JPH06115988A - スチールファイバー補強コンクリート材料 - Google Patents

スチールファイバー補強コンクリート材料

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JPH06115988A
JPH06115988A JP10856693A JP10856693A JPH06115988A JP H06115988 A JPH06115988 A JP H06115988A JP 10856693 A JP10856693 A JP 10856693A JP 10856693 A JP10856693 A JP 10856693A JP H06115988 A JPH06115988 A JP H06115988A
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concrete
fibers
fiber
strength
steel fiber
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JP10856693A
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Dirk Nemegeer
ディルク・ネメゲール
Vancraeynest Yves
イブ・ファンクレイネスト
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Bekaert NV SA
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Abstract

(57)【要約】 【目的】コンクリートがいかなる靱性をも失うことな
く、その結果破壊時での脆性挙動を示すことのない、コ
ンクリートの曲げ強度をさらに向上したスチールファイ
バー補強コンクリート及びそのスチールファイバーを提
供する。 【構成】大変高い曲げ強度のスチールファイバー補強コ
ンクリートで、コンクリート組成は少なくとも80N/
mm2 の圧縮強度Pで、ファイバーは冷間加工硬化減面操
作で作られ、厚さに対する長さの比が60〜120で、
引っ掛け形状を有し、スチールの引張り強度Tが式:T
/P>17に従って上記圧縮強度に対して比例してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高い曲げ強度を有する
スチールファイバー補強コンクリート材料、及びそれに
使用するスチールファイバーに関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリートの補強に使用するスチール
ファイバーは、十分に知られている。この様なファイバ
ーは、コンクリート調整品の混合物内に導入される。そ
してファイバーを混合物中でよく混合して、均一に分散
されるようにする。コンクリートを硬化した後、これら
はコンクリートを強化する補強材として作用する。
【0003】混合と補強に使用されるという観点から、
スチールファイバーは一般に0.3〜1.2mmの範囲
の厚さであり、最も一般的には0.5〜1mmであり、
厚さに対する長さの比は30〜150の範囲、最も一般
的には50〜100の範囲である。そして、引張り強度
は500〜1600N/mm2 の範囲、最も一般的には
900〜1300N/mm2 の範囲である。500N/
mm2 未満では、コンクリートの破壊時に、変形に対す
る抵抗が相当低い。そのためコンクリートは破壊時に脆
性挙動を示す。そして、1300N/mm2 を越える
と、コンクリートの脆性挙動は十分避けられるが、スチ
ールの引張り強度を増加しても、そのことによりもはや
コンクリートの曲げ強度を増加することはない。
【0004】スチールファイバーの補強効果は、とくに
コンクリートの曲げ強度が増加することで示される。こ
の曲げ強度は、コンクリートビーム中で、曲げ荷重下で
最大張力が生じる位置における、ビーム破壊時のコンク
リートの引張り強度である。これに関する代表的なもの
は、いわゆる破壊係数である。これは値σで、式:σ=
P×L×B/H2 で示される。
【0005】L=テストビームの2つの支持点間のスパ
ン強度。このテストビームは、撓み荷重が加えられ、こ
の荷重の1/2が一つの支持点からスパン長さの1/3
の距離で作用し、他の1/2が他の支持点からスパン長
さの1/3の距離で作用する。
【0006】B=テストビームの幅。
【0007】H=テストビームの高さ。
【0008】P=破壊時における、上記1/2荷重の合
計。
【0009】この式で得られる値は、事実、張力下領域
のビーム部分での破壊時における張力と対応する。そし
て、この値は、破壊がまだ応力/歪み曲線の直線部分に
位置されているごとく計算した時に、中立面から最も遠
い。しかし、ファイバーの存在により、コンクリート
は、最初のクラック後においてもまだ脆性破壊を示さな
いが、応力/歪み曲線がさらに非直線的に最大値に向か
って上昇する。その結果、コンクリートはポスト−クラ
ック抵抗を示す。これは、最初のクラック抵抗よりも相
当高い。この様に、破壊率を通して観察したように、フ
ァイバーにより、曲げ強度が相当高く増加される。
【0010】金属ファイバーで作られた曲げ強度は、以
下の式一次近似で与えられることが知られている。
【0011】F=B×p×L/D (1) ここで、B=アンカー(係止)度合と、コンクリート中
のファイバーの方位に依存する定数で、一次近似では、
スチールファイバーの引張り強度に依存しない。
【0012】p=コンクリート中のファイバーの体積パ
ーセント(%) L/D=使用ファイバーの径に対する長さの比 引っ掛け形状のファイバー、たとえば長さ方向にかけて
一定の断面積をもつ直線形状とは異なる形状のファイバ
ーを使用することは知られている。そのことにより、可
能なかぎりファイバーを引っ掛ける度合を高くできる。
このファイバーとして、例えば、その長さの全部にわた
って又は一部に湾曲(屈曲)又は波状部分を有し、若し
くは末端のみに例えばフック形状の湾曲(屈曲)の如き
部分を有するファイバーがある。さらに、断面形状がそ
の長さにわたって変化するファイバー、例えば厚い部分
と薄い部分と交互にしたファイバー、平らな部分と丸い
部分とを交互にしたファイバー、これらは全ての長さに
わたって、若しくは末端のみを例えば各末端で釘頭の形
で厚くしたファイバーがある。これらの変形は単独又は
互いに組合わせて使用することができる。引っ掛け度合
(アンカー度合)は、引っ掛け形状のこの様なファイバ
ーを使用することにより増加させることができる。さら
に、引っ掛け度合(アンカー度合)は、ファイバーの表
面粗度を高めることにより得られ又は増加できる。
【0013】アンカー度合を増加すること以外に、L/
D比を可能なかぎり、とにかく50以上と、高く選択す
ることも知られている。しかし、ファイバーを冷間加工
硬化減面操作、例えば冷間圧延、引抜き、又は引伸しで
作り、L/D比を約120〜130以上に取り、混合に
おけるファイバーの許容長さを2.5〜10cmとする
と、このファイバーの径は、小さすぎて経済的に許容で
きるものではない。1kg当たりのファイバーの製造コ
ストは、実際ファイバーが薄くなるに従って増加する。
その結果、L/D比を無制限に増加することはできな
い。
【0014】コンクリートの曲げ強度をさらに上げよう
とした場合、このように有効性に関して最も適切なファ
イバーを使用して、式(1)に基づいて、コンクリート
中に可能なかぎり高い割合pでファイバーを導入しよう
とする。しかし、ここでも、ファイバーの混合性能によ
り決定される限度がある。実際、L/D比を増加すれば
するほど、コンクリート中にファイバーを一緒に固まら
せることなしに、混合することが困難になる。すなわ
ち、L/D比を高くすればするほど、コンクリート中で
混合できる最大体積パーセントが低くなる。混合性能の
限度は、実験で決定される。例えば、米国特許4,22
4,377は、近似式: p×(L/D)1.5 =最大1100、 この最大値は、混合性能を改良するために取られる特別
の方法により、ある量まで高めることできる。たとえ
ば、上記米国特許で知られているように、一緒に付けら
れている形態のファイバーを導入することにより、最大
値を高めることができる。
【0015】上記限度を考慮に入れて、冷間加工減面操
作により作られたファイバーは、製造上の経済性とコン
クリート中の有効性とがL/D比約70〜100の範囲
で互いに最も調和できることを確立した。従って、これ
に関連する体積パーセントは、混合性能を改良する手段
が取られているか又は取られていないかによって、それ
ぞれ約1.8%と1.1%である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、コン
クリートがいかなる靱性をも失うことなく、その結果破
壊時での脆性挙動を示すことなくして、コンクリートの
曲げ強度をさらに向上した、スチールファイバー補強コ
ンクリート及びそのスチールファイバーを提供すること
にある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、冷間加
工硬化減面操作により作られたファイバーをなお使い、
上述のように定義した引っ掛け形状を持ち、L/D比が
約60〜120の範囲で、好ましくは約70〜100
で、コンクリートは、ファイバー無しの圧縮強度が少な
くとも80N/mm2 で、スチールの引張り強度Tが、
式:T/P>17に従って、上記圧縮強度に比例し、そ
の結果、圧縮強度100N/mm2 のコンクリートに対
して、ファイバーの引張り強度は、少なくとも1700
N/mm2 となる。もし少なければ、コンクリートは破
壊時に著しい脆性挙動をもつ恐れがある。しかし、引張
り強度は、上記式に従った最大引張り強度の30%を越
えて大きくする必要はない。何故なら、過剰な引張り強
度を加えても、コンクリートに対する曲げ強度が評価で
きる程度には増加しない。最大値を越えて引張り強度を
選択することは自由であるが、引張り強度Tは、好まし
くは、式:T/P<22に従って、同じ圧縮強度Pに比
例して選択するのがよい。
【0018】所望の引張り強度Tは、圧延、又はワイヤ
引抜きで冷間減面で得られた、加工硬化の金属組織学的
構造を持つスチールで作られたファイバーにより容易に
実現できる。この結果、減面度合により所望の引張り強
度を正確に得ることができる。
【0019】コンクリート材料の圧縮強度Pは、AST
M−標準N゜C39−80により150mmエッジのコン
クリートの立方体上で測定される。この場合、立方体
は、破壊まで二つの平行な表面の間で圧縮される。圧縮
強度は、立方体の一つの面の表面で割った、破壊時の圧
縮力に等しい。この圧縮強度は、曲げ強度に関してファ
イバーの有効性をさらに増強するファクターと思われ
る。従来のコンクリートでは、この圧縮強度Pは、一般
的に、今まで、約30〜50N/mm2 である。これに
対して、本発明では、この値は80N/mm2 を超え
る。しかし、コンクリートの脆性挙動を避けるために、
コンクリート材料の圧縮強度を増加するとともに、ファ
イバーの引張り強度Tを増加する必要がある。
【0020】80N/mm2 を超える圧縮強度のコンク
リートは、組合わせて使用される公知の手段により得る
ことができる。すなわち、一方で、通常の不活性な充填
材(filler)、例えば砂(sand)、砂利(gravel)およ
び石灰石(ground limestone)を除き、マイクロポゾラ
ンやシリカヒュームのような大変微細な充填材料をセメ
ント重量の5〜10%添加し、さらにこの微細な充填材
料に起因して水分の要求量が増加するのを中和するため
に、超可塑剤(superplasticizer)を十分な量加え、他
方で、セメントに対する水分の比を0.4以下に保持
し、好ましくは0.30〜0.35に保持する。いわゆ
るシリコンヒュームは、超微細な材料で、1kg当たり
の比表面積が5000m2 以上の範囲である。これは、
シリコン製造のための電気炉のスモークフィルター中に
析出する。そして主にアモルファスのSiO2 からな
る。
【0021】公知の超可塑剤は、炭水化物、リグノスル
ホン酸やヒドロキシカルボン酸のアルカリ又はアルカリ
土類金属塩など、水分を減少させる添加物である。
【0022】非円形の断面を持つファイバーの厚さDを
決定するために、径として、その断面の表面を有する円
が取られた。この断面がファイバーの長さにせたって同
じでない時は、長さにわたる平均表面が取られた。
【0023】
【実施例】この発明は、実施例と比較例と図面に基づい
てさらに説明される。
【0024】 コンクリート組成: 実施例1(参照) 実施例2,3 セメントHK40: 375kg セメントP40:400kg 砂0/2 : 300kg 砂0/5 :640kg 砂0/5 : 480kg 砂利4/14 :1000kg 砂利4/7 :585kg 4/28 : 200kg 7/14 :585kg マイクロポゾランS.F.:40kg 可塑剤 ポゾリス400N:2.5% 水 :180kg 水 :132kg ファイバー :40kg ファイバー :40kg ファイバー付き ファイバー付き 圧縮強度(N/mm2 ):49.6 圧縮強度(N/mm2 ) 実施例2:97.4 実施例3:101.8 ファイバー無し:99.9 ファイバー: 形状:図1に従う:屈曲した末端を持つ主に直線:最初
の角度が約45゜、次いで他の方向に同じ角度で約3mm
の距離、次いで中心部に対し同じ方向に約3mm、そして
末端まで。
【0025】断面:丸、径Dは0.8mm; 長さ:60mm(L/D比=75) 引張り強度:実施例1,2:1175N/mm2 実施例3 :2162N/mm2 得られた曲げ強度(28日後)、N/mm2 :(二つの等
しい荷重下でのビーム上の曲げ荷重。荷重はビームの各
サイドに関してスパン長さの1/3の箇所にそれぞれあ
る。) 実施例1:4.2 実施例2:7.5、破壊時の脆性挙動(図2) 実施例3:8.95、破壊時の脆性挙動阻止(図3) 本発明は、ここに示された末端におけるフック形状の変
形の種類に全く限定されないことは明らかである。本発
明は、単独または互いに組合わせて全ての他の種類の変
形に適用でき、そして、さらに上述したように、表面を
粗化した全ての種類に適用できる。
【0026】本発明のコンクリートは、高い曲げ強度が
要求されるとともに極度にコンクリートの靱性が必要と
される全ての種類の構造要素に適用できる。特に、高層
ビルディング用のコンクリートビーム、橋梁の路面舗
装、トンネルの内張に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】比較試験で使用されたスチールファイバーの形
を示す図。
【図2】実施例2のコンクリートをもつコンクリートビ
ームに対する曲げ強度対屈曲を示す図で、ファイバーが
不十分な引張り強度を持ち、脆性挙動が観察される。
【図3】実施例3のコンクリートをもつコンクリートビ
ームに対する曲げ強度対屈曲を示す図で、本発明の条件
を満足している。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 24:00 2102−4G 14:48) A 2102−4G (72)発明者 イブ・ファンクレイネスト ベルギー国、ビー − 8550 ツベベゲ ム、プレジデント・ジェー・エフ・ケネデ ィラーン 18

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工硬化された金属組織学構造で、厚さ
    に対する長さの比が60〜120、好ましくは70〜1
    00で、かつ引っ掛け形状のスチールファイバーにより
    補強されコンクリート材料において、ファイバー無しの
    コンクリート組成は、圧縮強度Pが少なくとも80N/
    mm2 で、スチールファイバーの引張り強度Tは、式:
    T/P>17に従って上記圧縮強度Pに比例しているこ
    とを特徴とするスチールファイバー補強コンクリート材
    料。
  2. 【請求項2】 引張り強度Tが、式:T/P<22に従
    って上記圧縮強度Pに比例していることを特徴とする請
    求項1に記載のスチールファイバー補強コンクリート材
    料。
JP10856693A 1992-05-08 1993-05-10 スチールファイバー補強コンクリート材料 Pending JPH06115988A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
BE9200427 1992-05-08
BE9200427A BE1005815A3 (nl) 1992-05-08 1992-05-08 Staalvezelbeton met hoge buigtreksterkte.

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06115988A true JPH06115988A (ja) 1994-04-26

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ID=3886256

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10856693A Pending JPH06115988A (ja) 1992-05-08 1993-05-10 スチールファイバー補強コンクリート材料

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US (1) US5865000A (ja)
JP (1) JPH06115988A (ja)
KR (1) KR100251670B1 (ja)
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BE (1) BE1005815A3 (ja)
BR (1) BR9305513A (ja)
CA (1) CA2094543C (ja)
CH (1) CH684794A5 (ja)
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DK (1) DK174231B1 (ja)
ES (1) ES2076129B1 (ja)
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