JPH061366A - ワックス容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 外容器本体よりのヒンジ片を、外容器本体自
体より突設した係合突子に係止することによって、外容
器本体、中仕切り体、蓋体の固定化を図るにある。 【構成】 射出形成の外容器と、これに嵌合する真空成
形の中仕切りと、これを破蓋する同様の蓋とからなるワ
ックス容器において、外容器本体より突設のヒンジ片を
して、外容器本体の下方より、中仕切り体及び蓋体を貫
通して突出した係合突子に対し、屈曲して嵌入係止する
ような構成としている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、瓶入りワックス及びス
ポンジ等を収納するワックス容器、例えばカーワックス
の容器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のワックス容器としては、射出形成
の外容器に対し、真空成形の中仕切りを嵌合し、これに
同様の蓋を被せ、外容器から突設したヒンジ片を蓋体に
設けた係合部に係止していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記のような従来品に
あっては、射出成形の外容器本体に対し、真空成形の蓋
体は、プラスチックシートから形成するところから軽
く、これがため、ヒンジ片によって係止された蓋体は動
き易く、また蓋体はシートから真空形成されるため、ヒ
ンジ片に対する形止部の形状が充分に対応しきれず、こ
れがためヒンジ片による係止が充分でないばかりか、強
度的にも弱いところから、この係止部は変形し易いとい
う問題点があった。

【０００４】本発明は、このような点に鑑みて案出され
たもので、その目的とするところは、外容器本体よりの
ヒンジ片の係止を、外容器本体から突出した係止突子に
対して行うことにより蓋体の動きを防止し、もって外容
器本体、中仕切り体及び蓋体の固定化を図るにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明にあっては、射出形成の外容器本体から突
設したヒンジ片を、外容器本体自体に係止することによ
って問題点の解決を図っている。すなわち、本発明は、
射出成形の外容器と、これと嵌合する真空成形の中仕切
りと、中仕切りを被う同様の蓋とからなるものにおい
て、外容器本体の辺縁より突設したヒンジ片は、外容器
本体の下方より、中仕切り体及び蓋体を貫通して突出し
た係合突子に対し、屈曲して係合するような構成をとっ
ている。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。本発明のワックス容器（Ａ）は、プラスチックの
射出成形の外容器（ａ）と、その外容器（ａ）に嵌合さ
れるプラスチックシートからの真空成形の中仕切り
（ｂ）と、この中仕切り（ｂ）に載置される同様の蓋
（ｃ）から構成される。外容器（ａ）は、例えばポリプ
ロピレン等のプラスチックで射出成形されたもので、塩
化ビニール等のプラスチックシートからの真空成形され
た中仕切り（ｂ）及び蓋（ｃ）より肉厚くして、外容器
本体（１）には長方形の開口縁の短辺縁（２）の中程に
ヒンジ片（３）が屈曲自在に突設されており、このヒン
ジ片（３）には係止突起（４）が突設されている。ヒン
ジ片（３）のある側の外容器本体（１）の内側には、下
方から中程の高さに盛上った部分（５）があり、これに
さらに山形状の突出部（６）が形成されている。この突
出部（６）の頂部（７）には、外容器本体（１）の開口
辺縁（８）より上方に突出した状態で長方形状の係合突
子（９）があり、その係合突子（９）には、係止用透孔
（9a）が設けられている。そして、これらの盛上った部
分（５）、山形状の突出部（６）、長方形状の係合突子
（９）は外容器本体（１）の外側下面から空洞状に形成
され、この空洞部（10）は、この外容器（ａ）を把持す
るときに、手指がかかるようになっている。容器本体
（１）の内側壁（11）には、中仕切り（ｂ）の外側面に
形成された段部が係止する係止リブ（12）が、また内底
面（13）には補強リブ（14）が突出されている。また、
外容器本体（１）のヒンジ片（３）が設けられた側と反
対側の隅角部（15）、（15）には、開口辺縁（８）より
上方に突出して蓋（ｃ）の隅角部が嵌入する係止部（1
6）、（16）が設けられている。

【０００７】中仕切り（ｂ）は例えば塩化ビニール等の
プラスチックシートから真空成形されるもので、中仕切
り体（17）は、深絞りであって、外容器本体（１）内に
嵌合され、その上縁鍔（18）で外容器本体（１）の開口
辺縁（８）に懸架されるようになっている。この上縁鍔
（18）は、底面（19）に対し、後述の山形の膨出部が設
けられている側に向って傾斜している。中仕切り体（1
7）は、これを外容器本体（１）に嵌合したとき、山形
状の突出部（６）が嵌入するように下方から山形状に膨
出され、この山形状の膨出部（20）の上面（21）には、
外容器本体（１）の係合突子（９）が貫通する長方形の
透孔（22）が設けられている。この透孔（22）のある山
形状の膨出部（20）の両側には桶状の凹窪部（23）、
（23）があり、この膨出部（20）と側壁（24）との間に
は、収納溝（25）が形成されている。また、中仕切り体
（17）には、その外側壁（26）に、底面（19）に平行な
係止段部（27）があり、これは端側壁（28）側におい
て、２個の弧状段部（29）、（29）に続いている。

【０００８】蓋（ｃ）は、中仕切り（ｂ）と同様に塩化
ビニール等のプラスチックシートにより真空形成された
もので、その蓋体（30）は浅絞りであって、中仕切り体
（17）の上縁鍔（18）上に載置されるようになってお
り、上面（32）及び（33）は、中仕切り体（17）の山形
状の膨出部（20）の内側に相当する位置より、長手方向
の両側に僅かに傾斜している。そして、この上面（32）
は、蓋体（30）を中仕切り体（17）上に載置して被蓋し
たとき、中仕切り体（17）の底面（19）と平行状になっ
ている。上面（33）には、端辺縁（34）にかけて浅い凹
陥部（35）があり、これにはさらに長方形の深い凹陥部
（36）があって、その下底（37）には、外容器本体
（１）の係止用透孔（9a）を有する係合突子（９）が貫
通するための透孔（38）が設けられている。さらに長方
形の凹陥部（36）には、指掛け部（39）が設けられてい
る。蓋本体（30）の上面（32）側の隅角部の下辺縁（3
1）には、外容器本体（１）の隅角部（15）、（15）に
設けた係止部（16）、（16）に係合する係止突起（4
0）、（40）が設けられている。また、上面（32）側の
内面には、補強リブ（41）が、これとクロス方向に太い
押圧用リブ（42）が設けられている。

【０００９】なお、中仕切り体（17）には図１、図２に
示す用ように、液状ワックスを容入した２本のプラスチ
ック瓶容器（ｄ）、（ｄ）が、その底部を弧状段部（2
9）、（29）に、また首部を桶状の凹窪部（23）、（2
3）に掛架して納められ、このプラスチック瓶容器
（ｄ）、（ｄ）の下方には、２本のプラスチックスポン
ジ（ｅ）、（ｅ）を納められるようになっており、中仕
切り体（17）の収納溝（25）には、薄いプラスチックフ
ィルム製の手袋（５）が小さく折畳まれた状態で収納さ
れるようになっている。

【００１０】以上のような構成の外容器（ａ）、中仕切
り（ｂ）及び蓋（ｃ）は、図１に示すように、中仕切り
体（17）にスポンジ（ｅ）、（ｅ）、ワックス入りのプ
ラスチック瓶容器（ｄ）、（ｄ）及び手袋（５）を、前
記したようにそれぞれの収納場所に収納し、これを外容
器本体（１）内に納める。このとき、中仕切り体（17）
の山形状の膨出部（20）は、外容器本体（１）の山形状
突出部（６）の外側に嵌合し、突出部（６）の係合突子
（９）は、山形状の膨出部（20）の上面（21）の透孔
（22）より上方に突出する。また、中仕切り体（17）
は、その外側壁（26）の係合段部（27）が外容器本体
（１）の内側壁（11）の係止リブ（12）に係止して安定
する。次いで、蓋体（30）を、その隅角部の係止突起
（40）、（40）をもって、、外容器本体（１）の隅角部
（15）、（15）の係止部（16）、（16）に係止するとと
もに、蓋体（30）の凹陥部（36）の下底（37）の透孔
（38）より、、中仕切り体（17）の山形状膨出部（20）
の上面（21）の透孔（22）寄り突出している外容器本体
（１）の係合突子（９）を突出させ、最後に外容器本体
（１）のヒンジ片（３）を屈曲して、それの係止突起
（４）を上記の突出した係合突子（９）の係止用透孔
（9a）に嵌入して係止する。これで、ワックス入り瓶容
器（ｄ）、スポンジ（ｅ）、手袋（５）を収納したワッ
クス容器（Ａ）のセットは終わる。

【００１１】セットされたワックス容器（Ａ）を使用す
るには、先ず外容器本体（１）のヒンジ片（３）の係止
突起（４）を、中仕切り体（17）及び蓋体（30）を下方
より貫通して突出している係合突子（９）の係止用透孔
（9a）より脱抜する。次いで、蓋体（30）を、それの下
辺縁（31）が、中仕切り体（17）の上縁鍔（18）にそっ
てスライドするようにして、隅角部の係止突起（40）、
（40）を外容器本体（１）の隅角部（15）、（15）の係
止部（16）、（16）より引き抜いて取外す。ワックス入
り容器（ｄ）、（ｄ）及びスポンジ（ｅ）、（ｅ）を取
出して使用するが、必要であれば、手袋（ｆ）を取出し
て使用する。

【００１２】なお、蓋体（30）は、中仕切り体（17）の
上縁鍔（18）面が、取出す方向に低く傾斜しているの
で、スライドして取出し易く、また、外容器本体（１）
は、盛上がった部分（５）、山形状突出部（６）、係合
突子（９）の部分が外側下面から空洞状に形成されてい
るから、この空洞部（10）に手指をかけて、ワックス容
器（Ａ）を吊持することができる。

【００１３】

【発明の効果】本発明は、射出成形した外容器のヒンジ
片を、この外容器に嵌合したプラスチックシートよりの
真空成形の中仕切り及び中仕切りを被う同様の蓋を下方
から貫通して突出した外容器自体よりの係合突子に係止
するように構成したものであるから、係止部を構成する
ヒンジ片と係合突子とは共に外容器本体の射出成形のた
め、その形状が確然としていて変形することが少なく、
ヒンジ片と係合突子との嵌入係止が確実となって外れる
ことはない。これがため、従来品のような射出成形の外
容器のヒンジ片を、真空成形の蓋に係止するもののよう
に、軽量な蓋であるがため浮く状態となって、ヒンジ片
による係止が不安定になるようなことはない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のワックス容器の断面図である。

【図２】同上の斜視図である。

【図３】外容器の側面図である。

【図４】同上の平面図である。

【図５】中仕切りの側面図である。

【図６】同上の平面図である。

【図７】蓋の側面図である。

【図８】同上の平面図である。

【符号の説明】

Ａ ワックス容器 ａ 外容器 ｂ 中仕切り ｃ 蓋 １ 外容器本体 ３ ヒンジ片 ４ 係止突起 ６ 山形状突出部 ９ 係合突子 10 空洞部 16 係止部 17 中仕切り体 20 山形状膨出部 22 透孔 30 蓋体 38 透孔 40 係止突起

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 射出成形の外容器と、これに嵌合する真
   空形成の中仕切りと中仕切りを被う同様の蓋とからなる
   ものにおいて、外容器本体の辺縁より突設したヒンジ片
   は、外容器本体の下方より、中仕切り体及び蓋体を貫通
   して突出した係合突子に対し、屈曲して係合するように
   構成されていることを特徴とするワックス容器。