JPH06121897A - 衣料用ハンガー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 物干し竿等への着脱が容易で、且つ落下する
ことのない衣料用ハンガーを提供することである。 【構成】 衣料用ハンガー１は、ハンガー本体２とフッ
ク３とストッパ１１とから成る。上記ハンガー本体２
は、水平杆１０とフック側肩掛け杆６と可動側肩掛け杆
５とにより構成する。上記ストッパ１１をヒンジピン１
６により上記フック側肩掛け杆６の先端に、且つ連結ピ
ン１７により上記可動側肩掛け杆５の先端に回動自在に
連結し、その先端を上記フック３の先端部に係合させ
る。ストッパ１１を物干し竿等に押し当てると、ヒンジ
ピン１６を中心にストッパ１１が回動し、フック３の先
端との係合が解除されて、この衣料用ハンガー１が竿等
に係止される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、衣料品を掛けて物干
し竿等に吊るす際に用いる衣料用ハンガーに関する。

【０００２】

【従来の技術】物干し竿等に吊るすに適した衣料用ハン
ガーとして、例えば図７に示すようなものが普及してい
る。同図に示すプラスチック製の衣料用ハンガー４１
は、ハンガー本体４２とフック部４３とから成る。

【０００３】上記ハンガー本体４２は、水平杆４４と、
その両端の湾曲部４４ａを経て中央に引き寄せられた肩
掛け杆４５とから成る。両方の肩掛け杆４５の各端部
に、上記フック部４３がヒンジピン４６により取付けら
れている。

【０００４】上記フック部４３は、上記肩掛け杆４５に
連結される脚４７と竿係止部４８とを有し、この竿係止
部４８は左右対称の半円形を有する。また、脚４７と竿
係止部４８との間には、内方へ突出したヒンジ部４９が
設けられ、両方のヒンジ部４９がヒンジピン５０により
回動自在に連結されている。

【０００５】上記脚４７を閉じる方向に力を加え、上記
湾曲部４４ａを弾性変形させると、上記竿係止部４８が
ヒンジピン５０を中心に回動して、上記フック部４３先
端の突き合わせ目５１が開く。

【０００６】力を抜くと、上記湾曲部４４ａの弾性変形
部分が元の状態に戻り、竿係止部４８がヒンジピン５０
を中心に回動して、上記突き合わせ目５１が閉じる。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記衣
料用ハンガー４１に濡れた洗濯物を吊るすと、洗濯物の
重みにより、各肩掛け杆４５が下方に押し下げられる。
と同時に、各肩掛け杆４５の端部相互が接近する方向へ
変形して、フック部４３の脚４７が閉じる方向に力が加
わる。

【０００８】その結果、竿係止部４８がヒンジピン５０
を中心に回動して突き合わせ目５１が開き、この衣料用
ハンガー４１が物干し竿から落下して、折角洗濯したも
のが汚れてしまうといった問題が生じる。

【０００９】また、物干し竿に吊るしている間に、風が
吹く等により、フック部４３がねじれて竿係止部４８の
突き合わせ目５１が開き、衣料用ハンガー４１が落下す
る場合もある。

【００１０】そこで、この発明の課題は、洗濯物の重み
が肩掛け杆に加わったり、風等によりフック部がねじれ
たりした場合においても、竿係止部の突き合わせ目が開
くことがなく、物干し竿から落下することのない衣料用
ハンガーを提供することである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明は、ハンガー本体とフックとストッパと
から成り、上記ハンガー本体を、水平杆と、その一端を
湾曲させて上部に引き寄せ、且つその先端に上記フック
を取付けたフック側肩掛け杆と、上記水平杆の他端を湾
曲させて上部に引き寄せられた可動側肩掛け杆とにより
構成し、上記ストッパの基部を上記フック側肩掛け杆の
先端に回動自在に連結し、上記ストッパを上記可動側肩
掛け杆の先端に回動自在に連結し、上記ストッパの先端
を上記フックの先端部に係合させる構成を採用したので
ある。

【００１２】また、上記の構成に代えて、ハンガー本体
とフックとストッパとから成り、上記ハンガー本体を、
水平杆と、その一端を湾曲させて上部に引き寄せ、且つ
その先端に上記フックを取付けたフック側肩掛け杆と、
上記水平杆の他端を湾曲させて上部に引き寄せ、且つそ
の先端に上記ストッパを取付けたストッパ側肩掛け杆と
により構成し、上記両肩掛け杆の先端相互を屈曲自在の
第一ヒンジ部により連結一体化し、上記ストッパの付け
根と上記ストッパ側肩掛け杆との間に屈曲自在の第二ヒ
ンジ部を設け、上記ストッパの先端を上記フックの先端
部に係合させる構成としてもよい。

【００１３】

【作用】ストッパの外側に指をかけて、ヒンジピンを中
心にフックの内方へ回動させると、その先端とフックの
先端部との係合が解除され、フックが開放される。スト
ッパの回動に連動して、連結ピンにより連結された可動
側肩掛け杆が、水平杆との間の湾曲部分を弾性変形させ
ながら、フック側肩掛け杆の先端に突き合わされる。こ
の状態で、フックを物干し竿等に引っかける。

【００１４】ストッパにかけた指を離すと、可動側肩掛
け杆の前記弾性変形部分が元の状態に戻るので、ストッ
パがフックの外方へ回動し、ストッパの先端がフックの
先端部に係合されて、フックを閉じる。この衣料用ハン
ガーは物干し竿等に係合された状態で保持される。

【００１５】ハンガー本体が水平杆とフック側肩掛け杆
とストッパ側肩掛け杆とから成るものにあっては、スト
ッパの外側に指をかけて、第一ヒンジ部を屈曲させてフ
ックの内方へ位置させると、その先端とフックの先端部
との係合が解除され、フックが開放される。ストッパの
回動に連動して、第二ヒンジ部が屈曲し、これに連結さ
れたストッパ側肩掛け杆がフックの内方へ引き寄せられ
る。この状態でフックを物干し竿等に引っかける。

【００１６】ストッパにかけた指を離すと、第二ヒンジ
部が元の状態に戻り、これに連動してストッパがフック
の外方へ回動する。ストッパの先端がフックの先端部に
係合されてフックを閉じる。この衣料用ハンガーは、物
干し竿等に係合された状態で保持される。

【００１７】

【実施例】この発明に係る衣料用ハンガーの第一の実施
例について、図１乃至図４に基づいて説明する。

【００１８】図１に示すように、プラスチック製の衣料
用ハンガー１は、ハンガー本体２とフック３とストッパ
１１とから成る。

【００１９】上記ハンガー本体２は、水平杆１０と、そ
の一端を湾曲させて中央上部に引き寄せ、且つその先端
に上記フック３の下端を取付けたフック側肩掛け杆６、
及び水平杆１０の他端を湾曲させて中央上部に引き寄
せ、且つその先端を上記フック側肩掛け杆６の先端に突
き合わされる可動側肩掛け杆５とから成る。

【００２０】上記可動側肩掛け杆５の先端には、図２に
示すように、凹段部５ａ及びピン孔７が形成されてい
る。上記凹段部５ａの側面にはアールがつけられてい
る。

【００２１】また、上記可動側肩掛け杆５の先端と、上
記フック側肩掛け杆６の先端との間には若干の隙間が設
けられている。

【００２２】上記フック側肩掛け杆６の先端には、上記
凹段部５ａに当接する凸段部６ａが突設されている。凸
段部６ａの端面にはアールがつけられている。上記フッ
ク３の立ち上がり部４には、ピン孔８が形成されてい
る。

【００２３】上記フック３は、先端近くの内側面に係合
爪９が形成されている。

【００２４】上記ストッパ１１は、プラスチックを素材
とし、断面コ字形に、且つ基部１２とフック係合片１３
とが側面視略Ｌ字形に形成されている。

【００２５】上記基部１２には、上記ピン孔７、８に対
応する各ピン孔７、８が形成され、上記ピン孔７側の下
端に、下方に突出する引っかけ部１４が形成されてい
る。

【００２６】上記フック係合片１３の先端には、フック
３先端の係合爪９が係合される係合凹部１５が形成され
ている。

【００２７】上記可動側肩掛け杆５の凹段部５ａに、上
記フック側肩掛け杆６の凸段部６ａを嵌め入れ、上記ス
トッパ１１の基部１２を被せる。基部１２及びフック側
肩掛け杆６のピン孔８をそれぞれ重ね合わせ、ヒンジピ
ン１６を嵌め入れて回動自在に連結すると共に、基部１
２及び可動側肩掛け杆５のピン孔７をそれぞれ重ね合わ
せて、連結ピン１７を嵌め入れて回動自在に連結し、上
記ストッパ１１の係合凹部１５に上記フック３の係合爪
９を係合させる。

【００２８】上記ストッパ１１を、物干し竿やクロゼッ
トのバー等に押し当てると、図３に示すように、上記ス
トッパ１１がヒンジピン１６を中心に回動して、ストッ
パ１１の係合凹部１５とフック３の係合爪９との係合が
解除される。同時に連結ピン１７により連結された可動
側肩掛け杆５が、水平杆１０との間の湾曲部分を弾性変
形させ、その端面がフック側肩掛け杆６の先端に突き合
わされる。この状態で、フック３を物干し竿等に引っか
けることができる。

【００２９】フック３が物干し竿等に引っ掛かると、可
動側肩掛け杆５の弾性変形部分が元の状態に戻ることか
ら、これに連動して上記ストッパ１１がヒンジピン１６
を中心に回動する。フック３の係合爪９が再びストッパ
１１の係合凹部１５に係合され、図１に示すように、衣
料用ハンガー１が物干し竿等に吊るされた状態で保持さ
れる。

【００３０】フック側肩掛け杆６の側から上記引っかけ
部１４を押し上げる場合（図４参照）、あるいは可動側
肩掛け杆５の側から上記引っかけ部１４を引き寄せる場
合も、上記と同様の作用をする。

【００３１】また、フック側肩掛け杆６と水平杆１０と
を挟みつけると、ハンガー本体２が弾性変形し、可動側
肩掛け杆５の先端がフック側肩掛け杆６の先端に突き合
わされる。同時に、ストッパ１１がヒンジピン１６を中
心に回動し、フック３先端の係合爪９とストッパ１１の
係合凹部１５との係合が解除される。

【００３２】挟みつけを中止すると、可動側肩掛け杆５
の弾性変形部分が元の状態に戻り、同時にストッパ１１
がヒンジピン１６を中心に回動し、フック３の係合爪９
がストッパ１１の係合凹部１５に係合される。

【００３３】このようにすると、物干し竿やクロゼット
のバー等が高い位置にあって、ストッパ１１の位置まで
手が届きにくい場合も、衣料用ハンガー１の掛け外しを
容易に行うことができる。

【００３４】次に、この発明に係る衣料用ハンガーの第
二の実施例について、図５に基づいて説明する。

【００３５】プラスチック製の衣料用ハンガー２１は、
ストッパ側肩掛け杆５ｂ、フック側肩掛け杆６、フック
３及びストッパ２２とが連続形成されている。

【００３６】上記両肩掛け杆５ｂ、６の突き合わせ目に
は、鉤形の切り込み２３により薄肉の第一ヒンジ部２４
が形成され、屈曲自在に連結一体化されている。

【００３７】上記ストッパ２２の付け根と上記ストッパ
側肩掛け杆５ｂとの間には、鉤形の切り込み２５により
薄肉の第二ヒンジ部２６が形成され、屈曲自在となって
いる。

【００３８】上記ストッパ２２の下端には、下方に突出
する引っかけ部１４が、その先端には、係合凹部１５が
それぞれ形成されている。

【００３９】上記フック３の先端には、上記係合凹部１
５に係合される係合爪９が形成されている。

【００４０】上記ストッパ２２を、物干し竿やクロゼッ
トのバー等に押し当てると、ストッパ２２が第一ヒンジ
部２４で折れ曲がり、フック３の係合爪９がストッパ２
２の係合凹部１５からはずれる。

【００４１】ストッパ２２の動きに連動して第二ヒンジ
部２６が撓み、その弾性変形によりストッパ側肩掛け杆
５ｂが斜め上方へ持ち上げられる。この状態で、フック
３を物干し竿等に引っかけることができる。

【００４２】フック３が物干し竿等に引っ掛かると、ス
トッパ側肩掛け杆５ｂの弾性変形部分が元の状態に戻
り、フック３の係合爪９がストッパ２２の係合凹部１５
に係合されて、衣料用ハンガー２１が物干し竿等に通さ
れた状態で保持される。

【００４３】なお、この第二の実施例において、切り込
み２３、２５は、いずれも鉤形としたが、直線あるいは
波形とすることもできる。また、上記切り込み２３、２
５により生じるストッパ側肩掛け杆５ｂの切断面を、互
いに嵌まり合う凹凸面に形成すると、各肩掛け杆５ｂ、
６に係る重力をしっかりと支えることができる。

【００４４】図６は、この発明に係る衣料用ハンガーの
第三の実施例である。プラスチック製の衣料用ハンガー
３１は、ストッパ側肩掛け杆５ｂ、フック側肩掛け杆
６、フック３及びストッパ３２とが連続形成されてい
る。

【００４５】上記両肩掛け杆５ｂ、６の先端は、薄肉の
第一ヒンジ部３３により屈曲自在に連結一体化されてい
る。また、上記ストッパ３２の付け根部分の上記ストッ
パ側肩掛け杆５ｂの上面には、細かい切り込み３４によ
り第二ヒンジ部に相当する屈曲部３５が形成されてい
る。

【００４６】上記ストッパ３２を、物干し竿やクロゼッ
トのバー等に押し当てると、上記ストッパ３２が第一ヒ
ンジ部３３で折れ曲がり、フック３の係合爪９がストッ
パ３２の係合凹部１５からはずれる。

【００４７】ストッパ３２の動きに連動して屈曲部３５
が撓み、その弾性変形によりストッパ側肩掛け杆５ｂが
斜め上方へ移動する。この状態で、フック３を物干し竿
等に引っかけることができる。

【００４８】フック３が物干し竿等に引っ掛かると、ス
トッパ側肩掛け杆５ｂの弾性変形部分が元の状態に戻
り、フック３の係合爪９がストッパ３２の係合凹部１５
に係合されて、衣料用ハンガー２１が物干し竿等に通さ
れた状態で保持される。

【００４９】

【発明の効果】以上のように、この発明に係る衣料用ハ
ンガーは、両肩掛け杆にかかる洗濯物の重みをフックに
より支えることができ、衣料用ハンガーが物干し竿等か
ら簡単に落下することがない。

【００５０】また、ストッパの開閉中心がフックの立ち
上がり部にあることから、風が吹く等によりフックがね
じれることがあっても、ねじれの影響を受けることがな
く、物干し竿等から落下することがない。

【００５１】さらに、この衣料用ハンガーは、ストッパ
を物干し竿等に押し当てることにより、ハンガー本体に
弾性変形を加えてストッパを開き、その弾性変形の戻り
力を利用してストッパを閉じることができる。従って、
このハンガーの取り外しが容易である。

【００５２】加えて、ヒンジ部にバネ等の別部材を用い
る必要がなく、製造コストの低減を図ることができるほ
か、ハンガー本体、フック及びストッパを一体成型する
ものにあっては、製造効率の向上を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第一の実施例の正面図

【図２】同上の一部省略分解斜視図

【図３】同上の一部省略作用説明図

【図４】同上のその他の作用説明図

【図５】第二の実施例の一部省略正面図

【図６】第三の実施例の一部省略正面図

【図７】従来例の正面図

【符号の説明】

１、２１、３１ 衣料用ハンガー ２ ハンガー本体 ３ フック ４ 立ち上がり部 ５ 可動側肩掛け杆 ５ａ 凹段部 ５ｂ ストッパ側肩掛け杆 ６ フック側肩掛け杆 ６ａ 凸段部 ７、８ ピン孔 ９ 係合爪 １０ 水平杆 １１、２２、３２ ストッパ １２ 基部 １３ フック係合片 １４ 引っかけ部 １５ 係合凹部 １６ ヒンジピン １７ 連結ピン ２３、２５、３４ 切り込み ２４、３３ 第一ヒンジ部 ２６ 第二ヒンジ部 ３５ 屈曲部 ４１ 衣料用ハンガー ４２ ハンガー本体 ４３ フック部 ４４ 水平杆 ４４ａ 湾曲部 ４５ 肩掛け杆 ４６ ヒンジピン ４７ 脚 ４８ 竿係止部 ４９ ヒンジ部 ５０ ヒンジピン ５１ 突き合わせ目

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ハンガー本体とフックとストッパとから
   成り、上記ハンガー本体を、水平杆と、その一端を湾曲
   させて上部に引き寄せ、且つその先端に上記フックを取
   付けたフック側肩掛け杆と、上記水平杆の他端を湾曲さ
   せて上部に引き寄せられた可動側肩掛け杆とにより構成
   し、上記ストッパの基部を上記フック側肩掛け杆の先端
   に回動自在に連結し、上記ストッパを上記可動側肩掛け
   杆の先端に回動自在に連結し、上記ストッパの先端を上
   記フックの先端部に係合させたことを特徴とする衣料用
   ハンガー。
2. 【請求項２】 ハンガー本体とフックとストッパとから
   成り、上記ハンガー本体を、水平杆と、その一端を湾曲
   させて上部に引き寄せ、且つその先端に上記フックを取
   付けたフック側肩掛け杆と、上記水平杆の他端を湾曲さ
   せて上部に引き寄せ、且つその先端に上記ストッパを取
   付けたストッパ側肩掛け杆とにより構成し、上記両肩掛
   け杆の先端相互を屈曲自在の第一ヒンジ部により連結一
   体化し、上記ストッパの付け根と上記ストッパ側肩掛け
   杆との間に屈曲自在の第二ヒンジ部を設け、上記ストッ
   パの先端を上記フックの先端部に係合させたことを特徴
   とする衣料用ハンガー。