JPH0611931B2 - パピルスを使用した織物 - Google Patents

パピルスを使用した織物

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JPH0611931B2
JPH0611931B2 JP1336313A JP33631389A JPH0611931B2 JP H0611931 B2 JPH0611931 B2 JP H0611931B2 JP 1336313 A JP1336313 A JP 1336313A JP 33631389 A JP33631389 A JP 33631389A JP H0611931 B2 JPH0611931 B2 JP H0611931B2
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woven
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はパピルスを使用した織物に関するものであり、
更に詳細には、古代5000年の歴史を培われてきたパ
ピルス紙を多目的に活用すべく、強度が改善され、高級
優雅な趣きがあり、広範囲の用途が約束されるパピルス
を使用した織物に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、例えば引箔金銀糸として、和紙の上に漆を塗布
し、金箔または銀箔あるいは金属箔に着色したものを貼
着し、これに芯糸を撚合わせて金銀糸を製造している。
また、紙に熱可塑性合成樹脂と熱硬化性合成樹脂フィル
ムをコーティングしたシートを細断した糸を用いた織物
(特開昭52−53083号公報)、和紙の一部を隆起
させて、山形条隆起模様にアクリル樹脂を塗布した織物
(実開昭50−88681号公報)、和紙の表面に模様
を表わした切箔原反をスリットした箔糸からなる模様織
物(特開昭64−20352号公報)、和紙を基材とす
る箔シート表面に天然の押花を貼着し、裁断した箔糸を
用いた織物(実開昭61−147283号公報)も知ら
れている。
更に、自然木を薄削し柔軟加工した素材を和紙に貼着
し、木目に着色した箔紙状片を細断した糸を用いた織物
(実開昭62−60270号公報)やこうぞ、三つまた
等の繊維をシート状にし、表面に被膜、フィルムを貼着
したものを裁断した糸を用いた織物(特開昭48−91
370号公報)も公知である。
また、天井、襖、壁等に張付ける内装材としては、紙と
布はくとを接着剤で貼着し積層したものが使用されてい
る。
更に、ハンドバッグ、小物入れ、財布等の袋物、草履等
の履物には、皮革、合成樹脂シート、織物等各種の材料
が使用されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
和服、帯地等に使用される従来の金銀糸の製造において
は、極めて薄い箔を和紙に貼着するものであるため、高
度の熟練を要し、製造原価がかさみ、その製作が困難で
ある。
また、紙に合成樹脂フィルムをコーティングしたシート
を細断した糸は粗硬で、この糸を用いた織物は柔軟性が
ない。
和紙の一部を隆起させて、山形状隆起模様にアクリル樹
脂を塗布した織物は、帯地等の模様を現出するために用
いされるが、これも繰返し着用する織物や草履等の履物
には適さない。
和紙の表面に模様を表わした切箔原反をスリットした箔
糸からなる模様織物、和紙を基材とする箔シート表面に
天然の押花を貼着し、裁断した箔糸を用いた織物も帯地
に適用されるだけで、耐久性はない。
自然木を薄削し柔軟加工した素材を和紙に貼着し、木目
に着色した箔紙状片を細断した糸を用いた織物は、自然
木を薄削し柔軟加工した表面が、経時変化をきたし粗硬
で長期使用に耐えられない。
こうぞ、三つまた等の繊維をシート状にし、表面に被
膜、フィルムを貼着したものを裁断した糸を用いた織物
は、伸縮しやすく保形性が劣るので、帯地には使用され
るが、一般の着用織物には使用できない。
また、内装材に使用される紙、布の積層材料において
は、紙は一般洋紙を使用するため、強度が弱く、破れや
すいし、日光等により褪色しやすく美観を損ねる欠点が
あった。
更に、袋物、履物に使用する各種材料においては、着装
上、上品さや風格、高級色調のものが要望されている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は上記の従来の諸問題点を勘案し、それらを合理
的に解決するため引箔糸、内装材、袋物、履物等に用い
るパピルスを使用した織物を提供するものである。
上記目的を達成するために、和紙、合成樹脂フィルムま
たは薄葉織物にパピルス紙を接着し、該パピルス紙に表
面塗膜を被着した積層シートを割繊した織糸からなるパ
ピルスを使用した織物に構成するものである。
〔作 用〕
本発明は、上記のように構成するので、和紙に接着剤を
介してパピルス紙を貼着し、該パピルス紙に表面塗膜を
被着した積層シートを割繊した織糸からなるパピルスを
使用した織物は、パピルス紙が和紙の強度を補強し、表
面のパピルス紙の色彩と模様により独特の趣を呈し、美
観を醸し出し、引箔糸として好適である。
合成樹脂フィルムに接着剤を介してパピルス紙を貼着
し、該パピルス紙に表面塗膜を被着した積層シートを割
繊した織糸からなるパピルスを使用した織物は、表面の
パピルス紙の色彩と模様により独特の趣きを呈するとと
もに、全体として大きな縦緯方向の機械的強度を有し、
引箔糸、内装材、袋物、履物等に使用した場合に、美麗
で優雅な織物に製織される。
羽二重等の薄葉織物に接着剤を介してパピルス紙を貼着
し、該パピルス紙に表面塗膜を被着した積層シートを割
繊した織糸からなるパピルスを使用した織物は、表面の
パピルス紙の色彩と模様により古代美を醸し出す雅味の
ある独特の趣きを呈するとともに、柔軟性があり、引箔
糸、内装材、袋物、履物等に使用するのに適しており、
風合いの良好な織物がえられる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例について図面を参照しながらその
構成について説明する。
<実施例1> 本発明の和紙とパピルス紙とを積層接着する場合は、第
1図に示すように、和紙(1)としてはコウゾ(楮)、ミ
ツマタ(三叉)、ガンビ(雁皮)等を原料とし、坪量が
10〜60g/cm2程度のものが好適である。
接着剤(2)としては、各種合成樹脂エマルジョン、天然
及び合成ラテックス等接着剤として通常用いられるもの
であればいずれのものでも使用でき、水性タイプでも溶
剤タイプでもよい。一例として、エポキシ−イソシアネ
ート樹脂、メラミン−アクリル樹脂等がある。これらの
接着剤をロールコーティング、グラビアコーティング、
スプレーコーティング等の通常のコーティング法により
和紙の上に塗布し、乾燥する。接着剤(2)の厚さは、通
常0.2〜5μsの範囲が好ましい。
パピルスは温室に栽培されるカヤツリグサ科の大型の水
草であり、パピルス紙(3)は、このパピルスの茎を採取
し、皮を剥いで白い髄を細かく裂き、その繊維束を縦横
に並べて重しをかけて乾燥し、更に擦って滑らかにして
製造される。
パピルス紙(3)の上面には、表面塗膜(6)が設けられる。
表面塗膜(6)としては、透明性がありパピルス紙を摩
耗、汚染等から保護する機能を有するもの、引箔として
模様、図柄等を印刷するのに容易であり、しかも柔軟性
や風合いのよいものであることが好適である。例えば、
メラミン、ウレタン、ポリエステル樹脂等のものが適し
ている。表面塗膜(6)は、ロールコーティング、スプレ
ーコーティング等の通常のコーティング法によりパピル
ス紙(3)の上に塗布し乾燥することによって行なわれ
る。塗膜層の厚さは、通常0.2〜5μsの範囲が好まし
い。更に、パピルス紙の上にニトロセルローズラッカー
を用いて着色層を形成してもよい。その他、各種の顔料
により彩色を施してもよい。
上記のように、和紙(1)の上に接着剤(2)を塗布してその
上にパピルス紙(3)を積層し、接圧ロール間で和紙(1)と
パピルス紙(3)を接着して一体にする。次いで、パピル
ス紙(3)の上面には、メラミン、ウレタン、ポリエステ
ル樹脂等の表面塗膜(6)がロールコーティング、スプレ
ーコーティング等の通常のコーティング法により塗布し
乾燥する。このような複合シートは、3cm幅間に10〜60
本切りし、割繊して平箔糸に形成し、緯糸として使用し
て織物に製織される。
製織された織物は、通気性があり、縦緯方向の機械的強
度も強く、風合いも良好であった。この織物は帯地、襖
等に張付ける内装材として適している。
<実施例2> 合成樹脂フィルム上にパピルス紙を積層し接着する場合
は、第2図に示すように、合成樹脂フィルム(4)とし
て、繊維形成性のある重合体が用いられる。例えば、ポ
リオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
ポリアミド、ポリエステル及びこれらの共重合体、再生
セルローズ及びこの誘導体等である。これらの重合体は
一軸延伸フィルムに形成される。
合成樹脂フィルム(4)とパピルス紙(3)を接着する接着剤
(2)としては、実施例1に述べたように各種合成樹脂エ
マルジョン、天然及び合成ラテックス等接着剤として通
常用いられるものであればいずれのものでも使用でき
る。これらの合成樹脂の塗布量、塗布方法は実施例1に
述べたとおりである。
パピルス紙(3)も実施例1に述べたとおりのものを使用
する。
合成樹脂フィルム(4)とパピルス紙(3)を積層接着する方
法の一例として、ポリエチレンフィルムにエチレン−酢
酸ビニル共重合体エマルジョンの30%溶液を糊付けし、
ポリエチレンフィルム(4)の上面にパピルス紙(3)を圧着
用プレスロール及び案内ロール間で圧着し、その後、乾
燥機で乾燥した。
パピルス紙(3)の上面には、表面塗膜(6)が設けられる。
表面塗膜(6)は実施例1に述べたものを使用する。
この複合シートは、その後、3cm幅間に10〜60本切り
し、割繊して平糸に形成し、緯糸として使用する。経糸
は通常の織糸を用いて製織した。この織物は帯地、壁面
材、袋物として好適である。
<実施例3> 薄葉織物にパピルス紙を積層し接着する場合は、第3図
に示すように、20〜50g/m2程度の薄葉織物(5)を用意す
る。薄葉織物(5)としては、例えば、羽二重、紗、絽等
の織物を用いてもよい。薄葉織物(5)は変形しやすく、
形態保持性が低いので、パピルス紙(3)と積層し接着す
る際には、ずれたり変形して皺が寄ったりする可能性が
あるので、予め張り板に薄張織物(5)を張付け、天然糊
剤を塗布または噴霧して乾燥し、保形性を改善した後、
パピルス紙を積層し貼着するのが好適である。
接着剤(2)としては、実施例1に述べたように各種合成
樹脂エマルジョン、天然及び合成ラテックス等接着剤と
して通常用いられるものであればいずれのものでも使用
できる。これらの合成樹脂の塗布量、塗布方法は実施例
1に述べたとおりである。
また、パピルス紙(3)も実施例1に述べたとおりのもの
を使用する。
パピルス紙(3)の上面には、表面塗膜(6)が設けられる。
表面塗膜(6)は実施例1に述べたものを使用する。
上記パピルス紙(3)と薄葉織物(5)との複合シートは、3
cm幅間に10〜60本切りし、割繊して緯糸として使用し、
製織される。この織物は和服、帯地、壁面材、袋物とし
て好適である。
〔発明の効果〕
本発明は、上記のように構成したので、和紙にパピルス
紙を接着し、表面塗膜が設けられ、割繊した織糸からな
るパピルスを使用した織物においては、パピルス紙の有
する古代美的な趣きと美観を呈し、縦横方向の機械的強
度が充分保持され、低箔糸に使用したときは、美麗で通
気性のある優雅な織物がえられる。
合成樹脂フィルムにパピルス紙を接着し、表面塗膜が設
けられ、割繊した織糸からなるパピルスを使用した織物
においては、縦横方向の機械的強度と一定の伸度を有
し、上記平箔糸を緯糸として使用した織物は、引箔糸、
壁面材、袋物、履物材料等として広範囲の用途に使用す
ることができ、縦緯糸の織り成す織物の風合いが和室の
雰囲気に適し、高級優雅な趣きを呈し、日光による褪色
も殆どない。また、袋物として使用するときは、和装品
と調和し、特にパピルス紙に染色して模様を付した場合
は、優雅軟調な色彩感を与えるものである。
薄葉織物にパピルス紙を接着し、表面塗膜が設けられ、
割繊した織糸からなるパピルスを使用した織物において
は、パピルス紙の有する粗硬な手触りでありながら柔軟
性を有し、薄葉織物と積層接着することにより、独特の
触感のある原子的趣きを呈し、引箔糸として緯糸に使用
して製織した帯地は、独特な風合いと趣雅に富んだもの
がえられ、パピルス紙にスクリーン、型押し等の方法で
色柄や模様を付着したものは、従来の帯地にない落ち着
いた高級品の色調を呈するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図はパピルス紙に和紙を積層接着し、割繊した織糸
の部分拡大断面図、第2図はパピルス紙に合成樹脂フィ
ルムを積層接着し、割繊した織糸の部分拡大断面図、第
3図はパピルス紙に薄葉織物を積層接着し、割繊した織
糸の部分拡大断面図である。 (1)……和紙、(2)……接着材 (3)……パピルス紙、(4)……合成樹脂フィルム (5)……薄葉織物、(6)……表面塗膜

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】和紙にパピルス紙を接着し、該パピルス紙
    に表面塗膜を被着した積層シートを割繊した織糸からな
    るパピルスを使用した織物。
  2. 【請求項2】合成樹脂フィルムにパピルス紙を接着し、
    該パピルス紙に表面塗膜を被着した積層シートを割繊し
    た織糸からなるパピルスを使用した織物。
  3. 【請求項3】薄葉織物にパピルス紙を接着し、該パピル
    ス紙に表面塗膜を被着した積層シートを割繊した織糸か
    らなるパピルスを使用した織物。
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