JPH06114259A - 多目的化学品製造設備の構成と操作方法 - Google Patents

多目的化学品製造設備の構成と操作方法

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JPH06114259A
JPH06114259A JP30583192A JP30583192A JPH06114259A JP H06114259 A JPH06114259 A JP H06114259A JP 30583192 A JP30583192 A JP 30583192A JP 30583192 A JP30583192 A JP 30583192A JP H06114259 A JPH06114259 A JP H06114259A
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英正 ▲鶴▼田
Hidemasa Tsuruta
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 取扱い製品群の製造工程が類似の単位操作群
からなる多目的化学品製造設備において各単位操作の工
程毎に装置を設けることなく、共通の単一または少数の
装置によって構成することにより、操業の簡素化と設備
費の節減をはかる。 【構成】 上記主要単位操作工程とは、液相反応,ガス
吸収,蒸留,抽出,蒸発,濃縮,晶析,吸着等を主とし
て回収式に行うものとする。これを共通の単一の主槽と
これに付属する機器群で実施する。また主槽内の液はそ
のまゝ滞留しながら次工程へ進むことを原則とするが、
これが事情で中断されるときは副槽に一時液を預かり、
後に再び液を主槽に戻すことにより製造工程の手順に従
って終点に進む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ファインケミカルズ
たとえば医薬品,農薬,食品添加物,高分子材料,電子
材料等の分野で、多品種の製品を同一設備で製造する多
目的化学品製造設備の構成と操作に関するものであり、
特にバッチ式の操作を行うものに適する。
【0002】
【従来の技術】前記のようなファインケミカルズの製造
においては、通常、多品種少量生産が原則であり、それ
等各々の製造工程は複雑多岐にわたるものが多い。その
ため各製品銘柄ごとに専有設備を設けることが理想であ
るが、これでは設備費に由来するコストが上昇し経済性
を損なう。この対策として多目的設備が望まれるが、現
状は回分式の汎用化学装置を数多く連ね、その間を複雑
な配管群で結んでおき、製造品目が変更されるたびにそ
のうちの幾つかの装置を選択し、各々についての操作条
件を変えて運転するのが通例である。なお、本発明でい
う化学装置(以下装置という)とは、ある特定の単位操
作を行うもので、これが集合して化学設備(以下設備と
いう)を形成するものとする。またその装置は原則とし
て回分式(いわゆるバッチ式)とする。これ等装置の例
としては撹拌機と加熱または冷却用の伝熱面をそなえた
液相反応機,水分を蒸発し溶液の濃縮を行う濃縮缶,成
分の分離,精製,回収を行うための蒸留機,溶液より結
晶を生成させる晶析機,固液を分離する圧▲ろ▼過機,
遠心分離機等がある。このような装置を以て構成される
設備を多種類の製品群に対して共通に使用するいわゆる
多目的設備として計画するには、それ等製品のうちで最
も複雑な製造工程をもつものを満足させるだけの多くの
装置群が組み込まれる必要がある。しかもそのような装
置群の使用順路は製品の銘柄変更により当然異なるの
で、それに見合った配管経路もその都度変更する必要が
あり、これを弁の切り替えにより行わんとすれば多数の
切り替え弁,送液ポンプからなる複雑な配管網を用意せ
ねばならない。また、そのような多数の装置と複雑な配
管網からなる多目的設備において、製品銘柄の変更を行
うときは、それ等の洗滌に多大の労力,時間を要する。
また複雑な製造工程を必要とする製品に合わせて設備を
計画すると、簡単な工程の製品に対しては設備の中の多
くの装置に遊びが生ずる。これは設備投下資本の回転率
の低下につながり、経済性を損なう原因となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明は従来の多目
的設備において、問題を生ずる前記諸点についての解決
をはかるのもである。対象の製品銘柄毎に存在する製造
工程の相違や、要求される製造量の多少に煩わされるこ
となく、それ等と無関係に最少数の共通装置と簡単な配
管網からなる設備の構成方法とその操作方法に関するも
のである。すなわち取り扱う製品の製造工程が複雑であ
ろうとも、設備を構成する主要装置としての液相反応
槽,蒸発機,蒸留機,抽出機,晶析機等については各々
を別に設けるのではなく、原理的には共通の単一または
少数の装置からなる設備で対応せんとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、本発明は実施の一例として図1のフローシートに
より説明するような手段をもつ。1は主槽,26は副槽
で両者はほゞ同一の容積を持つ。1,2は通常ステンレ
スまたはグラスライニング製の槽で、容積は設備の目的
に応じ通常1m〜30m程度の範囲である。1には
加熱または冷却用のジャケット2を胴部,底部に具え、
伝熱面を形成する。1の中央部には撹拌羽根をもつ撹拌
機3を持ち、その軸は槽の天井を貫いて外部の駆動機構
4に連結する。駆動機構4は電動機と変速機からなり、
撹拌機の回転数は変速機で変更できる。これにより回転
数を下げて高粘度液に対して電動機に過負荷が生じない
ようにしたり、晶析工程においては過激な撹拌のため、
溶液中の結晶の成長が妨げられるのを防ぐことが出来
る。また反応速度を上げたり、ガス吸収を助長するため
に回転数を上げて対処することもできる。5は液体原
料,溶剤等を直接1に仕込む供給弁である。
【0005】6は原料等の仕込槽であり、撹拌機10と
必要により加熱または冷却のための伝熱面を持つ。(図
示せず) 6には液体原料や各種溶剤を送入するための
供給弁9,粉体原料を挿入するためのホッパー7,粉体
フィーダー8等が設置される。6で調製された仕込液は
調節弁11により所定の方式により1内に添加される。
1には排気管12とこれに連なるコンデンサー13,吸
収機17が接続する。これにより1の内部より発生した
各種蒸気,ガスは13に導かれて凝縮し、凝縮液は前留
受器14,主留受器15,後留受器16等に適宜導かれ
る。13で不凝縮のガスは吸収機17において中和その
他の適当な処理を受けて所定成分が除かれた後に排気口
30より大気に放出されるか、必要によりこれは減圧装
置に接続し系内を減圧に導く。14,15,16に受け
入れられた留分は、蒸発,蒸留,反応等の工程に応じ、
そのまま元の主槽に還流されたり、あるいは回収されて
その他の工程へ導かれる。
【0006】2に接続するユーティリティ用ノズルに
は、スチーム入口18,同ドレン出口19,冷却水入口
20,同出口21がある。その他必要により高温加熱用
媒体や冷却ブラインのための伝熱面や媒体液の出入口ノ
ズルが別に設けられる。主槽1には図示されていない
が、このほか要所に温度・液面・圧力等を測定するため
のセンサーが設置される。また邪魔板,マンホール,覗
窓,サンプリング孔,洗浄液の噴射ノズル等も必要に応
じ設置される。1の底部には排出弁22,これに連なる
仕切弁23−1,23−2,23−3および連結配管2
4があり、これは副槽26に排出弁27を経て連結して
いる。
【0007】これにより図においては、各弁22,23
−2,27を開閉し、正逆転可能の送液ポンプ25を使
って1と26の間の双方向の送液を1本の配管で行うこ
とができる。その際23−1,23−2は閉じておく。
26には保留されている液を所定温度に保つための伝熱
管29,空になった26の内部洗浄を行うために液を注
入する洗浄液弁28等が設置される。
【0008】
【作用】図1の設備を多目的に用いるさいに、主槽1と
その周辺機器群が各主要工程別にどのように対応して操
作されるかを述べる。
【0009】(1)液相反応工程 1に5または11より適当に一次原料を仕込み、その後
から5または11より二次原料を適宜追加し、3で撹拌
しながら反応を行う。ジャケット内には18よりスチー
ムを入れて加熱昇温したり、吸熱分の補給を行う。とき
には20より冷却水を送って内部の発熱の除去を行う。
またときには反応を釜液の沸点の下で行うことがある。
この時には生成される蒸気は12を経て13で凝縮,液
化され、液は14を経て1に還流される。
【0010】(2)ガス吸収工程 1に仕込まれた液を3で撹拌しながらこれに1の気相に
送り込まれたガスを吸収させる。たとえば気相にH
,Cl等のガスを充満させ、液相に存在する成分
の還元,水添,酸化,塩素化等を行う。ガス吸収の促進
のために液相内にガス吹込管を挿入して行うこともあ
る。
【0011】(3)蒸留工程 1に仕込まれた液を2に18よりスチームを吹き込むこ
とにより加熱,留出させ、12を通って排出する蒸気を
13で凝縮し、その留出液をきめられた温度範囲の順に
分割し、前留を14に主留を15に後留を16に採取す
る。その時点でなお1に残留する釜液は、22より23
−1を得て槽外に釜残液として排出する。系を減圧下で
蒸留を行うには、排気口30を真空ポンプに接続する。
このようにして得られた前留,主留,後留,釜残は各々
の方向に計画にのって送液される。このさい分留効果を
高めるには常法により12の代わりに適当な塔体を設
け、また13の後に還流弁を設けて凝縮液の一部を塔頂
に戻すことで精留効果を付与することがある。
【0012】(4)抽出工程 1に仕込まれた液にこれと相互に完全混合しない別の液
を添加し、3にて撹拌混合後、静置し密度差により上下
に分液し、まず下層の重液を22より抜きだして26そ
の他に移送し、上層の軽液は1に残す。あるいは引続き
軽液も別途22より抜き出し1を空としたのち26等に
保留してあった軽液を1に戻すこともある。
【0013】(5)蒸発,濃縮工程 1への仕込水溶液からの水の蒸発は前記蒸留とほゞ同様
の操作を主槽1とその周辺の機器によって行うことがで
きる。かくて仕込水溶液の濃縮が行われる。
【0014】(6)晶析工程 2にスチームを送り、必要により槽内を所定の減圧度に
保って1に仕込まれた液を加熱蒸発させ、液を飽和に導
き、なおも濃縮を続けながら溶質を漸次結晶として析出
させる。別法として1に濃厚熱溶液を導き、これを2に
冷却水を送って冷却して飽和に導き、以後冷却を続けて
結晶を順次析出させる。そのさい液温を下げる方法とし
て、上記の伝熱面を介しての間接冷却の代わりに液を減
圧の下で自己蒸発させ、その蒸発潜熱により液温の低下
を計り、発生した蒸気は13で凝縮させて回収する方法
もある。このような結晶生成の過程で撹拌機3の回転数
を4により適当に落して晶析した結晶粒子が破砕を受
け、微結晶化することを抑えることができる。以上のよ
うな各種の手段で所定の結晶の析出が行われたのち、得
られたスラリー液は22より排出され、23−3より別
に準備された遠心分離機,▲ろ▼過機等(図示せず)へ
導かれ、結晶と母液に分離される。ときにはスラリー液
は27を通って副槽26に一時保留され、十分に晶析が
行われたのち26よりさらに27,23−3を経て遠心
分離機,▲ろ▼過機等へ供給されることもある。
【0015】(7)吸着工程 活性炭等の吸着剤を用いて1の中の溶液を処理する吸着
操作は、前半は前記抽出工程の添加物を液体の代わりに
固体の吸着剤に置き換えて考えればよく、後半は前記晶
析工程の後半のスラリー処理と同様に、これを系外の圧
▲ろ▼過機等に導いて処理すればよい。
【0016】図1のごとき主槽1とこれに付属する機器
群6,7,13,17,14,15,16,副槽26
等、およびそれ等を結ぶ配管群は、本発明でいう多目的
設備を構成する主要装置である。図1には1,26の液
を他に移動するために送液ポンプ25が示されている
が、送液手段はこのほか1,26内にN等の不活性ガ
スを圧入して内部の液を押し出す方法、逆に各槽を減圧
して液を外部から吸い込む方法、さらには槽の上下の位
置の差による重力利用等も随時利用される。
【0017】次に図1に例示した主槽1,副槽2とその
付属機器群よりなる設備を共通に用いて各製品毎にそれ
ぞれ異なる工程群の手順に如何なる対応を行うか、つま
り多目的設備としての作用に言及する。
【0018】(イ) 主槽1の運用については、目的の
製品毎にあらかじめ製造工程群の経過順序が決められ
る。さらに各工程ごとにその細かい操作手順とその条件
も決められる。このような各工程は前述のごとき反応,
ガス吸収,蒸発,蒸留,抽出,吸着,晶析等の単位操作
的な内容に分かれるが、その各工程はさらに仕込,撹
拌,溶解,加熱,留出,冷却,液の保留,排出といった
基本的な操作手順から成り立つ。たとえばある反応A+
B=Cを行うとき、この反応工程は最初にAを1に仕込
み、中程度の撹拌をしながら加熱し、1hで100℃と
し、それに予めBを6に入れておいたものを強い撹拌下
で100℃で3hかけて滴下する。その後、液を80℃
に1h保って熟成し40℃まで冷却して終了するといっ
た操作手順で示される。本発明においては、主槽1内で
このように、ある工程を定められた操作順序により逐次
行ない、その工程終了時の釜液を常に1に残して次の工
程に進むのが原則である。したがって1には出発点より
終点に至る間、常に製品につながる中間品を1に残留さ
せ、その間1に投入された溶剤類や触媒や残留する未反
応原料,副産品,不純物等は適宜1より排出させつゝ、
次工程に移ることになる。かくて終了点に達したさいに
1より釜液を抜き出してこれを製品へ向けると共に1は
出発点に戻り、次のシリーズをスタートさせる。このさ
い重要なことは、1が定められた手順にしたがって逐次
工程を進むという表現は、単に時間的な経過を示すもの
で、空間的には1をはじめ付帯設備は一定の場所に固定
されている点である。
【0019】(ロ) 主槽1内で(イ)の手順によって
工程が出発点より次々に進むさいに、ある工程の終了時
に釜液の容積が次の工程で1の容積に比して過大となる
おそれがある時、事前に主槽より液の一部を抜取り、副
槽26に移して暫時保留し、1は適量の残液を共に以下
の工程を(イ)で定めた工程手順に従って終点に向けて
進む。かくてすべての工程が終了した時、1に残る内溶
液を排出し適宜の方向へ移送したのち、空になった1は
前記の接続点に戻り、副槽26に保留してあった液の一
部または全部を受け取って再び前記(イ)の手順によっ
て終点に向かう。1が終点に達し、かつ接続点にある2
6の保留液がゼロの場合には1は出発点に戻って、前回
と同様の処理を繰り返す。
【0020】(ハ) 前記(ロ)とは逆に接続点で主槽
1内の液量が次の工程で1の容積に比して過少に過ぎ、
正常な操作が困難と考えられる時にその全量を抜き取
り、一時副槽26に移して保留し、1は出発点に戻って
再び(イ)で定められた手順に従って進行し、前記の接
続点に達する。ここで先に26に保留してあった液を戻
し合併すれば、その次の工程の操作に支障がないと判断
されるときはそのように実行され、1の内部では(イ)
の残りの工程を進む。
【0021】(ニ) 主槽1内で(イ)で定められた工
程手順の中で生じた固体懸濁物スラリーは必要により別
に外部に設けた固液分離装置に送って分離処理する。得
られた固体または液体の何れかを待機中の1に戻し、1
は引続き残りの(イ)の工程手順を進む。このような操
作は前記6)晶析工程後の結晶と母液の分離、1)液相
反応工程後の固体生成物の液よりの分離あるいは除去,
懸濁触媒の分離等の操作にも用いられる。
【0022】(ホ) 主槽1内の工程の中で、たとえば
蒸留,抽出等により槽外に留出したり、排出した部分の
一部を再び以降の工程で待機中の1に戻して(イ)の残
りの手順を続ける。
【0023】本発明は、このように各製品銘柄に対して
原則として一基の主槽1と付属する間接伝熱面,仕込
槽,撹拌機,コンデンサー,受器および副槽26によっ
て構成される設備を用い、前記のごとく各々の工程を操
作手順に従って実施することを可能ならしめる。ただし
扱われる製品銘柄によっては本発明の主体である図1に
示される機器群のほか、独立した装置としては固液分離
のための遠心▲ろ▼過機,圧▲ろ▼過機や精留装置,高
真空装置,乾燥機等の専用装置を追加する必要がある。
また対象となる製品群によっては、それに対する多目的
設備を耐薬品性見地から、主槽1とそれをめぐる機器群
をグラスランニングやステンレス鋼等の異なる材質の系
統を並列に準備することは避けられない。このような製
品では次の工程で材質の変更が要求される接続点で、そ
れまでの第1の材質の主槽を交換する必要が生ずる。内
溶液は材質を異にする第2の主槽に移され、それ以降は
定められた製造工程に従って進行する。またその接続点
で空になった第1の主槽は洗滌されたのち、再び出発点
に戻って次のシリーズの操作に移る。
【0024】
【発明の効果】
(1)設備建設費,敷地建屋面積を大幅に縮小できる。
本発明は、多目的設備の主要部を少数の主槽とこれに付
属する機器によって構成するものであり、その数は従来
の方式に比べると極めて少ない。したがって各槽間を結
ぶ配管網も簡単で、送液ポンプ等の数も少ない。これは
当然設備費の低下をもたらすと共に設備の敷地面積の減
少と収容する建屋の縮小にもつながる。
【2225】(2)設備稼動率が高い。各々の製品銘柄
に対して原則として主槽は製造工程に従って出発点より
終点まで逐次対応し、稼動するので当然ながら設備の稼
動率は高い。この特長は材質に対する要求の変更される
度に主槽を交換することを考えても、各々の主槽はその
受持範囲の工程シリーズについては逐次休むことなく対
応し、運転を続けるので依然として高稼動率が期待され
る。
【0026】(3)製品銘柄切替時の煩雑さの改善 一般に多目的設備を製品銘柄の切替えの度にそれに向け
て対応させることは簡単でなく、通常は各々の装置,配
管の洗滌に続いて 各弁類の切り替えを必要とし、時に
は配管自体の一部変更をその都度行うことになる。また
各装置の操作条件の変更を指示することは当然である。
これ等は多くの熟練した人力を要し、設備に多大の休止
期間を必要とする。これは製品のコストに影響を及ぼ
す。これに対して本発明によれば前記1,2に述べたよ
うにまず構成する装置の数が少ないこと、したがってこ
れ等を結ぶ配管網が簡単でかつ短縮されている。そのた
め製品銘柄切替時の設備の洗滌や、また切替えのための
弁類の操作も簡単である。これ等により製品銘柄の切り
替えは短時間に行われる。
【0027】(4)設備の自動化が簡単かつ安価で済
む。いわゆるファインケミカルズ(精密化学製品)を対
象とする多目的設備の自動化(FA)は要求が多いにも
拘らず、その達成はきわめて困難とされている。これに
は対象銘柄に合わせて全工程をスタートから終点まで時
系列的に細かくプログラムしてセットする必要がある。
これは製品別に工程毎の配管の変更に相当する各弁の切
替えや、各自動弁をシーケンス,コントロール下で動か
すための設定値の変更等を細かく規定する必要がある。
これ等のプログラムは中央のコンピューターに製品別に
記憶されており、運転開始後はその内容を自動的に多目
的設備の各点に工程の進行に合わせて逐次伝達し、自動
運転操作を行うことになる。本発明は装置数が少ないこ
と、その装置を各工程別に使用するさいには原則的にバ
ッチ式の運転であるので、自動化を行う上でシーケンス
コントロールが主体となり、そのために設備全体の自動
化が簡単である。また各工程を逐次移行するさいに液は
主槽に留まることが多く、また他へ移るときにも相手先
の数が少なく、配管網は簡単で済むことも自動化に適し
ている。以上のように本発明は多数の製品銘柄に対し、
雑多な工程で対応する必要のある多目的設備を自動化の
面から見てもきわめて適しており、設備費の低減にもつ
ながる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は各種付属機器を具えた主槽1と副槽26
とからなる多目的化学薬品製造設備の操作方法を示すた
めのフローシート例である。
【符号の説明】
1 主槽 2 ジャケット 3 撹拌機 4 駆動機構 5 供給弁 6 仕込槽 7 ホッパー 8 粉体フィーダー 9 供給弁 10 撹拌機 11 調節弁 12 排気管 13 コンデンサー 14 前留受器 15 主留受器 16 後留受器 17 吸収機 18 スチーム入口 19 ドレン出口 20 冷却水入口 21 冷却水出口 22 排出弁 23−1,−2,−3 仕切弁 24 連結配管 25 送液ポンプ 26 副槽 27 排出弁 28 洗滌液弁 29 伝熱管 30 排気口

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主槽1に原料の供給弁5,調節弁11
    等、生成物の排出弁22,内容液の撹拌機3,加熱また
    は冷却のための間接伝熱手段2,留出する蒸気のコンデ
    ンサー13,留出液受器14,15,16等の付属機器
    を具え、また1の内容液を抜取り一時保留する副槽26
    から構成される設備を適宜選択組み合わせて使用するこ
    とにより、次の(イ)項と(ロ),(ハ),(ニ),
    (ホ)の4項のいづれか、または全部を合わせて処理を
    行う多目的化学品製造設備の構成と操作方法。 (イ) 主槽1内において目的の製品に応じて混合,溶
    解,加熱,冷却,反応,ガス吸収,蒸発,蒸留,抽出,
    吸着,晶析,内溶液の保留等の諸工程を定められた順序
    により逐次行うさいに、液を常に1に残しながら次工程
    に移行しつゝ終点に至り、液を1より排出したのち出発
    の工程に戻ること。 (ロ) 主槽1内で(イ)の手順を続ける間に槽内溶液
    をそのまま次の工程へ移行すると処理中に容積が過大と
    なるおそれのある接続点において、その一部を抜取り副
    槽26に移して保留し、1は残液と共に(イ)の残りの
    手順を続けて終点に達し、液を排出したのち接続点に戻
    り、26にある保留液を受取って再び同一手順により終
    点に向かうこと。 (ハ) 主槽1内で(イ)の手順を続ける間に槽内溶液
    の容積のまゝでは次の工程で過小となるおそれのある接
    続点において、その全量を抜取り副槽26に移して保留
    し、1はその出発点に戻って再び(イ)の手順を続けて
    接続点に戻り、26の保留液を受取り合併して(イ)の
    残りの手順を続けること。 (ニ) 主槽1内で(イ)の手順を続ける間に固体を生
    じたとき、必要によりこのスラリー液を外部に設けた固
    液分離装置に送って処理し、得られた固体,液体の何れ
    かを待機中の1に戻して(イ)の残りの手順を続けるこ
    と。 (ホ) 主槽1内で(イ)の手順を続ける間に蒸留,抽
    出等によって槽外に去った一部の留分を必要により待機
    中の1に戻して(イ)の残りの手順を続けること。
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