JPH06136524A - スパッタリングターゲット - Google Patents

スパッタリングターゲット

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JPH06136524A
JPH06136524A JP31084292A JP31084292A JPH06136524A JP H06136524 A JPH06136524 A JP H06136524A JP 31084292 A JP31084292 A JP 31084292A JP 31084292 A JP31084292 A JP 31084292A JP H06136524 A JPH06136524 A JP H06136524A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sputtering
target
wafer
thin film
initial
Prior art date
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Pending
Application number
JP31084292A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadao Ueda
忠雄 上田
Hiroshi Tamai
宏 玉井
Yasuhisa Hishitani
泰久 菱谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Kasei Corp filed Critical Mitsubishi Kasei Corp
Priority to JP31084292A priority Critical patent/JPH06136524A/ja
Publication of JPH06136524A publication Critical patent/JPH06136524A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルミニウムスパッタリングターゲットに関
し、LSI等の生産効率及び材料の歩留りの向上を目的
とする。。 【構成】 アルミニウム又はその合金から成るスパッタ
リングターゲットの表面の機械加工時に、スパッタ表面
の中心線平均粗さを5μmRa以下とすることで、ターゲ
ットからの初期のスパッタリングの際に、スパッタ表面
で発生する異常放電の回数を減少させる。これにより、
スパッタリング法によって初期ウエハに形成される配線
膜中のパーティクルの個数が減少し、初期ウエハにも良
好な薄膜が形成されるので、LSI等の生産効率及び材
料の歩留りが向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スパッタリングターゲ
ットに関し、更に詳しくは、LSI等の配線膜の形成に
好適なアルミニウム又はアルミニウム合金から成るスパ
ッタリングターゲットに関する。
【0002】
【従来の技術】LSI等の半導体装置では、素子相互間
並びに素子と外部との間の配線は、まずスパッタリング
法により1μm厚み程度の一様な薄膜として形成され、
その後リソグラフィー等によって微細な配線パターンに
形成される。スパッタリング法においては、目的とする
配線組成に従ってスパッタリングターゲットが適宜選択
され、例えば、LSIにおいてアルミニウム又はアルミ
ニウム合金から成る配線膜を形成するためには、アルミ
ニウム又はアルミニウム合金(以下単にアルミニウムと
もいう)から成るターゲットが使用される。
【0003】スパッタリングに際しては、スパッタリン
グターゲットを負電位に、薄膜を形成すべき基板を正電
位に夫々維持して、Ar等のスパッタガスを導入した真
空槽内に双方を対向させて配置する。ターゲット及び基
板の間の電界によりグロー放電が生じ、スパッタガスは
この放電によりイオン化される。生じたイオンは、電界
により加速されてターゲットのスパッタ面に照射され、
スパッタ面からターゲット物質を蒸発させる。蒸発した
ターゲット物質は、スパッタ面に対向して配された基板
上に堆積して薄膜を形成する。
【0004】スパッタリング法による薄膜形成では、各
ウエハに形成される薄膜の形成速度が一様であることの
他に、各ウエハの面内の膜厚分布が均一であることが重
要であり、このために種々の手段が採られている。ここ
で、面内の膜厚分布の良好性を示す指数Tは、その薄膜
の最大厚みTmaxと、最小厚みTminとにより、T=(T
max−Tmin)/(Tmax+Tmin)で表され、小さな値の
指数Tを与えるスパッタリングが良好なスパッタリング
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、1つのター
ゲットからは、多数のウエハに薄膜が形成される。この
場合、新しいターゲットを使用し始め、まだスパッタリ
ングが安定していないときの初期のウエハでは、その後
スパッタリングが安定したときに薄膜が形成される後の
ウエハに比して、薄膜の形成速度が遅いこと、並びに、
形成される薄膜の面内分布が一様でないこと、即ち前記
指数Tが大きいことが知られている。このように、1つ
のターゲットを使用し始めてそのスパッタリングが安定
するまでに時間を要することは、必然的にLSI等の生
産効率及び材料の歩留りを低下させる。
【0006】ここで、薄膜の面内分布には、スパッタリ
ングの際に薄膜中に形成される微細な粒子(パーティク
ル)が関係することが知られている。しかし、このパー
ティクルが形成される原因が未だ解明されておらず、従
って、新しいターゲットからスパッタリングを受ける初
期のウエハにおける面内の膜厚分布の安定についても未
だ解決されていない。
【0007】上記に鑑み、本発明は、新しいターゲット
からのスパッタリングにより形成される初期の薄膜の面
内分布が良好である、改良されたスパッタリングターゲ
ットを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】前記目的を達成
するため、本発明のアルミニウムスパッタリングターゲ
ットは、スパッタ面の中心線平均粗さが5μmRa以下で
あることを特徴とするものである。
【0009】本発明者らは、アルミニウムスパッタリン
グターゲットについて、その機械加工による仕上後のタ
ーゲットの表面粗さと、スパッタリングの際の放電安定
性及びターゲットから形成される薄膜の膜質との関係に
ついて鋭意検討を行い、またその検討に基づいて実験を
重ねた。その結果、これらの関係について本発明の基礎
を成す知見を獲得するに至った。
【0010】上記知見によれば、スパッタリングにより
形成される薄膜中の大きなサイズのパーティクルの発生
状況は、スパッタリングの際におけるスパッタリングタ
ーゲットのスパッタ面の放電の安定性に大きく関係し、
更にこの放電の安定性は、アルミニウムスパッタリング
ターゲットのスパッタ面の表面粗さに関係する。即ち、
スパッタ面の表面粗さを所定の範囲とすることでスパッ
タリングの際のスパッタ面における放電が安定し、この
安定な放電が、初期のウエハにおける薄膜中のパーティ
クルの発生を抑え、その薄膜の膜厚分布を良好とするも
のである。
【0011】実験の結果、スパッタリングターゲットの
スパッタ面について、その機械加工仕上時の中心線平均
粗さを5μmRa以下に抑えることにより、特に初期のス
パッタリングの際に安定な放電が確保できる。これによ
り、初期のウエハの配線膜中に形成される大きなサイズ
のパーティクルの発生が抑えられ、良好な膜厚分布が得
られる。
【0012】前記スパッタ面の中心線平均粗さを5μm
Ra以下にすることは、ターゲット切削の最終仕上であ
る面削加工時に、旋盤の回転速度とバイトの送り速度を
調節すること、及び、バイトの耐摩耗性を向上させるた
めにダイヤモンド製バイト或いは超合金バイト等を使用
すること、又は、その機械加工に加えて所定の研磨紙等
により研磨仕上を行うことにより得られる。特に、スパ
ッタ面の中心線平均粗さを3〜5μmRaの範囲に維持す
ると、更に安定な放電が得られることが判明した。
【0013】
【実施例】本発明の効果を確認するため、以下のごと
く、本発明の実施例のアルミニウムスパッタリングター
ゲットと、比較例のアルミニウムスパッタリングターゲ
ットとを夫々試作して、これらから夫々多数のウエハ上
にスパッタリング法により順次薄膜を形成し、そのスパ
ッタリングの際における放電の安定性、初期のウエハか
ら後のウエハで夫々得られる薄膜の膜厚の面内分布、及
び形成されるパーティクルの発生個数について、各ター
ゲット間で比較を行った。
【0014】評価対象のターゲットは、いずれも同じ熱
処理条件により製造した。即ち、連続鋳造法により得ら
れたアルミニウム合金材料を、500℃で12時間熱処
理し、1分以内で急冷し、更にその後400℃で5分間
の熱処理を行った。水冷後70%の圧縮加工を行い、こ
れにより、ターゲット試料のビレットが得られた。各ビ
レットを研削加工し、スパッタ面の中心線平均粗さが夫
々3.2μmRa及び5.0μmRaの実施例のターゲッ
ト、並びに中心線平均粗さが6.4μmRaの比較例のタ
ーゲットを得た。各ターゲット試料は、この研削によ
り、直径250mmで15mm厚みの円板形状とした。
【0015】各ターゲット試料毎に、多数のウエハ上に
スパッタリングにより順次薄膜を形成した。ウエハには
6インチウエハを使用した。各ターゲット試料につい
て、スパッタ開始時のウエハから50枚目のウエハ迄、
即ち初期50枚のウエハのスパッタリングの際に発生し
た異常放電の回数を夫々測定した。この回数比較によ
り、各ターゲット試料相互の放電の初期安定性を比較す
ることとした。また、このとき形成された各薄膜中のパ
ーティクル数を測定した。
【0016】なお、異常放電とは、放電電流がスパッタ
面の一部に集中することをいう。異常放電が発生する
と、スパッタ面のその部分のターゲット物質がまとまっ
て液状又はクラスタ状に基板に向かって飛散し、薄膜中
にパーティクルが形成される。異常放電は、スパッタリ
ングの際の放電電流のピークの検出によりその発生が検
出できる。
【0017】更に、各ターゲット試料から夫々得られた
膜厚の膜厚分布について、その同じターゲットから得ら
れた薄膜の各ロット間の変化を求め、この変化について
各ターゲット相互間で比較することとした。
【0018】ここで、各ターゲット夫々からスパッタリ
ングを受けた各ウエハについて、最初から100枚目〜
104枚目迄の5枚のウエハ群を、正規の膜厚分布が得
られる第一のロットとし、最初から1枚目〜5枚目迄の
初期5枚のウエハ群を初期膜厚分布が得られる第二のロ
ットとした。各ウエハの薄膜の厚みを夫々5箇所測定
し、最大及び最小の膜厚Tmax、Tminを検出してこれか
ら前述の如く、各ウエハ毎の膜厚分布指数を得た。第一
のロットの薄膜の膜厚分布指数の平均値T1と、第二の
ロットの薄膜の膜厚分布指数の平均値T2とを求め、こ
れらから、夫々のターゲット試料についての薄膜の面内
分布変化率H(%)を H=100×(T2−T1)/T1 として計算した。
【0019】上記で得られた各ターゲット試料毎の各デ
ータを、ターゲット試料のスパッタ面の中心線平均粗さ
と共に表−1に示した。
【表1】
【0020】表−1から明らかなように、スパッタ面の
中心線平均粗さが5.0μmRaの実施例のターゲット試
料2によると、発生する異常放電の回数が3と最も少
く、これに従ってパーティクルの発生個数が2個と少
く、面内分布変化率も7.5%と最も小さい。スパッタ
面の中心線平均粗さが3.2μmRaと最も小さな実施例
のターゲット試料1の場合には、異常放電の回数が5、
これに従ってパーティクル発生数が4個と、比較例のタ
ーゲット試料3の異常放電回数18及びパーティクル個
数15に比して少く、また、面内分布変化率も9.0%
と比較例の15.1%に比して充分に少ない。
【0021】上記実施例のスパッタリングターゲットで
は、初期のスパッタリングの際の異常放電の回数が減少
し、その結果、初期のウエハに形成される薄膜中のパー
ティクル個数が減少するため、初期のウエハにおける薄
膜の膜厚分布が、一般にスパッタリングが安定する後の
ウエハの膜厚分布に近く、極めて良好な初期膜厚分布が
得られることが明かとなった。従って、実施例のスパッ
タリングターゲットを使用すると、従来のスパッタリン
グターゲットに比して、初期のウエハにもより良好な薄
膜が形成され、材料の歩留りが向上する。
【0022】なお、実施例のターゲット試料1及び2相
互を比較すると、スパッタ面の中心線平均粗さが3.2
μmRaと最も小さなターゲット試料1よりも、中心線平
均粗さが5.0μmRaのターゲット試料2の方が、異常
放電回数、パーティクル発生数及び面内分布変化率の何
れについても良好な値を示した。即ち、平均粗さを極端
に小さくした精度の高い機械加工よりも、適当な数値の
平均粗さによる機械加工を採用したターゲットの方が良
好な薄膜を形成できるという結果が得られた。
【0023】上記理由は、必ずしも明らかではないが、
例えば、あまり表面粗さの数値を小さくすると、、機械
加工時に完全には削り取られなかった極めて微小な微細
粉砕部、又は、機械加工時に形成される極めて微細な凹
みの中に入り込んだ微細な研磨屑が、機械加工後の有機
溶剤の洗浄によっては除去できないことに起因するもの
と考えられる。この残留した微細粉砕部或いは研磨屑
が、スパッタリングの際に異常放電を引き起こし、この
異常放電により、サイズの大きなパーティクルが配線膜
中に形成されるものと考えられる。
【0024】本発明のスパッタリングターゲットは、ス
パッタ面の中心線平均粗さが5μmRa以下であることを
特徴とするものであるから、アルミニウム合金材料の組
成自体はいかようにも選択できる。従って、上記実施例
のターゲット材料の組成に限定されるものではなく、タ
ーゲット材料は、目的とする配線組成に従い任意に選択
可能である。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明のアルミニウ
ムスパッタリングターゲットによると、初期のウエハに
対するスパッタリングの際にスパッタ面において発生す
る異常放電の回数が減少する結果、形成されるパーティ
クルの個数が少く、初期のウエハにも膜厚分布の良好な
薄膜が形成されるので、LSI等の生産効率及び材料の
歩留りが向上する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム又はアルミニウム合金から
    なり、スパッタ面の中心線平均粗さが5μmRa以下であ
    ることを特徴とするスパッタリングターゲット。
JP31084292A 1992-10-27 1992-10-27 スパッタリングターゲット Pending JPH06136524A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31084292A JPH06136524A (ja) 1992-10-27 1992-10-27 スパッタリングターゲット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31084292A JPH06136524A (ja) 1992-10-27 1992-10-27 スパッタリングターゲット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06136524A true JPH06136524A (ja) 1994-05-17

Family

ID=18010050

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31084292A Pending JPH06136524A (ja) 1992-10-27 1992-10-27 スパッタリングターゲット

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JP (1) JPH06136524A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005083148A1 (ja) * 2004-03-01 2005-09-09 Nippon Mining & Metals Co., Ltd. 表面欠陥の少ないスパッタリングターゲット及びその表面加工方法
US9034154B2 (en) 2009-03-03 2015-05-19 Jx Nippon Mining & Metals Corporation Sputtering target and process for producing same
US9279178B2 (en) 2007-04-27 2016-03-08 Honeywell International Inc. Manufacturing design and processing methods and apparatus for sputtering targets

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