JPH0613470U

JPH0613470U - 魚釣用スピニングリ−ル

Info

Publication number: JPH0613470U
Application number: JP5995192U
Authority: JP
Inventors: 正光宮島
Original assignee: ダイワ精工株式会社
Priority date: 1992-08-03
Filing date: 1992-08-03
Publication date: 1994-02-22

Abstract

(57)【要約】（修正有）【目的】ベ−ルの形状変形等によるベ−ル反転性への
影響が極めて少なく、釣糸放出位置から巻取位置への反
転操作を確実かつ円滑に行えること。【構成】ロ−タ−１は円筒部1cの後側で放射方向に延
出した基部1d、1eから前方に延出された一対のベ−ル支
持腕1a、1bが形成されている。一方のベ−ル支持腕1aの
外側には一方の保持部材２が螺子14で着脱自在に固定さ
れ、保持部材２に一方のベ−ル支持部材４がビス８とこ
ろがり軸受15を介して着脱可能にかつ釣糸巻取位置と釣
糸放出位置に反転自在に抜止め支持されている。他方の
ベ−ル支持腕1bの外側には他方の保持部材３が螺子20で
着脱自在に固定され、保持部材３に他方のベ−ル支持部
材５がビス９ところがり軸受21を介して着脱可能にかつ
釣糸巻取位置と釣糸放出位置に反転自在に抜止め支持さ
れている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、ロ−タ−のベ−ル支持腕に支持されるベ−ル支持部材の支持機構を改良した魚釣用スピニングリ−ルに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来ロ−タ−の先端部に取り付けられて釣糸巻取位置と釣糸放出位置の夫々に反転されるベ−ル支持部材は、例えば実公昭60−8690号公報や実公昭61−6761号公報で見られるように、一般的にロ−タ−のベ−ル支持腕にビスで回転可能に支持されたり、ベ−ル支持部材に軸部を一体形成して、ベ−ル支持腕に回転可能に支持しているのが現状である。しかしながら、形状及び寸法維持が困難な変形可能な半環状のベ−ルを回転可能に支持するため、多少の形状変形や寸法不良により、ベ−ルの回転性が悪くなる欠点があった。つまり、ベ−ルを放出位置から巻取位置へスム−ズに確実に反転できなくなり、釣糸放出後の巻取操作を支障なく円滑に行えない。又、放出位置から巻取位置に反転復帰の繰返しで生じる支持部への衝撃や回転抵抗により、半環状でアンバランスなベ−ルの反転の繰返しのため、局部的に片寄って摩耗し易く、そのため、ベ−ルの反転性能に悪影響を及ぼす等の問題があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

解決しようとする問題点は、半環状のベ−ルの多少の形状変形や寸法不良により、ベ−ルの回転性が悪く、反転復帰の繰返しで生じる支持部への衝撃や回転抵抗により、局部的に片寄って摩耗し易く、そのため、ベ−ルの反転性能に悪影響を及ぼすことである。

【０００４】本考案の目的は前記欠点に鑑み、ベ−ルの形状変形等によるベ−ル反転性への影響が極めて少なく、釣糸放出位置から巻取位置への反転操作を確実かつ円滑に行える魚釣用スピニングリ−ルを提供することである。

【０００５】

【問題を解決するための手段】

本考案は、ハンドルの回転に連動回転するロ−タ−のベ−ル支持腕の先端部にベ−ル支持部材を釣糸巻取位置と釣糸放出位置に反転自在に支持した魚釣用スピニングリ−ルにおいて、前記ベ−ル支持部材をころがり軸受を介して前記ロ−タ −のベ−ル支持腕に回転可能に支持したことを要旨とするものである。

【０００６】

【作用】

第１実施例は所謂外蹴り反転機構が組み込まれており、一方のベ−ル支持部材４が図４で２点鎖線の釣糸放出位置にある時、ハンドル11の回転でロ−タ−１が回転されると、ベ−ル支持部材４がリ−ル本体６の脚部に固定された反転突部22 に衝接されて図４の実線の釣糸巻取位置に反転される。ベ−ル18で連結された他方のベ−ル支持部材５は図５の２点鎖線の釣糸放出位置から実線の釣糸巻取位置に反転される。この時一方のベ−ル支持部材４はロ−タ−１に対してビス８ところがり軸受15 で支持されて反転され、他方のベ−ル支持部材５はロ−タ−１に対してビス９ところがり軸受21で支持されて反転される。

【０００７】

【実施例】

以下、図示の実施例によって本考案を説明すると、図１から図３は第１実施例で、図１は魚釣用スピニングリ−ルの要部断面側面図、図２は魚釣用スピニングリ−ルの要部拡大断面側面図、図３はベ−ル支持腕とベ−ル支持部材の分解断面側面図、図４は一方のベ−ル支持腕とベ−ル支持部材の平面図、図５は他方のベ −ル支持腕とベ−ル支持部材の平面図である。

【０００８】第１実施例ではロ−タ−１の両ベ−ル支持腕1a、1bに夫々保持部材２、３を介してベ−ル支持部材４、５が取り付けられた魚釣用スピニングリ−ルが図示されている。ロ−タ−１はリ−ル本体６の前部から突出された回転軸筒７の外周に回り止め嵌合されてナット10で固定され、ロ−タ−１はハンドル11の回転に連動して回転される。ロ−タ−１は円筒部1cと円筒部1cの後側で放射方向に延出した基部1d、1eと基部から前方に延出された一対のベ−ル支持腕1a、1bと円筒部1c内の壁部1fとボス部1gとで形成されている。前記回転軸筒７の中心孔には先端にスプ−ル12が取り付けられたスプ−ル軸13 が前後往復動可能に摺動自在に挿入されている。

【０００９】一方のベ−ル支持腕1aの外側には一方の保持部材２が螺子14で着脱自在に固定され、保持部材２に一方のベ−ル支持部材４がビス８ところがり軸受15を介して着脱可能にかつ図４の実線の釣糸巻取位置と２点鎖線の釣糸放出位置に反転自在に抜止め支持されている。保持部材２内にはト−ションバネ16が設けられて一端が保持部材２に、他端がベ−ル支持部材４に係止されて一方のベ−ル支持部材４と他方のベ−ル支持部材５とラインロ−ラ−17と半環状のベ−ル18を釣糸捲取り位置と釣糸放出位置に振分け付勢するように構成され、ト−ションバネ16は螺子14で固定されたカバ−19 で覆われている。他方のベ−ル支持腕1bの外側には他方の保持部材３が螺子20で着脱自在に固定され、保持部材３に他方のベ−ル支持部材５がビス９ところがり軸受21を介して着脱可能にかつ図５の実線の釣糸巻取位置と２点鎖線の釣糸放出位置に反転自在に抜止め支持されている。

【００１０】更に一対のベ−ル支持腕1a、1bと両方の保持部材２、３と両方のベ−ル支持部材４、５の取り付け状態について述べると、前記一方のベ−ル支持腕1aの外側には図３（ｂ）のように一方の保持部材２の周囲の段部2aが嵌まる凹部1hと、保持部材２の凹部2bに嵌まる凸部1iが形成され、凸部1iの中心に螺子14が螺合される螺子孔が形成されている。前記保持部材２には螺子14が挿入される透孔2cと、凸部2dと、凸部2dの中心にビス８が螺合される螺子孔が形成されている。一方のベ−ル支持部材４にはころがり軸受15が嵌まる凹部4aが形成されて先端に前記ベ−ル18の一端が取り付けられている。ころがり軸受15の内輪はビス８の軸部8aの外周に嵌合されている。前記他方のベ−ル支持腕1bの外側には図３（ａ）のように他方の保持部材３の周囲の段部3aが嵌まる凹部1jと、保持部材３の凹部3bに嵌まる凸部1kが形成され、凸部1kの中心に螺子20が螺合される螺子孔が形成されている。前記保持部材３には螺子20が挿入される透孔3cと、他方のベ−ル支持部材５の凹部5aに嵌合される凸部3dと、凸部3dの中心にビス９が螺合される螺子孔が形成されている。前記他方のベ−ル支持部材５にはころがり軸受21が嵌まる凹部5aと、ビス９の頭部が嵌まる凹部5bが形成されて先端に前記ベ−ル18の他端が取り付けられている。ころがり軸受21の内輪はビス９の軸部9aの外周に嵌合されている。

【００１１】魚釣用スピニングリ−ルの動作は、第１実施例は所謂外蹴り反転機構が組み込まれており、一方のベ−ル支持部材４が図４で２点鎖線の釣糸放出位置にある時、ハンドル11の回転でロ−タ−１が回転されると、ベ−ル支持部材４がリ−ル本体６の脚部に固定された反転突部22に衝接されて図４の実線の釣糸巻取位置に反転される。ベ−ル18で連結された他方のベ−ル支持部材５は図５の２点鎖線の釣糸放出位置から実線の釣糸巻取位置に反転される。この時一方のベ−ル支持部材４はロ−タ−１に対してビス８ところがり軸受15 で支持されて反転され、他方のベ−ル支持部材５はロ−タ−１に対してビス９ところがり軸受21で支持されて反転される。

【００１２】前記のように魚釣用スピニングリ−ルが構成されると、半環状のベ−ル18の多少の形状変形や寸法不良があっても、一方のベ−ル支持部材４はころがり軸受15 による支持で、他方のベ−ル支持部材５はころがり軸受21による支持でベ−ルの回転抵抗が少なく回転性がよくなり、反転復帰の繰返しで生じる支持部への衝撃に強く、ベ−ル18の形状変形等によるベ−ル反転性への影響が極めて少なく、釣糸放出位置から巻取位置への反転操作を確実かつ円滑に行える。

【００１３】前記のように一方のベ−ル支持腕1aに一方の保持部材２を介して一方のベ−ル支持部材３が取り付けられ、他方のベ−ル支持腕1bに他方の保持部材３を介して他方のベ−ル支持部材５が取り付けられると、ベ−ル支持構成で重量バランスがアンバランスの時は、保持部材２、３の材質により質量を調整したり、ベ−ル支持腕とベ−ル支持部材の重なる外部から見れない位置に重量調整穴を穿設したり、厚さの異なる保持部材を用いる等で重量バランスを調整することが出来て設計上及び製造上制約が少なく調整が容易である。更に保持部材２、３に夫々ベ−ル支持部材４、５を取り付けてユニット化した後にベ−ル支持腕1a、1bに簡単に取り付けることが出来るから組立性が向上される。又、スプ−ル12の前後往復動のストロ−クや釣糸巻回胴部の長さが変更された時には、ベ−ル支持部材の取付孔位置が異なった一対のベ−ル支持腕のロ−タ− を用意しなければならず、ロ−タ−１及びロ−タ−金型の共通化が図れないが、前記のように構成されると保持部材２、３を取り替えることで対応出来る。第１実施例において、保持部材２、３を省略して一対のベ−ル支持腕に夫々ベ −ル支持部材４、５を夫々ビス８ところがり軸受15及びビス９ところがり軸受21 で支持してもよい。

【００１４】第１実施例は所謂外蹴り反転機構が組み込まれたが、他方のベ−ル支持腕1b側の保持部材３の中に、他方のベ−ル支持部材５と当接して反転するレバ−と発条を組み込んだ所謂内蹴り反転機構としてもよい。更に内蹴り反転機構として第１実施例の図１から図３の一対のベ−ル支持腕1a 、1bの基部1d、1eに形成された透孔1m、1nを用い、本出願人が提案した実開平１ −101362号公報の他の形式の内蹴り反転機構を実施してもよい。

【００１５】図６は第２実施例で、図６は魚釣用スピニングリ−ルの要部拡大断面側面図である。

【００１６】第２実施例では、前記一方のベ−ル支持腕1aの外側には一方の保持部材２が螺子14で着脱自在に固定され、保持部材２に凸部2eが形成され、凸部2eの中心にビス８′が螺合される螺子孔が形成されている。一方のベ−ル支持部材４にはころがり軸受15が嵌まる凹部4aが形成されて先端に前記ベ−ル18の一端が取り付けられている。ころがり軸受15の内輪は保持部材２の凸部2eの外周に嵌合されている。前記他方のベ−ル支持腕1bの外側には他方の保持部材３が螺子20で着脱自在に固定され、保持部材３に凸部3eが形成され、凸部3eの中心にビス９′が螺合される螺子孔が形成されている。前記他方のベ−ル支持部材５にはころがり軸受21が嵌まる凹部5aと、ビス９′ の頭部が嵌まる凹部5bが形成されて先端に前記ベ−ル18の他端が取り付けられている。ころがり軸受21の内輪は保持部材３の凸部3eの外周に嵌合されている。他の構成は前記第１実施例と略同一である。

【００１７】図７は第３実施例で、図７は魚釣用スピニングリ−ルの要部拡大断面側面図である。

【００１８】第３実施例では、前記第１・２実施例の保持部材２、３が省略されている。一方のベ−ル支持腕1aに凸部1Pが形成されて凸部の中心に段部1qを有する透孔 1rが形成されている。段部1qにころがり軸受15が嵌合されて一方の支持部材４に一体に形成された軸部4bがころがり軸受15の内輪に嵌合されている。支持部材４の軸部4bの先端にはＥリング23が取り付けられている。一方のベ−ル支持腕1aの凹部1s内にト−ションバネ16が設けられて一端がベ− ル支持腕1aに、他端がベ−ル支持部材４に係止されている。ト−ションバネ16は螺子24で固定されたカバ−25で覆われている。他方のベ−ル支持腕1bに凸部1tが形成されて凸部の中心に段部1uを有する透孔 1vが形成されている。段部1uにころがり軸受21が嵌合されて他方の支持部材５に一体に形成された軸部5cがころがり軸受21の内輪に嵌合されている。支持部材５の軸部5cの先端にはＥリング26が取り付けられている。他方のベ−ル支持腕1bの凹部1wは螺子27で固定されたカバ−28で覆われている。

【００１９】

【考案の効果】

本考案は前述のように構成されたから、半環状のベ−ルの多少の形状変形や寸法不良があっても、ベ−ル支持部材はころがり軸受による支持でベ−ルの回転抵抗が少なく回転性がよくなり、反転復帰の繰返しで生じる支持部への衝撃に強く、ベ−ルの形状変形等によるベ−ル反転性への影響が極めて少なく、釣糸放出位置から巻取位置への反転操作を確実かつ円滑に行える等実用上優れた効果を奏する魚釣用スピニングリ−ルを提供することが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例で、魚釣用スピニングリ−ルの要部
断面側面図である。

【図２】同魚釣用スピニングリ−ルの要部拡大断面側面
図である。

【図３】同ベ−ル支持腕とベ−ル支持部材の分解断面側
面図である。

【図４】一方のベ−ル支持腕とベ−ル支持部材の平面図
である。

【図５】他方のベ−ル支持腕とベ−ル支持部材の平面図
である。

【図６】第２実施例で、魚釣用スピニングリ−ルの要部
拡大断面側面図である。

【図７】第３実施例で、魚釣用スピニングリ−ルの要部
拡大断面側面図である。

【符号の説明】

１ロ−タ− 1a、1b ベ−ル支持腕４、５ベ−ル支持部材 11 ハンドル 15、21 ころがり軸受

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ハンドルの回転に連動回転するロ−タ−
のベ−ル支持腕の先端部にベ−ル支持部材を釣糸巻取位
置と釣糸放出位置に反転自在に支持した魚釣用スピニン
グリ−ルにおいて、前記ベ−ル支持部材をころがり軸受
を介して前記ロ−タ−のベ−ル支持腕に回転可能に支持
したことを特徴とする魚釣用スピニングリ−ル。