JPH06114919A - 合成樹脂中空成形体の製造方法 - Google Patents

合成樹脂中空成形体の製造方法

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JPH06114919A
JPH06114919A JP4262015A JP26201592A JPH06114919A JP H06114919 A JPH06114919 A JP H06114919A JP 4262015 A JP4262015 A JP 4262015A JP 26201592 A JP26201592 A JP 26201592A JP H06114919 A JPH06114919 A JP H06114919A
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sheet
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 2枚の合成樹脂シートにより、周縁部が接合
一体化された中空成形体を製造するに際し、成形操作前
のシートの加熱工程を、高温での初期加熱工程と、加熱
温度を漸次逓減させて行う逓減加熱工程との2段階に分
けて行う。 【効果】 成形用樹脂シートの所要加熱時間を短縮化
し、成形サイクルを短かくすることができると共に、所
要の熱エネルギーの消費量を節減し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、合成樹脂中空成形
体、例えば二重窓用パネル、二重壁採光ドーム、内照式
大型看板材等に用いられるような二重壁を有する比較的
大型の合成樹脂中空成形体の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のような比較的大型の二重壁
中空板状成形体の成形方法として、二重シート成形法と
呼ばれる次のような成形方法が知られている。
【0003】即ち、図1に示すように、2枚の熱可塑性
合成樹脂シート(1)(2)を成形用材料として用い、
それらの周縁部を中間にスペーサー(7)を介して上下
からクランパー(8)(9)で挟着して両シート(1)
(2)を相互間に所定間隔を隔てて平行状かつ水平状に
支持する。そして、両シート(1)(2)を加熱ヒータ
ー(14)(15)により上下から加熱して軟化させ、同時
にスペーサー(7)の一部に設けたエアノズル(7a)か
ら両シート間に圧縮空気を吹込んで両シートを相互離間
方向に予張させながら、図2に示すように両シート
(1)(2)を周縁のクランプ位置の内側において上下
1対の成形用金型(3)(4)間に挟み込む。
【0004】こうして両金型を所定の閉鎖位置まで近接
させることにより、それらの周縁のシート挟着面(17)
(18)間に両シート(1)(2)を挟圧してそれらの周
縁部を接合一体化すると共に、図3に示すように少なく
とも一方の金型に設けられた成形用エアノズル(19)を
シート(1)に貫通させ、両シート間の閉鎖空間(16)
内に所定圧力の圧縮空気を導入して両シート(1)
(2)を両金型(3)(4)のキャビティー内面に密接
させる。この際、成形用金型の内面側から真空引きを行
ってシートの型内密接を助けるようにすることもある。
【0005】次いで、両シート間の内圧を保持しながら
冷却したのち、切断刃(20)によって両シート(1)
(2)の周縁の接合部(21)をその外周縁部で切断し、
金型を開いて図4に示すような中空成型体(A)を取出
すものである。
【0006】上記のような成型法は、かなり大型の成形
体(A)でも、二重壁を有する任意形状の板状中空成形
体として比較的容易に成形しうる点で有利である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の上記
のような二重シート成形法においては、次のような問題
点があった。
【0008】即ち、両シート(1)(2)を成形温度に
加熱する加熱工程において、加熱ヒーター(14)(15)
による加熱を、シート(1)(2)の各外表面側からの
みの片面加熱によって行わざるを得ない。このために、
各シート(1)(2)に厚み方向において温度勾配を生
じ、外表面側において十分な成形適正温度に達しても、
内表面側において未だ成形適正温度に到達していないこ
とが起り得る。
【0009】本発明者らの実験と研究の結果によれば、
二重シート成形法において、成形体(A)に満足すべき
仕上り精度を得るため、及び接合部(21)に十分な接合
強度を得るためには、両シート(1)(2)を金型
(3)(4)の内面に密着させる膨脹成形操作時におい
て、各シート(1)(2)はその材質によって定まる成
形適正温度Tfに対して、外表面温度T1と内表面温度
T2とが、少なくとも、 5℃>Tf−T1>−5℃ ……(a) Tf−T2≦10℃ ……(b) の加熱温度条件を満足しているものであることが理想で
ある。
【0010】ところが、ヒーター(14)(15)による片
面加熱によっては、各シート(1)(2)の外表面は比
較的短時間のうちに上記式(a)の条件を満たす温度に
加熱されるものの、内表面側はシートの厚さ方向への熱
伝導に依存して昇温されるものであるため、上記式
(b)を満足するまでにある程度の時間を要する。そこ
で、加熱ヒーター(14)(15)による設定加熱温度を十
分に高い温度、たとえば2Tfをこえる温度に設定し
て、所要加熱時間の短縮化をはかることが考慮される
が、この場合には、シートの外表面温度が高くなりすぎ
るため、該シートの外表面に熱劣化による変色、発泡に
よる肌荒れ等を生じるおそれがある。
【0011】このため、従来、二重シート成形法におけ
るシートの加熱工程は、ヒーター(14)(15)の温度
を、シート(1)(2)の成形適正温度Tfに対して2
Tf未満の比較的低い温度に設定し、シートの内表面温
度が上記式(b)を満足する温度に到達するまで比較的
長い時間をかけて加熱操作を継続したのち、成形操作を
行わざるを得なかった。
【0012】例えば、厚さ5.0mmの塩化ビニル系樹
脂シートを用いる二重シート成形法においては、当該シ
ートの成形適正温度Tf=約170℃に対し、ヒーター
(14)(15)の加熱温度Tmを300℃程度に設定して
加熱を行っていた。この場合、シート(1)(2)の外
表面温度T1と内表面温度T2との昇温経過は概ね図6
に示すとおりである。同図に見られるように、シートの
内外表面温度が式(a)(b)の条件をほぼ充足する状
態に至るまでには、概ね11分以上の加熱を必要とする
ものであった。
【0013】このように、加熱に比較的長い時間を要す
るため、成形サイクルが長くかかり、成形体(A)の生
産性が悪く、かつ加熱に要する熱エネルギーの消費量も
大きく、いささかコスト高につくというような問題点が
あったのである。
【0014】この発明は、上記のような問題点の改善に
有効な成形方法、すなわち合成樹脂二重壁中空体の製造
方法を提供することを目的とする。更に端的には、所要
加熱時間の短縮化をはかり、生産性を向上すること、及
び過度の外表面加熱や不足する内表面加熱による品質、
成形精度の劣化を回避して、均整で高品質かつ高精度の
成形体の製作を可能とするその製造方法を提供すること
を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明は、2枚の熱可
塑性合成樹脂シートを、相互間に所定の閉鎖空間を存置
する態様にて周縁部をスペーサーを介してクランプし、
上記両シートを外側から加熱して軟化させたのち、周縁
の上記クランプ位置の内側で上下1対の金型間に挟み込
み、前記両シート間の閉鎖空間内に圧縮空気を導入して
両シートを上下両金型内面に密接させる中空成形体の製
造方法において、前記シートの加熱工程を、 A.加熱ヒーターの加熱温度Tmをシートの成形適正温
度Tfに対し2Tf〜3Tfの間の温度に設定して加熱
を開始したのち、当該温度範囲を維持しながら両シート
の外表面温度T1が成形適正温度Tfに対して少なくと
も3/4Tf以上の温度に到達するまで加熱を継続する
初期加熱工程と、 B.次いで、加熱ヒーターの加熱温度を経時的にかつ最
低温度1.3Tfを下限として漸次降下させ、各シート
の外表面温度T1と、内表面温度T2とが成形適正温度
Tfに対して、 5℃>Tf−T1>−5℃ Tf−T2≦10℃ となるまで加熱する逓減加熱工程と、によって実施し、
次いで直ちに金型を閉鎖して成形操作を行うことを特徴
とする合成樹脂中空成形体の製造方法を要旨とする。
【0016】加熱工程を除く他の成形工程は、前記従来
の成形方法と同様であり、図1〜4に基づいて前述した
とおりである。従ってその説明の繰返しを省略する。
【0017】ところで、この発明における上記初期加熱
工程は、該工程中において、所定の加熱温度を維持して
行っても良いし、当初の最高設定温度から漸次ヒーター
の加熱温度を低下させつつ行うものとしても良い。しか
しながら、初期加熱工程中においては、その加熱温度条
件、即ちシートの成形適正加熱温度Tfに対して2Tf
〜3Tfの温度範囲に維持することが必要である。その
加熱温度が2Tf未満に設定するときは、加熱工程の全
体にそれだけ長い時間を要することになり、本発明の所
期目的に適合しない。逆に、3Tfをこえる加熱温度に
設定するときは、シートの外表面に熱劣化による変色、
発泡による肌荒れ等を生じるおそれが派生する。
【0018】また、初期加熱工程を、シートの外表面温
度T1が成形適正温度Tfに対して少なくとも3/4T
f以上の温度に到達するまで継続するのは、当該到達温
度に達するまでにヒーター加熱温度を2Tf未満に下げ
ると、シートへの単位時間当りの供給熱量が不足し、十
分な軟化状態を得るまでに、即ち成形適正温度Tfの近
傍温度に全体を到達せしめるまでに相対的に長い時間を
要することになるためである。ただ、シートの外表面温
度T1が3/4Tfに到達してから、あまり長く初期加
熱工程を継続することは、無益であり、むしろシートの
外表面の熱劣化を生じるおそれが生じる点で有害であ
る。従って、上記初期加熱工程は、シートの外表面温度
T1が、成形適正温度Tfより10℃をこえる温度に到
達するまでに、好適には5℃をこえる温度に到達するま
でに終了することが望ましい。
【0019】逓減加熱工程は、連続的な温度降下操作の
もとに行うものとしても良いし、あるいは1ないし複数
回の段階的な温度降下操作のもとに行うものとしても良
い。要は経時的にかつ最低温度1.3Tfを下限として
加熱ヒーターの加熱温度を漸次降下させることによって
行うものとすれば良い。最低温度1.3Tfを下限とす
るのは、これ未満の温度にまで加熱温度を降下させる
と、シートの成形時にその成形適正温度Tfないしその
近傍温度を確実に保持させることが困難になるからであ
る。
【0020】また、逓減加熱温度工程の終了時におい
て、シートの外表面温度T1は、成形適正温度Tfの±
5℃の範囲内であること、また内表面温度T2は、成形
適正温度Tfと等温ないし−10℃以内であることが必
要である。外表面温度T1及び内表面温度T2が上記範
囲を逸脱するときは、前述したように高精度の成形が困
難になるためである。
【0021】ところで、逓減加熱工程を、前記の連続的
及び段階的な温度降下による2つの実施方法のうち、前
者のような連続的な温度降下操作のもとに行う場合に
は、その平均温度降下速度を10〜50℃/min程度
に設定することが望ましい。この降下速度が10℃/m
in未満では、過度の加熱になり熱エネルギーのロスが
大きくなり、逓減加熱工程を実施することの意義に乏し
いものとなる。逆に50℃/minをこえる急速な加熱
温度降下を行うときは、シートへの外表面側からの熱の
供給量が不足する事態を生じ、所要の該加熱時間が長く
かかる欠点を派生する。最も好適な平均温度降下速度は
概ね20〜40℃/minである。
【0022】一方、段階的に温度を降下させる場合、そ
の降下温度すなわち温度差はこれも10〜50℃/回程
度に設定することが望ましい。この温度差が10℃未満
/回及び50℃/回をこえるときは、前記連続的降下操
作による場合と同様の不利益が派生する合成樹脂シート
の上記加熱に用いるヒーターの種類は特に限定されるも
のではない。従来汎用されているニクロム線加熱ヒータ
ー、石英管シーズヒーター、遠赤外線セラミックヒータ
ー(例えば日本ガイシ社製:商品名「インフラスタイ
ン」)等を用いても良いが、なかでも遠赤外線放射式ヒ
ーターであって、加熱工程中に発熱量を即応的かつ任意
に変化させることができる方式のもの(例えば(株)浅
野研究所製「クイックレスポンスヒータ」)を使用する
のが好適である。
【0023】加熱工程による樹脂シートの表面の昇温速
度は、ヒーターの加熱温度、該ヒーターとシートとの距
離等のみならず、雰囲気温度等の条件によっても変化し
必ずしも一定しない。従って、この発明の適正な実施の
ためには、加熱工程時においてシートの表面温度を継続
的に測定し、その測定値に基づいてヒーターの加熱温度
を制御することが望まれる。このような表面温度の測定
は、その手段として特に限定されるものではないが非接
触式放射温度計を用いて行うのが好適である。もっとも
この表面温度測定は、シートのヒーターと対向する外表
面側のみについて行うものとすれば足り、内表面温度側
においては必ずしも必要としない。何故なら、外表面温
度を測定すれば、内表面温度はシートの材質に固有の熱
伝達率と加熱時間とから、ほぼ正確に予測可能であるか
らである。
【0024】この発明の実施において、成形用材料とし
ての合成樹脂シートは、熱可塑性樹脂からなるものであ
ればその材質は特に限定されるものではない。中空成形
体の用途に応じて、任意の材料が選択使用されるが、一
般的には例えば塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポ
リカーボネート樹脂等よりなる厚さ2〜10mm程度の
樹脂シートが用いられる。また、2枚の樹脂シートは、
相互に異種の材質あるいは異色のものを用いても良い。
【0025】
【実施例】成形用合成樹脂シート(1)(2)として、
厚さ5.0mmの塩化ビニル系樹脂(筒中プラスチック
工業社製:商品名「カイダックKDG−1200」)を
使用した。このシートの成形適正温度Tfは約170℃
である。
【0026】そこで、該2枚のシート(1)(2)を、
それらの周縁部間にスペーサー(7)を介在させた状態
で、該周縁部を上下からクランパー(8)(9)で挾着
し、両シート(1)(2)を相互間に間隔約50mmの
閉鎖空間(16)を存置する態様にて平行状かつ水平状に
支持した。
【0027】次いで、両シート(1)(2)の上下方に
前述の「クイックレスポンスヒータ」(商品名)(14)
(15)を導入し、該シートを上下両面の約20cmの距
離から加熱した。この際、図2に示すように、同時にス
ペーサー(7)の一部に設けたエアノズル(7a)から両
シート(1)(2)間の閉鎖空間(16)に圧縮空気を導
入し、両シートの自由な重力変形を防止すると共に、該
シートを予張させるものとした。
【0028】上記加熱工程において、図5に示すよう
に、ヒーター(14)(15)は、当初の加熱温度を500
℃に設定し、これを加熱開始後約3分40秒の間に前記
成形適正温度Tfの2倍(2Tf)の温度である約34
0℃にまで連続的に降下させ、この間を初期加熱工程
(I)とした。この初期加熱工程(I)の終了時点にお
いて、シート(1)(2)の各外表面温度は前記Tfに
ほぼ等しい約170℃であり、内表面温度は約125℃
(予備実測温度)であった。
【0029】次いで、この初期加熱工程(I)の終了
後、ヒーター(14)(15)の加熱温度を、平均温度降下
速度約33℃/minの割合で連続的に降下させ、加熱
開始から約7分を経過し約230℃に降下した時点で、
以降この加熱温度に保持しつつ加熱を継続した。この加
熱によるシート(1)(2)の外表面温度T1および内
表面温度T2の変化状態は概ね図5に示すとおりであっ
た。
【0030】初期加熱工程の開始後、約8分間を経過し
た時点で、シート(1)(2)の外表面温度T1は約1
73℃、同内表面温度T2は約165℃の温度に到達し
た。そこで、この時点までを逓減加熱工程(II)に定
め、該加熱工程を終了し、ヒーター(14)(15)を除去
したのち、すぐさま両シート(1)(2)にその周縁の
クランプ位置の内側において上下1対の成形用金型
(3)(4)を接近させ、その周壁のシート挾着部(1
7)(18)間に両シート(1)(2)を挾み込んで接合
一体化すると共に、図3に示すように少なくとも一方の
金型(3)に設けられた成形用エアノズル(19)を駆動
用シリンダー等の駆動手段(19a )で進出作動させるこ
とにより、一方のシート(1)に貫通させた。続いてこ
のエアノズル(19)から両シート(1)(2)間の閉鎖
空間(16)内に圧縮空気を導入することにより、両シー
ト(1)(2)を成形用金型(3)(4)のキャビティ
ー内面に密接せしめ、次いで、この内圧を保持しながら
所要の冷却を行ったのち、エアノズル(19)を抜きかつ
切断刃(20)で周縁の接合部(21)を切断除去した。そ
して金型(3)(4)を開いて中空成形体(A)を取出
した。
【0031】この中空成形体(A)は、周縁の接合部
(21)が強固に接合一体化されており、十分に高い成形
精度を有し、しかも表面部に熱劣化による変色等の欠陥
を全く有しないものであることを確認し得た。
【0032】
【発明の効果】この発明によれば、上述の次第で、例え
ば上記実施例に示した厚さ5mmの塩化ビニル系シート
を用いて中空成形体を製造する場合において、前述の従
来法によるときは成形開始までの加熱時間に少なくとも
11分を要していたのに対し、8分間の加熱時間に短縮
することができ、成形サイクルの短縮化により生産性を
向上しつつ、成形精度の高い成形体を製造することがで
きる。
【0033】かつ、所要加熱時間の短縮化と、平均加熱
温度の低減化により、消費する熱エネルギーを節減でき
る。
【0034】更には、シートの外表面を長時間にわたっ
て成形適正温度Tfの2倍以上もの高い温度で連続的に
加熱する操作を排除しうることにより、シート表面の熱
劣化による変色その他の損傷の発生を確実に防止でき、
品質に優れた製品を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による成形装置の概要を示す断面図で
ある。
【図2】予張工程時の状態を示す要部の断面図である。
【図3】成形時の状態を示す要部の断面図である。
【図4】この発明によって製造される中空成形体の一例
を示す断面図である。
【図5】この発明による加熱工程のヒーター温度とシー
トの表面温度の変化を示すグラフである。
【図6】従来の成形方法における加熱工程のヒーター温
度とシートの表面温度の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
(1)(2)…樹脂シート (3)(4)…成形金型 (7)…スペーサー (8)(9)…クランパー (14)(15)…ヒーター (16)…閉鎖空間 (17)(18)…シート挾着面 (19)…成形用エアノズル (21)…接合部 (A)…中空成形体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚の熱可塑性合成樹脂シートを、相互
    間に所定の閉鎖空間を存置する態様にて周縁部をスペー
    サーを介してクランプし、上記両シートを外側から加熱
    して軟化させたのち、周縁の上記クランプ位置の内側で
    上下1対の金型間に挟み込み、前記両シート間の閉鎖空
    間内に圧縮空気を導入して両シートを上下両金型内面に
    密接させる中空成形体の製造方法において、 前記シートの加熱工程を、 A.加熱ヒーターの加熱温度Tmをシートの成形適正温
    度Tfに対し2Tf〜3Tfの間の温度に設定して加熱
    を開始したのち、当該温度範囲を維持しながら両シート
    の外表面温度T1が成形適正温度Tfに対して少なくと
    も3/4Tf以上の温度に到達するまで加熱を継続する
    初期加熱工程と、 B.次いで、加熱ヒーターの加熱温度を経時的にかつ最
    低温度1.3Tfを下限として漸次降下させ、各シート
    の外表面温度T1と、内表面温度T2とが成形適正温度
    Tfに対して、 5℃>Tf−T1>−5℃ Tf−T2≦10℃ となるまで加熱する逓減加熱工程と、によって実施し、
    次いで直ちに金型を閉鎖して成形操作を行うことを特徴
    とする合成樹脂中空成形体の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記逓減加熱工程を、平均温度降下速度
    10〜50℃/minの連続的な温度降下操作のもとに
    行う請求項1記載の合成樹脂中空成形体の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記逓減加熱工程を、10〜50℃/回
    の温度差をもって1ないし複数回の段階的な温度降下操
    作のもとに行うことを特徴とする請求項1に記載の合成
    樹脂中空成形体の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2015159420A1 (ja) * 2014-04-18 2015-10-22 株式会社エムジーモールド 多層シートからなる中空体の製造方法および製造システム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2015159420A1 (ja) * 2014-04-18 2015-10-22 株式会社エムジーモールド 多層シートからなる中空体の製造方法および製造システム

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JP2559957B2 (ja) 1996-12-04

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