JPH06120619A - 半導体レーザの製造方法 - Google Patents
半導体レーザの製造方法Info
- Publication number
- JPH06120619A JPH06120619A JP26599692A JP26599692A JPH06120619A JP H06120619 A JPH06120619 A JP H06120619A JP 26599692 A JP26599692 A JP 26599692A JP 26599692 A JP26599692 A JP 26599692A JP H06120619 A JPH06120619 A JP H06120619A
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- semiconductor laser
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 長波長シフトを伴わない歪量子井戸活性層を
有する可視光半導体レーザを提供する。 【構成】 量子井戸活性層の組成を変化させて圧縮歪み
を導入するのに対して、量子井戸活性層の組成は変化さ
せずに、活性層の両側のバリヤ層や(AlxGa1-x) 0.51In
0.49Pクラッド層の格子定数が小さくなるように組成を
変化させている。これによって、量子井戸活性層に同様
の圧縮歪み応力が加えられるため同様のレーザ特性向上
の効果が得られる。
有する可視光半導体レーザを提供する。 【構成】 量子井戸活性層の組成を変化させて圧縮歪み
を導入するのに対して、量子井戸活性層の組成は変化さ
せずに、活性層の両側のバリヤ層や(AlxGa1-x) 0.51In
0.49Pクラッド層の格子定数が小さくなるように組成を
変化させている。これによって、量子井戸活性層に同様
の圧縮歪み応力が加えられるため同様のレーザ特性向上
の効果が得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体レーザの製造方
法に係わり、特にMBE装置で製造する(AlxGa1-x)yIn
1-yP系可視光半導体レーザの製造方法に関する。
法に係わり、特にMBE装置で製造する(AlxGa1-x)yIn
1-yP系可視光半導体レーザの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】可視光半導体レーザとは一般に赤色ある
いはそれよりも短い波長で発振するレーザをいう。例え
ば,GaAs基板に格子整合したGa0.51In0.49Pを活性
層とし、(AlxGa1-x)0.51In0.49Pをクラッド層と
するダブルへテロ接合型の半導体レーザは、660〜6
80nmで発振する。
いはそれよりも短い波長で発振するレーザをいう。例え
ば,GaAs基板に格子整合したGa0.51In0.49Pを活性
層とし、(AlxGa1-x)0.51In0.49Pをクラッド層と
するダブルへテロ接合型の半導体レーザは、660〜6
80nmで発振する。
【0003】最近、この半導体レーザのしきい電流密度
の低減、温度特性の向上を目的として,歪みを導入した
量子井戸活性層が提案されている。歪みによる半導体レ
ーザの特性向上は、ほとんどすべて圧縮歪みによって得
られている。圧縮歪みを受けることで価電子帯の状態密
度が低減し、発振に必要なしきい利得を低くできるため
である。
の低減、温度特性の向上を目的として,歪みを導入した
量子井戸活性層が提案されている。歪みによる半導体レ
ーザの特性向上は、ほとんどすべて圧縮歪みによって得
られている。圧縮歪みを受けることで価電子帯の状態密
度が低減し、発振に必要なしきい利得を低くできるため
である。
【0004】GaInP量子井戸活性層に0.65%の圧縮
歪みを導入した多重量子井戸構造の半導体レーザで430
A/cm2という低いしきい値電流密度が達成されてお
り、また特性温度T0の値も,130K(20〜80℃)、100
K(80〜120℃)と良好な値が得られている(アフ゜ライト゛・フィ
シ゛クス・レタース゛(Appl.Phys.Lett.)59(1991)p.3352.)。
歪みを導入した多重量子井戸構造の半導体レーザで430
A/cm2という低いしきい値電流密度が達成されてお
り、また特性温度T0の値も,130K(20〜80℃)、100
K(80〜120℃)と良好な値が得られている(アフ゜ライト゛・フィ
シ゛クス・レタース゛(Appl.Phys.Lett.)59(1991)p.3352.)。
【0005】図2に、このような歪み量子井戸活性層を
持つ(AlxGa1-x)yIn1-yP系可視光半導体レーザのバンド
ギャップダイアグラムとGaAs基板に対する格子不整
合度を模式的に示す。バンドギャップはAl組成比Xが
大きいほどすなわち右側ほど大きいことを示している。
この従来例では量子井戸活性層のGaInPのGaとI
nの組成比を変えてGa0.43In0.57Pとすることで、
0.65%の圧縮歪みが加えられる。
持つ(AlxGa1-x)yIn1-yP系可視光半導体レーザのバンド
ギャップダイアグラムとGaAs基板に対する格子不整
合度を模式的に示す。バンドギャップはAl組成比Xが
大きいほどすなわち右側ほど大きいことを示している。
この従来例では量子井戸活性層のGaInPのGaとI
nの組成比を変えてGa0.43In0.57Pとすることで、
0.65%の圧縮歪みが加えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,歪みを
導入することで,発振波長が長波長側にシフトするとい
う問題点が生じる。
導入することで,発振波長が長波長側にシフトするとい
う問題点が生じる。
【0007】GaAs基板に格子整合した歪みのないG
a0.51In0.49Pを活性層に用いたレーザでは発振波長
が約670nmであるのに対して,組成を変化させてG
a0.43In0.57Pとして歪みを導入すると、バンドギャ
ップエネルギーの組成依存性によって発振波長は702
nmとなり、およそ30nmの長波長化が生じる。
a0.51In0.49Pを活性層に用いたレーザでは発振波長
が約670nmであるのに対して,組成を変化させてG
a0.43In0.57Pとして歪みを導入すると、バンドギャ
ップエネルギーの組成依存性によって発振波長は702
nmとなり、およそ30nmの長波長化が生じる。
【0008】本発明は,長波長シフトを伴わない歪量子
井戸活性層を有する可視光半導体レーザを提供する。
井戸活性層を有する可視光半導体レーザを提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するために、量子井戸活性層の組成を変化させて圧縮
歪みを導入するのに対して、量子井戸活性層の組成は変
化させずに,活性層の両側のバリヤ層や(AlxGa1-x)
0.51In0.49Pクラッド層の格子定数が小さくなるよう
に組成を変化させている。
決するために、量子井戸活性層の組成を変化させて圧縮
歪みを導入するのに対して、量子井戸活性層の組成は変
化させずに,活性層の両側のバリヤ層や(AlxGa1-x)
0.51In0.49Pクラッド層の格子定数が小さくなるよう
に組成を変化させている。
【0010】これによって、量子井戸活性層に同様の圧
縮歪み応力が加えられるため同様のレーザ特性向上の効
果が得られる。
縮歪み応力が加えられるため同様のレーザ特性向上の効
果が得られる。
【0011】
【作用】活性層に圧縮歪みを導入するために、活性層の
組成変化によって格子定数を大きくするのではなく、活
性層を挟むバリヤ層またはクラッド層の格子定数を小さ
くして、同様の圧縮歪み応力が加えられる。活性層の厚
みはバリヤ層とクラッド層を合わせた厚みに比較して充
分に薄いので、歪み応力の大きさは、どちらの場合も同
じと考えられる。
組成変化によって格子定数を大きくするのではなく、活
性層を挟むバリヤ層またはクラッド層の格子定数を小さ
くして、同様の圧縮歪み応力が加えられる。活性層の厚
みはバリヤ層とクラッド層を合わせた厚みに比較して充
分に薄いので、歪み応力の大きさは、どちらの場合も同
じと考えられる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図示の実施例によっ
て説明する。
て説明する。
【0013】図1は、本発明の実施例に係わる半導体レ
ーザのバンドギャップダイアグラムとGaAs基板に対
する格子不整合度を模式的に示した図である。バンドギ
ャップはAl組成比Xが大きいほどすなわち右側ほど大
きいことを示している。
ーザのバンドギャップダイアグラムとGaAs基板に対
する格子不整合度を模式的に示した図である。バンドギ
ャップはAl組成比Xが大きいほどすなわち右側ほど大
きいことを示している。
【0014】面方位(011)のn型GaAs基板上に
分子線結晶成長(MBE)法または有機金属気相成長
(MOCVD)法によって、n型GaAsバッファ層
(厚さ0.1μm),n型GaInPバッファ層(厚さ
0.1μm),n型(AlxGa1- x)yIn1-yPクラッド
層(x=0.7,厚さ1.0μm),アンドープ(AlxGa
1- x)0.6In0.4P光閉じ込め層(x=0.5,y=0.51〜0.
6,厚さ50nm),歪量子井戸活性層,アンドープ(A
lxGa1-x)0.6In0.4P光閉じ込め層(x=0.5,厚さ
50nm),p型(AlxGa1-x)yIn1-yPクラッド層
(x=0.7,y=0.6〜0.51,厚さ1.0μm),p型Ga
InPバッファ層,p型GaAsコンタクト層を順次成
長させ、図1に示すようなバンド構造を持つ半導体レー
ザ構造を成長させた。
分子線結晶成長(MBE)法または有機金属気相成長
(MOCVD)法によって、n型GaAsバッファ層
(厚さ0.1μm),n型GaInPバッファ層(厚さ
0.1μm),n型(AlxGa1- x)yIn1-yPクラッド
層(x=0.7,厚さ1.0μm),アンドープ(AlxGa
1- x)0.6In0.4P光閉じ込め層(x=0.5,y=0.51〜0.
6,厚さ50nm),歪量子井戸活性層,アンドープ(A
lxGa1-x)0.6In0.4P光閉じ込め層(x=0.5,厚さ
50nm),p型(AlxGa1-x)yIn1-yPクラッド層
(x=0.7,y=0.6〜0.51,厚さ1.0μm),p型Ga
InPバッファ層,p型GaAsコンタクト層を順次成
長させ、図1に示すようなバンド構造を持つ半導体レー
ザ構造を成長させた。
【0015】歪量子井戸活性層は厚さ6nmのアンドー
プ(AlxGa1-x)0.6In0.4Pバリヤ層(x=0.5)と厚
さ10nmのアンドープGa0.51In0.49Pウエル層か
らなり、ウエル層の数は3層とした。
プ(AlxGa1-x)0.6In0.4Pバリヤ層(x=0.5)と厚
さ10nmのアンドープGa0.51In0.49Pウエル層か
らなり、ウエル層の数は3層とした。
【0016】ここで、n型(AlxGa1-x)yIn1-yPク
ラッド層(x=0.7,厚さ1.0μm)を成長するとき
に,AlおよびGaのみ供給量を成長時間と共に増加さ
せさせ、すなわちAl,Gaセルの温度を上げることに
よって,AlおよびGaの組成比yを変化させている。
変化量は、最初GaAs基板に格子整合したy=0.5
1から、y=0.6まで変化させた。y=0.6のとき,
GaAs基板に対する格子不整合△d/dは約0.6%
となる。ただし、この格子不整合はGaAs基板の影響
を受けないで面内方向と成長方向に等方的に歪んだ場合
の計算結果である。クラッド層の組成を徐々に変化させ
ているので、格子歪みによるクラッド層品質への影響は
ほとんどなかった。
ラッド層(x=0.7,厚さ1.0μm)を成長するとき
に,AlおよびGaのみ供給量を成長時間と共に増加さ
せさせ、すなわちAl,Gaセルの温度を上げることに
よって,AlおよびGaの組成比yを変化させている。
変化量は、最初GaAs基板に格子整合したy=0.5
1から、y=0.6まで変化させた。y=0.6のとき,
GaAs基板に対する格子不整合△d/dは約0.6%
となる。ただし、この格子不整合はGaAs基板の影響
を受けないで面内方向と成長方向に等方的に歪んだ場合
の計算結果である。クラッド層の組成を徐々に変化させ
ているので、格子歪みによるクラッド層品質への影響は
ほとんどなかった。
【0017】量子井戸活性層の組成はGaAs基板に格
子整合したGa0.51In0.49Pとなっている。実施例に
おける格子不整合の割合を、図1左側に示した。これか
ら、わかるようにGa0.51In0.49P量子井戸活性層は
GaAs基板に格子整合した組成を持ちながら、バリヤ
層やクラッド層に対しては約+0.6%の格子不整合と
なり、圧縮歪みを受ける。図2に示した従来例と同様の
圧縮歪み効果が得られる。
子整合したGa0.51In0.49Pとなっている。実施例に
おける格子不整合の割合を、図1左側に示した。これか
ら、わかるようにGa0.51In0.49P量子井戸活性層は
GaAs基板に格子整合した組成を持ちながら、バリヤ
層やクラッド層に対しては約+0.6%の格子不整合と
なり、圧縮歪みを受ける。図2に示した従来例と同様の
圧縮歪み効果が得られる。
【0018】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、歪
量子井戸活性層Ga0.51In0.49PはGaAs基板に格
子整合した組成を持っているので、歪み導入によるレー
ザ特性の向上の効果を損なうことなく、歪みを導入した
ために、レーザの発振波長が長波長側にシフトするとい
う問題点を解決できる。
量子井戸活性層Ga0.51In0.49PはGaAs基板に格
子整合した組成を持っているので、歪み導入によるレー
ザ特性の向上の効果を損なうことなく、歪みを導入した
ために、レーザの発振波長が長波長側にシフトするとい
う問題点を解決できる。
【図1】本発明の一実施例を示す歪量子井戸半導体レー
ザのバンドギャップダイアグラムとGaAs基板に対す
る格子不整合度の模式図
ザのバンドギャップダイアグラムとGaAs基板に対す
る格子不整合度の模式図
【図2】従来例における歪量子井戸半導体レーザのバン
ドギャップダイアグラムとGaAs基板に対する格子不
整合度の模式図
ドギャップダイアグラムとGaAs基板に対する格子不
整合度の模式図
Claims (2)
- 【請求項1】GaAs基板上に(AlxGa1-x)yIn1-yP結晶を積
層して、半導体レーザを製造する方法において、 活性層を挟む(AlxGa1-x)yIn1-yP層の格子定数が上記活
性層よりも小さいことを特徴とする半導体レーザ。 - 【請求項2】活性層の格子定数はGaAs基板に格子整合し
ていることを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26599692A JPH06120619A (ja) | 1992-10-05 | 1992-10-05 | 半導体レーザの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26599692A JPH06120619A (ja) | 1992-10-05 | 1992-10-05 | 半導体レーザの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06120619A true JPH06120619A (ja) | 1994-04-28 |
Family
ID=17424922
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26599692A Pending JPH06120619A (ja) | 1992-10-05 | 1992-10-05 | 半導体レーザの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06120619A (ja) |
-
1992
- 1992-10-05 JP JP26599692A patent/JPH06120619A/ja active Pending
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