JPH06128098A - 多結晶体と多結晶体を化学結合させる方法 - Google Patents

多結晶体と多結晶体を化学結合させる方法

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JPH06128098A
JPH06128098A JP23832392A JP23832392A JPH06128098A JP H06128098 A JPH06128098 A JP H06128098A JP 23832392 A JP23832392 A JP 23832392A JP 23832392 A JP23832392 A JP 23832392A JP H06128098 A JPH06128098 A JP H06128098A
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JP
Japan
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polycrystal
sample
chemically
reflection echo
silicon carbide
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JP23832392A
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Hiroaki Aoshima
弘明 青島
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多結晶体相互を人工的な媒体を使用せずに直
接化学結合させる方法を提供することを目的とする。 【構成】 多結晶体相互の結合面を光学研磨して光学的
密着させ、均一に加熱除冷して化学結合させるものであ
る。試験片として、第一試料と第二試料の結合面を光学
研磨し、結合面確認用に多少ずらして、位置ずれ部及び
面取り部を残して結合面同士を光学的密着させ、全体を
均一に加熱除冷して化学結合させるものである。一応用
例として、複数の多結晶板を蓋、中枠、排気板、底板と
し、それぞれ対向面を光学研磨して光学的密着させ上記
方法で化学結合させて多結晶板の積層体を製造するもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複数の多結晶体を化学結
合させて一体の多結晶体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来は、多結晶体の接合は接着剤や溶剤
等の人工的な媒体を使用して間接的に接合することが通
常であった。
【0003】しかも多結晶体同士を直接接着することは
なく、その必要もなかった。これは造形、成形、塑造、
鋳型、型込め等のモールディングの発達によって多種多
様な形状が可能になり、更に加圧焼結法の代表的なもの
にホットプレス法とHIP法があり、何れも焼結と成形
を同時に行う製造方法の開発によるものである。
【0004】特殊な例として、装飾品等に用いられてい
る異なった色の粉体同士か、又は粉体を粘状化したもの
を層状に重ね合わせて焼結するか、或いは異なった色の
粉体を加圧成形のままの板状の上に異なった色の粉末を
層状に重ね合わせて焼結したものもある。
【0005】ここで多結晶の概略について説明する。多
結晶とは結晶軸の方位が様々な微小な結晶の粉体を集め
て焼結したものをいう。焼結とは金属或いは非金属の粉
体を集めた集合体を加圧成形したものを融点未満の温度
で熱処理し、粉体間の結合を生じさせて成形した形で固
まる現象をいう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、いかに造形、
成形、塑造、鋳型、型込め等のモールディングが発達
し、焼結したとしても、複雑に入り混んだ形状の容器等
は製造できない。
【0007】本発明は上述の問題を解決して、複雑に入
り混んだ形状でも高精度で、高精密の容器の製造方法を
提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、多結晶体と多結晶体の相互の結合面を光学研磨し
て光学的密着させ、全体に均一に加熱除冷して化学結合
させるものである。
【0009】又、多結晶体と多結晶体を積層し、更に集
積して複数面からなる相互の結合面を光学研磨して光学
的密着させ、全体を均一に加熱除冷することによって化
学結合させるものである。
【0010】
【作用】既に焼結された多結晶を構成している各単結晶
を結晶粒又はグレインと呼び、それぞれの境界を結晶境
界又は粒界という。ここで、光学研磨によって多結晶面
にどのような影響を与えるかを考える。先ず切断から研
削、研磨にいたる方法は原理的には破壊的方法である。
多結晶面に対して最も大きな巨視的及び微視的な損傷を
与え、加工表面から可なりの深さまで残留応力を加え、
表面には変質層や有歪層を形成させることになる。
【0011】このような破壊によって、多結晶体と多結
晶体同士の相互の結合する面は切断によってその構成は
寸断され、結晶粒は研削によって破壊され、粒界は研磨
によって混乱され、多結晶同士の相互の光学研磨面、即
ち結合面には変質層や有歪層を共に持つ共有面となる。
【0012】この相互の共有面を光学的密着させる。光
学的密着させた共有面の境界面は非常に不安定な状態で
あり、全体を均一に加熱することによって境界面、即ち
界面では相互の粒子同士が分裂化し、多角化し、表面エ
ネルギーを減少させようとする方向、つまり表面積が減
少する方向に物質移動が起こり、相互の粒子同士の結合
が起こる。その間、光学研磨面には不可避的に一瞬に吸
着した空気中の酸素原子や水素原子が反応媒体となっ
て、加熱除冷過程と共に化学結合する。
【0013】
【実施例】実験例として、多結晶のうち、最も加工が困
難とされている炭化ケイ素(SiC)を特に選んで実験
した。この炭化ケイ素の機械的、熱的特性は表1に示す
通りである。なお、このデータは東京都立工業技術セン
ターに下記実験試料を提出して試験依頼したものであ
る。
【0014】
【表1】
【0015】先ず、試験依頼した実験試料について説明
する。図1は本発明の方法により、実験的に結合させた
試料の平面図、図2は同じく側面図、図3は同じく斜視
図、図4は図3の丸枠5内の拡大斜視図である。図で
1、2はそれぞれ炭化ケイ素板の第一及び第二試料で、
結合結果の試験のために意図的に左右に少しずらして結
合してあり、更に、それぞれ第一及び第二試料1、2の
結合面と端面との境は面取り部4を形成させて超音波に
よる反射エコー試験の場合の反射位置の判定に使用して
ある。
【0016】上記提出試料に基づく東京都立工業技術セ
ンターの試験成績は同時に物件提出書により提出する同
所の成績書による。この成績書の試験結果のカラー写真
のコピーが図8、9、10、11である。又、図7は接
着界面の超音波顕微鏡検査依頼用の試料の観察方法の説
明図である。同図で、 A:表面反射エコー B:界面反射エコー C:底面反射エコー である。この反射エコーの強度は図8に示すように、反
射エコー強の場合は赤色又は橙色α、反射エコー弱(零
又は零に近い値)の場合は紫色又は青紫色δで、中間は
7色のスペクトルに準じて強弱の程度が表現されてい
る。この図で反射エコーがやや強い場合は黄色β、やや
弱い場合は青緑γで示してある。
【0017】この試験条件は、 周波数 :15MHz ゲイン :図2のみ18dB 図3、4は55dB 観察範囲:横4cm×縦3cm で、結果は図9〜11に示す通りである。
【0018】図9は成績書の図2の写真に相当する表面
反射エコー像の橙色αで、図1〜3の第一及び第二試料
1、2の炭化ケイ素板の表面反射の強い反射エコーを示
している。この場合は第二試料2の全面と第一試料1の
位置ずれ部3の表面による表面反射エコーAである。
【0019】図10は成績書の図3の写真に相当する界
面反射エコー像で、黄色βの部分は試料の位置ずれ部3
での第二試料2の底面反射エコーCで、やや強い反射エ
コーを示しており、周辺部の青緑色γの部分は周辺の面
取り部4での斜面反射でやや弱い反射エコーを示してい
る。その他の大部分は第一及び第二試料1、2の結合面
の界面反射エコーBで、青紫色δの殆ど零又は零に近い
弱い反射エコーで、完全に化学結合していることが判明
する。
【0020】図11は成績書の図4の写真に相当する底
面反射エコーCで、やや強い反射エコーの黄色βを示し
ている。
【0021】上述の試験結果から、図1〜3に示す提出
試料により、図9の反射エコーは表面反射エコー像の強
い橙色α、図11の反射エコーは底面反射エコー像のや
や強い黄色βを示しているが、図10の接合面の場合は
位置ずれ部3(黄色βの反射エコー)及び面取り部4
(緑青色γの反射エコー)により決まる接合面からの反
射エコーが零又は零に近い極めて弱い値の界面反射エコ
ー像の青紫δであるので、完全に化学結合していること
が証明される。
【0022】応用例として、多結晶体を積層し、更に集
積して耐圧耐熱の真空容器を上述の炭化ケイ素板を用い
て製作する。
【0023】図5は長方形の炭化ケイ素板を4枚積層し
た例での各素板を積層順に配列した斜視図である。炭化
ケイ素板12には片方に吸気口11が穿設してあり、炭
化ケイ素板13は四辺のみで内側の大部分はくり抜かれ
た枠形のもの、炭化ケイ素板15は他方に排気口14が
穿設してあり、炭化ケイ素板17は炭化ケイ素板15の
排気口14の位置から炭化ケイ素板12の吸気口11側
の側面まで排気溝16が開設されている。
【0024】上述の各炭化ケイ素板を12、13、1
5、17の順に積層し、上記実験例と同じ方法で化学結
合させる。図6は化学結合された炭化ケイ素板の積層体
18を縦に切断した斜視図である。
【0025】なお、本発明は上述の応用例に限定される
ものではなく、本発明の要旨の範囲内であれば、種々の
対象加工物(多結晶)である金属及び非金属も含まれる
ことは勿論である。
【0026】
【発明の効果】多結晶の最大の欠点は焼結時の収縮率の
予測が極めて困難であり、焼結後の製品の寸法精度は焼
結後の研磨により所定値に調整出来るが、複雑な形状の
製品を単一の焼結部材で作っても、焼結後の寸法精度の
調整ができないが、本発明の方法により製造すれば、単
純形状の部品に焼結後、これ以上収縮しない状態で寸法
精度を調整し、その後化学結合させることにより、高精
度で複雑な形状の焼結部品を製造することが可能であ
る。
【0027】本発明の方法と従来の造形、成形、塑造、
鋳型、型込め等のモールディングを併用すれば、モール
ディングだけでは不可能な形状も分割して製造し、その
分割面を化学結合させることにより、如何なる形状のも
のでも製造可能である。
【0028】又、大型で複雑な形状で、かつ少量生産の
場合は、高価な型を作る必要がなく、低コストで製造す
ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法により、実験的に結合させた試料
の平面図である。
【図2】同じく側面図である。
【図3】同じく斜視図である。
【図4】図3の丸枠内の拡大斜視図である。
【図5】長方形の炭化ケイ素板を4枚積層した例での各
素板を積層順に配列した斜視図である。
【図6】化学結合された炭化ケイ素板の積層体18を縦
に切断した斜視図である。
【図7】接着界面の超音波顕微鏡検査依頼用の試料の観
察方法の説明図である。
【図8】反射エコーの強弱を示すカラー写真の説明図の
コピー図である。
【図9】試験成績書の反射エコー像のカラー写真のコピ
ー図である。
【図10】試験成績書の反射エコー像のカラー写真のコ
ピー図である。
【図11】試験成績書の反射エコー像のカラー写真のコ
ピー図である。
【符号の説明】 1 第一試料 2 第二試料 3 位置ずれ部 4 面取り部 12 炭化ケイ素板 13 炭化ケイ素板 15 炭化ケイ素板 17 炭化ケイ素板 18 炭化ケイ素板の積層体 A 表面反射エコー B 界面反射エコー C 底面反射エコー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多結晶体と多結晶体の相互の結合面を光
    学研磨して光学的密着させ、全体を均一に加熱除冷して
    化学結合させることを特徴とする多結晶体と多結晶体を
    化学結合させる方法。
  2. 【請求項2】 多結晶体と多結晶体を積層し、更に集積
    して複数面からなる相互の結合面を光学研磨して光学的
    密着させ、全体を均一に加熱除冷することによって化学
    結合させることを特徴とする多結晶体と多結晶体を化学
    結合させる方法。
JP23832392A 1992-09-07 1992-09-07 多結晶体と多結晶体を化学結合させる方法 Pending JPH06128098A (ja)

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