JPH0611682U - ミシン用部品 - Google Patents

ミシン用部品

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JPH0611682U
JPH0611682U JP4995192U JP4995192U JPH0611682U JP H0611682 U JPH0611682 U JP H0611682U JP 4995192 U JP4995192 U JP 4995192U JP 4995192 U JP4995192 U JP 4995192U JP H0611682 U JPH0611682 U JP H0611682U
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JP
Japan
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sewing machine
machine component
present
sewing
wear resistance
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Pending
Application number
JP4995192U
Other languages
English (en)
Inventor
性宝 応
泰男 伊藤
Original Assignee
ジューキ株式会社
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Publication date
Application filed by ジューキ株式会社 filed Critical ジューキ株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 縫製作業能率の向上および縫製品質の向上等
を図ることのできる耐摩耗性の優れたミシン用部品を提
供する。 【構成】 アルミニウム材5により所定形状に形成され
ているミシン用部品4の少なくとも摺動面を、ダイヤモ
ンドクラスタを分散させたNi−P浴を用いた化学鍍金
により、Ni−P−C層7を以て覆ってなることを特徴
とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ミシン用部品に係り、特に、ミシンの高速摺動およびフレッティン グ摩耗を発生する摺動部分等に好適なミシン用部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、工業用ミシンにおいては、縫製時にミシン主軸の回転運動を天秤機構 を介して針棒機構に伝達させ、針棒を上下運動させるとともに、針棒の上下運動 と協働して環縫縫目を形成するように、ルーパ機構が設けられている。そして、 縫製作業時の針棒の上下運動等により摺動部の摩耗および騒音が発生することが 知られている。また、針棒の上下運動により糸が走行し、この糸と接触する摺動 部(糸案内)の摩耗が時間の経過とともに発生することが知られている。
【0003】 ところで、現在では、縫製作業能率の向上および縫製品質の向上等が常に図ら れており、前述した摩耗、騒音等の問題点を解決する種々の提案がなされている 。このような問題点を解決する一つの手段として、ミシン用部品の軽量化、例え ばミシン用部品の形状による対策、ミシン用部品を軽量なアルミニウム材により 形成する等の素材による対策等の各種の対策が行なわれている。
【0004】 そして、現在ではミシン用部品の素材として、軽量であり、加工性に優れてい る等の理由によりアルミニウム材が有望視されている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、前述したアルミニウム材を素材として用いたミシン用部品にお いては、ミシン用部品の軽量化を図ることはできるものの、耐摩耗性に劣るとい う問題点があった。
【0006】 そこで、例えば、図6の(a)に示すように、高速走行する糸1と当接するル ーバ機構の糸案内体2等は、硬質アルマイト処理、あるいは無電解Ni−P鍍金 処理等を施すことにより、耐摩耗性の向上が図られている。
【0007】 しかしながら、一方の硬質アルマイト処理による耐摩耗性の向上は、未処理の ものに対して硬度が約Hv200から約Hv400へと高くなり、耐摩耗性が向 上するものの、いまだ十分な耐摩耗性を得ることができず、図6の(a)に示す ような初期状態から、図6の(b)に示すように、糸案内体2の糸道部3が摩滅 し、その摩滅した糸道部3aへ糸1が食い込んで糸切れを生じるという問題点、 および小さく深い穴に対する回り込みが悪いという問題点があった。
【0008】 また、他方の無電解Ni−P鍍金処理による耐摩耗性の向上は、小さく深い穴 に対する回り込みは良くなるものの、Ni−P層の硬度が低く、耐摩耗性に劣り 、無電解Ni−P鍍金処理後に400℃前後の硬化処理を施すことができないと いう問題点があった。
【0009】 したがって、縫製作業能率の向上および縫製品質の向上等を図るうえでも、よ り耐摩耗性の優れたアルミニウム材を素材として用いたミシン用部品が望まれて いる。
【0010】 本考案はこれらの点に鑑みてなされたものであり、前述した従来のものにおけ る問題点を克服し、縫製作業能率の向上および縫製品質の向上等を図ることので きる耐摩耗性の優れたミシン用部品を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するため本考案のミシン用部品は、アルミニウム材により 所定形状に形成されているミシン用部品の少なくとも摺動面を、ダイヤモンドク ラスタを分散させたNi−P浴を用いた化学鍍金により、Ni−P−C層を以て 覆ってなることを特徴としている。
【0012】
【作用】
前述した構成からなる本考案のミシン用部品によれば、アルミニウム材を素材 として用いることにより、ミシン用部品を軽量化させることができるとともに、 少なくとも摺動面をNi−P−C層により覆うことにより、摺動面の硬度を高く させることができ、耐摩擦性・耐摩耗性を格段に向上させることができる。
【0013】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図1から図5により説明する。
【0014】 図1は本考案の一実施例の要部を示している。
【0015】 本実施例のミシン用部品4は、アルミニウム材5によって母材部分が形成され ており、そのアルミニウム材5の上下両面および孔6の内周面に硬質のNi−P −C層7を形成して構成されている。
【0016】 次に、本考案に係るミシン用部品4の製造方法について説明すると、アルミニ ウム、アルミニウム合金等のアルミニウム材5は、プレス成形、切削加工等の適 宜な加工方法により、所定の形状に形成される。
【0017】 つぎに、所定の形状に形成されたアルミニウム材5を、超微粒子のダイヤモン ドクラスタを所定量分散させた設定温度約100℃のNi−P鍍金浴に所定時間 浸漬して、化学鍍金による硬質のNi−P−C層7を、少なくとも摺動面に形成 することにより完成品とされる。
【0018】 なお、ダイヤモンドクラスタの投入量は、10〜25重量%程度、望ましくは 15重量%とし、ダイヤモンドクラスタの粒径は、平均粒径30〜70オングス トローム程度、望ましくは平均粒径50オングストローム程度のダイヤモンドの 原子塊を用いるとよい。また、硬質のNi−P−C層7の厚みは0.1〜20μ m程度、望ましくは2〜5μmとするとよい。
【0019】 このようにして形成された本実施例のミシン用部品4と、従来の硬質アルマイ トおよび無電解Ni−P鍍金により製せられたミシン用部品との耐摩耗性の比較 実験として、動摩擦係数を調査する実験を行なった。
【0020】 本実施例のミシン用部品4の動摩擦係数は0.066であり、従来の硬質アル マイト処理を行なったミシン用部品の動摩擦係数は0.085であり、従来の無 電解Ni−P鍍金処理を行なったミシン用部品の動摩擦係数は0.085〜0. 104であった。なお、動摩擦係数の測定には、SCM415材を相手とすると ともに、0.02cc/minの割合でパラフィン系の油による微量給油を行な った。
【0021】 この実験結果からも明白なように、Ni−P−C層7を形成した本実施例のミ シン用部品4の動摩擦係数は、従来のミシン用部品の動摩擦係数より格段に低い 。すなわち、動摩擦係数が低いということは、摺動抵抗が低下し耐摩耗性を向上 させることができる。
【0022】 また、本実施例のミシン用部品4のNi−P−C層7は、Ni−P−C層7に 含まれるダイヤモンドクラスタのダイヤモンドが有する炭素の自己潤滑作用が動 摩擦係数の減少に大きく寄与するとともに、ダイヤモンド自身が有する耐摩耗性 および硬質性を合わせ持たせることができ、耐摩耗性を著しく向上させることが できる。そして、Ni−P−C層7は化学鍍金により形成されるので、浸漬によ る鍍金処理においても、孔等の内周面に対し確実に鍍金処理を施すことができる 。また、本発明による鍍金処理の後には、従来の無電解Ni−P鍍金の場合と異 なり、Ni−P−C層7を硬くするための熱処理が不要であり、母材であるアル ミニウム材5に熱変形を生じさせるおそれは全くない。
【0023】 また、本実施例のミシン用部品4によれば、ダイヤモンドクラスタの自己潤滑 作用により、前述したような摺動部(乾燥摩耗)あるいは微量給油が施されてい る高速摺動部およびフレッティング(微動)摩耗部の摩耗を防止することができ る。そして、Ni−P−C層7は錆の発生を確実に防止することができる。
【0024】 そして、本考案に係るミシン用部品4は、図2に示すロックミシンの針棒駆動 機構の糸案内8aを持つ二重環針留8、針駆動ロッド9および図示しないメス駆 動ロッド、図3に示すミシンのルーパ機構の糸案内体10,10、ルーパ糸天秤 11,11、図4に示すルーパ駆動ロッド12、図5に示すミシンの差動送り機 構の送りカム13等の摺動あるいは可動する部分に用いることができる。
【0025】 なお、本考案のミシン用部品は、家庭用ミシン等の一般的なミシンに適用する ことができる また、本考案は前述した実施例に限定されるものではなく、必要に応じて種々 の変更が可能である。
【0026】
【考案の効果】
以上説明したように本考案のミシン用部品によれば、ミシン用部品を確実に軽 量化するとともに、耐摩耗性を向上させることができる。さらに、ミシン用部品 の耐摩耗性の向上は、ミシンの機能を長期間にわたり安定して保持させることが できるとともに、ミシンの寿命を長くすることができるという実用的な効果を奏 する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のミシン用部品の一実施例の要部を示す
拡大断面図
【図2】本考案に係るミシン用部品を適用するミシンの
針棒駆動機構の一例を示し、(a)は要部の斜視図、
(b)はその糸案内を持つ二重環針留の拡大図
【図3】本考案に係るミシン用部品を適用するミシンの
ルーパ機構の一例を示す要部の斜視図
【図4】本考案に係るミシン用部品を適用するミシンの
ルーパ駆動ロッドの一例を示す要部の縦断面図
【図5】本考案に係るミシン用部品を適用するミシンの
差動送り機構の送りカムの一例を示す要部の斜視図
【図6】(a)は従来の高速走行する糸と当接するルー
バ機構の糸案内体の初期状態を示す斜視図、(b)は糸
道部の摩滅状態と糸切れを説明する斜視図
【符号の説明】
1 糸 4 ミシン用部品 5 アルミニウム材 7 Ni−P−C層 8 二重環針留 8a 糸案内 9 針駆動ロッド 10 糸案内体 11 ルーパ糸天秤 12 ルーパ駆動ロッド 13 送りカム

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム材により所定形状に形成さ
    れているミシン用部品の少なくとも摺動面を、ダイヤモ
    ンドクラスタを分散させたNi−P浴を用いた化学鍍金
    により、Ni−P−C層を以て覆ってなることを特徴と
    するミシン用部品。
JP4995192U 1992-07-16 1992-07-16 ミシン用部品 Pending JPH0611682U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4995192U JPH0611682U (ja) 1992-07-16 1992-07-16 ミシン用部品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4995192U JPH0611682U (ja) 1992-07-16 1992-07-16 ミシン用部品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0611682U true JPH0611682U (ja) 1994-02-15

Family

ID=12845350

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4995192U Pending JPH0611682U (ja) 1992-07-16 1992-07-16 ミシン用部品

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JP (1) JPH0611682U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040043613A (ko) * 2002-11-19 2004-05-24 (주)엠지테크 다두식 자수기의 침봉 케이스 및 그 제조방법

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KR20040043613A (ko) * 2002-11-19 2004-05-24 (주)엠지테크 다두식 자수기의 침봉 케이스 및 그 제조방법

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