JPH0612962Y2

JPH0612962Y2 - 車両用ホイ−ル組立体

Info

Publication number: JPH0612962Y2
Application number: JP1985124963U
Authority: JP
Inventors: 富士男井上
Original assignee: Kawasaki Jukogyo KK
Current assignee: Kawasaki Motors Ltd
Priority date: 1985-08-14
Filing date: 1985-08-14
Publication date: 1994-04-06
Anticipated expiration: 2000-08-14
Also published as: JPS6232802U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案はホイールハブにブレーキディスクを固定する型
式の車両用ホイール組立体の構造に関し、特にこの種ホ
イール組立体におけるホイールキャップ取付け構造に関
する。

〔従来技術〕

自動車、自動２輪車、３輪または４輪バイクあるいは耕
運機等の車両においてはアクスルに軸支されたハブ（ホ
イールハブ）にリムおよびタイヤ等から成るホイールを
締結してホイール組立体（車輪）が構成され、その一型
式として、ホイールハブの片側に同心円盤状のブレーキ
ディスクを固定するホイール組立体が採用されている。

また、ホイール組立体の前記ブレーキディスクと反対側
の側面（通常外側面）には美観および防塵を目的とする
ホイールキャップが取付けられている。

ところで、従来のホイールキャップは、お盆状に成形し
たキャップの外周をホイールリム部に弾性力で嵌合させ
ることにより取付けられていた。

〔考案が解決しようとする事項〕

しかし、このような従来のホイールキャップ取付け構造
では、ホイールハブの全体およびホイールリムの大部分
がホイールキャップでカバーされてしまうので一般にア
ルミで作られるこれらの部品の仕上げ面の美しさを生か
すことができず、また、ホイールキャップが大型になり
材料経済の面で検討の余地が残されていた。

〔考案の目的〕

本考案の目的は、正面（車両の外側）から見たホイール
とホイールハブの表面形状を損なわないホイールキャッ
プによって美観を保つとともに、ホイールキャップの小
型軽量化およびコストダウンを図ることができ、しかも
ホイールキャップの組付けの簡略化を達成し得る車両用
ホイール組立体を提供することである。

〔目的達成のための手段〕

本考案は、ホイールが取付けられるホイールハブの片側
にブレーキディスクが固定される車両用ホイール組立体
において、半径方向外方へ突出する複数のアーム部を有
するホイールハブと、半径方向内方へ突出する複数の取
付け部を有するホイールと、正面から見てホイールハブ
の外周形状およびホイールの内周形状に沿い、かつ該ホ
イールハブと該ホイールとの間の空間を覆う環状のホイ
ールキャップと、を備え、前記ホイールハブの各アーム
部の先端部のブレーキディスクと反対側の面に、該反対
側の面と前記ホイールの各取付け部との間にホイールキ
ャップを挟んだ状態で、各取付け部をボルト、ナットで
共締め固定する構成とすることにより、上記目的を達成
するものである。

〔実施例〕

以下図面を参照して本考案を具体的に説明する。第１図
は本考案の一実施例に係る車両用ホイール組立体の正面
を、第２図は第１図のホイール組立体のII-II線縦断面
を示す。

第１図および第２図において、車輪支持用のアクスル１
にはボールベアリング２、３を介してホイールハブ４が
回転自在に軸支され、該ホイールハブ４の外周部にはリ
ム部１７および図示しないタイヤから成るホイール５が
ボルト、ナット６により締結されている。

また、ホイールハブ４の内側（または片側）には同心円
板状のブレーキディスク７が固定されている。

なお、第２図中、参照番号８はホイール装着用のアクス
ルナットを、参照番号９はホイールハブ４の端面に嵌着
された防塵キャップを示す。

然して、前記ホイールハブ４と前記ホイール５との締結
部（ボルト，ナット６）にはこれらに挟まれてホイール
キャップ１０が共締めで固定されている。

第３図はホイールハブ４の正面を、第４図はホイール５
の正面を、第５および第６図はホイールキャップ１０の
正面および断面をそれぞれ示す。

ホイールハブ４は、第３図に示すごとく、ベアリングハ
ウジング部１１から放射状に突出した４本のアーム部１
２を有し、各アーム部１２にホイール５（第１，２図）
取付用の座面１３および取付け孔１４が形成されてい
る。

ホイール５は、第４図に示すごとく、内径から内方へ突
出した取付け部１５にボルト孔１６を形成した形状を有
し、その外周リム部１７には図示しないタイヤが装着さ
れる。

前記ホイールキャップ１０は、第５図および第６図に示
すごとく、ホイール５（第４図）の内径に対応する外周
形状（図示の例では円形）１８とホイールハブ４（第
１，３図）の表面形状に対応する開口１９とを有する形
状に成形されている。ホイールハブ４（第１図，３図）
の取付用の座面１３（第３図）に重なる取付け面２０に
はボルト孔２１が形成され、各取付け面２０の間の部分
すなわちホイールハブ４（第３図）の各アーム部１２の
間に対応する部分は第６図に示すように内側へ凹んだ曲
面又は段差面２２が形成され、各凹曲面２２には通風孔
２３が形成されている。この通風孔２３は前記ブレーキ
ディスク７（第２図）へ冷却風を循環させるためのもの
である。

第１図および第２図において、以上のような形状構造を
有するホイールハブ４、ホイール５およびホイールキャ
ップ１０を使用し、ホイール５取付け用のボルト６によ
りホイールキャップ１０を間に挟んで組付ければ、特に
第２図に明示されるように、ホイールハブ４とホイール
５との間の空間がホイールキャップ１０によって丁度整
合した状態で覆われる。

ホイールハブ４は例えばアルミダイカストで作られ、ホ
イール５は例えば鋼板プレス成形品をメッキまたはメタ
リック塗装して作られる。

以上説明した実施例によれば、ホイールハブ４の表面形
状に対応する開口１９を有しかつホイール５の内径に対
応する外周形状１８を有するホイールキャップ１０を、
ホイールハブ４とホイール５との間に挟んで締結し組立
てたので、正面（車両の外側）から見たホイールハブ４
およびホイール５の仕上げ面を生かした外観が得られ、
また、ホイールキャップ１０でこれら双方の仕上げ面を
引き立たせるデザインを構成することができる。

例えば、ホイールハブ４およびホイール５の表面がメタ
リックトーンの場合、ホイールキャップ１０の表面もメ
タリックトーンにして連続させ、かつ、該ホイールキャ
ップ１０の凹曲面部（奥まった面）２２をアクセントを
付けるべく黒色塗装にすれば、ホイール組立体の正面の
デザインをすぐれた美観にすることができる。前記凹曲
面部２２は逆に突出させた面とすることもできる。ま
た、全体を塗装する場合も同様であり、いずれにしても
ホイールハブ４およびホイール５の部品自体の仕上げ面
をそのまま生かすことができる。

また、正面から見てホイールハブ４の外周形状およびホ
イール５の内周形状にほぼ沿い、かつ該ホイールハブ４
と該ホイール５との間の空間を覆う環状のホイールキャ
ップ１０を使用するので、お盆状をした通常のホイール
キャップに比べ、小型軽量化およびコストダウンを図る
ことができ、さらに、通風孔２３を形成することによ
り、一層の軽量化、並びにブレーキディスク７の冷却効
果およびデザイン上の効果を容易に得ることができる。

また、ハブ４のアーム部１２とホイール５の取付け部１
５との間にホイールキャップ１０を挟んで共締め固定す
るので、ホイールキャップ以外に余分の締結部品を一切
必要とせず、構造の簡略化を図るこができる。

また、ハブ４のアーム部１２のブレーキディスク７の反
対側の面に、ホイールキャップ１０を挟んでホイール５
を取り付けるので、ホイール５を取り外す場合でもホイ
ールキャップ１０は着脱する必要がなく、分解組立時の
作業性を向上させることもできる。

〔考案の効果〕

以上の説明から明らかなごとく、本考案によれば、ホイ
ールが取付けられるホイールハブの片側にブレーキディ
スクが固定される車両用ホイール組立体において、半径
方向外方へ突出する複数のアーム部を有するホイールハ
ブと、半径方向内方へ突出する複数の取付け部を有する
ホイールと、正面から見てホイールハブの外周形状およ
びホイールの内周形状に沿い、かつ該ホイールハブと該
ホイールとの間の空間を覆う環状のホイールキャップ
と、を備え、前記ホイールハブの各アーム部の先端部の
ブレーキディスクと反対側の面に、該反対側の面と前記
ホイールの各取付け部との間にホイールキャップを挟ん
だ状態で、各取付け部をボルト、ナットで共締め固定す
る構成としたので、正面（車両の外側）から見たホイー
ルとホイールハブの表面形状を損なわないホイールキャ
ップによって美観を保つとともに、ホイールキャップの
小型軽量化およびコストダウンを図ることができ、しか
もホイールキャップの組付けの簡略化を達成し得る車両
用ホイール組立体が提供される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係る車両用ホイール組立体
の正面図、第２図は第１図中の線II-IIに沿った縦断面
図、第３図〜第５図はそれぞれ第１図および第２図中の
ホイールハブ、ホイールおよびホイールキャップの単体
の正面図、第６図は第５図中の線IV-VIに沿った断面図
である。４……ホイールハブ、５……ホイール、６……ホイール
取付けボルト、７……ブレーキディスク、１０……ホイ
ールキャップ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ホイールが取付けられるホイールハブの片
側にブレーキディスクが固定される車両用ホイール組立
体において、半径方向外方へ突出する複数のアーム部１
２を有するホイールハブ４と、半径方向内方へ突出する
複数の取付け部１５を有するホイールと、正面から見て
ホイールハブ４の外周形状およびホイール５の内周形状
に沿い、かつ該ホイールハブ４と該ホイール５との間の
空間を覆う環状のホイールキャップ１０と、を備え、前
記ホイールハブ４の各アーム部１２の先端部のブレーキ
ディスク７と反対側の面に、該反対側の面と前記ホイー
ル５の各取付け部１５との間にホイールキャップ１０を
挟んだ状態で、各取付け部１５をボルト、ナットで共締
め固定することを特徴とする車両用ホイール組立体。