JPH06128736A - スパッタリングターゲット - Google Patents
スパッタリングターゲットInfo
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- JPH06128736A JPH06128736A JP30619992A JP30619992A JPH06128736A JP H06128736 A JPH06128736 A JP H06128736A JP 30619992 A JP30619992 A JP 30619992A JP 30619992 A JP30619992 A JP 30619992A JP H06128736 A JPH06128736 A JP H06128736A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 スパッタリングターゲットに関し、信頼性の
高い配線膜の形成を目的とする。 【構成】 アルミニウム合金の熱処理時の温度条件を選
択することにより、アルミニウム合金スパッタリングタ
ーゲットの合金中に析出する溶質元素の平均直径が0.
1mm以下となるように小さくして、スパッタリングの際
の異常放電の回数を減らし、このターゲットから得られ
る配線膜中に形成される大きなサイズのパーティクルの
個数を減らすことで、LSI等の配線における短絡等を
防止する。
高い配線膜の形成を目的とする。 【構成】 アルミニウム合金の熱処理時の温度条件を選
択することにより、アルミニウム合金スパッタリングタ
ーゲットの合金中に析出する溶質元素の平均直径が0.
1mm以下となるように小さくして、スパッタリングの際
の異常放電の回数を減らし、このターゲットから得られ
る配線膜中に形成される大きなサイズのパーティクルの
個数を減らすことで、LSI等の配線における短絡等を
防止する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スパッタリングターゲ
ットに関し、更に詳しくは、アルミニウム合金から成る
薄膜を形成させる際に使用されるアルミニウム合金スパ
ッタリングターゲットに関する。
ットに関し、更に詳しくは、アルミニウム合金から成る
薄膜を形成させる際に使用されるアルミニウム合金スパ
ッタリングターゲットに関する。
【0002】
【従来の技術】LSI等の半導体装置では、素子相互間
並びに素子と外部との間のアルミニウム配線は、まずス
パッタリング法により1μm厚み程度の一様な薄膜とし
て形成された後、リソグラフィーによって微細な配線パ
ターンに形成される。スパッタリング法においては、目
的とする配線組成に従いターゲットの材料組成が選択さ
れる。
並びに素子と外部との間のアルミニウム配線は、まずス
パッタリング法により1μm厚み程度の一様な薄膜とし
て形成された後、リソグラフィーによって微細な配線パ
ターンに形成される。スパッタリング法においては、目
的とする配線組成に従いターゲットの材料組成が選択さ
れる。
【0003】アルミニウム合金からなるスパッタリング
ターゲットでは、一般にアルミニウム配線の機械的特性
等の向上のために、少量の溶質元素が添加されている。
即ち、溶媒を成すアルミニウム中には、例えば、0.0
1〜3重量%のSi元素、或いは、0.01〜3重量%
のSi元素の他に0.01〜3重量%のCu、Ti、Pd、
Zr、Hf、及びY、Scを含む希土類元素から成る元素
の1種又は2種以上が、このアルミニウム合金の溶質元
素として含まれている。
ターゲットでは、一般にアルミニウム配線の機械的特性
等の向上のために、少量の溶質元素が添加されている。
即ち、溶媒を成すアルミニウム中には、例えば、0.0
1〜3重量%のSi元素、或いは、0.01〜3重量%
のSi元素の他に0.01〜3重量%のCu、Ti、Pd、
Zr、Hf、及びY、Scを含む希土類元素から成る元素
の1種又は2種以上が、このアルミニウム合金の溶質元
素として含まれている。
【0004】スパッタリングに際しては、スパッタリン
グターゲットを負電位に、薄膜を形成すべき基板を正電
位に夫々維持し、Ar等のスパッタガスを導入した真空
槽内に双方を対向させて配置する。ターゲット及び基板
の間の電界によりグロー放電が生じ、スパッタガスはこ
の放電によりイオン化される。生じたイオンは、電界に
より加速されてターゲットのスパッタ面に照射され、ス
パッタ面からターゲット物質を蒸発させる。このターゲ
ット物質は、スパッタ面に対向して配された基板上に堆
積して薄膜を形成する。
グターゲットを負電位に、薄膜を形成すべき基板を正電
位に夫々維持し、Ar等のスパッタガスを導入した真空
槽内に双方を対向させて配置する。ターゲット及び基板
の間の電界によりグロー放電が生じ、スパッタガスはこ
の放電によりイオン化される。生じたイオンは、電界に
より加速されてターゲットのスパッタ面に照射され、ス
パッタ面からターゲット物質を蒸発させる。このターゲ
ット物質は、スパッタ面に対向して配された基板上に堆
積して薄膜を形成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】スパッタリング法によ
りアルミニウム合金から成る配線膜を形成すると、その
配線膜の一部には、アルミニウム合金を構成する溶質元
素の一部が微細な粒子(パーティクル)となって存在す
ることが知られている。かかるパーティクルは、リソグ
ラフィの際にまとまって除去又は残される傾向がある。
このため、パーティクルが配線パターンの縁部附近に存
在する場合には、リソグラフィの際に所定のパターン通
りに除去できず、1つの塊りとなって配線パターン外に
残されることがある。
りアルミニウム合金から成る配線膜を形成すると、その
配線膜の一部には、アルミニウム合金を構成する溶質元
素の一部が微細な粒子(パーティクル)となって存在す
ることが知られている。かかるパーティクルは、リソグ
ラフィの際にまとまって除去又は残される傾向がある。
このため、パーティクルが配線パターンの縁部附近に存
在する場合には、リソグラフィの際に所定のパターン通
りに除去できず、1つの塊りとなって配線パターン外に
残されることがある。
【0006】近年の高集積化されたLSI等では、1μ
mオーダーの微細な配線パターンが形成される。かかる
微細な配線パターン中にあって、例えば1μm程度以上
の大きなサイズのパーティクルが、リソグラフィの際に
まとまって配線パターン外に残される場合には、隣接す
る配線間を短絡するおそれがある。従って、パーティク
ルは、LSI等においてその信頼性を損ね或いは歩留り
の低下を生ずる原因となる。
mオーダーの微細な配線パターンが形成される。かかる
微細な配線パターン中にあって、例えば1μm程度以上
の大きなサイズのパーティクルが、リソグラフィの際に
まとまって配線パターン外に残される場合には、隣接す
る配線間を短絡するおそれがある。従って、パーティク
ルは、LSI等においてその信頼性を損ね或いは歩留り
の低下を生ずる原因となる。
【0007】本発明は、上記LSI等におけるパーティ
クルの発生を防止することで、高集積化されたLSIの
配線路における短絡等を防止し、もって信頼性の高い配
線パターンの形成を可能とする、改良されたアルミニウ
ム合金スパッタリングターゲットを提供することを目的
とする。
クルの発生を防止することで、高集積化されたLSIの
配線路における短絡等を防止し、もって信頼性の高い配
線パターンの形成を可能とする、改良されたアルミニウ
ム合金スパッタリングターゲットを提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明のアルミニウム合金スパッタリングターゲッ
トは、アルミニウム合金中に析出する溶質元素の最大直
径を0.1mm以下としたことを特徴とするものである。
め、本発明のアルミニウム合金スパッタリングターゲッ
トは、アルミニウム合金中に析出する溶質元素の最大直
径を0.1mm以下としたことを特徴とするものである。
【0009】本発明者らは、信頼性の高い配線パターン
の形成を可能とするアルミニウム合金スパッタリングタ
ーゲットの提供を目的とし、アルミニウム合金の熱処理
の条件を種々に変えることで、アルミニウム合金内にお
いて粒子として析出する溶質元素のサイズが夫々異なる
ターゲットを多数試作し、これらターゲットを使用する
スパッタリングの際の放電の安定性、並びに、これらタ
ーゲットから得られる配線中のパーティクルについて検
討を重ねた結果、本発明の基礎を成す知見を得た。
の形成を可能とするアルミニウム合金スパッタリングタ
ーゲットの提供を目的とし、アルミニウム合金の熱処理
の条件を種々に変えることで、アルミニウム合金内にお
いて粒子として析出する溶質元素のサイズが夫々異なる
ターゲットを多数試作し、これらターゲットを使用する
スパッタリングの際の放電の安定性、並びに、これらタ
ーゲットから得られる配線中のパーティクルについて検
討を重ねた結果、本発明の基礎を成す知見を得た。
【0010】この知見によれば、一般的にアルミニウム
合金ターゲットでは、合金内に存在する溶質元素の一部
が熱処理の際に粒子として析出し、この析出粒子は、例
えば0.2mm程度の大きな直径を有する場合がある。大
きなサイズの析出粒子は、スパッタリングの際にスパッ
タリングターゲットのスパッタ面附近の電界を局部的に
乱し、放電電流をこのパーティクル部分に集中させて異
常放電を引き起こす。異常放電が発生すると、その部分
のターゲット物質は、まとまって液状又はクラスタ状と
なってスパッタ面から飛散して基板上に至り、このクラ
スタ状のターゲット物質が核となって薄膜中にパーティ
クルを形成する。
合金ターゲットでは、合金内に存在する溶質元素の一部
が熱処理の際に粒子として析出し、この析出粒子は、例
えば0.2mm程度の大きな直径を有する場合がある。大
きなサイズの析出粒子は、スパッタリングの際にスパッ
タリングターゲットのスパッタ面附近の電界を局部的に
乱し、放電電流をこのパーティクル部分に集中させて異
常放電を引き起こす。異常放電が発生すると、その部分
のターゲット物質は、まとまって液状又はクラスタ状と
なってスパッタ面から飛散して基板上に至り、このクラ
スタ状のターゲット物質が核となって薄膜中にパーティ
クルを形成する。
【0011】実験によれば、前記析出粒子の最大直径を
約0.1mm以下に小さくすることで、スパッタリングの
際の異常放電の発生回数が大幅に減少することが判明し
た。従って、析出粒子の最大直径を0.1mm以下に小さ
くすることにより、スパッタリングターゲットのスパッ
タ面におけるクラスタ状のターゲット物質の飛散を防止
することができ、LSIの配線パターン中にあって配線
路の短絡等の原因となる大きなサイズのパーティクルの
発生を抑えることができる。
約0.1mm以下に小さくすることで、スパッタリングの
際の異常放電の発生回数が大幅に減少することが判明し
た。従って、析出粒子の最大直径を0.1mm以下に小さ
くすることにより、スパッタリングターゲットのスパッ
タ面におけるクラスタ状のターゲット物質の飛散を防止
することができ、LSIの配線パターン中にあって配線
路の短絡等の原因となる大きなサイズのパーティクルの
発生を抑えることができる。
【0012】上記のようにアルミニウム合金中におい
て、溶質元素の析出粒子のサイズを小さくすることは、
アルミニウムターゲットの製造工程中に、ターゲット材
料に対し所定の熱処理を施すことによって得られる。
て、溶質元素の析出粒子のサイズを小さくすることは、
アルミニウムターゲットの製造工程中に、ターゲット材
料に対し所定の熱処理を施すことによって得られる。
【0013】例えば半連続鋳造法から急冷凝固によって
得られたアルミニウム合金を、一旦、液相及び固相が共
存する温度領域である約500〜650℃の温度で30
分以上の間加熱する。この加熱後、10分以内に室温に
迄急冷することで溶質の固溶率が95%以上の合金を得
る。しかる後に、得られたアルミニウム合金を再び約2
00〜400℃の範囲の温度を選択して5〜30分の間
二次熱処理を行う。この二次熱処理により、合金中に固
溶体となっていた溶質の一部を平均直径が0.1mm以下
の微細な粒径として析出させる。
得られたアルミニウム合金を、一旦、液相及び固相が共
存する温度領域である約500〜650℃の温度で30
分以上の間加熱する。この加熱後、10分以内に室温に
迄急冷することで溶質の固溶率が95%以上の合金を得
る。しかる後に、得られたアルミニウム合金を再び約2
00〜400℃の範囲の温度を選択して5〜30分の間
二次熱処理を行う。この二次熱処理により、合金中に固
溶体となっていた溶質の一部を平均直径が0.1mm以下
の微細な粒径として析出させる。
【0014】二次熱処理において選択する温度は、アル
ミニウム合金の純度及び組成並びにその材料に対する以
前の熱処理条件により異なるので、一義的に定まるもの
ではない。しかし、これら純度、組成及び以前の熱処理
条件により選択すべき温度が定まるので、実験的にこの
温度を容易に見出すことができる。
ミニウム合金の純度及び組成並びにその材料に対する以
前の熱処理条件により異なるので、一義的に定まるもの
ではない。しかし、これら純度、組成及び以前の熱処理
条件により選択すべき温度が定まるので、実験的にこの
温度を容易に見出すことができる。
【0015】
【好適な実施の態様】本発明のスパッタリングターゲッ
トは、好ましくは、以下のようにして製造される。即
ち、溶媒を構成する高純度アルミニウム(純度99.9
99%)に、溶質として、全重量比で0.01〜3%の
高純度Si元素(純度99.999%)を添加、或い
は、全重量比で0.01〜3%の高純度Si元素と、
0.01〜3%のCu、Ti、Pd、Zらr、Hf、及び
Y、Scを含む希土類元素から成る元素の1種又は2種
以上とを添加すると共に、これらを溶解混合し、半連続
鋳造法によって鋳造する。これにより、100〜200
mm程度の直径で、且つ1〜5m程度のアルミニウム合金
の丸棒を製作する。なお、丸棒の直径、長さ等の大きさ
は任意に選定可能である。
トは、好ましくは、以下のようにして製造される。即
ち、溶媒を構成する高純度アルミニウム(純度99.9
99%)に、溶質として、全重量比で0.01〜3%の
高純度Si元素(純度99.999%)を添加、或い
は、全重量比で0.01〜3%の高純度Si元素と、
0.01〜3%のCu、Ti、Pd、Zらr、Hf、及び
Y、Scを含む希土類元素から成る元素の1種又は2種
以上とを添加すると共に、これらを溶解混合し、半連続
鋳造法によって鋳造する。これにより、100〜200
mm程度の直径で、且つ1〜5m程度のアルミニウム合金
の丸棒を製作する。なお、丸棒の直径、長さ等の大きさ
は任意に選定可能である。
【0016】半連続鋳造法では、その冷却工程を介して
比較的早い凝固速度で製品の凝固が行われるが、かかる
凝固速度によっても、鋳造中に添加した溶質元素の一部
が大きな析出粒子となって析出又は偏析する。この析出
又は偏析した溶質を再び固溶体とするために、半連続鋳
造法等によって得られたアルミニウム合金を、更に、5
00〜650℃の温度で30分以上加熱する。この一次
熱処理によって、合金中に析出していた溶質元素は再び
アルミニウム溶媒中に溶解する。この温度状態から、ア
ルミニウム合金を水中に浸漬する、若しくはこれに水を
噴霧する等により、室温又はそれ以下の温度まで急冷す
る。この冷却は、10分以内の時間で、通常は1分以内
の時間で行われる。
比較的早い凝固速度で製品の凝固が行われるが、かかる
凝固速度によっても、鋳造中に添加した溶質元素の一部
が大きな析出粒子となって析出又は偏析する。この析出
又は偏析した溶質を再び固溶体とするために、半連続鋳
造法等によって得られたアルミニウム合金を、更に、5
00〜650℃の温度で30分以上加熱する。この一次
熱処理によって、合金中に析出していた溶質元素は再び
アルミニウム溶媒中に溶解する。この温度状態から、ア
ルミニウム合金を水中に浸漬する、若しくはこれに水を
噴霧する等により、室温又はそれ以下の温度まで急冷す
る。この冷却は、10分以内の時間で、通常は1分以内
の時間で行われる。
【0017】得られた丸棒に、圧延又は鍛造等によって
圧縮加工を加え、ターゲットとしての成形加工を行った
後、再び加熱し、ターゲット材料の純度及び組成並びに
以前の熱処理により定まる200〜400℃の間の温度
を選択し、5〜30分間、通常は10〜20分間の二次
熱処理を行った後室温に迄冷却する。二次熱処理の選択
温度によって、室温に迄低下した合金内の溶質の一部
は、その直径が0.1mm以下の微細な粒子になって析出
すると共に合金内に均一に分散する。
圧縮加工を加え、ターゲットとしての成形加工を行った
後、再び加熱し、ターゲット材料の純度及び組成並びに
以前の熱処理により定まる200〜400℃の間の温度
を選択し、5〜30分間、通常は10〜20分間の二次
熱処理を行った後室温に迄冷却する。二次熱処理の選択
温度によって、室温に迄低下した合金内の溶質の一部
は、その直径が0.1mm以下の微細な粒子になって析出
すると共に合金内に均一に分散する。
【0018】溶質元素の析出粒子の最大直径は、好まし
くは0.05mm以下である。析出粒子の直径を小さくす
るためには、二次熱処理の温度をできるだけ低く設定す
る。析出粒子のサイズが小さいほど、異常放電の発生が
抑えられ、従って薄膜中に形成されるパーティクルのサ
イズ及び個数がいずれも低下するので好ましい。
くは0.05mm以下である。析出粒子の直径を小さくす
るためには、二次熱処理の温度をできるだけ低く設定す
る。析出粒子のサイズが小さいほど、異常放電の発生が
抑えられ、従って薄膜中に形成されるパーティクルのサ
イズ及び個数がいずれも低下するので好ましい。
【0019】
【実施例】下記の如く、アルミニウム合金から成るスパ
ッタリングターゲットを試作し、この試料ターゲットを
使用して行われるスパッタリング法により、ウエハ表面
のSiO2絶縁膜上にアルミニウム合金薄膜を形成した。
実施例及び比較例の試料ターゲットについて、析出粒子
の直径、スパッタリングの際の異常放電の回数、及び、
これら試料ターゲットからスパッタリングにより形成さ
れる薄膜中のパーティクル個数によって比較することと
した。
ッタリングターゲットを試作し、この試料ターゲットを
使用して行われるスパッタリング法により、ウエハ表面
のSiO2絶縁膜上にアルミニウム合金薄膜を形成した。
実施例及び比較例の試料ターゲットについて、析出粒子
の直径、スパッタリングの際の異常放電の回数、及び、
これら試料ターゲットからスパッタリングにより形成さ
れる薄膜中のパーティクル個数によって比較することと
した。
【0020】試作するターゲットのアルミニウム合金材
料の種類として、現在LSI等に最も多く採用されてい
るアルミニウム合金である、Al−1%Si−0.5%C
u合金を採用した。評価対象の各試料ターゲットとし
て、試料1〜試料3を、前記組成の材料から夫々複数個
製作した。なお、各試料ターゲットの寸法として、直径
が250mm、厚みが15mmのものが採用された。
料の種類として、現在LSI等に最も多く採用されてい
るアルミニウム合金である、Al−1%Si−0.5%C
u合金を採用した。評価対象の各試料ターゲットとし
て、試料1〜試料3を、前記組成の材料から夫々複数個
製作した。なお、各試料ターゲットの寸法として、直径
が250mm、厚みが15mmのものが採用された。
【0021】表−1に、各試料ターゲットの夫々につい
て行った熱処理の条件を示した。後述の如く、試料1は
比較例(従来例)のターゲット試料、試料2及び3は本
発明の実施例のターゲット試料である。
て行った熱処理の条件を示した。後述の如く、試料1は
比較例(従来例)のターゲット試料、試料2及び3は本
発明の実施例のターゲット試料である。
【0022】
【表1】
【0023】各試料ターゲット1〜3の夫々の内から1
つを選んで、その断面を研磨紙(#1000)にて研磨
後、更にバフ研磨した、ケラー氏エッチング液により表
面を処理して析出物を表面に浮き出させ、金属顕微鏡に
より観察した。金属顕微鏡の倍率を1000倍とし、観
察は各ターゲットのスパッタ面の一部領域である4cm×
5cmの視野内にある最も大きな析出物の直径を、各試料
ターゲットの析出物の最大直径とした。
つを選んで、その断面を研磨紙(#1000)にて研磨
後、更にバフ研磨した、ケラー氏エッチング液により表
面を処理して析出物を表面に浮き出させ、金属顕微鏡に
より観察した。金属顕微鏡の倍率を1000倍とし、観
察は各ターゲットのスパッタ面の一部領域である4cm×
5cmの視野内にある最も大きな析出物の直径を、各試料
ターゲットの析出物の最大直径とした。
【0024】試料1は、上記のようにして決定された析
出物の最大直径が0.2mmであり、同様に、試料2では
0.05mm、試料3では0.01mmであった。従って、
試料1を比較例のターゲットとして、試料2及び試料3
を本発明の実施例のターゲットとして採用した。
出物の最大直径が0.2mmであり、同様に、試料2では
0.05mm、試料3では0.01mmであった。従って、
試料1を比較例のターゲットとして、試料2及び試料3
を本発明の実施例のターゲットとして採用した。
【0025】6インチウエハを各試料ターゲット毎に夫
々10個づつ用意し、各ウエハの表面に形成したSiO2
絶縁膜上に夫々、各試料ターゲットからアルミニウム合
金薄膜を堆積させることとした。スパッタリングは、各
ウエハについて夫々1分づつ行い、夫々に約1μm厚み
の薄膜を形成した。スパッタ装置としては、日本真空技
術株式会社製スパッタ装置MLX3000を採用し、ま
たそのスパッタリング条件としては、Ar圧力として4
×10-3Torrを、スパッタ電力として6.5Kwを、
ウエハ温度として200℃を、夫々採用した。
々10個づつ用意し、各ウエハの表面に形成したSiO2
絶縁膜上に夫々、各試料ターゲットからアルミニウム合
金薄膜を堆積させることとした。スパッタリングは、各
ウエハについて夫々1分づつ行い、夫々に約1μm厚み
の薄膜を形成した。スパッタ装置としては、日本真空技
術株式会社製スパッタ装置MLX3000を採用し、ま
たそのスパッタリング条件としては、Ar圧力として4
×10-3Torrを、スパッタ電力として6.5Kwを、
ウエハ温度として200℃を、夫々採用した。
【0026】各試料ターゲットについて、前記ウエハ1
0個のスパッタリングの間に、即ち10分間のスパッタ
リングの間に、発生した異常放電の回数を夫々記録し
た。異常放電の検知は、放電電流のピークの検出により
行った。
0個のスパッタリングの間に、即ち10分間のスパッタ
リングの間に、発生した異常放電の回数を夫々記録し
た。異常放電の検知は、放電電流のピークの検出により
行った。
【0027】上記スパッタリングにより各ウエハ上に形
成された薄膜内のパーティクル個数を測定した。測定
は、日立製作所株式会社製レーザ光式パーティクルカウ
ンタLS5000を使用し、その検出限界である約1μ
m以上のパーティクルの個数を測定することで行った。
各試料ターゲット毎の10個のウエハの薄膜中のパーテ
ィクル個数の平均値を算出し、各試料ターゲットから得
られる薄膜中のパーティクル個数とした。表−2に、各
試料ターゲット毎に、前記の如く得られた析出物の最大
直径、異常放電の発生回数、及びパーティクルの個数を
示した。
成された薄膜内のパーティクル個数を測定した。測定
は、日立製作所株式会社製レーザ光式パーティクルカウ
ンタLS5000を使用し、その検出限界である約1μ
m以上のパーティクルの個数を測定することで行った。
各試料ターゲット毎の10個のウエハの薄膜中のパーテ
ィクル個数の平均値を算出し、各試料ターゲットから得
られる薄膜中のパーティクル個数とした。表−2に、各
試料ターゲット毎に、前記の如く得られた析出物の最大
直径、異常放電の発生回数、及びパーティクルの個数を
示した。
【0028】
【表2】
【0029】上記表−2から理解できるように、析出物
の最大直径が0.2mmと大きな、比較例のターゲットの
試料1では、異常放電が10分間に41回も生じ、これ
に従って薄膜中に存在するパーティクル平均個数も13
と多い値を示した。これに対して、析出物の直径が0.
05mmの実施例のターゲット試料2では、異常放電の回
数が15回、パーティクル平均個数が7と比較例に比し
て良好な値を示した。また、析出物の直径が0.01mm
と極めて小さな実施例のターゲット試料3では、異常放
電の回数が5回、パーティクル平均個数が3となり、更
に良好な値を示した。
の最大直径が0.2mmと大きな、比較例のターゲットの
試料1では、異常放電が10分間に41回も生じ、これ
に従って薄膜中に存在するパーティクル平均個数も13
と多い値を示した。これに対して、析出物の直径が0.
05mmの実施例のターゲット試料2では、異常放電の回
数が15回、パーティクル平均個数が7と比較例に比し
て良好な値を示した。また、析出物の直径が0.01mm
と極めて小さな実施例のターゲット試料3では、異常放
電の回数が5回、パーティクル平均個数が3となり、更
に良好な値を示した。
【0030】上記結果により、ターゲット中の析出粒子
の直径が小さくなるに従い、スパッタリング中の異常放
電の回数が減少し、薄膜中のパーティクル個数が減少す
ることから、良好な薄膜が形成されることが確認され
た。即ち、前記のごとく熱処理の条件を選択すること
で、ターゲット中の析出粒子のサイズを小さくすること
ができ、このターゲットからスパッタリング法により得
られる薄膜の品質を高めることができる。
の直径が小さくなるに従い、スパッタリング中の異常放
電の回数が減少し、薄膜中のパーティクル個数が減少す
ることから、良好な薄膜が形成されることが確認され
た。即ち、前記のごとく熱処理の条件を選択すること
で、ターゲット中の析出粒子のサイズを小さくすること
ができ、このターゲットからスパッタリング法により得
られる薄膜の品質を高めることができる。
【0031】本発明のアルミニウム合金スパッタリング
ターゲットは、合金中に析出する溶質元素の直径が0.
1mm以下であることを特徴とするものであるから、アル
ミニウム合金材料の組成自体はいかようにも選択でき
る。従って、上記実施例のターゲット材料の組成に限定
されるものではなく、ターゲット材料は、目的とする配
線組成に従い任意に選択可能である。
ターゲットは、合金中に析出する溶質元素の直径が0.
1mm以下であることを特徴とするものであるから、アル
ミニウム合金材料の組成自体はいかようにも選択でき
る。従って、上記実施例のターゲット材料の組成に限定
されるものではなく、ターゲット材料は、目的とする配
線組成に従い任意に選択可能である。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のスパッタ
リングターゲットによると、スパッタリングの際に生ず
る異常放電の回数が減り、その結果、形成される薄膜中
の大きなサイズのパーティクルの個数が減るため、LS
I等の配線膜の形成に採用すると、隣接する配線相互間
で短絡等の障害が発生し難い配線パターンの形成が可能
となるので、信頼性の高い半導体装置の製造が可能とな
る。
リングターゲットによると、スパッタリングの際に生ず
る異常放電の回数が減り、その結果、形成される薄膜中
の大きなサイズのパーティクルの個数が減るため、LS
I等の配線膜の形成に採用すると、隣接する配線相互間
で短絡等の障害が発生し難い配線パターンの形成が可能
となるので、信頼性の高い半導体装置の製造が可能とな
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 アルミニウム合金中に析出する溶質元素
の最大直径を0.1mm以下としたことを特徴とするアル
ミニウム合金スパッタリングターゲット。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30619992A JPH06128736A (ja) | 1992-10-20 | 1992-10-20 | スパッタリングターゲット |
EP93108858A EP0573002A1 (en) | 1992-06-03 | 1993-06-02 | Sputtering target, wiring method for electronic devices and electronic device |
KR1019930010068A KR940006186A (ko) | 1992-06-03 | 1993-06-02 | 스퍼터링 타겟, 전자장치용 배선방법 및 전자장치 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30619992A JPH06128736A (ja) | 1992-10-20 | 1992-10-20 | スパッタリングターゲット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06128736A true JPH06128736A (ja) | 1994-05-10 |
Family
ID=17954199
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30619992A Pending JPH06128736A (ja) | 1992-06-03 | 1992-10-20 | スパッタリングターゲット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06128736A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0925564A (ja) * | 1995-07-06 | 1997-01-28 | Japan Energy Corp | アルミニウムまたはアルミニウム合金スパッタリングターゲット |
-
1992
- 1992-10-20 JP JP30619992A patent/JPH06128736A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0925564A (ja) * | 1995-07-06 | 1997-01-28 | Japan Energy Corp | アルミニウムまたはアルミニウム合金スパッタリングターゲット |
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