JPH06135766A - 緻密質セラミックスの製造方法 - Google Patents

緻密質セラミックスの製造方法

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JPH06135766A
JPH06135766A JP4314027A JP31402792A JPH06135766A JP H06135766 A JPH06135766 A JP H06135766A JP 4314027 A JP4314027 A JP 4314027A JP 31402792 A JP31402792 A JP 31402792A JP H06135766 A JPH06135766 A JP H06135766A
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JP
Japan
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aluminum
ceramic
mullite
base material
heating
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Application number
JP4314027A
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English (en)
Inventor
Takanori Watari
孝則 渡
Kouichirou Mori
孝一朗 森
Osaku Matsuda
應作 松田
Kenji Ichikawa
健治 市川
Hideaki Nishio
英昭 西尾
Fumihiko Hatada
文比古 畠田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shinagawa Refractories Co Ltd
Original Assignee
Shinagawa Refractories Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 緻密質セラミックスの新規な製造方法を提供
すること。 【構成】 ムライト又は加熱時にムライトを生成する物
質を含むセラミックス成形体にアルミニウムを存在させ
た状態で660℃以上に加熱すること。例えば図1に示す
ように、ムライト含有セラミックス母材1上にアルミニ
ウム成形体2を載置し、これを大気雰囲気中1150℃で3
時間加熱した。得られたセラミックスは、その上部の約
1/3が緻密化され、その部分の見掛気孔率は1%以下で
あった。 【効果】 アルミナ及びムライトの存在が許容される高
機能性の緻密質セラミックス部材を提供することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、緻密質セラミックスの
新規な製造方法に関し、機械部品や耐火物等に使用され
るセラミックス、特にアルミナ及びムライトの存在が許
容される高機能性セラミックス部材などの用途に適した
緻密質セラミックスの新規な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】セラミックスを緻密化する方法として、
従来より(1) セラミックス成形体の気孔に金属あるいは
タ−ル等を含浸する方法、(2) セラミックス成形体の気
孔に金属を酸化させながら充填する方法(特公平3−755
08号公報、特公平4−36112号公報、特公平4−40313号公
報参照)、が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、上記従
来法のうち(2)の金属を酸化させながら気孔を充填して
セラミックスを緻密化する方法について研究を重ねた結
果、従来法(2)と異なる手段で金属を酸化させながらセ
ラミックスを緻密化する新規な方法を確立したものであ
る。即ち、上記従来法(2)の技術は、画期的なものであ
るけれども、いずれもド−パントと呼ばれる金属又は金
属化合物からなる物質を用いる方法であり、この物質の
1種以上を少なくとも母材と接触させる金属中に含ませ
なければならないものである。
【0004】これに対して、本発明者等は、これらド−
パントを用いることなくセラミックス母材中にムライト
を存在させることにより、アルミニウムとムライトとの
反応によって母材中の気孔にアルミニウムを酸化させな
がら充填できることを見出し、この反応を利用してセラ
ミックスを緻密化する技術を確立し、本発明を完成した
ものである。
【0005】即ち、本発明は、緻密質セラミックスの新
規な製造方法を提供するものであり、特にアルミナ及び
ムライトの存在が許容される高機能性緻密質セラミック
ス部材を提供することを目的とし、また、優れた組織、
優れた強度特性が要求される用途に好適な緻密質セラミ
ックスを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そして、本発明は、上記
目的を達成する手段として、ムライト又は加熱されたと
きにムライトを生成する物質を含むセラミックス成形体
にアルミニウムを存在させた状態で加熱することを特徴
とする。
【0007】即ち、本発明は、 「(1) ムライト又は加熱時にムライトを生成する物質を
含むセラミックス成形体を母材とし、アルミニウムを該
母材の一部と接触させた状態で660℃以上に加熱し、前
記母材中に存在する気孔の一部あるいは全部にアルミニ
ウムを反応させながら充填することを特徴とする緻密質
セラミックスの製造方法。 (2) ムライト又は加熱時にムライトを生成する物質を含
むセラミックス成形体の一部にアルミニウムを存在させ
た状態で660℃以上に加熱し、前記成形体の一部にアル
ミニウム化合物を生成させることを特徴とする緻密質セ
ラミックスの製造方法。」 を要旨とする。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて、セラミックス母材中に含まれるべきムライトと
しては、セラミックス製造時にその原料の一部としてム
ライトを用いることができ、また、アルミニウムと反応
させるときの加熱によってムライトが生成するものを使
用することができる。後者の加熱によってムライトが生
成するものとしては、アルミナとシリカとを共存させた
ものを使用することができ、また、天然に産するアルミ
ナ及びシリカを含むものを用いることもできる。
【0009】緻密化しようとするセラミックス母材とし
ては、本発明において特に制限はなく、一般に製造され
ている種々のものを使用することができる。また、アル
ミニウムとしては、緻密化しようとするセラミックスの
外面の一部に接触させる面を含んだ任意の形状に成形し
たものを使用することができ、このため、アルミニウム
の粉末、板状体又は塊状体をこのような形状に加工した
ものを用いることができる。更に、本発明において、ア
ルミニウムを緻密化しようとするセラミックスの内部に
存在させることもできる。
【0010】加熱する温度としては、アルミニウムが溶
融する660℃以上であればアルミニウムとムライトとの
反応が起こり、セラミックスを緻密化することができる
が、工業的にこの反応を利用するためには、反応速度が
大きい1000〜1200℃が好ましい。加熱時の雰囲気に関し
ては、大気中あるいは酸素を含んだ気体に限られるもの
ではなく、アルゴン、ヘリウム、窒素雰囲気であっても
よく、このような不活性雰囲気中でもアルミニウムとム
ライトとが反応し、セラミックスを緻密化することがで
きる。
【0011】本発明における加熱温度について、図2を
参照してさらに説明する。図2は、加熱温度と緻密化部
分の厚さとの関係を示す一例であって、緻密化する速度
に及ぼす加熱温度の影響を示す図である。この図では、
アルミナ及びシリカを原料として気孔率約40%のセラミ
ックス成形体を作製し、次に、該成形体を1600℃で焼成
することによってこの成形体内にムライトを生成させた
ものをセラミックス母材として用いた。そして、アルミ
ニウム粉末をこの母材と接触させて大気雰囲気中電気炉
で3時間加熱した。この時の反応によって生成したアル
ミニウム酸化物の厚さと温度との関係を示した図であ
る。
【0012】ここで用いたセラミックス母材及びアルミ
ニウムは、後記する実施例1で用いたものと同じもので
あり、また、加熱条件も実施例1と同一である。これら
の条件では、図2に示すとおり、加熱温度が1150℃のと
きに緻密化された部分の厚さが最大となるが、本発明で
は、この温度に限定されるものではなく、アルミニウム
が溶融する温度660℃以上であれば、任意温度で加熱す
ることができる。なお、本発明において、工業的に利用
できる条件として最適な加熱条件は、原料、形状、加熱
雰囲気等によって異なる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を挙げ、本発明をより
詳細に説明する。 (実施例1)セラミックス母材として、気孔径約2m
m、気孔率約40%のアルミナ製多孔体に粒子径1μm以
下のシリカ質微粉を塗布し、大気雰囲気中1600℃で3時
間焼成した後、幅10mm、長さ30mm、高さ15mmに切
断加工したものを用意した。また、アルミニウムとし
て、粒径が0.3mm以下の粉末を45MPaの圧力で幅10m
m、長さ30mm、高さ5mmにプレス成形したものを用
いた。
【0014】上記セラミックス母材を電気炉内に配置
し、その上に上記アルミニウム粉末成形体を載置して大
気雰囲気中1150℃で3時間加熱し、その後冷却した。図
1にこの時の材料の配置を模式的に示す。図1中、1は
セラミックス母材、2はアルミニウム粉末の成形体であ
る。
【0015】得られたセラミックスは、上部約1/3が緻
密化されており、その部分の見掛気孔率は2%以下であ
った。
【0016】(実施例2)セラミックス母材として、重
量比率でアルミナ60%、ムライト35%を主原料とし、原
料の粒子径が1mm以下である見掛気孔率約20%のセラ
ミックス成形体を用い、実施例1と同様の方法でこのセ
ラミックスを緻密化した。得られたセラミックスは、上
部約1/3が緻密化され、その部分の見掛気孔率は1%以
下であった。
【0017】(実施例3)セラミックス母材として、重
量比率でアルミナ85%、クロミア5%、シリカ5%、粘土
3%を原料とした見掛気孔率約15%の耐火れんがを用い
て実施例1と同様の方法でこの耐火れんがを緻密化し
た。ただし、加熱温度は1100℃、加熱時間は5時間とし
た。この場合、耐火れんがの上部約1/2が緻密化され、
その部分の見掛気孔率は1%以下であった。また、この
耐火れんがの曲げ強度は25MPaであるが、緻密化するこ
とによって曲げ強度が75MPaにも増加していた。
【0018】(実施例4)セラミックス母材として、気
孔径約0.5mm、気孔率35%のアルミナ製多孔体に粒子
径1μm以下のシリカ質微粉を塗布し、大気雰囲気中16
00℃で3時間焼成した後、幅10mm、長さ30mm、高さ1
5mmに切断加工したものを用意した。この母材の気孔
内に、塗料等の原料として製造されている粒子径0.1m
m以下の鱗片状アルミニウムを塗布した。これを酸素80
%、窒素20%の雰囲気中で電気炉により1100℃で3時間
加熱したところ、母材の気孔内に、母材とは異なるアル
ミナを主成分とする物質が生成し、気孔率は23%に低下
して組織が緻密化していた。
【0019】(実施例5)実施例3で用いたセラミック
ス母材と同じ耐火れんがを用い、この母材の上に幅10m
m、長さ30mm、厚さ5mmのアルミニウム板を置き、
アルゴン雰囲気中1150℃で5時間加熱したところ、母材
の上部約1/3が緻密化した。その部分の見掛気孔率は2
%以下であった。
【0020】(比較例1)セラミックス母材として、気
孔径約2mm、気孔率約40%のアルミナ製多孔体を幅10
mm、長さ30mm、高さ20mmに切断加工したものを用
意した。また、アルミニウムとして、粒径が0.3mm以
下の粉末を、45MPaの圧力で幅10mm、長さ30mm、高
さ5mmにプレス成形して用いた。
【0021】上記母材を電気炉内に配置し、その上に上
記アルミニウム成形体を置いて大気雰囲気中1150℃、2
時間加熱した後冷却した。得られたセラミックス母材の
気孔内にはなにも生成しておらず、全く緻密化されてい
なかった。なお、ここで用いたアルミナ製多孔体は、実
施例1で用いたものと同じものである。
【0022】(比較例2)セラミックス母材として、重
量比率でアルミナ95%、クロミア5%を原料とした見掛
気孔率15%の耐火れんがを用い、実施例3と同様の方法
でこの耐火れんがを緻密化しようとした。しかしなが
ら、耐火れんがは全く緻密化されず、見掛気孔率15%で
変化はなかった。
【0023】以上の実施例から明らかなように、セラミ
ックス母材中にムライトを含むセラミックス成形体にア
ルミニウムを存在させた状態で加熱することにより、該
成形体が緻密化し、その部分の気孔率が低下することが
認められた。一方、ムライトを含まないセラミックス成
形体に同様にアルミニウムを存在させて加熱した比較例
1、2では、全く緻密化されず、気孔率の変化が認めら
れなかった。
【0024】
【発明の効果】本発明は、以上詳記したとおり、ムライ
ト又は加熱されたときにムライトを生成する物質を含む
セラミックス成形体にアルミニウムを存在させた状態で
加熱することを特徴とするものであり、これによって緻
密なセラミックスが得られる効果が生ずる。そして、本
発明によりアルミナ及びムライトの存在が許容される高
機能性の緻密質セラミックス部材を提供することがで
き、また、優れた組織、優れた強度特性が要求される用
途に好適な緻密質セラミックスを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】セラミックス母材上にアルミニウム粉末成形体
を載置した状態を模式的に示した図。
【図2】緻密化する速度に及ぼす加熱温度の影響を示し
た図。
【符号の説明】
1 セラミックス母材 2 アルミニウム粉末成形体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西尾 英昭 岡山県岡山市赤田314−8 (72)発明者 畠田 文比古 岡山県備前市伊部1935−1

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ムライト又は加熱時にムライトを生成す
    る物質を含むセラミックス成形体を母材とし、アルミニ
    ウムを該母材の一部と接触させた状態で660℃以上に加
    熱し、前記母材中に存在する気孔の一部あるいは全部に
    アルミニウムを反応させながら充填することを特徴とす
    る緻密質セラミックスの製造方法。
  2. 【請求項2】 ムライト又は加熱時にムライトを生成す
    る物質を含むセラミックス成形体の一部にアルミニウム
    を存在させた状態で660℃以上に加熱し、前記成形体の
    一部にアルミニウム化合物を生成させることを特徴とす
    る緻密質セラミックスの製造方法。
JP4314027A 1992-10-29 1992-10-29 緻密質セラミックスの製造方法 Pending JPH06135766A (ja)

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