JPH06114596A - 除塵脱水機のプランジャ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 脱水スクリーン渣中の汚物を確実に圧砕し、
洗浄効果を向上させる。 【構成】 流入する下水より回収されたスクリーン渣を
円筒スクリーン６内に供給し、円筒スクリーン６内でプ
ランジャ５の往復運動と背圧板８により発生する圧搾力
にてスクリーン渣を加圧脱水する。さらにプランジャ５
の先端面にスクリーン渣を圧砕する突形コーン５Ａを設
ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は汚水処理場、ポンプ場等
の水路より掻き揚げ除去したスクリーン渣を圧搾脱水
し、かつこの圧搾脱水下流側にパイプ状の搬送管を接続
した除塵脱水装置において、スクリーン渣に含まれる汚
物の圧砕を行いつつ、加圧脱水するに適した除塵脱水機
のプランジャに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】下水処理場等より回収されたスクリーン
渣の脱水搬送装置としては、特開平４−１１８１９９号
公報に記載されたものがある。これらの装置はいずれも
スクリーン渣を上り勾配を持った管の下方から上方へ押
し出すことにより脱水と搬送を行わせるもので、スクリ
ーン渣の脱水、搬送の殆ど又は全部の工程を配管内で行
うので、スクリーン渣の臭気が周囲環境に漏れることが
ない、スクリーン渣が作業員等の人の目に触れることが
ないといった利点を有する。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしこれら公知の脱
水機は、スクリーン渣を加圧するプランジャの先端面が
平坦であるため、スクリーン渣に含まれる汚物等が共に
加圧されるので、プランジャ前進時、加圧されてもプラ
ンジャの後退により圧搾されたスクリーン渣が再び膨出
したり、圧砕されないまま汚物が搬送管内へ押し込んで
しまうため、後工程の洗浄時、流水にて充分に溶解せ
ず、洗浄度が低下するなどの欠点がある。

【０００４】本発明では脱水スクリーン渣中の汚物を確
実に圧砕し、洗浄効果を向上させることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになしたもので、下水路等より回収されたスク
リーン渣を円筒スクリーン内に供給し、円筒スクリーン
内でプランジャの往復運動と背圧板により発生する圧搾
力にてスクリーン渣を加圧脱水すると共に、プランジャ
の先端面にスクリーン渣を圧砕する突形コーンを設けた
ことをことを要旨とする。

【０００６】

【作用】加圧脱水されたスクリーン渣がピストンにて背
圧板のスリット状隙間より搬送管内に押し込められ、搬
送管内で圧搾力が解除されても、搬送管は先拡状テーパ
角を有し、かつ背圧板のスリット方向とスリットと直交
方向とのテーパ角を変え、柱状に押し込められたスクリ
ーン渣の方向による膨張度に合わせているので、スクリ
ーン渣のスリット方向及びその直交方向いずれも搬送管
内面に所要の隙間が生じ、座屈することなく安定して搬
送できる。

【０００７】

【実施例】以下本発明を図示の実施例にもとづいて説明
する。図において１は下水処理場等より回収されたスク
リーン渣を流入管を介して供給するホッパーで、この流
入管２を介して下水処理場、ポンプ場等の水路より掻揚
げ回収されたスクリーン渣を連続的もしくは間歇的に供
給され、このホッパー１を介して加圧脱水機へ供給す
る。このホッパー１は加圧脱水装置３の上部に突設され
ると共に、この加圧脱水装置３にはホッパー１より供給
されたスクリーン渣を圧搾して脱水するための油圧シリ
ンダ（又はスクリュー）４を備える。この油圧シリンダ
４は脱水装置内にて支持され、かつこのシリンダ３のロ
ッド先端にはプランジャ５を備え、シリンダの操作にて
このプランジャ５が脱水装置内を進退してホッパー１か
ら供給されるスクリーン渣を間歇的に圧搾して脱水する
ようになす。

【０００８】従ってホッパー１の下部位置にあたる筒状
の脱水装置３の下部側周面には水抜孔をスリット状また
は小孔状にして多数穿孔されると共に、このホッパー１
より下流側の脱水装置３には筒形の水抜スクリーン６が
設けられる。油圧シリンダ４を備えた筒状をした脱水装
置の加圧圧搾部Ａの下流側端には筒状の背圧部Ｂを接続
し、この背圧部Ｂに筒状をした搬送部Ｃを接続する。

【０００９】この背圧部Ｂを構成し、かつ脱水装置３ま
たは筒形の水抜スクリーン６に接続された筒状管７の一
部に開口部を設け、この開口部に背圧板８を嵌め、かつ
揺動自在に支持すると共に、この背圧板８に突設したブ
ラケットを介して背圧加圧用のスプリングまたはシリン
ダ９を設け、このスプリングまたはシリンダ９の操作に
てその加圧力に応じて背圧板８を筒内へ進入させ、管７
内にプランジャにて押し込められるスクリーン渣に所要
圧の背圧をかけるようにして加圧脱水し、さらにこの背
圧はスプリングまたはシリンダ９にて調整可能とするも
のである。

【００１０】前記プランジャ５の先端面は図２に示すよ
うに突形コーン５Ａを突設して一体とする。この突形コ
ーン５Ａはプランジャ先端面中央部に設け、これによっ
てプランジャ先端面の中央部と外周部間に段差を生じさ
せ、プランジャ前進時、この突出した突形コーン５Ａの
先端面にて外周面よりも圧砕（押し潰し）作用を高めて
スクリーン渣中に含まれる汚物、例えば人糞塊等を圧砕
するようになす。

【００１１】この突形コーン５Ａはスクリーン渣をプラ
ンジャの前進にて圧密する際に、水抜スクリーンの外周
面に押しつけることにより圧密を増すと共に、汚物の集
まりやすい下部を残し、比較的洗浄度のよい中央部を配
送管奥へ押し込むことにより洗浄する機会が増し、洗浄
度を向上することができるものである。

【００１２】

【発明の効果】本発明除塵脱水機のプランジャは、下水
路等より回収されたスクリーン渣を円筒スクリーン内に
供給し、円筒スクリーン内でプランジャの往復運動と背
圧板により発生する圧搾力にてスクリーン渣を加圧脱水
すると共に、プランジャの先端面にスクリーン渣を圧砕
する突形コーンを設けたため、スクリーン渣中に含まれ
る汚物も突形コーンにて他部より増す圧密力にて圧砕さ
れるので、後工程の洗浄がより効率的に行える利点を有
する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明除塵脱水機のプランジャを示す説明図で
ある。

【図２】プランジャ先端面の説明図である。

【符号の説明】

１ ホッパー ２ 流入管 ３ 加圧脱水装置 ４ 油圧シリンダ ５ プランジャ ５Ａ 突形コーン ６ 水抜スクリーン ７ 筒状管 ８ 背圧板 ９ シリンダ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 流入する下水より回収されたスクリーン
   渣を円筒スクリーン内に供給し、円筒スクリーン内でプ
   ランジャの往復運動と背圧板により発生する圧搾力にて
   スクリーン渣を加圧脱水すると共に、プランジャの先端
   面にスクリーン渣を圧砕する突形コーンを設けたことを
   特徴とする除塵脱水機のプランジャ。