JPH06114322A - 管内面塗膜成形装置 - Google Patents

管内面塗膜成形装置

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JPH06114322A
JPH06114322A JP26386192A JP26386192A JPH06114322A JP H06114322 A JPH06114322 A JP H06114322A JP 26386192 A JP26386192 A JP 26386192A JP 26386192 A JP26386192 A JP 26386192A JP H06114322 A JPH06114322 A JP H06114322A
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JP
Japan
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pipe
nozzle
coating material
tube
main body
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JP26386192A
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Mitsuo Takahashi
光雄 高橋
Kazumichi Ono
一道 小野
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IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 管内面塗膜成形装置に係り、中性子計装管の
ような凹凸を有する管内面に対しても、膜厚の均一な塗
膜の成形を可能とする。 【構成】 管内に挿入状態に配され位置決め手段によっ
て半径方向に位置決めされた状態で長手方向に移動およ
び軸心回りに回転させられる装置本体と、その側面から
進退手段によって管の内壁面に当接状態に配されつつ被
覆材料供給手段から供給される被覆材料を噴出するノズ
ルとを具備し、ノズルが、スリット状の先端開口部に、
管の内壁面に当接させられるガイド面と、ガイド面より
も膜厚分だけ管の半径方向内方に位置しノズルの移動方
向後方に配される成形面とを有しており、装置本体を回
転、直線移動させることにより、ノズルを螺旋状に移動
させつつ、帯状の被覆材料を管内面に螺旋状に塗布す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、管内面塗膜成形装置に
係り、特に、原子炉圧力容器の下鏡部に配設される中性
子計装管内に耐蝕コーティング層を設ける等の目的で、
管内面に均一な厚さの塗膜を形成する技術に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】原子炉圧力容器の下鏡部に配設される中
性子計装管は、図6に示すように、球面状に形成される
下鏡部Xを貫通状態に配される複数の配管であって、そ
の口径は38mm程度の小口径に形成され、下鏡部X内
面に周溶接等を施すことにより該下鏡部Xを閉塞するよ
うに取り付けられている。そして、該中性子計装管1の
上端部は閉塞状態とされており、諸々の作業は下部開口
(図示略)から行なわれることになっている。
【0003】ところで、前記周溶接部Gにあっては、溶
接による金属材料の変質が考えられるので、苛酷な温度
状況下における中性子計装管1の健全性を向上するため
に、その管内面に耐蝕コーティング層Aを形成すること
が行なわれている。この耐蝕コーティング層Aは、例え
ば、ニッケル、クロム、鉄、マンガン等の金属粉末をバ
インダに混合させてなるペースト状の被覆材料Mを塗布
した後に乾燥固化させたものに、レーザ照射を施すこと
により形成される。この方法によると、レーザを照射す
ることによりバインダを蒸発させながら同時に各種金属
粉末を溶融させて耐蝕コーティング層Aが形成されるこ
とになり、中性子計装管1の耐蝕性を向上させることが
できる。
【0004】ここで、このレーザ照射により耐蝕コーテ
ィング層Aを形成するためには、管内面に被覆材料Mを
均一な厚さ(例えば、0.3mm)に塗布することが必
要である。すなわち、被覆材料Mの塗布厚さが薄すぎる
とレーザ光によって中性子計装管1の内壁面1aを傷め
ることとなり、また、塗布厚さが厚すぎると、レーザ照
射によっても被覆材料Mに不溶部分が生じて耐蝕コーテ
ィング層A自体に剥離等の不具合が発生してしまうこと
になるからである。しかし、耐蝕コーティング層Aを形
成すべき周溶接部Gは、中性子計装管1の下部開口から
4m程度の位置にあり、中性子計装管1が小口径配管で
あることとあいまって、その塗布作業は困難であるた
め、専用の塗膜成形装置を使用する必要がある。
【0005】管内面に被覆材料Mを均一に塗布するため
の塗膜成形装置としては、例えば、特開平3−1064
69号に示す構造のものがある。この塗膜成形装置は、
管内面に当接状態に配されかつ周方向に移動させられる
ガイド部と、該ガイド部よりも塗膜厚さ分だけ半径方向
内方に配され成形すべき耐蝕コーティング層と同等の長
さを有する成形面とを具備し、管内面に適量塗布された
被覆材料Mを成形面で剥ぎ取ることにより、成形面と管
内面との間隔寸法に応じた厚さの塗膜を形成するもので
ある。この塗膜成形装置によると、成形面を管内面に沿
って1回転させることにより耐蝕コーティング層Aが一
度に形成されるので、簡単な構成で、しかも、短い時間
で塗膜を成形することができるという利点を有してい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記中性子
計装管1にあって、耐蝕コーティングを実施すべき周溶
接部Gは、その溶接熱によって、図6に示すように、半
径方向外方に膨らむように変形(半径が0.5mm程度
拡径)している。しかも、該中性子計装管1は下鏡部X
の途中位置に上下方向に貫通状態に配されるため、その
周溶接部Gは、単なる円環状でなく、円筒面と球面との
接続線となる複雑な形状に形成される。このため、この
周溶接部Gに形成される熱変形も複雑な形状となり、こ
の部分に耐蝕コーティング層Aを形成するに当たって、
上述した塗膜成形装置を使用する場合にあっては、この
熱変形を吸収することができないという問題点があっ
た。すなわち、従来の塗膜成形装置によると、成形面と
管内面との間隔寸法により一度に塗膜を成形するため、
中性子計装管1の周溶接部Gのように凹凸を有する管内
面に成形する塗膜の厚さを一定厚さに形成することがで
きないという不都合があった。
【0007】さらに、従来の塗膜成形装置であると、被
覆材料Mを管内面に塗布する塗布手段を別に設ける必要
があるとともに、被覆材料Mを管内面に塗布した後に、
塗膜成形装置の成形面を塗布位置に配置しなければなら
ず、被覆材料Mに接触しないように塗膜成形装置を配置
することが困難であった。
【0008】本発明は、上述した事情に鑑みてなされた
ものであって、中性子計装管1のように凹凸を有する管
内面であっても、膜厚が均一な塗膜を容易に形成するこ
とができる塗膜成形装置を提供することを目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を有効に解決す
る手段として、本発明は、次の4つの手段を提案してい
る。第1の手段は、管内に挿入状態に配され直線移動手
段によって管の長手方向に移動させられかつ回転手段に
よって管の軸心回りに回転させられる装置本体と、該装
置本体を管の半径方向に位置決めする位置決め手段と、
装置本体に、その側面から管の内壁面に向けて進退可能
に配設されその先端を管内壁面に当接状態に配されつつ
被覆材料を噴出するノズルと、該ノズルに被覆材料を供
給する被覆材料供給手段と、前記ノズルを管の内壁面に
向けて進退させる進退手段とを具備し、ノズルが、管の
長手方向に沿うスリット状の先端開口部を有するととも
に、該先端開口部に、管の内壁面に当接させられるガイ
ド面と、該ガイド面よりも膜厚分だけ管の半径方向内方
に位置し被覆材料の噴出時にノズルの移動方向後方に配
される成形面とが設けられている管内面塗膜成形装置を
提案している。第2の手段は、位置決め手段が、装置本
体の長手方向に間隔をおいて形成される複数の位置決め
部よりなり、該位置決め部が、装置本体の半径方向に放
射状に形成される少なくとも3箇所の案内孔と、該案内
孔に挿入状態に配される摺動ピンと、該摺動ピンを半径
方向内方に付勢するスプリングと、摺動ピンを半径方向
外方に同時に押圧する押圧手段とからなる管内面塗膜成
形装置を提案している。第3の手段は、被覆材料供給手
段が装置本体にその半径方向に配される軸心回りに揺動
自在に取り付けられ、ノズルが被覆材料供給手段の先端
に取り付けられるとともに、進退手段が、管の長手方向
に傾斜する傾斜面を有する当接部材と、該当接部材を管
の長手方向に移動させその傾斜面を被覆材料供給手段の
一端に圧接させることにより被覆材料供給手段を揺動さ
せる揺動手段とを具備している管内面塗膜成形装置を提
案している。第4の手段は、装置本体に、ノズルの位置
よりも装置本体の挿入先端側に位置する温風吹出し口を
有する乾燥手段が配設されている管内面塗膜成形装置を
提案している。
【0010】
【作用】第1の手段に係る管内面塗膜成形装置によれ
ば、装置本体を管内に挿入すると、位置決め手段によっ
て装置本体が管の半径方向に位置決め状態に配される。
そして、直線移動手段を作動させて装置本体を管の長手
方向に移動させ、塗膜を成形する位置にノズルを配した
状態で進退手段を作動させることによりノズル先端のガ
イド面が管の内壁面に当接させられる。この状態で、直
線移動手段および回転手段を同時に作動させることによ
り装置本体およびその側面に突出状態に配されるノズル
が螺旋状に回転しながら管内を移動させられることにな
る。そしてこの移動中に、被覆材料供給手段を作動させ
ることにより、被覆材料がノズルの先端から噴出させら
れる。ノズルは管の長手方向に沿うスリット状の先端開
口部を有しかつ該先端開口部に管内面と間隔を空けた成
形面が形成されているので、被覆材料は、該間隔寸法と
同等の膜厚を有する帯状に形成され管内面に螺旋状に塗
布されることになる。第2の手段に係る管内面塗膜成形
装置によれば、装置本体を管内に挿入状態に配すると、
案内孔に挿入された摺動ピンが押圧手段によって案内孔
内を摺動し、半径方向外方に突出させられて管の内壁面
に圧接される。該摺動ピンは、半径方向に放射状に形成
された少なくとも3箇所の案内孔に挿入されているの
で、装置本体を管に対して半径方向に位置決めした状態
に配置することが可能となるとともに、該位置決め状態
で管の長手方向に沿う装置本体の移動が可能となる。ま
た、装置本体を管外に取り外すときに、押圧手段による
摺動ピンの押圧を緩めると、摺動ピンがスプリングによ
って半径方向内方に収納されることになる。第3の手段
に係る管内面塗膜成形装置によれば、揺動手段を作動さ
せることにより当接部材が管の長手方向に移動させられ
る。すると当接部材に設けられた傾斜面が被覆材料供給
手段の一端に圧接させられ、その傾斜によって被覆材料
供給手段が揺動させられることになる。該被覆材料供給
手段の先端にはノズルが配設されているので、ノズルは
装置本体の側面から管の内面に向けて突出させられるこ
とになり、ノズル先端のガイド面を管内面に圧接状態に
配する。この状態で被覆材料をノズル先端から噴出する
ことにより、塗膜が形成されることになる。また、塗膜
成形後に、揺動手段を作動させて当接部材を逆方向に移
動させることにより、傾斜面が被覆材料供給手段を引き
戻すように揺動させ、ノズル先端が管の内壁面から離間
させられることになる。第4の手段に係る管内面塗膜成
形装置によれば、乾燥手段を作動させることにより温風
が塗膜に当てられ、塗膜が乾燥させられる。このとき温
風吹出し口がノズルの位置よりも装置本体の挿入先端側
に位置しているので、装置本体を管内から取り外す方向
に移動させる途中位置において乾燥を実施することが可
能となる。
【0011】
【実施例】以下、本発明に係る管内面塗膜成形装置(以
下、単に塗膜成形装置と言う)の一実施例について、図
1ないし図5を参照して説明する。この塗膜成形装置2
によって形成される耐蝕コーティング層Aは、中性子計
装管1の長手方向に80cm程度の長さに形成するもの
である。これら各図において、符号2は塗膜成形装置
(管内面塗膜成形装置)、3は装置本体、5は位置決め
手段、6は昇降手段(直線移動手段)、7は回転手段、
9はノズル、11はペースト容器(被覆材料供給手
段)、12は進退手段、13は監視手段、14は乾燥手
段である。
【0012】前記装置本体3は、図1に示すように、円
筒状に形成され中性子計装管1の下部開口(図示略)か
らその内部に挿入状態に配される。該装置本体3にはそ
の長手方向の途中位置に、該装置本体3を中性子計装管
1の内部に半径方向に位置決め状態に配する2箇所の位
置決め部4よりなる位置決め手段5が設けられている。
そして、このように中性子計装管1の内部に位置決めさ
れた装置本体3は、昇降手段6によって上下に、回転手
段7によって軸心回りに、それぞれ移動・回転させられ
るようになっている。また、前記位置決め部4の間に位
置する装置本体3には、該装置本体3の内外を連通する
連通孔8が設けられており、該連通孔8を通して後述す
るノズル9が装置本体3の半径方向に進退させられるよ
うになっている。
【0013】前記位置決め手段5を構成する位置決め部
4は、図3に示すように、装置本体3の外面に開口しか
つ周方向に等間隔をおいて放射状に形成された3個の案
内孔4aと、該案内孔4aに挿入状態に配され該案内孔
内を摺動可能な摺動ピン4bと、該摺動ピン4bを半径
方向内方に付勢するスプリング4cと、前記3個の摺動
ピン4bの内側端面に接触状態に配され下方に拡径する
テーパ面を有するテーパ部材4dと、該テーパ部材4d
を装置本体3の長手方向に移動させる押圧シリンダ4e
とを具備している。そして、押圧シリンダ4eを作動さ
せることにより全ての摺動ピン4bを同時に装置本体3
から突出させ、該摺動ピン4bを中性子計装管1の内壁
面1aに接触状態として、装置本体3をその軸心が中性
子計装管1の軸心に一致した状態に位置決めするように
なっている。摺動ピン4bは、例えばナイロン等の材料
で形成されている。
【0014】前記装置本体3の内部には、外部に配され
る空気圧供給源10に接続されその内部に被覆材料Mを
貯留状態に配するペースト容器11(被覆材料供給手
段)と、該ペースト容器11の先端に取り付けられるノ
ズル9と、該ノズル9を前記連通孔8から中性子計装管
1の内壁面1a方向に進退させる進退手段12と、前記
連通孔8から中性子計装管1の内壁面1aの状態および
塗布された被覆材料Mの状態を監視する監視手段13
と、中性子計装管1の内壁面1aに塗布された被覆材料
Mに温風を送って乾燥させる乾燥手段14とを具備して
いる。
【0015】前記ペースト容器11は、シリンダ状の容
器であって、ニッケル、クロム、鉄、マンガン等の金属
粉末をバインダに混合させてなるペースト状の被覆材料
Mを内部に気泡等が混入しないように充填している。そ
して、空気圧供給源10から供給される圧縮空気によっ
て、内部に充填された被覆材料Mをノズル9から噴出す
るようになっている。このペースト容器11は、装置本
体3内に半径方向に配されるピン15によって取り付け
られ、該ピン15の回りに揺動自在に配設されている。
【0016】前記ノズル9は、異材種金属接触を避ける
ために中性子計装管1と同じ材質であるステンレス鋼で
形成されており、ペースト容器11の先端に取り付けら
れる。そして、ペースト容器11の揺動によって装置本
体3の連通孔8から該装置本体3の側方に突出させられ
る。しかも、前記昇降手段6および回転手段7によって
移動・回転させられる装置本体3とともに、螺旋状に移
動させられながら、その先端から被覆材料Mを噴出する
ようになっている。このノズル9の先端には、図2に示
すように、装置本体3の長手方向に沿うスリット状の先
端開口部9aが形成されている。この先端開口部9aの
長さは、例えば、5cm程度に形成されており、ペース
ト容器11から噴出させられる被覆材料Mを5cm幅の
帯状に形成するようになっている。また、このノズル9
の先端には、中性子計装管1の内壁面1aに当接させら
れるガイド面9bと該ガイド面9bよりも成形される膜
厚分だけ半径方向内方に位置させられる成形面9cとを
具備している。これらガイド面9bおよび成形面9c
は、前記スリット状の先端開口部9aを挟む位置に配置
され、かつ、ガイド面9bは、成形面9cよりノズル9
の進行方向前方に配置されるようになっている。
【0017】前記進退手段12は、前記ペースト容器1
1の側方に、装置本体3の長手方向に沿って摺動可能に
配される摺動シャフト16(当接部材)と、該摺動シャ
フト16を摺動させる摺動シリンダ17(揺動手段)
と、ペースト容器11の下端に配設され前記摺動シャフ
ト16の摺動運動によってペースト容器11の下端を半
径方向に移動させる操作手段18とを具備している。
【0018】操作手段18は、図4に示すように、前記
摺動シャフト16の下端に配設された傾斜部材18a
と、該傾斜部材18aを挿入状態に配する押引部材18
bとを具備している。傾斜部材18aは、図3に示すよ
うに、摺動シャフト16の下端に取り付けられる帯板状
の部材であって、摺動シャフト16の摺動方向に沿って
ペースト容器11の揺動方向に傾斜させられる傾斜面1
8cを表裏面に有している。前記押引部材18bは、傾
斜部材18aを内部に挿入するとともに該傾斜部材18
aの傾斜面18cに接触させられる凸面状の内面18d
を有する係合孔18eを有している。
【0019】そして、摺動シャフト16が上方に摺動さ
せられると、傾斜部材18aの傾斜面18cの表面が係
合孔18eの内面18dに接触させられて、押引部材1
8bを押圧してノズル9を連通孔8から突出させるよう
になっている。また、摺動シャフト16が下方に摺動さ
せられると、傾斜部材18aの傾斜面18cの裏面が係
合孔18eの他の内面に接触させられて、押引部材18
bを引いてノズル9を連通孔8から装置本体3内に引き
込むようになっている。
【0020】前記監視手段13は、装置本体3内の前記
連通孔8の高さ位置に、その軸線に対して45゜傾斜さ
せられたミラー13aと、該ミラー13aを介して中性
子計装管1の内壁面1aの状態を観察するCCDカメラ
13bとを具備している。
【0021】前記乾燥手段14は、外部に配される空気
供給源19から送り込まれた空気を加熱するヒーター1
4aと、該ヒーター14aに接続されヒーター14aか
ら排出される温風を装置本体3の半径方向外方に向けて
噴出する吹出し部14bとを具備している。吹出し部1
4bは、例えば、図5に示すように、中空円環状の部材
であって、その外周面に複数の吹出し口14c(温風吹
出し口)を有しており、中空部に供給された温風を中性
子計装管1の内壁面1aに向けて満遍なく噴出するよう
になっている。
【0022】ここで、この吹出し口14cは、前記ノズ
ル9よりも上方位置、すなわち装置本体3の挿入方向先
端側に配設されている。
【0023】このように構成された塗膜成形装置2によ
り中性子計装管1の内壁面1aに被覆材料Mの塗膜を形
成するには、中性子計装管1の下部開口から塗膜成形装
置2を挿入し、中性子計装管1の内部に配置する。そし
て、位置決め部4の押圧シリンダ4eを作動させて摺動
ピン4bを半径方向外方に摺動させ、塗膜成形装置2の
軸心が中性子計装管1の軸心に一致した状態に位置決め
する。
【0024】この状態で、昇降手段6を作動させること
により、ノズル9が被覆材料Mの塗膜を形成すべき位置
の上方、つまり、中性子計装管1と原子炉圧力容器の下
鏡部Xとの周溶接部Gの上方位置に配置されるまで、塗
膜成形装置2を上昇させる。そして、ノズル9が周溶接
部Gの上方位置に配置されたところで、摺動シリンダ1
7に圧縮空気を送り込み、摺動シャフト16を上方に引
き上げる。すると、摺動シャフト16の下端に取り付け
られた傾斜部材18aの傾斜面18cが、ペースト容器
11の下端に設けられた押引部材18bの係合孔18e
の内面18dを押圧してペースト容器11を揺動させ
る。これにより、該ペースト容器11に取り付けられた
ノズル9が装置本体3の連通孔8から突出させられ、そ
の先端のガイド面9bが中性子計装管1の内壁面1aに
当接させられる。ノズル9は、この状態で、該ノズル9
自体を弾性変形させ、その先端に配されるガイド面9b
を中性子計装管1の内壁面1aに圧接状態に配した状態
で停止する。
【0025】次いで、昇降手段6および回転手段7を同
時に作動させて、塗膜成形装置2を中性子計装管1内で
回転させながら下降させることにより、ガイド面9bを
中性子計装管1の内壁面1aに当接状態に保持したま
ま、ノズル9を螺旋状に移動させる。この場合にあっ
て、装置本体3は、位置決め部4の摺動ピン4bを中性
子計装管1の内壁面1aに接触状態に保持したまま移動
させられるので、中性子計装管1の軸心に位置決め状態
に保持されつつ移動させられることになる。そして、こ
の状態で、ペースト容器11に圧縮空気を供給すること
により、螺旋運動をしているノズル9の先端から帯状の
被覆材料Mが螺旋状に吐出されることになる。
【0026】ここで、昇降手段6による塗膜成形装置2
の長手方向への移動速度を、回転手段7による塗膜成形
装置2の一回転当たりに帯状の被覆材料Mの幅寸法より
小さくなるように設定しておくことにより、被覆材料M
が隙間を空けることなく、中性子計装管1の内壁面1a
に塗布される。そして、監視手段13によって塗膜の形
成状態を監視しながら塗布作業を実施することにより、
昇降手段6の移動速度、および回転手段7の回転速度を
調整するようにしてもよい。
【0027】また、ノズル9先端には、ガイド面9bよ
りも膜厚分だけ半径方向内方に位置する成形面9cが配
設されているので、ノズル9の先端開口部9aから吐出
された被覆材料Mは、該成形面9cによって塗布厚さを
制御された帯状に形成され中性子計装管1の内壁面1a
に塗布されることになる。さらに、ガイド面9bは、ノ
ズル9の弾性変形により、中性子計装管1の内壁面1a
に圧接状態とされているので、該中性子計装管1の内壁
面1aに変形があった場合でも、該変形に追従して、中
性子計装管1の内壁面1aへの圧接状態が保持される。
これにより、内壁面1aの変形に関わらず、膜厚を一定
に保持した耐蝕コーティング層Aが形成されることにな
る。
【0028】このようにして、耐蝕コーティング層Aが
形成された後に、摺動シリンダ17を上記と逆方向に作
動させて、摺動シャフト16を下降させることにより、
傾斜部材18aの傾斜面18cの裏面を押引部材18b
の係合孔18eの内面18dに当接させ、ノズル9を半
径方向内方に引き込む。また、この位置において、乾燥
手段14の吹出し口14cが耐蝕コーティング層Aの上
方位置に配置されているので、空気供給源19からヒー
ター14aに空気を送り込み、該ヒーター14aで加熱
された温風を吹出し口14cから噴出させる。そして、
昇降手段6を作動させ、あるいはこれとともに回転手段
7を作動させて、吹出し口14cを移動させながら、該
吹出し口14cから噴出される温風を耐蝕コーティング
層A全体に吹き付けることにより該耐蝕コーティング層
Aを乾燥させる。これにより、レーザ照射前の耐蝕コー
ティング層Aの成形工程が終了し、塗膜成形装置2を中
性子計装管1から引き抜くことができるようになる。
【0029】このように構成された塗膜成形装置2によ
ると、ノズル9を中性子計装管1の内壁面1aに圧接状
態に保持したまま、ノズル9から吐出される帯状の被覆
材料Mを、中性子計装管1の内壁面1aに螺旋状に塗布
するので、該中性子計装管1の内壁面1aの変形が吸収
され、全体に亘って均一な膜厚の耐蝕コーティング層A
を形成することが可能となる。
【0030】さらに、成形された耐蝕コーティング層A
を乾燥手段で乾燥させた後に、塗膜成形装置2を中性子
計装管1から引き抜くので、塗膜成形装置2の接触等に
よる耐蝕コーティング層Aの破損が防止され、健全な状
態の耐蝕コーティング層Aを得ることができることにな
る。
【0031】また、監視手段13によって被覆材料Mの
塗布状況を観察しながら作業を進めることができるの
で、適宜補修を実施しつつ、良好な耐蝕コーティング層
Aを形成することが可能となる。
【0032】〈他の実施態様〉なお、本発明に係る管内
面塗膜成形装置2にあっては、以下の技術を採用するこ
とができる。 位置決め部4を装置本体3の長手方向に間隔を空け
て2箇所に配設することとしたが、これに代えて、3箇
所以上に配設すること。 位置決め部4において、3個の摺動ピン4bによっ
て中性子計装管1の内壁面1aを押圧することとした
が、これに代えて、4個以上の摺動ピン4bを有する位
置決め部4を採用すること。 進退手段12の摺動シャフト16をエアシリンダに
より摺動させることとしたが、これに代えて、他の直線
動作手段を採用すること。 シリンダ状のペースト容器11を配設することとし
たが、これに代えて、外部に被覆材料M供給源を配設
し、ホース等によって装置本体3内のノズル9に被覆材
料Mを供給すること。
【0033】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明の第1の
手段に係る管内面塗膜成形装置は、管内に挿入状態に配
され位置決め手段によって半径方向に位置決めされた状
態で長手方向に移動および軸心回りに回転させられる装
置本体と、その側面から進退手段によって管の内壁面に
当接状態に配されつつ被覆材料供給手段から供給される
被覆材料を噴出するノズルとを具備し、ノズルは、スリ
ット状の先端開口部に、管の内壁面に当接させられるガ
イド面と、ガイド面よりも膜厚分だけ管の半径方向内方
に位置しノズルの移動方向後方に配される成形面とを有
しているので以下の効果を奏する。 管の内壁面にガイド面を当接状態として、成形面と
管の内壁面との間に形成される膜厚寸法を有する隙間か
ら被覆材料を噴出することにより、スリット幅の帯状の
被覆材料が、装置本体の回転および直線移動によって管
の内壁面に螺旋状に塗布されるので、管の変形を吸収し
て均一な膜厚の塗膜を形成することができる。 ガイド面と成形面とが同じノズル先端の近接位置に
配置されているので、成形面と管の内壁面との隙間寸法
を正確に膜厚寸法に設定することができる。 第2の手段に係る管内面塗膜成形装置は、位置決め手段
が、装置本体の長手方向に間隔をおいて形成される複数
の位置決め部よりなり、該位置決め部が、装置本体の半
径方向に放射状に形成される少なくとも3箇所の案内孔
と、その内部に挿入状態に配されスプリングによって半
径方向内方に付勢される摺動ピンと、該摺動ピンを半径
方向外方に同時に押圧する押圧手段とを具備しているの
で第1の手段の効果に加えて以下の効果を奏する。 位置決め部が管の内壁面を3箇所以上の位置で押圧
するので、装置本体を管の軸心位置に安定して位置決め
することができるとともに、長手方向に間隔をおいて配
されるので装置本体の倒れを防止してノズルの回転中心
を管の軸心に正確に位置決めすることができる。 管内面塗膜成形装置が管の長手方向に移動させられ
た場合であっても、摺動ピンの先端が管の内壁面を摺動
することにより、装置本体が位置決め状態に保持され、
管の内壁面に広範囲に亘る塗膜の形成が可能となる。 摺動ピンが案内孔に沿って半径方向に移動する構成
であるので、口径の異なる管に対しても該内径に合わせ
て摺動ピンの突出寸法を変更することにより適用するこ
とができる。 第3の手段に係る管内面塗膜成形装置は、ノズルが装置
本体に揺動自在に取り付けられる被覆材料供給手段の先
端に取り付けられ、進退手段が、管の長手方向に傾斜す
る傾斜面を有する当接部材と、その傾斜面を被覆材料供
給手段の一端に圧接させる揺動手段とを具備しているの
で、第1、第2の手段の効果に加えて、以下の効果を奏
する。 ノズルを装置本体の半径方向に進退させる進退手段
をコンパクトに構成することができ、装置本体内への搭
載を可能としている。 簡単な構成でノズルを進退させることができるの
で、装置の信頼性を向上することができる。 第4の手段に係る管内面塗膜成形装置は、装置本体に、
ノズルの位置よりも装置本体の挿入先端側に位置する温
風吹出し口を有する乾燥手段が配設されているので、上
記効果に加えて、管内から装置本体を除去する工程にお
いて塗膜を乾燥させることにより、除去される装置本体
によって塗膜が傷つけられることがなく、健全な塗膜を
形成することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る管内面塗膜成形装置の一実施例を
示す縦断面図である。
【図2】図1の管内面塗膜成形装置のノズルを示す斜視
図である。
【図3】図1の管内面塗膜成形装置の位置決め部を示す
断面図である。
【図4】図1の管内面塗膜成形装置の進退手段を示す縦
断面図である。
【図5】図1の管内面塗膜成形装置の乾燥手段の吹出し
部を示す縦断面図である。
【図6】原子炉圧力容器の下鏡部に取り付けられる中性
子計装管の周溶接部を示す縦断面図である。
【符号の説明】
A 耐蝕コーティング層 G 周溶接部 M 被覆材料 X 下鏡部 1 中性子計装管(管) 1a 内壁面 2 塗膜成形装置(管内面塗膜成形装置) 3 装置本体 4 位置決め部 4a 案内孔 4b 摺動ピン 4c スプリング 4d テーパ部材 4e 押圧シリンダ(押圧手段) 5 位置決め手段 6 昇降手段(直線移動手段) 7 回転手段 8 連通孔 9 ノズル 9a 先端開口部 9b ガイド面 9c 成形面 10 空気圧供給源 11 ペースト容器(被覆材料供給手段) 12 進退手段 13 監視手段 13a ミラー 13b CCDカメラ 14 乾燥手段 14a ヒーター 14b 吹出し部 14c 吹出し口(温風吹出し口) 15 ピン 16 摺動シャフト(当接部材) 17 摺動シリンダ(揺動手段) 18 操作手段 18a 傾斜部材 18b 押引部材 18c 傾斜面 18d 内面 18e 係合孔 19 空気供給源

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管内に挿入状態に配され直線移動手段に
    よって管の長手方向に移動させられかつ回転手段によっ
    て管の軸心回りに回転させられる装置本体と、該装置本
    体を管の半径方向に位置決めする位置決め手段と、装置
    本体に、その側面から管の内壁面に向けて進退可能に配
    設されその先端を管内壁面に当接状態に配されつつ被覆
    材料を噴出するノズルと、該ノズルに被覆材料を供給す
    る被覆材料供給手段と、前記ノズルを管の内壁面に向け
    て進退させる進退手段とを具備し、ノズルは、管の長手
    方向に沿うスリット状の先端開口部を有するとともに、
    該先端開口部に、管の内壁面に当接させられるガイド面
    と、該ガイド面よりも膜厚分だけ管の半径方向内方に位
    置し被覆材料の噴出時にノズルの移動方向後方に配され
    る成形面とが設けられていることを特徴とする管内面塗
    膜成形装置。
  2. 【請求項2】 位置決め手段が、装置本体の長手方向に
    間隔をおいて形成される複数の位置決め部よりなり、該
    位置決め部が、装置本体の半径方向に放射状に形成され
    る少なくとも3箇所の案内孔と、該案内孔に挿入状態に
    配される摺動ピンと、該摺動ピンを半径方向内方に付勢
    するスプリングと、摺動ピンを半径方向外方に同時に押
    圧する押圧手段とからなることを特徴とする請求項1記
    載の管内面塗膜成形装置。
  3. 【請求項3】 被覆材料供給手段が装置本体にその半径
    方向に配される軸心回りに揺動自在に取り付けられ、ノ
    ズルが被覆材料供給手段の先端に取り付けられるととも
    に、進退手段が、管の長手方向に傾斜する傾斜面を有す
    る当接部材と、該当接部材を管の長手方向に移動させそ
    の傾斜面を被覆材料供給手段の一端に圧接させることに
    より被覆材料供給手段を揺動させる揺動手段とを具備し
    ていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の
    管内面塗膜成形装置。
  4. 【請求項4】 装置本体に、ノズルの位置よりも装置本
    体の挿入先端側に位置する温風吹出し口を有する乾燥手
    段が配設されていることを特徴とする請求項1ないし請
    求項3のいずれかに記載の管内面塗膜成形装置。
JP26386192A 1992-10-01 1992-10-01 管内面塗膜成形装置 Withdrawn JPH06114322A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009297630A (ja) * 2008-06-12 2009-12-24 Ihi Corp 筒体内面乾燥装置
WO2019049614A1 (ja) * 2017-09-07 2019-03-14 株式会社Ihi 筒体塗装装置

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