JPH0613711U - コンパクト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 底板が破損したり変形したりしても容器本体
や化粧皿を交換しなくてよいコンパクトを提供する。 【構成】 上面に化粧料収容凹部１ａが形成された容器
本体１と、上記容器本体１の上面を蓋する蓋体２と、上
記容器本体１の後端部と上記蓋体２の後端部とをヒンジ
連結するヒンジ軸３と、上面にパフ収容凹部５ａが形成
された皿状のパフ収容体５とを備えている。そして、上
記パフ収容体５を容器本体１の底面に、パフ収容凹部５
ａを容器本体１の底面に対面させた状態で配置し、パフ
収容体５の後端部に上記ヒンジ軸３に着脱自在に嵌合す
る嵌合孔部８を形成している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、パフを収容したパフ収容体が容器本体と蓋体とを連結するヒンジ 軸に着脱自在に取り付けられているコンパクトに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

化粧料とパフとを別々に収容するコンパクトとして、図５に示すものが主流に なっている。すなわち、このコンパクトは、左側に化粧料収容凹部２０ａが形成 され右側にパフ収容凹部２０ｂが形成された容器本体２０の後端部に、蓋体２３ をヒンジ連結して構成されており、上記化粧料収容凹部２０ａには、図６に示す ように、その底面に、化粧料２４が収容された化粧皿２１が接着剤２５により接 着・固定されている。そして、上記化粧料２４は、乾いた状態または水を含ませ た状態のスポンジ状のパフ２２に移し取られて顔に塗られる。このようなパフ２ ２を乾かす場合には、洗浄後に、容器本体２０のパフ収容凹部２０ｂ内に戻して ここに収容した状態で乾かしたり、コンパクトの外で台等の上に載置した状態で 乾かしたりすることが行われる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記コンパクトでは、過ってコンパクトを落とし容器本体２０ の底部が床面に当たる等すると、この落下による衝撃が化粧皿２１にも直接に伝 わり、容器本体２０の底部が破損したり変形したりするだけでなく、化粧皿２１ も破損したり変形したりする。しかも、このようにコンパクトの底部が破損した り変形したりすると、容器本体２０と化粧皿２１の双方、またはコンパクトの全 体を交換しなければならず、交換費用が高価になり、そのうえ、資源の消費量が 増えることにもなる。

【０００４】 この考案は、このような事情に鑑みなされたもので、底部が破損したり変形し たりしても容器本体や化粧皿を交換しなくてよいコンパクトの提供をその目的と する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するため、この考案のコンパクトは、上面に化粧料収容凹部 が形成された容器本体と、上記容器本体の上面を蓋する蓋体と、上記容器本体の 端部と上記蓋体の端部とをヒンジ連結するヒンジ軸と、上面にパフ収容凹部が形 成された皿状のパフ収容体とを備え、上記パフ収容体を容器本体の底面に、パフ 収容凹部を容器本体の底面に対面させた状態で配置し、パフ収容体の端部に上記 ヒンジ軸に着脱自在に嵌合する嵌合部を形成したという構成をとる。

【０００６】

【作用】

すなわち、この考案のコンパクトは、洗浄したパフを乾かす場合、パフ収容体 をヒンジ軸から外し、そののち、このパフ収容体のパフ収容凹部内に洗浄したパ フを収容し、その状態で、パフを乾かすのに適した場所にパフ収容体を移動しそ こで乾かす。そして、パフが乾いた後、上記パフ収容体をヒンジ軸に取り付ける 。このように、この考案のコンパクトでは、パフ収容体をヒンジ軸に着脱自在に 取り付けることにより、ヒンジ軸をパフ収容体の取り付け軸として利用している ため、その構造が簡単化する。しかも、容器本体の底面にパフ収容体を、パフ収 容凹部を容器本体の底面に対面させた状態で配置したため、過ってコンパクトを 落としその底部が床面に当たる等しても、この落下による衝撃が上記パフ収容体 やこのパフ収容体内に収容されたパフに吸収され、上記衝撃が容器本体や化粧皿 に直接に伝えられることがない。したがって、上記落下時にパフ収容体が破損し たり変形したりすることがあっても容器本体や化粧皿が破損したり変形したりす ることが殆どないようになる。しかも、上記のようにコンパクトの底部が破損し たり変形したりしても、パフ収容体だけを交換すればよく、容器本体および化粧 皿、または、コンパクト全体を交換しなくてよいため、交換費用が安価になり、 そのうえ、資源の節約にもなる。

【０００７】 つぎに、この考案を実施例にもとづいて詳しく説明する。

【０００８】

【実施例】

図１はこの考案の一実施例を示している。図において、１は容器本体である。 この容器本体１には、その上面に化粧料収容凹部１ａが形成されており、この化 粧料収容凹部１ａ内に、化粧料１０を収容した化粧皿４が収容されている。また 、この容器本体１には、その後端部にヒンジ軸３が取り付けられており、このヒ ンジ軸３が蓋体２の後端部に設けた連結部２ａの軸挿通孔（図示せず）に挿通し 、これにより、容器本体１に蓋体２がヒンジ連結されている。そして、上記ヒン ジ軸３には、上面にパフ６収容用の凹部５ａが形成されたパフ収容体５が回動自 在に、かつ、着脱自在に取り付けられている。

【０００９】 より詳しく説明すると、上記パフ収容体５は容器本体１の下側に、上記パフ収 容凹部５ａを容器本体１の底面に対面させた状態で配置されている。また、上記 パフ収容体５の後端部はやや低く形成されており、この低くなっている部分５ｂ に、図２および図３に示すように、左右一対の連結凸部７が一体的に立設されて いる。これら両連結凸部７には、上記ヒンジ軸３に回動自在に嵌合しうる嵌合孔 部８と、この嵌合孔部８の上部から上拡がり状に延び上端が開放している切欠き 溝部９とが形成されており、これにより、上記嵌合孔部８にヒンジ軸３を着脱自 在に取り付けることができるようになっている。図２において、１１は通気溝で あり、上記パフ収容凹部５ａの底部の左右両側に、それぞれ底部を貫通する状態 で穿設されている。これら各通気溝１１は中央から外側に向かって少し後方に傾 斜する状態に形成されている。また、図１において、１２は蓋体２の前端部に設 けた係合部であり、１３は容器本体１の前端部に設けられ上記係合部１２と着脱 自在に係合する被係合部であり、１４は鏡である。

【００１０】 このように構成されたコンパクトにおいて、洗浄したパフ６を乾かす場合には 、まず、パフ収容体５を容器本体１の後端部に取り付けたヒンジ軸３から取り外 し、ついで、上記パフ収容体５のパフ収容凹部５ａ内にパフ６を載置・収容する 。そののち、パフ６を乾かすのに適した場所にパフ収容体５を持って行き、そこ で乾す。このパフ６が乾いた後、そのままの状態でパフ収容体５を上記容器本体 １のヒンジ軸３に取り付ける。

【００１１】 このように、このコンパクトは、パフ収容体５の後端部に設けた連結凸部７に 嵌合孔部８と切欠き溝部９とを設け、上記嵌合孔部８を容器本体１の後端部に設 けたヒンジ軸３に回動自在に、かつ、着脱自在に取り付けることができるように し、これにより、ヒンジ軸３をパフ収容体５の回転軸として利用している。この ため、簡単な構造でもってパフ収容体５を備えたコンパクトを得ることができる ものである。しかも、容器本体１の下側にパフ収容体５を配置したため、過って コンパクトを落としその底部を床面に当てる等しても、この落下による衝撃がパ フ収容体５やパフ６に吸収・緩衝されて容器本体１や化粧皿４に直接に伝わらな い。したがって、パフ収容体５が破損したり変形したりしても、容器本体１や化 粧皿４が破損したり変形したりすることが殆どなく、交換時の費用が安価になり 、そのうえ、資源の節約にもなる。

【００１２】 なお、上記実施例では、パフ収容体５の後端部に左右一対の連結凸部７を設け ているが、これに限定するものではなく、上記パフ収容体５の後端部の中央に１ 個の連結凸部７を設けるようにしてもよい。

【００１３】

【考案の効果】

以上のように、この考案のコンパクトによれば、パフ収容体をヒンジ軸に着脱 自在に取り付けることにより、ヒンジ軸をパフ収容体の取り付け軸として利用し ているため、その構造が簡単化する。しかも、容器本体の底面にパフ収容体を、 パフ収容凹部を容器本体の底面に対面させた状態で配置したため、過ってコンパ クトを落としその底部が床面に当たる等しても、この落下による衝撃が上記パフ 収容体やこのパフ収容体内に収容されたパフに吸収され、上記衝撃が容器本体や 化粧皿に直接に伝えられることがない。したがって、上記落下時にパフ収容体が 破損したり変形したりすることがあっても容器本体や化粧皿が破損したり変形し たりすることが殆どないようになる。しかも、上記のようにコンパクトの底部が 破損したり変形したりしても、パフ収容体だけを交換すればよく、容器本体およ び化粧皿、または、コンパクト全体を交換しなくてよいため、交換費用が安価に なり、そのうえ、資源の節約にもなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案のコンパクトの要部の断面図である。

【図２】パフ収容体の平面図である。

【図３】パフ収容体の斜視図である。

【図４】パフ収容体を取り外した状態を示す断面図であ
る。

【図５】従来例を示す斜視図である。

【図６】従来例の要部を示す断面図である。

【符号の説明】

１ 容器本体 １ａ 化粧料収容凹部 ２ 蓋体 ３ ヒンジ軸 ４ 化粧皿 ５ パフ収容体 ５ａ パフ収容凹部 ６ パフ ８ 嵌合孔部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上面に化粧料収容凹部１ａが形成された
   容器本体１と、上記容器本体１の上面を蓋する蓋体２
   と、上記容器本体１の端部と上記蓋体２の端部とをヒン
   ジ連結するヒンジ軸３と、上面にパフ収容凹部５ａが形
   成された皿状のパフ収容体５とを備え、上記パフ収容体
   ５を容器本体１の底面に、パフ収容凹部５ａを容器本体
   １の底面に対面させた状態で配置し、パフ収容体５の端
   部に上記ヒンジ軸３に着脱自在に嵌合する嵌合部６を形
   成したことを特徴とするコンパクト。