JPH06136622A - 樹脂被覆加工布用ポリエステル繊維及び樹脂被覆加工布 - Google Patents

樹脂被覆加工布用ポリエステル繊維及び樹脂被覆加工布

Info

Publication number
JPH06136622A
JPH06136622A JP4313022A JP31302292A JPH06136622A JP H06136622 A JPH06136622 A JP H06136622A JP 4313022 A JP4313022 A JP 4313022A JP 31302292 A JP31302292 A JP 31302292A JP H06136622 A JPH06136622 A JP H06136622A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
coated
fabric
water
polyester fiber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4313022A
Other languages
English (en)
Inventor
Kunihiro Ishikawa
州洋 石川
Yoshifumi Moriguchi
芳文 森口
Kunio Takimoto
国男 滝本
Hiroyuki Takami
博幸 高見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unitika Ltd filed Critical Unitika Ltd
Priority to JP4313022A priority Critical patent/JPH06136622A/ja
Publication of JPH06136622A publication Critical patent/JPH06136622A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Woven Fabrics (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)
  • Chemical Treatment Of Fibers During Manufacturing Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 毛細管現象による単繊維間吸水のない撥水性
能を有する繊維を提供し、この繊維よりなる基布に熱可
塑性樹脂剤を被覆した樹脂加工布において、その端面や
樹脂破損部分より水分が侵入することによる問題の発生
しない樹脂加工布を提供する。 【構成】 溶融紡糸したポリエステル未延伸糸に,紡糸
油剤を付与する工程で,紡糸油剤と共に撥水剤としてパ
ーフルオロアルキル基含有化合物を付与し,その後熱処
理・延伸を行った強度7g/d以上であるポリエステル
繊維で基布を製造し,この基布の少なくとも片面に熱可
塑性樹脂を被覆してなる樹脂加工布。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吸水防止性能を有する
ポリエステル繊維に関するものであり、トラック幌、バ
ックリットおよび建設工事用資材等に適用される。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリエステル繊維に吸水防止能を
付与する場合、製織編された布帛をフッ素化合物の浴に
浸漬し、マングル等で絞り、所定量のフッ素化合物を繊
維に付与後130℃〜190℃で乾燥、熱処理する方法
にて加工されている。しかるにこれらの方法は産業資材
用布帛には適用が困難である。すなわち、産業資材用途
に多く用いられているターポリン類、メッシュシート等
は、粗目組織の織編物であり、布帛をフッ素系化合物で
処理する際、目ずれ、目曲がりが発生し、樹脂被覆加工
後も均一な物性、外観品位の良いものが得られない。吸
水防止加工を行うには大型の加工機が必要であり、また
加工を行っても、目ずれ、目曲がりの発生があり、単繊
維の全てに均一に吸水防止性能を付与することは困難で
ある。
【0003】そのため製織編布は、直接塩化ビニル樹脂
等により熱ラミネート加工、トッピング加工が行われて
おり、使用の際、その端面および損傷したところより単
繊維間の毛細管現象により水を吸収し、カビを発生した
り、吸収した水分が凍結し、樹脂を破壊したり、また汚
れの原因となっていた。
【0004】吸水防止加工を行うことは、工程の省力化
を進めコスト合理を行う方向とは逆行する面もあるが、
消費者のニーズは高性能、低コストを要求しており、こ
れら諸問題に対する対応が必要である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、樹脂被覆加
工布の基布に用いることのできる撥水性能を有する高強
力ポリエステル繊維を提供することを目的とするもので
あり、また単繊維間吸水のない樹脂被覆加工布を提供す
ることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するもので、次の構成よりなるものである。すなわ
ち本発明は、紡糸油剤と共にパーフルオロアルキル基含
有化合物が0.12〜3.0重量%付与されており、強
度が7g/d以上であることを特徴とする樹脂被覆加工
布用ポリエステル繊維及びこの繊維よりなる基布の少な
くとも片面が熱可塑性樹脂で被覆されてなることを特徴
とする樹脂被覆加工布を要旨とするものである。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
樹脂被覆加工布用ポリエステル繊維は、ポリエチレンテ
レフタレートを主たる成分とする長繊維糸で、ポリエチ
レンテレフタレートの特性が損なわれない程度に第3成
分を共重合したポリエステルも用いることができる。本
発明のポリエステル繊維は、溶融紡糸部からノズルを通
して紡出され、冷却された糸条を、油剤付与装置に導入
し、紡糸油剤と共にパーフルオロ基含有化合物を付与し
て得る。本発明における紡糸油剤とは、平滑剤、乳化
剤、帯電防止剤などを含む、通常の油剤を意味し、平滑
剤としては、鉱物油、脂肪酸エステル類などがあり、乳
化剤としては、高級アルコール類又はエチレンオキサイ
ド(EO)付加物などがあり、帯電防止剤としては、ア
ニオン系、カチオン系、界面活性剤などが用いられる。
【0008】パーフルオロアルキル基含有化合物は、一
般に撥水撥油剤として用いられるもので、パーフルオロ
アルキル基含有アクリル酸エステル、メタアクリル酸化
合物、ウレタン化合物はもとより、特に油剤との相溶
性、熱に耐する安定性、性能面より、1,3,5−トリ
ス(6−イソシアナートヘキシール)ビューレットの2
−{(ペルフルオロアルキル(C618))}エタノー
ル、1オクタデカノール、2,3−エポキシ・ノープロ
パノール付加物およびこれらの誘導体を意味し、これら
の化合物を単独で用いても、混合して用いてもよい。紡
糸油剤およびパーフルオロ基含有化合物は、繊維に0.
1〜5.0重量%の範囲で付与され、パーフルオロ基含
有化合物の付与量は0.12〜3.0重量%である。パ
ーフルオロ基含有化合物の付与量が0.12重量%未満
であると十分な撥水性能を得ることができず、3.0重
量%を超えると安定した捲取が困難になり、被覆樹脂と
の密着性が低下しすぎ樹脂被覆加工布の樹脂剥離の問題
がでてくる。
【0009】紡糸油剤とパーフルオロアルキル化合物を
同時に付与する場合は、紡糸油剤のイオン性とパーフル
オロアルキル化合物のイオン性が問題となり、沈澱など
生じない相溶性の良いものを選ぶことが大切である。こ
のように一段で同時に付与する一段付与方法を採用して
もよいが、先に紡糸油剤を付与した後、パーフルオロア
ルキル基含有化合物を付与する二段付与方法を採用して
もよい。
【0010】パーフルオロアルキル基含有化合物を付与
した後、熱延伸工程に導き熱固定するが、熱固定はホッ
トローラや熱板に糸条が接触する方法、糸条が加熱雰囲
気中を通過させる方法のいずれでもよい。また、熱処理
を十分におこなわず、原糸としては撥水性を有さず、製
布工程以降の熱処理加工で撥水性を発現させることも可
能である。本方法によると、ポリエステル製造工程で、
製造に要する時間を延長することなく、容易に撥水糸を
得ることができ、従来織編物布帛に撥水加工していた工
程が不用となるばかりではなく、目ずれ、目曲がりのた
め撥水加工が困難な布帛を得ることも可能となる。
【0011】本発明のポリエステル繊維の強度は、7g
/デニール以上であることが必要である。強度が、7g
/デニール未満であると、該繊維を用いた樹脂被覆加工
布を建築、土木、運送用に使用した場合、強力不足で、
その必要物性をクリヤーするのが困難となり、高密度な
基布とする必要が生じて、樹脂との接着力や樹脂剥れ等
の問題が発生する。
【0012】本発明の樹脂被覆加工布は、上記ポリエス
テル繊維を用いて製編織した基布の少なくとも片面に熱
可塑性樹脂を被覆して得る。基布は、樹脂被覆加工布の
用途により要求される特性に基づいた設計により、製編
織した編物や織物であり、撥水処理加工を行うと組織が
乱れ、製品の品質、外観が悪くなるため、目ずれしない
様にからみ織やからみ糸を使用して目ずれ防止を行って
いる粗目組織の基布に本発明の繊維を用いると本発明の
効果が最大限に発揮される。
【0013】基布への被覆加工に用いる樹脂としては一
般に市販されている熱可塑性樹脂を用いることができ、
ポリウレタン樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリシリコン樹
脂、ポリフッ素樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等を挙げるこ
とができる。用いる樹脂の形状は、溶液状、ペースト
状、フィルム状等いずれでもよい。また加工方法も、コ
ーティング、ディッピング、トッピング、ラミネート法
等いずれの方法を用いてもよい。樹脂の塗布量について
も用いられる用途により異なり、適宜塗布量を選択する
ことが可能である。これらの樹脂を少なくとも基布の片
面に付与する。この場合、必要により接着層を設けて基
布と樹脂を接着したり、多層コーティング、コーティン
グとラミネートの組み合わせ等も可能である。
【0014】
【作用】本発明のポリエステル繊維は、紡糸油剤と共に
パーフルオロアルキル基含有化合物が0.12〜3.0
重量%付与されており、強度が7g/デニール以上であ
るので、撥水性を有して単繊維間の毛細管現象による導
水性がなくなり、この繊維よりなる基布に樹脂被覆加工
した加工布は,その端面や樹脂の損傷したところより単
繊維間に水を吸収し、カビを発生したり、吸収した水分
が凍結し、樹脂を破壊したりすることがなく,樹脂被覆
していない面がある場合も汚れ難いものとなる。
【0015】また,本発明の樹脂被覆加工布は,紡糸油
剤と共にパーフルオロアルキル基含有化合物が0.12
〜3.0重量%付与されており、強度が7g/デニール
以上であるポリエステル繊維よりなる基布に樹脂被覆加
工されているので,その端面や樹脂の損傷したところよ
り単繊維間に水を吸収し、カビを発生したり、吸収した
水分が凍結し、樹脂を破壊したりすることがなく,樹脂
被覆していない面がある場合も汚れ難いものとなり,建
築、土木、運送用に使用した場合、強力等必要物性を満
足するものとなる。
【0016】
【実施例】ポリエステルチップを溶融紡糸し、紡糸油剤
とパーフルオロアルキル基含有アクリル樹脂(アサヒガ
ードLS−4142、旭硝子株式会社製)を表1のごと
く付与方法及び付着量を変更して付与した後、引き続き
延伸熱処理して6種の500d/48fの原糸を得た。
これらの原糸をそれぞれ経糸及び緯糸に用いて、密度3
6×36本/吋の6種の平織物を製織した。これらの織
物の撥水性をJISL1092スプレー法により評価
し、原糸の紡糸性とともに表1に示した。
【0017】さらに、これらの6種の織物を基布とし
て、熱ラミネート加工機を用いて加工温度165℃、加
工速度10m/min で塩化ビニル樹脂フィルムを両面に
ラミネート加工を施し,6種の樹脂被覆加工布を得た。
これらの樹脂被覆加工布の目付はいずれも580g/m
2 で、同様に厚さ0.58mm、経方向引張強力158kg
/3cm、緯糸方向引張強力154kg/3cmであった。ま
た、これらの樹脂被覆加工布の端面よりの吸水性をJI
S L−1096のバイレック法により評価して表1に
併せて示した。
【0018】
【表1】
【0019】表1で明らかなごとく実施例の4種の原糸
はいずれも撥水性を有し、この原糸を基布として塩化ビ
ニル樹脂を両面にラミネート加工した樹脂被覆加工布
は、その端面よりの吸水性能が小さく、強力等の物性
も、トラック幌として理想的な性能を有するものであっ
た。また、パーフルオロアルキル基含有アクリル樹脂の
付与量の少ない比較例1は、原糸の撥水性能が低く、塩
化ビニル被覆加工布も水の浸透の大きいものであり、パ
ーフルオロアルキル基含有アクリル樹脂の付与量のの多
い比較例2は、原糸製造時に捲きくずれが多く発生して
安定した生産ができなかった。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、ポリエステル製造工程
で、製造に用する時間を延長することなく撥水性能を有
する繊維を得ることができ、従来、織編物布帛に撥水、
撥油加工していた工程を省略できると共に、従来撥水性
能が必要であったが、目ずれ、目曲がり発生のため性能
を付与することが困難であった分野に使用でき、吸水に
よる欠点の発生することのない高品質の耐久性を有する
ターポリン、トラック幌、バックリット等を提供するこ
とができる。
【0021】また、本発明の樹脂被覆加工布は、高強力
で撥水性能を有する繊維を基布として用いているので、
吸水による欠点の発生することのない高品質の耐久性を
有するターポリン、トラック幌、バックリット等を提供
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // D06M 101:32 (72)発明者 高見 博幸 愛知県岡崎市日名北町4番地1 ユニチカ 株式会社岡崎工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紡糸油剤と共にパーフルオロアルキル基
    含有化合物が0.12〜3.0重量%付与されており、
    強度が7g/デニール以上であることを特徴とする樹脂
    被覆加工布用ポリエステル繊維。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のポリエステル繊維よりな
    る基布の少なくとも片面が熱可塑性樹脂で被覆されてな
    ることを特徴とする樹脂被覆加工布。
JP4313022A 1992-10-27 1992-10-27 樹脂被覆加工布用ポリエステル繊維及び樹脂被覆加工布 Pending JPH06136622A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4313022A JPH06136622A (ja) 1992-10-27 1992-10-27 樹脂被覆加工布用ポリエステル繊維及び樹脂被覆加工布

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4313022A JPH06136622A (ja) 1992-10-27 1992-10-27 樹脂被覆加工布用ポリエステル繊維及び樹脂被覆加工布

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06136622A true JPH06136622A (ja) 1994-05-17

Family

ID=18036282

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4313022A Pending JPH06136622A (ja) 1992-10-27 1992-10-27 樹脂被覆加工布用ポリエステル繊維及び樹脂被覆加工布

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06136622A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7201777B2 (en) Nonwoven fabric having low ion content and method for producing the same
JPH06136622A (ja) 樹脂被覆加工布用ポリエステル繊維及び樹脂被覆加工布
US20030186609A1 (en) Nonwoven fabric having low ion content and method for producing the same
KR100813891B1 (ko) 오염물 제거용 직물 및 그의 제조방법
JP3402019B2 (ja) 精密機器用またはクリーンルーム用ワイパーおよびその製造方法
JPS62217933A (ja) ワイピング材
KR102178195B1 (ko) Pfpe 방오제를 적용한 친환경 카시트 원단 개발
JPH07305273A (ja) 難燃性樹脂被覆加工布
JPS6015747B2 (ja) 繊維構造物の製造方法
JPS6170043A (ja) 高密度撥水性布帛
JPS60239568A (ja) 耐久撥水性ポリエステル織編物の製造方法
JPH0197274A (ja) 透湿防水シート
JP7172427B2 (ja) ベルトおよび安全帯
KR102360126B1 (ko) 외관 품질이 향상된 인공피혁의 제조방법
JPH06316869A (ja) 合成繊維構造物の制電防止ならびに撥水加工方法
KR100221958B1 (ko) 모노필라멘트를 사용한 코팅지
JPH04185740A (ja) ポリアミド高密度繊維構造物
JPH0633317A (ja) 耐久発水性に優れた繊維およびその製造方法
CN1643202A (zh) 具有低离子含量的无纺布及其制造方法
KR101009607B1 (ko) 오염물 제거용 폴리에스테르 직물 및 그의 제조방법
KR19990050817A (ko) 발수성 폴리에스터섬유의 제조방법
JPS61289171A (ja) 布帛の処理方法
KR20240075211A (ko) 개질 폴리락틱애시드(pla) 원사를 이용한 인테리어 소재용 생분해성 원단의 제조방법
KR101184479B1 (ko) 인공피혁 및 그 제조방법
JPS58214549A (ja) 機能耐久性に優れた合成繊維マルチフイラメント布帛