JPH06130220A - 液晶パネル用カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

液晶パネル用カラーフィルタの製造方法

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JPH06130220A
JPH06130220A JP28463692A JP28463692A JPH06130220A JP H06130220 A JPH06130220 A JP H06130220A JP 28463692 A JP28463692 A JP 28463692A JP 28463692 A JP28463692 A JP 28463692A JP H06130220 A JPH06130220 A JP H06130220A
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JP
Japan
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color filter
filter layer
fine particles
liquid crystal
organic pigment
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JP28463692A
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English (en)
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Yoshihiro Ono
好弘 大野
Fumiaki Matsushima
文明 松島
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 有機顔料及び導電性微粒子からなる低抵抗
(あるいは導電性)カラーフィルタの製造方法を提供す
る。 【構成】 透明電極層を形成した透明基板を、有機顔料
微粒子及び導電性微粒子を分散した電解液中に斜めに浸
漬し電解する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶テレビ・パーソナ
ルコンピュータ用ディスプレイ等に用いられる、アクテ
ィブマトリクス及び単純マトリクスカラー液晶パネルに
用いるカラーフィルタの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】単純マトリクスタイプ(STNタイプ)
のカラー液晶パネルは、従来図4のような断面構造を持
っており、カラーフィルタ基板41の透明電極44及び
対向基板48の電極47に電圧を印加し、狭持された液
晶46を駆動する方式が用いられている。又、アクティ
ブマトリクスタイプの液晶パネルにおいても、特にMI
M方式のパネルでは、対向基板に各画素に対応してMI
Mスイッチング素子を有しているものの、基本的な液晶
駆動方式はSTNタイプと同様である。この液晶駆動方
式では、印加電圧は全て液晶に印加できるため、十分な
液晶駆動性が確保できる。しかしながら、製造上、有機
質であるカラーフィルタ層上に透明電極を形成するた
め、スパッタリング等の真空成膜による電極層形成工程
で十分な基板の加熱が行えず、十分に電気抵抗の低い透
明電極が形成できないこと、透明電極は微細ライン状パ
ターンに加工する必要があるが、有機質上に形成した透
明電極層は加工性が極めて悪い等の問題があった。
【0003】従って、我々は図5に示すように、カラー
フィルタ基板51側の電極52をガラス基板上に設け、
対向基板57に設けた電極56との間にカラーフィルタ
層53をあえて配置する構造でありながら、カラーフ
ィルタ層を有機顔料のみで形成することで従来の染色法
等に比べ膜厚を1/2以下にし、印加電圧のロスを極め
て小さくすることで、液晶駆動上その存在の影響を極め
て小さくできる。ガラス基板等の透明基板上に直接微
細な透明電極層を形成するという従来からの方法を用い
るため、その微細加工は極めて容易である。という特徴
をもったカラーフィルタを発明した(特開平2−246
03号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
我々の発明においては、次のような課題が生じた。
【0005】1.STNタイプの液晶パネルに適用した
場合、高デューティ駆動になると、カラーフィルタ層の
影響で、電圧印加時の液晶の立ち上がり急峻性が確保で
きない。
【0006】2.MIM方式のアクティブマトリクスパ
ネルに適用した場合、特にノーマリーホワイト表示にお
いて、カラーフィルタ層の影響で、駆動に適した印加電
圧範囲内で液晶が完全立ち上がらず、高コントラストを
確保するのが困難である。
【0007】従って、本発明は上述のような課題を解決
するためのもので、その目的とするところは、顔料のみ
で作製した従来の薄型化したカラーフィルタ層に、更に
導電性物質を分散させることで、カラーフィルタ層を低
抵抗化(あるいは導電化)し、液晶駆動時にカラーフィ
ルタ層の存在が影響しないカラーフィルタの製造方法を
提供することにある。
【0008】従来、カラーフィルター層に導電性物質を
分散させる方法としては、レドックス反応性を有する界
面活性剤のミセル溶液中に有機顔料微粒子と導電性微粒
子とを分散した後、透明電極層を形成した透明基板を該
溶液中に、垂直に浸せきし電解することにより、顔料膜
中に導電性物質を取り込ませていた。
【0009】導電性物質としては、ITOに代表される
透明導電体の微粒子、ニッケルに代表される金属微粒子
を用いていた。これらの導電性物質は微粒子表面が親水
性であり、ミセル電解法に用いられる界面活性剤のミセ
ルの中に取り込まれない。すなわち導電性物質自体で分
散しており、顔料膜が形成されるとき電極近傍の導電性
物質が取り込まれる。
【0010】これらの導電性物質は、分散安定性が悪く
かつ比重が大きいため、沈降しやすく、顔料膜の中に取
り込まれにくかった。このため、カラーフィルタ層の低
抵抗化(あるいは導電化)が安定化せず、目的とする効
果が充分得られなかった。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶パネル用カ
ラーフィルタの製造方法は、 1.透明基板上に透明電極層を形成し、該透明電極層上
に有機顔料微粒子及び該有機顔料微粒子間に適度に分散
させた導電性微粒子のみからなるカラーフィルタ層の形
成方法において、レドックス反応性を有する界面活性剤
のミセル溶液中に有機顔料微粒子と導電性微粒子とを分
散して得た電解液に、透明電極層を形成した透明基板を
斜めに浸漬し、電解によりカラーフィルタ層を形成する
ことを特徴とする。
【0012】2.レドックス反応性を有する界面活性剤
のミセル溶液中に有機顔料微粒子と導電性微粒子とを分
散して得た電解液に、透明電極層を形成した透明基板を
斜めに浸漬する前に、電解液を充分かき混ぜたことを特
徴とする。
【0013】図1に、本発明のカラーフィルターの製造
方法を示す。
【0014】電解液11中に所定の形状に形成された透
明電極13を持つ透明基板12と対極14を斜めに浸せ
きする。
【0015】Aはカラーフィルター層が形成されるべき
最上端であり、Bは対極14が電解液表面と交差する点
である。
【0016】図1においてBはAより常に左側にある必
要がある。これは電解液中の導電微粒子が一定の速度で
沈降しカラーフィルター層が形成されるときに、導電微
粒子がカラーフィルター層の中に取り込まれるが、この
量をカラーフィルター層面内で均一にするためである。
【0017】角度xは5度以上であることが、均一に導
電微粒子を取り込むのに必要な角度となる。5度以上9
0度まで角度が大きくなるにしたがい、導電性も大きく
なってゆく。
【0018】
【作用】本発明により作製されるカラーフィルタ層は、
有機顔料微粒子の堆積膜であるため、粒子間に空隙の多
い、ポーラスな膜構造となる。従って、その空隙に導電
性微粒子を入り込ませることが可能であり、その結果、
本来絶縁体もしくは絶縁体に近い電気抵抗を持つ有機顔
料層を低抵抗化できる。
【0019】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の第1の実施例に基づき詳細
に説明する。
【0020】カラーフィルタ層として用いることが可能
な有機顔料について、本実施例による低抵抗化の効果を
確認した。
【0021】透明電極材料であるITO(Indium
Tin Oxide)膜を形成したガラス基板(60
×10mm、厚さ1.1mm)を、有機顔料膜形成用基
板として用いた。
【0022】有機顔料膜形成用電解液として、以下の組
成のR・G・Bの3種を調製した。Rは赤色の顔料膜成
膜用、Gは緑色の顔料膜成膜用、Bは青色の顔料膜成膜
用である。溶媒は全て純水である。
【0023】 R電解液 有機顔料 アントラキノン系(赤)とアゾ系(黄)顔料の9:1混合物 6g/リットル 界面活性剤 フェロセニルPEG(同仁化学製) 2g/リットル 支持電解質 LiBr 4g/リットル G電解液 有機顔料 フタロシアニングリーン系(緑)とアゾ系(黄)顔料の8:2混 合物 10g/リットル 界面活性剤 フェロセニルPEG 2g/リットル 支持電解質 LiBr 4g/リットル B電解液 有機顔料 フタロシアニンブルー系(青)とジオキサジン系(紫)顔料の9 :1混合物 7g/リットル 界面活性剤 フェロセニルPEG 2g/リットル 支持電解質 LiBr 4g/リットル 上記有機顔料の粒子の一次粒子平均径は、いずれも0.
08ミクロンから0.12ミクロンの範囲のものを用い
た。
【0024】界面活性剤のフェロセニルPEGは、レド
ックス反応性をもつ界面活性剤であり、顔料粒子の表面
に吸着しコロイド分散化させるとともに、電解によりア
ノード電極基板表面に顔料粒子を析出させる性質を持
つ。
【0025】さらにこれらの電解液にそれぞれITOの
微粒子(1次粒子平均径0.04ミクロン)を0.5g
/リットルを加え、超音波ホモジナイザーにより分散し
た。
【0026】ITO付き基板をアノード電極、白金板を
カソード電極として、上記の電解液中にx=15度の角
度で浸せきし電解を行った。電解電圧は0.5V(対S
CE)で、電解時間はR電解液20分間、G電解液10
分間、B電解液7分間であり、電解により赤色の有機顔
料膜厚0.8ミクロン、緑色の有機顔料膜厚0.7ミク
ロン、青色の有機顔料膜厚0.6ミクロンを得た。これ
らの基板を軽く水洗した後、摂氏120度で30分間乾
燥した。この段階での基板断面を模式的に図2に示す。
又、それぞれの有機顔料膜の抵抗値を測定すると次のよ
うになった。測定は、直径2mmの面積で、直流4Vを
印加して行った。
【0027】赤色の有機顔料膜 1×106 オーム 緑色の有機顔料膜 1×105 オーム 青色の有機顔料膜 1×105 オーム また、各有機顔料膜についての抵抗値の面内分布を測定
したが均一であった。尚、顔料微粒子のみの膜では通常
1×1010オーム前後の抵抗値を示す。
【0028】(実施例2)以下、本発明の第2の実施例
に基づき詳細に説明する。
【0029】実施例1と同様にして、ITOつき基板と
白金板を10度の角度で電解液に浸せきし電解を行っ
た。ただし、導電性微粒子としてニッケルの微粒子(一
次粒子平均径0.02ミクロン)を0.4g/リットル
の濃度で用いた。その結果は実施例1と同様に、面内抵
抗が均一な膜ができた。
【0030】 赤色の有機顔料膜 1×106 オーム 緑色の有機顔料膜 1×105 オーム 青色の有機顔料膜 1×105 オーム (比較例)実施例1において、ITOつき基板を垂直に
電解液に浸せき電解しカラーフィルター層を形成した。
【0031】赤色の有機顔料膜 1×109 〜1
×106 オーム 緑色の有機顔料膜 1×108 〜1×105 オー
ム 青色の有機顔料膜 1×107 〜1×105 オー
ム その結果は上記のように、抵抗値がバラついた。
【0032】(実施例3)以下、本発明の第3の実施例
に基づき図3を用いて詳細に説明する。
【0033】径5インチ、厚み1.1mmのパイレック
スガラス(コーニング社製、登録商標)基板31上にI
TO32を0.1ミクロンの膜厚で形成した。このIT
Oは基板内の中心部において、対角2.6インチの長方
形状領域に、長さ50mmで幅170ミクロンのストラ
イプ状パターンとして、330本形成(300ミクロン
ピッチ)された。これらのITOのストライプパターン
は、互いに電気的に絶縁されている。この基板をカラー
フィルタ基板として用いた。
【0034】実施例1に示した3種の電解液を用い、同
様の浸せき角度で前記基板を用いてR・G・B3種の有
機顔料膜33を形成した。
【0035】電解は、ITOパターンを2本おきに選択
通電して、成膜・水洗・乾燥を1色ごとに行い、Rは
0.8ミクロン、Gは0.7ミクロン、Bは0.6ミク
ロンの膜厚で形成した。
【0036】その後、通常の液晶パネル化工程により対
向電極基板37を貼り合わせ、液晶35を封入して、S
TNタイプのカラー液晶パネルを作製した。
【0037】その結果、従来の低抵抗化の処理のない状
態では、液晶の立ち上がり電圧が色ごとに多少ばらつい
ていたが、今回はそのばらつきがなくなった。更に、液
晶の立ち上がりの急峻性(パネルの光透過率10%の場
合と90%の場合の駆動電圧の比で、1に近いほどよ
い)は、従来1.05から1.09であったが、1.0
2から1.03へと大幅に改善され、1/400デュー
ティ駆動でも必要最小限のパネルコントラストが確保で
きることが確認できた。
【0038】一方、同様にして、MIMアクティブマト
リクス基板と組み合わせてカラー液晶パネルを作製し、
ノーマリーホワイト表示を行ったが、駆動に適する電圧
の範囲内で液晶が十分立ち上がり、最大で120:1の
コントラストが得られ本実施例の効果が確認できた。
【0039】以上、本発明の実施例について述べたが、
適用できる材料等はここに記載のものに限定されるもの
ではない。
【0040】
【発明の効果】カラーフィルタ層である有機顔料膜中に
導電性微粒子を取りこませ、カラーフィルタ層を低抵抗
化(あるいは導電化)する方法において、本発明により
均一性および安定性に優れた方法を提供できるようにな
った。従って、本発明により製造したカラーフィルタを
液晶パネルに適用した場合、次の効果が顕著に向上でき
た。
【0041】困難であったSTNカラー液晶パネルへ
の適用において、高デューティ駆動が可能となった。
【0042】MIMアクティブマトリクスパネルに適
用しても、顕著に表示品質が向上できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラーフィルタの製造方法を模式的に
示す図である。
【図2】本発明の第1の実施例におけるカラーフィルタ
層の断面構造を模式的に示す図である。
【図3】本発明の第3の実施例において作製したカラー
フィルタ及びそれを用いて作製したカラー液晶パネルの
断面構造を示す図である。
【図4】従来のSTNカラー液晶パネルの断面構造を示
す図である。
【図5】従来の有機顔料微粒子のみからなるカラーフィ
ルタを用いたカラー液晶パネルの断面構造を示す図であ
る。
【符号の説明】
11 電解液 12 ガラス基板 13 透明電極層 14 対向電極 (電解用) A カラーフィルタ層が始まる点 B 対向電極と液面が交差する点。 x ガラス基板、透明電極層が液面となす角度 21 ガラス基板 22 透明電極層 23 有機顔料微粒子 24 導電性微粒子 37、48、57 対向電極基板(ガラス) 35、46、55 液晶 34、45、54 液晶配向膜 31、41、51 カラーフィルタ基板(ガラス) 32、44、52 透明電極層 33 カラーフィルタ層(有機顔料微粒
子+導電性微粒子) 36、47、56 透明電極層 42 カラーフィルタ層(色材+樹脂) 43 有機質中間膜 53 カラーフィルタ層(有機顔料微粒
子)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に透明電極層を形成し、該透
    明電極層上に有機顔料微粒子及び該有機顔料微粒子間に
    適度に分散させた導電性微粒子のみからなるカラーフィ
    ルタ層の形成方法において、レドックス反応性を有する
    界面活性剤のミセル溶液中に有機顔料微粒子と導電性微
    粒子とを分散して得た電解液に、透明電極層を形成した
    透明基板を斜めに浸漬し、電解によりカラーフィルタ層
    を形成することを特徴とする液晶パネル用カラーフィル
    タの製造方法。
  2. 【請求項2】 レドックス反応性を有する界面活性剤の
    ミセル溶液中に有機顔料微粒子と導電性微粒子とを分散
    して得た電解液に、透明電極層を形成した透明基板を斜
    めに浸漬する前に、該電解液を充分かき混ぜたことを特
    徴とする請求項1記載の液晶パネル用カラーフィルタの
    製造方法。
JP28463692A 1992-10-22 1992-10-22 液晶パネル用カラーフィルタの製造方法 Pending JPH06130220A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6417898B1 (en) 1997-05-15 2002-07-09 Sharp Kabushiki Kaisha Liquid crystal display device
JP2010152298A (ja) * 2008-11-21 2010-07-08 Toppan Printing Co Ltd 薄膜トランジスタ及びその製造方法並びに画像表示装置

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