した回転多面鏡と、上記回転部材に
    固定された回転駆動用のマグネットと、上記固定部材に
    設けた電磁コイルを巻回したステータコアとで構成され
    た回転トルク発生機能と上記回転部材を上記軸の軸方向
    に保持する磁気軸受機能とを兼ね備えた磁気回路とを有
    し、上記回転多面鏡を回転させることにより、入射する
    光ビームを上記回転多面鏡の反射鏡面で反射させて偏向
    を行う光偏向器において、前記マグネットの着磁を4極
    以上としたことを特徴とする光偏向器。
JP4268599A 1992-10-07 1992-10-07 光偏向器 Pending JPH06118327A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4268599A JPH06118327A (ja) 1992-10-07 1992-10-07 光偏向器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4268599A JPH06118327A (ja) 1992-10-07 1992-10-07 光偏向器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06118327A true JPH06118327A (ja) 1994-04-28

Family

ID=17460777

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4268599A Pending JPH06118327A (ja) 1992-10-07 1992-10-07 光偏向器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06118327A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4512626A (en) Rotating mirror scanner
US4726640A (en) Optical deflector with a pneumatic and a magnetic bearing
US6175174B1 (en) Axial load carrying magnetic bearing for a rotatable body
JP3306933B2 (ja) 空気磁気軸受型モータ
US5430570A (en) Light deflector
JPH0749463A (ja) 光偏向器
JPH06118327A (ja) 光偏向器
JPH06118326A (ja) 光偏向器
JPH06130315A (ja) 光偏向器
JP3128975B2 (ja) 光偏向器
JP2000139066A (ja) ブラシレスモータ及び光偏向器
JP3193539B2 (ja) 光偏向器
JPH10225079A (ja) モータ
JPH06137985A (ja) 回転不釣合調整装置
JPH0643383A (ja) 光偏向器
JP3469437B2 (ja) 動圧軸受モータおよび光偏向器
JP3608327B2 (ja) 磁気軸受装置
JP3740821B2 (ja) 動圧軸受モータ
JP2757464B2 (ja) 光偏向器
JPH0811042Y2 (ja) モータ
JPS6270811A (ja) 空気・磁気軸受型光偏向器
JPH0772412A (ja) 光偏向器
JPH06130314A (ja) 光偏向器
JPH07244250A (ja) 光偏向器
JPH0764010A (ja) 光偏向器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060221

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20060222

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20060313

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20060327

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080715

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080729

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080922

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090407

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20090428

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090608

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090811

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090812

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120821

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130821

Year of fee payment: 4