JPH06123860A - 酸素透過性ハードコンタクトレンズ - Google Patents

酸素透過性ハードコンタクトレンズ

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JPH06123860A
JPH06123860A JP4296595A JP29659592A JPH06123860A JP H06123860 A JPH06123860 A JP H06123860A JP 4296595 A JP4296595 A JP 4296595A JP 29659592 A JP29659592 A JP 29659592A JP H06123860 A JPH06123860 A JP H06123860A
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JP
Japan
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organic solvent
methyl methacrylate
weight
parts
contact lens
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JP4296595A
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English (en)
Inventor
Tomoji Honda
智士 本田
Isao Kaetsu
勲 嘉悦
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TOKYO KEIKAKU KK
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TOKYO KEIKAKU KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ポリメチルメタクリレートを主要成分とし、
その有用な特徴をそのまま所有していて、且つ酸素透過
量が現在のポリメチルメタクリレートを上回る材料から
成るハードコンタクトレンズを提供する。 【構成】 メチルメタクリレート35ないし75重量
部、構造式1で表されるアクリル(メタクリル)エステ
ル5ないし40重量部、構造式2で表されるフロロアル
キルアクリル(メタクリル)エステル25ないし50重
量部、をラジカル共重合するに当たり、メチルメタクリ
レートと非相溶な有機溶剤と相溶性のある有機溶剤との
混合溶剤を20〜120重量部混合し、これをラジカル
重合することによって得られるポリメチルメタクリレー
ト共重合体を研削、研磨することによって得られる微多
孔性で酸素透過量の大きいハードコンタクトレンズ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハードコンタクトレン
ズに関する。更に詳しく述べると、微多孔性で酸素透過
量の大きいポリメチルメタクリレート共重合体を研削、
研磨することによって得られるハードコンタクトレンズ
に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリメチルメタクリレートは、ハードコ
ンタクトレンズの主要な位置を占めている事は、良く知
られている。極めて透明であり、安全であり、コンタク
トレンズとするための研削や研磨が容易であり、有用な
ハードコンタクトレンズの一つである。しかしながら、
ポリメチルメタクリレートにもハードコンタクトレンズ
として欠点も持ち合わせている。一つには、ポリメチル
メタクリレート自身の酸素透過量が小さいことが挙げら
れる。ハードコンタクトレンズに求められる物性には色
々あるが、最近注目されているのが素材の酸素透過性で
ある。比較的長期間、コンタクトレンズを装用していて
角膜を酸素欠乏から守るためには、コンタクトレンズ素
材自身が適当な酸素透過量を有していることが好まし
い。
【0003】この様な目的から、最近では、酸素透過量
の大きな材料を求めて種々の検討がなされており、特に
アクリルシリコンを中心として、酸素透過量の大きな材
料が開発され出している。しかしながらこれらのアクリ
ルシリコンを中心とする材料は、ポリメチルメタクリレ
ートに比べ酸素透過量は大きいが、種々の点でポリメチ
ルメタクリレートより劣ることが指摘されている。その
多くは、例えば、透明性が欠けていたり、強度がなく使
用中に、簡単に破砕したり、ヒビが入ったりひどい場合
には、使用中に、濁ってくることなども指摘されてい
る。この様な意味からポリメチルメタクリレートを主要
成分とする材料で、酸素透過量が大きく、極めて透明で
あり、安全である材料は、未だ出現しておらず、現在の
ポリメチルメタクリレートを少しでも改良できて酸素透
過量を向上出来ればすばらしいことと言わねばならな
い。
【0004】最近この様な観点から、特開平1ー225
913号公報においてコンタクトレンズ材料となるモノ
マーに相溶性の良好な溶媒を混合して重合することによ
って酸素透過量を向上させようとする提案もなされてい
る。しかしながらこの方法では、相溶性の良好な溶媒を
混合することによって酸素透過量は、幾分向上するが、
ポルメチルメタクリレート等の元々酸素透過量の小さい
材料に大きな酸素透過量の変化を期待することはできな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の様に、ポリメチ
ルメタクリレートを主要成分とする材料で、酸素透過量
が大きく、極めて透明であり、安全である材料は、未だ
出現していないが、少しでも酸素透過量が大きくなるこ
とは、きわめて意味があり、重要なことである。即ち、
ポリメチルメタクリレートを主要成分とする材料で、ポ
リメチルメタクリレートの有用な特徴をそのまま所有し
ていて、且つ酸素透過量が現在ポリメチルメタクリレー
トを上回る材料を見いだすことが求められているのであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では、メチルメタ
クリレート及び後述する下記構造式1で表されるアクリ
ル(メタクリル)エステル及び下記構造式2で表される
フロロアルキルアクリル(メタクリル)エステルをラジ
カル共重合するに当たり、メチルメタクリレートと非相
溶な有機溶剤と相溶性のある有機溶剤との混合溶剤を混
合し、これを含有したままラジカル重合することによっ
て得られるポリメチルメタクリレート共重合体を微多孔
性とすることで、酸素透過量の大きいメチルメタクリレ
ート系ハードコンタクトレンズを得る事を可能にした。
【0007】以下、本発明を、詳述する。本発明では、
コンタクトレンズを構成する主要材料は、メチルメタク
リレートである。ポリメチルメタクリレートは、極めて
光学的な透明性に優れ、安全であり、又、コンタクトレ
ンズトとしての加工性特に、研削、研磨性に優れ、長期
間の寸法安定性、機械的強度にも秀でた材料である。本
発明では、この意味からメチルメタクリレートが本発明
のコンタクトレンズ材料の主成分として用いられる。こ
の有用な、ポリメチルメタクリレートに更に、酸素透過
量を向上させる方法として、本発明では、メチルメタク
リレートのバルク重合を行う際に、重合に関与しないメ
チルメタクリレートと非相溶な有機溶剤と相溶性のある
有機溶剤との混合溶剤を混合させ、これを含有したまま
ラジカル重合し、重合後にこの有機溶剤を除去すること
によって微多孔性で酸素透過量の大きいポリメチルメタ
クリレート共重合体を得ようとするものである。
【0008】ここで本発明に於て、有機溶剤としてメチ
ルメタクリレートと非相溶な有機溶剤と相溶性のある有
機溶剤との混合溶剤を用いる理由は、相溶性の良好な有
機溶剤のみを混合させた場合に比べ酸素透過量の大きい
ポリメチルメタクリレート共重合体が得られるためであ
る。おそらく、相溶性の良好な有機溶剤を用いた場合に
比べ、大きな細孔が生じている為と考えられる。しかし
ながら、メチルメタクリレートと重合に関与しない二種
類の有機溶剤を混合させ、これを含有したままラジカル
重合し、重合後にこの有機溶剤を除去した場合、一旦、
重合に関与しない有機溶剤を含有することによって多孔
性となったポリメチルメタクリレートもこの有機溶剤を
除去することによって多孔性が小さくなり、殆ど元のポ
リメチルメタクリレートに戻ってしまう。この為、本発
明では、下記化3(構造式1)で示されるアクリル(メ
タクリル)エステルを、メチルメタクリレートと共重合
させ、架橋させることにより、この有機溶剤を除去する
ことによって多孔性が小さくなる事を防ぐ事を可能にし
た。しかしながら、この場合も、本発明のメチルメタク
リレートと非相溶な有機溶剤と相溶性のある有機溶剤と
の混合溶剤を用いる方法は、相溶性の良好な有機溶剤だ
けを用いた場合に比べ有機溶剤を除去後の戻りは、小さ
いことも本発明の特徴である。本発明で用いられる下記
構造式1で示されるアクリル(メタクリル)エステル
は、ラジカル重合性の官能基がメチルメタクリレートと
同等で、極めて共重合性に富み、且つ共重合体は、ポリ
メチルメタクリレートと遜色ない透明な材料を与える。
【0009】
【化3】
【0010】又、この構造式1で示されるアクリル(メ
タクリル)エステルは二官能性であり架橋効果にも優
れ、且つC2 4 基を有するため、比較的親水性に優れ
コンタクトレンズとして、ポリメチルメタクリレートと
比べ生体適合性が良好と考えられ、装用感の優れた材料
となる可能性がある。本発明では、上記構造式1で示さ
れるアクリル(メタクリル)エステルのC2 4 基の数
nの値は、限定される。即ち、nの数が10より多いと
得られるメチルメタクリレートとの共重合体は、耐熱性
が低下し、研削研磨等の加工を困難にするためである。
この為本発明では、nの数は、1から10までの範囲が
好ましい範囲として用いられる。
【0011】次に本発明では、更に、酸素透過量を向上
させるために、下記化4(構造式2)で表されるフロロ
アルキルアクリル(メタクリル)エステルもメチルメタ
クリレート及び、上記構造式1で示されるアクリル(メ
タクリル)エステルとの共重合成分として用いられる。
【0012】
【化4】
【0013】上記構造式2で表されるフロロアルキルア
クリル(メタクリル)エステルは、ラジカル重合性の官
能基がメチルメタクリレートと同等で、極めて共重合性
に富み、且つ共重合体は、ポリメチルメタクリレートと
遜色ない透明な材料を与え、更に、酸素透過量を向上さ
せることが出来る。この構造式2で表されるフロロアル
キルアクリル(メタクリル)エステルにおいて、フロロ
アルキル基Rfは、本発明においては、炭素数1〜8の
フッソ置換アルキル基が用いられる。8を超えるフッソ
置換アルキル基を用いた場合には、フッソ置換度にもよ
るがメチルメタクリレートとの相溶性が悪くなる場合が
あり、即ち、透明性に欠ける場合もある。又、耐熱性も
低下し、精度のあるコンタクトレンズに研削、研磨加工
出来ない場合もあるためである。
【0014】メチルメタクリレートと上記構造式1で示
されるアクリル(メタクリル)エステル、及び、上記構
造式2で表されるフロロアルキルアクリル(メタクリ
ル)エステルの比は本発明では、メチルメタクリレート
35ないし75重量部、構造式1で表されるアクリル
(メタクリル)エステル5ないし40重量部、構造式2
で表されるフロロアルキルアクリル(メタクリル)エス
テル25ないし50重量部、が良好な範囲として使用さ
れる。架橋剤としての構造式1で表されるアクリル(メ
タクリル)エステルが5重量部に満たないと架橋効果が
なく有機溶剤を除去する際、多孔性を充分に保持出来な
い場合が有る為である。又逆に、40重量部を超えて使
用されると、架橋が進みすぎ、樹脂が脆くなるととも
に、充分な微細孔を開けることが出来ず、酸素透過量の
大きいポリメチルメタクリレート共重合体を得ることが
不可能になる。又、構造式2で表されるフロロアルキル
アクリル(メタクリル)エステルは、25重量部に満た
ないと望ましい酸素透過量の大きいポリメチルメタクリ
レート共重合体を得ることが出来ず、50重量部を超え
て使用されると、耐熱性が低下すると共に、透明性の良
好な材料が得られにくい場合があり、この為本発明で
は、メチルメタクリレート35ないし75重量部、構造
式1で表されるアクリル(メタクリル)エステル5ない
し40重量部、構造式2で表されるフロロアルキルアク
リル(メタクリル)エステル25ないし50重量部、が
良好な範囲として使用される。
【0015】前述の様に、本発明では、メチルメタクリ
レートと構造式1で示されるアクリル(メタクリル)エ
ステル、構造式2で表されるフロロアルキルアクリル
(メタクリル)エステル及び重合に関与しないメチルメ
タクリレートと非相溶な有機溶剤と相溶性のある有機溶
剤との混合溶剤を混合させ、これを含有したままラジカ
ル重合し、重合後にこの有機溶剤を除去してメチルメタ
クリレート共重合体の酸素透過量を向上させようとする
ものである。ここで本発明で言う重合に関与しないメチ
ルメタクリレートと非相溶な有機溶剤、及び、相溶性の
良好な有機溶剤とは、次の性質を有するものを一般に言
う事が出来る。相溶性の良好な有機溶剤とは 1.メチルメタクリレートと均一に混合する 2.ラジカル重合を阻害しない 3.ラジカル重合後のポリメチルメタクリレート共重合
体が透明である 又、非相溶な有機溶剤とは、 1.モノマー段階では、メチルメタクリレートと均一に
混合する 2.ラジカル重合を阻害しない 3.ラジカル重合後のポリメチルメタクリレート共重合
体が不透明である ことを言う。
【0016】本発明では、この1〜3の条件を満足する
二種類の有機溶剤の混合物を用いる必要がある。即ち、
相溶性の良好な有機溶剤だけを使用した場合には、酸素
透過量の向上が少ない。逆に、非相溶な有機溶剤だけを
使用した場合には、ラジカル重合後のポリメチルメタク
リレート共重合体が不透明になる。この為、本発明で
は、ラジカル重合後のポリメチルメタクリレート共重合
体が不透明にならない範囲で酸素透過量を大きくさせる
ために、メチルメタクリレートと非相溶な有機溶剤、及
び、相溶性の良好な有機溶剤の適度な混合物を使用する
のである。本発明における相溶性の良好な有機溶剤と非
相溶な有機溶剤との比は、それぞれ種類によって異なる
が一般には、相溶性の良好な有機溶剤と非相溶な有機溶
剤との比は50対50〜90対10(重量比)の範囲が
好ましく使用される。非相溶な有機溶剤が50重量%よ
り少なくなるとラジカル重合後のポリメチルメタクリレ
ート共重合体が不透明になり易い。逆に非相溶な有機溶
剤が10%より少ないと酸素透過量の向上が少なくなる
ためである。本発明で言う相溶性の良好な有機溶剤に
は、例えば、広い範囲の種々のエステル、アルコール、
ケトンなどの中から選ぶことが出来る。一例を挙げるな
ら酢酸エチル、酢酸ブチルなどの酢酸エステル類、ジエ
チレングリコール、ブタノール等のアルコール類、メチ
ルエチルケトン、フェニルメチルケトン等のケトン類等
を挙げることが可能であるが、これらは、一例であり、
本発明は、これらのみに限定されない。
【0017】次に、本発明で用いられる非相溶な有機溶
剤には、本発明では、デカン、ウンデカン、ドデカン、
トリデカン、ヘキサデカン、オクタデカン、ノナデカ
ン、エイコサン、ドコサン、テトラコサン等の長鎖の飽
和脂肪族炭化水素化合物やデカノール、ウンデカノー
ル、トリデカノール、ヘキサデカノール、ステアリルア
ルコール、エイコサノール、ドコサノール、テトラコサ
ノール等の脂肪族高級アルコール等を一例として挙げる
ことができる。特に炭素数が10以上の飽和脂肪族炭化
水素化合物は、本発明では好ましく多用される。これら
は、常温で固体の物もあるが、相溶性の良好な有機溶剤
と混合したときに、液状で有れば特に問題はない。しか
しながら、これらは、一例であり、本発明は、これらの
みに限定されない。
【0018】次に、本発明で用いられるこれら有機溶剤
の量は、メチルメタクリレート及び構造式1で示される
アクリル(メタクリル)エステルの合計量100重量部
当り、相溶性の良好な有機溶剤及び、非相溶な有機溶剤
の合計の有機溶剤を20〜120重量部が使用される。
20重量部に満たないと、有機溶剤の種類にもよるが、
本発明の目的とするメチルメタクリレート共重合体の酸
素透過量を充分に向上させる事が出来ない。又、120
重量部を超えると共重合体が脆くなり、使用できなかっ
たり、研削、研磨等の加工が困難になる場合がある。こ
の為、本発明では、有機溶剤の総量は、メチルメタクリ
レート及び構造式1で示されるアクリル(メタクリル)
エステルの合計量100重量部当り、有機溶剤を20〜
120重量部が好ましい範囲として使用される。
【0019】本発明では、メチルメタクリレート、構造
式1で示されるアクリル(メタクリル)エステル、及び
重合に関与しないメチルメタクリレートと相溶性の良好
な有機溶剤及び、非相溶な有機溶剤の混合有機溶剤を混
合させラジカル重合させる。ラジカル重合開始剤は、特
に限定はなく、通常のラジカル重合開始剤を用いること
が出来る。重合温度も特に限定はなく、一般には、40
℃程度から120℃程度が段階的に用いられる。この様
にして得られた目的とする適当な形状の共重合体は、一
般には、真空乾燥器中で、加温下に有機溶剤が除去され
る。別の方法として例えばメチルアルコールやエチルア
ルコール等の低沸点の有機溶剤中に該共重合体成形体を
浸漬し、一旦共重合体中の有機溶剤をこれら低沸点の有
機溶剤と置換してから、これらメチルアルコールやエチ
ルアルコール等の低沸点の有機溶剤を除去することも有
用な方法である。この様な方法で含有する有機溶剤を除
去されたメチルメタクリレート架橋共重合体は、この時
点で目的とする多孔質になっている。次に、このメチル
メタクリレート架橋共重合体成形物は、目的とするコン
タクトレンズに研削,研磨される。この過程方法は、通
常のポリメチルメタクリレートをハードコンタクトレン
ズにする方法と何等変わらない。以下、本発明を実施例
で説明を加える。
【0020】
【実施例】
実施例(1) メチルメタクリレート50重量部、下記化5(構造式
3)で示されるジエチレングリコールジメタクリレート
20重量部、2、2、3、3、ーテトラフロロプロピル
メタクリレート30重量部、及び、酢酸エチル30重量
部及びドデカン15重量部を混合し、均一なモノマー溶
液とした。
【0021】
【化5】
【0022】このモノマー溶液に1.2重量部のアゾビ
スイソブチロニトリルを重合開始剤として加え、窒素置
換した試験管中で60℃で、15時間、80℃で10時
間重合を行い無色透明な円柱状成形物を得た。この円柱
状成形物を厚さ1mmにスライスし、多量のメタノール
中に室温で16時間浸漬させた。この後、スライスした
成形物を真空乾燥器中にいれ、50℃で5時間乾燥させ
た。この処理を施したスライスした成形物の物性を次に
示す。 可視光線透過率 90% 酸素透過率 29×10ー11 cc・ cm/cm2
sec ・ mmHg の値を示した。尚、酸素透過率の測定は、製科研式酸素
透過率計を用いて測定した。又、このスライスした成形
物はポリメチルメタクリレートと全く同じ方法でコンタ
クトレンズに容易に研削、研磨することが出来た。
【0023】比較例(1) 実施例(1)でドデカン15重量部を用いないで酢酸エ
チル45重量部を用い、後は、すべて実施例(1)と同
じ組成で、同じ製造方法で重合を行い無色透明な円柱状
成形物を得た。この円柱状成形物を厚さ1mmにスライ
スし、多量のメタノール中に室温で16時間浸漬させ
た。この後、スライスした成形物を真空乾燥器中にい
れ、50℃で5時間乾燥させた。この処理を施したスラ
イスした成形物の物性を次に示す。 可視光線透過率 90% 酸素透過率 12×10ー11 cc・ cm/cm2 ・ se
c ・ mmHg の値を示した。本実施例(1)の材料は、比較例(1)
の材料に比べ酸素透過性が大きく向上していることが確
認できた。
【0024】比較例(2) メチルメタクリレート52重量部、下記化6(構造式
4)で示されるペンタエチレングリコールジアクリレー
ト13重量部、2、2、3、4、4、4ーヘキサフロロ
ブチルメタクリレート35重量部、メチルブチルケトン
35重量部及びステアリルアルコール30重量部を混合
し、均一なモノマー溶液とした。
【0025】
【化6】
【0026】このモノマー溶液に1.2重量部のアゾビ
スイソブチロニトリルを重合開始剤として加え、窒素置
換した試験管中で60℃で、15時間、80℃で10時
間重合を行い無色透明な円柱状成形物を得た。この円柱
状成形物を厚さ1mmにスライスし、多量のメタノール
中に室温で16時間浸漬させた。この後、スライスした
成形物を真空乾燥器中にいれ、50℃で5時間乾燥させ
た。この処理を施したスライスした成形物の物性を次に
示す。 可視光線透過率 89% 酸素透過率 34×10ー11 cc・ cm/cm2
sec ・ mmHg 又、このスライスした成形物はポリメチルメタクリレー
トと全く同じ方法でコンタクトレンズに容易に研削、研
磨することが出来た。
【0027】比較例(2) 実施例(2)でステアリルアルコール30重量部を用い
ないでメチルブチルケトン60重量部を用い、後は、す
べて実施例(2)と同じ組成で、同じ製造方法で重合を
行い無色透明な円柱状成形物を得た。この円柱状成形物
を厚さ1mmにスライスし、多量のメタノール中に室温
で16時間浸漬させた。この後、スライスした成形物を
真空乾燥器中にいれ、50℃で5時間乾燥させた。この
処理を施したスライスした成形物の物性を次に示す。 可視光線透過率 90% 酸素透過率 16×10ー11 cc・ cm/cm2
sec ・ mmHg の値を示した。本実施例(2)の材料は、比較例(2)
の材料に比べ酸素透過性が大きく向上していることが確
認できた。
【0028】
【発明の効果】この様に、本発明の製造方法は、ポリメ
チルメタクリレートを主要成分とする材料で、ポリメチ
ルメタクリレートの有用な特徴をそのまま所有してい
て、且つ酸素透過量が現在のポリメチルメタクリレート
を上回るハードコンタクトレンズが得られることを可能
にした。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 299/02 MRS 7442−4J

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メチルメタクリレート35ないし75重
    量部、下記化1(構造式1)で表されるアクリル(メタ
    クリル)エステル5ないし40重量部、下記化2(構造
    式2)で表されるフロロアルキルアクリル(メタクリ
    ル)エステル25ないし50重量部、をラジカル共重合
    するに当たり、メチルメタクリレートと非相溶な有機溶
    剤と相溶性のある有機溶剤との混合溶剤を20〜120
    重量部混合し、これをラジカル重合することによって得
    られるポリメチルメタクリレート共重合体を研削、研磨
    することによって得られる微多孔性で酸素透過量の大き
    いハードコンタクトレンズ。 【化1】 【化2】
  2. 【請求項2】 上記メチルメタクリレートと非相溶な有
    機溶剤が炭素数が10以上の飽和脂肪族炭化水素である
    ことを特徴とする上記請求項に記載のハードコンタクト
    レンズ。
JP4296595A 1992-10-09 1992-10-09 酸素透過性ハードコンタクトレンズ Pending JPH06123860A (ja)

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