JPH06113240A - 背面投射型プロジェクションテレビ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】スクリーンに損傷を与えずにスクリーンを上下
に移動できる構造とし、観視者にとって最も明るく見え
る位置を上下に移動できる背面投射型プロジェクション
テレビを提供することにある。 【構成】スクリーン１を構成するフレンチキュラーレン
ズシートとフレネルレンズシートを一体に組み合わせ、
これをキャビネット６内で上下に移動し、フレネルレン
ズシート光軸と投射レンズ光軸をずらすことにより、最
も明るく見える位置を上下に移動する。 【効果】本発明によればスクリーンに損傷を与えること
なく、最も明るく見える位置を上下に移動できるプロジ
ェクションテレビを提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はブラウン管等に表示され
た映像を投射レンズによってスクリーンに拡大投射する
背面投射型プロジェクションテレビに関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来は特開昭６１−１５９８７４に述べ
られているように、スクリーンを構成するレンチキュラ
ーレンズシートとフレネルレンズシートのうち、フレネ
ルレンズシートだけを上下に移動して最大輝度位置を上
下に移動させていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】一般に、レンチキュラ
ーレンズシートとフレネルレンズシートは互いに密着す
るように取付けられているので、従来技術の項で述べた
ように、フレネルシートだけを移動すると２枚のシート
がこすれて傷がつき、光学性能に重大な支障をきたす恐
れがあった。本発明の目的はスクリーンに傷を付けるこ
となく、最大輝度位置を上下に移動できるプロジェクシ
ョンテレビを提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】従来技術では２枚のシー
トのうちフレネルシートだけを移動するために、２枚の
シートがこすれて傷がつくことがあった。本発明ではこ
の問題を解決するために２枚のシートを一体に移動させ
る構造とした。

【０００５】

【作用】このような構造にするとレンチキュラーレンズ
シートとフレネルレンズシートが互いにこすれないの
で、２枚のシートの傷つきを防止し、かつ最大輝度位置
を上下に移動することができる。

【０００６】

【実施例】以下本発明の一実施例を図を用いて説明す
る。図１は本発明の一実施例における全体の構成を示す
プロジェクションテレビの斜視図である。スクリーン１
の左右端には可動レール２ａ、２ｂが固定されている。
可動レール２ａ、２ｂのキャビネット側には凸状のガイ
ド４が一体に固定されている。キャビネット６のスクリ
ーン開口部８（破線部）の左右両脇には凹状の固定レー
ル５が取付けられている。可動レール２ａ、２ｂのガイ
ド４をこの固定レール５に取付けることにより、スクリ
ーン１は上下方向に移動可能に取り付けられる。一方、
駆動モータ１２の回転力はウォームギア１１や平歯車１
０などからなる減速機構を介してピニオン７ａに伝えら
れ、さらに駆動シャフト９によってピニオン７ｂにつた
えられる。可動レール２ａ、２ｂのガイド４とは反対側
にはそれぞれラック３ａ、３ｂが取付けられており、そ
れぞれピニオン７ａ、ピニオン７ｂと噛み合っている。
これによって駆動モータ１２でスクリーン１を上下方向
に移動することができる。また減速機構にウォームギア
１１を用いているため、駆動モータ１２を停止してもス
クリーン１が自重で落下することはない。

【０００７】図２は背面投射型プロジェクションテレビ
の構成例を示す図である。ブラウン管１３などの映像表
示器に表示された映像は投射レンズ１４によって拡大さ
れ、スクリーン１上に結像し、観視者はこの像を見るこ
とができる。反射鏡１５は投射レンズ１４からの光線を
反射することによってキャビネット６の奥行きを薄くす
る効果がある。

【０００８】図３はレンチキュラーレンズシート１６と
フレネルレンズシート１７からなるスクリーン１の構成
を示す図である。

【０００９】図４はフレネルレンズシート１７の集光原
理を示す図で、フレネルレンズシート１７はその一方の
面に同心円状に鋸歯状の形状を有し、これにより光線１
８を屈折させて集光させる作用がある。すなわちフレネ
ルレンズシート１７には凸レンズと同様に光を屈折させ
て収束させる作用があるため、その光軸を２０をずらす
ことによって、出射光の方向を変えることが可能であ
る。

【００１０】この原理を図５により説明する。フレネル
レンズシート１７の光軸２０が投射レンズ１４の光軸２
１と一致するときはフレネルレンズシート１７からの出
射光は光軸上に収束する。すなわちプロジェクションテ
レビは正面から水平に見たときが最も明るく見える（図
５（ａ）矢印Ａ）。次にフレネルレンズシート１７の光
軸２０が投射レンズ１４の光軸２１よりも上にあるとき
は、レンズシート１７からの出射光は上方に屈折されて
収束するので、プロジェクションテレビは斜上方から見
下ろしたときが最も明るく見える。すなわち最大輝度位
置は上方に移動する（図５（ｂ）矢印Ｂ）。逆にフレネ
ルレンズシート１７の光軸２０が投射レンズ１４の光軸
２１よりも下にあるときは、フレネルレンズシート１７
からの出射光は下方に屈折されて収束するので、プロジ
ェクションテレビは斜下方から見上げたときが最も明る
く見える。すなわち最大輝度位置は下方に移動する（図
５（ｃ）矢印Ｃ）。

【００１１】すなわち前述した駆動機構によりスクリー
ン１を上下方向に移動させて、フレネルレンズシート１
７の光軸２０と投射レンズ１４の光軸２１を上下方向に
ずらすことにより、最大輝度位置を自由に変えることが
可能である。またレンチキュラーレンズシート１６とフ
レネルレンズシート１７は一体に動くので両シート間で
のこすれによる傷つきは発生しない。

【００１２】

【発明の効果】以上のように本発明によればスクリーン
に損傷を与えることなく最大輝度位置、すなわち、観視
者にとって最も明るく見える位置を上下に移動できるプ
ロジェクションテレビを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例のプロジェクションテレビの
主要部を示す斜視図である。

【図２】背面投射型プロジェクションテレビの構成を示
す断面図である。

【図３】レンチキュラーレンズシートとフレネルレンズ
シートからなるスクリーンの構成を示す斜視図である。

【図４】フレネルレンズシートの集光原理を示す図３の
ＤＤ断面図である。

【図５】フレネルレンズシートの位置の移動による最大
輝度位置の変化を示す図である。

【符号の説明】

１…スクリーン、 ２ａ、２ｂ…可動レール、 ３ａ、３ｂ…ラック、 ４…ガイド、 ５…固定レール、 ６…キャビネット、 ７ａ、７ｂ…ピニオン、 ８…スクリーン開口部、 ９…駆動シャフト、 １０…平歯車、 １１…ウォームギア、 １２…駆動モータ、 １３…ブラウン管、 １４…投射レンズ、 １５…反射鏡、 １６…レンチキュラーレンズシート、 １７…フレネルレンズシート、 １９…光線、 ２０…フレネルレンズ光軸、 ２１…投射レンズ光軸。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ブラウン管などの映像表示器と、この映像
   を拡大投射するための投射レンズと、拡大された映像を
   映すためのスクリーン、およびこれらを取付けるための
   キャビネットを備えた背面投射型プロジェクションテレ
   ビにおいて、スクリーンを投射光をマクロに集光するフ
   レネルレンズシートと、視野角を拡大するためのレンチ
   キュラーレンズシートからなる２枚構成とし、このスク
   リーンをキャビネット内で上下に移動可能な構造とする
   ことによって、フレネルレンズシートの光軸を上下に移
   動させて、観視者にとって最も明るく見える位置（以
   下、最大輝度位置と呼ぶ）を上下方向に移動可能にした
   ことを特徴とする背面投射型プロジェクションテレビ。