JPH0612525U - 鋼矢板の継手構造ならびにその継手構造を有する鋼矢板 - Google Patents

鋼矢板の継手構造ならびにその継手構造を有する鋼矢板

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JPH0612525U
JPH0612525U JP6814292U JP6814292U JPH0612525U JP H0612525 U JPH0612525 U JP H0612525U JP 6814292 U JP6814292 U JP 6814292U JP 6814292 U JP6814292 U JP 6814292U JP H0612525 U JPH0612525 U JP H0612525U
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JP
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steel sheet
sheet pile
joint structure
longitudinal direction
recess
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JP6814292U
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尚志 永廣
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JFE Steel Corp
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JFE Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 打設の施工性、継手の離脱強度、防水性能の
すべてを満足する継手形状を持つ鋼矢板を実現する。 【構成】 一方の鋼矢板1の端縁部に長手方向に連続す
る凸部12a を形成し、これに接続する他方の鋼矢板1の
端縁部には長手方向にする2枚の突片による凹部12b を
形成してなる鋼矢板の継手構造において、前記凹部のふ
ところを充分深く形成するとともに、前記凸部の後方に
は、前記凹部の先端が突き当たる当たり部13を形成し
て、接続状態において前記凹部12b 内の前記凸部12a の
前方に空間Aが残るようにして構成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、鋼矢板ならびにその継手構造に関する。更に詳しくは、モルタル等 の注入に適し、防水構造矢板壁の構築に有利な鋼矢板ならびにその継手構造に関 する。
【0002】
【従来の技術】
鋼矢板には直線形鋼矢板、U形鋼矢板、H形鋼矢板、鋼管矢板等の種類があり 、各種の基礎工事、止水壁、土留め等に使用されている。 鋼矢板の断面形状、とくに継手形状の設計に際しては、施工性に優れ、高能率 の打設が可能であること、充分な離脱強度を有することとともに、鋼矢板により 防水構造の矢板壁を構築する場合においては継手部分の防水性能を考慮する必要 がある。従来、防水性能および離脱強度の双方に対して、接合状態における継手 部分の隙間を小さくすることが有利と考えられてきたが、継手部分の隙間が小さ いと、継手内、特に爪と爪の噛み合い部分に侵入した土砂により打設抵抗が大と なってしまうという問題があった。
【0003】 打設性を損なわずに離脱強度を確保する手段として、たとえば特開昭60-23519 号公報によれば、図5に示すように、少なくとも片側フランジの継手部11外側長 手方向に不連続な突起14を複数個設けて離脱を防止する継手構造が開示されてお り、また、特開昭59−145820号公報によれば図6に示すように継手部12に先端方 向へ開口させた複数の間隙15を設けて継手内の土砂を排出する構成などが提案さ れているが、いずれも防水性能の面では何ら改善されていない。
【0004】 一方、防水性能の向上を狙ったものとして、実開昭55-71745号公報によれば、 図7に示すように、継手部12に隣接する位置にカギ形等の断面形状をもつ突片16 を設けることにより継手部12に隣接する位置に空間Aを形成し、この空間A内に ウォータージェットノズルW等を挿入して土砂を掘削し、ついでこの空間A内に 注入機ノズルを挿入してモルタル等のシール材を注入することが提案されている 。この構成によれば、防水性能は向上するものの、突片16が付加されたことによ る断面増によって打設抵抗が増加してしまうという問題がある。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
このように、従来の技術においては、施工性、継手強度、防水性能のすべてを 満足することが困難であったが、本考案ではこのすべての性能にすぐれる新規な 継手形状を持つ鋼矢板を実現することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案の鋼矢板の継手構造は、一方の鋼矢板の端縁部に長手方向に連続する凸 部を形成し、これに接続する他方の鋼矢板の端縁部には前記凸部を嵌入させる長 手方向に連続する2枚の突片による凹部を形成してなる鋼矢板の継手構造におい て、前記凹部のふところを充分深く形成するとともに、前記凸部の後方には、前 記凹部の先端が突き当たる当たり部を形成して、接続状態において前記凹部内の 前記凸部の前方に空間が残るようにしたことを特徴とする。
【0007】 本考案の直線形鋼矢板は、上記の継手構造を有し、長手方向に連続する凸部ま たは長手方向に連続する各2枚の突片による凹部のいずれか一方をその両側の端 縁部に形成してなる直線形鋼矢板である。 また、本考案のH形鋼矢板は、長手方向に連続する凸部をその両側の端縁部に 形成してなる上記の直線形鋼矢板と、長手方向に連続する各2枚の突片による凹 部をその両側の端縁部に形成してなる上記の直線形鋼矢板とをそれぞれの中央付 近で平鋼の両側の端縁部に直角に取り付けてなるH形鋼矢板である。
【0008】
【作 用】
本考案の継手構造によれば、一方の鋼矢板の継手部先端の凸部と、隣接する鋼 矢板の継手部先端の凹部が嵌合してこれらの矢板同士が結合されるが、結合部分 は隙間を少なくし、充分な離脱強度を持った設計を行うことができる。また、凸 部の後方には当たり部が形成されているため凹部の先端がこれに当たり、それ以 上深く嵌入することはない。一方、凹部のふところは充分深く形成してあるから 、嵌合状態においても前記の凸部の前方に空間が残り、継手部の土砂はこの空間 へ排出され、ウォータージェットノズル等を併用しなくても打設抵抗が少ない。 さらにこの空間部分にウォータージェットノズル等を挿入すれば、一層高能率に 施工できる。また、この空間を利用して、モルタル等の止水材を充填することに より、防水処理を行うことができる。空間内に注入された止水材は、前記した結 合部分の隙間が少ないため外部に洩れることがなく、効率良く充填される。
【0009】 また、本考案の直線形鋼矢板は、両側の端縁部に同一形状の継手部を左右対称 に設けているから、孔形ロールによる熱間圧延において材料の曲がり等が発生せ ず、製造が容易であり、矢板工事における施工性もよい。 さらに、本考案のH形鋼矢板は、上記の左右対称の直線形鋼矢板をフランジ材 とし、ウエブ材である平鋼の両側の端縁部に取り付けているから、製造は容易で あり、また、ウエブ材の幅を変えることによって断面係数の異なるH形鋼矢板を 任意に設計できる。
【0010】
【実施例】
実施例1 図1に本考案の第1の実施例について、部分断面図を示す。この図は、相隣る 2本の鋼矢板1、1の結合部分で、左側矢板の右端にある継手部先端には幅bの 凸部12a が設けられ、その後方、すなわち図の左側には、図で上下対称に当たり 部13、13が形成されている。一方、右側の鋼矢板の左端にある継手部先端は2枚 の凸片に分かれて、間隔cの凹部12b を形成している。凸部12a の背面と当たり 部13との中間のくびれ部分の最小厚みaは、鋼矢板の本体部11(U型鋼矢板であ ればフランジ部)の厚みに対し80〜100 %が望ましいので、本体部の厚み15mmの とき約13mmとなり、凸部12a の背面ならびに当たり部13と、凹部12b の先端との 周囲に生じる隙間は 3〜5mm 、したがって前記の間隔cは(a+ 6〜10)mmであ る。凸部12a の幅bは(c+10〜20)mm必要である。また、凹部12b は充分にふ ところを深く形成してあるので、空間内の凸部12a 先端の前方に残る空間Aは、 図中のdの寸法でおよそ31mmであり、例えば直径30mmのウォータージェットノズ ルを挿入できる。
【0011】 本実施例の鋼矢板と従来技術による鋼矢板を同一地層に継手部を嵌合させなが ら1枚ずつ貫入させた場合の打ち込み試験結果を図2に示す。ただし、比較のた め、本実施例の鋼矢板についてもウォータージェットノズルは使用していない。 打ち込みに要する力が大幅に低減していることがわかるが、例えば根入れ深さ30 m とすると、従来技術に比べ35〜40%の減少が認められる。
【0012】 実施例2 図2に本考案の第2の実施例について、部分断面図を示す。この図も、相隣る 2本の鋼矢板1、1の連結部分で、左側鋼矢板の右端には、この図で上方に折れ 曲がりを設け、その先端に凸部12a を設けている。この折れ曲がり部分がさきの 実施例1における当たり部13に相当しする。一方、右側の矢板の左端にある継手 部先端は2枚に分かれて凹部12b を形成しているが、第1の実施例と異なり、向 かって下方の先端部12b'のみが当たり部13に接触するため、やや肉厚としてある 。
【0013】 このように設計した理由は、継手部分の突出を壁の一方側に集中させ、この図 でいう下面をほぼ凹凸のない平面として壁面の平滑性を向上させたもので、その 他の点においてはさきの実施例1と同様である。したがって、この継手構造を直 線形鋼矢板、H形鋼矢板に採用すると、壁面が平滑で防水性能のすぐれた止水壁 等が施工できる。
【0014】 以上の実施例は、継手部分付近のみを示して説明したが、本考案の継手構造は 直線形鋼矢板、U型鋼矢板、鋼管矢板、H型鋼矢板等の種類を特に限定するもの ではなく、すべての鋼矢板に適用できることは、いうまでもない。 なお、本考案の継手部には凸部を形成したもの、凹部を形成したものの2種が 必要である。同一矢板の両側にそれぞれ異なる継手部を設けたものを製作して、 順次これを打設してもよいが、両端に同一種類の継手を設けた2種の鋼矢板を製 作し、これらを交互に打設するようにすると、製造が容易であるばかりでなく、 施工性もよい。
【0015】 特に、両端に同一種類の継手を設けた2種の直線形鋼矢板を製作し、これらを それぞれ平鋼の両側の端縁部に直角に取り付けてH型鋼矢板とすると、製品は1 種類となり、これを交互に逆向きにして組み合わせて行けばよい。 このようなH型鋼矢板を2本組み合わせた例を図4に示す。11は両端の継手部 に凸部を形成した直線形鋼矢板、12は両端の継手部に凹部を形成した直線形鋼矢 板、13は平鋼である。
【0016】
【考案の効果】
本考案の継手構造とすることにより、継手強度を充分高くすることができると ともに、空間部を利用して施工能率ならびに防水性能のいずれをも大幅に向上さ せることができた。また、この継手構造をもつ鋼矢板は、従来同様の孔型ロール による熱間圧延法によって製造可能であり、製造コストは従来品と同一レベルに 維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の継手構造の実施例を示す部分断面図で
ある。
【図2】本考案の効果を示すグラフである。
【図3】本考案の継手構造の他の実施例を示す部分断面
図である。
【図4】本考案の鋼矢板による実施例の構成を示す断面
図である。
【図5】従来の技術を示す斜視図である。
【図6】他の従来の技術を示す斜視図である。
【図7】さらに他の従来の技術を示す断面図である。
【符号の説明】
1 鋼矢板 11 本体部 12 継手部 12a 凸部 12b 凹部 13 当たり部 14 突起 15 間隙 16 突片 21、22 直線形鋼矢板 23 平鋼 A 空間 W ウォータージェットノズル

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の鋼矢板の端縁部に長手方向に連続
    する凸部を形成し、これに接続する他方の鋼矢板の端縁
    部には前記凸部を嵌入させる長手方向に連続する2枚の
    突片による凹部を形成してなる鋼矢板の継手構造におい
    て、前記凹部のふところを充分深く形成するとともに、
    前記凸部の後方には、前記凹部の先端が突き当たる当た
    り部を形成して、接続状態において前記凹部内の前記凸
    部の前方に空間が残るようにしたことを特徴とする鋼矢
    板の継手構造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の継手構造を有する直線
    形鋼矢板であって、長手方向に連続する凸部または長手
    方向に連続する各2枚の突片による凹部のいずれか一方
    をその両側の端縁部に形成してなる直線形鋼矢板。
  3. 【請求項3】 長手方向に連続する凸部をその両側の端
    縁部に形成してなる請求項2に記載の直線形鋼矢板と、
    長手方向に連続する各2枚の突片による凹部をその両側
    の端縁部に形成してなる請求項2に記載の直線形鋼矢板
    とをそれぞれの中央付近で平鋼の両側の端縁部に直角に
    取り付けてなるH形鋼矢板。
JP6814292U 1992-05-29 1992-09-30 鋼矢板の継手構造ならびにその継手構造を有する鋼矢板 Pending JPH0612525U (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005171756A (ja) * 2003-12-10 2005-06-30 Pilepro Llc 矢板用連結要素
JP2005307740A (ja) * 2004-04-23 2005-11-04 Pilepro Llc 支持要素に矢板を接続する長尺の連結体
CN113404087A (zh) * 2021-07-14 2021-09-17 上海工程勘察设计有限公司 地下结构非开挖的钢板锁口灌浆连接装置

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