JPH06136494A - 電解コンデンサ電極用アルミニウム材料の製造方法 - Google Patents

電解コンデンサ電極用アルミニウム材料の製造方法

Info

Publication number
JPH06136494A
JPH06136494A JP29041792A JP29041792A JPH06136494A JP H06136494 A JPH06136494 A JP H06136494A JP 29041792 A JP29041792 A JP 29041792A JP 29041792 A JP29041792 A JP 29041792A JP H06136494 A JPH06136494 A JP H06136494A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxide film
surface layer
aluminum foil
thickness
etching
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29041792A
Other languages
English (en)
Inventor
Yutaka Kato
豊 加藤
Katsumi Tanaka
克美 田中
Teruo Kitamura
照夫 北村
Eizo Isoyama
永三 礒山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Aluminum Can Corp
Original Assignee
Showa Aluminum Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Aluminum Corp filed Critical Showa Aluminum Corp
Priority to JP29041792A priority Critical patent/JPH06136494A/ja
Publication of JPH06136494A publication Critical patent/JPH06136494A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • ing And Chemical Polishing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】水分及び酸素を含有した雰囲気中で、乾式法に
よるアルミニウム箔の表面層除去処理を行うことによ
り、除去後のアルミニウム箔の表面に厚さ5〜50オン
グストロームの酸化皮膜を形成する。その後酸化皮膜の
合計厚さが70オングストロームを超えない範囲で高温
加熱する。 【効果】表面層除去処理と厚さ5〜50オングストロー
ムの酸化皮膜形成工程とを同一工程で行うことができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電解コンデンサ電極
用アルミニウム材料の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム電解コンデンサ用電極材と
して一般に用いられるアルミニウム箔には、その実効面
積を拡大して単位面積当りの静電容量を増大するため、
一般に電気化学的あるいは化学的エッチング処理が施さ
れる。しかし、箔を単にエッチング処理するのみでは十
分な静電容量を得られなかった。
【0003】そこで、本出願人は、エッチング適性に優
れ多数のエッチングピットを形成しえて、拡面率ひいて
は静電容量の大きな電解コンデンサ電極材を確実にかつ
安定して提供し得るアルミニウム材料の製造方法とし
て、特開平3−122260号に開示されている方法を
提供した。この方法は、アルミニウム箔の表面層を除去
した後、除去後の表面に厚さ5〜50オングストローム
の酸化皮膜を形成する工程と、その後酸化皮膜の合計厚
さが70オングストロームを超えない範囲で高温加熱す
る工程を実施するものである。この方法によれば、箔の
表面層除去により表面不均一層が除去され、その後の酸
化膜形成工程で皮膜欠陥からなる多数のエッチング核を
有する酸化皮膜を形成でき、ひいてはエッチング適性を
向上せしめ得て高静電容量の実現が可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の方法
では、アルミニウム箔表面層の除去処理と、酸化皮膜形
成工程とを別工程で行うものであるため、時間がかかり
生産効率が良くなかった。しかも、除去処理工程から酸
化皮膜形成工程に移行する間に、除去後の表面が大気等
に触れて不均一な酸化皮膜が形成される危険もあり、こ
の場合には上記方法による利点を十分享受できないとい
う問題もあった。
【0005】この発明は、かかる技術的背景に鑑みてな
されたものであって、工程の削減を図り得るとともに、
表面層除去後のアルミニウム箔表面の不均一な酸化皮膜
の形成を回避でき、しかもエッチング性能にすぐれ高静
電容量を確実に得ることのできる電解コンデンサ用アル
ミニウム材料の製作提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、水分及び酸素を含有した雰囲気中で、
乾式法によるアルミニウム箔の表面層除去処理を行うこ
とにより、表面層の除去と除去後の表面への酸化皮膜形
成工程とを同一工程にて行おうというものである。
【0007】即ち、この発明は、水分及び酸素を含有し
た雰囲気中で、乾式法によるアルミニウム箔の表面層除
去処理を行うことにより、除去後のアルミニウム箔の表
面に厚さ5〜50オングストロームの酸化皮膜を形成す
る工程と、その後酸化皮膜の合計厚さが70オングスト
ロームを超えない範囲で高温加熱する工程とを実施する
ことを特徴とする電解コンデンサ電極用アルミニウム材
料の製造方法を要旨とする。
【0008】この発明に用いるアルミニウム箔は、純度
99.99%の高純度のものが望ましいが、これに限定
されることはなく、電解コンデンサ用に使用される範囲
内の純度のものであれば良い。
【0009】箔圧延後のアルミニウム箔表面層の除去処
理は、箔表面の不均一層を除去することを目的として実
施する。即ち、箔圧延後のアルミニウム箔表面には、油
分、圧延で形成された不均質な酸化膜が存在する。又、
アルミニウム箔表面近傍には圧延変質層や圧延時のロー
ルコーティング等による汚染層が不均一に存在する。こ
れらが酸化皮膜の不均一性をもたらす原因となる。従っ
て、均一な酸化皮膜の形成を促進すべく、上記不均一層
の除去を行うものである。かかる目的を有効に達成する
ために、表面層の除去厚さは5オングストローム以上と
するのが良く、特に好ましくは20オングストローム以
上とするのが良い。上限は特にないが500オングスト
ローム程度で表面層除去の効果が飽和するため、それを
超える除去は無益である。
【0010】而して、この発明では、上記の箔表面層除
去処理と同一工程で酸化皮膜の形成工程を実施すべく、
表面層の除去処理を酸化皮膜の形成が可能な水分及び酸
素を含む雰囲気中で、乾式法即ちドライプロセスにて行
なう。乾式法の一例としては、レーザー加工、電子ビー
ム加工、イオンビーム加工、反応性ガスエッチング、プ
ラズマエッチング、反応性イオンエッチング等を挙げ得
る。かかる乾式法によりアルミニウム箔の表面層が除去
されるとともに、新たに露出した活性で新鮮な表面がた
だちに雰囲気に接触し、雰囲気中の水分、酸素の作用に
より初段の酸化皮膜が形成される。この酸化皮膜は、雰
囲気中に水分が含まれているため、欠陥の多い皮膜とな
っており、この皮膜欠陥がエッチング処理時においてエ
ッチング核となる。しかし、酸化皮膜の厚さが5オング
ストローム未満ではエッチング核形成の効果が少なく、
逆に50オングストロームを超えると一旦形成されたエ
ッチング核が減少してしまう。従って、酸化皮膜の厚さ
は5〜50オングストロームに規定されなければならな
い。特に好ましくは5〜45オングストロームであり、
さらには15〜45オングストロームとするのが良い。
【0011】上記のように、厚さ5〜50オングストロ
ームの酸化皮膜を形成するために、除去処理雰囲気中の
酸素(O2 )量は0.1%以上、水分(H2 O)量は
0.01kg/kg以上確保するのが望ましい。また、
乾式法による加工時の熱エネルギーにより、アルミニウ
ム箔の温度は上昇するが、酸化皮膜の成長を促進させる
ために、アルミニウム箔の温度は40〜200℃の範囲
に保持するのが良い。雰囲気は、上記範囲に水分、酸素
を含む不活性ガス雰囲気でも良いし、大気中でも良い
し、また10-5Torr程度の真空でも良い。真空中で
あっても微量のO2及びH2 Oが存在し、かつ乾式除去
処理における荷電粒子のエネルギーが高いため、酸化皮
膜は形成される。
【0012】厚さ5〜50オングストロームの初期酸化
皮膜を形成したのち実施する高温加熱(焼鈍工程)は、
アルミニウム箔の組織を立方体方位を多く有する集合組
織にしてエッチング特性を向上させることを主目的とす
るものである。而して、この高温加熱処理において、初
期酸化皮膜上にさらに形成される酸化皮膜の厚さが厚過
ぎると、初期酸化皮膜の欠陥部分が消去され、エッチン
グの際に十分なエッチングピットを形成することができ
ない。このため、高温加熱処理は初期酸化皮膜を含む酸
化皮膜の合計厚さが70オングストローム以下となる範
囲で行う必要がある。好適には50オングストローム以
下に規制するのが良い。酸化皮膜の合計厚さを70オン
グストローム以下とするためには水分、酸素を可及的除
去した雰囲気で加熱するのが望ましく、具体的にはAr
ガス等の不活性ガス中あるいは10-3Torr程度以下
の真空中で加熱するのが良い。また加熱温度は460℃
程度以上、加熱時間は1〜5時間程度が望ましい。
【0013】上記により製作したアルミニウム材料は、
その後電気化学的あるいは化学的エッチング処理したの
ち、電解コンデンサ用電極材として使用する。
【0014】なおこの発明に用いるアルミニウム箔は、
その製造工程についてはこれを限定するものではなく、
圧延工程の途中において中間焼鈍されたものであっても
良い。
【0015】
【作用】表面層除去処理工程と厚さ5〜50オングスト
ロームの酸化皮膜形成工程とが同一工程で行われ、工程
が削減される。また、表面層除去処理後にアルミニウム
箔を酸化皮膜形成工程へと移動させる必要がないから、
表面層除去後の新たな箔表面に不本意な酸化皮膜が形成
されることもない。
【0016】
【実施例】Al純度99.99%、厚さ100μmのア
ルミニウム箔を複数枚用意した。そして、表1に示す条
件で、アルミニウム箔の表面層除去処理と酸化皮膜形成
工程を実施した。そのときのアルミニウム箔の温度、表
面層の除去厚さ、酸化皮膜の厚さは表1のとおりであっ
た。なお酸化皮膜の厚さは以下の条件に従うハンターホ
ール法により測定した。
【0017】次に上記各アルミニウム箔につき、10-4
Torr真空中で520℃×1時間の高温加熱処理を実
施したのち、箔表面の酸化皮膜の合計厚さを前記と同じ
くハンターホール法により測定したところ、第1表に示
すとおりであった。
【0018】上記により得た各アルミニウム材料を、3
%塩酸水溶液(85℃)中で電流密度を直流10A/d
2 とし、3分間電解エッチング処理したのち、さらに
同じ液で10分間化学エッチング処理した。そして、そ
の後5%硼酸浴中で350Vに化成処理したのち、各材
料の静電容量を測定した。その結果を併せて表1に示
す。
【0019】
【表1】 本発明によれば、工程の簡略化を図り得るのはもとよ
り、得られたアルミニウム材料は、多数のエッチングピ
ットを形成しえ密度の大きいエッチング状態となってい
るため、大きな静電容量を有するものであった。
【0020】
【発明の効果】この発明は上述の次第で、水分及び酸素
を含有した雰囲気中で、乾式法によるアルミニウム箔の
表面層除去処理を行うことにより、除去後のアルミニウ
ム箔の表面に厚さ5〜50オングストロームの酸化皮膜
を形成するから、表面層除去処理工程と厚さ5〜50オ
ングストロームの酸化皮膜形成工程とを同一工程で行う
ことができ、工程を削減することができる。このため、
生産時間の短縮、生産効率の向上を図ることができる。
かつまた、表面層除去処理後にアルミニウム箔を酸化皮
膜形成工程へと移動させる必要がないから、表面層除去
後の新たな箔表面に不本意な酸化皮膜が形成されるのを
防止できる。しかも、その後に酸化皮膜の合計厚さが7
0オングストロームを超えない範囲で高温加熱すること
とも相俟って、エッチング性能に優れ多数のエッチング
ピットを形成しえて拡面率ひいては静電容量の大きな電
解コンデンサ電極材を確実にかつ安定して提供すること
ができる効果もある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 礒山 永三 大阪府堺市海山町6丁224番地 昭和アル ミニウム株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水分及び酸素を含有した雰囲気中で、乾
    式法によるアルミニウム箔の表面層除去処理を行うこと
    により、除去後のアルミニウム箔の表面に厚さ5〜50
    オングストロームの酸化皮膜を形成する工程と、その後
    酸化皮膜の合計厚さが70オングストロームを超えない
    範囲で高温加熱する工程とを実施することを特徴とする
    電解コンデンサ電極用アルミニウム材料の製造方法。
JP29041792A 1992-10-28 1992-10-28 電解コンデンサ電極用アルミニウム材料の製造方法 Pending JPH06136494A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29041792A JPH06136494A (ja) 1992-10-28 1992-10-28 電解コンデンサ電極用アルミニウム材料の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29041792A JPH06136494A (ja) 1992-10-28 1992-10-28 電解コンデンサ電極用アルミニウム材料の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06136494A true JPH06136494A (ja) 1994-05-17

Family

ID=17755762

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29041792A Pending JPH06136494A (ja) 1992-10-28 1992-10-28 電解コンデンサ電極用アルミニウム材料の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06136494A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6261434B1 (en) Differential anodization process for electrolytic capacitor anode bodies
JPH0715864B2 (ja) 電解コンデンサの電極用シート及びその製造方法
JP2004186696A (ja) 電解コンデンサ用電極およびその製造方法
EP0665310B1 (en) Method of etching metal foil
JP2009164412A (ja) 多孔質金属薄膜およびその製造方法、ならびにコンデンサ
US6428842B1 (en) Process for producing an impermeable or substantially impermeable electrode
JPH06136494A (ja) 電解コンデンサ電極用アルミニウム材料の製造方法
JP4876672B2 (ja) コンデンサの製造方法
US3619387A (en) Technique for the fabrication of thin film capacitor including lead dioxide conductive films
JPH07201673A (ja) 電解コンデンサ電極用アルミニウム材料の製造方法
JPH0722094B2 (ja) 電解コンデンサ電極用アルミニウム材料の製造方法
JPH06136495A (ja) 電解コンデンサ電極用アルミニウム材料の製造方法
JPH07180006A (ja) 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法
JPH06145925A (ja) 電解コンデンサ電極用アルミニウム材料の製造方法
JPH0788557B2 (ja) 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法
JPH06188155A (ja) 電解コンデンサ電極用アルミニウム材料の製造方法
JPH059710A (ja) 電解コンデンサ用アルミニウム電極の製造方法
JP3320467B2 (ja) 電解コンデンサ電極用アルミニウム材料およびその製造方法
JP3352798B2 (ja) アルミニウム電解コンデンサ陽極用箔
JP4530244B2 (ja) 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔
JP4421765B2 (ja) アルミ電解コンデンサ用電極箔の製造方法
JP2752448B2 (ja) 電解コンデンサ電極用アルミニウム材料の製造方法
JP3450083B2 (ja) 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔およびその製造方法
JP3453984B2 (ja) アルミ電解コンデンサ用エッチング箔の製造方法
US3852171A (en) Process for manufacturing tantalum-oxide semiconductor capacitors