JPH06122768A - 新規な共重合体およびその製造方法 - Google Patents

新規な共重合体およびその製造方法

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JPH06122768A
JPH06122768A JP27423092A JP27423092A JPH06122768A JP H06122768 A JPH06122768 A JP H06122768A JP 27423092 A JP27423092 A JP 27423092A JP 27423092 A JP27423092 A JP 27423092A JP H06122768 A JPH06122768 A JP H06122768A
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Japan
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carbon atoms
group
copolymer
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general formula
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JP27423092A
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English (en)
Inventor
Yasuo Matsuki
木 安 生 松
Noboru Yamahara
原 登 山
Satoru Miyazawa
沢 哲 宮
Keiichi Yamamoto
本 圭 一 山
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JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】下記一般式[I]で表される構成単位と下記一
般式[II]で表される構成単位とを含む重量平均分子量
1,000〜300,000の新規な共重合体およびその
製造方法。 【化1】 【効果】本発明の新規な共重合体は、耐熱性、絶縁性に
優れ誘電率が低い絶縁膜を形成するために用いることが
できる。本発明の新規な共重合体を含有する感光性樹脂
組成物は、耐熱性、絶縁性に優れ誘電率が低い絶縁膜を
得ることができる。本発明の新規な共重合体を含有する
感光性樹脂組成物から形成された絶縁膜は、高密度化さ
れた多層配線板の層間絶縁膜などとして好適に用いるこ
とができる。このような絶縁膜は、その後の熱処理によ
りクラックなどを生じることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な共重合体および
その製造方法に関し、さらに詳しくは、感光性樹脂組成
物、たとえば多層配線板の層間絶縁膜あるいは表面保護
膜形成用の感光性樹脂組成物に好適に用いられる新規な
共重合体およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、IC、LSI、プリント配線板な
どの絶縁膜として用いられる絶縁材料としては、耐熱性
および絶縁性に優れるなどの特性を有するガラスやケイ
素酸化物などの無機材料が主流であった。しかし近年3
00℃以上の耐熱性と優れた絶縁性とを備えた有機ポリ
マー材料が出現し、加工性に優れる有機ポリマー材料が
高密度化された半導体デバイスを製造する場合の絶縁材
料として多く使用されるようになってきている。このよ
うな有機ポリマー材料としては、耐熱性および絶縁性に
優れ、かつ金属の蒸着、スパッタリング、メッキなどの
加工プロセスにも耐えるポリイミド樹脂、シリコーン樹
脂、エポキシ樹脂などが従来用いられている。
【0003】このような有機ポリマー材料のなかでは、
ポリイミドが多く用いられている。ポリイミドを用いて
高密度化デバイスを製造する方法としては、通常基板上
にポリイミドの前駆体であるポリアミック酸をスピンコ
ートした後これを加熱してポリイミド膜を形成し、次い
でこのポリイミド膜上にホトレジストを塗布しホトリソ
グラフィーによりバイアホールを形成する。続いてこの
上に銅あるいはアルミニウムなどの導電性金属を蒸着ま
たはスパッタリングにより被着させ導電層を形成する。
そしてこの工程を繰り返すことにより多層化した配線板
を形成する。
【0004】しかしこのような工程ではホトレジストの
パターニングを行った後、ポリイミド膜をエッチングす
るために有害なヒドラジンを使用しなければならない。
またこの方法により形成したパターン化されたポリイミ
ド膜の壁面はテーパ状となり、高密度化デバイスを製造
する上で支障となっている。この問題点を解決するため
にポリイミド自体に感光性を付与したものが、例えば特
公昭55−30207号公報などに開示されている。
【0005】ところで昨今の通信機器の小型化、高出力
化、信号の高速化に伴い、配線板に用いられる絶縁材料
には、上述のような耐熱性、絶縁性、パターニング性の
他に低誘電性が求められている。これは一般に配線板の
信号の伝搬速度(v)と、配線材料が接する絶縁材料の
誘電率(ε)とは、v=k/√ε(kは定数)で示され
る関係があり、信号の伝搬速度を高速化するためには使
用する周波数領域を高くし、また、そのときの絶縁材料
の誘電率を低くする必要があるからである。
【0006】従来配線板の絶縁膜材料として使用されて
いる耐熱性絶縁材料であるポリイミドは、極性基である
カルボニル基を含んでいるため一般的に誘電率が高く、
信号の伝搬速度を高速化することは困難である。このよ
うな問題を解決するために耐熱性に優れ、かつ誘電性の
低い絶縁材料として、ベンゾシクロブテン系樹脂材料が
提案されている(月間Semiconducter World P.161 1990
年)。しかしベンゾシクロブテン系樹脂は熱硬化性樹脂
であるため、バイアホールを形成するためにはホトレジ
ストによるパターニングを行った後に、酸素プラズマな
どによるドライエッチングによりパターンを形成する必
要があるため工程が煩雑となる。
【0007】このため耐熱性および絶縁性に優れ、かつ
誘電率が低い感光性樹脂組成物となりうるような有機ポ
リマー材料の出現が望まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な状況に鑑みてなされたものであって、耐熱性および絶
縁性に優れ、かつ誘電率が低い層間絶縁膜あるいは表面
保護膜を簡易に形成し得るような新規な共重合体および
その製造方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために本発明の新規な共重合体は、 [A]下記一般式[I]で表される構成単位と、
【0010】
【化5】
【0011】(式中R1 およびR2 は、それぞれ独立
に、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリ
ール基または水素である。) [B]下記一般式[II]で表される構成単位とを、
【0012】
【化6】
【0013】(式中R3 およびR4 は、それぞれ独立
に、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリ
ール基または炭素数2〜5のアルケニル基である。)含
むことを特徴としている。
【0014】本発明の新規な共重合体の製造方法は、 [A]下記一般式[III]で表されるキノリン誘導体
と、
【0015】
【化7】
【0016】(式中R1 およびR2 は、それぞれ独立
に、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリ
ール基または水素であり、Xは、ハロゲンである。) [B]下記一般式[IV]で表されるケイ素誘導体とを、
【0017】
【化8】
【0018】(式中R3 およびR4 は、それぞれ独立
に、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリ
ール基または炭素数2〜5のアルケニル基であり、X
は、ハロゲンである。)アルカリ金属またはアルカリ土
類金属の存在下に共重合させることを特徴としている。
【0019】以下本発明に係る新規な共重合体およびそ
の製造方法について具体的に説明する。
【0020】本発明の新規な共重合体は、その主鎖構造
に上記一般式[I]、[II]で表される構成単位を含む
共重合体であり、具体的には、構成単位[I]と[II]
との交互共重合体またはタンダム共重合体、あるいは構
成単位[I]と[II]とのブロック共重合体である。
【0021】なお上記一般式[I]においてR1 および
2 は、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、ペンチル基などの炭素数1〜5のアル
キル基;フェニル基、トリル基、ナフチル基などの炭素
数6〜12のアリール基、または水素である。上記一般
式[II]においてR3 およびR4 は、それぞれ独立に、
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル
基などの炭素数1〜5のアルキル基;フェニル基、トリ
ル基、ナフチル基などの炭素数6〜12のアリール基;
ビニル基、プロペニル基などの炭素数2〜5のアルケニ
ル基である。
【0022】このような共重合体は、上記一般式[II
I]で表される2つのハロゲンで置換されたキノリン誘
導体と、上記一般式[IV]で表される2つのハロゲンで
置換されたケイ素誘導体とを、リチウム、ナトリウム、
カリウムなどのアルカリ金属あるいはマグネシウム、カ
ルシウムなどのアルカリ土類金属の存在下に有機溶媒中
で共重合させることにより製造することができる。なお
上記一般式[III]におけるR1 およびR2は、上記一般
式[I]におけるR1 およびR2と同様であり、上記一
般式[IV]におけるR3 およびR4は、上記一般式[I
I]におけるR3 およびR4と同様である。また上記一般
式[III]、[IV]においてXは、塩素、臭素などのハ
ロゲンである。
【0023】本発明の新規な共重合体の製造方法として
具体的には、反応器に溶媒と、アルカリ金属あるいはア
ルカリ土類金属とを仕込み、次いでアルカリ金属あるい
はアルカリ土類金属が溶融状態になるまで50〜200
℃の温度に加熱攪拌しながら、2つのハロゲンで置換さ
れたキノリン誘導体と2つのハロゲンで置換されたケイ
素誘導体とを反応器中にゆっくり滴下する。滴下終了
後、0.1〜5時間程度リフラックス温度で加熱攪拌を
続けた後、得られた反応混合物を濾別する。得られた溶
液について濃縮、精製などを行うと共重合体が得られ
る。
【0024】上記のような一般式[III]で表される2
つのハロゲンで置換されたキノリン誘導体としては、た
とえば2,4-ジクロロキノリン、2,5-ジクロロキノリン、
2,6-ジクロロキノリン、2,7-ジクロロキノリン、4-フェ
ニル-2,5-ジクロロキノリン、4-フェニル-2,6-ジクロロ
キノリン、4-フェニル-2,7-ジクロロキノリン、2,4-ジ
ブロモキノリン、2,5-ジブロモキノリン、2,6-ジブロモ
キノリン、2,7-ジブロモキノリン、4-フェニル-2,5-ジ
ブロモキノリン、4-フェニル-2,6-ジブロモキノリン、4
-フェニル-2,7-ジブロモキノリン、2-クロロ-4-ブロモ
キノリン、2-クロロ-5-ブロモキノリン、2-クロロ-6-ブ
ロモキノリン、2-クロロ-7-ブロモキノリンなどを挙げ
ることができる。
【0025】これらの中では、2,4-ジクロロキノリン、
2,6-ジクロロキノリン、4-フェニル-2,6-ジクロロキノ
リンが特に好ましい。
【0026】上記のような一般式[IV]で表される2つ
のハロゲンで置換されたケイ素誘導体としては、ジメチ
ルジクロロシラン、メチルビニルジクロロシラン、メチ
ルプロペニルジクロロシラン、ジビニルジクロロシラ
ン、フェニルビニルジクロロシランなどのアルキル基、
アルケニル基、アリール基が結合したジクロロシラン化
合物を挙げることができる。
【0027】これらの中では、メチルビニルジクロロシ
ラン、ジビニルジクロロシラン、フェニルビニルジクロ
ロシランが特に好ましい。
【0028】本発明に係る新規な重合体では、構成単位
[I]は10〜90モル%、好ましくは30〜80モル
%の量で、構成単位[II]は10〜90モル%、好まし
くは20〜70モル%の量で存在していることが望まし
い。
【0029】上記のような共重合体の重量平均分子量
は、通常1,000〜300,000であり、特に後述す
るような感光性組成物に使用する場合は重量平均分子量
が5000〜200,000、好ましくは7,000〜1
00,000であることが望ましい。重量平均分子量が
1,000より小さい場合には塗膜を成形したときの得
られる膜強度が不足することがあり、重量平均分子量が
300,000より大きい場合には溶剤に対する溶解度
が低くなるため、塗布性が低下することがある。
【0030】本発明に係る新規な共重合体は、たとえば
感光性樹脂組成物として用いることができる。このよう
な感光性樹脂組成物は、好ましくは上記のような共重合
体と後述するようなアジド化合物とを含有している。
【0031】感光性樹脂組成物に用いられるアジド化合
物としては、たとえば4,4'-ジアジドスチルベン、p-フ
ェニレンビスアジド、4,4'-ジアジドベンゾフェノン、
4,4'-ジアジドフェニルメタン、4,4'-ジアジドカルコ
ン、2,6-ビス(4'-アジドベンザル)シクロヘキサノ
ン、2,6-ビス(4'-アジドベンザル)-4-メチルシクロヘ
キサノン、4,4'-ジアジドジフェニル、4,4'-ジアジド-
3,3'-ジメチルジフェニル、2,7-ジアジドフルオレノン
などのアジ系感光性物質を挙げることができる。
【0032】上記のようなアジド化合物は、共重合体1
00重量部に対して通常0.5〜7重量部の量で用いら
れる。アジド化合物の量が0.5重量部未満では得られ
る感光性樹脂組成物はパターニング性に劣ることがあ
り、7重量部を超えると得られる感光性樹脂組成物の保
存安定性が低下することがある。
【0033】このような感光性樹脂組成物は、通常有機
溶剤に溶解して感光性樹脂組成物溶液として用いられ
る。この際には感光性樹脂組成物溶液の固形分濃度が5
〜50%の範囲となるようにすることが好ましい。
【0034】感光性樹脂組成物に用いられる有機溶剤と
しては、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジュレンなど
の芳香族炭化水素系溶剤;エチルセロソルブ、ブチルセ
ロソルブ、シクロヘキサノールなどのアルコール系溶
剤、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソブ
チルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、
ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリ
コールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチ
ルエーテル、ジフェニルエーテルなどのエーテル系溶
剤、アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケト
ン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、アセトフェ
ノン、4-ヘプタノン、ホロン、イソホロンなどのケトン
系溶剤の他、N,N'-ジメチルホルムアミド、N,N'-ジエチ
ルホルムアミド、N,N'-ジメチルアセトアミド、N,N'-ジ
エチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドンなどのア
ミド系溶剤を挙げることができる。これらの溶剤は、2
種以上混合して使用することができる。
【0035】このような感光性樹脂組成物は、多層配線
板の層間絶縁膜あるいは表面保護膜を形成する感光性樹
脂材料として好適に用いることができる。
【0036】多層配線板は、たとえば下記のようにして
製造することができる。まず半導体素子が形成され、第
1層目のポリシリコン配線を施されたシリコン基板上
に、上記のような感光性樹脂組成物溶液をスピンコーテ
ィングし塗膜を形成する。この基板を必要に応じてプレ
ベーキングを行った後、所望のパターンを有するマスク
を介して紫外線などを照射したのち溶剤で未露光部分を
溶解することにより現像し、レリーフパターンを形成す
る。これをさらに150〜400℃で熱処理を施すこと
により強固なレリーフパターンを形成することができ
る。続いてこの上に銅またはアルミニウムなどの導電性
金属を蒸着またはスパッタリングにより被着させ導電層
を形成する。同様の工程を繰り返すことにより多層配線
板を形成することができる。
【0037】また本発明の新規な共重合体は、耐熱性に
優れるためエンジニアリングプラスチック、フィルムそ
の他電子材料用途に好適に用いられる。
【0038】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。
【0039】
【実施例1】 [共重合体の合成]攪拌棒、滴下ロート、温度計を備え
た500ml の3つ口フラスコにトルエン300ml と
ナトリウム18.4g(0.8モル)とを仕込み、次いで
ナトリウムが溶融状態になるまで加熱攪拌しながら、2,
6-ジクロロキノリン39.6g(0.2モル)とメチルビ
ニルジクロロシラン28.2g(0.2モル)をトルエン
溶液20ml に溶解した溶液を滴下ロートより2時間か
けてゆっくり滴下した。滴下と同時に激しく反応し、生
成した塩化ナトリウムが沈澱した。
【0040】滴下終了後、さらに2時間リフラックス温
度で加熱攪拌を続けた後、得られた反応混合物を濾別
し、このトルエン溶液を減圧下で凝縮し、さらにこれを
メタノールで凝固させた。得られた共重合体を40℃で
真空乾燥させたところ、30.2gの淡黄色の共重合体
が得られた。
【0041】この共重合体のゲルパーミエーションクロ
マトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量
平均分子量は33,000であった。また、この共重合
体のTGAによる窒素雰囲気下での重量減少開始温度
(5%)は480℃であった。
【0042】
【実施例2】 [共重合体の合成]攪拌棒、滴下ロート、温度計を備え
た500ml の3つ口フラスコにトルエン300ml と
ナトリウム13.8g(0.6モル)を仕込み、次いでナ
トリウムが溶融状態になるまで加熱攪拌しながら、4-フ
ェニル-2,6-ジクロロキノリン41.1g(0.15モ
ル)とメチルビニルジクロロシラン21.2g(0.15
モル)をトルエン溶液20ml に溶解した溶液を滴下ロ
ートより2時間かけてゆっくり滴下した。滴下と同時に
激しく反応し、生成した塩化ナトリウムが沈澱した。
【0043】滴下終了後、さらに2時間リフラックス温
度で加熱攪拌を続けた後、得られた反応混合物を濾別
し、このトルエン溶液を減圧下で凝縮し、さらにこれを
メタノールで凝固させた。得られた共重合体を40℃で
真空乾燥させたところ、33gの淡黄色の共重合体が得
られた。
【0044】この共重合体のGPCによるポリスチレン
換算重量平均分子量は38,000であった。また、こ
の共重合体のTGAによる窒素雰囲気下での重量減少開
始温度(5%)は520℃であった。
【0045】
【実施例3】 [感光性樹脂組成物溶液の調製]実施例1で合成した共
重合体5gをキシレン20ml に溶解し、さらに2,6-ビ
ス-(4'-アジドベンザル)シクロヘキサノン0.05g
を加え溶解した。得られた均一溶液を孔径0.2μmの
メンブランフィルターで加圧濾過して感光性樹脂組成物
溶液を調製した。
【0046】[多層配線板の製造]半導体素子を形成し
第1層目のポリシリコン配線を施したシリコン基板(配
線の厚さは1μm)上に得られた感光性樹脂組成物溶液
を3000rpmでスピンコーティングし膜厚2.4μ
mの塗膜を形成した。この基板を80℃で20分間プレ
ベーキングを行った後パターンを有するマスクを介して
波長が436μmの紫外線(G線)を照射したのちシク
ロヘキサノンで現像し、さらに酢酸ブチルでリンスし、
レリーフパターンを形成した。次いで400℃で1時間
熱処理を施し絶縁膜を形成した。同様の工程を繰り返す
ことにより4層配線を形成した。得られた多層配線板に
はクラックなどの異常はなく良好なものであった。
【0047】
【実施例4】 [感光性樹脂組成物溶液の調製]実施例2で合成した共
重合体5gをシクロヘキサノン20ml に溶解し、さら
に2,6-ビス-(4'-アジドベンザル)-4-メチルシクロヘ
キサノン0.05gを加え溶解した。得られた均一溶液
を孔径0.2μmのメンブランフィルターで加圧濾過
し、感光性樹脂組成物溶液を調製した。
【0048】[多層配線板の製造]実施例3で使用した
ものと同様のシリコン基板上に得られた感光性樹脂組成
物溶液を5000rpmでスピンコーティングし膜厚
1.5μmの塗膜を形成した。これを実施例3と同様の
操作でレリーフパターンを形成した。これを、さらに4
00℃で1時間熱処理を施し絶縁膜を形成した。
【0049】実施例3と同様にして4層配線を形成し得
られた多層配線板を顕微鏡により詳細に観察したがクラ
ックなどの異常は全く認められなかった。
【0050】
【実施例5】実施例3で調製した感光性樹脂組成物溶液
を直径50mmのステンレス製基板に3000rpmで
スピンコーティングし、80℃で20分間プレベーキン
グを行い均一塗膜を形成した。この塗膜にマスクを介す
ることなく波長が436μmの紫外線を照射し、さらに
400℃で1時間の熱処理を施した。この基板の塗膜上
に真空蒸着法により金を被着させ誘電率測定用基板を作
製した。
【0051】得られた誘電率測定用基板を用いJIS−
K6911に準拠した方法に従い、インピーダンスアナ
ライザー(YHP製 4194A)で1MHzでの誘電率を測
定したところ2.6であった。また誘電損失は0.001
であった。
【0052】
【実施例6】実施例4で調製した感光性樹脂溶液を用い
た以外は実施例5と同様にして誘電率測定用基板を作製
し、誘電率および誘電損失を測定したところ、誘電率は
2.7であり、誘電損失は0.001であった。
【0053】
【発明の効果】本発明の新規な共重合体は、耐熱性およ
び絶縁性に優れ、しかも誘電率が低い絶縁膜を形成する
ために用いることができる。
【0054】本発明の新規な共重合体を含有する感光性
樹脂組成物は、耐熱性および絶縁性に優れ、かつ誘電率
が低く加工性に優れるので、高密度化された多層配線板
の層間絶縁膜あるいは表面保護膜として好適に用いるこ
とができる。本発明の新規な共重合体を含有する感光性
樹脂組成物から形成された絶縁膜は、その後の熱処理に
よりクラックなどを生じることがない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山 本 圭 一 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】[A]下記一般式[I]で表される構成単
    位と、 【化1】 (式中R1 およびR2 は、それぞれ独立に、炭素数1〜
    5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基または水
    素である。) [B]下記一般式[II]で表される構成単位とを、 【化2】 (式中R3 およびR4 は、それぞれ独立に、炭素数1〜
    5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基または炭
    素数2〜5のアルケニル基である。)含むことを特徴と
    する重量平均分子量1,000〜300,000の共重合
    体。
  2. 【請求項2】[A]下記一般式[III]で表されるキノ
    リン誘導体と、 【化3】 (式中R1 およびR2 は、それぞれ独立に、炭素数1〜
    5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基または水
    素であり、Xは、ハロゲンである。) [B]下記一般式[IV]で表されるケイ素誘導体とを、 【化4】 (式中R3 およびR4 は、それぞれ独立に、炭素数1〜
    5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基または炭
    素数2〜5のアルケニル基であり、Xは、ハロゲンであ
    る。)アルカリ金属またはアルカリ土類金属の存在下に
    共重合させることを特徴とする請求項1に記載の新規な
    共重合体の製造方法。
JP27423092A 1992-10-13 1992-10-13 新規な共重合体およびその製造方法 Pending JPH06122768A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020171054A1 (ja) * 2019-02-20 2020-08-27 Jsr株式会社 半導体基板の製造方法及び半導体基板製造用組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020171054A1 (ja) * 2019-02-20 2020-08-27 Jsr株式会社 半導体基板の製造方法及び半導体基板製造用組成物
JPWO2020171054A1 (ja) * 2019-02-20 2021-12-16 Jsr株式会社 半導体基板の製造方法及び半導体基板製造用組成物

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