JPH06113537A - 制御極付半導体素子を整流回路に用いた電力変換装置 - Google Patents

制御極付半導体素子を整流回路に用いた電力変換装置

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JPH06113537A
JPH06113537A JP26112992A JP26112992A JPH06113537A JP H06113537 A JPH06113537 A JP H06113537A JP 26112992 A JP26112992 A JP 26112992A JP 26112992 A JP26112992 A JP 26112992A JP H06113537 A JPH06113537 A JP H06113537A
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直樹 村上
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肇 並木
Kazuhiko Sakakibara
一彦 榊原
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 制御極付半導体素子を整流回路に用いて低損
失化を図った電力変換装置において、フライホイール用
制御極付半導体素子のオンすべき全期間にわたりオンで
きるようにして、低損失化の効果が十分発揮できるよう
にする。 【構成】 トランス3の1次巻線側のスイッチング素子
2をオン・オフし、その時の2次巻線電圧で整流用制御
極付半導体素子4およびフライホイール用制御極付半導
体素子5を交互にオン・オフさせて電力変換を行う。こ
こで、フライホイール用制御極付半導体素子5に並列に
コンデンサ11を付加し、その容量値を所定の値に設定
する。これにより、フライバック電圧の発生期間を延ば
し、かつ、フライバック電圧をフライホイール用制御極
付半導体素子5の閾値電圧より高くして、フライホイー
ル用制御極付半導体素子5をオンすべき全期間にわたっ
てオンにし、そのオン電圧を低く押さえて、低損失な整
流回路を実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は整流手段としてFETの
ような制御極付半導体素子を用いて、整流回路の低損失
化を図るようにした電力変換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】制御極付半導体素子を整流回路に使用し
た電力変換装置の従来例の回路構成を図3に、その動作
波形を図4に示す。
【0003】図3において、1は直流電源、2はFET
のようなスイッチング素子、3はトランス、4,5はF
ETのような制御極付半導体素子であって4は整流用制
御極付半導体素子、5はフライホイール用制御極付半導
体素子、6は平滑用チョークコイル、7は平滑用コンデ
ンサ、8は出力端子、9,10はそれぞれ制御極付半導
体素子4,5の寄生ダイオード、n1はトランス3の1
次巻線、n2はトランス3の2次巻線である。
【0004】トランス3の1次巻線n1には、直流電源
1とスイッチング素子2の直列回路が接続されている。
一方、トランス3の2次巻線n2の一側(黒丸印(・
印)側)には、平滑用チョークコイル6と平滑用コンデ
ンサ7の直列回路にフライホイール用制御極付半導体素
子5を並列に接続した回路におけるフライホイール用制
御極付半導体素子5の一端が直接接続され、2次巻線n
2の他側には、前記回路におけるフライホイール用制御
極付半導体素子5の他端が整流用制御極付半導体素子4
を介して接続されている。ここで、整流用制御極付半導
体素子4の制御極は、2次巻線n2の一側に、フライホ
イール用制御極付半導体素子5の制御極は2次巻線n2
の他側に、それぞれ接続されている。負荷接続用の出力
端子8は、平滑用コンデンサ8の両端に接続されてい
る。
【0005】図3及び図4において、a,b,cはそれ
ぞれ制御極付半導体素子4の制御極電圧(FETの場
合、ゲート・ドレイン間電圧)、出力端子電流(FET
の場合、ソースからドレインへ流れる電流)、出力端子
電圧(FETの場合、ソース・ドレイン間電圧)であ
り、d,e,fはそれぞれフライホイール用制御極付半
導体素子5の制御極電圧(FETの場合、ゲート・ドレ
イン間電圧)、出力端子電流(FETの場合、ソースか
らドレインへ流れる電流)、出力端子電圧(FETの場
合、ソース・ドレイン間電圧)である。
【0006】図3の従来例の回路動作を図4を用いて説
明すると、次のとおりである。図4中に示す時刻t0
スイッチング素子2の制御極に正の電圧が印加される
と、スイッチング素子2がオンしてトランス3の1次巻
線n1に直流電源1の電圧が印加され、2次巻線n2に黒
丸印(・印)側が正の極性の電圧が生じる。これにより
トランス3の励磁インダクタンス(図示せず)が励磁さ
れるとともに、制御極電圧aが正の極性となって整流用
制御付半導体素子4がオンし(図4中のa,c参照)、
電流は出力端子8の下側端子から整流用制御極付半導体
素子4、2次巻線n2、チョークコイル6、出力端子8
の上側端子を通って負荷(図示せず)に流れる(図4中
のb参照)。
【0007】時刻t1でスイッチング素子2の制御極の
電圧を零にすると、スイッチング素子2がオフする。こ
こで、トランス3の励磁インダクタンスに蓄えられたエ
ネルギーにより、トランス3の励磁インダクタンスとス
イッチング素子2の出力容量(FETの場合、ドレイン
・ソース間容量とドレイン・ゲート間容量の和)、整流
用制御極付半導体素子4の出力容量(FETの場合、ド
レイン・ソース間容量とドレイン・ゲート間容量の
和)、フライホイール用制御極付半導体素子5の入力容
量(FETの場合、ゲート・ソース間容量とドレイン・
ゲート間容量の和)との間で共振が生じる。これにより
トランス3の1次巻線n1、2次巻線n2の電圧が反転
し、黒丸印(・印)側が負の極性の正弦波状電圧(以
後、フライバック電圧とよぶ。)が生じる。この電圧で
制御極電圧aが負の極性となって整流用制御極付半導体
素子4がオフし(図4中のa,c参照)、制御極電圧d
が正の極性となってフライホイール用制御付半導体素子
5がオンする(図4中のd,f参照)。チョークコイル
6の電流は、フライホイール用制御極付半導体素子5を
通り、出力端子8に接続される負荷を通って還流する
(図4中のe参照)。
【0008】時刻t2でトランス3のフライバック電圧
が零になるとフライホイール用制御極付半導体素子5が
オフし(図4中のd,f参照)、チョークコイル6の電
流はフライホイール用制御極付半導体素子5の寄生ダイ
オード10を通り、出力端子8に接続される負荷を通っ
て還流する(図4中のe参照)。
【0009】時刻t3でスイッチング素子2の制御極に
正の電圧が印加されるとスイッチング素子2がオンし、
トランスの2次巻線n2に再び黒丸印(・印)側が正の
極性の電圧が誘起して、制御極電圧aが正の極性となっ
て整流用制御極付半導体素子4がオンし、制御極電圧d
が負の極性となってフライホイール用制御極付半導体素
子5がオフし、以後、同様の動作を繰り返す。
【0010】さて、図3の回路では、整流用制御極付半
導体素子4にはオンすべき期間(t0〜t1)中、制御極
電圧aが印加されるが、フライホイール用制御極付半導
体素子5の制御極電圧dは主トランス3のフライバック
電圧を用いているため、オンすべき期間(t1〜t3)の
うちフライバック電圧の発生しているt1〜t2の期間し
か制御極に駆動電圧が印加されない(図4中のd参
照)。従ってt2〜t3の期間にフライホイール用制御極
付半導体素子5はオンせず、寄生ダイオード10がオン
して、この期間の出力端子電圧がフライホイール用制御
極付半導体素子5・オン時の出力端子間電圧(FETの
場合、ソース・ドレイン間電圧)よりも上昇する(図4
中のf参照)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、FETのよ
うな制御極付半導体素子を整流回路に用いるのは、オン
電圧を0.1〜0.2Vと低く抑えて低損失化を図るた
めであるが、上記従来例の電力変換装置の回路構成では
フライホイール用制御極付半導体素子5の制御極に駆動
電圧が印加されない期間があるため、このような整流回
路の低損失化の効果が十分に発揮できないという欠点が
あった。
【0012】本発明は以上の欠点を除去するためになさ
れたものであり、その目的は、フライホイール用制御極
付半導体素子のオンすべき全期間にわたって、該フライ
ホイール用制御極付半導体素子がオンするのに必要な制
御極電圧が得られるようにして、整流回路の低損失化の
効果が十分発揮できるようにした電力変換装置を提供す
ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、本発明においては、直流電源とスイッチン
グ素子の直列回路をトランスの1次巻線に接続し、チョ
ークコイルと負荷の直列回路に第1の制御極付半導体素
子を並列に接続した回路における該制御極付半導体素子
の両端のうち一端を前記トランスの2次巻線の一側に直
接接続し、その他端を第2の制御極付半導体素子を介し
て前記2次巻線の他側に接続して成り、前記スイッチン
グ素子を周期的にオン、オフしたときに生じる前記トラ
ンスの2次巻線出力電圧を、前記第1の制御極付半導体
素子のオン時には第2の制御極付半導体素子がオフ、前
者がオフの時には後者がオンの如く、交互に動作させる
ことにより、整流、平滑して負荷に電力を供給するよう
にした電力変換装置において、前記第2の制御極付半導
体素子と並列にコンデンサを接続し、前記スイッチング
素子がオフの時に該スイッチング素子が次にオンする直
前まで前記トランスの2次巻線に生じるフライバック電
圧が前記第1の制御極付半導体素子の制御極の閾値以上
になるように前記コンデンサの静電容量値を設定した構
成とするか、もしくは、上記構成において、第2の制御
極付半導体装置と並列にコンデンサを接続する代わり
に、スイッチング素子がオフの時に該スイッチング素子
が次にオンする直前までトランスの2次巻線に生じるフ
ライバック電圧が第1の制御極付半導体素子の制御極の
閾値以上になるように前記トランスの励磁インダクタン
ス値を設定した構成としている。
【0014】
【作用】本発明の制御極付半導体素子を整流回路に用い
た電力変換装置においては、フライホイール用制御極付
半導体素子に並列に所定の容量のコンデンサを付加する
か、トランスの励磁インダクタンスを調整して、トラン
スのフライバック電圧発生期間をスイッチング素子のオ
フ期間の全期間に延ばし、かつ、フライバック電圧をフ
ライホイール用制御極付半導体素子の閾値電圧より高く
することにより、フライホイール用制御極付半導体素子
がオンすべき全期間にわたってオンさせて、そのオン電
圧を低く押さえ、低損失な整流回路を実現している。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図面に基づいて
詳細に説明する。
【0016】図1は本発明の一実施例の構成を説明する
ための回路図であり、図2はその回路の動作を説明する
ための動作波形図である。図1において、1は直流電
源、2はスイッチング素子、3はトランス、4は整流用
制御極付半導体素子、5はフライホイール用制御極付半
導体素子、6は平滑用チョークコイル、7は平滑用コン
デンサ、8は出力端子、9,10はそれぞれ制御極付半
導体素子4、5の寄生ダイオード、11はコンデンサ、
1はトランス3の1次巻線、n2はトランス3の2次巻
線である。
【0017】上記各部材の接続構成は、次のとおりであ
る。トランス3の1次巻線n1には、直流電源1とスイ
ッチング素子2の直列回路が接続される。一方、トラン
ス3の2次巻線n2の一側(黒丸(・)印側)には平滑
用チョークコイル6と平滑用コンデンサ7の直列回路に
フライホイール用制御極付半導体素子5を並列に接続し
た回路におけるフライホイール用制御極付半導体素子5
の一端が直接接続され、2次巻線n2の他側には、前記
回路におけるフライホイール用の制御極付半導体素子5
の他端が整流用制御極付半導体素子4を介して接続され
ている。ここで、整流用制御極付半導体素子4の制御極
は、2次巻線n2の一側に、フライホイール用制御極付
半導体素子5の制御極は2次巻線n2の他側に、それぞ
れ接続されている。負荷接続用の出力端子8は、平滑用
コンデンサ8の両端に接続されている。さらに、本実施
例では、整流用制御極付半導体素子4に並列にコンデン
サ11を接続し、スイッチング素子2がオフの時にトラ
ンス3の2次巻線n2に生じるフライバック電圧が、ス
イッチング素子2が次にオンする直前まで、フライバッ
ク用制御極付半導体素子5の制御極の閾値以上になるよ
うにコンデンサ11の静電容量値を設定する。
【0018】図1及び図2において、a,b,cはそれ
ぞれ整流用制御極付半導体素子4の制御極電圧(FET
の場合、ゲート・ドレイン間電圧)、出力端子電流(F
ETの場合、ソースからドレインへ流れる電流)、出力
端子電圧(FETの場合ソース・ドレイン間電圧)であ
り、d,e,fはそれぞれフライホイール用制御極付半
導体素子5の制御極電圧(FETの場合、ゲート・ドレ
イン間電圧)、出力端子電流(FETの場合、ソースか
らドレインへ流れる電流)、出力端子電圧(FETの場
合、ソース・ドレイン間電圧)である。なお、図2中の
時刻t0,t1,t3は、比較を容易にするため、従来例
の動作波形を示した図4中のt0,t1,t3に対応させ
てある。
【0019】以下、上記のように構成した実施例の動作
および作用を説明する。
【0020】まず、図1及び図2により上記実施例の回
路動作を説明する。図2中の時刻t0でスイッチング素
子2の制御極に正の電圧が印加されるとスイッチング素
子2がオンし、トランス3の1次巻線n1に直流電源1
の電圧が印加され、2次巻線n2に黒丸印(・印)側が
正の極性の電圧が生じる。これによりトランス3の励磁
インダクタンス(図示せず)が励磁されるとともに、制
御極電圧aが正の極性となって整流用制御極付半導体素
子4がオンし(図2中のa,c参照)、電流は出力端子
8の下側端子から該整流用制御極付半導体素子4、2次
巻線n2、チョークコイル6、出力端子8の上側端子を
通って負荷(図示せず)に流れる(図2中のb参照)。
【0021】時刻t1でスイッチング素子2の制御極の
電圧を零にするとスイッチング素子2がオフし、トラン
ス3の励磁インダクタンスに蓄えられたエネルギーによ
りトランス3の励磁インダクタンスとスイッチング素子
2の出力容量(FETの場合、ドレイン・ソース間容量
とドレイン・ゲート間容量の和)、整流用制御極付半導
体素子4の出力容量(FETの場合、ドレイン・ソース
間容量とドレイン・ゲート間容量の和)、フライホイー
ル用制御極付半導体素子5の入力容量(FETの場合、
ゲート・ソース間容量とドレイン・ゲート間容量の和)
及びコンデンサ11との間で共振が生じる。これにより
トランス3の1次巻線n1、2次巻線n2の電圧が反転
し、黒丸印(・印)側が負の極性の正弦波状のフライバ
ック電圧が生じる。この電圧で制御極電圧aが負の極性
となって整流用制御極付半導体素子4がオフし(図2中
のa,c参照)、制御極電圧dが正の極性となってフラ
イホイール用制御極付半導体素子5がオンし(図2中の
d,f参照)、チョークコイル6の電流はフライホイー
ル用制御極付半導体素子5を通り、出力端子8に接続さ
れる図略の負荷を通って還流する(図2中のe参照)。
このようにコンデンサ11を付加すると、トランス3の
フライバック電圧の共振周期が長くなる。そこで、フラ
イバック電圧の発生期間(共振周期の約1/2の期間に
相当)が時刻t1から次にスイッチング素子2がオンす
る時刻t3までの期間になるように、かつ、フライバッ
ク電圧の絶対値がフライホイール用制御極付半導体素子
5の制御極の閾値電圧より高くなるようにコンデンサ1
1の静電容量を選ぶと、時刻t1から時刻t3までフライ
ホイール用制御極付半導体素子5がオンし続け、そのオ
ン電圧は低く維持される(図2中のf参照)。
【0022】時刻t3でスイッチング素子2がオンする
と、トランス3の2次巻線n2に再び黒丸印(・印)側
が正極性の電圧が誘起して、制御極電圧aが正の極性と
なって整流用制御極付半導体素子4がオンし、制御極電
圧dが負の極性となってフライホイール用制御極付半導
体素子5がオフし、以後、同様の動作を繰り返す。
【0023】なお、上記実施例におけるコンデンサ11
をフライホイール用制御極付半導体素子5の制御極と出
力端子間に接続しても上記と同様の効果が得られる。
【0024】トランス3の巻線に並列にコンデンサを接
続してもフライバック電圧発生期間を延ばすことができ
るが、スイッチング素子2のスイッチング時にコンデン
サの充放電損が発生する。これに対しコンデンサ11を
整流用制御極付半導体素子4に並列接続すると、コンデ
ンサ11の充放電はフライバック電圧の共振により行わ
れるので損失が発生しない利点がある。
【0025】また、コンデンサ11を付加するかわり
に、トランス3のフライバック電圧発生期間が時刻t1
から次にスイッチング素子2がオンする時刻t3までの
期間になるようにトランス3の励磁インダクタンスを選
定しても同様の効果が得られる。
【0026】コンデンサ11あるいはトランス3の励磁
インダクタンスは、以下に示す式を用いて設定できる。
直流電源1の電圧をE1、スイッチング素子2のオン時
間をT1、スイッチングの繰り返し周期をT、トランス
3の1次巻線数をN1、2次巻線数をN2、1次巻線n1
から見た励磁インダクタンスをLm、スイッチング素子
2の出力容量値(FETの場合、ドレイン・ソース間容
量とドレイン・ゲート間容量の和)をC2、整流用制御
極付半導体素子4の出力容量値(FETの場合、ドレイ
ン・ソース間容量とドレイン・ゲート間容量の和)をC
3、フライホイール用制御極付半導体素子5の入力容量
値(FETの場合、ゲート・ソース間容量とドレイン・
ゲート間容量の和)をC4、コンデンサ11の容量値を
11とすると、トランス3の2次巻線n2に誘起するフ
ライバック電圧瞬時値の絶対値υ(t)は次の式(1)
で与えられる。
【0027】
【数1】
【0028】ここで、
【0029】
【数2】
【0030】tは図2の時刻t0からの時間を表す。
【0031】図2の時刻t3におけるフライバック電圧
の絶対値がフライホイール用制御極付半導体素子5の制
御極閾値電圧Vthより高くなるには、 υ(T)≧Vth (2) を満足する必要がある。(2)式に(1)式を代入する
【0032】
【数3】
【0033】となる。(3)式を満足するようにコンデ
ンサ11の容量値C11またはトランス3の励磁インダク
タンスLmを選定する。時刻t3におけるフライバック
電圧の絶対値がフライホイール用制御極付半導体素子5
の制御極閾値電圧Vthより高くなり過ぎると、スイッ
チング素子2の出力容量、整流用制御極付半導体素子4
の入力容量、フライホイール用制御極付半導体素子5の
出力容量、等の充放電損が大きくなるので、(3)式の
左辺の値がフライホイール用制御極付半導体素子5の制
御極閾値電圧Vth付近になるようにコンデンサ11の
容量値C11またはトランス3の励磁インダクタンスLm
を設定するのが良い。
【0034】例えば、E1=48 V,T1=1.14
μs,T=2.5 μs,N1/N2=4,Lm=100
μH,C2=170 pF,C3=1.2 nF,C4
=6.9 nF,Vth=3 V,とすると、コンデン
サ11の容量値C11は23.5nFとなる。
【0035】ここで、本実施例の効果を具体例により従
来例との比較で示すと、次のとおりである。例えば、入
力電圧48V、出力5V10A、変換周波数400kH
zで、図1の本実施例の電力変換装置を動作させたと
き、図3の従来例によるコンデンサ11がない場合の装
置全体の電力損は5.5W、電力変換率は89.4%で
あったが、コンデンサ11として25nFの静電容量値
のコンデンサを付加することにより電力損は4.9Wと
10%減少し、電力変換効率は91.5%と2%上昇す
る。また、トランスのフライバック電圧発生期間をスイ
ッチング素子オフ期間の全期間に延ばすことにより、フ
ライバック電圧のピーク値が低くなる。例えば、本実施
例による上記の電力変換装置では、図3の従来例による
コンデンサ11がない場合にフライバック電圧のピーク
値がトランス2次側で24Vであるが、コンデンサ11
として25nFの静電容量値のコンデンサを付加するこ
とによりピーク値は14Vと40%減少する。このた
め、コンデンサ11がない図3の従来例の場合は制御極
付半導体素子として40V程度の耐圧が必要であるが、
本実施例ではコンデンサ11を付加することにより耐圧
は20V程度でよくなる。これにより、低耐圧でオン電
圧が小さい制御極付半導体素子を用いることができるの
で、整流回路のより一層の低損失化ができる。
【0036】以上説明したように、コンデンサ11の容
量値またはトランス3の励磁インダクタンスを選定する
ことにより、制御極付半導体素子4,5のオン電圧は、
図2中のc、fに示すようにオン期間全域で低い値に押
えられ、低損失な整流回路が実現される。
【0037】なお、本実施例では制御極付半導体素子の
制御極をトランスの2次巻線で直接駆動する整流回路で
説明しているが、トランスに別巻線を設けてそれにより
制御極を駆動する整流回路でも同様の効果が得られる。
また、トランスのフライバック電圧を直流電源1、平滑
用コンデンサ8、別に設けた直流電源、等でクランプし
て、フライバック電圧のピーク値を押さえるようにした
電力変換回路でも同様の効果が得られる。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、電
力変換装置において、フライホイール用制御極付半導体
素子に並列にコンデンサを付加するか、トランスの励磁
インダクタンスを調整して、トランスのフライバック電
圧発生期間をスイッチング素子のオフ期間の全期間に延
ばし、かつ、フライバック電圧の絶対値がフライホイー
ル用制御極付半導体素子制御極の閾値電圧より高くする
ようにしたので、フライホイール用制御極付半導体素子
がオンすべき全期間にわたって該フライホイール用制御
極付半導体素子の制御極に電圧を印加できる。これによ
りフライホイール用制御極付半導体素子のオン期間の全
域にわたってオン電圧を低く押さえることができ、低損
失な整流回路が構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す回路図である。
【図2】図1に示す実施例の回路の動作波形を示す波形
図である。
【図3】整流手段として制御極付半導体素子を用いるよ
うにした電力変換回路の従来例を示す回路図である。
【図4】図3に示す従来例の回路の動作波形を示す波形
図である。
【符号の説明】
1…直流電源 2…スイッチング素子 3…トランス 4…整流用制御極付半導体素子 5…フライホイール用制御極付半導体素子 6…平滑用チョークコイル 7…平滑コンデンサ 8…出力端子 9,10…制御極付半導体素子の寄生ダイオード 11…コンデンサ a…整流用制御極付半導体素子4の制御極電圧 b…整流用制御極付半導体素子4の出力端子電流 c…整流用制御極付半導体素子4の出力端子電圧 d…フライホイール用制御極付半導体素子5の制御極電
圧 e…フライホイール用制御極付半導体素子5の出力端子
電流 f…フライホイール用制御極付半導体素子5の出力端子
電圧

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源とスイッチング素子の直列回路
    をトランスの1次巻線に接続し、チョークコイルと負荷
    の直列回路に第1の制御極付半導体素子を並列に接続し
    た回路における該制御極付半導体素子の両端のうち一端
    を前記トランスの2次巻線の一側に直接接続し、その他
    端を第2の制御極付半導体素子を介して前記2次巻線の
    他側に接続して成り、前記スイッチング素子を周期的に
    オン、オフしたときに生じる前記トランスの2次巻線出
    力電圧を、前記第1の制御極付半導体素子のオン時には
    第2の制御極付半導体素子がオフ、前者がオフの時には
    後者がオンの如く、交互に動作させることにより、整
    流、平滑して負荷に電力を供給するようにした電力変換
    装置において、 前記第2の制御極付半導体素子と並列にコンデンサを接
    続し、前記スイッチング素子がオフの時に該スイッチン
    グ素子が次にオンする直前まで前記トランスの2次巻線
    に生じるフライバック電圧が前記第1の制御極付半導体
    素子の制御極の閾値以上になるように前記コンデンサの
    静電容量値を設定したことを特徴とする制御極付半導体
    素子を整流回路に用いた電力変換装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の制御極付半導体素子を
    整流回路に用いた電力変換装置において、第2の制御極
    付半導体装置と並列にコンデンサを接続する代わりに、 スイッチング素子がオフの時に該スイッチング素子が次
    にオンする直前までトランスの2次巻線に生じるフライ
    バック電圧が第1の制御極付半導体素子の制御極の閾値
    以上になるように前記トランスの励磁インダクタンス値
    を設定したことを特徴とする制御極付半導体素子を整流
    回路に用いた電力変換装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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