JPH06128396A - 耐トラッキング性エラストマーフィルム又はシート - Google Patents

耐トラッキング性エラストマーフィルム又はシート

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JPH06128396A
JPH06128396A JP4303195A JP30319592A JPH06128396A JP H06128396 A JPH06128396 A JP H06128396A JP 4303195 A JP4303195 A JP 4303195A JP 30319592 A JP30319592 A JP 30319592A JP H06128396 A JPH06128396 A JP H06128396A
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JP
Japan
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weight
ethylene
propylene
sheet
film
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Application number
JP4303195A
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English (en)
Inventor
Tsugunari Nagaki
嗣也 永木
Hideaki Toda
英明 戸田
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Tonen Chemical Corp
Original Assignee
Tonen Sekiyu Kagaku KK
Tonen Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】(A)エチレンープロピレンージェン共重合体
ゴムまたはエチレンープロピレン共重合体ゴム30〜1
00重量%、(B)酢酸ビニルの含有率が5〜30重量
%で、メルトインデックス(190℃,2.16kg荷
重)が0.2〜25g/10分のエチレン−酢酸ビニル
共重合体70〜0重量%、(C)ポリエチレン樹脂0〜
40重量%とからなり、加硫して成るかまたはゲル分率
が20〜90重量%となるように架橋して成る耐トラッ
キング性エラストマーフィルム及びシート。 【効果】耐トラッキング性を備え、また伸縮性で、耐熱
性をも備えているので、電気機器材料例えば電気絶縁性
の粘着テープとして有用で、従来伸縮性が不足していた
為に、フレキシブルな箇所への対応ができなかった等の
問題を解決出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐トラッキング性エラ
ストマーフィルム又はシートに関し、特に、耐トラッキ
ング性を備え、また伸縮性で、耐熱性をも備えているの
で、例えば、電気絶縁性の粘着テープとして有用で、従
来伸縮性が不足していた為に、フレキシブルな箇所への
対応ができなかった等の問題を解決出来る耐トラッキン
グ性エラストマーフィルム又はシートに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】電気機器材料分野で、プラスチックフイ
ルム、シートの片面等に粘着剤を塗布して、層間絶縁等
に使用することが行われている。こうした場合、絶縁体
表面に発生する高圧微小電流アークやシンチレーション
に起因してトラック(導電路)が形成され易い。そこ
で、かかる用途では、トラッキング現象に対する耐性で
ある耐トラッキング性に優れていることが必要である。
一方、電気機器の当該用途では、例えば凹凸面を有する
箇所にテープ様のものを多数回にわたって巻回するよう
な場合があり、こうした場合には、フレキシブル性が要
求されるが、従来のものは、一般に、伸縮性に乏しく、
かかるフレキシブルな部分への対応には問題があった。
さらに、電気機器からの熱の発生により、熱のかかる部
分が劣化し、実用上問題を生じることがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術に鑑み、耐トラッキング性を備え、また伸縮性で、
耐熱性をも備えているので、電気機器材料例えば電気絶
縁性の粘着テープとして有用で、従来伸縮性が不足して
いた為に、フレキシブルな箇所への対応ができなかった
等の問題を解決出来る耐トラッキング性エラストマーフ
ィルム又はシートを提供することを目的としたものであ
る。また、本発明の他の目的並びに新規な特徴は、以下
の記述及び添付図面の記載からも明らかになるであろ
う。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)エチレ
ンープロピレンージェン共重合体ゴムまたはエチレンー
プロピレン共重合体ゴム30〜100重量%、(B)酢
酸ビニルの含有率が5〜30重量%で、メルトインデッ
クス(190℃,2.16kg荷重)が0.2〜25g
/10分のエチレン−酢酸ビニル共重合体70〜0重量
%、(C)ポリエチレン樹脂0〜40重量%とからな
り、加硫して成るかまたはゲル分率が20〜90重量%
となるように架橋して成ることを特徴とする耐トラッキ
ング性エラストマーフィルム又はシート(本発明はシー
トにも適用されるが、以下、フイルムをもって適宜説明
する。)に係るものである。
【0005】上記ゴム成分のエチレン−プロピレン−ジ
エン共重合体(EPDM)とは、エチレン、プロピレン
及びジエン化合物を含む共重合体のことである。前記ジ
エン化合物としては、エチリデンノルボルネン、1,4
−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエンなどがある。上
記エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)
は、エチレンの含有率が60〜70モル%、プロピレン
の含有率が30〜40モル%、及びジエン化合物の含有
率が1〜10モル%であることが好ましい。より好まし
い範囲は、エチレンが62〜66モル%、プロピレンが
33〜37モル%、及びジエン化合物が3〜6モル%で
ある。当該エチレン−プロピレン−ジエン共重合体の数
平均分子量は40万〜60万が好ましく、密度は0.8
7g/cm3 以下が好ましい。さらに、エチレン−プ
ロピレン−ジエン共重合体のメルトインデックス(19
0℃,2.16kg荷重)としては、0.1〜12.0
g/10分の範囲内が好ましく、より好ましくは0.3
〜5.0g/10分である。
【0006】上記エチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)は、酢酸ビニルの含有率が5〜30重量%であり、
かつメルトインデックス(190℃,2.16kg荷
重)が0.2〜25g/10分の共重合体が適当であ
る。酢酸ビニルの含有量が5重量%未満であると、ゴム
弾性が劣り、一方、30重量%を超えるとフィルムがブ
ロッキングし、製膜が困難となる。好ましい酢酸ビニル
の含有量は15〜30重量%である。またメルトインデ
ックスについては、0.2g/10分未満であると製膜
加工性が劣り、25g/10分を超えると後で述べる空
冷インフレ−ション法による製膜が困難となる。好まし
いメルトインデックスは15〜25g/10分である。
【0007】本発明の耐トラッキング性エラストマーフ
ィルムの組成は、(A)エチレンープロピレンージェン
共重合体またはエチレンープロピレン共重合体ゴム30
〜100重量%と、(B)酢酸ビニルの含有率が5〜3
0重量%で、メルトインデックス(190℃,2.16
kg荷重)が0.2〜25g/10分のエチレン−酢酸
ビニル共重合体70〜0重量%と、(C)ポリエチレン
樹脂0〜40重量%とからなる。上記から本発明の耐ト
ラッキング性エラストマーフィルムの組成は、次の態様
からなる。 (1)(A)エチレンープロピレンージェン共重合体ま
たはエチレンープロピレン共重合体よりなるゴム成分1
00重量%すなわち当該(A)エチレンープロピレンー
ジェン共重合体またはエチレンープロピレン共重合体ゴ
ム単独。 (2)(A)エチレンープロピレンージェン共重合体ま
たはエチレンープロピレン共重合体ゴム成分に、(B)
酢酸ビニルの含有率が5〜30重量%で、メルトインデ
ックス(190℃,2.16kg荷重)が0.2〜25
g/10分のエチレン−酢酸ビニル共重合体を70重量
%まで添加して成る組成。すなわち、少なくとも30重
量%好ましくは30〜70重量%の(A)エチレンープ
ロピレンージェン共重合体またはエチレンープロピレン
共重合体ゴムと、多くとも70重量%好ましくは70〜
30重量%の(B)酢酸ビニルの含有率が5〜30重量
%で、メルトインデックス(190℃,2.16kg荷
重)が0.2〜25g/10分のエチレン−酢酸ビニル
共重合体からなる組成。 (3)上記(1)または(2)の組成に、必要に応じ
て、多くとも40重量%までの範囲で、(C)ポリエチ
レン樹脂を添加して成る組成。
【0008】当該組成(2)中のエチレン−プロピレン
−ジエン共重合体(EPDM)ゴムまたはエチレンープ
ロピレン共重合体ゴム(EPR)の配合割合の好ましい
範囲は上記のように30〜70重量%、特に好ましい範
囲は50〜60重量%である。このエチレン−プロピレ
ン−ジエン共重合体ゴム(EPDM)またはエチレンー
プロピレン共重合体ゴム(EPR)の配合割合が30重
量%より低いと、得られるエラストマ−フィルムの伸縮
性が低下する。一方、70重量%を超えると、加工性が
低下する。エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)の
好ましい範囲は70〜30重量%であり、特に50〜4
0重量%の範囲内にするのが好ましい。当該エチレン−
酢酸ビニル共重合体(EVA)の配合割合の限定理由
は、上記エチレン−プロピレン−ジエン共重合体の限定
理由とちょうど逆であり、30重量%より低いと、加工
性が低下し、また70重量%より高いと、エラストマ−
フィルムとしての伸縮性が不十分となる。
【0009】上記(1)および(2)のエラストマ−組
成物には、(C)ポリエチレン樹脂例えば低密度ポリエ
チレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLD
PE)、高密度ポリエチレンHDPE)等のポリエチレ
ン樹脂を添加することが出来る。ポリエチレン樹脂を添
加することによりその耐ブロッキング性及び成形性を向
上させることができる。ポリエチレン樹脂はその密度が
0.945g/cm3以下のものが好ましく、またメル
トインデックスが0.1〜20g/10分のものが好ま
しい。当該ポリエチレン樹脂を添加する場合、その添加
量は、前述のEPDMあるいはEPRまたはEPDM+
EVAの重量を基準(100重量部)として、1〜40
重量部とするのが好ましく、特に5〜30重量部が好ま
しい。なお、ポリエチレン樹脂を添加した組成物のメル
トインデックスが0.5〜20g/10分となるよう
に、ポリエチレン樹脂の添加量を設定するのが好まし
い。ポリエチレン樹脂の添加量が1重量部未満では、耐
ブロッキング性、加工性の向上に効果がなく、また30
重量部を超えると、得られる組成物の伸縮性が低下す
る。
【0010】また、当該熱可塑性エラストマ−組成物に
は、粉末状の無機充填材を添加することにより、耐ブロ
ッキング性、耐熱性を向上させることができる。無機充
填材としては、タルク、炭酸カルシウム、セッコウ、カ
−ボンブラック、クレ−、カオリン、シリカ、ケイソウ
土、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸マグネシウ
ム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウ
ム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、水酸化マグネシウ
ム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、
アルミナ、マイカ、シラスバル−ン、ゼオライト、珪酸
白土、セメント、シリカフュ−ム、雲母粉等を使用する
ことができるが、タルク、酸化チタン、炭酸カルシウ
ム、シリカ等が特に好ましい。無機充填材の平均粒径は
5μm以下、好ましくは1〜3μmである。これらの粉
末状の無機充填材は、単独であるいは組み合わせて使用
することができる。上記粉末状の無機充填材の添加量の
合計は前述のEPDMあるいはEPRまたはEPDM+
EVAの重量を基準(100重量部)として、2〜15
重量部とするのが好ましい。2重量未満では粉末状の無
機充填材を添加した効果が顕著には現れないことがあ
り、また、15重量部を超えると、得られる組成物の強
度がかえって低下することがある。ただし、上記無機充
填材を添加すると得られる組成物の成膜性及び延伸加工
性が低下し、また、若干耐トラッキング性が低下するた
め、無機充填材の量は、エラストマ−フィルムの用途に
応じ、上記範囲内で適宜選定するのが好ましい。なお、
本発明においては、上記添加剤の他に、熱安定剤、紫外
線吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤、色剤などを適宜配
合することもできる。
【0011】上記エラストマーフイルムの製造は、例え
ば、EPDM30〜70重量%及び酢酸ビニル含有量5
〜30重量%でメルトインデックス(MI)が0.2〜
25gr/10min.のEVA70〜30重量%、さ
らにはこの組成物にポリエチレンを40重量%迄配合し
た組成物を、160℃以下の温度で混練し、空冷インフ
レーション法によりブローアップ比3.0〜5.0によ
り成膜することにより得られる。このようなフイルムの
製造方法としては特開平3ー128945号公報に関示
の方法が適用できる。また、当該エラストマーフイルム
については、特開平3ー128945号公報に関示の事
項が適用できる。
【0012】本発明に使用される耐トラッキング性エラ
ストマーフイルムは、加硫またはゲル分率が20〜90
重量%となるように架橋して成ることが必要である。加
硫は、上記組成物に、加硫剤あるいは必要に応じて加硫
助剤を添加することにより行うことが出来る。架橋は、
上記組成物に過酸化物を添加して行う方法やフイルムに
紫外線または電子線を照射する方法等により行うことが
出来る。加硫または架橋により、本発明の耐トラッキン
グ性に耐熱性を付与することができる。架橋の度合い
は、ゲル分率が20〜90重量%となるようにする。当
該ゲル分率は、後述の実施例で示されるような方法で測
定され、フイルム、シートの沸騰p−キシレン抽出によ
る不溶部分の割合で示される。尚、フイルムについて
は、400メッシユ金網が使用され、シートについて
は、200メッシュ金網が使用される。ゲル分率が20
重量%を超えない時には、架橋密度が低く、耐熱性が不
充分となり、実用性に欠ける。ゲル分率が90重量%を
超えると、架橋が過剰となり、エラストマーとしての伸
びが少なくなり、フイルム、シートが硬くて脆くなり
(破断伸度の低下)、実用性に欠ける。当該フイルムの
製造方法やゲル分率については、一部前述したが、他、
特開昭59−174321,同59−174322,同
61−74819号公報等に開示された事項を適宜適用
することができる。
【0013】本発明で使用される当該エラストマーフィ
ルム(シートの場合も含む。)は、その厚さが10〜8
00μm程度でのものを使用することが好ましい。ま
た、その弾性率は、2000kgf/cm2未満である
ことが好ましい。弾性率が2000kgf/cm2以上
では凹凸部への対応や電線等のフレキシビリテイを要求
される部分への対応が難しくなる。より好ましい弾性率
は、200〜600kgf/cm2である。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1(A)は、本発明の一実施例を示す断面図で、
図1にて、1は、粘着テープ、2は、エラストマーフィ
ルム、3は、粘着剤層である。図1(B)は、当該テー
プの使用態様の一例を示し、4は、ケーブルである。次
に、本発明を以下の実施例で更に詳細に説明する。尚、
試験方法は次の通りである。 (1)ゲル分率;JIS Z8401に準拠。 (2)耐トラッキング試験; (a)浸食部深さの測定;本試験法は、絶縁物の表面に
塵や電解質が付着した状態で、比較的低電圧下における
アーク劣化を測定する試験法である。耐トラッキング試
験法は、IEC法と呼ばれる電気学会技術報告書(I)
部82号の簡易法を用いた。IEC法は、下記サイズの
絶縁物(試料)の表面に下記電極を配設し、下記電解液
を30秒ごとに101液滴下し、絶縁物の浸食深さを求
める。 電極;白金電極 380V(AC50Hz) 電解液;0.1%塩化アンモニウム水溶液 試料サイズ;3mm厚みX50mmX50mm (b)耐熱性の評価;上記に従い測定中に、電極先端部
には熱が発生し、耐熱性の低いものは、電極が試料中に
入ってしまう。その程度を観察する。 (c)総合評価;耐トラッキングフイルムシートとして
の総合評価(伸縮性を含む総合評価)を次の基準で行
う。 ○;優れている △;難点があり x;不可 (3)弾性率;ASTM D882に準拠。
【0015】実施例1.エチレンープロピレンージエン
共重合体(プロピレン含有量27重量%、ヨウ素価1
2、ムーニー粘度(120℃)50)を二軸混練機によ
り溶融し空冷インフレーション法により下記の条件で成
形した厚み300μmのエラストマーフィルムについ
て、ゲル分率が55重量%となるように電子線架橋をし
たものの耐トラッキング性を調べた。試験結果を表1に
示す。 ダイ径・・・150mm、 温度・・・・155℃、 引取速度・・5m/分、 厚さ・・・・300μm、 ブロ−比・・3.0
【0016】実施例2.実施例1のエチレンープロピレ
ンージエン共重合体45重量%とエチレンー酢酸ビニル
共重合体55重量%とから成る組成物を二軸混練機によ
り溶融混練し空冷インフレーション法により上記の条件
で成形した厚み300μmのエラストマーフィルムをゲ
ル分率が55重量%となるように電子線架橋をしたもの
の耐トラッキング性を調べた。試験結果を表1に示す。
【0017】実施例3.実施例1のエチレンープロピレ
ンージエン共重合体45重量%とエチレンー酢酸ビニル
共重合体35重量%と低密度ポリエチレン(LDPE)
20重量%から成る組成物を二軸混練機により溶融混練
し空冷インフレーション法により上記の条件で成形した
厚み300μmのエラストマーフィルムをゲル分率が5
0重量%となるように電子線架橋をしたものの耐トラッ
キング性を調べた。試験結果を表1に示す。
【0018】比較例1.ゲル分率が10重量%となるよ
うに電子線架橋した以外は、実施例1と同様にして、そ
のエラストマーフィルムについて、耐トラッキング性を
調べた。試験結果を表1に示す。
【0019】比較例2.ゲル分率が95重量%となるよ
うに電子線架橋した以外は、比較例1と同様にして、そ
のエラストマーフィルムについて、耐トラッキング性を
調べた。試験結果を表1に示す。
【0020】比較例3.実施例2において、エチレンー
プロピレンージエン共重合体を25重量%、エチレンー
酢酸ビニル共重合体を75重量%とし、また、ゲル分率
を50重量%とした以外は、実施例2同様にして、その
エラストマーフィルムについて、耐トラッキング性を調
べた。試験結果を表1に示す。
【0021】比較例4.市販の塩化ビニルシートを使用
して、このものの耐トラッキング性を調べた。試験結果
を表1に示す。
【0022】比較例5.市販のウレタンシートを使用し
て、このものの耐トラッキング性を調べた。試験結果を
表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】表1に示す結果から、比較例1は、その架
橋密度が低い為(ゲル分率が低い)、熱のかかる電極部
分の劣化が激しく、実用性に欠ける。比較例2は、硬く
て脆いものになる為、実用的でない(破断伸度が50%
以下になる。)。比較例3に示すように、EPDMが3
0wt%以下になると伸縮性が低下する。比較例4およ
び比較例5に示す他のエラストマーシートは、浸食部深
さが大で、耐トラッキング評価も低いものになる。これ
に対し、本発明の実施例品は、耐トラッキング性に優
れ、また伸縮性を備え、さらに、耐熱性をも備え、比較
例5に示すようなウレタンシートに比較して価格的にも
有利である。したがって、本発明品は、耐トラッキング
性や伸縮性や耐熱性を兼備したことが要求される電気電
子部品装置材料として有用で、各種電気機器材料に使用
することができ、特に、その片面等に粘着剤を塗布して
電気絶縁性の粘着テープとして有用で、従来伸縮性が不
足していた為に、フレキシブルな箇所への対応ができな
かった等の問題を解決出来る耐トラッキング性エラスト
マーフィルムまたはシートを提供することができること
が判る。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、耐トラッキング性を備
え、また伸縮性で、耐熱性をも備えているので、電気機
器材料例えば電気絶縁性の粘着テープとして有用で、従
来伸縮性が不足していた為に、フレキシブルな箇所への
対応ができなかった等の問題を解決出来る耐トラッキン
グ性エラストマーフィルムまたはシートを提供すること
ができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、本発明の一実施例を示す断面図で、
(B)は本発明の使用態様の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1・・・粘着テープ 2・・・エラストマーフィルム 3・・・粘着剤層 4・・・ケーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 7/02 JLE 6770−4J

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)エチレンープロピレンージェン共重
    合体ゴムまたはエチレンープロピレン共重合体ゴム30
    〜100重量%、(B)酢酸ビニルの含有率が5〜30
    重量%で、メルトインデックス(190℃,2.16k
    g荷重)が0.2〜25g/10分のエチレン−酢酸ビ
    ニル共重合体70〜0重量%、(C)ポリエチレン樹脂
    0〜40重量%とからなり、加硫して成るかまたはゲル
    分率が20〜90重量%となるように架橋して成ること
    を特徴とする耐トラッキング性エラストマーフィルム又
    はシート。
JP4303195A 1992-10-16 1992-10-16 耐トラッキング性エラストマーフィルム又はシート Pending JPH06128396A (ja)

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