JPH061249Y2 - エアゾル噴射頭 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （考案の目的） この考案はエアゾル容器の噴射頭に関するもので、特に
泡状噴射物を噴射させるエアゾル容器の噴射頭として簡
素で生産コストが低く、噴射の態様が好適であり、しか
も使用後自動的に噴射口の密閉が行われるようなものを
提供するのがその目的である。

近年ヒゲそりクリームその他の化粧料や洗浄剤などで、
ムースエアゾルとか泡状エアゾルなどとよばれ、泡状噴
射物を放出するエアゾル噴射容器がかなり普及するよう
になったが、それらの噴射容器には一般にきわめて細い
噴射口をもつ液剤噴射用の噴射頭が装着されているた
め、用後に乾燥膜となった噴射物が噴射口につまりやす
く、噴射の態様も良好とは言い難く、かつ望ましくない
水分やゴミが噴射口に入り込むなどの欠点ある。

この考案は泡状噴射物放出用のエアゾル容器における前
面のような欠点を解消するとともに、構造が簡素である
ために生産コストが低く、普及性に富むエアゾル噴射頭
を提供するものである。

（考案の構成） 以下、図示の実施例によりこの考案を説明すれば、２は
噴射頭の本体１の前面に開設した大径の洞穴で、この後
方には洞穴２と同心小径の洞穴３が接続している。ただ
し、図面にいて洞穴３には下記する栓体７の柄部72が挿
入されているため、洞穴３は視認し難い。また、図示の
例では、本体１に設けた嘴部11に洞穴２，３を穿ってあ
るが、嘴部11を省略した設計も可能である。洞穴３の周
面には洞穴２に接続する通溝４が開削されており、通溝
４の後端は噴射弁の可動弁茎５に接続する噴射通路６に
接続している。７は栓体で、肉薄のつば71および柱状の
柄72からなっているが、つば71の周縁は洞穴２の前縁部
21に嵌合するとともに、柄72は洞穴３に密嵌固定されて
いる。この考案は前記のようにしてなり、栓体７のつば
71が大径の洞穴２の前縁部21に嵌合しているので、噴射
弁に至る噴射頭内部の通路は外気に対して遮断され、外
部からの水分やゴミが噴射通路に侵入するおそれがな
い。

小径の洞穴３の周面には通溝４が開削され、この通溝４
は大径の洞穴２と噴射通路６とを接続しているので、噴
射容器の使用時に噴射弁が開放されると噴射圧が通溝４
および洞穴２を通じて栓体のつば71の背面にかかる。栓
体７は弾性体からなり、つば71は肉薄である一方、柄72
が洞穴３に密嵌固定されているので、つば71は噴射圧に
より第２図のように外向きに屈曲し、つば７１と洞穴２
の前縁部21との間に環状隙間からなる噴射口が生じ、こ
の環状の噴射口から噴射物が放出される。前記した噴射
弁が閉鎖すれば噴射圧が失われるので、つば71は第１図
のように形状を復元するとともに、洞穴２から内部はつ
ば71により自動的に閉鎖され、外部に対して保護され
る。噴射物は前記したようにつば71の周縁と洞穴２の前
縁部21との間に生じた噴射口から環状の態様で放出され
るのであるが、噴射物が泡状であるから、放出直後にお
いて融合し、丁度使用し易い泡のひと塊となり、非所望
の箇所に飛散るようなことはない。

（考案の効果） すなわち、この考案によれば、噴射容器を使用しない状
態にあるときは噴射口から内の噴射通路が外気、外部の
水分、ゴミなどの異物に対して保護され、泡状物の放出
の際は非所望の箇所に飛散らずに使用に手ごろなひと塊
となり、使用後は自動的に噴射口が閉じる効果があるの
みならず、その構造が極めて簡素であり、特に組立てに
あたっては噴射頭に穿った洞穴に栓体を嵌入すれば足り
るので、生産コストが低く普及性に富んでいる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案品の一実施例の不使用時における縦断
面図、第２図は同じく噴射時における要部縦断面図、第
３図は第１図のＸ−Ｘ断面図、第４図は栓体の一部縦断
側面図、第５図は同じく背面図である。 １は噴射頭の本体、11は嘴部、２，３は洞穴、21は前縁
部、４は通溝、５は可動弁茎、６は噴射通路、７はつ
ば、72は柄である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】大径の洞穴２を本体１の前面に開設すると
   ともに洞穴２と同心で小径の洞穴３を洞穴２の後方に接
   続し、洞穴２に接続する通溝４を洞穴３の周面に開削す
   るとともに噴射弁の可動弁茎５に接続する噴射通路６に
   通溝４の後端を接続し、肉薄のつば71および柱状の柄72
   からなる栓体７のつば71の周縁を洞穴２の前縁部21に嵌
   合するとともに柄72を洞穴３に密嵌固定してなるエアゾ
   ル噴射頭。