JP3852333B2 - 鋼矢板の施工方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋼矢板の施工方法に係わり、特に、継手の爪底部に止水材を充填する凹条溝を有するラルゼン型継手又は直線型継手を備えた鋼矢板で壁を施工する際の技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
鋼矢板は、その幅方向の両端に設けた継手を互いに絡み合せて連接し、壁を形成できるので、港湾、河川等の土木や建築工事に利用される。この鋼矢板としては、種々の構造のものがあるが、熱間圧延で大量生産ができて経済的なことから、継手が断面視で爪状をなす所謂「ラルゼン型鋼矢板」や、隣り合う板同士のウエブが直線状になる「直線型鋼矢板」が多用されている。特に、近年の土木、建築工事では、構造物が大型化する傾向にあり、鋼矢板の地中打ち込み深さが大きくなっている。そのため、鋼矢板には強度はもとより、高い水圧に対しての止水性が要求されている。ここで、止水性とは、鋼矢板で壁を形成した際、一方の側から他方側へ継手を通って水が漏れないことを意味している。この要求は、特に、環境問題の厳しい今日では、一段と強まっている。
【0003】
そのため、従来より、鋼矢板の止水性を改良するための研究開発が行われ、公開された技術も多い(特開昭62−148629号公報、特開昭64−62511号公報、特開平1−207520号公報等参照)。また、実公平7−6179号公報(実開平3−128725号公報)は、上記公報に記載された鋼矢板が1〜5kgf/cm2の水圧に対して止水性がないのを改めるため、別の技術を提案した。それは、図5(a)及び(b)に示すように、断面視で、継手の嵌合内接部の軸長方向に凹条溝1が穿設され、かつ該凹条溝1に水膨張性シール材2が充填されている雌雄同一継手を有する鋼矢板8であった。これにより、水圧が2〜3kgf/cm2で極めて止水性が良好になり、作業の安全性を高め、耐久性の優れた構造物の建設が可能となる旨報告している。
【0004】
ところで、このような嵌合内接部の軸長方向に凹条溝1を有する鋼矢板8を横(水平)方向に多数連接して壁を施工するに際しては、施工前に予め水膨張性シール材(以下、止水材2という)2を凹条溝1に充填してから打設を行い、その後に止水材2を膨張させて内接部の空間を埋め、止水することになる。
【0005】
しかしながら、このような施工方法では、打設時に鋼矢板同士の接触や進入する土砂等の影響を受け、必ずしも止水効果を発揮するに十分な量の止水材2がその充填した位置に停留する確証がない。とくに、現存の鋼矢板8が有する凹条溝1は、比較的サイズが小さい(深さ3mm、溝幅10mm程度)ので、充填する止水材の量が少なく、該止水材2が凹条溝1の上方から下方まで途切れることなく行き渡っている可能性が小さい。従って、5kgf/cm2以上という高水圧環境下では止水効果が確実であると言えないのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる事情に鑑み、断面視で、継手の爪底部に止水材を充填する凹条溝を有する鋼矢板で壁を施工するにあたり、止水材を凹条溝の上方から下方まで途切れることなく充填可能な鋼矢板の施工方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
発明者は、上記目的を達成するため鋭意研究を重ね、その成果を本発明に具現化した。
【0008】
すなわち、本発明は、断面視で、継手の爪底部内面に凹条溝を有する鋼矢板を地盤に打設すると共に、該継手を連接して壁を施工するに際して、前記鋼矢板の打設方向にあたる凹条溝の最先端を突状金具で塞ぎ、該凹条溝の全体に棒体を挿入し、鋼矢板を鉛直にして継手を連接しながら打設を行い、その後に棒体を引き抜き、空洞になった凹条溝に水膨張性の止水材を上方より充填することを特徴とする鋼矢板の施工方法である。この場合、前記棒体を、丸鋼棒とするのが好ましい。また、本発明は、断面視で、継手の爪底部内面に凹条溝を有する鋼矢板を地盤に打設すると共に、該継手を連接して壁を施工するに際して、前記鋼矢板の打設方向にあたる凹条溝の最先端を突状金具で塞ぎ、該凹条溝の全体に、棒状止水材を内包し、鉛直方向に沿った開口を有する金属製筒体を挿入して、鋼矢板を鉛直にして継手を連接しながら打設を行うことを特徴とする鋼矢板の施工方法でもある。さらに、本発明は、前記継手が、ラルゼン型継手又は直線型継手であることが好ましい。
【0009】
本発明では、溝の最先端を突状金具で塞いだり、棒体を装入し、打設後に棒体を引き抜き空洞を形成してから、止水材を充填するようにしたので、打設時に凹条溝内に土砂が入らないようになる。また、棒体に代え、止水材を内包し、一部が開口した金属製筒体を用いるようにしたので、上記と同様の効果が得られるようになる。その結果、止水材を凹条溝の上方から下方まで途切れることなく充填され、従来より止水効果の大きい鋼矢板の壁が形成できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
【0011】
まず、本発明の対象となる鋼矢板は、爪底部内面に凹条溝を有する鋼矢板であれば如何なる形状のものでも良い。特に、本出願人は、現在、図3に示すように、断面視で、ラルゼン型継手の爪底部内面に大きな凹溝1を熱間圧延だけで形成してなる鋼矢板8を開発しているが、そのような継手の空間部9(点線で囲んだ)が従来より大きい鋼矢板8に対しても好ましく適用できる。継手に大きな余裕が有る方が止水材2の挿入に有利だからである。
【0012】
以下、図面を参照して、ラルゼン型継手の例で本発明の実施の形態を作業手順に沿って説明する。 まず、本発明では、図1(a)に示すように、鋼矢板8を地中へ打設する前に、打設方向の最先端部分に先の尖った金具4(以下、突状金具4という)を取り付け、凹溝1の先端を塞ぐ。その際、該金具4は固定されていれば如何なる方法でも良いが、作業性を配慮すると溶接が好ましい。引き続き、凹溝1には、その長手方向の全体にわたるように棒体5を挿入する。これらによって、該鋼矢板8を地中に打設する際に、凹溝1内に土砂が入ってくるのを防ぐことができる。なお、棒体5と突状金具4との接触部分は、図1(b)に示すように、お互いを嵌め合い構造とするのが良い。これによって、棒体5が凹溝1内でずれるのが防止できるからである。なお、棒体5は、金属、木材、樹脂等如何なる材質でも良く、断面形状も問わない。ただし、断面形状は凹溝1の断面と同様であるのが良い。例えば、丸棒鋼が入手の容易さからも好ましく利用できる。
【0013】
次に、これらの準備が終了したら、継手の連接をしながら鋼矢板8の地中への打設を行う。そして、打設が完了した後、前記棒体5を引き抜く。この引き抜きにより、凹溝1に相当する部分には、空間9が形成される。その空間9に円柱形状の止水材2を挿入すれば、本発明は完成する。このような本発明を実施すると、地中で水が止水材2と接触すれば数倍に膨張し、止水効果が発揮される。なお、場合によっては、止水材2の挿入後、直ちに凹溝1へ水を注入して、積極的に膨張させ、止水効果を発揮させても良い。
【0014】
さらに、発明者は、研究を継続し、棒体5と止水材2との入替作業を無くすることも考えた。すなわち、図2に示すように、凹溝1の開口部分6に合わせた大きさの一部が長手方向で開いた部分を有する金属製筒体7を準備し、その中に止水材2を収納するようにした。従って、この筒体7を前記棒体5に代えて凹溝1に挿入するだけで、上記発明と同様の止水効果が得られるので、これも本発明に加えることにした。この場合、金属製筒体7としては、如何なる金属であっても良いが、経済性を配慮すると、鋼を利用するのが好ましい。
【0015】
【実施例】
ラルゼン型継手を有する鋼矢板8を図4に示すように横へつないで四方の壁(一辺は,壁幅が4.8m,高さが10m)を形成するように打設し、漏水試験を行った。このラルゼン型継手を有する鋼矢板8としては、熱間圧延だけで製造されたサイズが、長さ10m,有効幅400mm,高さ207mm,フランジ部厚さ9mm,ウエブ厚さ16.1mmのものを用い、その爪底部内面に、開口直径が12mmφの凹溝1が形成されている。
【0016】
そして、前記した本発明に係る2種類の施工方法及び従来の施工方法に従い、鋼矢板8の打設を行った。その結果、打設完了後の止水材が完全に膨張しきった時から6ケ月経過後においても、本発明のいずれの施工方法で建設した壁からも水漏れがなく、良好な状態を維持している。これに対して、従来の施工方法で同様な壁を形成し、漏水試験を行った場合には、水漏れが生じてしまった。
【0017】
なお、上記実施例は、ラルゼン型継手を有する鋼矢板についてのものであったが、図5(b)に示した直線型継手を有する鋼矢板等でも同様の結果が得られた。
【0018】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明により、止水材を凹条溝の上方から下方まで途切れることなく充填され、従来より止水効果が確実な鋼矢板の壁が形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る鋼矢板の施工方法で利用する突状金具を説明する図であり、(a)は凹溝の先端に溶接した状況を、(b)は棒体との嵌合構造であることを示している。なお、(a)では、(c)の鋼矢板断面のX−X視も示している。
【図2】止水材を内包した金属製筒体を凹溝へ挿入した状況を示す断面図である。
【図3】熱間圧延だけで大きな空間を形成した継手を示す図である。
【図4】鋼矢板を連接して壁を形成する状況を示す図である。
【図5】継手に凹条溝を有する従来の鋼矢板を示す断面図であり、(a)はラルゼン型継手を有する鋼矢板、(b)は直線型継手を有する鋼矢板である。
【符号の説明】
1 凹条溝(凹溝)
2 止水材
3 爪底部
4 突状金具
5 棒体
6 開口部分
7 金属製筒体
8 鋼矢板
9 空間
10 ウエブ部
11 フランジ部

Claims (4)

  1. 断面視で、継手の爪底部内面に凹条溝を有する鋼矢板を地盤に打設すると共に、該継手を連接して壁を施工するに際して、
    前記鋼矢板の打設方向にあたる凹条溝の最先端を突状金具で塞ぎ、該凹条溝の全体に棒体を挿入し、鋼矢板を鉛直にして継手を連接しながら打設を行い、その後に棒体を引き抜き、空洞になった凹条溝に水膨張性の止水材を上方より充填することを特徴とする鋼矢板の施工方法。
  2. 前記棒体を、丸鋼棒とすることを特徴とする請求項1記載の鋼矢板の施工方法。
  3. 断面視で、継手の爪底部内面に凹条溝を有する鋼矢板を地盤に打設すると共に、該継手を連接して壁を施工するに際して、
    前記鋼矢板の打設方向にあたる凹条溝の最先端を突状金具で塞ぎ、該凹条溝の全体に、棒状止水材を内包し、鉛直方向に沿った開口を有する金属製筒体を挿入して、鋼矢板を鉛直にして継手を連接しながら打設を行うことを特徴とする鋼矢板の施工方法。
  4. 前記継手が、ラルゼン型継手又は直線型継手であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の鋼矢板の施工方法。
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