JPH06135887A - ジフルオロブロモアセチルフロライドの製造法 - Google Patents

ジフルオロブロモアセチルフロライドの製造法

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JPH06135887A
JPH06135887A JP30591592A JP30591592A JPH06135887A JP H06135887 A JPH06135887 A JP H06135887A JP 30591592 A JP30591592 A JP 30591592A JP 30591592 A JP30591592 A JP 30591592A JP H06135887 A JPH06135887 A JP H06135887A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特定ハロンである1,2-ジブロモテトラフルオ
ロエタンを使用することなく、あるいは反応中に副生す
ることなく、目的であるジフルオロブロモアセチルフロ
ライドを製造する方法を提供する。 【構成】 一般式 Rf[CF2OCF(CF3)]nCF2OCF=CF2で表わ
されるパーフルオロビニルエーテルに臭素と発煙硫酸ま
たは無水硫酸とを反応させ、あるいは一般式 Rf[CF2OCF
(CF3)]nCF2OCFBrCF2Brで表わされるパーフルオロブロモ
エーテルに発煙硫酸または無水硫酸を反応させ、得られ
た中間体を有機溶媒中でアルカリ金属フッ化物の存在下
で熱分解して、ジフルオロブロモアセチルフロライドを
得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジフルオロブロモアセ
チルフロライドの製造法に関する。更に詳しくは、特定
ハロンである1,2-ジブロモテトラフルオロエタンを使用
または副生させないジフルオロブロモアセチルフロライ
ドの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】ジフルオロブロモアセチルフロライド
は、種々の含フッ素化合物の合成中間体として有用な化
合物であり、例えばこれをヘキサフルオロプロペンオキ
サイドと反応させた後、中和、熱分解することにより、
フッ素樹脂の原料として有用なパーフルオロ(2-ブロモ
エチルビニルエーテル)を生成させる。
【0003】かかるジフルオロブロモアセチルフロライ
ドの製造法としては、例えば1,2-ジブロモテトラフルオ
ロエタン、1-ブロモ-2-ヨードテトラフルオロエタン、
1,2-ジブロモクロロトリフルオロエタン、テトラフルオ
ロエチレンなどにSO3濃度が50〜70%の発煙硫酸あるいは
無水硫酸を作用させ、中間体としての部分酸化物を得た
後、これを熱分解する方法(特開昭57-40433〜5号公報)
などが知られている。
【0004】しかしながら、1,2-ジブロモテトラフルオ
ロエタンを原料とした場合には収率が低く、またこの原
料化合物自体特定ハロンに指定されているため、それの
使用は好ましいことではない。1-ブロモ-2-ヨードテト
ラフルオロエタンを原料とした場合は、ヨウ素の析出に
より反応系にトラブルが発生し易いばかりではなく、副
生物として1,2-ジブロモテトラフルオロエタンを発生さ
せるので、この点からもそれの使用は好ましいことでは
ない。また、1,2-ジブロモクロロトリフルオロエタンを
原料とした場合には、ClF2COFまたはClF2COClが副生
し、これらはBrCF2COFとの沸点が近いため、蒸留による
分離が困難である。更に、テトラフルオロエチレンを原
料とした場合にも、1,2-ジブロモテトラフルオロエタン
の副生を避けることができない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、特定
ハロンである1,2-ジブロモテトラフルオロエタンを使用
することなく、あるいは反応中に副生させることなく、
目的物であるジフルオロブロモアセチルフロライドを製
造する方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
一般式 Rf[CF2OCF(CF3)]nCF2OCF=CF2 [I] (ここで、Rfはフッ素原子、低級パーフルオロアルキル
基または臭素置換低級パーフルオロアルキル基であり、
nは0または1である)で表わされるパーフルオロビニルエ
ーテルに、臭素と発煙硫酸または無水硫酸とを反応さ
せ、あるいは Rf[CF2OCF(CF3)]nCF2OCFBrCF2Br [II] (ここで、Rfはフッ素原子、低級パーフルオロアルキル
基または臭素置換低級パーフルオロアルキル基であり、
nは0または1である)で表わされるパーフルオロブロモエ
ーテルに、発煙硫酸または無水硫酸を反応させ、得られ
た中間体を有機溶媒中でアルカリ金属フッ化物の存在下
で熱分解し、ジフルオロブロモアセチルフロライドを製
造することによって達成される。
【0007】上記一般式[I]で表わされるパーフルオロ
ビニルエーテルは、RfCOFとヘキサフルオロプロペンオ
キシドとを反応させた後、中和、熱分解することによっ
て得られ、具体的には、次のような化合物を例示するこ
とができる。 CF3OCF=CF2 CF3CF2CF2OCF=CF2 CF3CF2CF2OCF(CF3)CF2OCF=CF2 BrCF2CF2OCF(CF3)CF2OCF=CF2
【0008】このようなパーフルオロビニルエーテルを
用いての反応は、次のような2工程を経て行われる。
【0009】1段目の反応では、反応容器内に臭素を仕
込み、そこに撹拌しながら発煙硫酸または無水硫酸を滴
下し、更に撹拌を継続した後、パーフルオロビニルエー
テルを撹拌しながらそこに滴下する操作が、約20〜50℃
の温度条件下で行われる。滴下終了後、約20〜120℃に
約4〜48時間程度加熱する。反応終了後、窒素ガスバブ
リングを行い、分液して下層の反応生成物を中間体とし
て得る。こうした1段目の反応は、オートクレーブ内に
おいても行うことができ、この場合にはオートクレーブ
内に臭素と発煙硫酸または無水硫酸を仕込み、撹拌した
後、パーフルオロビニルエーテルを圧入する操作を、約
0〜50℃の温度条件下で行う。その後、約20〜120℃に約
4〜48時間加熱し、同様に窒素ガスバブリングおよび分
液することにより、中間体を得ることができる。
【0010】臭素は、パーフルオロビニルエーテルに対
し約0.5〜2倍モル、好ましくは約0.8〜1.5倍モルの割合
で用いられる。また、供給される三酸化イオウとして
は、SO3濃度が約25%以上の発煙硫酸または無水硫酸が用
いられ、反応効率、取扱性などの点からは、SO3濃度が
約25〜35%または約50〜70%の発煙硫酸あるいは無水硫酸
が好んで用いられる。それの使用割合は、パーフルオロ
ビニルエーテルに対して約1〜5倍モル、好ましくは約1.
1〜2.2倍モルである。
【0011】2段目の反応は、熱分解反応であり、この
反応は前工程の反応混合物をそのまま熱分解したり、あ
るいは約200〜350℃に加熱する気相分解によっても進行
するが、操作性や反応効率の点からは、アルカリ金属フ
ッ化物の存在下で反応させることが好ましい。この反応
では、アルカリ金属フッ化物および有機溶媒を仕込んだ
反応容器中に、得られた中間体を撹拌しながら滴下する
操作が約20〜100℃の温度条件下で行われる。滴下終了
後、更に約80〜150℃に加熱することにより、中間体を
熱分解させ、目的物たるジフルオロブロモアセチルフロ
ライドを得ることができ、これは蒸留して精製すること
により、次工程への原料となる。
【0012】アルカリ金属フッ化物としては、例えばフ
ッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウムなど
が用いられるが、価格、活性などの点からはスプレード
ライの粉末フッ化カリウムが好んで用いられる。これら
のアルカリ金属フッ化物は、パーフルオロビニルエーテ
ルに対し約0.1〜10倍モル、好ましくは約1.1〜2.2倍モ
ルの割合で用いられる。この反応は、溶媒の不存在下で
も進行するが、分解触媒の活性を増大させるために有機
溶媒の使用が好ましく、有機溶媒としてはジグライム、
テトラグライムなどのグライム類、ジメチルスルホキシ
ド、スルホランなどの含イオウ化合物などの非プロトン
性極性溶媒が用いられ、価格、取扱性などの点からはジ
グライムが好んで用いられる。
【0013】反応生成物たるジフルオロブロモアセチル
フロライドは、熱分解反応の間に発生するガスを、還流
冷却器などの上部より抜き出し、ドライアイス・メタノ
ールで冷却したトラップに捕集される捕集物として回収
される。回収物中には、目的物以外に、原料化合物たる
パーフルオロビニルエーテルおよび一般式 Rf[CF2OCF(C
F3)]nCOFで表わされるパーフルオロ酸フロライドが混在
しており、後者の酸フロライドは原料化合物を合成する
ための原料となり得る。
【0014】また、一般式[I]で表わされるパーフルオ
ロビニルエーテルに臭素を付加反応させることによって
得られる、一般式[II]で表わされるパーフルオロブロモ
エーテルを、ジフルオロブロモアセチルフロライド合成
の出発原料として用いることもできる。かかる化合物と
しては、次のようなものが挙げられる。 CF3OCFBrCF2Br CF3CF2CF2OCFBrCF2Br CF3CF2CF2OCF(CF3)CF2OCFBrCF2Br BrCF2CF2OCF(CF3)CF2OCFBrCF2Br
【0015】このようなパーフルオロブロモエーテルを
用いての反応は、次のような2工程を経て行われる。
【0016】これの1段目の反応では、反応容器内にパ
ーフルオロブロモエーテルを仕込み、そこに撹拌しなが
ら発煙硫酸または無水硫酸を滴下し、更に撹拌を継続す
る操作が、約20〜50℃の温度条件下で行われる。滴下終
了後、約20〜120℃に約4〜48時間程度加熱する。反応終
了後は、パーフルオロビニルエーテルを用いた場合と同
様に処理され、中間体を得る。この反応に用いられる発
煙硫酸または無水硫酸量も、前記と同じである。
【0017】2段目の反応および生成物の回収も、パー
フルオロビニルエーテルを用いた場合と同様に行われ
る。回収物中には、目的物であるジフルオロブロモアセ
チルフロライド以外に、次のような化合物が混在してい
るため、蒸留して精製することにより、次工程への原料
となる。 Rf[CF2OCF(CF3)]nCF2OCF=CF2 Rf[CF2OCF(CF3)]nCOF
【0018】
【発明の効果】本発明方法によれば、特定ハロンである
1,2-ジブロモテトラフルオロエタンを使用することな
く、また反応中にそれを副生させることなく、ジフルオ
ロブロモアセチルフロライドを好収率で得ることができ
る。
【0019】また、反応時に副生する一般式 Rf[CF2OCF
(CF3)]nCOFは、原料化合物であるパーフルオロビニルエ
ーテルまたはパーフルオロブロモエーテルの合成原料と
して再使用することができる。
【0020】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【0021】実施例1 撹拌装置、温度計、還流冷却器、滴下ロートおよびガス
導入管を備えた容量500mlの丸底フラスコ中に、臭素84.
0gを仕込み、次いで25%発煙硫酸320gを撹拌しながら30
℃で1時間かけて滴下し、滴下終了後更に2時間撹拌を
行った。
【0022】その後、パーフルオロ(プロピルビニルエ
ーテル)133.0gを撹拌しながら2時間かけてそこに滴下
し、滴下終了後更に24時間、100℃に加熱しながら撹拌
を継続した。反応終了後、フラスコを冷却し、窒素ガス
バブリングを行い、その後フラスコの内容物を分液ロー
トに移し、下層の反応生成物(中間体)158.2gを取り出し
た。
【0023】撹拌装置、温度計、還流冷却器および滴下
ロートを備えた丸底フラスコ中に、スプレードライの粉
末フッ化カリウム24.4gおよびジグライム150gを仕込
み、次いで撹拌しながら上記中間体85.2gを1時間かけ
て滴下した。滴下終了後、更に4時間、110℃に加熱しな
がら撹拌を継続し、熱分解を行った。
【0024】この間に発生するガスを、還流冷却器の上
部より抜き出し、ドライアイス・メタノールで冷却した
トラップ中に捕集した。この捕集物を回収したところ4
0.6gあり、これをガスクロマトグラフィーで分析したと
ころ、目的物であるジフルオロブロモアセチルフロライ
ドが28.5%含まれており、全工程を合わせての収率(回収
原料化合物は含まず;以下同じ)は24.3%であった。
【0025】また、回収物中には、これ以外にパーフル
オロプロピオン酸フロライドが32.5%、原料化合物たる
パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)が13.8%含まれ
ており、特定ハロンであるBrCF2CF2Brは検出されなかっ
た。
【0026】実施例2 実施例1において、25%発煙硫酸の代わりに60%発煙硫酸
100gを用い、また反応条件を100℃、24時間から60℃、8
時間に変更し、172.5gの中間体を得た。この内の85.2g
の中間体を用い、実施例1と同様の熱分解を行い、52.6
gの回収物を得た。
【0027】この回収物中には、目的物が35.5%(収率4
2.7%)、パーフルオロプロピオン酸フロライドが39.5%、
原料化合物が6.0%それぞれ含まれており、特定ハロンで
あるBrCF2CF2Brは検出されなかった。
【0028】実施例3 実施例1において、25%発煙硫酸の代わりに無水硫酸48g
を用い、また反応条件を100℃、24時間から30℃、4時間
に変更し、181.5gの中間体を得た。この内の85.2gの中
間体を用い、実施例1と同様の熱分解を行い、51.6gの
回収物を得た。
【0029】この回収物中には、目的物が37.8%(収率4
7.0%)、パーフルオロプロピオン酸フロライドが40.2%、
原料化合物が2.7%それぞれ含まれており、特定ハロンで
あるBrCF2CF2Brは検出されなかった。
【0030】実施例4 実施例2において、原料化合物をパーフルオロ(プロピ
ルビニルエーテル)から、それの製造時の副生物である
パーフルオロ(プロポキシプロピルビニルエーテル)216.
0gに変更し、203.5gの中間体を得た。この内の118.4gの
中間体を用い、実施例1と同様の熱分解を行い、49.7g
の回収物を得た。
【0031】この回収物中には、目的物が45.2%(収率4
3.6%)、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)の原料
となり得るパ-フルオロ(プロポキシプロピオン酸フロラ
イド)が26.0%、原料化合物が1.4%それぞれ含まれてお
り、特定ハロンであるBrCF2CF2Brは検出されなかった。
【0032】実施例5 実施例2において、原料化合物をパーフルオロ(プロピ
ルビニルエーテル)からパーフルオロ(ブロモエトキシプ
ロピルビニルエーテル)221.5gに変更し、182.2gの中間
体を得た。この内の120.6gの中間体を用い、実施例1と
同様の熱分解を行い、47.1gの回収物を得た。
【0033】この回収物中には、目的物が51.0%(収率4
1.0%)、この原料化合物の原料となり得るパーフルオロ
(ブロモエトキシプロピオン酸フロライド)が19.2%、原
料化合物が1.6%それぞれ含まれており、特定ハロンであ
るBrCF2CF2Brは検出されなかった。
【0034】実施例6 撹拌装置、温度計およびガス導入管を備えた容量500ml
のオートクレーブ内を減圧とし、そこに臭素84.0gおよ
び60%発煙硫酸100gを順次仕込み、30℃で2時間撹拌し
た。その後、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)83.0
gを2時間かけて圧入し、圧入後更に24時間、100℃に加
熱しながら撹拌を継続し、熱分解を行った。
【0035】反応終了後、オートクレーブを冷却し、窒
素をバブリングした後、オートクレーブ中の内容物を分
液ロートに移し、下層の反応生成物(中間体)134.9gを取
り出した。この内の65.2gの中間体を用い、実施例1と
同様の熱分解を行い、28.3gの回収物を得た。
【0036】この回収物中には、目的物が54.3%(収率3
6.0%)、カルボニルフロライドが5.2%、原料化合物が10.
7%それぞれ含まれており、特定ハロンであるBrCF2CF2Br
は検出されなかった。
【0037】実施例7 撹拌装置、温度計、還流冷却器、滴下ロートおよびガス
導入管を備えた容量500mlの丸底フラスコ中に、パ-フル
オロ(プロピル・1,2-ジブロモエチルエーテル)213.0gを
仕込み、次いで25%発煙硫酸320gを撹拌しながら30℃で
1時間かけて滴下し、滴下終了後更に2時間撹拌した。
その後、更に24時間、100℃に加熱しながら撹拌を継続
した。
【0038】以下、実施例1と同様に、窒素ガスバブリ
ング、分液(中間体162.8g)、中間体85.2gを用いてのジ
グライム中でのフッ化カリウムとの反応および熱分解を
行い、47.1gの捕集物を回収した。回収物中には、目的
物が32.4%(収率33.0%)、パーフルオロプロピオン酸フロ
ライドが36.2%、パーフルオロ(プロピルビニルエーテ
ル)が11.4%含まれており、特定ハロンであるBrCF2CF2Br
は検出されなかった。
【0039】実施例8 実施例7において、25%発煙硫酸の代わりに60%発煙硫酸
100gを用い、また反応条件を100℃、24時間から60℃、8
時間に変更し、180.4gの中間体を得た。この内の85.2g
の中間体を用い、実施例7と同様の熱分解を行い、54.4
gの回収物を得た。
【0040】この回収物中には、目的物が37.9%(収率4
9.3%)、パーフルオロプロピオン酸フロライドが41.7%、
パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)が4.4%それぞれ
含まれており、特定ハロンであるBrCF2CF2Brは検出され
なかった。
【0041】実施例9 実施例7において、25%発煙硫酸の代わりに無水硫酸48g
を用い、また反応条件を100℃、24時間から30℃、4時間
に変更し、177.6gの中間体を得た。この内の85.2gの中
間体を用い、実施例7と同様の熱分解を行い、52.8gの
回収物を得た。
【0042】この回収物中には、目的物が39.1%(収率4
8.6%)、パーフルオロプロピオン酸フロライドが42.5%、
パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)が1.9%それぞれ
含まれており、特定ハロンであるBrCF2CF2Brは検出され
なかった。
【0043】実施例10 実施例8において、原料化合物をパーフルオロ(プロピ
ル・1,2-ジブロモエチルエーテル)から、それの製造時
の副生物であるパーフルオロ(プロポキシプロピル・1,2
-ジブロモエチルエーテル)296.0gに変更し、227.6gの中
間体を得た。この内の118.4gの中間体を用い、実施例7
と同様の熱分解を行い、52.8gの回収物を得た。
【0044】この回収物中には、目的物が39.1%(収率4
4.8%)、パーフルオロ(プロポキシプロピオン酸フロライ
ド)が35.0%、パーフルオロ(プロポキシプロピルビニル
エーテル)が2.9%それぞれ含まれており、特定ハロンで
あるBrCF2CF2Brは検出されなかった。
【0045】実施例11 実施例8において、原料化合物をパーフルオロ(プロピ
ル・1,2-ジブロモエチルエーテル)から、パーフルオロ
(2-ブロモエトキシプロピル・1,2-ジブロモエチルエー
テル)301.5gに変更し、180.4gの中間体を得た。この内
の120.6gの中間体を用い、実施例7と同様の熱分解を行
い、43.5gの回収物を得た。
【0046】この回収物中には、目的物が54.7%(収率4
0.3%)、パーフルオロ(ブロモエチルビニルエーテル)の
原料となるパーフルオロ(ブロモエトキシプロピオン酸
フロライド)が22.4%、パーフルオロ(ブロモエトキシプ
ロピルビニルエーテル)が1.4%それぞれ含まれており、
特定ハロンであるBrCF2CF2Brは検出されなかった。
【0047】実施例12 実施例8において、原料化合物をパーフルオロ(プロピ
ル・1,2-ジブロモエチルエーテル)から、パーフルオロ
(メチル・1,2-ジブロモエチルエーテル)163.0gに変更
し、125.0gの中間体を得た。この内の65.2gの中間体を
用い、実施例7と同様の熱分解を行い、31.6gの回収物
を得た。
【0048】この回収物中には、目的物が59.3%(収率4
0.6%)、カルボニルフロライドが6.4%、パーフルオロ(メ
チルビニルエーテル)が11.1%それぞれ含まれており、特
定ハロンであるBrCF2CF2Brは検出されなかった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 Rf[CF2OCF(CF3)]nCF2OCF=CF
    2(ここで、Rfはフッ素原子、低級パーフルオロアルキ
    ル基または臭素置換低級パーフルオロアルキル基であ
    り、nは0または1である)で表わされるパーフルオロビニ
    ルエーテルに、臭素と発煙硫酸または無水硫酸とを反応
    させ、得られた中間体を有機溶媒中でアルカリ金属フッ
    化物の存在下で熱分解させることを特徴とするジフルオ
    ロブロモアセチルフロライドの製造法。
  2. 【請求項2】 一般式 Rf[CF2OCF(CF3)]nCF2OCFBrCF2Br
    (ここで、Rfはフッ素原子、低級パーフルオロアルキル
    基または臭素置換低級パーフルオロアルキル基であり、
    nは0または1である)で表わされるパーフルオロブロモエ
    ーテルに、発煙硫酸または無水硫酸を反応させ、得られ
    た中間体を有機溶媒中でアルカリ金属フッ化物の存在下
    で熱分解させることを特徴とするジフルオロブロモアセ
    チルフロライドの製造法。
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