JPH10184576A - 真空排気システム - Google Patents

真空排気システム

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JPH10184576A
JPH10184576A JP34725996A JP34725996A JPH10184576A JP H10184576 A JPH10184576 A JP H10184576A JP 34725996 A JP34725996 A JP 34725996A JP 34725996 A JP34725996 A JP 34725996A JP H10184576 A JPH10184576 A JP H10184576A
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    • F04C29/00Component parts, details or accessories of pumps or pumping installations, not provided for in groups F04C18/00 - F04C28/00
    • F04C29/0092Removing solid or liquid contaminants from the gas under pumping, e.g. by filtering or deposition; Purging; Scrubbing; Cleaning

Abstract

(57)【要約】 【課題】 反応性ガスを用いる薄膜加工プロセスに適用
することにより、生成物の発生に対して高い信頼性を有
する真空排気システムを提供する。 【解決手段】 粗引ポンプ1の排気側に、この粗引ポン
プ1よりも排気量の小さなトラップユニット2を連結
し、かつ反応性ガスが気体状態を保つように、温度・真
空圧を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造設備等
に用いられる真空ポンプあるいはコンプレッサ等の真空
排気システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体の製造プロセスにおけるCVD装
置、ドライエッチング装置、スパッタリング装置などに
は、真空環境を作り出すために真空ポンプが不可欠であ
る。この真空ポンプに対する要請は、半導体プロセスの
高集積化、微細化に対応するため、近年ますます高度に
なってきており、その主な内容は、高い真空到達圧が得
られること、クリーンであること、メンテナンスが容易
なこと、小型・コンパクトであること等である。
【0003】以上の要請に応えるため、半導体の真空設
備では従来から用いられていた油回転ポンプに代わり、
より清浄な真空を得ることを目的として、粗引用のドラ
イ真空ポンプが広く用いられるようになっている。
【0004】図5は従来の容積型真空ポンプ(粗引ポン
プ)の一種であるねじ溝式(スクリュー式)のドライ真
空ポンプを示すものである。同図において、101はケ
ーシング、102は第1回転軸、103は第2回転軸、
104と105はそれぞれ回転軸102と103に支持
された筒形ロータである。各ロータ104,105にね
じ溝106,107が形成されていて、凹部(溝)を凸
部(山)と噛み合せることにより、両者の間に密閉空間
を作り出している。前記両ロータ104と105が回転
すると、その回転に伴い、前記密閉空間が吸入側から排
気側へ移動して吸入作用と吐出作用を行うのである。1
08は吸気孔、109は排気孔、118はモータであ
る。また110a,110b及び111a,111bは
第1回転軸102、第2回転軸103を支持するころが
り軸受である。前記軸受110a,110b,111
a,111bとの潤滑は、駆動ギヤ112の軸端にオイ
ルポンプ113を組み込み、ポンプ最下部のオイルパン
114からオイル115を吸い込み、オイルフィルタを
経由して各部に供給している。
【0005】また、このオイル115がロータ104,
105を収納する流体作動室116に浸入しないよう
に、両室間にメカニカルシール117が設けられてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前述した
ドライ真空ポンプには、次のような課題があった。
【0007】ドライポンプ(オイルフリーポンプ)は、
作動室内で油を使用しないため、油回転ポンプよりは信
頼性が高い。しかし反面、ロータ、ケーシング等が油の
皮膜により直接活性ガスや反応生成物に晒されることに
なり、この点で油回転ポンプよりもむしろ条件は苛酷と
言える。半導体製造プロセスでは、アルミニウム・プラ
ズマエッチングやシリコン窒化膜生成プロセスが真空ポ
ンプにとって最も苛酷なプロセスといわれている。これ
らのプロセスでは、それぞれ反応生成物として多量の塩
化アルミニウム(AlCl3)と塩化アンモニウム(N
4Cl)を生ずる。これらの物質は高温低圧の反応室
の中では気体であるが、比較的低温の真空配管やポンプ
の内部で凝縮して固体となる。真空ポンプの中で反応生
成物が堆積すると、ロータ104,105とケーシング
101が固着し、ポンプの運転ができなくなる。例えば
窒化膜生成プロセスでは、数バッチの処理でポンプが運
転不能になることがある。
【0008】前述したドライ真空ポンプの場合、真空か
ら大気に開放される排気孔109近傍で反応性生成物が
堆積しやすくなる。2つのロータ104,105が噛み
合う部分、あるいはロータ104,105とケーシング
101の間は通常数十ミクロンのクリアランスが保てる
ように構成されている。しかし、たとえばねじ溝10
6,107内部に反応性生成物が堆積すると、この種の
ポンプでは、堆積物が排除される機構を持たないため、
両ロータ間に機械的接触が生じ、たちまち運転不能に陥
る等のトラブルが発生する。
【0009】そのため従来のドライポンプでは (1)ポンプの圧縮熱を利用して、ポンプの内壁面をで
きるだけ高い温度に保つ。
【0010】(2)ポンプ内に希釈ガスを流して、反応
性ガスの分圧を下げる。つまり反応性ガスが温度が高い
程、圧力が低い程、蒸気の状態を保ちやすいことを利用
するのである。しかし、このような方策を施しても万全
とは言えなかった。たとえば希釈ガスと反応性ガス混合
状態の空間分布は必ずしも均一ではなく、局所的に生成
物が発生し、その生成物が徐々に成長することにより前
述したトラブルにつながるのである。
【0011】以上、スクリュー式のドライ真空ポンプを
例にあげ説明してきたが、他の方式、例えばルーツ式、
クロー式等のドライポンプも同様な課題を抱えている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、この発明にかかる真空排気システムでは、反応性
ガスを輸送する粗引ポンプの排気側に、この粗引ポンプ
よりも排気量の小さな排気ユニット(以下トラップユニ
ットと呼ぶ)を連結しており、定常運転時上記粗引ポン
プの排気側を、常に真空状態に保っている。
【0013】反応性ガスは、図6の公知のデータに示す
ように温度が低い程、またガス圧力が高い程固化しやす
い。そのため従来の粗引真空ポンプでは、大気に開放さ
れる排気側は、最も生成物が発生しやすかった。
【0014】本発明の真空排気システムは、第一のポン
プである粗引ポンプの排気側に、第二のポンプである小
排気量のトラップユニットをシリーズに連結した構成と
なっている。通常反応性ガスの輸送量はせいぜい数リッ
トル/min程度である。この反応性ガスを吸引し、か
つ粗引ポンプの排気側を、例えば1〜10torr程度
に維持するための第二のポンプであるトラップユニット
の排気能力は、第一のポンプの排気能力と比べて十分小
さくてよいことに着目する。
【0015】そのため反応性ガスを輸送している定常運
転時は、粗引ポンプの排気側は常に大気圧以下の十分に
低い真空圧状態(例えば1〜10torr程度)に保た
れている。その結果、反応性ガスが気体状態を保つ裕度
は、従来と比べ大幅に改善されるのである。
【0016】本発明の真空排気システムの粗引ポンプ
で、生成物が堆積しにくい理由は、従来でも粗引ポンプ
の上段に配置されるターボ分子ポンプ、メカニカルブー
スタ等で生成物によるトラブルがほとんどない点からも
類推できる。
【0017】真空チャンバー内がまだ大気圧の状態から
吸引を開始する場合、開始直後に粗引ポンプは大量の空
気を輸送する。このときトラップユニットは粗引ポンプ
と比べて輸送能力が小さいため、トラップユニットの吸
入側で大きな圧力上昇が懸念される。
【0018】しかし、トラップユニットのポンプ部とバ
イパスする形で、圧力差によって開閉するバルブをトラ
ップユニットの内部あるいは外部に設けておけば、大流
量の気体を輸送するときのみ、バルブが開放される。チ
ャンバー内の圧力が十分に低下し、気体の輸送量がトラ
ップユニットだけで処理できるレベルになれば、上記バ
ルブはすみやかに閉状態となる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、反応性ガスを輸送する粗引真空ポンプの排気側に、
この粗引ポンプよりも排気量の小さな排気ユニットを連
結した真空排気システムにおいて、定常回転時上記粗引
ポンプの排気側は、反応性ガスが気体状態を保つような
条件下で、温度、真空圧が設定されていることを特徴と
するものであり、反応性生成物の堆積によるトラブルを
抜本的に解消できる真空排気システムを提供できる。
【0020】図1において、1は粗引ポンプ、2は排気
ユニットとしてのトラップユニットである。以下、本発
明の第一の実施形態について、真空排気システムの原理
図である図1とトラップユニット2の詳細図の図2をも
とに説明する。まず最初に前記粗引ポンプ1について説
明する。
【0021】2a,2bはスクリューロータ、3a,3
bは前記異形のスクリューロータ2a,2bと嵌合した
回転軸、4はスクリューロータ2a,2bを収納するハ
ウジング、5はこのハウジング4に形成された吸入孔、
6は吐出孔、7はモータ(図示せず)を収納するモータ
ハウジングである。同図において互いに噛み合う2つの
スクリューロータ2a,2bとハウジング4の間で密閉
空間が形成される。スクリューロータ2a,2bを互い
に逆方向に回転させて、この密閉空間を吸入孔5側から
吐出孔6側へ移動させることにより、第一のポンプであ
る容積型の粗引ポンプ1を構成している。
【0022】次にトラップユニット2について説明す
る。8はトラップユニット2の吸入孔、9はシリンダ1
0の内面に形成された吸入溝、120はこの吸入溝9と
吸入孔8を連絡する流通路である。11a,11bはマ
イクロ・スクリューロータ(以下マイクロロータと呼
ぶ)、12a,12bはこのマイクロロータ11a,1
1bと連結した回転軸、13は軸受ハウジング、14
a,14b及び15a,15bは前記回転軸12a,1
2bを支持する軸受である。17は前記軸受15a,1
5bを収納する上部ハウジング、18はモータであり、
前記回転軸12bを回転駆動すると共にタイミンギギヤ
16a,16bを介して回転軸12aを駆動する。19
は前記マイクロロータ11a,11bの下部に配置され
た吐出チャンバーであり、反応性生成物20の貯蔵タン
クとしての用途も兼ねている。21は前記吐出チャンバ
ー19に形成された吐出孔である。なお本実施形態で
は、真空から大気に開放される部分、即ちマイクロロー
タ11a,11bが吐出チャンバー19の空間と接する
部分に反応性生成物20が万が一生じても、生成物20
は吐出チャンバー19の下部に容易に降下できる構造と
なっている。
【0023】また全体のシステムを示す図1において、
22は粗引ポンプ1とトラップユニット2の連結パイ
プ、23はトラップユニット2の吐出パイプである。2
4は前記連結パイプとトラップユニット2の前記シリン
ダ10の外周部を収納するように配置された補助加熱ヒ
ータである。
【0024】図1は真空チャンバー内でのプロセス加工
が進行中の場合を示し、少流量の反応性ガスが常時供給
されている状態となっている。粗引ポンプ1、トラップ
ユニット2のそれぞれのスクリューロータ2a,2b、
マイクロロータ11a,11bは共に回転しながら反応
性ガスを吸引している。またトラップユニット2の吸入
孔8側、および粗引ポンプ1の吐出孔6側はガスが蒸気
の状態を保つのに十分に低い真空圧を保っている。アル
ミニウムプラズマエッチングを対象とした本実施形態で
は、この真空圧を1torr近傍に保つと共に、粗引ポ
ンプ1とトラップユニット2に供給する冷却水(図示せ
ず)の水量を低目に抑えることにより、反応性ガスが通
過する通路内の空間を高温:150℃近傍に保つように
設定した。
【0025】従来の粗引ポンプでは、圧縮熱と大気に開
放される部分での再膨張損失により、大量の熱を外部に
放出する必要があった。そのため、通常10〜20リッ
トル/分程度の大量の冷却水を供給する必要があった。
本実施形態における真空排気システムでは、発生熱量は
小さく、冷却水を大幅に削減できる。ただし、チャンバ
ー内圧力(たとえば10-3torr以下)から粗引ポン
プ1の排気側圧力(たとえば1torr)までの圧力変
化を伴うがゆえに発生する圧縮熱はやはり発生する。従
って、この圧縮熱による発熱量と冷却水による放熱量を
調節することにより、反応性ガスが排気室内で、真空圧
1torrの条件下で十分な気体状態を保つための温度
条件を設定することができる。
【0026】さらに本実施形態では、トラップユニット
2全体を覆うように補助加熱ヒータ24を装着して、か
つヒータ電流を制御することにより、吐出ガスが通過す
る壁面をどのような場合でも一定の高温条件に保つ様に
した。このヒータによる加熱は、主に装置全体の始動時
に有効であった。すなわち、粗引ポンプ1の排気側を真
空状態に維持することに加えて、圧縮熱による発熱と冷
却水量の調節さらに補助加熱ヒータ24による温度コン
トロールを併用させることにより、いかなる条件下でも
生成物発生が防止できるようになった。
【0027】次に本発明の第二の実施形態について、真
空排気システムの原理図である図3とトラップユニット
の詳細を示す図4を用いて説明する。この実施形態で
は、トラッップユニット70に粘性ポンプを用いてい
る。粗引ポンプ1については、第一の実施形態と同様な
ため詳細な説明は省略する。50はトラップユニット7
0の吸入孔、51はシリンダ52の内面に形成された吸
入溝、53はこの吸入溝51と吸入孔50を連絡する流
通路である。54は高速で回転するマイクロロータ、5
5はこのマイクロロータ54の外表面に螺旋状に形成さ
れた流体圧送溝、56はこのマイクロロータ54と連結
した回転軸、57はこの回転軸56を支持する軸受であ
る。58は軸受57を収納する上部ハウジング、59は
回転軸56を駆動するモータである。60はマイクロロ
ータ54の下部に配置された吐出チャンバーであり、反
応性生成物61の貯蔵タンクとしての用途を兼ねている
のは、第一の実施形態と同様である。62は前記吐出チ
ャンバー60に形成された吐出孔である。63はバイパ
スバルブの吸入口、64はバネ、65はスプール、66
は吐出口である。上記吸入口63、バネ64、スプール
65、吐出口66及びシリンダ52により、バイパスバ
ルブ67を構成している。青空チャンバー内が大気の状
態から吸引を開始した直後においては粗引ポンプと比べ
て、トラップユニット70の排気量が小さいため、粗引
ポンプ1の排気側の圧力上昇により前記バイパスバルブ
67が開放される。すなわち、前記吸入孔50から流入
した気体は、前記バイパスバルブ67を通過して直接前
記吐出チャンバー60内の空間に流入する。しかし通常
チャンバー内の圧力は急速に低下するため、バイパスバ
ルブ67はすみやかに閉じられる。
【0028】また、全体のシステムを示す図3におい
て、68は粗引ポンプ1とトラップユニット70の連結
パイプ、69は補助加熱ヒータ、71は吐出パイプであ
る。本実施形態のトラップユニット70は、粘性ポンプ
を用いているため、前記マイクロロータ54を高速で回
転させる必要がある。そのため非接触型の軸受、たとえ
ば静圧空気軸受、磁気軸受等を用いれば軸受の耐久性の
点で有利となる。また第一の実施形態では、このバイパ
スバルブ67は省略しているが、トラップユニット2の
外部に、吐出チャンバー19と粗引ポンプの吐出孔6を
連結する形でバイパスバルブの流通路を形成してもよい
(図示せず)。
【0029】
【発明の効果】本発明を反応性ガスを取扱う、たとえば
半導体プロセスの真空排気系に適用したとき次の効果が
図れる。
【0030】(1)信頼性の大幅な向上が図れる 粗引ポンプの排気側に装着するトラップユニットの吸引
作用により、反応性生成物が最も発生しやすい上記排気
側は、反応プロセスが進行中の状態では、常に適度な真
空に保たれている。したがって、この真空状態に加え
て、さらに適度な高温環境さえ保てれば、反応性ガスが
粗引ポンプ内で気体状態を保つ裕度を大幅にアップでき
る。トラップユニットは排気量が粗引ポンプと比べて、
十分に小さくてよいため、小型のポンプでよく、その構
造の選択の自由度が高い。つまり、生成物が堆積しにく
いという点のみに注目して、ポンプの型式、構造を選定
できる。
【0031】従来の粗引ポンプでは、大きな排気速度と
10-2〜10-3torr程度の低い真空到達圧、重い重
量のロータを高速で回転させるために必要な軸受部の高
い信頼性等のすべての条件を満足せねばならず、型式と
構造の選定には大きな制約条件があった。
【0032】本発明では、たとえば実施形態で説明した
ように、トラップユニットのマイクロロータを片持ち構
造にして、上部から反応性ガスを吸引し、マイクロロー
タの下部には生成物が堆積できる貯蔵タンクを設けるよ
うな構造が実現できる。このような構造により、万が一
発生した反応性生成物は容易に貯蔵タンク内へ降下する
ため、回転ロータとケーシングの間の狭いギャップに堆
積せず、信頼性を大幅に改善できる。
【0033】また、トラップユニットは小型のため、反
応性ガスが通過する部分を均一に高温を保つことも容易
である。例えば、温度管理を一層確実にするためのヒー
タ等の加熱手段を用いることも容易にできる。
【0034】また万が一、トラップユニットが停止して
も、大量の空気を吸引するときのみバイパスバルブが開
放する状態にしておけば、真空排気系は運転を継続でき
る。
【0035】また、反応性ガスに対する信頼性向上以外
にも本発明の適用により、粗引ポンプの軸受寿命の大幅
な向上が図れる。その理由は、粗引ポンプの排気空間が
真空になるため、両ロータの軸方向の圧力差が軽減し、
軸受に加わるスラスト荷重が大幅に低減できるからであ
る。
【0036】(2)消費動力の大幅な低減が図れる トラップユニットの装着により、粗引ポンプの消費動力
を大幅に低減できる。半導体プロセスにおける真空ポン
プの主な役割は、真空チャンバーに繋がっている吸気側
を真空状態に保つためにある。僅かな反応性ガス、N2
パージガス等を輸送している場合でも、輸送するための
必要な有効仕事は極めて小さい。にもかかわらず従来の
粗引ポンプが大きな動力を必要とする理由は、2つのロ
ータが大気に接する部分での再膨張損失によるものであ
る。すなわち、2つのロータで形成される真空の密閉空
間に、大気側から気体が逆流するからである。
【0037】本発明では、粗引ポンプの2つのロータが
回転する空間は真空状態を保たれており、そのため再膨
張損失は発生しない。また、異形ロータのため大気中で
発生していた風損も極めて小さい。さらに二次的な効果
として、ロータのスラスト荷重の軽減による軸受損も低
減できる。
【0038】(3)静音化が図れる 本発明の適用により、粗引ポンプの大幅な静音化が図れ
る。
【0039】従来の粗引ポンプが発生する騒音の要因の
多くが、本発明により抜本的に解消できる。前述した気
体の流入・流出をともなう両膨張、異形ロータが大気中
で高速で回転することによる風切り音、タイミングギヤ
の風切り音等が根本的に解消できる。
【0040】(4)メンテナンスコストを低減できる 従来大量の冷却水による放熱を必要としたのに対して、
僅かの冷却水あるいは冷却水を省略した空冷程度で排気
側を十分な高温状態に維持できる。トラップユニットは
小さな排気量と適度な真空到達圧が得られればよく、ロ
ーコストな構成ができる。したがって、使い捨ても可能
である。等々、本発明の半導体真空設備における適用の
効果は絶大なものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態を示す真空排気システ
ムの原理図
【図2】図1に示す真空排気システムに用いるトラップ
ユニットの正面断面図
【図3】本発明の第二の実施形態を示す真空排気システ
ムの原理図
【図4】図3に示す真空排気システムに用いるトラップ
ユニットの正面断面図
【図5】従来の粗引ドライポンプの正面断面図
【図6】公知のデータである反応性ガスの状態図
【符号の説明】
1 粗引ポンプ 2 トラップユニット 3 排気ユニット

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応性ガスを輸送する粗引ポンプの排気
    側に、この粗引ポンプよりも排気量の小さな排気ユニッ
    トを連結した真空排気システムにおいて、定常回転時上
    記粗引ポンプの排気側は、反応性ガスが気体状態を保つ
    条件下で、温度、真空圧が設定されていることを特徴と
    する真空排気システム。
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