JPH06114772A - ろう付けロボット - Google Patents

ろう付けロボット

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JPH06114772A
JPH06114772A JP29207992A JP29207992A JPH06114772A JP H06114772 A JPH06114772 A JP H06114772A JP 29207992 A JP29207992 A JP 29207992A JP 29207992 A JP29207992 A JP 29207992A JP H06114772 A JPH06114772 A JP H06114772A
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裕一 山本
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真 岸本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 形状が複雑なろう付けワークであっても容易
にろう付け作業が行え、かつろう付け箇所の大幅な変更
にもフレキシブルに対応でき、しかもろう付け作業が素
早くできるようにする。 【構成】 ろう付けワークのろう付け箇所に対してろう
付け作業を行うろう付けユニット200 が設けられたマニ
ピュレーター100 と、ろう付け箇所の温度を検出する温
度検出部300 と、ろう付け箇所の3次元的位置を検出す
る位置検出部と、この位置検出部の出力信号を受けてろ
う付けユニット200 とろう付けワークとの間の相対的位
置関係が予め設定された正規の位置関係になるようにマ
ニピュレーター100 を制御するとともに、温度検出部30
0 の出力信号を受けてろう付けユニット200 を制御する
制御部とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ろう付けロボット、詳
しくはろう付けワークを3次元的に認識しうるろう付け
ロボットに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、大量生産されるろう付けワーク
は、自動ガスろう付け機を用いて組立、接合されてい
る。しかし、複雑な形状を有するろう付けワークや、取
付位置にバラツキがあるろう付けワークや、少ロット生
産品等では、熟練作業者の手作業によるろう付けが行わ
れているのが現状である。
【0003】このようなろう付けワークに対しても自動
的にろう付けを行うべく、各種の装置が創案されてい
る。この種の装置において、最も重要なポイントは、ろ
う付けワークとマニピュレーター(ろう付けのためのト
ーチ等が取り付けられている)との相対的位置関係の認
識である。このため、従来のこの種のろう付け装置で
は、視覚的センサと触覚的センサとを併用する方法、
マニピュレーターとは別個に固定した2台のCCDカ
メラを用いたステレオ画像法を用いる方法、視覚的セ
ンサでろう付けワークの2次元位置を認識してマニピュ
レーターの位置決めを行った後、奥行き情報を用いてマ
ニピュレーターの最終的位置決めを行う方法等が創案、
採用されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】しかしながら、上述した
の方法によると、ろう付けワークに触覚的センサが接
触して移動することがある。また、の方法によると、
ろう付け箇所が大幅に変更されると、CCDカメラの位
置を変更し再調整する必要が生じる。これでは、多品種
少量生産には適さない。さらに、の方法によると、マ
ニピュレーターと制御部との間の通信時間や、マニピュ
レーターの移動時間やろう付けワークの検出に要する時
間が長くなりがちである。
【0005】本発明は上記事情に鑑みて創案されたもの
で、形状が複雑なろう付けワークであっても容易にろう
付け作業が行え、かつろう付け箇所の大幅な変更にもフ
レキシブルに対応でき、しかもろう付け作業が素早くで
きるろう付けロボットを提供することを目的としてい
る。
【0006】
【実施例】図1は本発明の一実施例に係るろう付けロボ
ットの概略的外観斜視図、図2はこのろう付けロボット
の概略的側面図、図3はこのろう付けロボットのろう付
けユニットと位置検出部との概略的斜視図、図4はこの
ろう付けロボットの電気的構成を示すブロック図、図5
はこのろう付けロボットによるろう付け作業を示すフロ
ーチャート、図6はろう付けワークのろう付け箇所と位
置検出部を構成するレンジファインダーとの位置関係の
説明図、図7はシングルスリットレーザ投光器のレーザ
光が投射されたろう付けワークの画像を示す説明図、図
8はマルチスリットレーザ投光器のレーザ光が投射され
たろう付けワークの画像を示す説明図、図9は予めろう
付け箇所にマーキングが施してある場合の説明図であ
る。
【0007】なお、以下の説明では、ろう付けワークW
は、太軸部に細軸部を挿入して形成するものである。ま
た、図6に示すように、Z軸方向とろう付けワークWの
長手方向とを一致させるものとする。
【0008】本実施例に係るろう付けロボットは、ろう
付けワークWのろう付け箇所WPに対してろう付け作業
を行うろう付けユニット200 が設けられたマニピュレー
ター100 と、前記ろう付け箇所WPの温度を検出する温
度検出部300 と、前記ろう付け箇所WPの3次元的位置
を検出する位置検出部400 と、この位置検出部400 の出
力信号450 を受けてろう付けユニット200 とろう付けワ
ークWとの間の相対的位置関係が予め設定された正規の
位置関係になるようにマニピュレーター100 を制御する
とともに、前記温度検出部300 の出力信号310 を受けて
ろう付けユニット200 を制御する制御部500 とを有して
いる。
【0009】マニピュレーター100 は、6自由度垂直多
関節型ロボットであり、そのエンドエフェクターにろう
付けユニット200 が設けられている。また、このろう付
けユニット200 は、万が一、ろう付けワークWと接触し
た場合にその損傷を最小限に食い止めるためにショック
センサ110 を介して取り付けられている。なお、このマ
ニピュレーター100 は、基台130 に設置された架台120
上に固定されている。また、マニピュレーター100 の周
囲には、マニピュレーター100 の動きの邪魔にならない
範囲でマニピュレーター制御盤150 等の各種の制御機器
が設けられている。さらに、基台130 の上には、点火ユ
ニット170 が設けられている。この点火ユニット170
は、後述する加熱部210 を点火させるものであって、ろ
う付けユニット200 が動く範囲、すなわちろう付け作業
範囲 (図2で二点鎖線で示された範囲) 内に位置してい
る。
【0010】ろう付けユニット200 は、ろう付け箇所W
Pを加熱するための加熱部210 と、加熱されたろう付け
箇所WPに対してろう材を供給するろう材供給部220 と
を有している。加熱部210 は、ろう付け箇所WPを効率
よく加熱するためのデュアルトーチから構成されてお
り、ろう付け箇所WPに加熱炎を噴射するようになって
いる。この加熱部210 は、加熱源となるガスが溜められ
たガスボンベ261 と、このガスボンベ261 からのガスの
供給を制御するガス制御盤260 とがある。
【0011】一方、ろう材供給部220 は、先端が前記デ
ュアルトーチの近傍に設けられたノズル221 と、このノ
ズル221 へろう材700 を案内するリニアガイド222 と、
ノズル211 からろう材700 を押し出すためのエアシリン
ダ (図示省略) とを有している。なお、ろう材700 は、
リール型のろう材リール710 に巻回収納されている。
【0012】温度検出部300 には、赤外線放射温度計が
用いられており、ろう付けワークWのろう付け箇所WP
の温度を検出するようになっている。この温度検出部30
0 の検出結果は出力信号310 として制御部500 に送出さ
れる。
【0013】位置検出部400 は、ろう付け箇所WPの3
次元的位置を検出するためのものであって、レンジファ
インダー410 と、、このレンジファインダー410 からの
信号を受けてろう付け箇所WPの3次元的位置を検出す
る3次元視覚認識部420 とを有している。
【0014】前記レンジファインダー410 は、1つのC
CDカメラ411 と、シングルスリットレーザ投光器412
と、マルチスリットレーザ投光器413 と、両レーザ投光
器412 、413 を駆動するレーザ駆動装置414 とを有して
いる。シングルスリットレーザ投光器412 はCCDカメ
ラ411 の上方に、マルチスリットレーザ投光器413 はC
CDカメラ411 の側方にそれぞれ設けられている。ま
た、図6に示すように、CCDカメラ411 とシングルス
リットレーザ投光器412 との間の角度はα、CCDカメ
ラ411 とマルチスリットレーザ投光器413 との間の角度
はβになっている。
【0015】また、CCDカメラ411 には、両レーザ投
光器412 、413 の発振するレーザ光しか透過しない光学
バンドパスフィルター (図示省略) が取り付けられてい
る。シングルスリットレーザ投光器412 は横方向のレー
ザ光を、マルチスリットレーザ投光器413 は縦方向のレ
ーザ光をそれぞれろう付けワークWに対して投射してい
る。前記CCDカメラ411 の信号は、このレンジファイ
ンダー410 の信号411aとして3次元視覚認識部420 に送
出されている。
【0016】3次元視覚認識部420 は、レンジファイン
ダー410 の信号411aを受けて、ろう付け箇所WPの3次
元的位置、すなわちろう付け箇所WPが実際にある位置
の座標を検出する。そして、その検出結果を位置検出部
400 の出力信号450 として制御部500 に送出する。な
お、ろう付け箇所WPの座標の求め方は後述する。
【0017】制御部500 は、位置検出部400 の出力信号
450 を受けてマニピュレーター100を制御する。すなわ
ち、ろう付けユニット200 とろう付けワークWとの間の
相対的位置関係が予め設定された正規の位置関係になる
ようにマニピュレーター100を制御する。また、これと
同時に、前記温度検出部300 の出力信号310 を受けてろ
う付けユニット200 を制御する。すなわち、ろう付け箇
所WPが所定の温度になったならば、所定量のろう材70
0 をろう付け箇所WPに供給させるのである。
【0018】なお、前記マニピュレーター100 はマニピ
ュレーター制御盤150 を介して制御部500 に制御され、
ろう付けユニット200 はろう付け制御盤250 を介して制
御部500 に制御される。なお、ろう付け制御盤250 に
は、前記ガス制御盤260 も含まれている。また、制御部
500 はろう付けワークWの搬送装置を制御するプログラ
マブルコントローラ610 や、工程全体を管理している上
位コンピュータ620 と接続されている。なお、前記マニ
ピュレーター制御盤150 には、操作パネル151 とティー
チングボックス152 とが接続されている。
【0019】次に、上述したような構成のろう付けロボ
ットによるろう付け作業について説明する。パレット
(図示省略) に載置されたろう付けワークWが図外の搬
送装置によってろう付けロボットの前にまで搬入、位置
決めされると (図5のS1 参照) 、ろう付けロボットは
図示しない情報読取手段によってパレットに植設された
IDプレートからろう付けワークWに関する各種情報を
読み込む (図5のS2 参照) 。
【0020】ろう付けワークWはダミー位置を介して所
定のろう付け作業位置に移動される(図5のS3 参照)
。同時に、マニピュレーター100 もろう付けユニット2
00 をろう付け箇所WPの近傍に移動させる (図5のS4
参照) 。
【0021】所定時間経過後 (図5のS5 参照) 、ろう
付け箇所WPの3次元的位置を位置検出部400 によって
検出する (図5のS6 参照) 。なお、マニピュレーター
100を駆動した後、所定時間経過してから、ろう付け箇
所WPの3次元的位置を検出するようにしたのは、マニ
ピュレーター100 の移動に起因するろう付けユニット20
0 の振動が納まるのを待つためである。
【0022】前記位置検出部400 によるろう付け箇所W
Pの3次元的位置の検出は、以下のようにして行われ
る。ろう付け箇所WPがあるべき位置の座標を(XB
B 、ZB )とし、現実にろう付け箇所WPがある位置
の座標を(X、Y、Z)とする。なお、ろう付け箇所W
Pがあるべき位置とは、ティーチングボックス152 によ
って予め設定された位置座標をいう。
【0023】まず、シングルスリットレーザ投光器412
からのシングルスリットレーザ光がろう付けワークWに
照射されることにより、図7に示すように、ろう付けワ
ークWの表面にレーザ光の線La が形成される。ここ
で、ろう付けワークWは、丸棒状のものであるから、そ
の線La は図7に示すように略円弧状になる。これをC
CDカメラ411 によって画像として捉え、3次元視覚認
識部420 に送出する。
【0024】またこれと同時に、マルチスリットレーザ
投光器413 からのマルチスリットレーザ光がろう付けワ
ークWに照射される。マルチスリットレーザ投光器413
からは、複数本のレーザ光が照射されるが、すべてのレ
ーザ光が照射されなくとも、少なくとも1つのレーザ光
がろう付けワークWに照射されればよい。ここで、ろう
付けワークWは段差がある丸棒状体であるから、図8に
示すように、レーザ光の線Lb は段差部で区切られる。
これをCCDカメラ411 によって画像として捉え、3次
元視覚認識部420 に送出する。
【0025】3次元視覚認識部420 では、両画像をまず
画像メモリに格納する。シングルスリットレーザ光によ
って形成されたレーザ光の線La の重心位置を(x0
0)とする。なお、この重心位置は、画像メモリの画
素を単位として表されたものである。また、ろう付け箇
所WPの画像メモリ上の位置を (x1 、y1 )とする。
【0026】また、ろう付けワークWの段差部における
画像メモリのY軸座標をy00とする。前記画像メモリの
分解能を (a、b)単位:μm /画素であるとすると、
実際にろう付け箇所WPがある位置の座標(X、Y、
Z)は、 X=XB +(x1 −x0 )×a Y=YB +(y1 −y0 )×b÷tan α Z=ZB + (y01−y00) ×b
【0027】制御部500 に (X、Y、Z)が送出され、
マニピュレーター100 が制御される。すなわち、マニピ
ュレーター100 が (X、Y、Z)にあるろう付け箇所W
Pに対してろう付けユニット200 が近接するように位置
補正される (図5のS7 参照) 。
【0028】その後、加熱部210 がろう付け箇所WPを
加熱し (図5のS8 参照) 、所定温度にまで達したなら
ば、その旨の出力信号310 が温度検出部300 から制御部
500に送出され (図5のS9 参照) 、当該制御部500 は
ろう材供給部220 に対して所定量のろう材700 を供給す
べき旨の制御信号を出力する。これによってろう付け作
業が行われる (図5のS10〜S12参照) 。
【0029】ろう付け作業が完了したならば、マニピュ
レーター100 はろう付けワークWの搬送に支障のない位
置に移動するとともに (図5のS13参照) 、ろう付けユ
ニット200 を初期の位置に復帰させる。また、パレット
のIDプレートにろう付け作業完了の情報を書き加える
(図5のS14参照) 。そして、次のパレットが搬送され
てくる (図5のS15参照) 。
【0030】なお、図9に示すように、予めろう付け箇
所WPにマーキングMが施してある場合には、マーキン
グをCCDカメラ411 で撮像し、3次元視覚認識部420
で継手手段とマーキングMとの間の距離Lを測定し、所
定の数値と比較して、ろう付け箇所WPが適切に挿入さ
れているか否かを判定する。そして、良品のみろう付け
作業を行うようにする。
【0031】
【発明の効果】本発明に係るろう付けロボットは、ろう
付けワークのろう付け箇所に対してろう付け作業を行う
ろう付けユニットが設けられたマニピュレーターと、前
記ろう付け箇所の温度を検出する温度検出部と、前記ろ
う付け箇所の3次元的位置を検出する位置検出部と、こ
の位置検出部の出力信号を受けてろう付けユニットとろ
う付けワークとの間の相対的位置関係が予め設定された
正規の位置関係になるようにマニピュレーターを制御す
るとともに、前記温度検出部の出力信号を受けてろう付
けユニットを制御する制御部とを有しているので、形状
が複雑なろう付けワークであっても容易にろう付け作業
が行え、かつろう付け箇所の大幅な変更にもフレキシブ
ルに対応でき、しかもろう付け作業が素早くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るろう付けロボットの概
略的外観斜視図である。
【図2】このろう付けロボットの概略的側面図である。
【図3】このろう付けロボットのろう付けユニットと位
置検出部との概略的斜視図である。
【図4】このろう付けロボットの電気的構成を示すブロ
ック図である。
【図5】このろう付けロボットによるろう付け作業を示
すフローチャートである。
【図6】ろう付けワークのろう付け箇所と位置検出部を
構成するレンジファインダーとの位置関係の説明図であ
る。
【図7】シングルスリットレーザ投光器のレーザ光が投
射されたろう付けワークの画像を示す説明図である。
【図8】マルチスリットレーザ投光器のレーザ光が投射
されたろう付けワークの画像を示す説明図である。
【図9】予めろう付け箇所にマーキングが施してある場
合の説明図である。
【符号の説明】 100 マニピュレーター 200 ろう付けユニット 300 温度検出部 310 (温度検出部の) 出力信号 400 位置検出部 450 (位置検出部の) 出力信号 500 制御部 W ろう付けワーク WP ろう付け箇所
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リー ファンテク 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ろう付けワークのろう付け箇所に対して
    ろう付け作業を行うろう付けユニットが設けられたマニ
    ピュレーターと、前記ろう付け箇所の温度を検出する温
    度検出部と、前記ろう付け箇所の3次元的位置を検出す
    る位置検出部と、この位置検出部の出力信号を受けてろ
    う付けユニットとろう付けワークとの間の相対的位置関
    係が予め設定された正規の位置関係になるようにマニピ
    ュレーターを制御するとともに、前記温度検出部の出力
    信号を受けてろう付けユニットを制御する制御部とを具
    備したことを特徴とするろう付けロボット。
  2. 【請求項2】 前記位置検出部は、少なくとも1つの画
    像入力装置と少なくとも2つの平行光線投光装置とを有
    するレンジファインダーと、このレンジファインダーか
    らの信号を受けてろう付け箇所の3次元的位置を検出す
    る3次元視覚認識部とを具備したことを特徴とする請求
    項1記載のろう付けロボット。
  3. 【請求項3】 前記3次元視覚認識部はろう付け箇所の
    近傍に形成されたマーキングを画像入力装置で視覚認識
    し、ろう付け作業によって接続される2つの部材の相対
    的位置関係が予め設定された位置関係にあるか否かを判
    定することを特徴とする請求項2記載のろう付けロボッ
    ト。
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