JPH06123380A - サーモスタット調節式混合バッテリー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 サーモスタット調節式混合バッテリーにおい
て、流入する両流体が、例えば大きな圧力差を有する状
態で、混合バッテリー内に導かれ、かつ混合媒体が絞ら
れた形で取出される時には、望ましからざる脈動および
温度変動を伴う混合媒体を発生させる惧れがある。本発
明の目的はこの欠点を除去することである。 【構成】 弁体１１の内壁１１１の部分区域が、サーモ
スタット１２の外套面の第１部分区域と共に、流入媒体
に対する一定の第１リング状絞り間隙２０を形成し、か
つ弁座ブッシュ３内の下流において、該弁座ブッシュの
内壁３１に対し、サーモスタットの第２部分区域が、混
合媒体に対する一定の第２リング状絞り間隙２１を形成
し、この時第１絞り間隙のリング厚さが、第２絞り間隙
のリング厚さのほぼ三分の二となるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は特にシャワー、浴槽、洗
面台等に対する、温度の調節された温水を作るためのサ
ーモスタット調節式混合バッテリーで、それぞれ高温媒
体および低温媒体に対する少なくとも一つの取入口と、
混合媒体に対する排出口とを備えたケーシングを有し、
該ケーシング内に温度予選装置によって調節し得るサー
モスタットが設けられ、該サーモスタットが、高温媒体
および低温媒体に対する二つの弁座の間を移動し得る弁
体に結合され、流入する二つの媒体の一つが弁体によっ
て同軸的に導かれるようになっているサーモスタット調
節式混合バッテリーに係る。

【０００２】

【従来の技術】このような混合バッテリーは印刷物 EP
0 242 680 A2 によって公知である。この混合バッテリ
ー構造においては、流入する冷水の圧力が比較的高く、
例えば５バールであり、かつ流入する温水の圧力が比較
的低く、例えば０．５バールなる場合は、全流量が絞ら
れる時に、温度変動の比較的強い、脈動混合水を発生さ
せるおそれがある。

【０００３】さらに温水および冷水を混合するための他
の装置（ DE 34 48 162 C2 ）においては、温度探子の
感度を増すために、ケーシングの内面と、温度探子部材
の外面との間の中間空間を狭くすることが提案されてい
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は請求項
１の大概念に記載された混合バッテリーを改良し、特に
流動せしめんとする二つの媒体が絞られて通過し、かつ
最大変数を有する場合に、改良された混合媒体が生じる
ようになすことである。

【０００５】この問題は本発明によれば、弁体の内壁の
部分区域が、サーモスタットの外套面の第１部分区域と
共に、流入媒体に対する一定の第１リング状絞り間隙を
形成し、弁座ブッシュ内における弁体の後部下流におい
ては、サーモスタットの外套面の第２部分区域が弁座ブ
ッシュの内壁に対し、混合媒体に対する一定の第２リン
グ状絞り間隙を形成し、この時第１絞り間隙のリング厚
さが、第２絞り間隙のリング厚さのほぼ三分の二となる
ようにすることにより解決される。

【０００６】本発明の他の構造は請求項２から６までに
記載されている。

【０００７】本発明によって得られる利点は簡単な手段
により、低温媒体および高温媒体の入口圧力および温度
差が著しく異なり、かつ単位時間当りの取入量が比較的
少ない場合においても、混合媒体の望ましからざる脈動
と、比較的大なる温度変動とを避け得ることである。

【０００８】本発明の１実施例は、周知の混合バッテリ
ーに挿入し得る構造ユニットの形を有している。

【０００９】

【実施例】次ぎに添付図面によって本発明の実施例を説
明する。図示の構造ユニット１は、図に部分的に示され
た、印刷物ＥＰ ０ ２４２６８０ Ａ２による、混合
バッテリーのケーシング内の別個の、弁座ブッシュ３と
結合し得るような外径寸法を有している。この場合先ず
弁座ブッシュ３を、続いて頭部１０を有する構造ユニッ
ト１をＯ−リングにより、混合バッテリーのケーシング
（図示せず）に密封的に螺着する。次ぎに突出した調整
ねじ１０１の上に、同様にＥ ０ ２４２ ６８０ Ａ
２に記載されている温度予選装置を配置し、これによっ
て構造ユニット１と同軸的に配置されたサーモスタット
１２を、周知の態様で予め設定し得るようにする。サー
モスタット１２と同軸をなすように、管状弁体１１が該
サーモスタットに結合され、該弁体はその円錐形調節角
部１１０によって、冷水および温水の入口断面を決定す
る。

【００１０】弁体１１の下流方向区域において、有孔隔
壁１１５の下方に、厚い壁１１２が形成され、該壁の上
方端面角部には、ほぼ２ｍｍ長さの４５0 傾斜部１１３
が形成され、かつその下方端面にはほぼ１ｍｍ長さの３
５0 傾斜部１１４が形成され、この時傾斜部１１４は平
らな端面内に開口し、この傾斜部には周知の円錐形調節
角部１１０が接触する。厚い壁１１２の区域において、
内壁１１１と、サーモスタット１２の最大直径を有する
第１部分区域１２１との間には、流入冷水に対する一定
の第１リング状絞り間隙２０が形成される。弁座ブッシ
ュ３の区域において、弁体１１の下流には、厚い壁３２
が形成され、その内壁３１と、サーモスタット１２の第
２部分区域１２２との間には、一定の第２リング状絞り
間隙２１が形成され、発生した混合水がこの間隙を通っ
て排出されるようになっている。

【００１１】以上に説明した構造ユニット１は混合バッ
テリーに対して設計されたもので、この構造ユニットに
おいては冷水および温水は、それぞれ１２．７ｍｍ（１
／２インチ）の配管を通してケーシング内に導入され
る。この場合第１絞り間隙２０は、その平均直径がほぼ
１５ｍｍ、リングの厚さ２０１がほぼ０、６ｍｍとなる
ように形成することが好適であると認められている。混
合水区域の下流に形成された絞り間隙２１においては、
その平均直径はほぼ１１ｍｍ、リング厚さ２１１はほぼ
０．９ｍｍとされる。この場合第１絞り間隙２０の長さ
２０２は、この絞り間隙２０の平均直径のほぼ三分の
一、一方第２絞り間隙２１の長さ２１２は、この絞り間
隙２１の平均直径のほぼ二分の一となるようにすべきで
ある。

【００１２】形状および寸法をこのようにすることによ
り、弁体１１の上方調節角部１１０を通って流入する冷
水は、絞り間隙２０内において、温水が下方調節角部１
１０を通って流入する前に、連続的に絞られる。温水の
流入後に発生する混合水は、さらに第２絞り間隙２１に
おいて絞られる。二つの絞り間隙２０、２１を配置する
ことにより、冷水および温水はサーモスタット１２の上
を具合良く通り、混合水が流出する時に、この混合水の
取出しが少ない場合においても、予め選定された温度を
比較的精密に保持することができ、かつまた流出温水の
脈動を避けることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の１実施例を、周知の混合バッテリーに
挿入し得る構造ユニットの形で示したもの。

【符号の説明】

１ 構造ユニット ３ 弁座ブッシュ １１ 弁体 １２ サーモスタット ２０、２１ 絞り間隙 ３１ 内壁 ３２ 厚い壁 １０１ 調整ねじ １１０ 調節角部 １１１ 内壁 １１２ 厚い壁 １１３、１１４ 傾斜部 ２０１、２１１ リング厚さ ２０２、２１２ リング長さ

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 特にシャワー、浴槽、洗面台等に対す
   る、温度の調節された温水を作るためのサーモスタット
   調節式混合バッテリーで、それぞれ高温媒体および低温
   媒体に対する少なくとも一つの取入口と、混合媒体に対
   する排出口とを備えたケーシングを有し、該ケーシング
   内に温度予選装置によって調節し得るサーモスタットが
   設けられ、該サーモスタットが高温媒体および低温媒体
   に対する二つの弁座の間を移動し得る弁体に結合され、
   流入する二つの媒体の一つが弁体によって同軸的に導か
   れるようになっているサーモスタット調節式混合バッテ
   リーにおいて、弁体（１１）の内壁（１１１）の部分区
   域が、サーモスタット（１２）の外套面の第１部分区域
   （１２１）と共に、流入媒体に対する一定の第１リング
   状絞り間隙（２０）を形成し、かつ弁座ブッシュ（３）
   内における弁体（１１）の後部下流において、サーモス
   タット（１２）の外套面の第２部分区域（１２２）が、
   弁座ブッシュ（３）の内壁（３１）に対し、一定の第２
   リング状絞り間隙（２１）を形成するようになってお
   り、この時第１絞り間隙（２０）のリング厚さ（２０
   １）が、第２絞り間隙（２１）のリング厚さ（２１１）
   のほぼ三分の二となるようにされていることを特徴とす
   るサーモスタット調節式混合バッテリー。
2. 【請求項２】 サーモスタット（１２）が、弁体（１
   １）内に配置されたその部分区域（１２１）内におい
   て、最大外径を有している、請求項１記載のサーモスタ
   ット調節式混合バッテリー。
3. 【請求項３】 低温媒体および高温媒体が１２．７ｍｍ
   （１／２インチ）配管を通して混合バッテリーのケーシ
   ング内に導入され、かつ第１絞り間隙（２０）の平均直
   径がほぼ１５ｍｍ、リング厚さ（２０１）が０．５から
   ０．７ｍｍ、なるべくは０．６ｍｍであり、一方下流に
   おいて混合媒体内に配置された第２絞り間隙（２１）の
   平均直径がほぼ１１ｍｍ、リング厚さ（２１１）がほぼ
   ０．８から１ｍｍ、なるべくは０．９ｍｍである、請求
   項１または２記載のサーモスタット調節式混合バッテリ
   ー。
4. 【請求項４】 第１絞り間隙（２０）の長さ（２０２）
   および第２絞り間隙（２１）の長さ（２１２）が、それ
   ぞれ対応するリング状絞り間隙（２０、２１）の平均直
   径のほぼ三分の一および半分である、請求項３記載のサ
   ーモスタット調節式混合バッテリー。
5. 【請求項５】 両絞り間隙（２０、２１）を形成するた
   めに、管状弁体（１１）と、厚い壁（１１２、３２）を
   備えた弁座ブッシュ（３）とが設けられ、構造ユニット
   （１）を既存の混合バッテリーに挿入し得るようになっ
   ている、請求項１から４までの何れか一つに記載のサー
   モスタット調節式混合バッテリー。
6. 【請求項６】 弁体（１１）内の厚い壁（１１２）が上
   方端面にほぼ２ｍｍ長さの、４５度傾斜部（１１３）を
   有し、かつ下方端面にほぼ１ｍｍ長さの、３５度傾斜部
   （１１４）を有し、この時３５度傾斜部（１１４）が平
   らな端面に開口し、これに続いて周知の調節角部が形成
   され、調節角部（１１０）と弁座ブッシュ（３）とによ
   り、狭い調節間隙が形成されるようになっている、請求
   項５記載のサーモスタット調節式混合バッテリー。