JPH0612132A - 処理液温度の制御方法及びその制御装置 - Google Patents

処理液温度の制御方法及びその制御装置

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JPH0612132A
JPH0612132A JP16806392A JP16806392A JPH0612132A JP H0612132 A JPH0612132 A JP H0612132A JP 16806392 A JP16806392 A JP 16806392A JP 16806392 A JP16806392 A JP 16806392A JP H0612132 A JPH0612132 A JP H0612132A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 予め設定された所定の処理レサイプへの追従
性を向上させ、短時間で最適な温度制御を実現すること
にある。 【構成】 処理容器(1)の被処理物(2)を、循環する
処理液により処理するに際し、熱交換器(5)への蒸気
又は冷却水の供給量を調整しながら処理液温度を制御す
る場合、処理液の実際温度を検出する第1のセンサ
(9)と、外部の気温を検出する第2のセンサ(10)
と、蒸気弁(4)及び冷却水弁(6)から供給する蒸気温
度及び冷却水温度を検出する第3及び第4のセンサ(1
3)(14)と、それらセンサの検知出力を含むデータの
入力に基づいて、蒸気弁(4)又は冷却水弁(6)を開閉
する制御信号を出力する制御部(7)とを具備し、液量
及び温度傾斜係数に基づいて、比例帯を変化させるか、
或いは、外部の気温及び蒸気温度又は冷却水温度に基づ
いて、気温についてはオフセット量を、蒸気温度又は冷
却水温度については比例帯をそれぞれ変化させるかの少
なくともいずれか一方を行いながら、蒸気又は冷却水の
供給量を比例制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は処理液温度の制御方法及
びその制御装置に関し、詳しくは、処理容器に収容され
た被処理物に対して、ポンプにより処理液を循環させて
上記被処理物をバッチ処理するに際し、上記処理容器に
付設された熱交換器への蒸気又は冷却水の供給量を調整
しながら処理容器内での処理液温度を制御する方法及び
その制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、処理容器に収容された被処理物
を、ポンプにより循環される処理液でもってバッチ処理
するに際しては、蒸気弁又は冷却水弁を介して上記処理
容器に付設された熱交換器への蒸気又は冷却水の供給量
を調整しながら処理容器内での処理液温度を制御する方
法として、蒸気又は冷却水の供給量についての比例制御
が行われている。
【0003】この種の比例制御は、一般的に、図10に示
すように実際温度と、被処理物に応じて予め決められた
設定温度との偏差量に比例して蒸気弁又は冷却水弁の開
度〔ダイヤフラム弁〕又はON・OFF時間〔シリンダ
弁〕を決定することにより所定の出力を得る。この出力
は、蒸気又は冷却水の供給量のことであり、蒸気弁又は
冷却水弁の開度の場合、その開度による蒸気又は冷却水
の供給量%で表され、蒸気弁又は冷却水弁のON・OF
F時間の場合、例えば、10秒を一単位で考えると、そ
の10秒中に3秒間ON〔開度100%〕で、7秒間O
FF〔開度0%〕であれば、30%となる。
【0004】比例制御では、同図に示すように実際温度
が設定温度に接近すれば接近するほど出力が小さくな
る。この場合の出力は、 出力=100×(設定温度−実際温度)/α …… 〔0≦出力≦100%〕で表される。ここで、αは設定
温度と実際温度との偏差量の大小に応じて決定される定
数である。
【0005】実際、被処理物を、例えば、図11に示すよ
うにその被処理物に応じて決められた設定温度からなる
処理レサイプでもって、昇温、一定保持、冷却を繰り返
しながらバッチ処理する場合、それぞれの昇温、一定保
持及び冷却工程(a1)…(b1)…(c1)…においては、
設定温度と実際温度との偏差量に基づいて、上述した式
から得られた出力により、蒸気又は冷却水の供給量が
比例制御される。この比例制御では、それぞれの昇温、
一定保持及び冷却工程(a1)…(b1)…(c1)…ごとで
一定の比例帯が設定されている。ここで、比例帯とは、
温度制御範囲に対する蒸気弁又は冷却水弁の全開全閉の
度合いをいい、例えば、温度制御範囲が0〜100℃の
場合、10%の比例帯とは、10℃の幅で蒸気弁又は冷
却水弁の全開と全閉が行われることである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の処理液温度の制御では、設定温度と実際温度との偏
差量に基づく比例制御のみによって、被処理物をバッチ
処理している。しかしながら、この比例制御では、図11
に示す処理レサイプ中、それぞれの昇温、一定保持及び
冷却工程(a1)…(b1)…(c1)…ごとで比例帯が一定
であるため、処理容器内の液量や温度傾斜係数〔ここ
で、温度傾斜係数とは、一定時間内における温度変化の
割合をいう。尚、一定保持工程においては、設定温度が
一定で温度変化は0であるが、温度傾斜係数としては0
以外の所定値を有する〕、処理容器外部の気温や熱交換
器に供給する蒸気温度又は冷却水温度が変化すると、予
め設定された所定の処理レサイプに追従させることが困
難となり、ハンチングの発生により、設定温度に速やか
に到達せず、処理時間が長引いて最適な温度制御を実現
することが困難であった。
【0007】そこで、本発明は上記問題点に鑑みて提案
されたもので、その目的とするところは、予め設定され
た所定の処理レサイプへの追従性を良好なものとし、短
時間で最適な温度制御を実現し得る処理液温度の制御方
法及びその制御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の技術的手段として、本発明は、以下の(a)〜(d)を特徴
とする。
【0009】(a) 処理容器に収容された被処理物を、循
環する処理液により処理するに際し、上記処理容器に付
設された熱交換器への蒸気又は冷却水の供給量を調整し
ながら処理容器内での処理液温度を制御する方法におい
て、上記処理容器内の液量及び温度傾斜係数に基づい
て、比例帯を変化させながら、蒸気又は冷却水の供給量
を比例制御するようにした処理液温度の制御方法。
【0010】(b) 処理容器に収容された被処理物を、循
環する処理液により処理するに際し、上記処理容器に付
設された熱交換器への蒸気又は冷却水の供給量を調整し
ながら処理容器内での処理液温度を制御する方法におい
て、上記処理容器外部の気温及び熱交換器に供給する蒸
気温度又は冷却水温度に基づいて、気温についてはオフ
セット量を、蒸気温度又は冷却水温度については比例帯
をそれぞれ変化させながら、蒸気又は冷却水の供給量を
比例制御するようにした処理液温度の制御方法。
【0011】(c) 処理容器に収容された被処理物を、循
環する処理液により処理するに際し、上記処理容器に付
設された熱交換器への蒸気又は冷却水の供給量を調整し
ながら処理容器内での処理液温度を制御する方法におい
て、上記処理容器内の液量及び温度傾斜係数に基づい
て、比例帯を変化させると共に、処理容器外部の気温及
び熱交換器に供給する蒸気温度又は冷却水温度に基づい
て、気温についてはオフセット量を、蒸気温度又は冷却
水温度については比例帯をそれぞれ変化させながら、蒸
気又は冷却水の供給量を比例制御するようにした処理液
温度の制御方法。 (d) 処理容器に収容された被処理物を、循環する処理液
により処理するに際し、上記処理容器に付設された熱交
換器への蒸気又は冷却水の供給量を調整しながら処理容
器内での処理液温度を制御する装置において、上記処理
容器内の処理液の実際温度を検出する第1のセンサと、
処理容器外部の気温を検出する第2のセンサと、上記熱
交換器に接続された蒸気弁及び冷却水弁から供給する蒸
気温度及び冷却水温度を検出する第3及び第4のセンサ
と、上記各センサによる検知出力を含むデータに基づい
て、蒸気弁又は冷却水弁を開閉する制御信号を出力する
制御部とを具備した処理液温度の制御装置。
【0012】
【作用】本発明では、処理容器内の液量、温度傾斜係
数、処理容器外部の気温、熱交換器に供給する蒸気温度
又は冷却水温度からなる諸条件に基づいて、比例帯又は
オフセット量を変化させながら、蒸気又は冷却水の供給
量を比例制御するようにしたから、処理容器に付設され
た熱交換器への蒸気又は冷却水の供給量である出力を、
処理容器内での処理液温度が処理レサイプに追従するよ
うに逐次可変することができるので、処理上の諸条件に
左右されることなく、処理レサイプへの追従性が良好と
なり、ハンチングがなく、短時間で最適な温度制御が実
現可能となる。
【0013】
【実施例】本発明を染色機における処理液温度の制御に
適用した実施例を図1乃至図9に示して説明する。尚、
図10及び図11と同一又は相当部分には同一参照符号を付
して重複説明は省略する。
【0014】染色機は、図1に示すように処理容器
(1)に収容された被処理物である被染物(2)を、ポン
プ(3)により循環される染料及び助剤等を含む処理液
でもって染色するに際して、昇温、一定保持工程(a1
…(b1)…〔図11参照〕の場合、蒸気弁(4)を介して
処理容器(1)に付設された熱交換器(5)への蒸気の供
給量を調整しながら処理容器(1)内での処理液温度を
制御する。また、冷却工程(c1)…〔図11参照〕の場合
には、冷却水弁(6)を介して処理容器(1)に付設され
た熱交換器(5)への冷却水の供給量を調整しながら処
理液温度を制御する。
【0015】以下に述べる本発明方法を実施するための
本発明装置は、被染物(2)が収容された処理容器(1)
内での処理液温度を後述の方法により制御する制御部
(7)を具備する。この制御部(7)は、CPUによる演
算処理機能、メモリによるデータ記憶機能、インターフ
ェースによる入出力機能及びシーケンサによる制御機能
を有する。これら各機能に基づいて、上記制御部(7)
は、初期設定により、被染物(2)に応じて予め決めら
れた設定温度〔処理レサイプ〕、処理容器(1)内の液
量及び温度傾斜係数が入力され、ポンプ(3)と処理容
器(1)間の主配管(8)に設けられた第1のセンサ
(9)により検出される処理容器(1)内での循環処理液
の実際温度、処理容器(1)外部に設けられた第2のセ
ンサ(10)により検出される気温、及び熱交換器(5)
に蒸気又は冷却水を供給する配管(11)(12)に設けら
れた第3及び第4のセンサ(13)(14)により検出され
る蒸気温度又は冷却水温度が入力される。これら初期設
定の入力やセンサ検知出力の入力に基づいて、処理容器
(1)に設けられた蒸気弁(4)及び冷却水弁(6)をそ
の開度又はON・OFF時間でもって開閉制御する出力
信号を送出する。
【0016】本発明方法では、処理容器(1)内の被染
物(2)を染色するに際し、上記処理容器(1)に付設さ
れた熱交換器(5)への蒸気及び冷却水の供給量を調整
しながら処理容器(1)内での処理液温度を制御する上
記制御部(7)が以下の機能を有する。
【0017】尚、以下では、処理容器(1)内の昇温、
一定保持工程の場合のみについて説明するが、冷却工程
の場合についても、同様の制御を行うものとして重複説
明を省略する。
【0018】本発明方法の第1の特徴は、バッチ単位で
異なる処理容器(1)内の液量及び温度傾斜係数に基づ
いて、比例帯を変化させながら、蒸気の供給量を比例制
御することにある。
【0019】まず、液量による比例帯の変化を伴う比例
制御では、蒸気の供給量が同一であれば、液量が多くな
れば設定温度まで昇温させる時間もかかることになるの
で、図2に示すように一定時間で設定温度まで昇温する
ためには、その液量〔図では、例えば、1000リットルと
2000リットルの場合を示す〕が多ければ多いほど、蒸気
の供給量である出力を大きくする必要がある。従って、
この場合の出力は、
【0020】出力={100×(設定温度−実際温度)
/α}×(液量/x) …… 〔0≦出力≦100%〕 で表される。ここで、xは液量により決定される定数で
ある。上記式において、比例制御を示す{100×
(設定温度−実際温度)/α}の第1項に、(液量/
x)の第2項を乗算することが、比例制御に、液量によ
る比例帯の変化を付加したことを示す。
【0021】また、温度傾斜係数による比例帯の変化を
伴う比例制御では、蒸気の供給量が同一であれば、温度
傾斜係数が大きければ設定温度まで昇温させる時間もか
かることになるので、図3に示すように一定時間で設定
温度まで昇温するためには、温度傾斜係数〔図では、例
えば、2℃/分と4℃/分の場合を示す〕が大きければ
大きいほど、蒸気の供給量である出力を大きくする必要
がある。従って、この場合の出力は、
【0022】出力={100×(設定温度−実際温度)
/α}×(温度傾斜係数/y) … 〔0≦出力≦100%〕 で表される。ここで、yは温度傾斜係数により決定され
る定数である。上記式において、比例制御を示す{1
00×(設定温度−実際温度)/α}の第1項に、(温
度傾斜係数/y)の第2項を乗算することが、比例制御
に、温度傾斜係数による比例帯の変化を付加したことを
示す。
【0023】従って、液量及び温度傾斜係数の両者を考
慮した比例帯の変化を伴う比例制御では、その出力は、 出力={100×(設定温度−実際温度)/α}×(液
量/x)×(温度傾斜係数/y) ……
【0024】〔0≦出力≦100%〕で表されることに
なる。
【0025】実際、上述した液量及び温度傾斜係数によ
る比例帯の変化を伴う比例制御は、制御部(7)〔図1
参照〕に対して、図4に示すように設定温度、液量及び
温度傾斜係数を初期設定で入力した上で、第1のセンサ
(9)の検知出力により処理液の実際温度が入力され、
上記式により得られた出力に基づいて、蒸気弁(4)
の開度又はON・OFF時間が調整され、処理レサイプ
〔図11参照〕において、それぞれの昇温、一定保持工程
(a1)…(b1)…内で比例帯を逐次変化させ、処理液の
実際温度が処理レサイプの設定温度に追従するように処
理液温度を制御する。
【0026】尚、冷却工程(c1)…の場合、上記各式
における(設定温度−実際温度)の項は、(実際温
度−設定温度)となる。
【0027】次に、本発明方法の第2の特徴は、季節或
いは時間帯によって変化する気温、及び、工場内におけ
る他設備機械の操業度によって変化する蒸気温度に基づ
いて、気温についてはオフセット量を、蒸気温度につい
ては比例帯をそれぞれ変化させながら、蒸気の供給量を
比例制御することにある。ここで、オフセット量とは、
比例制御において、最終的に安定した時の設定温度との
偏差量をいう。
【0028】まず、処理容器(1)外部の気温によるオ
フセット量の変化を伴う比例制御では、図5〔尚、図で
は、説明の便宜上、季節或いは時間帯によって変化する
気温をある値で一定と仮定した場合において、オフセッ
ト量の変化を伴う比例制御をいかに実行するかの一例を
示す〕に示すように処理容器(1)で保温等をしない場
合、{(実際温度−気温)×β}分の熱量が放熱され、
それだけ熱量を損失することになり、放熱された熱エネ
ルギーを余分に出力する必要がある。従って、この場合
の出力は、
【0029】出力={100×(設定温度−実際温度)
/α}+{(実際温度−気温)×β} ……
【0030】〔0≦出力≦100%〕で表される。ここ
で、βは実際温度と気温との偏差量の大小に応じて決定
される定数である。上記式において、比例制御を示す
{100×(設定温度−実際温度)/α}の第1項に、
{(実際温度−気温)×β}の第2項を加算すること
が、比例制御に、気温によるオフセット量の変化を付加
したことを示す。
【0031】また、処理容器(1)内部の蒸気温度によ
る比例帯の変化を伴う比例制御では、図6〔尚、図で
は、説明の便宜上、工場内における他設備機械の操業度
によって変化する蒸気温度をある値で一定と仮定した場
合において、比例帯の変化を伴う比例制御をいかに実行
するかの一例を示す〕に示すように蒸気温度と実際温度
との偏差量が大きい場合には、比例帯を大きくする。こ
の場合、偏差量が大きいので、蒸気の供給量が少なくて
も実際温度が速やかに設定温度に接近する。一方、偏差
量が小さい場合には、蒸気の供給量を多くしなければ、
実際温度が設定温度に速やかに接近しないので、比例帯
を小さくする必要がある。この場合の出力は、
【0032】出力={100×(設定温度−実際温度)
/α}/{(蒸気温度−実際温度)×γ} ……
【0033】〔0≦出力≦100%〕で表される。ここ
で、γは蒸気温度と実際温度との偏差量の大小に応じて
決定される定数である。上記式において、比例制御を
示す{100×(設定温度−実際温度)/α}の第1項
を、{(蒸気温度−実際温度)×γ}の第2項で除算す
ることが、比例制御に、蒸気温度による比例帯の変化を
付加したことを示す。
【0034】従って、気温及び蒸気温度の両者を考慮し
たオフセット量又は比例帯の変化を伴う比例制御では、
その出力は、 出力={100×(設定温度−実際温度)/α+(実際
温度−気温)×β}/{(蒸気温度−実際温度)×γ}
……
【0035】〔0≦出力≦100%〕で表されることに
なる。
【0036】実際、上述した気温及び蒸気温度によるオ
フセット量又は比例帯の変化を伴う比例制御は、制御部
(7)〔図1参照〕に対して、図7に示すように設定温
度を初期設定で入力した上で、第1のセンサ(9)の検
知出力により処理液の実際温度が入力されると共に、第
2及び第3センサ(10)(13)の検知出力により気温及
び蒸気温度が入力され、上記式により得られた出力に
基づいて、蒸気弁(4)の開度又はON・OFF時間が
調整され、処理レサイプ〔図11参照〕において、それぞ
れの昇温、一定保持工程(a1)…(b1)…内でオフセッ
ト量又は比例帯を逐次変化させ、処理液の実際温度が処
理レサイプの設定温度に追従するように処理液温度を制
御する。
【0037】尚、冷却工程(c1)…の場合、上記各式
における(設定温度−実際温度)の項は、(実際温
度−設定温度)となり、また、式における(蒸気温
度−実際温度)の項は、(実際温度−冷却水温度)とな
る。更に、式における+(プラス)は、−(マイナ
ス)となる。
【0038】ここで、前述した液量及び温度傾斜係数に
よる比例帯の変化を伴う比例制御において、式により
得られた出力〔図4参照〕、及び、気温及び蒸気温度に
よるオフセット量又は比例帯の変化を伴う比例制御にお
いて、式により得られた出力〔図7参照〕に基づき、
図8及び図9に示すサブルーチンでもって蒸気弁(4)
の開度又はON・OFF時間を制御することになる。こ
の出力サブルーチンについて、図8は蒸気弁(4)の開
度〔ダイヤフラム弁〕による場合を、図9はそのON・
OFF時間〔シリンダ弁〕による場合を示す。
【0039】まず、図8に示す出力サブルーチンでは、
例えば、上記出力の±10%の許容範囲を設定したとす
ると、蒸気弁(4)の開度が出力の+10%〔出力×1.
1〕よりも大きいと、その開度を10%ダウンさせ、出
力の+10%よりも小さいと、次に、開度が出力の−1
0%〔出力×0.9〕よりも小さいか大きいかを判別す
る。そして、開度が出力の−10%よりも小さい場合、
開度を10%アップさせ、出力の−10%よりも大きい
と、このサブルーチンを終了させ、図4又は図7に示す
メインルーチンに戻る。即ち、この出力サブルーチンで
は、蒸気弁(4)の開度が出力の±10%の範囲内とな
るように制御することになる。
【0040】また、図9に示す出力サブルーチンでは、
予め設定された出力周期〔制御部(7)から蒸気弁(4)
に制御信号を送出する周期〕に向けてカウントアップさ
れるタイマー時間t1と、蒸気弁(4)のON・OFF時
間をカウントアップするタイマー時間t2とをそれぞれ
0に初期設定する。その上で、出力の時間幅T〔制御部
(7)から蒸気弁(4)に制御信号を送出すべき時間〕
を、前述した式により得られた出力と、上記出力周
期を決定する定数aとから算出する。例えば、定数a
は、出力周期を10秒とした場合、上記出力が100%
の時に出力の時間幅Tが10秒となるように決定され、
従って、この場合の定数aは0.1となる。
【0041】このようにして出力周期〔例えば10
秒〕、及びこれに基づく定数a〔0.1〕が設定された
上で、所定のタイミング設定、例えば、1秒ごとにタイ
マー時間t1がカウントアップされ、そのタイマー時間
1が出力周期に達するまで、更に、タイマー時間t2
カウントアップされる。そして、タイマー時間t2のカ
ウントアップにより、そのタイマー時間t2が出力の時
間幅Tに達するまでは、蒸気弁(4)をONとし、タイ
マー時間t2が出力の時間幅Tに達すると、蒸気弁(4)
をOFFとする。これにより、蒸気弁(4)のON・O
FF時間を出力に応じて制御することになる。また、タ
イマー時間t1のカウントアップにより、そのタイマー
時間t1が出力周期に達すると、このサブルーチンを終
了させ、図4又は図7に示すメインルーチンに戻る。
【0042】本発明方法の第3の特徴は、処理容器
(1)内の液量及び温度傾斜係数に基づいて、比例帯を
変化させると共に、処理容器(1)外部の気温及び熱交
換器(5)に供給する蒸気温度に基づいて、気温につい
てはオフセット量を、蒸気温度については比例帯をそれ
ぞれ変化させながら、蒸気の供給量を比例制御すること
にある。
【0043】この液量及び温度傾斜係数、気温及び蒸気
温度の諸条件を考慮した比例帯又はオフセット量の変化
を伴う比例制御は、制御部(7)に対して、設定温度、
液量及び温度傾斜係数を初期設定で入力した上で、第
1、第2及び第3センサ(9)(10)(13)の検知出力
により実際温度、気温及び蒸気温度が入力され、上記式
及びにより得られた出力に基づいて、蒸気弁(4)
の開度又はON・OFF時間が調整され、処理レサイプ
〔図11参照〕において、それぞれの昇温、一定保持工程
(a1)…(b1)…内でオフセット量又は比例帯を逐次変
化させ、処理液の実際温度が処理レサイプの設定温度に
追従するように処理液温度を制御する。
【0044】尚、上記実施例では、染色機における処理
液温度の制御に適用した場合について説明したが、本発
明はこれに限定されることなく、その他の処理液温度の
制御に適用可能であることは勿論である。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、処理容器に付設された
熱交換器への蒸気又は冷却水の供給量である出力を、処
理容器内での処理液温度が所望の処理レサイプに追従す
るように逐次可変することができるので、処理上の諸条
件に左右されることなく、予め設定された処理レサイプ
に対する処理液温度の追従性が向上し、ハンチングがな
く、短時間で最適な処理液温度の制御が実現可能とな
り、作業時間の短縮化及び生産性の向上を図ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するための本発明装置を示す
概略構成図
【図2】処理容器の液量による比例帯の変化を伴う比例
制御を説明するための特性図
【図3】温度傾斜係数による比例帯の変化を伴う比例制
御を説明するための特性図
【図4】液量及び温度傾斜係数による比例帯の変化を伴
う比例制御を行う上でのフローチャート
【図5】処理容器外部の気温によるオフセット量の変化
を伴う比例制御を説明するための特性図
【図6】処理容器内部の蒸気温度による比例帯の変化を
伴う比例制御を説明するための特性図
【図7】気温及び蒸気温度による比例帯の変化を伴う比
例制御を行う上でのフローチャート
【図8】図4及び図7のメインルーチンにおける出力サ
ブルーチンを示し、蒸気弁又は冷却水弁の開度〔ダイヤ
フラム弁〕による場合のフローチャート
【図9】図4及び図7のメインルーチンにおける出力サ
ブルーチンを示し、蒸気弁又は冷却水弁のON・OFF
時間〔シリンダ弁〕による場合のフローチャート
【図10】従来の処理液温度の制御方法を示す特性図
【図11】処理レサイプの一例を示す特性図
【符号の説明】
1 処理容器 2 被処理物〔被染物〕 4 蒸気弁 5 熱交換器 6 冷却水弁 7 制御部 9 第1のセンサ 10 第2のセンサ 13 第3のセンサ 14 第4のセンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G05B 11/36 503 B 7531−3H 505 B 7531−3H 507 H 7531−3H G05D 23/19 H 9132−3H B 9132−3H J 9132−3H

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理容器に収容された被処理物を、循環
    する処理液により処理するに際し、上記処理容器に付設
    された熱交換器への蒸気又は冷却水の供給量を調整しな
    がら処理容器内での処理液温度を制御する方法におい
    て、 上記処理容器内の液量及び温度傾斜係数に基づいて、比
    例帯を変化させながら、蒸気又は冷却水の供給量を比例
    制御するようにしたことを特徴とする処理液温度の制御
    方法。
  2. 【請求項2】 処理容器に収容された被処理物を、循環
    する処理液により処理するに際し、上記処理容器に付設
    された熱交換器への蒸気又は冷却水の供給量を調整しな
    がら処理容器内での処理液温度を制御する方法におい
    て、 上記処理容器外部の気温及び熱交換器に供給する蒸気温
    度又は冷却水温度に基づいて、気温についてはオフセッ
    ト量を、蒸気温度又は冷却水温度については比例帯をそ
    れぞれ変化させながら、蒸気又は冷却水の供給量を比例
    制御するようにしたことを特徴とする処理液温度の制御
    方法。
  3. 【請求項3】 処理容器に収容された被処理物を、循環
    する処理液により処理するに際し、上記処理容器に付設
    された熱交換器への蒸気又は冷却水の供給量を調整しな
    がら処理容器内での処理液温度を制御する方法におい
    て、 上記処理容器内の液量及び温度傾斜係数に基づいて、比
    例帯を変化させると共に、処理容器外部の気温及び熱交
    換器に供給する蒸気温度又は冷却水温度に基づいて、気
    温についてはオフセット量を、蒸気温度又は冷却水温度
    については比例帯をそれぞれ変化させながら、蒸気又は
    冷却水の供給量を比例制御するようにしたことを特徴と
    する処理液温度の制御方法。
  4. 【請求項4】 処理容器に収容された被処理物を、循環
    する処理液により処理するに際し、上記処理容器に付設
    された熱交換器への蒸気又は冷却水の供給量を調整しな
    がら処理容器内での処理液温度を制御する装置におい
    て、 上記処理容器内の処理液の実際温度を検出する第1のセ
    ンサと、処理容器外部の気温を検出する第2のセンサ
    と、上記熱交換器に接続された蒸気弁及び冷却水弁から
    供給する蒸気温度及び冷却水温度を検出する第3及び第
    4のセンサと、上記各センサからの検知出力を含むデー
    タの入力に基づいて、蒸気弁又は冷却水弁を開閉する制
    御信号を出力する制御部とを具備したことを特徴とする
    処理液温度の制御装置。
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