JPH0612929U - 粉粒体等の間欠定量供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 付着性の高い粉粒状の原料とか、極端に大き
な粒体または塊を含む場合でも、常に実質的な供給量を
把握しつつ原料の間欠計量供給を行い、短い時間の間で
の供給量のばらつきを少なくする。 【構成】 原料ホッパー１内の原料Ｍをほぼ一定量ずつ
収容部４に収容する容積形分取器３と、容積形分取器３
の搬出側に受取容器を兼用する計量器６を備え、計量器
６の原料収容済の重量と排出後の重量から実計量値を算
出して基準値と比較し、次回の計量時間間隔を算出して
計量器６の自動開閉器７を作動させる制御器８を設け、
計量時間間隔の制御により、粉粒体等を間欠的に定量供
給する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、例えば原料が粉または粒状の物体であって、これを間欠的に計量 しつつ供給する場合に用いられるようにした粉粒体等の間欠定量供給装置に関す る。

【０００２】

【従来の技術】

従来のこの種の間欠定量供給装置には、一般に、図２に示すように、供給する 原料を収容する原料ホッパー１１と、原料ホッパー１１の排出部１２に接続され て変速可能なモータ１３に駆動されるスクリュウ型の搬出器１４と、底部に一定 時間間隔毎に開閉する自動開閉器１５を備えて搬出器１４の排出側に接続された 受取容器を兼用する計量器１６とを備え、原料収容済みの計量器１６の計量値を 基準値と比較して、その誤差に基づいて上記搬出器１４の搬出量が修正されるよ うにモータ１３を変速する制御器１７を付設した装置が用いられている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の装置は、計量する原料が付着性の高いものであったり、大きい塊が 混じっているような場合に、さらさらな粉粒体の場合のような流量に基づく連続 的な定量供給ができ難くなるので、一定時間間隔で計量器に原料を一旦収容して 計量した後供給する、という間欠的な供給を行う。そして、毎回の計量値を所定 の基準値と比較して、次回の計量時までにその誤差が修正されるよう搬出器側の 原料搬出量を増加するかまたは減少するように制御し、ある程度長い時間の間で は平均して時間当りの供給量が所望量に達するようにしていた。

【０００４】 この従来の装置によれば、常に、修正された供給量が一定時間後の次回の計量 時まで継続する。そのために、短い時間の間ではばらつきがあり、例えば、計量 供給する原料を添加物として主原料に配合しつつ、連続的に物を生産する場合な どに、配合比が変わって製品むらを生じ易い欠点がある。また、１回の計量時の 誤差修正が次回以後にも波及して収束するまでに時間を要する欠点もある。

【０００５】 そのために、この種の間欠定量供給装置において、付着性の高い原料の場合と か極端に大きな粒体または塊を含む場合でも、常に実質的な供給量を把握しつつ 原料の間欠供給ができ、短い時間の間での供給量のばらつきを解消できるように することが、解決すべき課題となっていた。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記の課題を解決するために、計量供給される原料を収容する原料ホ ッパーと、原料ホッパーの排出部に接続され、原料をほぼ一定量ずつ収容部に収 容して搬出部へ連続的に搬出する容積形分取器と、底部に自動開閉器を備えて容 積形分取器の搬出側に接続された受取容器を兼用する計量器とを備え、原料収容 済みの計量器の重量から自動開閉器を開いて原料を排出した後の計量器の重量を 差し引いて実計量値を算出し、この実計量値を基準供給値と比較して次回の自動 開閉器を開放するまでの時間間隔を指令するよう作動する制御器を設けてなる粉 粒体等の間欠定量供給装置を提供するものである。

【０００７】

【作用】

本考案装置は、容積形分取器で原料をほぼ一定量ずつ収容部に収容し、排出側 の受取容器を兼用する計量器でこれを計量し、原料排出後の計量器の重量を差し 引いて実計量値を算出して基準値と比較し、毎回ごとに次回の計量時までの時間 間隔を増減するようにしたので、時間当りの実際の供給量と所定の基準量とが常 に接近し、誤差とともに時間当りのばらつきがきわめて少なくなる。 以上のようにして本考案は、従来の欠点を除去したものである。

【０００８】

【実施例】

以下に本考案の実施例を図面について説明する。 図１に示すように、本装置は、計量供給すべき原料Ｍを収容する原料ホッパー １と、原料ホッパー１の排出部２に接続され、原料Ｍをほぼ一定量ずつ収容部４ に収容して搬出部５へ連続的に搬出する容積形分取器３と、底部に自動開閉器７ を備えて容積形分取器３の搬出側に接続された受取容器を兼用する計量器６とを 備え、原料収容済みの計量器６の重量から自動開閉器７を開いて原料Ｍを排出し た後の計量器５の重量を差し引いて実計量値を算出し、この実計量値を基準供給 値と比較して次回の自動開閉器７を開放するまでの時間間隔を指令するよう作動 する制御器８を有する。

【０００９】 容積形分取器３は、原料ホッパー１の排出部２の下面に沿って一方回転するデ ィスク型をなし、周縁部に多数の収容部４を等間隔に配置し、モータ９によって 断続的に駆動され、収容部４に収容した原料Ｍを計量器６に投入する。 原料Ｍを受け取った計量器６は、その重量を測定され、制御器８からの指令に よって自動開閉器７を作動させて間欠的に原料Ｍを系外へ供給する。 制御器８は原料Ｍを受け取った時の計量器６の計量値から自動開閉器７を開い て原料Ｍを排出した後の計量器５の重量を差し引いて実計量値を検出し、実計量 値を基準供給値と比較して次回の自動開閉器７を開放するまでの時間間隔を算出 して自動開閉器７に作動指令を出す。

【００１０】 容積形分取器３は、ディスク型をした図示の態様に限らず、ほぼ一定量の原料 Ｍを収容して搬出位置までの移動時間を変更可能にしたものであればよく、例え ば原料ホッパー１の排出部２と計量器６との間で収容部４を往復反転するように 構成してもよい。また、個々の収容部４の容量もほぼ一回の供給量にした図示の 態様に限らず、複数回の搬出で一回の計量分に達するようにしてもよい。

【００１１】

【表１】

【表２】 基準供給量 Ｍｇ／ｔ秒とした時 毎回の計量値ｍｇとすると ｔ×ｍｇ／Ｍｇ＝ｔｍ秒（次回投入時間） 表１は従来の間欠定量供給を示し、表２は本考案の間欠定量供給を示す。 表１に示すように、従来の装置は一定時間間隔で材料供給を行い、１回毎の供 給量を増減して平均的には基準値を満たすようにしている。 これに対して本考案の装置は、基準供給流量のもとで投入時間間隔を加減する ので短い時間間隔の間でのばらつきが小さくなり、時間当りの供給精度が向上す る。 また、本考案の装置は、１回毎の原料供給量も実計量値として正確に把握され るので、トータルの精度も向上する。

【００１２】

【考案の効果】

以上のように、原料を収容する原料ホッパーと、原料ホッパーの排出部に接続 され、原料をほぼ一定量ずつ収容部に収容して搬出部へ連続的に搬出する容積形 分取器と、底部に自動開閉器を備えて容積形分取器の搬出側に接続された受取容 器を兼用する計量器とを備え、原料収容済みの計量器の重量から自動開閉器を開 いて原料を排出した後の計量器の重量を差し引いて実計量値を算出し、この実計 量値を基準供給値と比較して次回の自動開閉器を開放するまでの時間間隔を指令 するよう作動する制御器を設け、供給すべき原料を容積で速やかに分取し、実供 給値を算出して基準供給値に対する供給値の変動分を、投入時間間隔の変動分と してこれを加減するようにした本考案によれば、従来装置に較べて短い時間間隔 の間でのばらつきが小さく、総供給量もより正確になり、原料の付着性が高い場 合とか、原料中に大きな塊がある場合の間欠定量供給の精度が向上するという実 用的効果を奏することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本考案の実施例の構成を説明する一部切
欠立面図

【図２】図２は従来例の構成を説明する一部切欠立面図

【符号の説明】

Ｍ 原料 １ 原料ホッパー ２ 排出部 ３ 容積型分取器 ４ 収容部 ５ 搬出部 ６ 計量器 ７ 自動開閉器 ８ 制御器 ９ モータ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 原料Ｍを収容する原料ホッパー１と、原
   料ホッパー１の排出部２に接続され、原料Ｍをほぼ一定
   量ずつ収容部４に収容して搬出部５へ連続的に搬出する
   容積形分取器３と、底部に自動開閉器７を備えて容積形
   分取器３の搬出側に接続された受取容器を兼用する計量
   器６とを備え、原料収容済みの計量器６の重量から自動
   開閉器７を開いて原料Ｍを排出した後の計量器６の重量
   を差し引いて実計量値を算出し、この実計量値を基準供
   給値と比較して次回の自動開閉器を開放するまでの時間
   間隔を指令するよう作動する制御器８を設けてなる粉粒
   体等の間欠定量供給装置。