JPH0611845U

JPH0611845U - 破砕粉砕装置

Info

Publication number: JPH0611845U
Application number: JP8374591U
Authority: JP
Inventors: 隆雄阿部
Original assignee: 阿部哲夫
Priority date: 1991-09-18
Filing date: 1991-09-18
Publication date: 1994-02-15

Abstract

(57)【要約】【目的】貝殻等の原料を破砕粉砕して、肥料や飼料を
製造する装置を提供する。【構成】破砕室内に供給される原料を回転打撃体によ
り、破砕処理する方法において、高張力鋼製の頭部付き
ハンマー１ａ（Ａ型）あるいは１ｂ（Ｂ型）を設けた回
転打撃体２と架台３下部に取り付けた高張力鋼製の篩兼
用抵抗板４ａを配置したことにより、破砕粉砕作用を同
時に行うことのできる高性能破砕粉砕装置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、貝殻等の原料を破砕粉砕して、肥料や飼料を製造するための高性能破砕粉砕装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の破砕装置としては、実用新案公開昭６１−９８５４７（Ｓ６１．６．２４付）に開示されているように、破砕室中央に等間隔で配置した複数のハンマーを設けた回転体と上部衝撃板に原料を激突させながら破砕物を製造する形式を採用している。すなわち、この従来型破砕装置は、貝殻等の原料をベルトコンベアーにより、投入口から供給して破砕室内の回転式ハンマーと上部に設けた衝撃板に激突させながら、破砕と落下を繰り返し、その後、篩の網目を通って架台下の排出口に至り、搬送ベルトコンベアーで集積場に配送される。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このような従来型装置の場合、貝殻等の原料は、破砕作用中にハンマーと衝撃板の間で破砕され、回転体の回転方向に撥ね上げられ、さらに上部の衝撃板に激突しつつ細分化されるが、この際、ハンマーと衝撃板との間隙が狭いので、衝撃板に衝突して跳ね返った破砕物と新たに供給された破砕物が結合し、目詰まりを生じ摩擦熱が発生するので、機内温度が上昇して、消費電力が増大するなどの欠点があった。しかも、貝殻等の原料自身が非常に硬質であり、かつ、小石などの異物も混入し、回転衝撃体や上部衝撃板を著しく摩滅させるので、保守点検整備の作業を増大させている。したがって、原料供給に制限があり、大量処理が不可能で生産量を低下させていた。

【０００４】すなわち、本考案が解決しょうとする課題は、従来型の欠点である目詰まりを低減せしめ、かつ、破砕能力を高めて消費電力を軽減することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決すべく、本考案が講じた手段は、破砕室５の中央に等間隔で配設した複数の頭部付ハンマー１ａ（Ａ型）または１ｂ（Ｂ型）を有する回転体２を設け、さらに、架台３下部に篩兼用の抵抗板４ａを設置したことが特長である。

【０００６】すなわち、回転体２に等間隔で配設した頭部付きハンマーは、１ａのＡ型または１ｂのＢ型を使用して、貝殻等の原料６ａを架台３下部の篩兼用抵抗板４ａとの間で破砕し、かつ同時に磨り潰して、破砕粉砕物６ｂ化しながら、篩兼用抵抗板４ａの網目４ｂから下部ホッパー７ｂに排出し、成品６ｃ（粉砕物）となるので、目詰まりを軽減できる。この頭部付きハンマー１ａまたは１ｂと回転体２間は、目詰まり防止のため、支持軸８ａまたは８ｂが自在に作動するようにできている。

【０００７】また、従来型装置の場合は、回転式衝撃体と上部衝撃板の材質がＳ２８Ｃ程度の一般構造用鋼（ＪＩＳ）を使用されているが、耐摩滅性に劣るため、本考案装置の場合は、頭部付きハンマー１ａまたは１ｂの材質をＣｒ−Ｍｏ系高張力鋼ＳＮＣＭ２１程度の鋼を採用している。また、篩兼用抵抗板４ａはＳｕＳ４４程度のステンレス系鋼を使用して、これらを最適焼入れ焼戻しの熱処理を施しながら、耐摩減性を改善して使用している。

【０００８】

【作用】

上記手段によれば、肥料、飼料用に使われる貝殻等の原料６ａは、まず、搬
入ベルトコンベアー９ａから、上部ホッバー７ａ内の案内板１０ａを通じて粉砕室５内に投入され、変速機１１付きモーター１２で駆動している回転体２に配設した頭部付きハンマー１ａまたは１ｂと、篩兼用抵抗板４ａ間で破砕粉砕処理される。この際、原料６ａは回転方向に撥ね上げられながら、上部案内板１０ｂに衝突し落下して、頭部付きハンマー１ａまたは１ｂと篩兼用抵抗板４ａに再供給される。このような破砕粉砕作用を繰り返した後、網目４ｂを通過して適当なサイズの成品６ｃが製造され、配送ベルトコンベアー９ｂで集積場１３に搬送される。

【０００９】この回転体２に配設したハンマー１ａまたは１ｂと架台３下部に配置した篩兼用抵抗板４ａの間隙距離は、５〜１０ｍｍ程度が最適条件であり、これより広いと破砕効果を減じ、これより狭いと目詰まりを生じ易く、いずれも破砕粉砕効果を低下させる。なお、本考案の破砕粉砕装置は、貝殻以外の砂利やセメント等の原料を破砕粉砕処理する場合にも採用できる。

【００１０】

【実施例】

本考案の破砕粉砕装置を使用して、貝殻等の原料を破砕粉砕処理した場合、
概ね図３に示すとおりであり、従来の破砕装置に比較して、数倍の破砕能力の向上が得られた。また、本考案装置は、頭部付きハンマーの材質にＣｒ−Ｍｏ系鋼ＳＮＣＭ２１を適用し、篩兼用抵抗板にはＳｕＳ４４ステンレス系鋼を使用したため、図４のごとく、耐摩滅性が著しく改善している。

【００１１】

【考案の効果】

以上のような本考案の破砕粉砕装置は、破砕粉砕能力が高いうえに目詰まりがなく、消費電力も軽減できる。また、耐摩滅性に優れており、かつ頭部付き回転体と篩兼用抵抗板、上部案内板などの簡易な構成から出来ているので、装置を小型化でき保守点検も容易である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の破砕粉砕装置の斜視図を図１に示し
た。

【図２】図２には、本考案要部の平面図と側面図を示し
た。

【図３】図３には、本考案の破砕粉砕装置を使用して、
貝殻の原料を破砕粉砕処理した際の実験データーを示し
た。

【図４】図４では、本考案要部の材質と耐用期間の関係
を示した。

【符号の説明】

１ａ．頭部付きハンマー（Ａ型）１ｂ．頭部付きハンマー（Ｂ型）２．回転打撃体３．架台４ａ．篩兼用抵抗板４ｂ．網目５．破砕室６ａ．原料の被破砕物６ｂ．中間の破砕物６ｃ．成品（粉砕物）７ａ．上部ホッパー７ｂ．下部ホッパー８ａ．支持軸（Ａ型）８ｂ．支持軸（Ｂ型）９ａ．供給ベルトコンベアー９ｂ．搬送ベルトコンベアー１０ａ．供給用案内板１０ｂ．挿入案内板１１．変速機１２．モーター１３．集積場

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】破砕室内に供給される原料を回転打撃体
により、破砕処理する方法において、高張力鋼製の頭部
付ハンマー１ａまたは１ｂを設けた回転打撃体２と架台
３下部に取り付けた高張力鋼製の篩兼用抵抗板４ａを配
置したことにより、破砕粉砕作用を同時に行うことので
きる高性能破砕粉砕装置。