JPH06113839A - アルデヒド脱水素酵素 - Google Patents

アルデヒド脱水素酵素

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JPH06113839A
JPH06113839A JP7463192A JP7463192A JPH06113839A JP H06113839 A JPH06113839 A JP H06113839A JP 7463192 A JP7463192 A JP 7463192A JP 7463192 A JP7463192 A JP 7463192A JP H06113839 A JPH06113839 A JP H06113839A
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dna
ala
gly
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忠行 今中
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久雄 佐古田
Masahiro Inui
昌弘 乾
Toshio Takeuchi
敏雄 竹内
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 B. stearothermophilus SIC1株由来のアルデ
ヒド脱水素酵素をコードする遺伝子が得られた。この遺
伝子を有する発現ベクター、および該発現ベクターを導
入した形質転換体が得られ、該形質転換体を培養するこ
とによりアルデヒド脱水素酵素が生産される。 【効果】 上記形質転換体を培養することにより、効果
的にB. stearothermophilus SIC1株由来のアルデヒド脱
水素酵素が生産され得る。このアルデヒド脱水素酵素
は、耐熱性を有するため、容易に精製され、工業的に有
用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルデヒド脱水素酵素
構造遺伝子;該遺伝子によりコードされるアルデヒド脱
水素酵素;該遺伝子を含む発現ベクター;該発現ベクタ
ーを有する形質転換体;および該形質転換体を用いたア
ルデヒド脱水素酵素の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルデヒド脱水素酵素はアルデヒドを酸
化してカルボン酸あるいはアシル基を生成する反応を触
媒する。このため、アルデヒド脱水素酵素は、アルデヒ
ドの定性および定量、アセトアルデヒド、酢酸、あるい
はアセチルCoAの生産に使用され得る産業上有用な酵
素である。
【0003】現在、酵母由来のアルデヒド脱水素酵素
(J. Bacteriol, 173, 3199-3208 (1991))がよく知ら
れており、酵母の培養物から抽出して回収した精製標品
が市販されている。しかし、現在までに確認されている
アルデヒド脱水素酵素は、耐熱性がないため、熱に不安
定で、低温での保存が必要である。さらに、このような
アルデヒド脱水素酵素を得るための有効な精製法も確立
されておらず、この酵素の精製には繁雑な操作を必要と
するなどの問題点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
課題を解決するものであり、その目的は、耐熱性を有す
る新規アルデヒド脱水素酵素を提供することにある。本
発明の他の目的は、該アルデヒド脱水素酵素をコードす
るDNA配列、該DNA配列を有する発現ベクター、該
発現ベクターを有する形質転換体、および該形質転換体
を用いたアルデヒド脱水素酵素の製造方法を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】発明者らは、Bacillus s
tearothermophilus SIC1株(Appl. Environ. Microbio
l. 54, 3162-3164 (1988))からアルデヒド脱水素酵素
を得ようと種々の検討を行った。その結果、該菌株のゲ
ノムDNAに新規のアルデヒド脱水素酵素をコードする
DNA配列を見いだし、本発明を完成するに至った。
【0006】本発明のアルデヒド脱水素酵素は、配列表
の配列番号1の1位のMetから488位のAlaまで
のアミノ酸配列を含む。
【0007】本発明のDNA配列は、上記アルデヒド脱
水素酵素をコードする。
【0008】好適な実施態様によれば、本発明のDNA
配列は、配列表の配列番号1の1266位のAから27
29位のTまででなる塩基配列を有する。
【0009】本発明の発現ベクターは、上記DNA配列
を有する。
【0010】好適な実施態様によれば、上記発現ベクタ
ーは、pUALD27、pUALD31、およびpTBALD27からなる群か
ら選択される。
【0011】本発明の形質転換体は、上記発現ベクター
を宿主に導入して得られる。
【0012】好適な実施態様によれば、上記宿主は、大
腸菌またはBacillus属菌である。
【0013】本発明のアルデヒド脱水素酵素の製造方法
は、上記形質転換体を培養する工程、および生産された
アルデヒド脱水素酵素を培養培地から回収する工程を包
含する。
【0014】次に本発明を工程の順に説明する。
【0015】(1)アルデヒド脱水素酵素をコードする
DNA配列の決定 本発明のアルデヒド脱水素酵素をコードするDNA(以
下ALDH遺伝子とする)を含むDNA断片の配列決定方法
を以下に例示する。このDNA断片の配列は、例えば、
Bacillus stearothermophilus SIC1株のゲノムDNA
を、PCRによるプローブ作成、該プローブを用いたコ
ロニーハイブリダイゼーション、サザン分析、およびD
NAシークエンスなどを組み合わせて分析することによ
り、決定され得る。
【0016】(A)PCR法によるDNAプローブの作
成 ALDH遺伝子は、例えばB. stearothermophilus SIC1株の
ゲノムDNAから得ることができる。そのためには、該
菌株のゲノムDNAから、ALDH遺伝子のクローニングを
行うためのプローブが例えば、次のようにして作成され
る。
【0017】まず、PCR用の鋳型として、該菌株の培
養細胞から既知の方法(J. Bacteriol. 147, 776-786
(1981))に従ってゲノムDNAを調製する。PCR用の
プライマーとしては既知の様々な種のアルデヒド脱水素
酵素のアミノ酸配列に共通している領域(J. Bacterio
l. 173, 3199-3208 (1991)およびGene 99, 15-23 (199
1))を利用し、その領域に対応するオリゴヌクレオチド
を合成する。
【0018】このプライマー、および上記鋳型として調
製したB. stearothermophilus SIC1株のゲノムDNAを
用いて、PCR法によりDNAの増幅を行う。PCR法
は、例えばScience 239, 487-491 (1988)に記載の方法
に従い、PCR自動化装置(アステック社製)を用いて
行われ得る。
【0019】PCR法により増幅されたDNA断片は、
当業者に公知の種々の方法のうちのいずれかを用いて、
放射性物質で標識され、以下のコロニーハイブリダイゼ
ーションに用いられるプローブが一本鎖DNAとして得
られる。
【0020】(B)コロニーハイブリダイゼーションに
よるALDH遺伝子のクローニング 次に、B. stearothermophilus SIC1株の培養細胞から、
J. Bacteriol. 147, 776〜786 (1981)に記載の方法に従
って染色体DNAを調製し、この染色体DNAを適当な
制限酵素で切断する。これを同種の制限酵素で切断処理
したベクターDNAに挿入するか、あるいは他の適当な
制限酵素で切断処理したベクターにリンカーを介して挿
入することにより、組換えプラスミドが構築される。ベ
クターとしては、例えばpUC19(東洋紡社製)が用いら
れる。このようにして構築された組換えプラスミドは、
宿主細胞に導入される。好ましくは、宿主細胞としては
大腸菌、特に大腸菌TG1株(Molecular cloning 2nd Ed.
(1989) Cold Spring Harbor Laboratory, New York)が
使用され、Journal of Molecular Biology 166, 557〜5
80 (1983)に記載の方法に従って導入される。
【0021】得られた形質転換体の中からのALDH遺伝子
を有するクローンの検出は、例えば以下のように行われ
得る。まず、上記形質転換体をアンピシリンを含む平板
培地上で培養する。生育した形質転換体を選択して、ア
ンピシリンを含む別の平板培地に植菌し、さらに培養す
る。次に生育したコロニーをナイロンメンブレンに移
し、上記(A)項で得られる一本鎖DNAをプローブと
して、サザンハイブリダイゼーションを行う。オートラ
ジオグラムから可視的に陽性のクローンが同定され得
る。
【0022】この陽性クローンを培養し、プラスミドを
抽出して調べると、ベクターDNAに上記B. stearothe
rmophilus SIC1株のゲノムDNA由来の断片が挿入され
ている。このうち、該ゲノムDNAをEcoRI処理して得
られた2.5kbの挿入断片およびBamHI処理して得られた1.
2kbの挿入断片を確認した。ベクターとしてpUC19を用
い、約2.5kbの挿入断片を有するプラスミドをpUALD25、
約1.2kbの挿入断片を有するプラスミドをpUALD12と命名
した。
【0023】(C)挿入断片の塩基配列の決定 組換えプラスミドの挿入断片の塩基配列の決定は、例え
ば以下のように行われる。まず、挿入断片を該断片の内
部に存在する制限酵素部位を用いて切断し、それぞれの
DNA断片を各々適当なシークエンスベクター、例え
ば、M13mp18(東洋紡社製)およびM13mp19(東洋紡社
製)にクローニングする。次にクローニングした断片の
塩基配列をジデオキシ法[Methods in Enzymology 10,
p20, Academic Press, New York (1983)]により決定す
る。これにより、断片全体の塩基配列が決定される。そ
の結果、上記1.2kbおよび2.5kbの挿入断片が、それぞれ
ALDHの構造遺伝子のC末端部分およびN末端部分を有
し、オーバーラップする領域をもっていることが認めら
れた。配列表の配列番号1に、上記2種の断片を解析し
て得られた、ALDH遺伝子を有するDNAの配列を示
す。このDNA配列表には、図1の制限酵素地図の右端
のEcoRI部位に相当する配列から、ALDH遺伝子のす
べてを含む2975塩基が示されている。
【0024】(2)ALDH遺伝子を有する発現ベクターの
構築 本発明のALDH遺伝子は、適当なベクターに組み込まれ
て、アルデヒド脱水素酵素を発現させるための発現ベク
ターとされる。
【0025】ここでは、大腸菌に導入し得る発現ベクタ
ーpUALD27および、pUALD31、およびBacillus属菌に導入
し得る発現ベクターpTBALD27を構築した。次に上記2種
の発現ベクターの構築方法を説明する。
【0026】(A)発現ベクターpUALD31およびpUALD27
の構築 本発明の発現ベクターの例であるpUALD27およびpUALD31
は、例えば以下の工程によって得られる。
【0027】まず、上記(1)の(B)項で得られたpU
ALD25に含まれる2.5kbの挿入断片をBamHIで処理して得
られた1.9kbのDNA断片、およびpUALD12に含まれる1.
2kbの挿入断片をT4リガーゼ(BRL社)で連結する。これ
によって、ALDH遺伝子を完全に含む、3.1kbのDNA断
片が作成される。この3.1kbのDNA断片をBamHIおよび
EcoRIで処理したpUC19にT4リガーゼを用いて挿入し、
pUALD31を構築する。さらに、連結した3.1kbの断片をPs
tIで処理することによって、ALDH遺伝子を含む2.7kbの
断片を作成する。この2.7kbのDNA断片を、BamHIおよ
びPstIで処理したpUC19に、T4リガーゼを用いて挿入
し、pUALD27を構築する。
【0028】(B)発現ベクターpTBALD27の構築 本発明の発現ベクターの一例であるpTBALD27は、例えば
以下の工程によって得られる。
【0029】Bacillus属菌の形質転換用のプラスミドベ
クター、pTB522(J. Gen. Microbiol. 131, 1753-1763
(1985))をHindIIIで消化した後、DNA blunting kit
(宝酒造社製)で処理して平滑末端とする。このベクタ
ーに、T4リガーゼを用いて、上記(2)の(A)項で得
られた2.7kbの断片を同じく平滑末端としたものと連結
し、発現ベクターpTBALD27を構築する。
【0030】図1に上記の3.1kbの挿入断片の制限酵素
地図(図1のF0)、および上記2.5kb(図1のF
1)、1.2kb(図1のF2)、3.1kb(図1のF3)、お
よび2.7kb(図1のF4)の挿入断片の存在位置を図1
に示す。
【0031】(3)形質転換体の作成およびALDHの製造 上記発現ベクターを大腸菌あるいはBacillus属菌に導入
することにより、形質転換体が作成される。この形質転
換体を培養することにより本発明のアルデヒド脱水素酵
素が産生され得る。
【0032】例えば上記発現ベクターpUALD27を、Journ
al of Molecular Biology 166, 557-580 (1983)に記載
の方法に従って、大腸菌TG1株に導入することによって
形質転換体を作成し、この形質転換体をアンピシリンを
含む培地で培養することにより、アルデヒド脱水素酵素
が産生され得る。
【0033】あるいは、例えば上記発現ベクターpTBLD2
7を、J. Bacteriol. 146, 1091-1097 (1981)に記載され
た方法に従い、B. subtilis MI113株(J. Bacteriol. 1
46,1091-1097 (1981))に導入するか、あるいはJ. Bact
eriol. 149, 824-830 (1982)に記載された方法に従い、
B. stearothermophilus SIC1株に導入することによって
形質転換体を作成し、この形質転換体をテトラサイクリ
ンを含む培地で培養することにより、アルデヒド脱水素
酵素が産生され得る。
【0034】上記で得られたいずれかのアルデヒド脱水
素酵素産生培養物、あるいはコントロールとして作成し
たアルデヒド脱水素酵素を産出しない培養物を遠心分離
で回収し、菌体をバッファーで洗浄する。次に例えば超
音波処理あるいはリゾチーム処理を行って菌体を破壊す
る。この破壊した菌体を遠心分離すると、上清が粗酵素
液として利用され得る。
【0035】(4)アルデヒド脱水素酵素の精製 本発明のアルデヒド脱水素酵素は、種々の方法で精製し
得る。特に上記(3)項で得られたpUALD27を含む大腸
菌TG1株の形質転換体の培養物から精製酵素を得る場
合、産生されるアルデヒド脱水素酵素の耐熱性と宿主の
タンパク質の熱不安定性を利用して、以下の方法が用い
られ得る。
【0036】まず、pUALD27を含む大腸菌TG1株の形質転
換体から、上記(3)項のようにして、粗酵素液を製造
する。この粗酵素液を60℃で加熱し、変性したタンパ
ク質を遠心分離により取り除く。目的の酵素は、遠心分
離した後の上清中に存在する。この加熱処理および、遠
心分離操作により、宿主由来のタンパク質のほとんどが
取り除かれる。
【0037】得られた上清をイオン交換カラム、好まし
くは、DE52(Whatman社製)を用いたDEAEセルロースカ
ラムで展開させる。バッファーは、好ましくは、20mMリ
ン酸カリウム(pH7.8)であり、溶出塩として塩化カリ
ウム(KCl)が用いられる。次にアルデヒド脱水素酵
素活性の高い画分を透析することによって、ポリアクリ
ルアミドゲル電気泳動法(SDS-PAGE)で単一バンドであ
ることが確認されるほどの高純度の精製された酵素を得
ることができる。
【0038】
【実施例】本発明を以下の実施例によりさらに説明す
る。
【0039】〔実施例1〕 (PCR法によるDNAプローブの作成)B. stearothe
rmophilus SIC1株の培養細胞から、ゲノムのDNAを常
法(J. Bacteriol. 147, 776-786 (1981))に従って調
製した。
【0040】これとは別に既知のアルデヒド脱水素酵素
のアミノ酸配列に共通している領域(J. Bacteriol. 17
3, 3199-3208 (1991)およびGene 99, 15-23 (1991))に
対応するオリゴヌクレオチドを合成した。具体的には、
アルデヒド脱水素酵素に共通の領域であるLeu-Glu-Leu-
Gly-Gly-Lys-Ser-Proに対応する混合オリゴヌクレオチ
ドおよびGly-Gln-Cys-Cys-Cys-Ala-Thr-Ser-Argに対応
するオリゴヌクレオチドの相補鎖の混合オリゴヌクレオ
チドを合成し、PCR法のためのセンスプライマーおよ
びアンチセンスプライマーとして用いた。
【0041】この混合オリゴヌクレオチドからなるプラ
イマーおよび鋳型として調製した上記B. stearothermop
hilus SIC1株のゲノムDNAから、Science 239, 487-4
91 (1988)に記載の方法に従い、PCR自動化装置(ア
ステック社製)を用いて、PCRを行った。
【0042】PCR法により増幅されたDNA断片は、
123bpであった。このDNA断片をDupont社製のNEN Ran
dom Primer Plus Extension Labeling Systemを用い、
同社のマニュアルに従って放射性物質で標識し、次のコ
ロニーハイブリダイゼーションに用いるためのプローブ
を作成した。
【0043】〔実施例2〕 (コロニーハイブリダイゼーションによるALDH遺伝子の
クローニング)B. stearothermophilus SIC1株をトリプ
トン2%、酵母エキス1%およびNaCl 0.5%を
含有する2L培地(pH7.3)中で、55℃にて16
時間振盪培養した。得られた培養物を遠心分離して菌体
を回収し、常法(J. Bacteriol. 147, 776-786 (198
1))にしたがって染色体DNAを単離した。この染色体
DNAを制限酵素EcoRIにより完全消化した。
【0044】これとは別に、プラスミドベクターpUC19
を制限酵素EcoRIで切断し、このDNA断片と上記
B. stearothermophilus SIC1株の染色体由来のDNA断
片とを、T4DNAリガーゼ(BRL社)を用いて連結
し、様々なDNA断片を有する組換えプラスミドを構築
した。
【0045】この組換えプラスミドを用いて、Journal
of Molecular Biology 166, 557-580 (1983)に記載され
た方法にしたがって大腸菌TG1株を形質転換した。得ら
れた形質転換体を、トリプトン1%、酵母エキス0.5
%、NaCl0.5%、寒天1.5%、およびアンピシ
リン50μg/mlを含有するL培地に蒔き、アンピシ
リン耐性について選択した。ついで、選択された形質転
換体をつまようじを用いて釣菌し、上記のアンピシリン
(50μg/ml)を含むL培地で37℃にて5時間培
養した。
【0046】次に生育したコロニーをレプリカ法により
ナイロンメンブレン(Amersham社製)上に移した。アル
カリ固定法をAmersham社実験マニュアルにそって行い、
形質転換体のDNAをメンブレンに固定し、サザンハイ
ブリダイゼーションに用いた。プローブとして、上記の
実施例1で得られた一本鎖DNAを用い、陽性クローン
の選択を、オートラジオグラムを用いて可視的に行っ
た。このようにして約2000個の形質転換体を調べた
ところ、3個の陽性クローンが得られた。
【0047】この陽性クローンをアンピシリン(50μ
g/ml)を含有するL培地で37℃にて一晩培養し
た。その後、遠心分離により菌体を集め、プラスミドD
NAを常法(Molecular cloning p.86-94 (1982) Cold
Spring Harbor Laboratory, New York)により抽出し
た。このようにして得られたプラスミドDNAには、プ
ラスミドベクターのDNAに約2.5kbのDNA断片が挿
入されていた。このプラスミドをpUALD25と命名した。
【0048】〔実施例3〕 (挿入断片の塩基配列の決定)実施例2で得た組換えプ
ラスミドpUALD25を有する形質転換体をアンピシリンを
含有するL培地で37℃にて16時間培養した。その後
前記実施例2と同様にしてプラスミドDNAを抽出し、
該プラスミドDNAに挿入されている2.5kbのDNA断
片の塩基配列の決定を行った。
【0049】まず、このDNA断片をその内部に存在す
る制限酵素部位を用いて切断し、オーバーラップした領
域を含む数個の0.3kb〜1.0kbの断片にした。この断片を
それぞれM13mp18およびM13mp19にクローニングし、ジデ
オキシ法により、シーケナーゼ シーケンシング キッ
ト(United States Biochem. Corp.製)を用いて配列決
定した。
【0050】決定した塩基配列をコンピューター解析し
たところ、このDNA断片の末端にオープンリーディン
グフレームが存在することが判った。その塩基配列から
予想されるアミノ酸配列は、ヒト由来のアルデヒド脱水
素酵素(J. Bacteriol. 173,3199-3208 (1991))と高い
相同性を示すことから、このオープンリーディングフレ
ームは、ALDH遺伝子であると考えられた。しかし、この
2.5kbの断片には、ALDH遺伝子のC末端領域が含まれて
いなかった。
【0051】〔実施例4〕 (ALDH遺伝子のC末端領域を含むDNA断片の塩基配列
決定)実施例3で、B. stearothermophilus SIC1株ゲノ
ム由来の2.5kbの断片が、ALDH遺伝子のC末端領域を含
んでいないことが判ったため、この領域を含むDNA断
片を単離することとした。
【0052】染色体DNAを制限酵素EcoRIで消化する
代わりにBamHIで消化したこと以外は、実施例2と同じ
ようにして、コロニーハイブリダイゼーションを行っ
た。その結果、約1000個のコロニーから、4個の陽
性クローンが得られた。この4個のクローンから得られ
た組換えプラスミドには、いずれも1.2kbの断片が挿入
されていることが判った。この組換えプラスミドをpUAL
D12と命名した。
【0053】このpUALD12に挿入されているDNA断片
の塩基配列を実施例3と同様にして決定したところ、AL
DH遺伝子のC末端領域が含まれていることが見いだされ
た。従って、この1.2kbのDNA断片の塩基配列および
上記実施例3で得られた2.5kbのDNA断片の塩基
配列は、オーバーラップする領域を含み、両方をつなぎ
合わせると完全なALDH遺伝子を含むDNA断片が得
られる。
【0054】このALDH遺伝子は、1464bp(488個のアミ
ノ酸残基)によって構成され、そのアミノ酸配列は、ヒ
ト由来のアルデヒド脱水素酵素のアミノ酸配列と42%
の相同性を示した。
【0055】〔実施例5〕 (発現ベクターの構築)ALDH遺伝子を含むDNA断片を
作成するために、pUALD25に含まれる2.5kbの挿入断片を
BamHIで消化し、得られた2つの断片のうち1.9kbの断片
を回収した。このDNA断片をpUALD12に含まれる1.2kb
の断片とT4リガーゼで連結し、3.1kbのDNA断片を得
た。この3.1kbの制限酵素地図を図1に示す。さらに、
この断片をPstIで処理することによって、ALDH遺伝子を
含む2.7kbのDNA断片を得た。
【0056】これとは別に、pUC19ベクターを制限酵素B
amHIおよびEcoRIで消化した。このベクターに上記の3.1
kbの断片をT4リガーゼを用いて挿入し、発現ベクターpU
ALD31を構築した。さらに、pUC19ベクターを制限酵素Ba
mHIおよびPstIで消化し、このベクターに上記の2.7kbの
断片をT4リガーゼを用いて挿入し、発現ベクターpUALD2
7を構築した。
【0057】次にpTB522ベクター(J. Gen. Microbiol.
131, 1753-1763 (1985))を制限酵素HindIIIで消化し
た後、DNA blunting kit (宝酒造社製)を用いて平滑
末端とした。平滑末端にする際の手順は、同社のマニュ
アルに従った。このベクターに上記の2.7kbの断片を同
じく平滑末端にしたものをT4リガーゼを用いて挿入し、
発現ベクターpTBALD27を構築した。
【0058】〔実施例6〕 (大腸菌を用いた形質転換体の作成およびALDHの製造)
大腸菌におけるALDH遺伝子の発現を、実施例5で得られ
た発現ベクターpUALD27、およびコントロールとしての
組換えプラスミドpUALD25を用いて検討した。
【0059】大腸菌TG1株に、上記2つのプラスミドを
それぞれ導入した。得られた形質転換体(E. coli(pUAL
D27)およびE. coli(pUALD25))を、アンピシリン(50
μg/ml)を含むL培地(トリプトン1%、酵母エキ
ス1%、およびNaCl0.25%)を用い、37℃にて、24
時間振盪培養し、12,000rpmにて5分間遠心分離して集
菌した。
【0060】50mMのリン酸カリウム緩衝液(pH7.8)で
菌体を洗浄し、菌体をもとの培養液の1/10量の同緩衝液
中に懸濁した。この懸濁液を氷中で冷却しながら、超音
波処理を行い、菌体を破砕した。菌の破砕は、顕微鏡観
察によって確認した。
【0061】得られた破砕物を12,000rpmにて30分間
遠心分離し、上清を回収し、この上清を粗酵素液として
酵素活性を測定した。酵素活性の測定は、活性測定用液
(100mMリン酸カリウム(pH7.8)、10mMアセトアルデヒ
ド、1.0mMNADあるいはNADP、および1.0mMのCoAを含む溶
液)3mlに、粗酵素液5μl(必要に応じて希釈する)を
加え、55℃にて2分間インキュベートし、その後、34
0nmの吸光度を測定することによって行った。結果を表
1に示す。
【0062】
【表1】
【0063】E. coli(pUCAL27)から得られた粗酵素液か
らアルデヒド脱水素酵素活性が検出された。さらに、こ
の粗酵素液は、NAD、NADPの両方を補酵素として利用し
得ることが判った。
【0064】上記反応液からCoAを除いた反応液を用い
て、同様に酵素の活性測定を行ったところ、E. coli(p
UCAL27)から得られた粗酵素液は、同様のアルデヒド脱
水素酵素活性を示した。従って、本発明のアルデヒド脱
水素酵素は、CoA非依存型のアルデヒド脱水素酵素であ
ると考えられる。
【0065】次に、上記のE. coli(pUALD27)を含む形
質転換体をM9最小培地(Proc. Natl. Acad. Sci. USA 3
2, 120-128 (1946))に、単一炭素源として0.2%のグル
コースあるいはエタノールを加えた液体培地で、37℃、
24時間振盪培養した後、上記の方法に従って、粗酵素液
を調製した。対照として、宿主の大腸菌TG1株のみの菌
体の破砕物から得られる上清を用いて、アルデヒド脱水
素酵素活性を測定した。結果を表2に示す。
【0066】
【表2】
【0067】このことから、アルデヒド脱水素酵素の発
現は、炭素源としてエタノールを用いたときに効率よく
誘導され、グルコースを用いた場合には、抑制されるこ
とが判った。
【0068】〔実施例7〕 (大腸菌の形質転換体からのアルデヒド脱水素酵素の精
製)pUCAL27を含む大腸菌TG1の形質転換体を、0.2%のエ
タノール、および50μg/mlのアンピシリンを含む
L培地で培養し、実施例6に記載の方法に従って粗酵素
液を得た。この粗酵素液を60℃で10分間加熱し、変
性したタンパク質を15,000rpmで30分間遠心分離する
ことによって取り除いた。本発明のアルデヒド脱水素酵
素は、好熱菌のB. stearothemophilus由来の酵素である
ため、耐熱性が高く、加熱処理しても安定している。一
方宿主由来のタンパク質は変性し、この遠心分離操作に
よって、ほぼ除去される。
【0069】次に、20mMリン酸カリウム(pH7.8)を含
む緩衝液であらかじめ平衡化しておいたDEAEセルロース
(Whatman社製、DE52)で、得られた上清を展開させ
た。溶出は、塩化カリウム(KCl)を0〜0.5M含
む同緩衝液のリニアグラジエントによって行った。アル
デヒド脱水素酵素活性の高い画分を取り出し、50mMリン
酸カリウム緩衝液(pH7.8)を外液として、4℃にて2
0時間透析し、適当に濃縮して精製酵素を得た。
【0070】得られた精製酵素をポリアクリルアミドゲ
ル電気泳動で分析すると、50kDaの単一のバンドが確認
された。
【0071】〔実施例8〕 (Bacillus属菌を用いた形質転換体の作成およびALDHの
調製)Bacillus属菌におけるALDH遺伝子の発現を、実施
例5で得られた発現ベクターpTBALD27、およびコントロ
ールとしてプラスミドベクターpTB522に2.5kbのEcoRI断
片を挿入して作成した組換えプラスミドpTBALD25を用い
て検討した。
【0072】この2つの組換えプラスミドをJ. Bacteri
ol. 146, 1091-1097 (1981)に記載された方法に従い、
B. subtilis MI113株(J. Bacteriol. 146, 1091-1097
(1981))にそれぞれ導入した。得られた形質転換体(B.
subtilis (pTBALD27))をテトラサイクリンを25μg
/ml含むL培地(前出)で、37℃にて、16時間振
盪培養した。
【0073】これとは別に、上記2つの組換えプラスミ
ドを、J. Bacteriol. 149, 824-830(1982)に記載の方法
に従って、B. stearothermophilus SIC1株に導入した。
得られた形質転換体(B. stearothermophilus (pTBALD2
7))を、2L培地(pH7.3)に5μg/mlのテトラサイク
リンを加えた培地で、37℃にて16時間振盪培養し
た。
【0074】上記のB. subtilis(pTBALD27)およびB. st
earothermophilus(pTBALD27)の培養液を12,000rpmで1
0分間遠心分離して集菌した後、特願平3-27591に記載
されているように、リゾチームを用いて溶菌し、粗酵素
を得た。粗酵素の活性を実施例6に記載の方法で測定し
た。結果を表3に示す。
【0075】
【表3】
【0076】Bacillus stearothermophilus SIC1株由来
のALDH遺伝子は、B. subtilis、およびB. stearothermo
philusにおいても発現し得ることが判った。
【0077】
【発明の効果】本発明によれば、このように、B. stear
othermophilus由来のアルデヒド脱水素酵素構造遺伝
子、該遺伝子によりコードされるアルデヒド脱水素酵
素、該遺伝子を有する発現ベクター、該発現ベクターを
有する形質転換体、および該形質転換体を用いたアルデ
ヒド脱水素酵素の製造方法が提供される。
【0078】特に本発明の大腸菌を宿主とした形質転換
体は、アルデヒド脱水素酵素の生産量が多く、さらに培
地にエタノールを添加すると酵素の発現が誘導されるこ
とから、該形質転換体から大量かつ安価にアルデヒド脱
水素酵素を得ることができる。
【0079】本発明のアルデヒド脱水素酵素は、耐熱
性、およびCoA非要求性などの独特な特性を有してお
り、工業的にきわめて有用である。
【0080】さらに、アルコール脱水素酵素およびその
変異酵素をコードする遺伝子(特願平3-27591)と本発
明のアルデヒド脱水素酵素構造遺伝子を共に有する発現
ベクターを導入した形質転換体を作成すれば、これを用
いて効果的にアルコールを生産することが可能となる。
【0081】
【配列表】
【0082】
【配列番号:1】 配列の長さ:2975 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA 起源 生物名:バチルス ステアロサーモフィラス(Bacillus
stearothermophilus) 株名:SIC1 配列の特徴 特徴を表す記号:CDS 存在位置:1266..2729 特徴を決定した方法:S 配列 GAATTCCTTA AAGAACTCGA ACGAGTTCGG AGCAGCGGCT ATGCTTTGGA TAGAGAGGAA 60 AATGAACCGG GAATTACTTG TGTCGCTGTT CCGATTCGTG ACCATTCGAG GAATGTTATT 120 GCAGCGATCA GCATGTCCCA GCCTTCTGCC AAAGTAAATG ATACTGTGCT AAACGAAGAA 180 ATTCAGCTGC TGCAAAGGGC AGCGGAACAG ATCTCGACAG AAATGGGATA TGTCCAACAT 240 GGCCATTTGT CTGTGTAATA TGGCCATTTC TTTCTAACAA AATGATAAAA CAGAGTTTTT 300 TAATATAAAA CAAGTAATAA GGGGAGAGGC TTTATGAGAG TGATTCGCTA TATCGAGGAT 360 TCGCGTGTTG TATTGGCTGC AGTGACGGAT GACAATGCTG TGCATCCGCT TCCGTTTACT 420 GAGTTTATGG ATGTGGTTCG TGAGGCAAAG CGTCACCAAC TGTCTACGTT CCGCTACATC 480 CAAACGCTCA TCAGCGGAAA ACGGGGGATT GAAAAAGAGG TGGCTGAGCT GAATTTGCTC 540 GTTCCGATTG TCGCTCCTGA GGTATGGGCT TCGGGAGTCA CCTACGAAAA AAGCCGTGAG 600 GCAAGGAACT ATGAAACGTC TGAAAAAACA ACCGGACAGG AGACGTGCTA CGACCGGGTA 660 TACCACGCGG AAAGGCCGGA GATCTTTTTT AAATCCACCG CAGCCCGAAC GATTGGCCCA 720 AACGCTCCCA TTTATTTGCG AAGTGATTCG AACTGGCAAA TTCCTGAGCC CGAGGTAGGG 780 TTGGTGATCA CAAGGGAAGG CGAAATTGTC GGGTATACGA TCGGAAACGA CATGAGCTGC 840 CGGGATATCG AGGGGGAAAA CCCGCTGTAT TTGCCGCAGG CGAAAATATG GAAACATTCG 900 TGCGCCATTG GACCTGCCAT CCGCCTGGCG GAGACGGTAG AAGATCCATA CAACCTGCAA 960 ATGACTTGCC GGATTTACCG CAACGACCAA CTTGTTGTGG AAGAAAGCGC GAATACAAGA 1020 CAGTTGAAAA GAAGATACGA TGAGTTAGTC TCTTTCTTGA TTCGCGATAA TGAGGTGTTT 1080 GATGGCACTG TATTATTAAC GGGCACATGC ATCGTTCCGC CTAACCAGTT CACCCTCCAA 1140 GAAGGGGATC GGATTGAAAT TGAGATCCCT GAGATCGGGG TGTTGTCCAA TCCAGTTCAA 1200 TCGTTGGCCC AACAAGCAGT GGCCAACTAA AAATAAACGA TAAAAGGAGA AGGGGAGAAG 1260 AGAAG ATG AAG GTA CAA ACA GAA ATC AAA ACG TAT TTC AAC TAC ATT AAC 1310 Met Lys Val Gln Thr Glu Ile Lys Thr Tyr Phe Asn Tyr Ile Asn 1 5 10 15 GGC AAT TGG GTC AGT TCA GTG AGC AAC AAC GTA GAA CCG AGC ATC AAT 1358 Gly Asn Trp Val Ser Ser Val Ser Asn Asn Val Glu Pro Ser Ile Asn 20 25 30 CCG GCC AAT CGA CAT GAC ATC GTC GGA TAT GTT CAA CGC TCG ACG TTA 1406 Pro Ala Asn Arg His Asp Ile Val Gly Tyr Val Gln Arg Ser Thr Leu 35 40 45 GAG GAT GTC AAC GAG GCG GTA ACC GCA GCG AAC GAG GCG CAA ACA TCA 1454 Glu Asp Val Asn Glu Ala Val Thr Ala Ala Asn Glu Ala Gln Thr Ser 50 55 60 TGG TGG AAA CGG TCC GGT GTC GAG AGA GGA GAG TAT TTG TAC AAA GCG 1502 Trp Trp Lys Arg Ser Gly Val Glu Arg Gly Glu Tyr Leu Tyr Lys Ala 65 70 75 GCT CAC ATT TTA GAA CAA TGT CTC CAG GAC ATT GCC GAA ACA ATG ACA 1550 Ala His Ile Leu Glu Gln Cys Leu Gln Asp Ile Ala Glu Thr Met Thr 80 85 90 95 AGG GAA ATG GGG AAA ACG CTT GCG GAA GCG AAA GCT GAG ACG ATG AGA 1598 Arg Glu Met Gly Lys Thr Leu Ala Glu Ala Lys Ala Glu Thr Met Arg 100 105 110 GGC GTG CAT ATA TTG CGT TAC TAT GCG GGG GAA GGA GCA CGA AAA ATC 1646 Gly Val His Ile Leu Arg Tyr Tyr Ala Gly Glu Gly Ala Arg Lys Ile 115 120 125 GGT GAT GTG ATC CCA TCA AGC GAC AGC GAG GGG CTC CTG TTT ACG ACC 1694 Gly Asp Val Ile Pro Ser Ser Asp Ser Glu Gly Leu Leu Phe Thr Thr 130 135 140 CGT GTT CCG CTC GGA GTT GTT GGG GTC ATT TCG CCG TGG AAT TTC CCT 1742 Arg Val Pro Leu Gly Val Val Gly Val Ile Ser Pro Trp Asn Phe Pro 145 150 155 GTG GCA ATT CCG ATC TGG AAA ATG GCG CCG GCG CTT GTG TAT GGG AAT 1790 Val Ala Ile Pro Ile Trp Lys Met Ala Pro Ala Leu Val Tyr Gly Asn 160 165 170 175 ACC GTC GTG CTC AAA CCG GCC AGC GAA ACG GCG GTG ACG GCG GCG AAA 1838 Thr Val Val Leu Lys Pro Ala Ser Glu Thr Ala Val Thr Ala Ala Lys 180 185 190 GTG ATC GAA TGC TTC CAT GAG GCA GGT TTC CCA AAA GGG GTC GTT AAT 1886 Val Ile Glu Cys Phe His Glu Ala Gly Phe Pro Lys Gly Val Val Asn 195 200 205 ATG GTG TGC GGA TCC GGC TCG GTC GTT GGC CAA GGG ATT GCG AAC CAC 1934 Met Val Cys Gly Ser Gly Ser Val Val Gly Gln Gly Ile Ala Asn His 210 215 220 CCG GAT ATT GAT GGC GTC ACC TTT ACC GGC TCG AAC ACG GTT GGA AAG 1982 Pro Asp Ile Asp Gly Val Thr Phe Thr Gly Ser Asn Thr Val Gly Lys 225 230 235 CAA GTG GGG AGA GCG GCG TTT GAA CGT GGG GCC AAA TAT CAG CTC GAG 2030 Gln Val Gly Arg Ala Ala Phe Glu Arg Gly Ala Lys Tyr Gln Leu Glu 240 245 250 255 ATG GGC GGA AAG AAC CCG GTC ATT GTG GCC AAA GAT GCT GAT TTG GAT 2078 Met Gly Gly Lys Asn Pro Val Ile Val Ala Lys Asp Ala Asp Leu Asp 260 265 270 CTG GCG GTC GAA GGA ACG ATC AGC GGC GGT TTG CGT TCG ACG GGG CAA 2126 Leu Ala Val Glu Gly Thr Ile Ser Gly Gly Leu Arg Ser Thr Gly Gln 275 280 285 AAA TGT ACA GCG ACG AGC CGC GTC TTT ATT GAA CGG GAA GTG TAT GAA 2174 Lys Cys Thr Ala Thr Ser Arg Val Phe Ile Glu Arg Glu Val Tyr Glu 290 295 300 CCG TTT AAA GCA AAA CTT CTC GAA CGG GTG AAG CAG CTG AAA ATT GGA 2222 Pro Phe Lys Ala Lys Leu Leu Glu Arg Val Lys Gln Leu Lys Ile Gly 305 310 315 AAC GGA CTG GAC GCT GAA ACA TGG ATG GGG CCG TGC GCG AGC GAA TCG 2270 Asn Gly Leu Asp Ala Glu Thr Trp Met Gly Pro Cys Ala Ser Glu Ser 320 325 330 335 CAG TTC CAT ACG GTT TTG TCC TAT ATT GAG AAA GGA AAG TCC GAA GGA 2318 Gln Phe His Thr Val Leu Ser Tyr Ile Glu Lys Gly Lys Ser Glu Gly 340 345 350 GCC AAG CTT ATT TAC GGT GGA AAC CGA TGC CTC GAA GGA GAA CTG GCC 2366 Ala Lys Leu Ile Tyr Gly Gly Asn Arg Cys Leu Glu Gly Glu Leu Ala 355 360 365 AAC GGC TTT TTT GTC GAG CCA ACG ATT TTT GAA GAT GTG GAT CTT CAG 2414 Asn Gly Phe Phe Val Glu Pro Thr Ile Phe Glu Asp Val Asp Leu Gln 370 375 380 ATG ACG ATT GCC CGC GAA GAA ATC TTC GGC CCT GTG CTG GCG TTG ATT 2462 Met Thr Ile Ala Arg Glu Glu Ile Phe Gly Pro Val Leu Ala Leu Ile 385 390 395 CAA GTC GAC AGT ATT GAA GAG GCC ATT AAA CTG GCG AAT GAT ACA GAG 2510 Gln Val Asp Ser Ile Glu Glu Ala Ile Lys Leu Ala Asn Asp Thr Glu 400 405 410 415 TAC GGG TTG AGT GCC TCG ATT TAC ACA AAG AAT ATT GGG AAT GCT TTG 2558 Tyr Gly Leu Ser Ala Ser Ile Tyr Thr Lys Asn Ile Gly Asn Ala Leu 420 425 430 GAA TTC ATC AAA GAC ATT GAG GCA GGG TTG ATC AAA GTG AAC GCA GAA 2606 Glu Phe Ile Lys Asp Ile Glu Ala Gly Leu Ile Lys Val Asn Ala Glu 435 440 445 ACG GCA GGA GTC GAG TTT CAA GCG CCG TTT GGC GGA ATG AAG CAA TCA 2654 Thr Ala Gly Val Glu Phe Gln Ala Pro Phe Gly Gly Met Lys Gln Ser 450 455 460 AGC TCC CAT TCA CGG GAA CAA GGG CAG GCA GCT ATC GAG TTT TTC ACA 2702 Ser Ser His Ser Arg Glu Gln Gly Gln Ala Ala Ile Glu Phe Phe Thr 465 470 475 TCG ATC AAA ACA GTA TTT GTA AAA GCT TAATTGCGCA GAAAAAATAC 2749 Ser Ile Lys Thr Val Phe Val Lys Ala 480 485 CTCGATGATG ATTTTCATGC GCTTTGGACG ATAACAATAG GTGTCCCATT TCCTTGGGGC 2809 ACCTTCTTGT CAAAAAGTTT AGAGACGGCC ACAACAGAAA GGGGGAGAGC AGGTTGGCAG 2869 AACATTTATG GCAAAAGCGG GAACAACTAG TTCATCTTCT CAAGGAGATG GGAAATGTAT 2929 TGGTTGCTTT TTCCGGCGGG GTAGATAGCA CATTTTTATT AGCAAT 2975
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアルデヒド脱水素酵素構造遺伝子およ
び周辺領域の制限酵素地図である。さらに本発明で用い
た組換えプラスミドおよび発現ベクターに挿入されてい
る断片の存在位置も示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:19) (C12N 9/02 C12R 1:07) (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12N 1/21 C12R 1:07) (C12N 15/53 C12R 1:19) (C12N 15/53 C12R 1:07) (72)発明者 乾 昌弘 兵庫県神戸市垂水区多聞台3丁目18番 C −22−203 (72)発明者 竹内 敏雄 大阪府大阪市東住吉区東田辺3丁目6番5 号

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配列表の配列番号1の1位のMetから4
    88位のAlaまでのアミノ酸配列を含むアルデヒド脱
    水素酵素。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のアルデヒド脱水素酵素を
    コードするDNA配列。
  3. 【請求項3】配列表の配列番号1の1266位のAから
    2729位のTまででなる塩基配列を有する、請求項2
    に記載のDNA配列。
  4. 【請求項4】請求項3に記載のDNA配列を有する発現
    ベクター。
  5. 【請求項5】前記発現ベクターが、pUALD27、pUALD31、
    およびpTBALD27からなる群から選択される、請求項4に
    記載の発現ベクター。
  6. 【請求項6】請求項4に記載の発現ベクターを宿主に導
    入して得られる形質転換体。
  7. 【請求項7】前記宿主が大腸菌またはBacillus属菌であ
    る、請求項6に記載の形質換換体。
  8. 【請求項8】請求項6に記載の形質転換体を培養する工
    程、および生産されたアルデヒド脱水素酵素を培養培地
    から回収する工程を包含する、アルデヒド脱水素酵素の
    製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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WO2002101062A3 (en) * 2001-06-13 2003-09-04 Degussa Process for the preparation of d-pantothenic acid and/or salts thereof

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US4863812A (en) * 1986-05-29 1989-09-05 Asahi Kogaku Kogyo K.K. Battery receptacle
WO2002101062A3 (en) * 2001-06-13 2003-09-04 Degussa Process for the preparation of d-pantothenic acid and/or salts thereof

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