JPH06136745A - 中空拡底場所打コンクリート杭の施工法 - Google Patents
中空拡底場所打コンクリート杭の施工法Info
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- JPH06136745A JPH06136745A JP13598692A JP13598692A JPH06136745A JP H06136745 A JPH06136745 A JP H06136745A JP 13598692 A JP13598692 A JP 13598692A JP 13598692 A JP13598692 A JP 13598692A JP H06136745 A JPH06136745 A JP H06136745A
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- head
- concrete
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Abstract
(57)【要約】 （修正有）
【目的】 拡底掘削された掘削穴内に中空拡底コンクリ
ート杭を構築する場合において、ケーシングおよびその
先端のヘッドを、有底のフレキシブルチューブにより包
み込むことにより、掘削穴内の安定液による悪影響をな
くす。 【構成】 縦方向のスリットを周方向に連続させて形成
した可撓性のヘッドを先端に取り付けた中空のケーシン
グに、上記ヘッドおよびケーシングを袋状のフレキシブ
ルチューブにより包み込みながら、ケーシング装入する
とともに、可撓性のヘッドを、その中央において外側に
座屈させて各スリット部を開口させると共に、ケーシン
グないにコンクリートを流し込み、これをヘッドの上記
開口部から外側に流出させて、上記ケーシングとフレキ
シブルチューブとの間に圧送し、かつ固化させて杭を形
成する。 これにより安定液の影響をうけず、杭の強度
劣化をふせぐ。
ート杭を構築する場合において、ケーシングおよびその
先端のヘッドを、有底のフレキシブルチューブにより包
み込むことにより、掘削穴内の安定液による悪影響をな
くす。 【構成】 縦方向のスリットを周方向に連続させて形成
した可撓性のヘッドを先端に取り付けた中空のケーシン
グに、上記ヘッドおよびケーシングを袋状のフレキシブ
ルチューブにより包み込みながら、ケーシング装入する
とともに、可撓性のヘッドを、その中央において外側に
座屈させて各スリット部を開口させると共に、ケーシン
グないにコンクリートを流し込み、これをヘッドの上記
開口部から外側に流出させて、上記ケーシングとフレキ
シブルチューブとの間に圧送し、かつ固化させて杭を形
成する。 これにより安定液の影響をうけず、杭の強度
劣化をふせぐ。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は底部を拡開させるように
した中空拡底場所打コンクリート杭の施工法の改良に関
し、特に杭の強度低下防止、ならびに杭先端の支持力向
上、および施工後におけるネガティブフリクションの減
衰防止をはかり、しかも杭の打設作業における施工の簡
便性と信頼性の向上を図ることを目的とする。
した中空拡底場所打コンクリート杭の施工法の改良に関
し、特に杭の強度低下防止、ならびに杭先端の支持力向
上、および施工後におけるネガティブフリクションの減
衰防止をはかり、しかも杭の打設作業における施工の簡
便性と信頼性の向上を図ることを目的とする。
【０００２】
【従来の技術】いわゆる拡底場所打コンクリート杭の打
設工法については、これまでに種々のものが提案され、
かつ実用化されている。 すなわち拡底リバース工法、
あるいは拡底アースドリル工法などのボーリング手段に
よりボーリング孔を穿設するとともに、該ボーリング孔
内にコンクリートを流し込んでコンクリート杭の施工を
おこなっていた。
設工法については、これまでに種々のものが提案され、
かつ実用化されている。 すなわち拡底リバース工法、
あるいは拡底アースドリル工法などのボーリング手段に
よりボーリング孔を穿設するとともに、該ボーリング孔
内にコンクリートを流し込んでコンクリート杭の施工を
おこなっていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の工法による場合においては、ボーリング孔内へ
のコンクリートの流し込みに際し、多量の地下水による
悪影響を受けることになる。 つまり、従来の工法に
よる場合でも、とりわけ安定液が用いられる一般的な工
法による場合には、安定液の中でコンクリートの流し込
みがおこなわれるためにＣａイオンやＯＨイオンの双方
の影響によって粘性ゲルストレングス壁の形成や、ＰＨ
に著しい悪影響をあたえる。
た従来の工法による場合においては、ボーリング孔内へ
のコンクリートの流し込みに際し、多量の地下水による
悪影響を受けることになる。 つまり、従来の工法に
よる場合でも、とりわけ安定液が用いられる一般的な工
法による場合には、安定液の中でコンクリートの流し込
みがおこなわれるためにＣａイオンやＯＨイオンの双方
の影響によって粘性ゲルストレングス壁の形成や、ＰＨ
に著しい悪影響をあたえる。
【０００４】また安定液中に含まれる塩分についても、
打設コンクリート杭の単位断面積当たりの強度を低下さ
せるために、その分だけ杭の径を余分に大きくする必要
があり、品質劣化と不経済性を免れない。 そればかり
でなく、場所打杭の外周面に粘性土が付着している場合
においては、杭の先端を支持地盤に支持させた状態にお
けるネガティブフリクション作用により、杭の先端を崩
壊させる恐れがある。
打設コンクリート杭の単位断面積当たりの強度を低下さ
せるために、その分だけ杭の径を余分に大きくする必要
があり、品質劣化と不経済性を免れない。 そればかり
でなく、場所打杭の外周面に粘性土が付着している場合
においては、杭の先端を支持地盤に支持させた状態にお
けるネガティブフリクション作用により、杭の先端を崩
壊させる恐れがある。
【０００５】さらにリバース工法やアースドリル工法に
よる場合においては、掘削杭穴の杭側壁の保持が完全で
はないために、支持地盤の掘削杭穴に鉄筋やトレミー管
を施工するに際して、上記した杭穴の側壁部が崩壊し、
土砂が落下して支持地盤上に堆積し、その結果杭先端の
断面を著しく減少させ、しかも不等沈下させたりする原
因にもなるためにあまり好ましいものではない。
よる場合においては、掘削杭穴の杭側壁の保持が完全で
はないために、支持地盤の掘削杭穴に鉄筋やトレミー管
を施工するに際して、上記した杭穴の側壁部が崩壊し、
土砂が落下して支持地盤上に堆積し、その結果杭先端の
断面を著しく減少させ、しかも不等沈下させたりする原
因にもなるためにあまり好ましいものではない。
【０００６】さらにベノト工法による場合においては、
ケーシングの引き抜き時、あるいはコンクリートの打設
時に鉄筋の共上がり現象を生じ、支持地盤での杭先端部
における強度低下の原因ともなるなど、種々の問題点を
有していた。
ケーシングの引き抜き時、あるいはコンクリートの打設
時に鉄筋の共上がり現象を生じ、支持地盤での杭先端部
における強度低下の原因ともなるなど、種々の問題点を
有していた。
【０００７】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は上記した
従来技術における種々の課題を解決し、杭の強度低下防
止、ならびに杭先端の支持力向上、および施工後におけ
るネガティブフリクションの減衰防止をはかり、しかも
杭の打設作業における施工の簡便性と信頼性の向上を図
るようにしたものである。 すなわち具体的には縦方
向のスリットを周方向に連続させて形成した可撓性のヘ
ッドを先端に取り付けた中空のケーシングに、上記ヘッ
ドおよびケーシングの外側を袋状のフレキシブルチュー
ブにより包み込みながら、ケーシングを継ぎ足しつつ拡
底掘削杭穴内底部に至るまで順次装入する工程と、可撓
性のヘッドを、その各スリットの中央部において外側に
座屈させて各スリット部を開口させると同時にフレキシ
ブルチューブの底部を拡開させる工程と、ケーシング内
にコンクリートを流し込むとともに、これをヘッドの各
開口部から外側に流出させて上記ケーシングとフレキシ
ブルチューブとの間に圧送し、かつ固化させて杭を形成
する工程とからなる中空拡底場所打コンクリート杭の施
工法に関する。
従来技術における種々の課題を解決し、杭の強度低下防
止、ならびに杭先端の支持力向上、および施工後におけ
るネガティブフリクションの減衰防止をはかり、しかも
杭の打設作業における施工の簡便性と信頼性の向上を図
るようにしたものである。 すなわち具体的には縦方
向のスリットを周方向に連続させて形成した可撓性のヘ
ッドを先端に取り付けた中空のケーシングに、上記ヘッ
ドおよびケーシングの外側を袋状のフレキシブルチュー
ブにより包み込みながら、ケーシングを継ぎ足しつつ拡
底掘削杭穴内底部に至るまで順次装入する工程と、可撓
性のヘッドを、その各スリットの中央部において外側に
座屈させて各スリット部を開口させると同時にフレキシ
ブルチューブの底部を拡開させる工程と、ケーシング内
にコンクリートを流し込むとともに、これをヘッドの各
開口部から外側に流出させて上記ケーシングとフレキシ
ブルチューブとの間に圧送し、かつ固化させて杭を形成
する工程とからなる中空拡底場所打コンクリート杭の施
工法に関する。
【０００８】また本発明は、上記した工法において、ケ
ーシングはヘッド内に進入自在とするとともに、ヘッド
における各スリットの長さ方向に対応させた部分に、ス
リットの上端から中央部にかけて、中央部を最大高さと
したテーパー板をヘッドの内側に突出させて取り付けら
れており、ケーシングをヘッド内に進入させることによ
り、上記各テーパー板を押し分けて各スリットを外側に
座屈させるようにしたことを特徴とした中空拡底場所打
コンクリート杭の施工法にも関する。
ーシングはヘッド内に進入自在とするとともに、ヘッド
における各スリットの長さ方向に対応させた部分に、ス
リットの上端から中央部にかけて、中央部を最大高さと
したテーパー板をヘッドの内側に突出させて取り付けら
れており、ケーシングをヘッド内に進入させることによ
り、上記各テーパー板を押し分けて各スリットを外側に
座屈させるようにしたことを特徴とした中空拡底場所打
コンクリート杭の施工法にも関する。
【０００９】さらに本発明は、上記した工法において、
ケーシングの先端部内には逆止弁機構が取り付けられ、
コンクリートの流し込みの際、ケーシングを上下動させ
ることにより、コンクリートをヘッドの各開口部から外
側に流出させて上記ケーシングとフレキシブルチューブ
との間に圧送するようにしたことを特徴とした中空拡底
場所打コンクリート杭の施工法にも関する。
ケーシングの先端部内には逆止弁機構が取り付けられ、
コンクリートの流し込みの際、ケーシングを上下動させ
ることにより、コンクリートをヘッドの各開口部から外
側に流出させて上記ケーシングとフレキシブルチューブ
との間に圧送するようにしたことを特徴とした中空拡底
場所打コンクリート杭の施工法にも関する。
【００１０】
【作用】可撓性のヘッドを先端に取り付けた中空のケー
シングに、ヘッドおよびケーシングの外側を、あらかじ
め検尺により確認した杭長以上の長さを、蛇腹状に折り
畳んだところの、袋状をした有底のフレキシブルチュー
ブにより包み込みながら、ケーシングを継ぎ足しつつ拡
底掘削杭穴内に底部に向けて装入する。 装入されるケ
ーシング内には逐次コンクリートの打設とケーシングの
継ぎ足しとを交互におこないながら先端のヘッドを杭穴
の拡底部に到達させる。
シングに、ヘッドおよびケーシングの外側を、あらかじ
め検尺により確認した杭長以上の長さを、蛇腹状に折り
畳んだところの、袋状をした有底のフレキシブルチュー
ブにより包み込みながら、ケーシングを継ぎ足しつつ拡
底掘削杭穴内に底部に向けて装入する。 装入されるケ
ーシング内には逐次コンクリートの打設とケーシングの
継ぎ足しとを交互におこないながら先端のヘッドを杭穴
の拡底部に到達させる。
【００１１】次いでケーシング先端のヘッドを座屈させ
て拡開させ、ケーシング自体を上下動させつつ拡開した
各スリットから、コンクリートをケーシングの外側に押
し出して有底のフレキシブルチューブとの間に流し込
み、その後これを固化させて杭を形成する。 なおこの
場合において、ヘッドからフレキシブルチューブ内への
コンクリートの送り込み手段としては、ケーシング自体
を上下動させる際のケーシングの自重を利用して内部の
コンクリートを圧送するか、あるいはケーシングの下端
部に取り付けた特殊な逆止弁機構を利用し、ケーシング
を上下動させて内部のコンクリートを圧送するようにす
る。
て拡開させ、ケーシング自体を上下動させつつ拡開した
各スリットから、コンクリートをケーシングの外側に押
し出して有底のフレキシブルチューブとの間に流し込
み、その後これを固化させて杭を形成する。 なおこの
場合において、ヘッドからフレキシブルチューブ内への
コンクリートの送り込み手段としては、ケーシング自体
を上下動させる際のケーシングの自重を利用して内部の
コンクリートを圧送するか、あるいはケーシングの下端
部に取り付けた特殊な逆止弁機構を利用し、ケーシング
を上下動させて内部のコンクリートを圧送するようにす
る。
【００１２】
【実施例】以下において本発明の具体的な内容を図示の
実施例をもとに説明すると、図１〜４には掘削杭穴の断
面を表しており、図において、Ｈは底部を拡底させた掘
削杭穴、４はケーシング、Ｗはヘッド、２は有底のフレ
キシブルチューブをあらわす。
実施例をもとに説明すると、図１〜４には掘削杭穴の断
面を表しており、図において、Ｈは底部を拡底させた掘
削杭穴、４はケーシング、Ｗはヘッド、２は有底のフレ
キシブルチューブをあらわす。
【００１３】掘削杭穴Ｈは、もっとも一般的な掘削手段
として安定液を供給しながら掘削するアースドリル工法
により底部を拡開させて掘削されている。 したがって
この状態においては掘削穴内に安定液が満たされてお
り、しかも上記掘削杭穴Ｈの開口縁部には上部地盤の崩
壊を防ぐためのトップケーシング８が嵌裝されている。
として安定液を供給しながら掘削するアースドリル工法
により底部を拡開させて掘削されている。 したがって
この状態においては掘削穴内に安定液が満たされてお
り、しかも上記掘削杭穴Ｈの開口縁部には上部地盤の崩
壊を防ぐためのトップケーシング８が嵌裝されている。
【００１４】ケーシング４は、金属あるいはプラスチッ
ク等の合成樹脂材により一定の長さに成型された中空の
円筒状体に構成されており、掘削杭穴Ｈの深さ如何によ
り接続具Ｒを用いて順次継ぎ足しながら杭底に向けて降
ろすことができる。 尚必要に応じてケーシング４の先
端部の内面にプランジャーＯを装入させておく。
ク等の合成樹脂材により一定の長さに成型された中空の
円筒状体に構成されており、掘削杭穴Ｈの深さ如何によ
り接続具Ｒを用いて順次継ぎ足しながら杭底に向けて降
ろすことができる。 尚必要に応じてケーシング４の先
端部の内面にプランジャーＯを装入させておく。
【００１５】ヘッドＷは、金属薄板や比較的柔軟性のあ
る合成樹脂材により形成され、上記したケーシング４の
先端に対し、スライド自在に取り付けられている。 さ
らにヘッドＷには縦方向のスリットＳを周方向に多数連
続させて形成してあり、しかもその内周面には各スリッ
トＳの長さ方向に対応させた部分に、スリットＳの上端
から中央部にかけて、中央部を最大突出高さとしたテー
パー板Ｋが形成されている。
る合成樹脂材により形成され、上記したケーシング４の
先端に対し、スライド自在に取り付けられている。 さ
らにヘッドＷには縦方向のスリットＳを周方向に多数連
続させて形成してあり、しかもその内周面には各スリッ
トＳの長さ方向に対応させた部分に、スリットＳの上端
から中央部にかけて、中央部を最大突出高さとしたテー
パー板Ｋが形成されている。
【００１６】このテーパー板Ｋは、図５にその詳細を示
したように、各スリットＳ間のヘッドＷの胴部が座屈し
て外方に膨出した際に、その膨出した断面積に対応する
面積及び形状のものとし、しかも各スリットＳ間のヘッ
ドＷの胴部が外方に座屈した際に、上記テーパー板Ｋの
内側膨出端面が略直線状となることができるように、中
間板Ｋ２を中心として、その両側に一定の間隔を介して
上部板Ｋ１と、下部板Ｋ３とに分けられ、ヘッドの内側
に突出させて取り付けられている。
したように、各スリットＳ間のヘッドＷの胴部が座屈し
て外方に膨出した際に、その膨出した断面積に対応する
面積及び形状のものとし、しかも各スリットＳ間のヘッ
ドＷの胴部が外方に座屈した際に、上記テーパー板Ｋの
内側膨出端面が略直線状となることができるように、中
間板Ｋ２を中心として、その両側に一定の間隔を介して
上部板Ｋ１と、下部板Ｋ３とに分けられ、ヘッドの内側
に突出させて取り付けられている。
【００１７】フレキシブルチューブ２は、ポリエチレン
やポリプロピレン等の丈夫な可撓性の材質によって有底
袋状に構成され、これをあらかじめ蛇腹状に手繰り込ん
でおき、掘削杭穴Ｈの開口部において、ヘッドＷおよび
ケーシング４の外側を袋状のフレキシブルチューブ８に
より包み込みながら、ケーシング４を継ぎ足しつつ拡底
掘削杭穴内底部に至るまで順次前記した蛇腹状に手繰り
込まれたフレキシブルチューブ８を解きながら装入す
る。 ヘッドＷおよびケーシング４の装入に伴い、掘
削穴Ｈ内から溢れる安定液１をポンプ１０により外へく
み出すとともに、ケーシング４の上端よりその内部にコ
ンクリート１２を注入する。
やポリプロピレン等の丈夫な可撓性の材質によって有底
袋状に構成され、これをあらかじめ蛇腹状に手繰り込ん
でおき、掘削杭穴Ｈの開口部において、ヘッドＷおよび
ケーシング４の外側を袋状のフレキシブルチューブ８に
より包み込みながら、ケーシング４を継ぎ足しつつ拡底
掘削杭穴内底部に至るまで順次前記した蛇腹状に手繰り
込まれたフレキシブルチューブ８を解きながら装入す
る。 ヘッドＷおよびケーシング４の装入に伴い、掘
削穴Ｈ内から溢れる安定液１をポンプ１０により外へく
み出すとともに、ケーシング４の上端よりその内部にコ
ンクリート１２を注入する。
【００１８】掘削杭穴Ｈの底部に至るまで完全にケーシ
ング４を降ろすとともに、予定量のコンクリート１２を
打設し、コンクリートとベントナイト液との混合防止用
プランジャーＯをコンクリート１２の上面に載せ、ケー
シング４をクレーン１９などにより吊り上げた後、徐々
に杭穴の底部に向けて吊り降ろし、ケーシング４の先端
部をリング状部材Ａを先端に介在させてヘッドＷ内に進
入させ、かつ上部板Ｋ１、中間板Ｋ２、下部板Ｋ３から
なる各テーパー板Ｋの間に押し分けて割り込ませる（図
５参照）。
ング４を降ろすとともに、予定量のコンクリート１２を
打設し、コンクリートとベントナイト液との混合防止用
プランジャーＯをコンクリート１２の上面に載せ、ケー
シング４をクレーン１９などにより吊り上げた後、徐々
に杭穴の底部に向けて吊り降ろし、ケーシング４の先端
部をリング状部材Ａを先端に介在させてヘッドＷ内に進
入させ、かつ上部板Ｋ１、中間板Ｋ２、下部板Ｋ３から
なる各テーパー板Ｋの間に押し分けて割り込ませる（図
５参照）。
【００１９】これにより、図６にも示したように各テー
パー板Ｋ２によって胴部の各中間部が外方に押圧されて
座屈しながら外方に膨出し、同時に逆止弁機構を構成す
るフロートバルブＹが下方に開き、、先端のヘッドＷ
を、その周面に縦方向のスリットＳを開かせて、内部の
コンクリート１２を該スリットＳから外側に流出させ、
ケーシング４とフレキシブルチューブ２との間にコンク
リート１２を順次充填させる。 なおこの際に、ケー
シング４内のコンクリート１２をケーシング４とフレキ
シブルチューブ２との間に圧送させる手段として、フレ
キシブルチューブ２の外側にあるベントナイト液１を汲
み上げて、これをポンプ１０によりケーシング４内に注
入し、前記したプランジャーＯを介してその圧力差によ
りケーシング４内のコンクリート１２を外方に向けて押
し出す（図２参照）。
パー板Ｋ２によって胴部の各中間部が外方に押圧されて
座屈しながら外方に膨出し、同時に逆止弁機構を構成す
るフロートバルブＹが下方に開き、、先端のヘッドＷ
を、その周面に縦方向のスリットＳを開かせて、内部の
コンクリート１２を該スリットＳから外側に流出させ、
ケーシング４とフレキシブルチューブ２との間にコンク
リート１２を順次充填させる。 なおこの際に、ケー
シング４内のコンクリート１２をケーシング４とフレキ
シブルチューブ２との間に圧送させる手段として、フレ
キシブルチューブ２の外側にあるベントナイト液１を汲
み上げて、これをポンプ１０によりケーシング４内に注
入し、前記したプランジャーＯを介してその圧力差によ
りケーシング４内のコンクリート１２を外方に向けて押
し出す（図２参照）。
【００２０】なおケーシング４内のコンクリート１２の
押圧手段としては、上記したベントナイト液１による圧
力差を利用するもののほか清水を利用し、あるいは圧縮
空気を利用するようにしてもよい。 ヘッドＷは最終
的には図７に示したように、各テーパー板Ｋのそれぞれ
の突出側端縁が略直線状になるまで外側に膨出され、ケ
ーシング４内のコンクリート１２はケーシング４の上下
動によって、ケーシング４が上昇するとフロートバルブ
Ｙが下方に開き、また下降すると鎖線で示したように閉
じてヘッドＷ内のコンクリート１２を外方に押し出す。
押圧手段としては、上記したベントナイト液１による圧
力差を利用するもののほか清水を利用し、あるいは圧縮
空気を利用するようにしてもよい。 ヘッドＷは最終
的には図７に示したように、各テーパー板Ｋのそれぞれ
の突出側端縁が略直線状になるまで外側に膨出され、ケ
ーシング４内のコンクリート１２はケーシング４の上下
動によって、ケーシング４が上昇するとフロートバルブ
Ｙが下方に開き、また下降すると鎖線で示したように閉
じてヘッドＷ内のコンクリート１２を外方に押し出す。
【００２１】このようにしてコンクリート１２をケーシ
ング４とフレキシブルチューブ２との間に順次掘削穴Ｈ
の開口部に至るまで押し上げ充填し、さらにチューブケ
ーシングパイプ９を取り除いてケーシング４の上端を打
撃し、さらにヘッドＷの底面を支持地盤中にさらに貫入
させる（図３参照）。 このときリング状部材Ａはリ
バウンドのためにヘッドＷの底面杭先端と共に位置し、
これによって底部を保護する。
ング４とフレキシブルチューブ２との間に順次掘削穴Ｈ
の開口部に至るまで押し上げ充填し、さらにチューブケ
ーシングパイプ９を取り除いてケーシング４の上端を打
撃し、さらにヘッドＷの底面を支持地盤中にさらに貫入
させる（図３参照）。 このときリング状部材Ａはリ
バウンドのためにヘッドＷの底面杭先端と共に位置し、
これによって底部を保護する。
【００２２】コンクリート１２が硬化した後、その支持
力を確認し、ついでケーシング４とフレキシブルチュー
ブ２のそれぞれの上端を適当な位置で切断し、内部の安
定液１をポンプ１０により外部にくみ出し、杭頭処理を
おこない、最後にケーシングパイプ８を引き抜いて中空
拡底場所打ちコンクリート杭の構築作業を完了する。
力を確認し、ついでケーシング４とフレキシブルチュー
ブ２のそれぞれの上端を適当な位置で切断し、内部の安
定液１をポンプ１０により外部にくみ出し、杭頭処理を
おこない、最後にケーシングパイプ８を引き抜いて中空
拡底場所打ちコンクリート杭の構築作業を完了する。
【００２３】なお上記の実施例においては、フレキシブ
ルチューブ２を一重にしたが、表面滑性に優れた材質の
ものを二重にして用いた場合においては、掘削地盤の粘
性土に発生するネガティブフリクションを著しく減衰さ
せることができ、またフレキシブルチューブの長さを調
節することによって摩擦硬化も期待できるので杭の長期
支持力をコントロールすることができる。
ルチューブ２を一重にしたが、表面滑性に優れた材質の
ものを二重にして用いた場合においては、掘削地盤の粘
性土に発生するネガティブフリクションを著しく減衰さ
せることができ、またフレキシブルチューブの長さを調
節することによって摩擦硬化も期待できるので杭の長期
支持力をコントロールすることができる。
【００２４】
【発明の効果】本発明は上記したように、縦方向のスリ
ットを周方向に連続させて形成した可撓性のヘッドを先
端に取り付けた中空のケーシングに、上記ヘッドおよび
ケーシングの外側を袋状のフレキシブルチューブにより
包み込みながら、ケーシングを継ぎ足しつつ拡底掘削杭
穴内底部に至るまで順次装入する工程と、可撓性のヘッ
ドを、その各スリットの中央部において外側に座屈させ
て各スリット部を開口させると同時にフレキシブルチュ
ーブの底部を拡開させる工程と、ケーシング内にコンク
リートを流し込むとともに、これをヘッドの各開口部か
ら外側に流出させて上記ケーシングとフレキシブルチュ
ーブとの間に圧送し、かつ固化させて杭を形成する工程
とからなるものである。
ットを周方向に連続させて形成した可撓性のヘッドを先
端に取り付けた中空のケーシングに、上記ヘッドおよび
ケーシングの外側を袋状のフレキシブルチューブにより
包み込みながら、ケーシングを継ぎ足しつつ拡底掘削杭
穴内底部に至るまで順次装入する工程と、可撓性のヘッ
ドを、その各スリットの中央部において外側に座屈させ
て各スリット部を開口させると同時にフレキシブルチュ
ーブの底部を拡開させる工程と、ケーシング内にコンク
リートを流し込むとともに、これをヘッドの各開口部か
ら外側に流出させて上記ケーシングとフレキシブルチュ
ーブとの間に圧送し、かつ固化させて杭を形成する工程
とからなるものである。
【００２５】したがって安定液の中でコンクリートの流
し込みがおこなわれる従来の工法に比べ、Ｃａイオンや
ＯＨイオンの双方の影響によって粘性ゲルストレングス
壁の形成や、ＰＨに著しい悪影響をあたえることがなく
なり、安定液と打設コンクリートとが隔離されるために
コンクリート杭の強度劣化がなく、そのために杭の径を
余分に太くする必要がなくなるので経済的である。
また場所打杭の外周面に軟弱層が存在している場合にお
いては、杭の先端を支持地盤に支持させた状態における
ネガティブフリクション作用により、杭の先端を崩壊さ
せる恐れがなくなる。
し込みがおこなわれる従来の工法に比べ、Ｃａイオンや
ＯＨイオンの双方の影響によって粘性ゲルストレングス
壁の形成や、ＰＨに著しい悪影響をあたえることがなく
なり、安定液と打設コンクリートとが隔離されるために
コンクリート杭の強度劣化がなく、そのために杭の径を
余分に太くする必要がなくなるので経済的である。
また場所打杭の外周面に軟弱層が存在している場合にお
いては、杭の先端を支持地盤に支持させた状態における
ネガティブフリクション作用により、杭の先端を崩壊さ
せる恐れがなくなる。
【００２６】また上記したケーシングはヘッド内に進入
自在とするとともに、ヘッドにおける各スリットの長さ
方向に対応させた部分に、スリットの上端から中央部に
かけて、中央部を最大突出高さとしたテーパー板を、ヘ
ッドの内側に突出させて取り付けられており、ケーシン
グをヘッド内に進入させることにより、上記テーパー板
を押し分けて各スリットを外側に座屈させるようにした
ために、拡底場所打コンクリート杭の施工作業が一層容
易で、しかも確実におこなわれ、また構築されたコンク
リート杭は支持力が十分であるとともに、ヘッド部は機
械的に確実に外方に膨出し、施工後の不等沈下等のおそ
れは全くない。
自在とするとともに、ヘッドにおける各スリットの長さ
方向に対応させた部分に、スリットの上端から中央部に
かけて、中央部を最大突出高さとしたテーパー板を、ヘ
ッドの内側に突出させて取り付けられており、ケーシン
グをヘッド内に進入させることにより、上記テーパー板
を押し分けて各スリットを外側に座屈させるようにした
ために、拡底場所打コンクリート杭の施工作業が一層容
易で、しかも確実におこなわれ、また構築されたコンク
リート杭は支持力が十分であるとともに、ヘッド部は機
械的に確実に外方に膨出し、施工後の不等沈下等のおそ
れは全くない。
【００２７】さらにケーシングの先端部内には逆止弁機
構が取り付けられ、コンクリートの流し込みの際、ケー
シングを上下動させることにより、コンクリートをヘッ
ドの各開口部から外側に流出させて上記ケーシングとフ
レキシブルチューブとの間に圧送するようにしたため
に、コンクリート杭の施工作業時間が短縮され、効率化
を図ることができる。
構が取り付けられ、コンクリートの流し込みの際、ケー
シングを上下動させることにより、コンクリートをヘッ
ドの各開口部から外側に流出させて上記ケーシングとフ
レキシブルチューブとの間に圧送するようにしたため
に、コンクリート杭の施工作業時間が短縮され、効率化
を図ることができる。
【図１】本発明の一実施例である中空拡底場所打コンク
リート杭の施工状態をあらわした掘削穴の断面図。
リート杭の施工状態をあらわした掘削穴の断面図。
【図２】図１に次ぐ次工程の中空拡底場所打コンクリー
ト杭の施工状態をあらわした掘削穴の断面図。
ト杭の施工状態をあらわした掘削穴の断面図。
【図３】図２につぐ次工程の中空拡底場所打コンクリー
ト杭の施工状態をあらわした掘削穴の断面図。
ト杭の施工状態をあらわした掘削穴の断面図。
【図４】図３につぐ次工程の中空拡底場所打コンクリー
ト杭の施工状態をあらわした掘削穴の断面図。
ト杭の施工状態をあらわした掘削穴の断面図。
【図５】図１の状態からヘッドを外方に膨出させるため
のヘッド部分の内部をあらわした要部拡大縦断面図。
のヘッド部分の内部をあらわした要部拡大縦断面図。
【図６】図５の状態からヘッドを外方に膨出させる状態
をあらわしたヘッド部分の内部をあらわした要部拡大縦
断面図。
をあらわしたヘッド部分の内部をあらわした要部拡大縦
断面図。
【図７】図６の状態からヘッド部分を十分に外方に膨出
させてケーシング内のコンクリートを外方に送り出す状
態をあらわした要部拡大断面図。
させてケーシング内のコンクリートを外方に送り出す状
態をあらわした要部拡大断面図。
【図８】図７の状態からコンクリートを注入し終わった
状態のコンクリート杭の、一部を省略した状態の拡大断
面図。
状態のコンクリート杭の、一部を省略した状態の拡大断
面図。
Ｈ 掘削穴 １ 安定液 ２ フレキシブルチューブ ３ 鉄筋 ４ ケーシング ８ トップケーシングパイプ ９ チューブケーシングパイプ １０ ポンプ １２ コンクリート １４ 硬化コンクリート Ｗ ヘッド Ｙ フロートバルブ Ｏ プランジャー Ｐ シール Ｊ 接続部 Ｒ 接続具
Claims (3)
- 【請求項１】 縦方向のスリットを周方向に連続させて
形成した可撓性のヘッドを先端に取り付けた中空のケー
シングに、上記ヘッドおよびケーシングの外側を袋状の
フレキシブルチューブにより包み込みながら、ケーシン
グを継ぎ足しつつ拡底掘削杭穴内底部に至るまで順次装
入する工程と、可撓性のヘッドを、その各スリットの中
央部において外側に座屈させて各スリット部を開口させ
ると同時にフレキシブルチューブの底部を拡開させる工
程と、ケーシング内にコンクリートを流し込むととも
に、これをヘッドの各開口部から外側に流出させて上記
ケーシングとフレキシブルチューブとの間に圧送し、か
つ固化させて杭を形成する工程とからなる中空拡底場所
打コンクリート杭の施工法。 - 【請求項２】 請求項１に記載のものにおいて、ケーシ
ングはヘッド内に進入自在とするとともに、ヘッドにお
ける各スリットの長さ方向に対応させた部分に、スリッ
トの上端から中央部にかけて、中央部を最大高さとした
テーパー板をヘッドの内側に突出させて取り付けられて
おり、ケーシングをヘッド内に進入させることにより、
上記各テーパー板を押し分けてて各スリットを外側に座
屈させるようにしたことを特徴とした中空拡底場所打コ
ンクリート杭の施工法。 - 【請求項３】 請求項１および２に記載のものにおい
て、ケーシングの先端部内には逆止弁機構が取り付けら
れ、コンクリートの流し込みの際、ケーシングを上下動
させることにより、コンクリートをヘッドの各開口部か
ら外側に流出させて上記ケーシングとフレキシブルチュ
ーブとの間に圧送するようにしたことを特徴とした中空
拡底場所打コンクリート杭の施工法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13598692A JPH06136745A (ja) | 1992-04-28 | 1992-04-28 | 中空拡底場所打コンクリート杭の施工法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13598692A JPH06136745A (ja) | 1992-04-28 | 1992-04-28 | 中空拡底場所打コンクリート杭の施工法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06136745A true JPH06136745A (ja) | 1994-05-17 |
Family
ID=15164525
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13598692A Pending JPH06136745A (ja) | 1992-04-28 | 1992-04-28 | 中空拡底場所打コンクリート杭の施工法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
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| JP (1) | JPH06136745A (ja) |
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