JPH06129384A - 真空排気装置 - Google Patents

真空排気装置

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JPH06129384A
JPH06129384A JP5189972A JP18997293A JPH06129384A JP H06129384 A JPH06129384 A JP H06129384A JP 5189972 A JP5189972 A JP 5189972A JP 18997293 A JP18997293 A JP 18997293A JP H06129384 A JPH06129384 A JP H06129384A
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vacuum
exhaust
rotor
pump portion
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照雄 丸山
Akira Takara
晃 宝
Ryoichi Abe
良一 阿部
Yoshihiro Ikemoto
義寛 池本
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C2240/00Components
    • F04C2240/40Electric motor
    • F04C2240/402Plurality of electronically synchronised motors

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  • Drying Of Semiconductors (AREA)
  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 低消費動力、低騒音で低い到達真空圧の得ら
れる真空ポンプを提供することを目的とする。 【構成】 排気量の大きな第1のポンプと、排気量の小
さな第2のポンプをシリーズに連結し、重量流量の大き
な気体を吸引するときは上記第1のポンプをフル稼働さ
せ、また吸気側が十分に低い真空圧に到達したときは、
上記第1のポンプの排気孔を閉じ、第1のポンプの排気
側圧力を下げることによって、消費動力を下げ、低騒音
化を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体製造設備の真空チ
ャンバーなどの排気に用いられる真空ポンプに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】半導体の製造プロセスにおけるCVD装
置,ドライエッチング装置,スパッタリング装置などに
は、真空環境を作りだすために真空ポンプが不可欠であ
る。この真空ポンプに対する要望は、半導体プロセスの
高集積化,微細化に対応するため、近年ますます高度に
なってきており、その主な内容は、高い真空到達圧が得
られること、クリーンであること、メンテナンスが容易
なこと、小型・コンパクトであること等である。
【0003】さらに半導体プロセスの複合化に伴い、複
数個の真空チャンバーを独立させて真空排気する、いわ
ゆるマルチチャンバー方式が半導体製造設備の主流を占
めるようになっている。したがって半導体設備に用いら
れる真空ポンプの台数は、今後ますます増加する傾向に
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上の半導体設備の真
空排気系の要請に答えるため、従来から用いられていた
油回転ポンプに代り、より清浄な真空を得ることを目的
として、粗引用のドライ真空ポンプが広く用いられる様
になっている。しかしこのドライ真空ポンプには次の様
な問題点があった。
【0005】(1)消費動力が大きい。 (2)騒音、振動が大きい。
【0006】(3)到達圧力が不十分である。 以下、まず上記(1)を最初に、もう少し詳しく説明す
る。
【0007】半導体設備に用いられる真空ポンプの作業
時間の内分けを 真空チャンバー内の大量の気体を排気するために要す
る時間 既に到達している真空圧を維持するために要する時間 の2つに分けて考えると、の時間のに対する比率が
大倒的に大きい。のプロセスにおいては、真空ポンプ
は気体を輸送するという仕事をしないため、真空ポンプ
がする仕事は原理的にはゼロのはずである。しかるに従
来のドライ真空ポンプはを問わず、消費動力は極め
て大きい。上記はともかくとして、のプロセスにな
ぜかくも大きなエネルギー消費が必要なのか、というの
が当初我々が抱いた素朴な疑問であった。
【0008】以上の点に留意して、後述する従来のスク
リュー式粗引きポンプの吸気圧に対する消費動力の関係
(図4に従来例を示す)を見ると、 (1)吸入圧が103torr近傍、すなわち真空ポン
プが真空チャンバーから大きな重量流量を排気する始動
時では消費動力は4.0KWである。
【0009】(2)吸入圧が十分降下した段階では、消
費動力は3.2KWである。 上記(2)の(1)に対する消費電力の比率は80%程
度である。数十台、あるいは数百台のドライ真空ポンプ
が同時に稼働している半導体工場全体をとらまえたと
き、有効な仕事に寄与しない実に無駄なエネルギー消費
がなされているのである。なぜ無駄なエネルギー消費な
のか、ということについて、ツイン・ロータ型のスクリ
ュー式真空ポンプを例にとり、詳しく説明する。
【0010】このツインロータ型真空ポンプは、図28
に従来例(ねじ溝形状のスクリュー式)を示す様に、ケ
ーシング内602に収納された2つのロータ600a,
600bがそれぞれ逆方向に凹凸の溝608a、608
bを互いにかみ合わせながら、回転するものである。気
体は吸気孔601から吸入し、排気孔602から排出さ
れる。603a,603bはロータと一体化した回転
軸、605a,605b,606a,606bは回転軸
603a,603bを支持する玉軸受、607a,60
7bは2つのロータの同期回転を得るためのタイミング
ギヤである。なを、この種のドライポンプは、排気の際
の流体抵抗を極力減らすために、通常排気孔602には
吐出弁(逆止弁)は設けない。
【0011】図29(a)〜(c)は、実施例のポンプ
の吸気→輸送→排気の各行程(N=0〜4)をモデル化
して図示したものである。図中の鎖線で描かれる部分
は、ロータを失視したとき、表面からは見えない裏面の
ねじ溝608a,608bを示している。中心部と両端
部のSは各ロータ600a,600bのねじ溝が噛み合
うことによりシールラインを形成する部分(図28にも
図示)を示している。したがってこの種のねじ溝式のツ
インロータ型ポンプでは、上記シールラインSとねじ溝
608a,608b及びケーシング602により、流体
を吸気側から排気側へ運ぶ流体移送空間を形成する。こ
こで流体移送空間の左半分をn=1〜5、右半分をn
=1〜5とする。ツインロータの左側のロータ600a
に形成される移送空間がどの様に流体を移送していくか
を、左半分の流体移送空間に着目して、以下順次説明す
る。
【0012】(1)N=0は吸気行程開始直後を示し、
ここで吸気側から矢印のごとくn=1の溝に収容される
気体に着目する。
【0013】(2)N=1回転目で気体はn=2の溝に
移動し、吸気側と完全に遮断された密閉空間に閉じこめ
られる。(N=2,3の説明は省略) (3)N=4回転目でn=5の溝の一部は排気側と連絡
し、連絡した直後に高圧の排気側の気体はn=5の溝内
部に逆流する。その後溝内部に流入した気体は、行程の
進行にともなって、再度排気側に流出することになる。
【0014】前述した様に、吐出弁(逆止弁)をもたな
いドライ真空ポンプの吸気側が十分に低い真空圧に到達
しているにもかかわらず、大きな動力を必要とする理由
は、上記(3)のプロセスを伴うからである。
【0015】ここで、N=4回転目以後のスクリュー式
真空ポンプの動作状況を図30に示す様に直動式ポンプ
におきかえてみる。図30において、700は真空チャ
ンバー、701はシリンダ、702は吸気側の流体移送
空間、703は排気側の流体移送空間、704はピスト
ン、705はピストンロッド、706は吸気排管、70
7は吐出排管、708は反応性ガスを処理するための吸
着塔、709は工場配管である。流体移送空間702の
圧力は十分に低く、空間703の圧力はほぼ大気圧(P
=1kg/cm2)に近い。したがって図30からわか
る様に、この行程ではピストン704前後にΔP=1Kg
/cm2程度の大きな差圧が加わり、この差圧(外部負
荷)に抗して、ピストン704は右方向へ移動せねばな
らない。この仕事は有益な作業に全く貢献しない無駄な
エネルギーロスでしかない。直感的に理解しやすくする
ために、スクリュー式真空ポンプを直動式におきかえて
説明したが、これはスクリュー式に限らず容積式真空ポ
ンプの共通の課題である。
【0016】吐出行程時の排気側からのシリンダ室への
逆流を防止するために、圧縮機で用いられる様に、吐出
弁(逆止弁)を設ける方法が考えられる。しかし、 真空ポンプは排気圧が圧縮機と比べて低圧(大気圧に
近い)であり、体積流量が大きい。
【0017】半導体設備では大排気量(例えば500
l/min以上)が必要とされる。 上記の理由から、吐出弁の最大開孔通路面積は十分
大きくとらねばならない。そのためには吐出弁のリフト
(移動量)を十分大きくとらねばならず、吐出弁も大型
化するが、これと吐出弁に必要なレスポンス(応答性)
は相矛盾する関係にある。したがって実用的に満足のい
く吐出弁の構成は、ドライ真空ポンプとして用いられる
スクリュー式、クロー式、スクロール式等を想定したと
き、一般に困難であった。また前述した(2)騒音・振
動が大きいという、ドライ真空ポンプの課題も、吐出弁
を設けても弁と流体の連成振動による騒音が増すだけで
解決策とはならない。
【0018】本発明は従来の真空ポンプが抱える上述し
た課題に答えるものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、この発明にかかる真空ポンプでは、吸気孔に近い方
に設けられた第一のポンプ部分(上流側ポンプ部分)
と、吐出孔に近い方に設けられ、前記第1ポンプ部分よ
りも排気流量の小さな第2のポンプ部分(下流側ポンプ
部分)より構成されることを特徴とする。
【0020】この発明にかかる真空ポンプは、第2のポ
ンプ部分を粘性型あるいは容積型のいずれで構成しても
よい。
【0021】この発明にかかる真空ポンプは、第1のポ
ンプ部分と第2のポンプ部分が連続的に継ながった、共
に容積式ポンプで形成してもよい。たとえば、ねじ溝
(あるいはスクリュー)のピッチが下流側に向かって除
々に減少していく様な構成でもよい。
【0022】またこの発明にかかる真空ポンプにおい
て、前記第1と第2のポンプ部分の中間部に形成された
第1の排気孔と、第2のポンプ部分の排気側に形成され
た第2の排気孔と、上記第1と第2の排気孔の通路を継
ぐ連結部と、この連結部と上記第1の排気孔の間の通路
を開閉するバルブを設けることにより、真空チャンバー
からの気体の排気時間を一層短くできる。
【0023】さらにこの発明にかかる真空ポンプでは、
ハウジング内に収納された複数個のロータと、このロー
タをそれぞれ独立して回転駆動するモータと、前記モー
タの回転角及び回転数を検知する検出手段と、前記検出
手段からの信号によって前記複数個のモータの回転を電
子的に同期制御すると共に、前記ロータ及び前記ハウジ
ングで形成される密閉空間の容積変化を利用して流体の
吸入排気を行う容積型のポンプを構成して、これを第1
のポンプ部分とし、かつ第2のポンプの部分も同様に前
記ロータと前記ハウジング間に形成することにより、タ
イミングギヤを省略でき、真空ポンプの高速回転が図れ
る。
【0024】この非接触・高速回転がもたらす効果と、
本発明との相乗効果により、一層の低トルク化、静音化
が図れる。またオイルを使わないためクリーンであり、
高速化のためモータを小型化できるためポンプ本体をコ
ンパクトにできるという特徴も加わる。
【0025】さらに前記ロータの一軸上に、ドラッグ型
の高真空ポンプを設ければ、前述した多くの効果に加え
て、大気から高真空まで一台で引ける超広帯域の真空ポ
ンプが実現できるのである。
【0026】
【作用】本発明による真空ポンプでは、 大きな排気量が得られる第一のポンプ部分 排気量は小さいが十分に低い真空圧が得られる第2の
ポンプ部分 上記がシリーズに連結した形で構成されている。上
記のポンプでは独立して設けられていても、あるい
は連続的に形成されていても効果は同様である。ポンプ
が真空引きを開始した直後の状態では、上記のポンプ
が有効に働き、大きな重量流量の排気を行う。真空ポン
プの上流側に継ながった真空チャンバーの容積が小さけ
れば、チャンバー内は通常数秒以内で十分に低い真空圧
まで降下する。この状態で、大気側(吐出側)に継なが
っているのは、排気量の小さな上記のポンプであり、
したがってポンプの排気量(受圧面積)で決まるトルク
は小さい。
【0027】上記のポンプは、排気流量は十分小さく
てもよいため、容積型、粘性型等いずれの型式のポンプ
でもよい。
【0028】また上記のポンプを複数個のロータの組
合せからなる、たとえばねじ溝式、或いはスクリュー式
で構成し、この複数個のロータを電子制御による同期制
御で運転すれば、ロータの高速回転が図れる。この高速
回転の効果によって、上記のポンプの大気側から上流
側への内部リークが減少する。その結果上記のポンプ
の下流側が低い真空圧を保つことができるため、一層の
低トルク化が図れる。
【0029】さらに上記とのポンプの中間部にバル
ブを形成して吐出孔を別途設けることにより、真空チャ
ンバーの排気時間を一層短くできる。ポンプが真空引き
を開始した直後の状態では、上記のポンプにより大き
な重量流量の排気を行ない、との各ポンプの中間部
に設けられた第1の排気孔より開放されたバルブを通過
して吐出される。第1のポンプの吸気側が十分に低い真
空圧に到達した段階では、上記バルブは閉じ込められて
おり、その代わりにのポンプの下流に設けられた第2
の排気孔だけがポンプ外部の排気側と連結することにな
る。このとき第1のポンプの排気側は、ポンプによ
って十分に低い真空圧となっている。したがって第1の
ポンプを回転させるに要する動力は大幅に低減する。
のポンプは排気量が小さいためその動力も小さい。し
たがってトータルとしての動力+も同様に大幅に低
減することになる。
【0030】上記いずれの場合も、第1のポンプは真
空中で回転するのと同じ状態となるため、従来のドライ
真空ポンプの様な排気側からの気体のポンプへの逆流
と、それにともなう周期的な脈動音も発生しない。ま
た、例えばねじ溝(スクリュー)の羽根が高速回転する
とき発生する風切り音もない。したがって本発明のポン
プでは静音化が図れるのである。
【0031】さらに前述した電子制御による同期運転方
式と組合せれば、タイミングギヤ(図28の607a、
607b)の接触音がなくなるため、元来粗引きポンプ
が持っていた騒音減のすべてを大幅に削減することがで
きる。
【0032】
【実施例】以下本発明の実施例について次の順序で説明
する。
【0033】[1]本発明の原理について [2]ねじ溝(スクリュー)ポンプによる第一の実施例 [3]半導体設備における本発明の使用例 以下まず上記[1]について説明する。
【0034】本発明の真空排気装置を直動式の真空ポン
プを用いてモデル化すると図1(a)及び図1(b)の
様になる。ここで図1(a)は真空チャンバーからの排
気を開始した直後の状態、図1(b)は真空チャンバー
内が十分に低い真空圧に到達した状態を示す。1は真空
チャンバー、2はシリンダ、3は吸気側の流体移送空
間、4は排気側の流体移送空間、5はピストン、6はピ
ストンロッドである。ここで部材2,3,4,5,6で
構成されるポンプを第1の真空ポンプとする。7は第2
の真空ポンプ、8は前記第1の真空ポンプと第2の真空
ポンプ7の中間部に設けられた第1の排気孔、9は第2
の真空ポンプの排気側に形成された第2の排気孔、10
は連結部、11は8と10の中間部に設けられたバルブ
である。12は反応性ガスを処理するための吸着塔、1
3は工場配管である。
【0035】排気開始直後の状態 このときは真空チャンバー1から大量の気体が真空ポン
プ内に吸入されると共に、排気側にも同量の気体が排出
される。このときバルブ11は図1(a)に示すよう
に、開放状態にあり、排出された気体は吸着塔12を経
て、工場配管13へ放出される。
【0036】真空チャンバー内圧力が十分に低い真空
圧に到達した状態 このときは真空チャンバー1内から吸引される気体の重
量流量は極めて少ない。真空チャンバー1内に反応性ガ
スを流す場合もせいぜいQ=50〜150cc/min程
度(反応性ガスの圧力は1気圧程度)の微少流量であ
る。
【0037】図1(b)に示すように、第1の排気孔8
から排気側へ継がる通路はバルブ11により閉じられて
いる。このとき第2のポンプ7が大きな圧力差を保った
ままで、微少流量の気体を輸送している。第2のポンプ
は排気量は極めて小さいが、十分に低い真空到達圧が得
られるポンプ構造が選定されている。
【0038】したがって本発明の真空排気装置では、従
来ポンプの場合の様な、排気行程における排気側から流
体移送空間4の気体の逆流は少ない。流体移送空間4の
圧力は十分に低く、ピストン5前後の圧力差も僅少であ
る。したがって第1の真空ポンプのエネルギーロスを僅
少にできる。
【0039】第2のポンプ7は後述する様に、粘性ポン
プあるいは浅い溝のスクリュー式ポンプ等のいずれを用
いてもよいが、第1のポンプと比較した場合、排気量が
小さいために十分に低トルクにできる。したがって本発
明の真空排気装置においては、装置全体の消費動力を大
幅に低減できるのである。
【0040】[2]ねじ溝ポンプによる第1の実施例の
説明 以下本発明の実施例について、図2及び図3をもとに説
明する。
【0041】ここで図3(a)は[1]排気開始直後の
状態、図3(b)は[2]真空ポンプの吸気側、すなわ
ち真空チャンバー内が十分に低い真空圧に到達した状態
を示す。
【0042】50a,50bはスクリュー(ねじ溝)ロ
ータ、51は吸気孔、52はロータ50a,50bを収
納するハウジング、53は第1の排気孔である。
【0043】51,50a,50b,52,53で容積
型のスクリューポンプ(第1のポンプ)を構成してい
る。54a,54bは前記ロータ50a,50bの同軸
上に形成されたスパイラルグルーブによる粘性ポンプ
(第2のポンプ)、55は粘性ポンプの排気側に設けら
れた第2の排気孔、56はバルブのスプール、57はバ
ルブの開孔部、58はスプールに軸方向荷重を与えるた
めのバネである。56,57,58で制御バルブ59を
構成している。60は各ロータ50a,50bの回転を
支持する軸受(62a、62b、63a、63b)が収
納された下部ハウジング、64a、64bは前記ロータ
50a、50bと一体化した回転軸、61a,61bは
各ロータのスクリュー溝の同期をとるためのタイミング
ギヤである。65はN2ガスパージの外部からの流入部、
66は第1のポンプの排気側空隙部である。
【0044】排気開始直後の状態 真空チャンバー(後述する図5の100)に継ながる吸
気側は、例えば大気に開放された状態にあり、吸気圧は
大気圧と同オーダーである。吸気孔51から、スクリュ
ー50a、50bによって輸送された気体は、第1のポ
ンプの排気側である空隙部66で若干圧縮された状態と
なる。
【0045】スプール56前後の圧力差とバネ58の推
力とのバランスによって、空隙部66の圧力が高い圧力
のときには、制御バルブ59が開放状態になる様にバネ
58の力が設定されている。従って密度の十分に高い気
体を輸送するときには、ほとんどの気体は図3(a)の
矢印の流路を経て外部へ流出することになる。
【0046】吸気側が低い真空圧に到達した状態 このときは空隙部66の圧力が低下しているために、バ
ブル59は閉じた状態になる。しかし第2のポンプであ
る粘性ポンプは常に働いているため、空隙部66に残存
している気体は第2の排気孔55を経て外部へ排出され
る。また第一のポンプの吸気側から反応性ガス、N2
流入する場合も、前述した様に、せいぜいQ=50〜1
50cc/minのオーダーの微小流量である。この程
度の流量ならば、粘性ポンプで十分に排出できる。従っ
て、第1のポンプであるスクリューポンプ50a、50
bの排気側(空隙部66)の圧力は十分に低圧の状態を
維持することができる。
【0047】第2のポンプである粘性ポンプと、スクリ
ュー式、クロー式の様な異形ロータを回転させる場合と
比較すると、粘性ポンプの溝深さは数ミクロンから数十
ミクロンのオーダーであるため、風損は極めて小さい。
【0048】実施例では、スクリューポンプの排気側6
6の圧力は、低省費動力、低騒音化だけを目的とするな
らば、それ程低下させる必要はなく、0.2〜0.3k
g/cm2程度で十分な効果が得られた。また反応性ガ
スの軸受部、モータ部への侵入を防止するために、N2
ガスパージを行う場合も、図2で示す様に、このN2
スが第2の排気孔55に連結する様に流通路を形成して
おけば、空隙部66の圧力を上昇させることはない。本
実施例による真空ポンプでは、バルブ59は一度閉じて
しまえば、その後は常に閉じた状態を保つ。もし従来の
吐出バルブを用いたとすれば、N2ガス、反応性ガス等
の気体がたとえ微少量であっても、ポンプの排気側へ圧
送されてくるためバルブはやはり開閉をくり返すことに
なる。その結果やはり騒音は発生するのである。本発明
ではマイクロポンプ(第2のポンプ)によって微小量の
2ガス、反応性ガス等は連続的かつスムーズに排気さ
れる。そのため極めて静粛な状態を保ったままで長期の
連続運転が可能となるのである。また本実施例に用いら
れる制御バルブ59には、圧縮機の吐出弁の様な高いレ
スポンス(応答性)は不要である。従来の吐出弁ではレ
スポンスを高くするということと、開孔面積を大きくと
るということとは相矛盾する関係にあったが、本実施例
では、開孔面積を十分に確保することに重点をおいたバ
ルブ59の設計が容易である。また実施例では、真空ポ
ンプの吸気側が突如大気に開放された非常時の場合で
も、バルブのスプール56を支持するバネ58が収縮す
ることにより、バルブを開放状態にできる。これによっ
て非常時の真空ポンプの破損防止が図れる。
【0049】図4に、本発明による真空ポンプの吸気圧
に対する消費動力の特性の一例を従来例と共に示す。
【0050】[3]半導体設備における本発明の使用例 図5において100は真空チャンバー、101はロード
ロック室、102は上記100,101間のゲート、1
03は大気と上記101間のゲート、104はスロット
ルバルブ、105はバルブa、106はバルブb、10
7はバルブC、108は本発明の粗引きポンプ、109
は反応性ガス源、110はマスフローコントローラ、1
11はN2ガス源、112は切換えバルブ、113はタ
ーボ分子ポンプ、114は吸着塔、115は工場配管で
ある。上記設備における真空排気系の動体手順は次の様
である。
【0051】装置の動作開始時において、ゲート10
2,103を遮断して、粗引きポンプ108を作動さ
せ、真空チャンバー100、ロードロック室101内の
気体を排除する(ロードロック室101の真空排気系は
図示せず)。この行程では、バルブ107を遮断した状
態でバルブ106を開放しておく。
【0052】真空チャンバー100内の圧力が十分降
下した段階でバルブ106を閉じ、バルブ107を開放
して、粗引きポンプ108を駆動したままでターボ分子
ポンプ107を駆動させる。
【0053】真空チャンバー100内の圧力が所定の
真空圧に到達した後、真空チャンバー内にN2ガスを微
少量流す。これは真空チャンバー100内の残留ガス
(H2Oを含む)を排除するためである。ロードロック
室101も同様に真 空引きする。ゲート102を開放
してウェハーを真空チャンバー内に導入する。
【0054】ゲート103、102を遮断後、反応性
ガス109を真空チャンバー100に導びく。このとき
真空チャンバー100内の圧力を検知しながら、マスフ
ローコントロール110によりガス量の制御を行う。ウ
ェハーの処理が終了した段階で、N2ガスを再度真空チ
ャンバー内に導びいて反応性ガスを真空チャンバーから
排出する。
【0055】ゲート102を開きウェハーを取りだ
し、ロードロック室101へ返還する。
【0056】上述した行程において、生産が続けられる
限りは、上記行程→へもどり、再度同じ行程をくり
返すことになる。ここで上述した行程における粗引きポ
ンプ108に着目して粗引きポンプの負荷状況を整理す
れば、次の様である。
【0057】(1)行程つまり、真空チャンバー内の
空気を排除する段階でのみ、粗引きポンプは大量の気体
を輸送する。この行程はほんの数秒から数十秒で完了す
る。
【0058】(2)行程以降、すなわち、ターボ分子
ポンプと粗引きポンプを同時に用いる段階では、粗引き
ポンプ108はターボ分子ポンプ113の排気側圧力を
下げる目的で用いられており、輸送する気体の重量流量
はごく僅かである。行程,,でN2ガス及び反応
性ガスを輸送するが、しかし流量はせいぜいQ=50〜
150cc/min程度である。
【0059】したがって、以上の一実施例で示した様
に、半導体製造行程における粗引きポンプが、密度の高
い気体を輸送する時間の総稼動時間に対する比率はごく
僅かであり、ほとんどが大気と真空チャンバー間の圧力
差を維持する目的か、あるいは上段にあるターボ分子ポ
ンプの排気側圧力を下げる目的で用いられているのであ
る。前述した様に、半導体設備のマルチチャンバー化に
よって、真空排気系に用いられる真空ポンプの数はます
ます増加し、また排気量も大型化する傾向にある。した
がって本発明の真空ポンプの導入により、半導体工場全
体の大幅な省エネルギー化が可能となるのである。
【0060】(第2の実施例)以下本発明の他の実施例
について説明する。
【0061】図6には第2のポンプに粘性ポンプではな
く容積型のスクリュー(ねじ溝)ポンプを使った場合を
示す。2つのロータには、お互いに噛み合う様に溝幅、
溝深さの小さいマイクロ・スクリュー300a、300
bが形成されている。スクリューポンプの駆動トルク
は、溝深さ、溝幅で決まる排気容積に比例するため、こ
の場合も第2のポンプに必要な駆動トルクも小さくてす
む。従って定常運転時の大幅な動力削減の効果が得られ
るのである。
【0062】(第3の実施例)以上の本発明の適用例
は、容積の大きな真空チャンバー内の気体を短い時間で
排気せねばならない場合であった。
【0063】真空チャンバーの容積が十分小さければ、
第1のポンプと第2のポンプの中間部に設けるバルブ
(図2の59)と第1の排気孔(図2の53)を省略す
ることができる。その理由は、真空チャンバーの容積が
小さければ、第2の排気孔だけから気体を排出させるこ
とにより、真空チャンバーを短い時間で十分に低い真空
圧に到達させることができるからである。排気開始直後
は気体が第2のポンプを通過する際に吸入気体は圧縮さ
れるが、その時間が短ければ実用上は支障はない。図7
にその実施例を示す。250a、250bはねじ溝ロー
タ、251は吸気孔、252はロータ250a、250
bを収納するハウジング、253は排気孔、254a、
254bは各ロータに形成されたねじ溝である。
【0064】また、各ロータの排気孔253に近い側
に、溝面積の小さなねじ溝255a、255bが互いに
かみ合う様に形成され、容積型のマイクロ・スクリュー
を構成している。
【0065】255は各ロータを支持する軸受(256
a、256b、257a、257b)が収納された下部
ハウジング、258a、258bは前記ロータ250
a、250bと一体化した回転軸、259a、259b
は各ロータの同期をとるためのタイミングギヤである。
【0066】(第4の実施例)図8及び図9は下流側ポ
ンプ部分(第2のポンプ)のシール性能の向上を図るこ
とにより、一層の低トルク化を図った例である。
【0067】280a、280bはねじ溝ロータ、28
1a、281bは上流側ねじ溝、282a、282bは
下流側ねじ溝である。上流側ねじ溝281a、281b
とハウジング252で第1のポンプを構成している。
【0068】ハウジング252と下流側ねじ溝282
a、282bの間で、溝幅が大きく、溝深さを極力浅く
した容積形のマイクロ・スクリュー(第2のポンプ)を
構成している。
【0069】さて、低トルク化の効果を得るためには、
第2のポンプの上流側である中間部283の圧力が極力
低い方が好ましい。中間部283の圧力を下げるために
は、 第2のポンプの排気容量を上げる。
【0070】吐出側から上流側への逆流(図9中の矢
印A)を減らす。のいずれかの方策が必要である。
【0071】の場合、排気容積とトルクは比例関係に
あるため、この方法では低トルクの効果は薄らいでしま
う。そこで本実施例では上記に着目することにより、
一層の低トルク化を図ることができた。
【0072】下流側から上流側の内部リーク:Qは、ロ
ータが収納されるハウジングの内径をd、隙間をδ、ね
じ溝凸部の幅をB、気体の粘性係数をμ、圧力差△Pと
したとき、
【0073】
【数3】
【0074】隙間δを小さくすれば内部リークQが減る
が、真空ポンプの場合、部材の熱膨脹、遠心膨脹、加
工、組立精度等を見込んだ余裕分をとらねばならず限界
がある。そこでねじ溝の幅Bを大きくすることにより、
内部リークの低減を図った。すなわち第1のポンプのね
じ溝の凸部の幅B1と溝深さh1、第2のポンプの凸部の
幅B2、溝深さh2としたとき、次の条件が成り立つ様に
溝形状を決定した。
【0075】
【数4】
【0076】
【数5】
【0077】上記(数4)(数5)により、ロータとハ
ウジング間の隙間が十分大きくしても、シール効果が得
られるため、一層のトルクダウン効果が図れる。
【0078】(第5の実施例)図10は、第1のポンプ
部分を第2のポンプ部分を独立したポンプとするのでは
なく、2つのロータとハウジングで形成される流体移送
空間の容積が、排気側へ向かって連続的に減少する様に
構成したポンプを示す。
【0079】290a、290bはねじ溝ロータ、29
1a、291bは上流側ねじ溝、292a、292bは
下流側ねじ溝である。ねじ溝のピッチが排気側に向かっ
て除々に小さくなっており、気体の排気能力(排気容
量)は上流側ねじ溝の形状によって、またトルクに大き
な影響を与える再膨脹流量は下流側ねじ溝の形状によっ
て決まることになる。本実施例の原理と効果は、基本的
には例えば図7の場合と同じである。第1のポンプ部分
と、第2ののポンプ部分の区別を明確にするため、本発
明ではロータの上半分(図10のAA)を第1のポンプ
部分、下半分(図10のBB)を第2のポンプ部分と定
義することにする。
【0080】(第6の実施例)図11、図12は、前述
した第1、第2のポンプに加えて、サブ・ポンプを附加
することにより、、軸受に加わるスラスト荷重を軽減し
て擢動損失を減らして、ポンプのさらに低トルク化を図
った場合を示す。500a、500bは第2のポンプ、
501a、502bはサブ・ポンプ、502は第2のポ
ンプとサブ・ポンプの中間部にその開孔部が形成された
第2の排気孔、503a、503bはロータ内部空間に
設けられたシール部である。
【0081】第2のポンプは前述した実施例と同様に、
第1のポンプの排気側66から第2の排気孔502に気
体を圧送するのに対して、サブ・ポンプは第2のポンプ
と逆方向に気体を圧送する。すなわちサブ・ポンプはス
クリュー・ロータ50a、50bの内部空間502a、
502bの気体を排出する様に作用する。スクリュー真
空ポンプの軸受部には、非常に大きな負荷容量を見込ん
だ設計が必要とされる。ラジアル負荷はさ程ではない
が、スラスト負荷は極めて大きい、その理由は2つのロ
ータの軸に垂直な両端面の圧力差が直接ロータのスラス
ト荷重となるからで、例えば△P=1kg/cm2、ロ
ータ径10cm2の場合、軸受部にはスラスト荷重F=
78.5kgfの力が加わることになる。本発明では、
サブ・ポンプによって各ロータの内部空間も低圧にする
ことができ、その結果軸受の擢動損失を大幅に低減する
ことができる。
【0082】(第7の実施例)図13〜図15は、2つ
のスクリューロータの同期運転に必要なタイミングギヤ
を第2のポンプ(ギヤポンプ)として用いることによ
り、ポンプ構造の大幅な簡素化を図った例である。すな
わち、150a、150bの2つのギヤは、第2のポン
プとして図中の矢印で示す様に微少流量の気体を圧送し
て、第1のポンプの排気側(空隙部66)の圧力を降下
させると共に、2つのスクリューロータ50a、50b
が互いに接触しないで同期回転できるタイミングギヤと
しての機能も兼ねているのである。151は前記ギヤ1
50a、150bの上フタ、152は上部ハウジング、
153は下部ハウジング、152は前記上フタ151に
形成された第2のポンプの吸気孔、155は前記下部ハ
ウジング153及び上部ハウジング152に形成した第
2の排気孔である。
【0083】(第8の実施例)図16、17はバルブの
通路抵抗を下げるために、ピストン駆動によって、ゲー
トを開閉させる機能を備えた制御バルブを用いた例であ
る。図16はポンプ吸気側圧力が高く、バルブが開放し
た状態、図17は吸気側圧力が低くなり、バルブが閉じ
た状態を示す。800はピストン、801は排気通路を
開閉するゲート、802はバネ、803は第1のポンプ
の吸気側に継ながり、吸気側ピストン室805と連絡す
る流通路、804はポンプの排気側と連結し、排気側ピ
ストン室806と連結する流通路である。
【0084】(第9の実施例)図18は、従来の真空ポ
ンプに対しても本発明の効果、すなわち低消費動力、
到達真空圧の向上低騒音化等の効果が得られる様
に、本発明をユニット化した場合を示す。制御ユニット
350の内部に、制御バルブ、第2のポンプ(マイクロ
ポンプ)等を内蔵することにより、従来構造の真空ポン
プの内部に大きく手を加えることなく、従来真空ポンプ
の排気孔に制御ユニット350の吸気孔を連結するだけ
で、上述した本発明の効果が得られるのである。351
は従来のスクリュー式の真空ポンプであり、吸気孔35
2、吐出孔353、スクリューロータ354a、354
b、ハウジング355、タイミングギヤ356a、35
6bより構成される。図19(a)(b)(c)は制御
ユニットの詳細を示すもので、図19(a)は(1)排
気開始直後の状態、図19(b)は(2)吸気側が十分
に低い真空圧に到達した状態を示す。370は吸気孔、
371は排気孔、372はロータ373に形成されたス
パイラルグルーブによる粘性ポンプ、374は前記ロー
タを駆動するためのモータ、375は電磁ソレノイド、
376は前記ソレノイドのロッド、377は前記ロッド
376の直線運動を支持するブッシュ、378は前記ロ
ッド376の中間部に設けられたスプール378であ
る。前記スプール378は前記ロッド376に摺動可能
に挿入されているが、通常圧縮バネ379によって一方
向に押しつけられている。380はスプールの台座であ
る。この実施例では、真空ポンプの吸気側(あるいは真
空チャンバー内)に設置された圧力センサーからの信号
(図中C)により、電磁ソレノイドが駆動され、バブル
が開閉する。
【0085】なを図19(c)に示す様に、ポンプの吸
気側が突如大気側に開放された場合には、電磁ソレノイ
ドの電流の印加状態に関係なく、スプール378を通常
一方向に位置規制しているバネ379が圧縮されること
により、制御バルブを開放することができる。したがっ
てポンプの緊急時の破損防止が図れる。
【0086】この様に第2のポンプとバルブの部分をユ
ニット化することにより、第2のポンプのロータ径を小
さくできるため、第2のポンプの高速化が容易となる。
またロータ部分のクリアランスも小さくできるため、第
2のポンプの真空到達圧の点でも有利となる。このロー
タ373を支持する軸受に、動圧流体軸受、磁気軸受等
の非接触軸受を用いれば、一層の高速化を図ることがで
きる(図示せず)。
【0087】なを実施例では、ユニットに制御バルブを
内蔵しているが、本装置の対象とする真空チャンバーの
容積が十分小さく、真空ポンプの大気側が突然開放され
る等の危険性が少ない場合は、この制御バブルを省略し
てもよい。
【0088】(第10の実施例)図20、図21に、本
発明を非接触同期回転による広帯域真空ポンプに適用し
た実施例を示す。
【0089】本発明者らは、独立したモータによって駆
動される複数個のロータを備え、ロータリエンコーダ等
の回転角および回転数の検出手段を用いた非接触方式の
同期回転により、前記複数個のモータの回転を同期制御
することを特徴とする真空ポンプを既に提案している。
この提案により、ロータの高速回転が可能であり、メン
テナンスの必要性がなく、クリーンで、大幅な小型・省
スペース化が図れる粗引きポンプを提供することができ
る。さらに前記ロータの一軸上に高真空ポンプを設けれ
ば、大気から高真空まで一台で引ける広帯域真空ポンプ
が実現できる。
【0090】本発明の適用により、前述した既提案をさ
らに大幅に改善することができる。この真空ポンプは、
ハウジング201内に、第1回転軸202を鉛直方向に
収納した第1固定スリーブ203と、第2回転軸204
を鉛直方向に収納した第2固定スリーブ205を備えて
いる。両回転軸202、204の同軸上で筒形ロータ2
06、207が外側から嵌合されている。なお両回転軸
204、202は、それぞれ玉軸受236、237、2
38、239で支持されている。各ロータ206、20
7の外周面には互いに噛み合うようにして流体移送溝で
あるねじ溝(スクリュー)208、209が形成されて
いる。これら両ねじ溝の互いに噛み合う部分は、容積型
真空ポンプ構造部分A(第1のポンプ部分)となってい
る。第1回転軸202の上部には円筒形状の回転スリー
ブ210がロータ206と一体化して設けられている。
この回転スリーブ210を一方向から収納する様に固定
円筒222、223がケーシング201に設けられてい
る。この回転スリーブ210の表裏の相対移動面にはス
パイラルのドラッグ溝211、212が形成されてい
る。この回転スリーブ210と固定円筒222、223
で形成される部分が中真空から高真空までの排気を目的
とするドラッグポンプの構造部分B(第3のポンプ部
分)となっている。この第3のポンプが、主として分子
流あるいは中間流領域の気体を排気する機能を持つ。す
なわちこのスパイラル溝211、212のドラッグ作用
により、高真空側吸気孔213から流入した気体を容積
型ねじ溝ポンプが収納されている空間214へ排気す
る。さらに容積型ねじ溝ポンプに流入した気体は排気孔
215から排出される。なお、ポンプを作動させてから
チャンバー内の圧力が大気圧に近い間は、容積式ポンプ
吸気孔240(2点鎖線で図示)から気体を吸入し、チ
ャンバー内圧力が十分に近い真空圧に到達したら、高真
空側吸気孔213から気体を吸入してもよい。ロータ2
06、207の各下端外周面には、ねじ溝同士の接触を
防止するための接触防止用ギヤ216、217が設けら
れている。接触防止ギヤ216、217には多少の金属
間接触にも耐えられるように、固体潤滑膜が形成されて
いる。これら両接触防止用ギヤ216、217の互いの
噛み合い部分の隙間(バックラッシュ)は、両ロータ2
06、207の各外周面に形成されたねじ溝208、2
09の互いの噛み合い部分の隙間(バックラッシュ)よ
りも小さくなるように設計されている。そのため、両接
触防止用ギヤ216、217は、両回転軸202、20
4の同期回転が円滑に行われているときは互いが接触す
ることはないが、万一、この同期がずれたときは、ねじ
溝208、209同士の接触に先立って互いに接触する
ことにより、両ねじ溝208、209の接触衝突を防止
する働きをする。なを、この接触防止ギヤ216、21
7を図13〜図15の実施例で示した様に、第2ポンプ
(ギヤポンプ)として用いることも勿論できる(詳細
略)。この場合、後述するスパイラルグルーブによる粘
性ポンプ241a、241bは不要となる。第1回転軸
202と第2回転軸204は、それぞれの下部に独立し
て設けられたACサーボモータ218、219により数
万rpmの高速で回転する。この実施例における2つの
回転軸の同期制御は、以下示す方法によった。すなわ
ち、各回転軸202、204の下端部にはロータリタエ
ンコーダ220、221が設けられている。図22のブ
ロック図で示す様に、これらのロータリエンコーダ22
0、221からの出力パルスは、仮想のロータを想定し
て設定された設定指令パルス(目標値)と照合される。
目標値と各軸201、204からの出力値(回転数、回
転角度)との間の偏差は、位相差カウンターにより演算
処理され、この偏差を消去するように各軸のサーボモー
タ218、219の回転が制御される。ロータリエンコ
ーダとしては、磁気式エンコーダや通常の光学式エンコ
ーダであってもよいが、実施例ではレーザ光の回折・干
渉を応用した高分解能で高応答性のレーザ式エンコーダ
を用いた。
【0091】また241a、241bは各ロータ20
6、207の同軸上に形成された粘性ポンプによる第2
のポンプ、242は第2の排気孔、243はバネ、スプ
ール等で構成される制御バルブである。
【0092】本発明を電子式の同期制御による真空ポン
プに適用したとき得られる効果は次の様である。
【0093】[1]高速化により、一層の低消費動力化
が図れる。 前述した様に、本発明のポンプでは、第1のポンプを駆
動するのに要するトルクによって、ポンプの必要動力の
大半が決まる。そのためには、第1のポンプの下流側
(すなわち第2のポンプの上流側)の真空圧が低い程、
トルクを小さくできる。
【0094】さて、この第2のポンプの上流側真空圧
は、内部リーク/排気能力の比が小さい程低くできる。
ローター回転あたりの吐出側から上流側への内部リーク
は、高速回転にする程小さくできる。したがって高速回
転が図れる非接触同期回転によって、この内部リークを
減らし、第2のポンプの上流側真空圧を下げることがで
きるため、一層の低消費動力化が図れるのである。
【0095】[2]高速化により到達真空圧を低くでき
る。 ドラッグポンプの構造部分B(第3のポンプ)は、その
吸気側213が低い真空圧に到達した段階では、回転部
分(回転スリーブ210)は圧力の低い空間内で回転す
るため、圧力によるポンプ負荷も小さく、負荷トルクは
極めて低い。この点を利用して、この実施例のポンプで
は次の様な操作ができる。
【0096】(1)まず真空ポンプを例えば1万rpm
程度の回転数で駆動し、容積式ポンプ(第1のポンプ)
をフル稼働させることにより、真空チャンバー内圧を例
えば10-2〜10-3torrにまで降下させる。
【0097】(2)上記(1)の行程が完了した時点で
は、すでに制御バルブ243は閉じられている。したが
ってモータの消費動力は極めて小さくなっている。ここ
でポンプの回転数をさらに例えば2〜3万rpmにまで
上げる。本発明の真空ポンプでは、低トルク化の結果に
より、小型モータでも高速回転が容易となる。
【0098】その結果、運動量輸送型ポンプBの排気効
率が上がり、真空到達圧を例えば10-8torr以下ま
で下げることができる。
【0099】[3]半導体工場において、広帯域真空ポ
ンプの真空チャンバーへの設置が容易となる。
【0100】従来の半導体工場では、粗引きポンプとタ
ーボ分子ポンプはそれぞれ別室に設置し、両者を配管に
よって連結していた。振動・騒音・排気熱量の大きな粗
引きポンプは、頻繁に行われるメンテナンス作業が効率
的に図れる様に、粗引きポンプの専用室で管理されてい
た。一方、振動・騒音の小さなターボ分子ポンプは、真
空チャンバーに直接取り付けることにより、コンダクタ
ダンスを上げて低い真空圧を得ていた。本発明のポンプ
では非接触同期制御であるがゆえにクリーンであり、振
動が小さく、かつ高速のため装置全体を小型化、軽量化
できる。さらに低騒音であり、低トルクであるがゆえ
に、排気熱量も少ない。したがって本発明の真空ポンプ
は粗引きポンプとターボ分子ポンプの2台を1台にする
だけでなく、従来のターボ分子ポンプに置き変わる形で
真空チャンバーに直接とりつけることができる。これは
既提案の電子式同期制御の真空ポンプでは実現不可能だ
ったものである。半導体工場全体の物造りコンセプトが
本発明によって根本的に変わるのである。
【0101】なお、本発明の実施例では、第1のポンプ
にねじ溝式のスクリューポンプを適用した場合について
説明したが、図23〜図27に示す様な各種異形ロータ
の組合せにするポンプ(クロー、ギヤ、スクリュー)等
も勿論適用することができる。第1のポンプに1ロータ
型の遠心ポンプ、粘性ポンプも適用できる。
【0102】第2のポンプに粘性ポンプを用いる場合
は、実施例では回転ロータの外表面にスパイラル・グル
ーブの浅い溝を形成した場合について説明したが、ロー
タの対向面である静止側に溝を形成してもよい。また粘
性ポンプは円筒形でなくてもよく、例えば多段のスラス
ト円盤を重ね合わせて、かつ流体が半径方向に流動する
様に、円盤表面に溝を形成してもよい(図示せず)。
【0103】本実施例(電子式同期制御)では既に説明
した第2のポンプの実施例のすべてが適用できる。例え
ば、第2のポンプには、第2の実施例で示した容積型の
マイクロスクリューも適用できる。真空チャンバーの容
積が十分小さければ、制御バルブ243を省略した第3
の実施例も適用できる。
【0104】あるいは第2のポンプのシール性能を向上
させた第4の実施例、ロータ長さの短縮が図れる第5の
実施例等が適用できる。
【0105】また、第2のポンプも用途に合せて、図2
3〜27で示すポンプの種類を選択できる。
【0106】
【発明の効果】本発明からなる真空排気装置は、排気量
の大きな第1のポンプと、排気量が小さいが十分に低い
真空到達圧が得られる第2のポンプが組み合わされた形
で構成されている。本発明の真空ポンプを例えば半導体
設備の真空排気系に用いたとき、次の効果が得られる。
【0107】[I] 真空ポンプの定常運転時に大幅な
省エネが図れる。 ポンプの駆動トルクはポンプの理論排気容積に比例する
ため、吸気側が低い圧力に達したときは、第1のポンプ
のトルクを大幅に低減することができる。第2のポンプ
は真空到達圧は十分に低いが、排気量の小さな微小流量
ポンプであり、トルクは極めて小さい。従って真空ポン
プのトータルとしての消費動力を大幅に低減できるので
ある。
【0108】[II] 真空到達圧を一層低くくできる。 通常真空ポンプでは、排気量と真空到達圧は相反する関
係にある。排気量を大きくしようとすれば、真空到達圧
が犠牲となり、真空到達圧を求めれば排気量が小さくな
ってしまう。本発明では性格の異なる2つのポンプを組
合せたという点に特徴がある。
【0109】(1)排気量が大きな第一のポンプ(上流
側ポンプ部分) (2)排気量は小さいが十分な真空到達圧が得られる第
2のポンプ(下流側ポンプ部分) 本ポンプでは上記(1)と(2)の間に十分に大きな排
気孔が設けることにより、排気側通路面積を大きくと
れ、排気量の制約をなくすことができる。このとき吸気
側が低い真空圧に到達する段階では、上記排気孔は閉じ
られており、上記(1)(2)のポンプがシリーズに連
結される。(2)のポンプの存在によって、(1)のポ
ンプの排気側の圧力は十分に小さくなる。その結果
(1)のポンプの高圧気体の上流側へのリークは減少す
る。すなわち本真空排気装置では、(1)のポンプに
(2)のポンプを単に加え合わせただけではない相乗効
果によって高い真空到達圧が得られるのである。
【0110】ポンプの吸気側に継ながる真空チャンバー
の容量が十分小さければ、上記(1)(2)の間に設け
るバブルと排気孔を省略でき、構成は一層シンプルとな
る。
【0111】また、上記(1)(2)は独立したポンプ
でなくてもよく、たとえばねじ溝(或いはスクリュー曲
線)が連続的に変化する形状の容積式ポンプを用いれ
ば、ロータの全長を短くできる。
【0112】[III] 静音化が図れる。 本発明では、排気量の大きな第1のポンプのロータ部分
は、排気側、吸気側共圧力の低い空間で回転する。その
ため、異形ロータ(例えばスクリュー形状)の回転によ
る風切り音は発生しない。またポンプの排気側からポン
プ内部への気体の逆流、再流出による脈動音も発生しな
い。また逆止弁(吐出弁)を設けたときの様な、弁と気
体の連成振動による騒音も発生しない。したがって、本
発明の真空ポンプでは静音化が図れるのである。
【0113】[IV] 電子制御による同期運転方式との
組合せにより、一層の性能向上が図れる。
【0114】既提案の電子制御による同期運転で構成さ
れるポンプと、本発明を組み合わせた相乗効果により、
本発明の効果をより顕著に引き出すことができる。その
理由の一つは、電子式の同期制御により、ポンプの回転
数を大幅にアップできるという点にある。
【0115】例えば通常数千回転/分が限界の容積式ポ
ンプの回転数を、数万回転/分までにアップできる。そ
の結果、 (1)第2のポンプの吐出側から上流側への内部リークが
低減できることにより、第2のポンプの上流側真空圧を
下げ、低トルクが図れる。
【0116】(2)高速化により、第1のポンプの真空到
達圧も下げることができる。さらにその上段にドラッグ
ポンプ(第3のポンプ)を設けた複合ポンプにすれば、
ドラッグポンプの背気圧が一層下がるため、超高真空
(10-8Torr以下)の領域までの低い真空圧を得る
ことができる。
【0117】また電子式同期制御のタイミングギヤの接
触音がないという特徴に加えて、気体の逆流、再流出、
異形ロータの風切り音低減の効果が加わり、従来粗引き
ポンプのすべてのノイズ発生源を大幅に低減できる。
【0118】これは本発明と電子制御式ポンプの組み合
せにより、初めて達成できるものである。また、ロータ
の一軸上に高真空ポンプを設ければ、極めて静音でかつ
低発熱の超小型・広帯域ポンプが実現できる。
【0119】これらの効果により、半導体工場を一新す
る真空ポンプが実現するのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明のポンプの原理図を示すもの
で、バルブが開放状態を示す図 (b)は本発明のポンプの原理図で、バルブが閉じた状
態を示す図
【図2】本発明の第一の実施例の正面断面図
【図3】(a)は本発明の第1の実施例でバルブが開放
状態を示す図 (b)は本発明の第1の実施例でバルブが閉じた状態を
示す図
【図4】本発明と従来例の消費動力と吸気圧の関係を示
すグラフ
【図5】本発明を適用した半導体工場における真空排気
系のシステム構成図
【図6】本発明の第2の実施例で、スクリュー式マイク
ロポンプを用いた例を示す図
【図7】本発明の第3の実施例で、バルブを省略した場
合の具体構成を示す正面断面図
【図8】本発明の第4の実施例で、第2のポンプの内部
リークを減らすねじ溝形状とした場合の正面断面図
【図9】上記正面断面図の一部矢視図
【図10】本発明の第5の実施例で、ねじ溝ピッチが連
続的に下流側に向かって序々に小さくした場合の正面断
面図
【図11】本発明の第3の実施例で、第3のポンプを用
いた例を示す図
【図12】同実施例の正面断面図
【図13】本発明の第4の実施例で、ギヤポンプを用い
た場合の平面図
【図14】同正面断面図
【図15】同側面断面図
【図16】本発明の第5の実施例で、ピストン式ゲート
バルブを用いた場合のでバルブが開放状態を示す図
【図17】上記バルブが閉じた状態を示す図
【図18】本発明をユニット化した第6の実施例で、バ
ルブが開放状態の場合を示す図
【図19】(a)は上記バルブが開放の場合を示す図 (b)は上記バルブが閉じた状態を示す図 (c)は上記非常状態でバルブが開放状態を示す図
【図20】本発明の第7の実施例で、非接触同期制御式
真空ポンプに適用した場合を示す図
【図21】同正面断面図
【図22】電子式同期制御のブロック図
【図23】本発明に適用可能なクロータイプを示す図
【図24】本発明に適用可能なギヤタイプを示す図
【図25】本発明に適用可能な変形ロータタイプを示す
【図26】本発明に適用可能な変形スクリュータイプを
示す図
【図27】本発明に適用可能な変形ロータタイプを示す
【図28】従来のスクリュー式真空ポンプの正面断面図
【図29】(a)は従来のスクリューポンプの吸気→輸
送→排気を示すモデル図 (b)は従来のスクリューポンプの吸気→輸送→排気を
示すモデル図 (c)は従来のスクリューポンプの吸気→輸送→排気を
示すモデル図
【図30】従来の真空ポンプのモデルを示す図
【符号の説明】
1 真空チャンバー 2 シリンダ 7 第2の真空ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池本 義寛 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸気孔に近い方に設けられた上流側ポン
    プ部分と、吐出孔に近い方に設けられ、前記上流側ポン
    プ部分よりも排気流量の小さな下流側ポンプ部分より構
    成されることを特徴とする真空排気装置。
  2. 【請求項2】 ハウジング内に収納された複数個のロー
    タと、前記ロータ回転を支持する軸受と、前記ハウジン
    グに形成された流体の吸入口及び吐出口と、前記吸入口
    および吐出口とそれぞれ連通する前記ハウジング内の吸
    入室及び吐出室と、前記ロータを回転駆動するモータ
    と、前記ロータおよび前記ハウジングで形成される真空
    の容積変化を利用して容積変化を利用して容積型ポンプ
    を形成して、前記上流側ポンプ部分とすると共に、前記
    ロータ及び前記ハウジングの狭いすきまの相対移動面を
    利用した粘性ポンプを形成して、前記下流側ポンプ部分
    としたことを特徴とする請求項1記載の真空排気装置。
  3. 【請求項3】 ハウジング内に収納された複数個のロー
    タと、前記ロータ回転を支持する軸受と、前記ハウジン
    グに形成された流体の吸入口及び吐出口と、前記吸入口
    および吐出口とそれぞれ連通する前記ハウジング内の吸
    入室及び吐出室と、前記ロータを回転駆動するモータ
    と、前記ロータおよび前記ハウジングで形成される空間
    の容積変化を利用して容積型ポンプを形成して、前記上
    流側ポンプ部分及び前記下流側ポンプ部分としたことを
    特徴とする請求項1記載の真空排気装置。
  4. 【請求項4】 前記複数個のロータをそれぞれ独立して
    回転駆動するモータと、前記モータの回転角およびある
    いは回転数を検知する検出手段と、前記検出手段からの
    信号によって前記複数個のモータの回転を同期制御した
    ことを特徴とする請求項2又は3記載の真空排気装置。
  5. 【請求項5】 前記ロータの少なくとも一軸上に、主と
    して中間流、分子流領域の気体を排気するためのねじ溝
    あるいは翼等で構成される第3のポンプを設けたことを
    特徴とする請求項4記載の真空排気装置。
  6. 【請求項6】 上流側ポンプ部分を第1のポンプ部分、
    下流側ポンプ部分を第2のポンプ部分としたとき、前記
    第1と第2のポンプ部分の排気側に形成された第2の排
    気孔と、上記第1と第2の排気孔の通路を継ぐ連結部
    と、この連結部と上記第1の排気孔の間の通路を開閉す
    るバブルより構成されることを特徴とする請求項1記載
    の真空排気装置。
  7. 【請求項7】 上流側ポンプ部分及び下流側ポンプ部分
    の各ロータに、互いに噛み合うねじ溝を形成し、上流側
    ポンプ部分のねじ溝の幅をB1、深さをh1、下流側ポン
    プ部分のねじ溝の幅をB2、深さをh2とし、上記B1
    2、h1、h2は概略平均値としたとき、 【数1】 【数2】 上記(数1)(数2)が成立する様に構成したことを特
    徴とする請求項3に記載の真空排気装置。
  8. 【請求項8】 下流側ポンプ部分は、前記上流側ポンプ
    部分とは独立したモータにより回転駆動されることを特
    徴とする請求項1記載の真空排気装置。
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