JPH06136696A - 脱臭抗菌性を備えた多孔質シート状体 - Google Patents

脱臭抗菌性を備えた多孔質シート状体

Info

Publication number
JPH06136696A
JPH06136696A JP3217841A JP21784191A JPH06136696A JP H06136696 A JPH06136696 A JP H06136696A JP 3217841 A JP3217841 A JP 3217841A JP 21784191 A JP21784191 A JP 21784191A JP H06136696 A JPH06136696 A JP H06136696A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bamboo
paper
deodorizing
action
fibers
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3217841A
Other languages
English (en)
Inventor
Takatoshi Kiyooka
高敏 清岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP3217841A priority Critical patent/JPH06136696A/ja
Publication of JPH06136696A publication Critical patent/JPH06136696A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
  • Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】脱臭性、抗菌性、防カビ性、吸湿性を備え、薄
い色合いを呈して不衛生感を与えず、印刷を施す際にも
有利な多孔質シート状体の提供を図る。 【構成】竹科植物性微細繊維と竹科植物性微細粉粒との
少なくとも何れか一方を紙又は不織布からなる多孔質シ
ート状体のシート状体の内部及び/又は表面に、配位す
る。竹科植物性微細繊維と竹科植物性微細粉粒の持つ脱
臭性、抗菌性、防カビ性、吸湿性は、多孔質であるシー
ト状体において有効に発揮されると共に、シート状体の
色彩を薄い色合いになすことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、脱臭抗菌性を備えた
紙・不織布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】今日、生活環境の整備は著しく発達して
いるものの、一般家庭等においては、カビやダニ等の害
が多発し、又、空気や水の清浄濾過の必要性が叫ばれて
いる。これらは、住宅の工法や建材の変化に伴い、その
気密性が高まったことに由来すると思われ、例えば壁紙
や障子紙或いはエアコンディショナーのフィルターには
多くのカビやダニが発生していると言われる。又、壁紙
や障子紙を貼る際に使用する糊の臭いや、或いは一般の
生活臭に鋭敏に反応する人も増加しており、脱臭剤等の
使用も増える傾向にある。これらのカビやダニ対策とし
ては、各種の化学品を住宅の壁等に散布したり、活性炭
を始めとする各種の脱臭剤の使用が試みられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、カビやダニ
対策用の化学品は、殺菌剤や消毒剤に匹敵する作用を有
しており、又、これらの化学品を噴霧して用いるのが一
般的であるため、使用に際しては、目、鼻、喉を傷める
おそれがある。又、壁等に噴霧しても、壁紙の内部や壁
本体と壁紙との間に発生するカビ等に、有効に作用し得
るか否かは、疑問が残るところである。又、脱臭剤は、
性能、コスト等の点で活性炭が代表的なものであるが、
色が黒いため、病院や家庭においては使用範囲が限られ
る。例えば、家庭用の簡易な上水器には、透明の濾過容
器内にフィルターが装着されているが、このような透明
容器に活性炭を収納した場合、使用する前から不衛生な
感じを与えてしまう。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は鋭意
研究の結果、竹科植物が微細な繊維状或いは粉粒状とな
すことにより著大な脱臭性、抗菌性を発揮すること、及
び、竹科植物の微細な繊維或いは粉粒体が紙や不織布に
用いられる繊維と良好に適合し、且つ、紙や不織布が多
孔質であることから竹科植物の微細な繊維或いは粉粒体
の有する脱臭性、抗菌性を有効に発揮し得ることを知見
して本願発明を完成した。即ち、本願の発明は、紙又は
不織布からなる多孔質のシート状体の内部及び/又は表
面に、竹科植物性微細繊維と竹科植物性微細粉粒との少
なくとも何れか一方が配位されてなる脱臭抗菌性を備え
た多孔質のシート状体を提供することにより、上記の課
題を解決する。
【0005】本願の発明の構成を詳述すると、竹科植物
性微細繊維と竹科植物性微細粉粒としては、孟宗竹、真
竹、破竹等の竹科植物の表皮、皮下、肉質部の一部又は
全部を、切削、圧搾、粉砕、加熱、乾燥、乾溜等の各処
理手段を適宜組み合わせて、ファイバー状、チップ状、
粒子状としたものが用いられる。この処理手段の一例を
挙げれば、竹科植物を適当な大きさに裁断し、粉砕機に
より粉砕してチップ状にした後、エキス分のみを圧搾等
により抽出除去し、乾燥した後乾溜する工程を挙げるこ
とができる。竹科植物は、その表皮、皮下、肉質部の一
部又は全部を使用でき、例えば表皮のみを使用した場
合、得られた繊維又は粉粒は薄い黄緑色を呈し、全部を
使用した場合薄い茶色を呈する。この竹科植物性微細繊
維は、長さ約30mm以下のものを用い、又竹科植物性微
細粉粒は、直径約30mm以下のものを用いる。これを越
えると、後述する紙への配位が困難となる。より好まし
くは、0.1〜3mmの範囲内の長さ又は直径とする。
【0006】この竹科植物性微細繊維と竹科植物性微細
粉粒は、従来公知の紙(洋紙又は和紙)の内部又は表面
に配位し得る。この竹科植物性微細繊維と竹科植物性微
細粉粒は、それぞれ単独で配位してもよく、或いは混合
して配位してもよい。紙の主原料となるパルプには、針
葉樹材又は広葉樹材を主として機械的処理して製造され
る粉木パルプ、リファイナーグラウンドパルプ等の機械
パルプや化学的処理を中心として製造される亜硫酸パル
プ、ソーダパルプ、クラフトパルプ、溶解パルプ、セミ
グランドパルプ、高歩留りパルプ等の化学パルプの他、
故紙パルプ、靭皮パルプ、かすパルプ等の補助パルプ等
を用いることができる。これらのパルプは、叩解工程、
填料,サイズ剤,紙力増強剤,染料等の調合工程、叩解
パルプの水懸濁液にメラミンホルムアルデヒド等の添加
剤を加える内面加工工程、長網抄紙機や丸網抄紙機等に
よる抄造工程、各種表面加工剤や顔料,樹脂等の塗布を
行う表面加工工程、カレンダー等で表面を仕上げる仕上
げ工程等の工程を経て紙製品となる。そして、竹科植物
性微細繊維と竹科植物性微細粉粒は、これらの製造工程
中の調合工程、内面加工工程、抄造工程、表面加工工程
等の適宜工程にて添加することにより、紙の内部或いは
表面に配位し得る。又、紙製品の表面に、合成樹脂等を
積層する場合、この合成樹脂に予め竹科植物性微細繊維
と竹科植物性微細粉粒を配合しておいてもよい。
【0007】この紙中の竹科植物性微細繊維、竹科植物
性微細粉粒の配合率は、紙の強度や紙質を必要以上に悪
化させず、且つ、竹科植物性微細繊維、竹科植物性微細
粉粒の持つ脱臭抗菌性を充分に発揮し得る範囲とする必
要があり、具体的には0.01〜80.00重量%の範
囲とする必要がある。
【0008】又、上記の竹科植物性微細繊維と竹科植物
性微細粉粒は、従来公知の不織布の内部又は表面に配位
し得る。この竹科植物性微細繊維と竹科植物性微細粉粒
は、それぞれ単独で配位してもよく、或いは混合して配
位してもよい。不織布の主原料としては、レーヨンステ
ープル、ナイロンステープル等の合成繊維の他、綿、羊
毛等の天然繊維を用いることもできる。これらの繊維
は、上記の紙に用いるパルプ繊維に比して長いものの方
が好ましいが、必ずしもこれに限るものではない。そし
て、これらの繊維をそ綿法、多方向吸収法、製紙法等の
方法により展綿する展綿工程と、展綿した繊維を合成樹
脂接着剤や溶融により結合し或いは機械的にからみ合わ
せる等の方法による接着工程とにより製造する。竹科植
物性微細繊維と竹科植物性微細粉は、この何れかの工程
において添加するようにすればよい。
【0009】
【実施例】
【0010】次に、本願発明の実施例を比較例と共に示
す。尚、本願発明は以下の実施例に限定するものではな
く、本願発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して
実施し得る。まず、竹科植物性微細粉を次の方法により
製造する。葉部を除いた孟宗竹を裁断し、粉砕機により
粉砕してチップ状にした後、エキス分のみを水洗、圧搾
により抽出除去し、乾燥し、蒸気式高圧釜にて5kg/
m2、135℃、60分間、乾溜して、粒径100メッシ
ュパスの竹科植物性微細粉を得る。
【0011】実施例1 常方による溜ずきにより和紙を製造する。具体的には、
紙料としてコウゾを用い、すき枠により、3回のすくい
上げを行い、水切り、乾燥を行い、5匁の和紙70cm×
97cmを製作する。このとき、第1回のすくい上げ前
に、紙料と上記の竹科植物性微細粉とを80対20の割
合で均一に混入して、紙中に配合する。
【0012】実施例2 紙料と上記の竹科植物性微細粉との配合割合を40対6
0とし、他は実施例1と同一条件にて和紙を製作する。
【0013】実施例3 紙料と上記の竹科植物性微細粉との配合割合を60対4
0とし、他は実施例1と同一条件にて和紙を製作する。
【0014】実施例4 他は実施例1と同一条件にて10匁の和紙70cm×97
cmを製作する。
【0015】実施例5 紙料と上記の竹科植物性微細粉との配合割合を40対6
0とし、他は実施例4と同一条件にて和紙を製作する。
【0016】実施例6 紙料と上記の竹科植物性微細粉との配合割合を60対4
0とし、他は実施例4と同一条件にて和紙を製作する。
【0017】比較例1 上記竹科植物性微細粉を用いずに、他は実施例1と同一
条件にて和紙を製作する。
【0018】比較例2 上記竹科植物性微細粉を用いずに、他は実施例4と同一
条件にて和紙を製作する。
【0019】抗カビ性試験 浴室から採取した Cladoposporiumm属のカビと、Altern
aria属のカビとを植えつけた寒天培地20gを、上記の各
実施例及び比較例の和紙の表面に薄く塗布して、浴室内
1mの高さに設けた開放容器内に平成3年6月15日か
ら30日間、放置したところ、表1に示す結果が得られ
た。
【0020】
【表1】
【0021】脱臭性試験 80cm×50cm×40cmの密封容器に干し魚100gと
味噌100gとを直接入れ、上記の各実施例及び比較例
の和紙20枚を入れて密封し、120分後に同容器を開
封して、容器内の臭いを臭覚により判定したところ、表
2に示す結果が得られた。
【0022】
【表2】
【0023】
【発明の効果】以上、本願発明においては、竹科植物が
微細な繊維状或いは粉粒状となすことにより著大な脱臭
性、抗菌性を発揮するものであり、竹科植物の微細な繊
維或いは粉粒体が紙や不織布に用いられる繊維と良好に
適合して適当な多孔質状体内或いはその表面に配位さ
れ、このシート状体の多孔質性により、竹科植物の微細
な繊維或いは粉粒体の有する脱臭性、抗菌性、防カビ
性、吸湿性が損なわれることなく有効に発揮し得るもの
である。よって、例えば壁紙として用いた場合には、脱
臭、防カビ性の他、高湿時には結露を防止し、乾燥時に
は水分を放出するという調湿効果も生じ、絨毯や畳の下
敷に用いた場合には、脱臭、防虫、防カビ性を発揮する
と共に調湿効果も発揮する。又、フイルターとして用い
た場合には、抗菌、脱臭効果を生じ、包装材に用いた場
合には鮮度保持効果を発揮する。そして、何れの場合に
も、薄い色合いを呈するため、不衛生感を与えないこと
は勿論、印刷を施す際にも有利であり、又、上記の諸効
果を持続的に発揮し、人体に対する安全性にも優れ、低
コストで大量生産が可能である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紙又は不織布からなる多孔質シート状体に
    おいて、このシート状体の内部及び/又は表面に、竹科
    植物性微細繊維と竹科植物性微細粉粒との少なくとも何
    れか一方が配位されてなる脱臭抗菌性を備えた多孔質シ
    ート状体。
JP3217841A 1991-08-02 1991-08-02 脱臭抗菌性を備えた多孔質シート状体 Pending JPH06136696A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3217841A JPH06136696A (ja) 1991-08-02 1991-08-02 脱臭抗菌性を備えた多孔質シート状体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3217841A JPH06136696A (ja) 1991-08-02 1991-08-02 脱臭抗菌性を備えた多孔質シート状体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06136696A true JPH06136696A (ja) 1994-05-17

Family

ID=16710599

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3217841A Pending JPH06136696A (ja) 1991-08-02 1991-08-02 脱臭抗菌性を備えた多孔質シート状体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06136696A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0873639A (ja) * 1994-09-09 1996-03-19 Koichi Nishikawa 天然石を含有するプラスチックまたはゴムの発泡体およびそれを用いた製品
US7744143B2 (en) 2007-01-10 2010-06-29 Federal Mogul Powertrain Nonwoven panel and method of construction thereof
JP2014079246A (ja) * 2013-11-22 2014-05-08 Nagasaki Kogyo Kk 竹粉を封入したシート
JP2014169520A (ja) * 2013-02-07 2014-09-18 Nagasaki Kogyo Kk 食品鮮度保持用添加材、食品包装用紙材および食品用段ボール箱
CN107447515A (zh) * 2017-07-27 2017-12-08 重庆鑫隆椰纤维制品有限公司 一种制备具有驱蚊功能的竹纤维的方法
JP2021053554A (ja) * 2019-09-27 2021-04-08 株式会社 竹宝 臭気吸着シートの製造方法及び臭気吸着シート

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0873639A (ja) * 1994-09-09 1996-03-19 Koichi Nishikawa 天然石を含有するプラスチックまたはゴムの発泡体およびそれを用いた製品
US7744143B2 (en) 2007-01-10 2010-06-29 Federal Mogul Powertrain Nonwoven panel and method of construction thereof
JP2014169520A (ja) * 2013-02-07 2014-09-18 Nagasaki Kogyo Kk 食品鮮度保持用添加材、食品包装用紙材および食品用段ボール箱
JP2014079246A (ja) * 2013-11-22 2014-05-08 Nagasaki Kogyo Kk 竹粉を封入したシート
CN107447515A (zh) * 2017-07-27 2017-12-08 重庆鑫隆椰纤维制品有限公司 一种制备具有驱蚊功能的竹纤维的方法
CN107447515B (zh) * 2017-07-27 2020-11-20 重庆鑫隆椰纤维制品有限公司 一种制备具有驱蚊功能的竹纤维的方法
JP2021053554A (ja) * 2019-09-27 2021-04-08 株式会社 竹宝 臭気吸着シートの製造方法及び臭気吸着シート

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN104995353B (zh) 微原纤化材料成分的湿铺片材
DE69319557T3 (de) Feuchtes Tuch
DE19802383A1 (de) Körper mit geringer Dichte
AT389047B (de) Koerperfluessigkeiten absorbierendes produkt
CH640708A5 (de) Verformbares tabakgemisch.
JPH06136696A (ja) 脱臭抗菌性を備えた多孔質シート状体
KR102400492B1 (ko) 홍조류 펄프를 함유하는 부직포 및 이의 제조방법.
JP2016158969A (ja) 吸収性物品
JP3184993B2 (ja) 笹・竹紙
KR980008354A (ko) 도포재, 이의 제조방법 및 도포재를 사용하는 도포방법
JP5052462B2 (ja) 花粉アレルゲン低減化壁紙
JPH09291456A (ja) 消臭性を有する複合不織布の製造方法
JPH09176998A (ja) 卵殻膜微細粉末配合紙、並びに卵殻膜微細粉末を利用した各種機能紙
JP2006112013A (ja) 藺草シートの製造方法及び抗菌・消臭性藺草シート
KR101088368B1 (ko) 녹차 추출물를 포함하는 종이 및 그 제조방법
JP2002067006A (ja) 藺草材及びその使用物並びに藺草材の製造方法
JP2524944B2 (ja) 竹微粉末、超微粉末の製造方法及び脱臭抗菌剤
JP4634573B2 (ja) 積層光触媒パルプ紙及びその製造方法、前記積層光触媒パルプ紙から成る紙紐及びその製造方法並びに前記紙紐から成る成形体
JP2015062860A (ja) 脱臭剤封入濾材
KR100413700B1 (ko) 다기능성 물수건의 제조방법
JPH10314284A (ja) セルロース系消臭材料およびその製造方法
KR102554140B1 (ko) 생분해성의 친환경 복합기능 펄프 추출 지사 및 이를 이용한 개선된 물성의 수의용 직물
CN207244136U (zh) 一种丝瓜络墙纸
JP2006239909A (ja) マット用芯材とこの芯材を用いたマット
EP4230684A1 (de) Verbundmaterial mit aromaträger