JPH06122966A - 真空蒸着装置 - Google Patents

真空蒸着装置

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JPH06122966A
JPH06122966A JP29771492A JP29771492A JPH06122966A JP H06122966 A JPH06122966 A JP H06122966A JP 29771492 A JP29771492 A JP 29771492A JP 29771492 A JP29771492 A JP 29771492A JP H06122966 A JPH06122966 A JP H06122966A
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metal
vapor
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casing
container
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Naosuke Adachi
直祐 安達
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 蒸着厚さのバラツキが少なく、緻密で均一な
蒸着膜を高能率に形成できる真空蒸着装置。 【構成】 真空ポンプ(10)により吸引減圧され高真空度
に保たれるケーシング(12)の内部に、この真空度におけ
る沸点よりも高い温度に金属等の原料(G)を加熱する加
熱手段(21)を備えた蒸発部(20)と、該蒸発部で気化した
前記金属等の原料蒸気(J)で被着されるべき粉粒状素材
(B)を保持する被着部(30)とが収容され、前記ケーシン
グの上部に配置された蒸発部から所要の間隔を隔てて被
着部(30)が該ケーシングの下部に配置され、この被着部
が、上向き開放状の素材容器(31)を支持する受け台(32)
と、この受け台に容器内の素材を巡環させるべく連結し
た駆動部(33)とを備えたものであり、前記の蒸発部は、
原料金属を収容する槽体(22)と、その内部上方空間(23)
に連通した蒸気誘導流路(24)と、該流路の底に開口した
蒸気下向き噴射用のオリフィス(25)とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属若しくは非金属
の、粉状、粒状、小板状、小球状あるいは鱗片状等々の
各種粉粒状素材に対して、金属若しくは非金属・有機化
合物等の各種原料を高真空度のもとに蒸着するための真
空蒸着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】微粒子等の粉粒状素材をコーティングす
る手段としては化学的方法と物理的方法とが考えられ
る。前者にあっては、コーティング物質を溶液状にせね
ばならず、従って直接的に、即ち化合物の形ではなく、
金属を熔かした熔融液を用いてコーティングすることは
不可能である。また、無電解メッキ法によって金属メッ
キを施す方法も考えられるが、この場合にはメッキ物質
が金属に限られ、しかも金属の種類が金・銅・ニッケル
等に限定される欠点があり、更に無電解溶液中の不純物
が入り純粋な金属メッキが困難であるという問題点を有
する。そのため微粒子等に対する金属コーティングは物
理的に、すなわち真空蒸着法やイオン化真空蒸着法(イ
オンプレーティング法)若しくはスパッタリング法等に
より行うことが一応考えられる。
【0003】しかしながら、従来から存在するこれらの
蒸着方法ないし装置にあっては、微粒子状の粉粒素材に
対して表面全体に略均一に蒸着することは実質的に困難
であり、同じ素材に対して繰り返し蒸着を行なうとして
も、時間がかかり極めて効率が悪く、処理量が少なく、
生産性が極めて低いものとなり、商業ベースに合わない
という問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、こ
のような従来の蒸着方法ないし装置が有していた問題点
を解決するために、粉粒状素材を容器に収容し、この容
器を金属等の蒸気を噴射する噴射口の下方に配置し、こ
の容器内に薄層状ではなく密集状に粉粒状素材を収容し
て粉粒状素材に向けて上方から金属等の蒸気を直接噴射
する構成とすることにより、緻密で均一な蒸着膜を高能
率に形成することができる装置を提供しようとするもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】該目的を達成するための
本発明の構成の概要を図中の符号を用いて説明すると、
本発明の真空蒸着装置は、真空ポンプ(10)により吸引減
圧され高真空度に保たれたケーシング(12)の内部に、こ
の真空度における沸点よりも高い温度に金属等の気化原
料(G)を加熱する加熱手段(21)を備えた蒸発部(20)と、
該蒸発部(20)における槽体(22)の内部で気化した前記金
属等の気化原料(G)の蒸気(J)で被着されるべき粉粒状素
材(B)を密集状態に保持する被着部(30)とが収容された
蒸着装置であって、前記ケーシング(12)の上部に配置さ
れた蒸発部(20)から所要の間隔を隔てて被着部(30)が該
ケーシングの下部に配置され、この被着部(30)が、上向
き開放状の素材容器(31)を下方より支持する受け台(32)
と、容器(31)内の素材(B)を巡環させるべくこの受け台
(32)に連結された駆動部(33)とを備えたものであり、前
記の蒸発部(20)は、金属等の気化原料金属(G)を収容す
る槽体(22)と、その内部上方空間(23)に連通した蒸気誘
導流路(24)と、該流路(24)の底に開口した蒸気下向き噴
射用のオリフィス(25)とを備えている構造としたもので
ある。
【0006】本発明においていう蒸発原料物質(G)とし
て適している金属材料としてはアルミニウム、アンチモ
ン、インジニウム、カドミウム、金、銀、クロム、ゲル
マニウム、コバルト、スズ、チタン、鉄、銅、ビスマ
ス、マグネシウム等が挙げられる。また、有機化合物と
しては、アントラセン、メチルニトロアニリン、テトラ
フエニルポルフイリン、ポリエチレン等があり、セラミ
ックとしては、酸化アルミ、酸化硅素、酸化亜鉛、酸化
チタン、窒化硅素等が適している。しかし、これらのも
ののみに限定されるものではない。
【0007】また、これらの物質を被着する粉粒状素材
(B)の代表的なものとしては、ダイヤンド、ガラスビー
ズ、ガラスフレーク、雲母、酸化鉄、アルミ粉、チタン
粉、銅粉、ニッケル粉等があり、また、スチロール樹脂
・ポリメタメチールアクリル樹脂・ポリカーボネート樹
脂・ABS樹脂等の樹脂パウダーや樹脂ビーズ等があ
り、セラミックとしては酸化アルミ、酸化硅素、酸化亜
鉛、酸化チタン、窒化硅素等のパウダーやビーズ等が挙
げられる。
【0008】而して、前記蒸発させるべき金属等の原料
を収容する前記槽体ないしルツボの加熱は、1000〜
1500℃の場合にはタングステン抵抗線、タンタル、
ニクロム線等による抵抗加熱、1500℃以上が必要な
場合には電子ボンバード法、20〜100kHzの高周波
(マイクロ波)加熱、あるいは、炭素ルツボへの直接通
電加熱等々があり、これらの加熱手段の中から、適宜の
手段を選ぶことができる。
【0009】前記素材容器は、その深層部に位置したも
のを含み粉粒状素材の全体が一様かつ迅速に蒸着できる
よう受け台を介し、駆動部により素材が巡環させられる
構成とすること、そして、この巡環に伴い素材が容器内
で強制的かつスムーズに対流、撹拌、回転させられ、上
層と下層のものが徐々に入れ代わることを可能とする手
段を講じてある。更に、例えば、オリフィスから噴射さ
れる蒸発金属で粉粒状素材をおおうように、高周波発振
コイルを配置してあるイオン領域と、生成されたイオン
の加速領域との2つの系をもたし、13.56MHZの振
動電界をあたえると、蒸発金属分子はイオン化する為、
一層迅速かつ均一で密着性のよい蒸着膜がえられ極めて
好ましい。また、真空ケーシング内に適量の酸素を供給
しておくことによって、蒸発金属分子を真空雰囲気中で
酸化させ、粉粒状素材に酸化金属膜をコーティングする
こともできる。また、酸素に代えて適量の窒素、アンモ
ニア(NH3)等を供給して窒化金属膜をコーティングする
こともできる。
【0010】
【作用】本発明の装置は、このような構造としたもので
あるから、槽体(22)内部の上方空間(23)へ蒸発してくる
金属等の原料蒸気は、この空間に連通した蒸気誘導流路
(24)を通って流路の底に開口したオリフィス(25)から下
向き且つ末広がり状に蒸着対象素材(B)に対してジェッ
ト流となって吹き付けられる。
【0011】そして、このようなジェット流の流速調整
やON-OFFの切り替えは、前記加熱手段(21)の制御によっ
て可能である。また、蒸発部(20)と被着部(30)との間、
より詳しくはオリフィス(25)と素材収容容器(31)との間
に、噴射蒸気を遮断するシャッターを設け、この開閉操
作によってジェット流のON-OFF操作を行うこともでき
る。前記ケーシング内への蒸着対象素材容器(31)ならび
に金属等の原料収容槽体(22)の出し入れについては、従
来同様にケーシングを開閉して行う。
【0012】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
ると、図1〜2に示した第1実施例において、基盤(11)
へ気密かつ着脱自在に取付けるケーシング(12)は、胴部
が円筒形で頂部が半球面をなしたドーム形の耐圧材製の
筒体である。基盤(11)の中央には排気口(13)があり、こ
の排気口はダクト(14)及び弁(15)を経て真空ポンプ(10)
へ連通している。基盤上面には、前記排気口(13)を避け
て被着部用の第1架台(16)と、その上の蒸発部用の第2
架台(17)を立設してあり、第2架台の天板(18)中央には
開口(19)を穿設形成してある。
【0013】このようにして真空ポンプ(10)により吸引
減圧され高真空度に保たれるケーシング(12)の内部に
は、この真空度における沸点よりも高い温度に原料金属
(G)を加熱する加熱手段(21)を備えた蒸発部(20)を設け
てある。本例における加熱手段(21)は、セラミックス製
の円筒形内釜体(26)の周りにタングステン線を周回させ
シリカゲル等(図示せず)により外釜体(27)との間に封
埋した構造である。内釜体(26)と外釜体(27)の底部を支
えるリング(28)は、前記の開口(19)へ嵌めてあり、該リ
ング中央の小開口(28a)の縁からは、内釜体(26)の高さ
の数分の一の高さの筒形スタンド(29)を該内釜体の内部
に立設してある。内釜体(26)の蓋(26a)と外釜体(27)の
蓋(27a)とを取り外して挿脱される槽体(22)が本発明に
おける最も重要な構成要素の一つである。
【0014】すなわち、前記スタンド(29)に載置された
円筒形の、例えばグラファイト製の槽体(22)は、蒸発さ
せるべき原料金属(G)を収容するものであり、上端は気
密に着脱される蓋(22a)で覆われているが、その内部上
方空間(23)に連通した小筒体(24a)の内部は蒸気誘導流
路(24)となっており、該流路の底には金属蒸気下向き噴
射用のオリフィス(25)を穿設することにより本装置にお
ける蒸発部(20)を構成してある。小筒体(24a)外面と槽
体(22)内面の間には環状(ドーナツ状)の室が形成さ
れ、この室に熔融または未熔融の原料金属(G)が収容さ
れる。小筒体(24a)の下部(24b)は槽体(22)の底よりも下
方へ延び前記スタンド(29)の内部に位置し、その底(24
c)に前記オリフィス(25)を設けてある。このような小筒
体下部(24b)の外周面にも前記の加熱手段(21)としての
タングステン線を配してある。
【0015】このように前記ケーシング(12)の上部に配
置された蒸発部(20)では、加熱手段(21)により原料金属
(G)は直ちに気化若しくは、熔融後に気化するが、その
蒸気(J)で被着されるべき粉粒状素材(B)は、下方の被着
部(30)に密集状態、つまり相当の厚さ(深さ)をなして
保持されている。即ち、蒸発部(20)から「所要の間隔」
を隔てて被着部(30)が該ケーシングの下部に配置され、
この被着部(30)が、上向き開放状の素材容器(31)を下方
より支持する受け台(32)と、この受け台(32)に微振動を
与えるべく該台へ連結された駆動部(33)とを備えてい
る。ここにいう「所要の間隔」とは、前記オリフィス(2
5)から下向きに噴射される金属蒸気ジェット流が十分に
末広がり状となって素材容器(31)上面のほぼ全体をカバ
ーすることができる距離の意味である。図1中の符号(4
0)は、ケーシング(12)内部の真空度を表示する真空計で
ある。
【0016】この装置の運転にあたっては、先ずケーシ
ング(12)を外したうえ、槽体(22)と容器(31)を取り出
し、原料金属(G)と粉粒状素材(B)とを夫々に収容した
後、これら槽体および容器を元に戻してケーシングを再
装着する。そしてポンプ(10)のスイッチを入れ、ケーシ
ング内部の真空度が1×10-5Torr程度に達すれば加熱
手段(21)への通電を始める。金属原料は加熱され気化し
はじめるので、その時点で駆動部(33)のスイッチを入れ
る。それにより、下向き金属蒸気流の照射を受ける容器
(31)は振動し、その中の粉粒状素材(B)は短時間のうち
に全量が均一に蒸着される。蒸着が完了すると、リーク
弁(34)を開いて真空をリークしてケーシングを外し、以
下同様の操作を所要回数反復実施すればよい。
【0017】図3に示した第2実施例では、槽体(22)の
底板中央部を上方へ突出させることにより、小筒体(24
a)の下部(24b)を長くし、その全高にわたり加熱手段(2
1)を延設した点において第1実施例と相異している。本
例の特長は、オリフィス(25)から噴射される直前の金属
蒸気が冷却凝縮することのないよう十分に加熱できる点
である。
【0018】図4に示した第3実施例では、槽体(22)中
央部の小筒体(24a)を底に開口のない室とし、該小筒体
(24a)の周囲の環状室を蒸気誘導流路(24)として利用す
る構成をとっており、かかる環状流路(24)の底に周方向
に適宜の間隔をおいて複数のオリフィス(25),(25)を穿
設してある。この場合には、蒸気誘導流路(24)が加熱手
段(21)に近接しているため、第1及び第2実施例におけ
るが如き小筒体下部(24b)に対する追加の加熱手段を要
しない。したがって構造を簡素化できるという利点があ
る。
【0019】図5に示した第4実施例では、槽体(22)の
小筒体(24a)と蒸気誘導流路(24)との関係を第1及び第
2実施例と同じにしてあるが、加熱を一層簡潔かつ効果
的に行うべく加熱手段(21)について改変を加えてある。
すなわち、本例における加熱手段(21)は、槽体(22)を導
電性のカーボン、モリブデン、タングステン等で形成
し、その上部には蓋(22a)を含む厚肉部を設け、小筒体
(24a)より更に下方に厚肉部(22b)を設けたものである。
そして上下両厚肉部には、通電用の電極としての銅リン
グ(21a),(21a)を、巻回接触させてある。この場合に
は、上下両厚肉部間の槽体(22)の薄肉部分が通電により
直接発熱させられるから、前記第1〜3実施例における
ような外釜体(27)は不要であり、構造は一層簡潔とな
る。
【0020】図6〜7に示した第5実施例では、槽体(2
2)を、原料金属(G)を収容し蓋(22a)で覆われる上部開放
状の中空逆円錐台形の内側ルツボ(22b)と、このルツボ
を収容すべくほぼ同形で同高とし大径の外側ルツボ(22
d)とで構成してある。そして両ルツボ(22b),(22d)の周
壁間には蒸気誘導流路(24)が形成され、内側ルツボ(22
b)の上部に穿設した横長開口(22c)が該流路に連通して
おり、該流路の底となる外側ルツボ(22d)の底板(22e)の
外周部に適宜間隔で複数のオリフィス(25)を穿ってあ
る。この例の場合は前記第4実施例と同様に、外方から
の通電手段(21b)による通電によってルツボ(22b),(22d)
自体の自己発熱による加熱が行われる。この例の利点は
槽体の構造が簡潔で製作容易な点にある。
【0021】図8に示した第6実施例は、第5実施例を
加味して前記第4実施例に改変を加えたものである。即
ち、槽体(22)にはその内部に小筒体に代えて別途形成し
たルツボ(22e)を、アルミナ等の絶縁材からなるスペー
サー(22f)の上に載置した構成としたものである。これ
によりルツボ(22e)の周壁と槽体(22)の周壁との間、な
らびにルツボの底と槽体の底との間に互いに連通した蒸
気誘導流路(24)が形成され、槽体(22)の底のオリフィス
(25)から金属蒸気が下方へ噴射される。この第6実施例
にあっては銅リング(21a)を槽体(22)へ直接取付けるこ
とができるから内釜体(26)も不要で槽体の構成が更に簡
潔であり、原料金属(G)の補給はルツボ(22e)の出し入れ
のみで行えるから操作も容易である。更に、タングステ
ン等のルツボを用いる該実施例にあっては、溶融した金
属が再凝固する際の収縮率の差に起因した亀裂発生と槽
体破壊の虞れを軽減できるという利点もある。
【0022】図9及び図10に示した実施例は、前記第
1実施例に示した被着部(30)についての別実施例を示し
たものである。説明の便宜上蒸着部(20)の構造について
は前記第1実施例の場合と同じものにしてある。而し
て、図9に示した第7実施例は、上向き開放状の素材容
器(31)の内部に、該容器(31)内に収容した粉粒状素材
(B)を撹拌するための回転撹拌翼(31a)を内装してあるも
のとし、この撹拌翼(31a)no回転によって粉粒状素材
(B)を撹拌するようにしたものである。この撹拌翼(31a)
に代えて回転スクリューを設けてもよい。また、撹拌翼
(31a)と容器(31)とを回転させるようにしてもよく、容
器(31)だけを回転させるようにしてもよい。
【0023】また、該実施例に示した装置にあっては、
蒸発部(20)と被着部(30)との間に、より詳しくは蒸気噴
射用オリフィス(25)と粉粒状素材(B)と収容した素材容
器(31)との間に、基盤(11)の外部に設けられた操作部(4
2)の回転操作によって回転軸(43)を介してオリフィス(2
5)の真下位置と真下位置から離れる位置とに位置変更可
能な状態に配設したシャッター(41)を設けた構造として
ある。本発明の装置にあっては、このようにして噴射オ
リフィス(25)から容器(31)内に収容された素材(B)に対
して噴射される気化原料(G)のジェット流(J)を任意に遮
断したり通過させたりすることによって、素材(B)に対
する気化原料(G)の噴射時間なり噴射量を調整するよう
にしてもよい。
【0024】図10に示した第8実施例は、容器(31)を
支持する受け台(32)を傾斜させ、容器(31)を傾斜姿勢に
して配置し、かつ、この容器(31)を回転させることによ
り、この容器(31)内に収容した粉粒状素材(B)を安息角
への流動移動を利用して巡環させるようにしたものであ
る。この場合、容器(31)はその内面が平滑状のものであ
ってもよいが、素材(B)を上方へ移行し易くするため
に、容器(31)の内面を凹凸状のあるものとしたり、継リ
ブを設けてあるものとしたり、その他、適宜の手段を講
じることもできる。
【0025】以上本発明の代表的と思われる実施例につ
いて説明したが、本発明は必ずしもこれらの実施例構造
のみに限定されるものではなく、本発明の構成要件を備
え、かつ本発明の目的を達成し、下記の効果を有する範
囲内において適宜改変して実施することができる。たと
えば、 蒸発部(20)と被着部(30)とを1対1で対応させ、
複数のオリフィスに対して夫々別の被着部を対応させる
構成とすれば、容器(31)内の粉粒状素材(B)の深さを減
じ得る。
【0026】
【発明の効果】以上の説明から既に明らかなように、本
発明は、槽体から上方へ向かう原料金属の蒸気を、蒸気
誘導流路によって下向きに転向させ、該流路の底のオリ
フィスから下方へ噴出させるとともに、この噴出ジェッ
ト流を、開放容器に相当の深さで密集状態に収容されて
いる粉粒状素材の表面へ吹き付けるという構成の装置を
提供するものであるから、各粒間における蒸着厚さのバ
ラツキを抑えつつ1回分操作(1バッチ)当たりの処理
量を大幅に増大することができ、粉粒状素材の真空蒸着
における生産性を顕著に高めることができる。特に、容
器内における粉粒状素材強制巡環・強制対流・強制反転
させ、或は、これに代え若しくはこれに加えて、金属蒸
気のイオン化等の手段を併せ採用するときは該効果が一
層飛躍的に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示した縦断面図。
【図2】同じく要部拡大断面図。
【図3】第2実施例における要部を図2に対応して示す
断面図。
【図4】第3実施例における要部を図2に対応して示す
断面図。
【図5】第4実施例における要部を図2に対応して示す
断面図。
【図6】第5実施例における要部を示す分解斜視図。
【図7】同じく図6中のVII−VII線に沿った拡大断面
図。
【図8】第6実施例の要部を図2に対応して示した断面
図。
【図9】第7実施例を図1に対応して示した縦断面図。
【図10】第8実施例を図1に対応して示した縦断面
図。
【符号の説明】
(10) 真空ポンプ (12) ケーシング (20) 蒸発部 (21) 加熱手段 (22) 槽体 (23) 内部上方空間 (24) 蒸気誘導流路 (25) オリフィス (30) 被着部 (31) 素材容器 (32) 受け台 (33) 駆動部 (G) 原料金属 (J) 蒸気 (B) 粉粒状素材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空ポンプ(10)により吸引減圧され高真
    空度に保たれるケーシング(12)の内部に、この真空度に
    おける沸点よりも高い温度に金属等の気化原料(G)を加
    熱する加熱手段(21)を備えた蒸発部(20)と、該蒸発部(2
    0)における槽体(22)の内部で気化した前記金属等の気化
    原料(G)の蒸気(J)で被着されるべき粉粒状素材(B)を密
    集状態に保持する被着部(30)とが収容された蒸着装置で
    あって、前記ケーシング(12)の上部に配置された蒸発部
    (20)から所要の間隔を隔てて被着部(30)が該ケーシング
    の下部に配置され、この被着部(30)が、上向き開放状の
    素材容器(31)を下方から支持する受け台(32)と、容器(3
    1)内の素材(B)を巡環させるべくこの受け台(32)に連結
    された駆動部(33)とを備えたものであり、前記の蒸発部
    (20)は、原料金属(G)を収容する槽体(22)と、その内部
    上方空間(23)に連通した蒸気誘導流路(24)と、該流路の
    底に開口した蒸気下向き噴射用のオリフィス(25)とを備
    えていることを特徴とする真空蒸着装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012212830A (ja) * 2011-03-31 2012-11-01 Hitachi Metals Ltd R−t−b系焼結磁石の製造方法及び製造装置

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JPS5080980A (ja) * 1973-11-22 1975-07-01

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