JPH061346U - コンテナ受渡し装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 岸壁とコンテナ運搬船の甲板との高さがコン
テナ運搬船の大小や上下動、及び動揺・傾斜、或いは潮
の干満などによって異なっても、これらの変動に迅速に
対応できるコンテナ受渡し装置を提供する。 【構成】 台車１０と、該台車１０上に配設させた支持
装置２０と、該支持装置２０によって支持されたブリッ
ジ３０と、荷役中のコンテナ運搬船２内に設置された船
体運動検出センサ３からの信号を受信して前記支持装置
２０のストローク長Ｓを制御する制御装置４０と、から
構成したことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、可動ブリッジとコンテナ運搬船とを相対的に静止させた状態で荷役 できるようにしたコンテナ受渡し装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、一般に、コンテナは、クレーンなどによって荷役されているが、クレー ンの昇降運動や水平移動、或いは、コンテナの着脱に時間がかかるため、大量コ ンテナ輸送時代の荷役装置としては不適当である。 一方、岸壁上のコンテナをフォークリフトや自走運搬台車などのコンテナ荷役 車両を使用してコンテナ運搬船上に荷役すれば、荷役時間を短縮できるが、コン テナ運搬船と岸壁との間には段差があり、コンテナ運搬船の大きさによってもそ の高さが異なると共に、潮の干満によっても高さが変化する。また、コンテナ運 搬船自身も外力により運動するので、フォークリフトや自走運搬台車などのコン テナ運搬車両によるコンテナ荷役にも種々の問題があった。

【０００３】

【考案の解決しようとする課題】

本考案は、係る従来の問題点を克服するためになされたものであり、その目的 は、岸壁とコンテナ運搬船の甲板との高さがコンテナ運搬船の大小や上下動、及 び動揺・傾斜、或いは潮の干満などによって異なっても、これらの変動に迅速に 対応できるコンテナ受渡し装置を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成し得る本考案のコンテナ受渡し装置は、台車と、該台車上に 配設させた支持装置と、該支持装置によって支持されたブリッジと、荷役中のコ ンテナ運搬船内に設置された船体運動検出センサからの信号を受信して前記支持 装置の各サーボアクチュエータのストローク長Ｓを制御する制御装置と、から構 成したことを特徴とする。

【０００５】 このように台車と、該台車上に配設させた支持装置と、該支持装置によって支 持されたブリッジと、荷役中のコンテナ運搬船内に設置された船体運動検出セン サからの信号を受信して前記支持装置の各サーボアクチュエータのストローク長 Ｓを制御する制御装置とから構成したことにより、岸壁とコンテナ運搬船の甲板 との高さがコンテナ運搬船の大小や上下動、及び動揺・傾斜、或いは潮の干満な どによって異なっても、これらの変動に迅速に対応できる。

【０００６】

【実施例】

以下、図面により本考案の実施例を説明する。 図１において、１は、コンテナ受渡し装置であり、このコンテナ受渡し装置１ は、台車１０と、台車１０上に設けられた支持装置２０と、支持装置２０によっ て支持されたブリッジ（テーブル）３０と、荷役中のコンテナ運搬船２内に設置 された船体運動検出センサ３からの信号を導入して支持装置２０の各サーボアク チュエータのストローク長Ｓを制御する制御装置４０とから構成されている。

【０００７】 上記台車１０は、岸壁４に敷設された一対のレール５，５に沿ってコンテナ運 搬船２の船首尾方向（紙面を貫通する方向）に移動できるようになっている。 また、支持装置２０は、３つのユニット２１，２２，２３から構成されており 、各ユニット２１，２２，２３は、Ｖ字状に配した２本一組のサーボアクチュエ ータ２４によって構成されている。そして、ブリッジ３０は、３つのユニット２ １，２２，２３による３点支持方式により支持されており、上下及び前後左右の 移動とロール、ピッチ、ヨーの３軸に対して傾斜するようになっている。

【０００８】 また、制御装置４０は、図２に示すように、船体運動検出センサ３からの信号 を導入して各サーボアクチュエータ２４のストローク長Ｓを制御演算する制御演 算装置４１と、制御演算装置４１の制御演算値に基づいてアクチュエータ２５の サーボ弁２６を制御するサーボアンプ４２とから構成されている。また、アクチ ュエータ２５には、各サーボアクチュエータ２４のストローク長Ｓを検出してサ ーボアンプ４２にフィードバックするストロークセンサ２７が設けられおり、さ らに、油圧装置２８から供給される作動油は、上記サーボ弁２６によって制御さ れるようになっている。さらに、上記ブリッジ３０の上面には、コンベアや駆動 ローラなどのコンテナ移送手段３１が設置されている。

【０００９】 次に、上記コンテナ受渡し装置の作用について説明する。 上記コンテナ運搬船２上にコンテナ６を荷役する場合は、コンテナ受渡し装置 １のブリッジ３０のコンテナ移送手段３１及び船上のコンテナ移送装置（図示せ ず）を駆動させた状態で、上記ブリッジ３０上にフォークリフトなどのコンテナ 荷役装置（図示せず）によってコンテナ６を搭載すると、コンテナ６は、コンテ ナ受渡し装置のコンテナ移送手段３１とコンテナ運搬船２のコンテナ移送手段に よってコンテナ運搬船２上に自動的に荷役される。

【００１０】 コンテナ荷役中に、コンテナ運搬船２が動揺すれば、その動揺は、コンテナ運 搬船２内に設置されている船体運動検出センサ３を介して制御演算装置４１に導 入され、この制御演算装置４１によって演算された制御値に基づいて該当アクチ ュエータのサーボ弁２９がサーボアンプ４２によって制御され、各サーボアクチ ュエータ２４のストローク長Ｓが制御される。その結果、コンテナ受渡し装置１ のブリッジ３０がコンテナ運搬船２の動きに対応して上下及び前後左右の移動と ロール、ピッチ、ヨーの３軸に対して傾斜するため、コンテナ受渡し装置のブリ ッジ３０とコンテナ運搬船２の甲板７とは、相対的に静止状態となり、コンテナ ６がコンテナ受渡し装置のブリッジ３０からコンテナ運搬船２の甲板７上にスム ースに移送される。

【００１１】 以上の説明では、コンテナ受渡し装置のブリッジ３０上にコンテナ６をフォー クリフトなどのコンテナ荷役装置によって搭載する場合について説明したが、図 ３に示すように、ブリッジ３０の陸側端部３２にヒンジ３３を介して昇降ランプ ３４を連結すれば、フォークリフトや自走運搬台車などのコンテナ荷役車両（図 示せず）によってコンテナ６を直接荷役することができる。

【００１２】

【考案の効果】

上記のように、本考案は、台車と、該台車上に配設させた支持装置と、該支持 装置によって支持されたブリッジと、荷役中のコンテナ運搬船内に設置された船 体運動検出センサからの信号を受信して前記支持装置の各サーボアクチュエータ のストローク長Ｓを制御する制御装置とから構成したので、岸壁とコンテナ運搬 船の甲板との高さがコンテナ運搬船の大小や上下動、及び動揺・傾斜、或いは潮 の干満などによって異なっても、これらの変動に迅速に対応できる。その結果、 岸壁からコンテナ運搬船上に、又、その逆のコンテナ運搬船から岸壁にコンテナ をスムースに、かつ能率的に荷役することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るコンテナ受渡し装置の正面図であ
る。

【図２】本考案に係るコンテナ受渡し装置の制御系を示
す説明図である。

【図３】本考案に係るコンテナ受渡し装置の他の実施例
を示す正面図である。

【符号の説明】

２ コンテナ運搬船 ３ 船体運動検出センサ １０ 台車 ２０ 支持装置 ３０ ブリッジ ４０ 制御装置

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 丸山 文生 東京都中央区築地５丁目６番４号 三井造 船株式会社内 (72)考案者 生田 尚久 東京都千代田区丸の内二丁目５番１号 三 菱重工業株式会社内 (72)考案者 大江 清登 長崎県長崎市飽の浦町１番１号 三菱重工 業株式会社長崎造船所内 (72)考案者 小松 一 長崎県長崎市飽の浦町１番１号 三菱重工 業株式会社長崎造船所内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 台車と、該台車上に配設させた支持装置
   と、該支持装置によって支持されたブリッジと、荷役中
   のコンテナ運搬船内に設置された船体運動検出センサか
   らの信号を受信して前記支持装置のストローク長Ｓを制
   御する制御装置と、から構成したことを特徴とするコン
   テナ受渡し装置。