JPH06133993A - 音声人工器官 - Google Patents

音声人工器官

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JPH06133993A
JPH06133993A JP5131948A JP13194893A JPH06133993A JP H06133993 A JPH06133993 A JP H06133993A JP 5131948 A JP5131948 A JP 5131948A JP 13194893 A JP13194893 A JP 13194893A JP H06133993 A JPH06133993 A JP H06133993A
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    • A61F2/00Filters implantable into blood vessels; Prostheses, i.e. artificial substitutes or replacements for parts of the body; Appliances for connecting them with the body; Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents
    • A61F2/02Prostheses implantable into the body
    • A61F2/20Epiglottis; Larynxes; Tracheae combined with larynxes or for use therewith
    • A61F2/203Epiglottis; Larynxes; Tracheae combined with larynxes or for use therewith comprising an air passage from trachea to oesophagus or to pharynx; Artificial epiglottis

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、人工音声の振動数範囲を自然音
声の振動数範囲に適合させうると共にその全部分を体内
に埋め込みうるような、喉頭摘出患者の気管と食道との
間の側路に使用するための音声人工器官を目的とする。 【構成】 この音声人工器官は、気管末端の方向に開口
する漏斗状拡大部(2)を備えたチューブ状金属部分
(1)を有する。気管から食道に至る空気の流路には人
工器官を通過する空気流により振動して可聴音を発生す
る少なくとも1個の部材(3を設ける。この人工器官に
より、喉頭摘出患者は従来の場合よりもずっと自然な音
声を発生することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、喉頭摘出患者(すなわ
ち喉頭が手術切除されて、その自然音声を喪失した患
者)のための音声人工器官に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、喉頭摘出患者の音声リハビリテー
ションはたとえばいわゆる食道音を学習して行なわれ、
その発生には患者がその食道中へ空気を圧入すると共に
プソイドグロチスを意識的に弛緩させて空気流を放出さ
せることができ、次いでこの空気流を患者の舌および唇
により構音させていた。他の可能性はいわゆるセルボッ
クス装置を用いることからなり、この装置を頚部領域に
挿入して振動させる。これら振動は唇の運動によって構
音された。
【0003】このようにして発生される人工音声の音響
パターンは決して自然音響パターンに一致しない。極め
て低くかつ「かすれた」人工音声が発生する。この理由
で恐らく、特に女性患者において、これら人工音声の使
用は極めて高い精神的阻害作用をもたらす。
【0004】1980年代の初めに、外科医は気管(こ
れは喉頭の領域で外科的に閉鎖される)と食道との間に
側路を挿入しうるような程度の改善を与えることができ
た。いわゆる音声人工器官をこの側路に位置せしめた。
患者は気管といわゆる気管瘻孔を通過する環境との間の
外科的に形成された接続部を介し呼吸することができ、
これは従来の外科技術を用いて形成する必要があり、ま
た極く近年にはいわゆる気管瘻孔弁が設けられ、たとえ
ばEP−B0 221 973号に開示されている。患
者が話したい場合はその指によって気管瘻孔を閉鎖し、
或いは比較的高い空気圧により弁を自動閉鎖させ、空気
を気管から側路を介し食道中へ流入させることができ
る。
【0005】この種のいわゆる音声人工器官はたとえば
DD−275183 A1号から公知である。そこに記
載された音声人工器官としての逆止弁の設計は確実に不
適当である。この弁は空気流を気管と食道との間に流入
させるに過ぎず、食物粒子または唾液が食道から気管中
へ逆流入するのを防止しない。この逆流現象は、たとえ
ば肺炎のような合併症をもたらしうるため極めて重大で
あることは勿論である。しかしながら技術的観点から、
この引例に記載された弁は従来記載された食道音声の発
生と対比して異なる空気源を遮断するに過ぎない。弁に
より発生する人工音声は、さらにその振動数範囲が極め
て低く、したがって特に女性患者には極めて受入れ難
い。
【0006】DE−A−32 11 126号は喉頭摘
出患者の気管と食道との間の側路に用いられるいわゆる
喉頭人工器官を示しており、これは気管末端の方向に開
口漏斗状拡大部を備える。この人工器官は、既に詳細に
説明したように気管と食道との間の移行部を形成するに
過ぎない。同様な人工器官がUS−A−4,808,1
83号、EP−A−0 279 484号およびEP−
A−0 222 509号に示されている。
【0007】他の種類の装置がたとえばDE−A−22
53 496号およびJP−A−2−174843号
により示されている。これらの場合、人体外の発音部材
を備えてスピーチ調節のための人工発生振動数を用いう
るような装置が設けられる。人体外装置としての配置
は、部分的にこれら装置が患者と会話する人には誰にも
見えるため、患者にとって極めて重荷となることは勿論
である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術に鑑
み、本発明の課題は、人工音声の振動数範囲を自然音声
の振動数範囲に適合させうると共に全部分を体内に埋め
込みうるような、喉頭摘出患者の気管と食道との間の側
路に用いる音声人工器官を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題は本発明の音声
人工器官により解決され、これによれば開口した漏斗状
拡大部を気管末端の方向に示すチューブ状金属部分を備
えた音声人工器官には気管から食道に至る空気流の通路
に少なくとも1個の部材を設け、この部材を振動させる
ことにより人工器官を介して流入する空気により可聴音
を発生させることができる。
【0010】上記したように逆止弁に過ぎない従来のい
わゆる音声人工器官とは異なり、本発明の音声人工器官
はプリセットした振動数にて振動しうる部材を備える。
この部材は音声人工器官内部の空気カラムに振動を生ぜ
しめ、次いでこれを患者の食道および喉頭部領域に伝達
する。次いで、言語の構音を唇運動によって生ぜしめ
る。振動しうる部材の使用により、個々の患者に対し特
定の音声範囲を適当な振動部材の選択でプリセットする
ことができる。たとえば女性患者については、男性患者
に使用される部材よりも高い音調を発生する振動部材が
選択される。
【0011】従来のシャント弁と同様に、本発明の音声
人工器官は約8週間にわたりその場に保たれる。その時
点で付着物および菌類(キャンジダ)が発生して、人工
器官を交換および清浄する必要がある。しかしながら基
本的に、これは問題とならない。これを行なうには、音
声人工器官を従来のシャント弁と同様に気管瘻孔から外
し、新たな或いは清浄した音声人工器官を気管瘻孔を介
し気管と食道との間の側路に再挿入する。
【0012】音声人工器官は、チューブ状金属部分が既
知のようにたとえばシリコーンで作成された2個のリン
グ状フランジを有するので、その場に保持される。縫合
しうる食道と気管との壁部をこれらフランジの間に位置
せしめる。
【0013】音声人工器官の第1具体例によれば、発音
部材は漏斗状拡大部を覆う可撓膜である。この膜は漏斗
状拡大部のリムの背後に達し、膜で覆われた拡大部の領
域に少なくとも1個のスリットを有する。
【0014】気管瘻孔を閉鎖すると空気は可撓膜に指向
して、この膜を振動させる。膜におけるスリット(少な
くとも1個)は、外観的に言えばトランペット奏者の合
わせた唇と同様に音を発生する。膜が漏斗状拡大部のリ
ムの背後に達するという事実は極めて安定な膜の着座を
与えると同時に、残余の部分を自由に振動させることを
可能にする。
【0015】好ましくは漏斗状拡大部は、膜が最大振幅
の振動に際しても拡大部の底部に接触しないような寸法
とする。これは、たとえ多量の空気流が存在して膜に高
圧が発生したとしても人工音声が決して「消失」しない
よう確保する。
【0016】有利には、この膜は30〜70の範囲のシ
ョア硬度を有するシリコーンゴムで作成される。高いシ
ョア硬度は比較的高い振動数をもたらす一方、低いショ
ア硬度は比較的低い振動数を与える。膜材料の選択によ
り、音声人工器官は各患者につき個々に仕上げることが
できる。一般に女性患者は高いショア硬度を有する膜を
受け入れるのに対し、男性患者は比較的低いショア硬度
の膜を受け入れる。
【0017】本発明による音声人工器官の他の具体例に
よれば、発音部材はチューブ状金属部分の開口管腔部に
位置せしめてその壁部に固定された金属音声板である。
音声板は基本的にL字型であり、その短い脚部を装着用
に用いると共に長い脚部により所定の振動を行なわせ
る。この具体例による音声人工器官は、これが発生する
振動数に関し、適当な音声板の選択により極めて正確に
仕上げることができる。音声板の振動数は主としてその
振動脚部の幅、その材料の厚さ、およびその長さに依存
する。これらパラメータは極めて正確に調整することが
できる。したがって、各患者にはその患者により個々に
選択された振動数を用いうる音声人工器官を与えること
ができる。
【0018】本発明の音声人工器官によれば、食物粒子
または唾液が入り込まないよう特殊な注意を払わねばな
らない。さもないと機能を果しえないからである。有利
な改変によれば、音声人工器官の具体例は全て少なくと
も食道末端に保護装置を備えて食物粒子および唾液の流
入を防止する。
【0019】第1具体例によれば、音声人工器官のチョ
ーブ状金属部分は逆止弁により食道末端で閉鎖すること
ができる。好ましくは、弁を可動ボールおよびチューブ
状金属部分の側壁における開口部によりチューブ状金属
部分の内部に形成し、これによりボールは漏斗状拡大部
への入口に到達する位置と、これを閉鎖する位置との間
で移動することができる。患者が話し始める場合は、故
意に多量の空気流を本発明の音声人工器官に指向させ
る。増大した空気流は上記ボールを、空気が開口部から
流出して食道中へ流入するよう開口部が妨げられない程
度まで、前方向へ押圧する。
【0020】保護機能は、側壁の開口部を覆って気管中
への異物の流入を防止する保護フラップによりさらに増
大させることができる。これらフラップはエラストマー
シリコーンで作成することができ、開口部の上方にてチ
ューブ状金属部分に接着することができる。この保護フ
ラップは保護ルーフと同様に開口部を遮蔽する。
【0021】他の具体例によれば、食道末端における逆
止弁は、長手スリットを除き食道末端で閉鎖されたプラ
スチックチューブをチューブ状金属部分に押圧して形成
されたフラッター弁である。患者が話し始めると、増量
した空気流は長手スリットの領域でプラスチックチュー
ブを僅かに拡開して、空気が音声人工器官から流出しう
るようにする。話し終わると、長手スリットは材料固有
の弾力によって自動的に閉鎖する。
【0022】他の具体例によれば、食道末端における保
護装置は逆止弁でない。寧ろ、音声人工器官におけるチ
ューブ状金属部分の食道末端をその前側端部で閉鎖する
と共に、少なくとも1つの開口部をこの領域における側
壁に設けるよう設計することができる。これは、側部開
口から到来する空気流を偏向させる保護フードにより覆
われる。
【0023】有利な改変によれば、食道末端における保
護装置の他に、逆止ボール弁の形態の保護装置を気管末
端にさらに設ける。この手段は音声人工器官内部の汚染
に対する保護を実質的に増大させ、これにより振動部材
の膜または音声板の損傷を効果的に防止する。この追加
気管末端ボール弁の積極的作用は、この配置により患者
が気管瘻孔でなく喉頭スペースを介し呼吸を増大しうる
点に見ることができる。
【0024】具体的構造において、気管末端の保護装置
は、気管末端領域におけるチューブ状金属部分の内部に
自由移動するボールを装着して漏斗状拡大部から離間す
る方向(すなわち食道の方向)への移動をチューブ状金
属部分の直径にわたり位置せしめたリミットストップに
より制限すると共に、漏斗状拡大部の方向におけるその
移動をこの拡大部に形成されたボール弁座により制限す
るよう形成することができる。チューブ状金属部分を横
切って位置せしめたリミットストップはたとえば金属プ
レートもしくはワイヤとすることができる。好ましく
は、音声人工器官を通る空気の流れに対し極く僅かな抵
抗を与えるべきである。患者が話し始めると、ボールは
上記リミットストップに対し押圧され、音声人工器官を
通る空気流が可能となる。これに対し、気管瘻孔を介し
呼吸する際、ボールは音声人工器官の空気流入開口部に
存在する低い空気圧により漏斗状拡大部の後端部にてボ
ール弁座中に吸入される。
【0025】逆止弁の形態の気管末端保護装置をさらに
有する他の具体例の音声人工器官は、気管末端保護装置
が長手チューブ状キャッピング片として形成されるよう
構成し、このキャッピング片は漏斗状拡大部に押圧され
て、漏斗状拡大部を背後から把持すると共に逆止ボール
弁の自由移動ボールをその内部に収容する。このボール
は、その移動が管腔部の直径にわたって延びるリミット
ストップにより漏斗状拡大部の方向に制限され、さらに
このキャッピング片の内部に形成されたボール弁座によ
り空気流入開口部の方向にもその移動が制限される。リ
ミットストップ並びにボール弁座は原理的に上記具体例
と同様に構成される。有利には、縫合した食道および気
管の壁部が位置する上記したリング状フランジをチュー
ブ状キャッピング片に形成する。好ましくは、キャッピ
ング片はシリコーンで作成される。
【0026】本発明による音声人工器官は有利には若干
L字型に形成されて、この音声人工器官を気管と食道と
の間の側路に挿入した後に食道末端が頭蓋骨の方向(す
なわち上方向)に指向するようにする。
【0027】以下、添付図面を参照して本発明を好適実
施例につき一層詳細に説明する。しかしながら、添付図
面は本発明を例示する目的に過ぎず、本発明はこれら実
施例のみに限定されないことが了解されよう。
【0028】
【実施例】図1は本発明による音声人工器官の第1実施
例を示している。この音声人工器官の要部はチューブ状
金属部分1であって、ここではL字型に曲げられてい
る。適所に設置する場合、気管末端に隣接位置する端部
にて金属部分は開口した漏斗状拡大部2を有する。この
開口した漏斗状拡大部2は図示した実施例において空気
が吹き付けられた際に可聴音を発生する部材3により覆
われ、すなわち示した場合には膜4により覆われる。こ
の膜4は漏斗状拡大部2のリム5を背後から把持す。こ
のようにして、漏斗状拡大部2に対する膜4の極めて安
定な設置が達成される。図示した実施例において、膜の
裏側はホース状拡大部で形成されて、その遠位端部にリ
ング状フランジ30を備える。このフランジ30と漏斗
状拡大部2の裏側31との間にて、気管および食道の壁
部(図示しないが恐らく縫合される)は封止位置にて合
体する。
【0029】ホース状拡大部と突出フランジ30とを備
えた膜4を含む膜部分はシリコーンゴムで作成される。
この材料のショア硬度は約30〜70の範囲である。よ
り高いショア硬度は膜が気管から空気を吹き付けられた
際により高い音を膜4が発生することを可能にし、また
低いショア硬度はより低い音を発生さ背る。音発生のた
め、膜4には少なくとも1個のスリット6を位置せし
め、これを介し空気をチューブ状金属部分1に流入させ
ることができる。漏斗状拡大部2は、膜が最大振幅数に
て振動する場合にも拡大部2の底部7に接触しないよう
な寸法とする。
【0030】さらに図1に示した音声人工器官は、振動
して可聴音を発生しうる追加部材3、すなわちチューブ
状金属部分1の自由管腔部に固定された金属音声板8を
備える。この音声板8はほぼL字型に形成され、その長
い脚部は金属部分1の管腔内で振動しうると共に短い脚
部は金属部分1の壁部1′に、たとえばそこに設けたス
ロットに固定される。
【0031】食道末端にて音声人工器官には保護装置9
を設けて、食物粒子および唾液が音声人工器官に入るの
を防止する。この場合、チューブ状金属部分1には逆止
弁9′を設け、この弁はチューブ状金属部分1に押圧さ
れるプラスチックチューブ14からなっている。これは
チューブ状金属部分1の壁部1′に近接し、図1には図
面の限界により明瞭に見ることができない。このプラス
チックチューブは、その食道末端に長手スリット15を
備える。空気が気管から食道まで流動する際、長手スリ
ットは拡開すると共に空気を患者の喉頭領域に流入させ
る。たとえば患者が話し止めた際に空気流が中断する
と、長手スリットは材料固有の弾力により閉鎖し、食物
粒子もしくは唾液が音声人工器官に流入するのを効果的
に防止する。
【0032】図示した音声人工器官は気管末端における
追加保護手段として逆止ボール弁18の形態の保護装置
をさらに有する。この弁は、リミットストップ20と弁
座21との間で自由移動しうるようチューブ状金属部分
1に位置せしめたボール19からなっている。このリミ
ットストップ20は、チューブ状金属部分1の壁部1′
に位置せしめた金属帯もしくはワイヤとすることができ
る。いずれの場合も空気流に対し極く僅かの抵抗しか与
えない。
【0033】リミットストップ20は、漏斗状拡大部2
から離間する方向へのボール19の移動を制限する。チ
ューブ状金属部分1の開口管腔部の口部領域にて、漏斗
状拡大部2には弁座を形成して図面の左方向への移動を
防止する。患者が話し始めると、ボール19は図示した
弁座21の位置からリミットストップ20の方向へ押圧
され、空気がチューブ状金属部分1に流入して膜4と音
声板8とを振動させると共にフラッタ弁のスリット15
が開放すると気管から食道中へ流入する。喉頭領域に到
達する振動は、次いで患者による構音を受ける。
【0034】図2は第2実施例を示している。この点に
おいて、図1に示した音声人工器官との相違に注目すべ
きである。音声板8の固定位置は、図1に示した位置と
は異なる。基本的に、音声板の固定位置は重要でない。
しかしながら、必要なことは長い振動脚部が最大振幅の
振動を行なうのに充分な余地を有することである。
【0035】主として、図1に示したものと大きく異な
ることは、食道末端における保護装置9である。ここで
は、チューブ状金属部分1がその前側開口部で閉鎖され
る。その位置において、側部開口16を側壁部1′に設
ける。これら開口部は、懸垂した保護フード17により
食物粒子および唾液の流入に対し保護される。保護フー
ド17はチューブ状金属部分1の一体的部分とすること
ができる。しかしながら、これはシリコーンで作成して
金属部分1に接着することもできる。
【0036】図3には図1および2に示したものとは異
なる実施例を示し、これは気管末端に他の保護装置を備
えない。その代わりに音声板8をこの位置に固定する。
食道末端における保護装置9も上記実施例とは相違す
る。この場合もチューブ状金属部分1は食道末端で閉鎖
される。側壁部1′における開口部11は空気流入開口
部として設けられる。逆止弁9″のボール10をチュー
ブ状金属部分1の内部に位置せしめる。この配置は、患
者が話し始めると漏斗状拡大部2と開口部11との間に
通路が開口される程度まで空気の流れによりボール10
が持ち上げられるような配置である。開口部11は、弾
性材料で作成されてたとえば開口部11の上方にて金属
部分1に接着された保護フラップ13により遮蔽され
る。
【0037】図4は他の実施例を示し、これは振動して
可聴音を発生しうる単一の部材3のみを利用し、すなわ
ち漏斗状拡大部2のリム5を背後から把持する膜4を備
える。ここでは、食道末端における保護装置9として逆
止弁9′を設け、これはプラスチックチューブ14から
形成されてチューブ状金属部分1に押圧されると共に図
1に既に示したように長手スリット15を備える。機能
方式は同じである。
【0038】図1の実施例とは異なり、プラスチックチ
ューブ14は延長されると共に一体的部品としてフラン
ジ30および31を備え、これらの間で気管および食道
の壁部(図示せず)が封止状態で合体する。
【0039】図5は音声人工器官の他の実施例を示して
いる。この場合も、チューブ状金属部分1が要部を形成
し、食道末端の保護装置9は図2の実施例により既に説
明した通りである。発音部材3としては、チューブ状金
属部分1の漏斗状拡大部2のリム5を背後から把持して
漏斗状拡大部を覆う膜4を使用する。この膜4は長くて
細いチューブ状キャッピング片22の一体的部品であ
り、そのチューブ状セクションに逆止ボール弁18を気
管末端における追加保護装置として設ける。この弁の1
部である可動ボール24は、チューブセクションと交差
するリミットストップ25により漏斗状拡大部2の方向
への移動が制限される。このリミットストップは、図1
および2により説明したように、リミットストップ20
と同様に形成される。ボール24はボール弁座27によ
り空気の流入開口部26の方向への移動が制限され、弁
座27はチューブセクションにおける管腔の口部領域に
て空気流入開口部26に形成される。気管および食道の
壁部(図示せず)はセクション32と33との間で合体
され、フランジとして作用する。
【0040】図6は最後の実施例を示し、この場合も発
音部材3(すなわち漏斗状拡大部2の上に延びて拡大部
リムを背後から把持する膜4)を備える。食道末端にお
ける保護装置9および逆止弁9″は図3により既に示し
たものと一致する。上記実施例とは異なり、この実施例
の場合は好ましくはシリコーンで作成されたスリーブ状
チューブ片34を漏斗状拡大部2までチューブ状金属部
分1に対し押圧する。部分34は詳細には説明しないが
フランジを備え、それらの間に気管および食道の壁部
(図示せず)を位置せしめる。
【0041】最後に、膜4′、4″および4″′の3種
の図面を図7に示す。膜4′は図7の(a)に示したよ
うに2個のスリット6′を有する。図7の(b)に示し
た膜4″は1個のみのスリット6″を有し、これは穴状
拡大部35をその中心に有する。図7の(c)に示した
膜4″′は1個のみのスリット6″′を有する。たとえ
ば音調ピッチのような種々のパラメータを、スリットの
個数および/または配置K変化I)L調節することがで
きる。
【0042】以上本発明を実施例につき説明したが、本
発明はこれら実施例のみに限定されず、本発明の思想お
よび範囲を逸脱することなく多くの設計変更も可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による音声人工器官の第1の実施例を示
す断面図である。
【図2】本発明による音声人工器官の第2の実施例を示
す断面図である。
【図3】本発明による音声人工器官の第3の実施例を示
す断面図である。
【図4】本発明による音声人工器官の第4の実施例を示
す断面図である。
【図5】本発明による音声人工器官の第5の実施例を示
す断面図である。
【図6】本発明による音声人工器官の第6の実施例を示
す断面図である。
【図7】(a)〜(c)は膜の各実施例を示す上面図で
ある。
【符号の説明】
1 チューブ状金属部分 2 漏斗状拡大部 3 可聴音発生部材 4 可撓膜 5 リム 6 スリット 7 拡大部の底部 8 金属音声板 9 保護装置 10 可動ボール

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口した漏斗状拡大部(2)を気管末端
    の方向に備えるチューブ状金属部分(1)からなり、気
    管から食道に至る空気流の通路内には、チューブ状部分
    を通過する空気流により振動して可聴音を発生する少な
    くとも1個の部材(3)を位置せしめたことを特徴とす
    る喉頭摘出患者の気管と食道との間の側路に使用するた
    めの音声人工器官。
  2. 【請求項2】 1つの発音部材が漏斗状拡大部(2)を
    覆う可撓膜(4、4′、4″、4″′)であり、この膜
    が漏斗状拡大部(2)のリム(5)を背後から把持する
    と共に、膜が拡大部(2)を覆う領域に少なくとも1つ
    のスリット(6、6′、6″、6″′)を有する請求項
    1に記載の音声人工器官。
  3. 【請求項3】 膜(4、4′、4″、4″′)がこの膜
    の最大振幅振動の場合にも拡大部(2)の底部(7)と
    接触しないよう漏斗状拡大部(2)が寸法決定された請
    求項1に記載の音声人工器官。
  4. 【請求項4】 膜(4、4′、4″、4″′)が約30
    〜70の範囲のショア硬度を有するシリコーンゴムから
    なる請求項2に記載の音声人工器官。
  5. 【請求項5】 1つの発音部材が金属音声板(8)であ
    って、チューブ状金属部分(1)の開口管腔内に位置す
    ると共にその壁部に固定された請求項1に記載の音声人
    工器官。
  6. 【請求項6】 チューブ状金属分を食物粒子および唾液
    の流入に対し防止する保護装置(9)を少なくとも食道
    末端にさらに備える請求項1に記載の音声人工器官。
  7. 【請求項7】 チューブ状金属部分(1)を逆止弁
    (9′、9″)により食道末端にて閉鎖しうる請求項6
    に記載の音声人工器官。
  8. 【請求項8】 弁がチューブ状金属部分(1)の内部に
    可動ボール(10)とチューブ状金属部分(1)の壁部
    (1′)における開口部(11)とにより形成されると
    共に、ボール(10)が漏斗状拡大部(2)への通路を
    開口する位置とこれを閉鎖する位置との間にて移動自在
    である請求項7に記載の音声人工器官。
  9. 【請求項9】 チューブ状金属部分(1)の側壁
    (1′)における開口部(11)に保護フラップ(1
    3)を設けて気管中への異物の流入を防止する請求項8
    に記載の音声人工器官。
  10. 【請求項10】 弁がチューブ状金属部分(1)に対し
    押圧されるプラスチックチューブ(14)から形成され
    たフラッター弁であり、前記チューブを食道末端にてそ
    の長手スリット(15)を除き閉鎖する請求項7に記載
    の音声人工器官。
  11. 【請求項11】 チューブ状金属部分(1)の前側開口
    部が食道末端にて閉鎖されると共に、食道末端における
    側壁(1′)が側部開口(16)を備えて、この側部開
    口(16)から流出する空気流を偏向させる保護フード
    (17)により覆う請求項6に記載の音声人工器官。
  12. 【請求項12】 気管末端に設けた逆止ボール弁(1
    8)の形態の保護装置をさらに備える請求項6に記載の
    音声人工器官。
  13. 【請求項13】 ボール(19)を気管末端の領域にて
    チューブ状金属部分(1)の内部に位置せしめ、前記ボ
    ールはチューブ状金属部分(1)の直径にわたり延在す
    るリミットストップ(20)により漏斗状拡大部(2)
    から離間する方向への移動が制限されると共に、前記拡
    大部に形成されたボール弁座(21)により漏斗状拡大
    部の方向への移動が制限される請求項12に記載の音声
    人工器官。
  14. 【請求項14】 気管末端の保護装置が長くて細いチュ
    ーブ状キャッピング片(22)からなり、これを漏斗状
    拡大部に対し押圧して背後から漏斗状拡大部(2)を把
    持すると共に自由移動しうるよう位置せしめた逆止ボー
    ル弁(18)のボール(24)を保持し、前記ボールは
    拡大部の管腔部にわたり延在するリミットストップ(2
    5)により漏斗状拡大部(2)の方向への移動が制限さ
    れると共に、チューブ状キャッピング片の内部に形成さ
    れたボール弁座(27)により空気流入開口部(26)
    の方向への移動が制限される請求項12に記載の音声人
    工器官。
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