JP3723987B2 - 真空排気装置及び方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は半導体製造設備の真空チャンバーなどの排気に用いられる真空ポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体の製造プロセスにおけるCVD装置,ドライエッチング装置,スパッタリング装置などには、真空環境を作りだすために真空ポンプが不可欠である。この真空ポンプに対する要望は、半導体プロセスの高集積化,微細化に対応するため、近年ますます高度になってきており、その主な内容は、高い真空到達圧が得られること、クリーンであること、メンテナンスが容易なこと、小型・コンパクトであること等である。
【0003】
さらに半導体プロセスの複合化に伴い、複数個の真空チャンバーを独立させて真空排気する、いわゆるマルチチャンバー方式が半導体製造設備の主流を占めるようになっている。したがって半導体設備に用いられる真空ポンプの台数は、今後ますます増加する傾向にある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上の半導体設備の真空排気系の要請に答えるため、従来から用いられていた油回転ポンプに代り、より清浄な真空を得ることを目的として、粗引用のドライ真空ポンプが広く用いられる様になっている。しかしこのドライ真空ポンプには次の様な問題点があった。
【0005】
(1)消費動力が大きい。
【0006】
(2)騒音、振動が大きい。
【0007】
(3)到達圧力が不十分である。
【0008】
以下、まず上記(1)を最初に、もう少し詳しく説明する。半導体設備に用いられる真空ポンプの作業時間の内分けを
▲1▼真空チャンバー内の大量の気体を排気するために要する時間
▲2▼既に到達している真空圧を維持するために要する時間
の2つに分けて考えると、▲2▼の時間の▲1▼に対する比率が大倒的に大きい。
【0009】
▲2▼のプロセスにおいては、真空ポンプは気体を輸送するという仕事をしないため、真空ポンプがする仕事は原理的にはゼロのはずである。しかるに従来のドライ真空ポンプは▲1▼▲2▼を問わず、消費動力は極めて大きい。上記▲1▼はともかくとして、▲2▼のプロセスになぜかくも大きなエネルギー消費が必要なのか、というのが当初我々が抱いた素朴な疑問であった。
【0010】
以上の点に留意して、後述する従来のスクリュー式粗引ポンプの吸気圧に対する消費動力の関係(図4に従来例を示す)を見ると、
(1)吸入圧が103torr近傍、すなわち真空ポンプが真空チャンバーから大きな重量流量を排気する始動時では消費動力は4.0KWである。
【0011】
(2)吸入圧が十分降下した段階では、消費動力は3.2KWである。
【0012】
上記(2)の(1)に対する消費電力の比率は80%程度である。
【0013】
数十台、あるいは数百台のドライ真空ポンプが同時に稼働している半導体工場全体をとらまえたとき、有効な仕事に寄与しない実に無駄なエネルギー消費がなされているのである。なぜ無駄なエネルギー消費なのか、ということについて、ツイン・ロータ型のスクリュー式真空ポンプを例にとり、詳しく説明する。
【0014】
このツインロータ型真空ポンプは、図28に従来例(ねじ溝形状のスクリュー式)を示す様に、ケーシング内602に収納された2つのロータ600a,600bがそれぞれ逆方向に凹凸の溝608a、608bを互いにかみ合わせながら、回転するものである。気体は吸気孔601から吸入し、排気孔602から排出される。603a,603bはロータと一体化した回転軸、605a,605b,606a,606bは回転軸603a,603bを支持する玉軸受、607a,607bは2つのロータの同期回転を得るためのタイミングギヤである。なお、この種のドライポンプは、排気の際の流体抵抗を極力減らすために、通常排気孔602には吐出弁(逆止弁)は設けない。
【0015】
図29(a)〜(c)は、実施例のポンプの吸気→輸送→排気の各行程(N=0〜4)をモデル化して図示したものである。図中の鎖線で描かれる部分は、ロータを失視したとき、表面からは見えない裏面のねじ溝608a,608bを示している。中心部と両端部のSは各ロータ600a,600bのねじ溝が噛み合うことによりシールラインを形成する部分(図28にも図示)を示している。したがってこの種のねじ溝式のツインロータ型ポンプでは、上記シールラインSとねじ溝608a,608b及びケーシング602により、流体を吸気側から排気側へ運ぶ流体移送空間を形成する。ここで流体移送空間の左半分をn=1〜5、右半分をn'=1〜5とする。ツインロータの左側のロータ600aに形成される移送空間がどの様に流体を移送していくかを、左半分の流体移送空間に着目して、以下順次説明する。
【0016】
(1)N=0は吸気行程開始直後を示し、ここで吸気側から矢印のごとくn=1の溝に収容される気体に着目する。
【0017】
(2)N=1回転目で気体はn=2の溝に移動し、吸気側と完全に遮断された密閉空間に閉じこめられる(N=2,3の説明は省略)。
【0018】
(3)N=4回転目でn=5の溝の一部は排気側と連絡し、連絡した直後に高圧の排気側の気体はn=5の溝内部に逆流する。その後溝内部に流入した気体は、行程の進行にともなって、再度排気側に流出することになる。
【0019】
前述した様に、吐出弁(逆止弁)をもたないドライ真空ポンプの吸気側が十分に低い真空圧に到達しているにもかかわらず、大きな動力を必要とする理由は、上記(3)のプロセスを伴うからである。
【0020】
ここで、N=4回転目以後のスクリュー式真空ポンプの動作状況を図30に示す様に直動式ポンプにおきかえてみる。図30において、700は真空チャンバー、701はシリンダ、702は吸気側の流体移送空間、703は排気側の流体移送空間、704はピストン、705はピストンロッド、706は吸気排管、707は吐出排管、708は反応性ガスを処理するための吸着塔、709は工場配管である。流体移送空間702の圧力は十分に低く、空間703の圧力はほぼ大気圧(P=1kg/cm2)に近い。したがって図30からわかる様に、この行程ではピストン704前後にΔP=1kg/ cm2程度の大きな差圧が加わり、この差圧(外部負荷)に抗して、ピストン704は右方向へ移動せねばならない。この仕事は有益な作業に全く貢献しない無駄なエネルギーロスでしかない。直感的に理解しやすくするために、スクリュー式真空ポンプを直動式におきかえて説明したが、これはスクリュー式に限らず容積式真空ポンプの共通の課題である。
【0021】
吐出行程時の排気側からのシリンダ室への逆流を防止するために、圧縮機で用いられる様に、吐出弁(逆止弁)を設ける方法が考えられる。しかし、
▲1▼真空ポンプは排気圧が圧縮機と比べて低圧(大気圧に近い)であり、体積流量が大きい。
【0022】
▲2▼半導体設備では大排気量(例えば500l/min以上)が必要とされる。
【0023】
上記▲1▼▲2▼の理由から、吐出弁の最大開孔通路面積は十分大きくとらねばならない。そのためには吐出弁のリフト(移動量)を十分大きくとらねばならず、吐出弁も大型化するが、これと吐出弁に必要なレスポンス(応答性)は相矛盾する関係にある。したがって実用的に満足のいく吐出弁の構成は、ドライ真空ポンプとして用いられるスクリュー式、クロー式、スクロール式等を想定したとき、一般に困難であった。
【0024】
また前述した(2)騒音・振動が大きいという、ドライ真空ポンプの課題も、吐出弁を設けても弁と流体の連成振動による騒音が増すだけで解決策とはならない。
【0025】
本発明は従来の真空ポンプが抱える上述した課題に答えるものであり、真空排気装置における第1の容積型ポンプの消費電力を低減することが可能な真空排気装置を提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、この発明にかかる真空排気装置では、吸気孔に近い方に設けられた第一のポンプ部分(上流側ポンプ部分)と、吐出孔に近い方に設けられ、前記第1ポンプ部分よりも排気流量の小さな第2のポンプ部分(下流側ポンプ部分)より構成される。
【0027】
この発明にかかる真空排気装置は、第2のポンプ部分を粘性型あるいは容積型のいずれで構成してもよい。
【0028】
この発明にかかる真空排気装置は、第1のポンプ部分と第2のポンプ部分が連続的に継ながった、共に容積式ポンプで形成してもよい。たとえば、ねじ溝(あるいはスクリュー)のピッチが下流側に向かって徐々に減少していく様な構成でもよい。
【0029】
この発明にかかる真空排気装置は、ハウジング内に収容された複数個のロータ及びこれらのロータと一体化した複数個の駆動軸と、これらの駆動軸の回転を支持する軸受と、前記ハウジングに形成された流体の吸入口および吐出口と、前記複数個のロータをそれぞれの駆動軸に結合したモータで同期回転させる手段と、前記複数個のロータおよび前記ハウジングで形成される閉空間の前記吸入口側から前記吐出口側への移動を利用して流体の吸入吐出を行う容積式の真空排気装置において、前記複数個のロータの外表面には互いに噛み合うねじ溝あるいはスクリューを形成して容積式ポンプ部分を構成すると共に、前記閉空間の容積が前記吸入口側から前記吐出口に向かって連続的に減少する様に前記ねじ溝あるいはス クリューの形状が形成されるように粗引ポンプを構成すればよい。
【0030】
さらにこの発明にかかる真空ポンプでは、ハウジング内に収納された複数個のロータと、このロータをそれぞれ独立して回転駆動するモータと、前記モータの回転角及び回転数を検知する検出手段と、前記検出手段からの信号によって前記複数個のモータの回転を電子的に同期制御すると共に、前記ロータ及び前記ハウジングで形成される密閉空間の容積変化を利用して流体の吸入排気を行う容積型のポンプを構成して、これを第1のポンプ部分とし、かつ第2のポンプの部分も同様に前記ロータと前記ハウジング間に形成することにより、タイミングギヤを省略でき、真空ポンプの一層の高速回転が図れる。
【0031】
【作用】
本発明による真空ポンプでは、下記[1][2]の組み合わせから構成されている。
【0032】
[1]排気量が上流側と下流側で異なる2つのポンプが、シリーズに連結して、あるいは連続的に繋がって形成されている。すなわち、
▲1▼大きな排気量が得られる第一のポンプ部分(上流側ポンプ部分)
▲2▼排気量は小さいが十分に低い真空圧が得られる第二のポンプ部分(下流側ポンプ部分)
[2]上記ポンプ▲1▼▲2▼を構成する複数個のロータは、それぞれの駆動軸に結合したモータによって高速同期回転する。
【0033】
上記[1]のポンプ構成において、第一と第二のポンプ部分の中間部の圧力が十分に低く、P≒0と仮定する。このとき第一のポンプ部分▲1▼は真空状態にあるため、排気容積が十分に大きくても損失はほとんど発生しない。したがって、ポンプ全体の定常状態における損失トルクTは、大気と上記中間部との圧力差(ΔP≒1kg/cm 2 )と第二のポンプ部分▲2▼の受圧面積との積で決まることになる。また第二のポンプ部分▲2▼の排気量は十分に小さいため受圧面積も小さい。そ の結果上記[1]のポンプ構成では、排気量が上流側・下流側で等しい従来ポンプと比べて、消費動力は大きく低減することになる。
【0034】
しかし実際は排気側(大気圧状態)から、上流側のポンプ部分▲1▼▲2▼に流入する内部リークが発生する。そのため、従来の粗引ポンプに排気量の異なる第一と第二のポンプ部分を設けても、上記中間部の圧力は低くならず、思惑通りには消費動力は低下しない。
【0035】
ここで、上記[2]の多軸独立駆動によりポンプを高速回転させれば、内部リークの影響が低減できることに着目する。この多軸独立駆動により、タイミングギヤ、伝達ギヤに大きなトルク伝達を必要とした従来容積式ポンプの高速化のネックが解消される。ポンプの一行程中の気体の漏れ総量は、ポンプの一行程に要する時間に比例するので、高速回転であれば排気側から上流側のポンプ部分に流入する内部リーク総量は低減できる。その結果、第一と第二のポンプ部分の中間部の圧力は低くなり、消費動力は低下する。
【0036】
すなわち、上記[1]×[2]の組み合わせがもたらす相乗効果により、本発明からなる真空ポンプは大幅な消費動力の低減が図れるのである。
【0037】
上記▲1▼▲2▼のポンプでは独立して設けられていても、あるいは連続的に形成されていても効果は同様である。たとえば、スクリュー(ねじ溝)式を用いた場合、上記▲1▼▲2▼のポンプを独立して設ける場合はねじ溝のピッチの大きなポンプを上流側に設け、ピッチの小さなポンプを下流側に設ける。▲1▼▲2▼のポンプを連続的に設ける場合は、たとえば、ねじ溝のピッチが排気側に向かって徐々に小さくなるように溝形状を形成する。
【0038】
ポンプが真空引きを開始した直後の状態では、上記▲1▼のポンプが有効に働き、大きな重量流量の排気を行う。真空ポンプの上流側に継ながった真空チャンバーの容積が小さければ、チャンバー内は通常数秒以内で十分に低い真空圧まで降下する。この状態で、大気側(吐出側)に継ながっているのは、排気量の小さな上記▲2▼のポンプであり、したがってポンプの排気(受圧面積)で決まるトルクは小さい。
【0039】
上記▲2▼のポンプは、排気流量は十分小さくてもよいため、容積型、粘性型等いずれの型式のポンプでもよい。
【0040】
さらに上記▲1▼と▲2▼のポンプの中間部にバルブを形成して吐出孔を別途設けることにより、真空チャンバーの排気時間を一層短くできる。ポンプが真空引きを開始した直後の状態では、上記▲1▼のポンプにより大きな重量流量の排気を行ない、▲1▼と▲2▼の各ポンプの中間部に設けられた第1の排気孔より開放されたバルブを通過して吐出される。第1のポンプの吸気側が十分に低い真空圧に到達した段階では、上記バルブは閉じ込められており、その代わりに▲2▼のポンプの下流に設けられた第2の排気孔だけがポンプ外部の排気側と連結することになる。このとき第1のポンプ▲1▼の排気側は、ポンプ▲2▼によって十分に低い真空圧となっている。したがって第1のポンプ▲1▼を回転させるに要する動力は大幅に低減する。▲2▼のポンプは排気量が小さいためその動力も小さい。したがってトータルとしての動力▲1▼+▲2▼も同様に大幅に低減することになる。
【0041】
上記いずれの場合も、第1のポンプ▲1▼は真空中で回転するのと同じ状態となるため、従来のドライ真空ポンプの様な排気側からの気体のポンプへの逆流と、それにともなう周期的な脈動音発生も低減できる。また、例えばねじ溝(スクリュー)の羽根が高速回転するとき発生する風切り音も大幅に低減できる
【0042】
さらに多軸駆動方式に、電子制御による非接触同期運転方式を用いれば、タイミングギヤの接触音がなくなるため、元来粗引ポンプが持っていた騒音源のすべてを大幅に削減することができる。
【0043】
【実施例】
以下本発明の実施例について次の順序で説明する。
【0044】
[1]本発明の原理について
[2]ねじ溝(スクリュー)ポンプによる第一の実施例
[3]半導体設備における本発明の使用例
以下まず上記[1]について説明する。
【0045】
本発明の第1実施例の真空排気装置を直動式の真空ポンプを用いてモデル化すると図1(a)及び図1(b)の様になる。ここで図1(a)は真空チャンバーからの排気を開始した直後の状態、図1(b)は真空チャンバー内が十分に低い真空圧に到達した状態を示す。1は真空チャンバー、2はシリンダ、3は吸気側の流体移送空間、4は排気側の流体移送空間、5はピストン、6はピストンロッドである。ここで部材2,3,4,5,6で構成されるポンプを第1の真空ポンプとする。7は第2の真空ポンプ、8は前記第1の真空ポンプと第2の真空ポンプ7の中間部に設けられた第1の排気孔、9は第2の真空ポンプの排気側に形成された第2の排気孔、10は連結部、11は8と10の中間部に設けられたバルブである。12は反応性ガスを処理するための吸着塔、13は工場配管である。
【0046】
▲1▼排気開始直後の状態
このときは真空チャンバー1から大量の気体が真空ポンプ内に吸入されると共に、排気側にも同量の気体が排出される。このときバルブ11は図1(a)に示すように、開放状態にあり、排出された気体は吸着塔12を経て、工場配管13へ放出される。
【0047】
▲2▼真空チャンバー内圧力が十分に低い真空圧に到達した状態
このときは真空チャンバー1内から吸引される気体の重量流量は極めて少ない。真空チャンバー1内に反応性ガスを流す場合もせいぜいQ=50〜150cc/min程度(反応性ガスの圧力は1気圧程度)の微少流量である。
【0048】
図1(b)に示すように、第1の排気孔8から排気側へ継がる通路はバルブ11により閉じられている。このとき第2のポンプ7が大きな圧力差を保ったままで、微少流量の気体を輸送している。第2のポンプは排気量は極めて小さいが、十分に低い真空到達圧が得られるポンプ構造が選定されている。
【0049】
したがって本発明の真空排気装置では、従来ポンプの場合の様な、排気行程における排気側から流体移送空間4の気体の逆流は少ない。流体移送空間4の圧力は十分に低く、ピストン5前後の圧力差も僅少である。したがって第1の真空ポンプのエネルギーロスを僅少にできる。
【0050】
第2のポンプ7は後述する様に、粘性ポンプあるいは浅い溝のスクリュー式ポンプ等のいずれを用いてもよいが、第1のポンプと比較した場合、排気量が小さいために十分に 低トルクにできる。したがって本発明の真空排気装置においては、装置全体の消費動力を大幅に低減できるのである。
【0051】
[2]ねじ溝ポンプによる第1の実施例の説明
以下本発明の実施例について、図2及び図3をもとに説明する。
【0052】
ここで図3(a)は[1]排気開始直後の状態、図3(b)は[2]真空ポンプの吸気側、すなわち真空チャンバー内が十分に低い真空圧に到達した状態を示す。
【0053】
50a,50bはスクリュー(ねじ溝)ロータ、51は吸気孔、52はロータ50a,50bを収納するハウジング、53は第1の排気孔である。
【0054】
51,50a,50b,52,53で容積型のスクリューポンプ(第1のポンプ)を構成している。54a,54bは前記ロータ50a,50bの同軸上に形成されたスパイラルグルーブによる粘性ポンプ(第2のポンプ)、55は粘性ポンプの排気側に設けられた第2の排気孔、56はバルブのスプール、57はバルブの開孔部、58はスプールに軸方向荷重を与えるためのバネである。56,57,58で制御バルブ59を構成している。60は各ロータ50a,50bの回転を支持する軸受(62a、62b、63a、63b)が収納された下部ハウジング、64a、64bは前記ロータ50a、50bと一体化した回転軸、61a,61bは各ロータのスクリュー溝の同期をとるためのタイミングギヤである。65はN2ガスパージの外部からの流入部、66は第1のポンプの排気側空隙部である。
【0055】
▲1▼排気開始直後の状態
真空チャンバー(後述する図5の100)に継ながる吸気側は、例えば大気に開放された状態にあり、吸気圧は大気圧と同オーダーである。吸気孔51から、スクリュー50a、50bによって輸送された気体は、第1のポンプの排気側である空隙部66で若干圧縮された状態となる。
【0056】
スプール56前後の圧力差とバネ58の推力とのバランスによって、空隙部66の圧力が高い圧力のときには、制御バルブ59が開放状態になる様にバネ58の力が設定されている。従って密度の十分に高い気体を輸送するときには、ほとんどの気体は図3(a)の矢印の流路を経て外部へ流出することになる。
【0057】
▲2▼吸気側が低い真空圧に到達した状態
このときは空隙部66の圧力が低下しているために、バブル59は閉じた状態になる。しかし第2のポンプである粘性ポンプは常に働いているため、空隙部66に残存している気体は第2の排気孔55を経て外部へ排出される。また第一のポンプの吸気側から反応性ガス、N2が流入する場合も、前述した様に、せいぜいQ=50〜150cc/minのオーダーの微小流量である。この程度の流量ならば、粘性ポンプで十分に排出できる。従って、第1のポンプであるスクリューポンプ50a、50bの排気側(空隙部66)の圧力は十分に低圧の状態を維持することができる。
【0058】
第2のポンプである粘性ポンプと、スクリュー式、クロー式の様な異形ロータを回転させる場合と比較すると、粘性ポンプの溝深さは数ミクロンから数十ミクロンのオーダーであるため、風損は極めて小さい。
【0059】
実施例では、スクリューポンプの排気側66の圧力は、低省費動力、低騒音化だけを目的とするならば、それ程低下させる必要はなく、0.2〜0.3kg/cm2程度で十分な効果が得られた。また反応性ガスの軸受部、モータ部への侵入を防止するために、N2ガスパージを行う場合も、図2で示す様に、このN2ガスが第2の排気孔55に連結する様に流通路を形成しておけば、空隙部66の圧力を上昇させることはない。本実施例による真空ポンプでは、バルブ59は一度閉じてしまえば、その後は常に閉じた状態を保つ。もし従来の吐出バルブを用いたとすれば、N 2 ガス、反応性ガス等の気体がたとえ微少量であっても、ポンプの排気側へ圧送されてくるためバルブはやはり開閉をくり返すことになる。その結果やはり騒音は発生するのである。本発明ではマイクロポンプ(第2のポンプ)によって微小量のN 2 ガス、反応性ガス等は連続的かつスムーズに排気される。そのため極めて静粛な状態を保ったままで長期の連続運転が可能となるのである。また本実施例に用いられる制御バルブ59には、圧縮機の吐出弁の様な高いレスポンス(応答性)は不要である。従来の吐出弁ではレスポンスを高くするということと、開孔面積を大きくとるということとは相矛盾する関係にあったが、本実施例では、開孔面積を十分に確保することに重点をおいたバルブ59の設計が容易である。また実施例では、真空ポンプの吸気側が突如大気に開放された非常時の場合でも、バルブのスプール56を支持するバネ58が収縮することにより、バルブを開放状態にできる。これによって非常時の真空ポンプの破損防止が図れる。
【0060】
図4に、本発明による真空ポンプの吸気圧に対する消費動力の特性の一例を従来例と共に示す。
【0061】
[3]半導体設備における本発明の使用例
図5において100は真空チャンバー、101はロードロック室、102は上記100,101間のゲート、103は大気と上記101間のゲート、104はスロットルバルブ、105はバルブa、106はバルブb、107はバルブC、108は本発明の粗引ポンプ、109は反応性ガス源、110はマスフローコントローラ、111はN2ガス源、112は切換えバルブ、113はターボ分子ポンプ、114は吸着塔、115は工場配管である。上記設備における真空排気系の動体手順は次の様である。
【0062】
▲1▼装置の動作開始時において、ゲート102,103を遮断して、粗引ポンプ108を作動させ、真空チャンバー100、ロードロック室101内の気体を排除する(ロードロック室101の真空排気系は図示せず)。この行程では、バルブ107を遮断した状態でバルブ106を開放しておく。
【0063】
▲2▼真空チャンバー100内の圧力が十分降下した段階でバルブ106を閉じ、バルブ107を開放して、粗引ポンプ108を駆動したままでターボ分子ポンプ107を駆動させる。
【0064】
▲3▼真空チャンバー100内の圧力が所定の真空圧に到達した後、真空チャンバー内にN2ガスを微少量流す。これは真空チャンバー100内の残留ガス(H2Oを含む)を排除するためである。ロードロック室101も同様に真空引きする。ゲート102を開放してウェハーを真空チャンバー内に導入する。
【0065】
▲4▼ゲート103、102を遮断後、反応性ガス109を真空チャンバー100に導く。このとき真空チャンバー100内の圧力を検知しながら、マスフローコントロール110によりガス量の制御を行う。ウェハーの処理が終了した段階で、N2ガスを再度真空チャンバー内に導いて反応性ガスを真空チャンバーから排出する。
【0066】
▲5▼ゲート102を開きウェハーを取りだし、ロードロック室101へ返還する。
【0067】
上述した行程において、生産が続けられる限りは、上記行程▲5▼→▲2▼へもどり、再度同じ行程をくり返すことになる。ここで上述した行程における粗引ポンプ108に着目して粗引ポンプの負荷状況を整理すれば、次の様である。
【0068】
(1)行程▲1▼つまり、真空チャンバー内の空気を排除する段階でのみ、粗引ポンプは大量の気体を輸送する。この行程はほんの数秒から数十秒で完了する。
【0069】
(2)行程▲2▼以降、すなわち、ターボ分子ポンプと粗引ポンプを同時に用いる段階では、粗引ポンプ108はターボ分子ポンプ113の排気側圧力を下げる目的で用いられており、輸送する気体の重量流量はごく僅かである。行程▲2▼,▲3▼,▲4▼でN2ガス及び反応性ガスを輸送するが、しかし流量はせいぜいQ=50〜150cc/min程度である。
【0070】
したがって、以上の一実施例で示した様に、半導体製造行程における粗引ポンプが、密度の高い気体を輸送する時間の総稼動時間に対する比率はごく僅かであり、ほとんどが大気と真空チャンバー間の圧力差を維持する目的か、あるいは上段にあるターボ分子ポンプの排気側圧力を下げる目的で用いられているのである。前述した様に、半導体設備のマルチチャンバー化によって、真空排気系に用いられる真空ポンプの数はますます増加し、また排気量も大型化する傾向にある。したがって本発明の真空ポンプの導入により、半導体工場全体の大幅な省エネルギー化が可能となるのである。
【0071】
(第2の実施例)
以下本発明の他の実施例について説明する。
【0072】
図6には第2のポンプに粘性ポンプではなく容積型のスクリュー(ねじ溝)ポンプを使った場合を示す。2つのロータには、お互いに噛み合う様に溝幅、溝深さの小さいマイクロ・スクリュー300a、300bが形成されている。スクリューポンプの駆動トルクは、溝深さ、溝幅で決まる排気容積に比例するため、この場合も第2のポンプに必要な駆動トルクも小さくてすむ。従って定常運転時の大幅な動力削減の効果が得られるのである。
【0073】
(第3の実施例)
以上の本発明の適用例は、容積の大きな真空チャンバー内の気体を短い時間で排気せねばならない場合であった。
【0074】
真空チャンバーの容積が十分小さければ、第1のポンプと第2のポンプの中間部に設けるバルブ(図2の59)と第1の排気孔(図2の53)を省略することができる。その理由は、真空チャンバーの容積が小さければ、第2の排気孔だけから気体を排出させることにより、真空チャンバーを短い時間で十分に低い真空圧に到達させることができるからである。排気開始直後は気体が第2のポンプを通過する際に吸入気体は圧縮されるが、その時間が短ければ実用上は支障はない。図7にその実施例を示す。250a、250bはねじ溝ロータ、251は吸気孔、252はロータ250a、250bを収納するハウジング、253は排気孔、254a、254bは各ロータに形成されたねじ溝である。
【0075】
また、各ロータの排気孔253に近い側に、溝面積の小さなねじ溝255a、255bが互いにかみ合う様に形成され、容積型のマイクロ・スクリューを構成している。
【0076】
255は各ロータを支持する軸受(256a、256b、257a、257b)が収納された下部ハウジング、258a、258bは前記ロータ250a、250bと一体化した回転軸、259a、259bは各ロータの同期をとるためのタイミングギヤである。
【0077】
(第4の実施例)
図8及び図9は下流側ポンプ部分(第2のポンプ)のシール性能の向上を図ることにより、一層の低トルク化を図った例である。
【0078】
280a、280bはねじ溝ロータ、281a、281bは上流側ねじ溝、282a、282bは下流側ねじ溝である。上流側ねじ溝281a、281bとハウジング252で第1のポンプを構成している。
【0079】
ハウジング252と下流側ねじ溝282a、282bの間で、溝幅が大きく、溝深さを極力浅くした容積形のマイクロ・スクリュー(第2のポンプ)を構成している。
【0080】
さて、低トルク化の効果を得るためには、第2のポンプの上流側である中間部283の圧力が極力低い方が好ましい。中間部283の圧力を下げるためには、
▲1▼第2のポンプの排気容量を上げる。
【0081】
▲2▼吐出側から上流側への逆流(図9中の矢印A)を減らす。
のいずれかの方策が必要である。
【0082】
▲1▼の場合、排気容積とトルクは比例関係にあるため、この方法では低トルクの効果は薄らいでしまう。そこで本実施例では上記▲2▼に着目することにより、一層の低トルク化を図ることができた。
【0083】
下流側から上流側の内部リーク:Qは、ロータが収納されるハウジングの内径をd、隙間をδ、ねじ溝凸部の幅をB、気体の粘性係数をμ、圧力差△Pとしたとき、
【0084】
【数3】
Figure 0003723987
【0085】
隙間δを小さくすれば内部リークQが減るが、真空ポンプの場合、部材の熱膨脹、遠心膨脹、加工、組立精度等を見込んだ余裕分をとらねばならず限界がある。そこでねじ溝の幅Bを大きくすることにより、内部リークの低減を図った。すなわち第1のポンプのねじ溝の凸部の幅B1と溝深さh1、第2のポンプの凸部の幅B2、溝深さh2としたとき、次の条件が成り立つ様に溝形状を決定した。
【0086】
【数4】
Figure 0003723987
【0087】
【数5】
Figure 0003723987
【0088】
上記(数4)(数5)により、ロータとハウジング間の隙間が十分大きくしても、シール効果が得られるため、一層のトルクダウン効果が図れる。
【0089】
(第5の実施例)
図10は、第1のポンプ部分と第2のポンプ部分を独立したポンプとするのではなく、2つのロータとハウジングで形成される流体移送空間の容積が、排気側へ向かって連続的に減少する様に構成したポンプを示す。
【0090】
290a、290bはねじ溝ロータ、291a、291bは上流側ねじ溝、292a、292bは下流側ねじ溝である。ねじ溝のピッチが排気側に向かって徐々に小さくなっており、気体の排気能力(排気容量)は上流側ねじ溝の形状によって、またトルクに大きな影響を与える再膨脹流量は下流側ねじ溝の形状によって決まることになる。本実施例の原理と効果は、基本的には例えば図7の場合と同じである。第1のポンプ部分と、第2のポンプ部分の区別を明確にするため、本発明ではロータの上半分(図10のAA)を第1のポンプ部分、下半分(図10のBB)を第2のポンプ部分と定義することにする。
【0091】
ねじ溝(あるいはスクリュー溝)を排気側へ向かって連続的に減少させることにより、ねじ溝内部の圧力分布を均一化し、流体の流れをスムーズにできる。その効果として、同期運転を阻害する始動時におけるトルク変動が低減する。
【0092】
また図2と図10を比較すれば分かるように、第一のポンプ部分と第二のポンプ部分の間に必要な空隙が不用となり、ロータの軸長を小さくできる。その結果、2モータによる同期運転が容易となり、さらなる高速化が図れる。
【0093】
(第6の実施例)
図11、図12は、前述した第1、第2のポンプに加えて、サブ・ポンプを附加することにより、軸受に加わるスラスト荷重を軽減して擢動損失を減らして、ポンプのさらに低トルク化を図った場合を示す。500a、500bは第2のポンプ、501a、502bはサブ・ポンプ、502は第2のポンプとサブ・ポンプの中間部にその開孔部が形成された第2の排気孔、503a、503bはロータ内部空間に設けられたシール部である。
【0094】
第2のポンプは前述した実施例と同様に、第1のポンプの排気側66から第2の排気孔502に気体を圧送するのに対して、サブ・ポンプは第2のポンプと逆方向に気体を圧送する。すなわちサブ・ポンプはスクリュー・ロータ50a、50bの内部空間502a、502bの気体を排出する様に作用する。スクリュー真空ポンプの軸受部には、非常に大きな負荷容量を見込んだ設計が必要とされる。ラジアル負荷はさ程ではないが、スラスト負荷は極めて大きい、その理由は2つのロータの軸に垂直な両端面の圧力差が直接ロータのスラスト荷重となるからで、例えば△P=1kg/cm 2 、ロータ径10cm2の場合、軸受部にはスラスト荷重F=78.5kgfの力が加わることになる。本発明では、サブ・ポンプによって各ロータの内部空間も低圧にすることができ、その結果軸受の擢動損失を大幅に低減することができる。
【0095】
(第7の実施例)
図13〜図15は、2つのスクリューロータの同期運転に必要なタイミングギヤを第2のポンプ(ギヤポンプ)として用いることにより、ポンプ構造の大幅な簡素化を図った例である。すなわち、150a、150bの2つのギヤは、第2のポンプとして図中の矢印で示す様に微少流量の気体を圧送して、第1のポンプの排気側(空隙部66)の圧力を降下させると共に、2つのスクリューロータ50a、50bが互いに接触しないで同期回転できるタイミングギヤとしての機能も兼ねているのである。151は前記ギヤ150a、150bの上フタ、152は上部ハウジング、153は下部ハウジング、152は前記上フタ151に形成された第2のポンプの吸気孔、155は前記下部ハウジング153及び上部ハウジング152に形成した第2の排気孔である。
【0096】
(第8の実施例)
図16、17はバルブの通路抵抗を下げるために、ピストン駆動によって、ゲートを開閉させる機能を備えた制御バルブを用いた例である。図16はポンプ吸気側圧力が高く、バルブが開放した状態、図17は吸気側圧力が低くなり、バルブが閉じた状態を示す。800はピストン、801は排気通路を開閉するゲート、802はバネ、803は第1のポンプの吸気側に継ながり、吸気側ピストン室805と連絡する流通路、804はポンプの排気側と連結し、排気側ピストン室806と連結する流通路である。
【0097】
(第9の実施例)
図18は、従来の真空ポンプに対しても本発明の効果、すなわち▲1▼低消費動力、▲2▼到達真空圧の向上▲3▼低騒音化等の効果が得られる様に、本発明をユニット化した場合を示す。制御ユニット350の内部に、制御バルブ、第2のポンプ(マイクロポンプ)等を内蔵することにより、従来構造の真空ポンプの内部に大きく手を加えることなく、従来真空ポンプの排気孔に制御ユニット350の吸気孔を連結するだけで、上述した本発明の効果が得られるのである。351は従来のスクリュー式の真空ポンプであり、吸気孔352、吐出孔353、スクリューロータ354a、354b、ハウジング355、タイミングギヤ356a、356bより構成される。
【0098】
図19(a)(b)(c)は制御ユニットの詳細を示すもので、図19(a)は(1)排気開始直後の状態、図19(b)は(2)吸気側が十分に低い真空圧に到達した状態を示す。370は吸気孔、371は排気孔、372はロータ373に形成されたスパイラルグルーブによる粘性ポンプ、374は前記ロータを駆動するためのモータ、375は電磁ソレノイド、376は前記ソレノイドのロッド、377は前記ロッド376の直線運動を支持するブッシュ、378は前記ロッド376の中間部に設けられたスプール378である。前記スプール378は前記ロッド376に摺動可能に挿入されているが、通常圧縮バネ379によって一方向に押しつけられている。380はスプールの台座、381はハウジングである。この実施例では、真空ポンプの吸気側(あるいは真空チャンバー内)に設置された圧力センサーからの信号(図中C)により、電磁ソレノイドが駆動され、バルブが開閉する。
【0099】
なお図19(c)に示す様に、ポンプの吸気側が突如大気側に開放された場合には、電磁ソレノイドの電流の印加状態に関係なく、スプール378を通常一方向に位置規制しているバネ379が圧縮されることにより、制御バルブを開放することができる。したがってポンプの緊急時の破損防止が図れる。
【0100】
この様に第2のポンプとバルブの部分をユニット化することにより、第2のポンプのロータ径を小さくできるため、第2のポンプの高速化が容易となる。またロータ部分のクリアランスも小さくできるため、第2のポンプの真空到達圧の点でも有利となる。このロータ373を支持する軸受に、動圧流体軸受、磁気軸受等の非接触軸受を用いれば、一層の高速化を図ることができる(図示せず)。
【0101】
なお実施例では、ユニットに制御バルブを内蔵しているが、本装置の対象とする真空チャンバーの容積が十分小さく、真空ポンプの大気側が突然開放される等の危険性が少ない場合は、この制御バルブを省略してもよい。
【0102】
(第10の実施例)
図20、図21に、本発明を非接触同期回転による広帯域真空ポンプに適用した実施例を示す。
【0103】
本発明者らは、複数個のロータの組み合わせからなる容積式真空ポンプにおいて、この複数個のロータをそれぞれの回転軸に結合したモータで同期回転させることにより、前記複数個のモータの回転を同期制御することを特徴とする真空ポンプを既に提案している。この提案により、たとえばロータの高速回転が可能であり、クリーンで、大幅な小型・省スペース化が図れる粗引ポンプを提供することができる。さらに前記ロータの一軸上に高真空ポンプを設け大気から高真空まで一台で引ける広帯域真空ポンプも提案している
【0104】
本発明の適用により、前述した既提案では得られなかった新たな特徴を持つ真空ポンプが実現できる。この真空ポンプは、ハウジング201内に、第1回転軸202を鉛直方向に収納した第1固定スリーブ203と、第2回転軸204を鉛直方向に収納した第2固定スリーブ205を備えている。両回転軸202、204の同軸上で筒形ロータ206、207が外側から嵌合されている。なお両回転軸204、202は、それぞれ玉軸受236、237、238、239で支持されている。各ロータ206、207の外周面には互いに噛み合うようにして流体移送溝であるねじ溝(スクリュー)208、209が形成されている。これら両ねじ溝の互いに噛み合う部分は、容積型真空ポンプ構造部分A(第1のポンプ部分)となっている。第1回転軸202の上部には円筒形状の回転スリーブ210がロータ206と一体化して設けられている。この回転スリーブ210を一方向から収納する様に固定円筒222、223がケーシング201に設けられている。この回転スリーブ210の表裏の相対移動面にはスパイラルのドラッグ溝211、212が形成されている。この回転スリーブ210と固定円筒222、223で形成される部分が中真空から高真空までの排気を目的とするドラッグポンプの構造部分B(第3のポンプ部分)となっている。この第3のポンプが、主として分子流あるいは中間流領域の気体を排気する機能を持つ。すなわちこのスパイラル溝211、212のドラッグ作用により、高真空側吸気孔213から流入した気体を容積型ねじ溝ポンプが収納されている空間214へ排気する。さらに容積型ねじ溝ポンプに流入した気体は排気孔215から排出される。なお、ポンプを作動させてからチャンバー内の圧力が大気圧に近い間は、容積式ポンプ吸気孔240(2点鎖線で図示)から気体を吸入し、チャンバー内圧力が十分に近い真空圧に到達したら、高真空側吸気孔213から気体を吸入してもよい。ロータ206、207の各下端外周面には、ねじ溝同士の接触を防止するための接触防止用ギヤ216、217が設けられている。接触防止ギヤ216、217には多少の金属間接触にも耐えられるように、固体潤滑膜が形成されている。これら両接触防止用ギヤ216、217の互いの噛み合い部分の隙間(バックラッシュ)は、両ロータ206、207の各外周面に形成されたねじ溝208、209の互いの噛み合い部分の隙間(バックラッシュ)よりも小さくなるように設計されている。そのため、両接触防止用ギヤ216、217は、両回転軸202、204の同期回転が円滑に行われているときは互いが接触することはないが、万一、この同期がずれたときは、ねじ溝208、209同士の接触に先立って互いに接触することにより、両ねじ溝208、209の接触衝突を防止する働きをする。なお、この接触防止ギヤ216、217を図13〜図15の実施例で示した様に、第2ポンプ(ギヤポンプ)として用いることも勿論できる(詳細略)。この場合、後述するスパイラルグルーブによる粘性ポンプ241a、241bは不要となる。第1回転軸202と第2回転軸204は、それぞれの下部に独立して設けられたACサーボモータ218、219により数万rpmの高速で回転する。この実施例における2つの回転軸の同期制御は、以下示す方法によった。すなわち、各回転軸202、204の下端部にはロータリタエンコーダ220、221が設けられている。図22のブロック図で示す様に、これらのロータリエンコーダ220、221からの出力パルスは、仮想のロータを想定して設定された設定指令パルス(目標値)と照合される。目標値と各軸202、204からの出力値(回転数、回転角度)との間の偏差は、位相差カウンターにより演算処理され、この偏差を消去するように各軸のサーボモータ218、219の回転が制御される。ロータリエンコーダとしては、磁気式エンコーダや通常の光学式エンコーダであってもよいが、実施例ではレーザ光の回折・干渉を応用した高分解能で高応答性のレーザ式エンコーダを用いた。
【0105】
また241a、241bは各ロータ206、207の同軸上に形成された粘性ポンプによる第2のポンプ、242は第2の排気孔、243はバネ、スプール等で構成される制御バルブである。
【0106】
さて、本発明を適用した実施例の効果を総括すると次の様である。
【0107】
[1]高速化により、低消費動力化が図れる。
【0108】
前述した様に、本発明のポンプでは、第のポンプを駆動するのに要するトルクによって、ポンプの必要動力の大半が決まる。そのためには、第1のポンプの下流側(すなわち第2のポンプの上流側)の真空圧が低い程、トルクを小さくできる。
【0109】
さて、この第2のポンプの上流側真空圧は、『内部リーク/排気能力の比』が小さい程低くできる。ここで、ロータ回転あたりの吐出側から上流側への内部リークは、高速回転にする程小さくできることに注目する。また、排気能力=回転数×排気容積である。上流側真空圧を下げるためには第2のポンプの排気容積を増してもよいが、この場合、ポンプ本体のトルクを増加させてしまう。しかし、従来の数千回転から、たとえば1万回転以上にまで高速化が図れる多軸駆動方 式によって、ローター回転あたりの内部リークを減らし、第2のポンプの上流側真空圧を下げることができるため、一層の低消費動力化が図れるのである。
【0110】
ちなみに、容積式のポンプやコンプレッサでは、2個以上のロータの相対運動により、容積の変化する密閉空間を作り出す必要があり、従来は伝達ギヤやタイミングギヤ、あるいはリンクやカム機構を用いた複雑な伝達メカニズムによって、前記2個以上のロータの同期回転を行っていた。タイミングギヤや伝達メカニズムの部分に潤滑油を供給することにより、ある程度の高速化は可能であるが、装置の振動,騒音,信頼性を考慮したとき、回転数の上限は制約があった 。これに対し、各ロータをそれぞれ独立したモータで駆動する多軸駆動方式では、機械的擢動を伴う大きなトルク伝達が軽減するため高速化のネックが解消され、ロータの回転部を十分な高速で回転させることができる。
【0111】
この高速化の効果により、第2のポンプ(下流側ポンプ部分)の内部リークを低減できるため、第2のポンプの上流側を低い真空圧に保つことができる。
【0112】
あるいは、第2のポンプの上流側を低い真空圧に保ったままで、第2のポンプの排気容積をさらに小さくできる。このとき、ポンプ本体のトルクは、第2のポンプの上流側真空圧と排気容積で決まるため、▲1▼排気容積を上流側>下流側とするポンプ構成と▲2▼多軸駆動方式による高速化によって省エネルギー化を図ることができる。
【0113】
第1のポンプと第2のポンプを独立したポンプとするのではなく、2つのロータとハウジングで形成される流体移送空間の容積が、排気側へ向かって連続的に減少する様に構成したねじ溝ポンプ(図10)の構成にすれば、ロータの軸長を短くでき、また溝内部の圧力分布を均一化でき、流体の流れを一層スムーズにできる。
【0114】
その効果として、同期運転を阻害するポンプの立ち上がり時、立下り時のトル ク変動を低減できる。その結果、2軸独立駆動による両ロータの同期運転が容易となり、一層の高速化が図れる。すなわち、上記▲1▼×▲2▼の相乗効果が増し、さらなる省エネルギー化を図ることができるのである。
【0115】
[2]高速化により到達真空圧を低くできる。
【0116】
本発明を適用すれば高速化が図れるため、第1のポンプの真空到達圧を下げることができる。すなわち本発明と2軸独立駆動方式を組み合わせれば、低い到達真空圧が得られる粗引ポンプが実現できる。
【0117】
さらにその上段にドラッグポンプ(第3のポンプ)を設けた複合ポンプ(図20)にすれば、ドラッグポンプの背気圧が一層下がるため、超高真空(10 -8 Torr以下)の領域までの低い真空圧を得ることができる。
【0118】
ドラッグポンプの構造部分B(第3のポンプ)は、その吸気側213が低い真空圧に到達した段階では、回転部分(回転スリーブ210)は圧力の低い空間内で回転するため、圧力によるポンプ負荷も小さく、負荷トルクは極めて低い。この点を利用して、この実施例のポンプでは次の様な操作ができる。
【0119】
(1)まず真空ポンプを例えば1万rpm程度の回転数で駆動し、容積式ポンプ(第1のポンプ)をフル稼働させることにより、真空チャンバー内圧を例えば10-2〜10-3torrにまで降下させる。
【0120】
(2)上記(1)の行程が完了した時点では、第1のポンプ(スクリュー)の下流側の圧力は十分低くなっている。したがってモータの消費動力は極めて小さくなっている。実施例ではポンプの回転数をさらに例えば2〜3万rpmにまで上げ
【0121】
本発明の真空ポンプでは、低トルク化の結果により、小型モータでも高速回転が容易となった。その結果、運動量輸送型ポンプB(第3のポンプ)の排気効率が上がり、真空到達圧を例えば10-8torr以下まで下げることができ
【0122】
[3]静音化が図れる。
【0123】
多軸駆動方式に実施例で示したような電子式同期制御を適用すれば、更に次のような効果が得られる。すなわち、タイミングギヤの接触音がないという特徴に加えて、気体の逆流、再流出、異形ロータ(例えばスクリュー形状)の回転による風切り音の低減の効果が加わり、従来粗引ポンプのすべての騒音発生源を大幅に低減できた。これは本発明と上記電子式同期制御の組み合せにより、初めて達成できたものである。
【0124】
]半導体工場において、広帯域真空ポンプの真空チャンバーへの設置が容易となる。
【0125】
従来の半導体工場では、粗引ポンプとターボ分子ポンプはそれぞれ別室に設置し、両者を配管によって連結していた。振動・騒音・排気熱量の大きな粗引ポンプは、頻繁に行われるメンテナンス作業が効率的に図れる様に、粗引ポンプの専用室で管理されていた。一方、振動・騒音の小さなターボ分子ポンプは、真空チャンバーに直接取り付けることにより、コンダクタダンスを上げて低い真空圧を得ていた。本実施例(図20)のポンプでは非接触同期制御であるがゆえにクリーンであり、振動が小さく、かつ高速のため装置全体を小型化、軽量化できる。さらに低騒音であり、低トルクであるがゆえに、排気熱量も少ない。したがって本実施例の真空ポンプは粗引ポンプとターボ分子ポンプの2台を1台にするだけでなく、従来のターボ分子ポンプに置き変わる形で真空チャンバーに直接とりつけることができる。これは既提案の電子式同期制御の真空ポンプでは実現不可能だったものである。半導体工場全体の物造りコンセプトが本発明の適用によって根本的に変わるのである。
【0126】
なお、本発明の実施例では、第1のポンプにねじ溝式のスクリューポンプを適用した場合について説明したが、図23〜図27に示す様な各種異形ロータの組合せにするポンプ(クロー、ギヤ、スクリュー)等も勿論適用することができる。第1のポンプに1ロータ型の遠心ポンプ、粘性ポンプも適用できる。
【0127】
第2のポンプに粘性ポンプを用いる場合は、実施例では回転ロータの外表面にスパイラル・グルーブの浅い溝を形成した場合について説明したが、ロータの対向面である静止側に溝を形成してもよい。また粘性ポンプは円筒形でなくてもよく、例えば多段のスラスト円盤を重ね合わせて、かつ流体が半径方向に流動する様に、円盤表面に溝を形成してもよい(図示せず)。
【0128】
本実施例(電子式同期制御)では既に説明した第2のポンプの実施例のすべてが適用できる。例えば、第2のポンプには、第2の実施例で示した容積型のマイクロスクリューも適用できる。真空チャンバーの容積が十分小さければ、制御バルブ243を省略した第3の実施例も適用できる。
【0129】
あるいは第2のポンプのシール性能を向上させた第4の実施例、ロータ長さの短縮が図れる第5の実施例等が適用できる。
【0130】
また、第2のポンプも用途に合せて、図23〜27で示すポンプの種類を選択できる。
【0131】
【発明の効果】
本発明からなる真空排気装置を、例えば半導体設備の真空排気系に用いれば、定常運転時に大幅な省エネを図ることができる。その効果は顕著である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1実施例のポンプの原理図を示すもので、バルブが開放状態を示す図
(b)はバルブが閉じた状態を示す図
【図2】本発明の第の実施例の正面断面図
【図3】(a)は本発明の第1の実施例でバルブが開放状態を示す図
(b)は本発明の第1の実施例でバルブが閉じた状態を示す図
【図4】本発明と従来例の消費動力と吸気圧の関係を示すグラフ
【図5】本発明を適用した半導体工場における真空排気系のシステム構成図
【図6】本発明の第2の実施例で、スクリュー式マイクロポンプを用いた例を示す図
【図7】本発明の第3の実施例で、バルブを省略した場合の具体構成を示す正面断面図
【図8】本発明の第4の実施例で、第2のポンプの内部リークを減らすねじ溝形状とした場合の正面断面図
【図9】上記正面断面図の一部矢視図
【図10】本発明の第5の実施例で、ねじ溝ピッチが連続的に下流側に向かって徐々に小さくした場合の正面断面図
【図11】本発明の第6の実施例で、第3のポンプを用いた例を示す図
【図12】同実施例の正面断面図
【図13】本発明の第7の実施例で、ギヤポンプを用いた場合の平面図
【図14】同正面断面図
【図15】同側面断面図
【図16】本発明の第8の実施例で、ピストン式ゲートバルブを用いた場合のでバルブが開放状態を示す図
【図17】上記バルブが閉じた状態を示す図
【図18】本発明をユニット化した第9の実施例で、バルブが開放状態の場合を示す図
【図19】(a)は上記バルブが開放の場合を示す図
(b)は上記バルブが閉じた状態を示す図
(c)は上記非常状態でバルブが開放状態を示す図
【図20】本発明の第10の実施例で、非接触同期制御式真空ポンプに適用した場合を示す図
【図21】同正面断面図
【図22】電子式同期制御のブロック図
【図23】本発明に適用可能なクロータイプを示す図
【図24】本発明に適用可能なギヤタイプを示す図
【図25】本発明に適用可能な変形ロータタイプを示す図
【図26】本発明に適用可能な変形スクリュータイプを示す図
【図27】本発明に適用可能な変形ロータタイプを示す図
【図28】従来のスクリュー式真空ポンプの正面断面図
【図29】(a)は従来のスクリューポンプの吸気→輸送→排気を示すモデル図
(b)は従来のスクリューポンプの吸気→輸送→排気を示すモデル図
(c)は従来のスクリューポンプの吸気→輸送→排気を示すモデル図
【図30】従来の真空ポンプのモデルを示す図
【符号の説明】
1 真空チャンバー
2 シリンダ
7 第2の真空ポンプ

Claims (8)

  1. 複数個のロータとこれらのロータにそれぞれ設けられた複数個の駆動軸とこれらの駆動軸の回転を支持する軸受と流体を吸入する吸気孔と前記複数個のロータを回転させるモータとで構成される第1の容積型粗引ポンプと、前記第1の容積型粗引ポンプの下流側に設けられた第2のポンプとを有する真空排気装置であって、前記第2のポンプは前記第1の容積型粗引ポンプの排気孔とのみに接続されることを特徴とする真空排気装置。
  2. 第2のポンプは第1の容積型粗引ポンプの排気孔のみを排気することを特徴とする請求項1に記載の真空排気装置。
  3. 第2のポンプは第1の容積型粗引ポンプと着脱可能に独立に設けられたことを特徴とする請求項1または2に記載の真空排気装置。
  4. 複数個のロータとこれらのロータにそれぞれ設けられた複数個の駆動軸とこれらの駆動軸の回転を支持する軸受と流体を吸入する吸気孔と前記複数個のロータを回転させるモータとで構成される第1の容積型ポンプと、前記第1の容積型ポンプの下流側に設けられた第2のポンプとを有する真空排気装置であって、前記第2のポンプは前記第1の容積型ポンプよりも排気容量が小さく、かつ、前記第1の容積型ポンプの排気孔とのみに接続され、更に、前記第2のポンプと並列に開閉可能なバルブとを備えたことを特徴とする真空排気装置。
  5. 第2のポンプは第1の容積型ポンプと着脱可能に独立に設けられたことを特徴とする請求項4に記載の真空排気装置。
  6. 複数個のロータとこれらのロータにそれぞれ設けられた複数個の駆動軸とこれらの駆動軸の回転を支持する軸受と流体を吸入する吸気孔と前記複数個のロータを回転させるモータとで構成される第1の容積型粗引ポンプと、前記第1の容積型粗引ポンプの下流側に設けられた第2のポンプとを有する真空排気装置であって、前記第2のポンプへの流体の吸入は前記第1の容積型粗引ポンプからのみであることを特徴とする真空排気装置。
  7. 第1の容積型ポンプで真空チャンバー内のガスを排気し、第1の容積型ポンプの下流側に設けられた第2のポンプで前記第1の容積型ポンプの空隙部を排気することを特徴とする真空排気方法。
  8. 第1の容積型粗引ポンプで真空チャンバー内のガスを排気して所定の真空圧にした後、前記第1の容積型粗引ポンプの下流側に設けられた第2のポンプと並行に配置された開閉可能なバルブを開放にし、前記第2のポンプで前記第1の容積型粗引ポンプの排気孔近傍を排気することを特徴とする真空排気方法。
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