JPH06109757A - 半導体歪みセンサ - Google Patents

半導体歪みセンサ

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JPH06109757A
JPH06109757A JP25511392A JP25511392A JPH06109757A JP H06109757 A JPH06109757 A JP H06109757A JP 25511392 A JP25511392 A JP 25511392A JP 25511392 A JP25511392 A JP 25511392A JP H06109757 A JPH06109757 A JP H06109757A
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silicon
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Akira Tai
明 田井
Takeshi Fukada
毅 深田
Hirohito Shiotani
博仁 塩谷
Yoshi Yoshino
好 吉野
Yasunari Sugito
泰成 杉戸
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NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 温度変化や経時的な接合歪みの影響を受けに
くく加速度等に応じた歪みを正確に検出することができ
る半導体歪みセンサを提供することにある。 【構成】 台座上にシリコンチップ6の厚肉の第1支持
部8が接合されている。又、シリコンチップ6には第1
支持部8から延び、かつその根元部分の断面積を小さく
した厚肉の第2支持部9が形成されている。つまり、第
2支持部9の断面積に対する第2支持部9の根元部分の
断面積の比率が0.5以下となっている。さらに、シリ
コンチップ6には第2支持部9からピエゾ抵抗層が配置
された薄肉の可動部14,15,16が延びている。
又、シリコンチップ6の第2支持部9には、第1支持部
8と台座7との接合歪みのピエゾ抵抗層への伝播長を長
くするための溝11が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、加速度や振動等を検
出するための半導体歪みセンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車用の加速度センサとしてピエゾ抵
抗素子による半導体加速度センサが使用されている(例
えば、特開平2−231571号公報)。即ち、台座上
にシリコンチップが接合され、このシリコンチップの一
部に梁構造の可動部が形成され、厚さが40μm程度の
可動部にピエゾ抵抗層が形成されている。そして、この
センサはエアバックシステムに用いられ、エアバック用
加速度センサでは、5〜49G程度の比較的大きな加速
度を差分(ある時刻の加速度と所定時間経過後の加速度
との差分)として検知するものである。一方、近年では
自動車のアンチロックブレーキシステム(ABSシステ
ム)においても加速度センサを用いることが検討されて
いる。このABS用加速度センサでは、自動車の加減速
時に変化する小さな加速度(0〜1.5G)を差分では
なく直接(ある時刻での加速度を)感知する必要があ
り、加速度に対する出力は、リニア(直線的)であるこ
とが要求される。さらに、このセンサとしては、雰囲気
温度の変化や経時的にも出力特性が変化しないことが要
求される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ABS用加
速度センサとして使用すべく小さな加速度(0〜1.5
G)を感知するために一般的な半導体加速度センサを高
感度化しようとすると、シリコンチップの薄肉部(可動
部)の厚さを略15μm以下に薄くする必要がある。こ
の際、雰囲気温度の変化や経時によりシリコンチップと
台座との接合部分で接合歪みが発生し、その歪みがピエ
ゾ抵抗層に至りセンサの出力特性が変動して加速度を正
確に測定することができない。その対策として、シリコ
ンチップと温度膨張係数の近い台座を用いたり、陽極接
合等の応力歪みの出にくい接合方法を採用する等の方法
が採用されているが、不十分である。そのため、ABS
システム等に用いられる高感度な加速度センサとして
は、半導体式のものは実用化されておらず、機械式に加
速度を検出するセンサが用いられている。
【0004】この発明の目的は、温度変化や経時的な接
合歪みの影響を受けにくく加速度等に応じた歪みを正確
に検出することができる半導体歪みセンサを提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、台座上に接
合され、半導体基板の一部をなす厚肉の第1支持部と、
半導体基板の一部をなし、前記第1支持部から延び、か
つその根元部分の断面積を小さくした厚肉の第2支持部
と、半導体基板の一部をなし、前記第2支持部から延
び、かつ、ピエゾ抵抗層が配置された薄肉の可動部と、
前記第2支持部に形成され、半導体基板の第1支持部と
前記台座との接合歪みの前記ピエゾ抵抗層への伝播長を
長くするための溝とを備えた半導体歪みセンサをその要
旨とするものである。
【0006】ここで、前記第2支持部の断面積に対する
第2支持部の根元部分の断面積の比率を0.5以下にす
るのが望ましい。
【0007】
【作用】温度変化等により半導体基板の第1支持部と台
座との接合部に歪みが発生すると、その歪みは厚肉の第
1支持部から厚肉の第2支持部に伝播していき、さら
に、ピエゾ抵抗層が配置された薄肉の可動部に至る。し
かしながら、溝により歪みの伝播長が長くなっているた
め、接合歪みが減衰してその影響を受けにくい。
【0008】さらに、第2支持部の根元部分の断面積が
小さいので、歪みの伝播通路における断面積も狭くな
り、歪みが伝わりにくくなる。よって、温度変化等によ
り半導体基板の第1支持部と台座との接合部に歪みが発
生しても、その接合歪みが減衰しやすく可動部において
の影響を受けにくい。
【0009】
【実施例】以下、この発明を具体化した一実施例を図面
に従って説明する。図1には半導体加速度センサの全体
構成図を示し、図2には図1のA−A断面を示す。本セ
ンサは自動車のABSシステムに用いられるものであ
る。
【0010】ステム1と、その上面に接合されたシェル
(蓋材)2により、後記シリコンチップ6を収納するパ
ッケージ材が構成されている。ステム1はコバール等の
金属よりなり、シェル2は鉄等の金属よりなる。ステム
1はその中央部に凸部3が形成され、同凸部3には4本
のリード端子4が貫通状態でガラス溶着にて固定されて
いる。又、ステム1の外周部にはセンサ取り付け用穴5
が形成されている。
【0011】図3にはパッケージ内に配置されるシリコ
ンチップ6部分の斜視図を示し、図4にはシリコンチッ
プ6の平面を示し、図5には図4のB−B断面を示す。
ステム1の凸部3上には、パイレックスガラスよりなる
四角板状の台座7が接合され、台座7の上には四角板状
の半導体基板としてのシリコンチップ6が配置されてい
る。図4に示すように、シリコンチップ6はその裏面が
台座7と接合する四角枠状の第1支持部8を有し、同第
1支持部8はシリコンチップ6の4辺を用いて形成され
ている。シリコンチップ6における第1支持部8の内方
には上下に貫通する4つの溝12a,12b,12c,
12dが形成され、4つの薄肉の可動部14,15,1
6,17にて厚肉の四角形状の重り部10が連結された
構造となっている。さらに、シリコンチップ6の第1支
持部8の内方において、上下に貫通する溝11が溝12
a,12b,12c,12dを囲むように形成されてい
る。そして、同溝11にて厚肉のコ字状の第2支持部9
と厚肉の連結部13とが区画されている。
【0012】つまり、台座7と接合する厚肉の第1支持
部8に対し第2支持部9が延設され、第2支持部9から
薄肉の可動部14〜17が延設された構造となってい
る。又、溝11により第1支持部8と第2支持部9とは
連結部13にて連結された構造となっている。さらに、
第2支持部9と重り部10とは前述したように可動部1
4,15,16,17にて連結されている。この可動部
14,15,16,17の厚さは5μm程度となってお
り、2つずつのピエゾ抵抗層18a,18b,19a,
19b,20a,20b,21a,21bが形成されて
いる。又、図5に示すように台座7の上面中央部には凹
部22が形成され、加速度が加わり重り部10が変位し
たときに接触しないようになっている。
【0013】ここで、図6に示すように、第2支持部9
の幅L1と連結部13の幅L2との比率(L1/L2)
は、0.5以下となっている。又、図7にはシリコンチ
ップ6の表面でのアルミによる配線パターンを示す。本
実施例では、アース用の配線41と、電源電圧印加用の
配線42と、加速度に応じた電位差を取り出すための出
力用の配線43,44とが形成されている。又、これら
配線に対しもう1組の4つの配線が用意されている。つ
まり、アース用の配線45と、電源電圧印加用の配線4
6と、加速度に応じた電位差を取り出すための出力用の
配線47,48とが形成されている。電源電圧印加用の
配線42の途中にはシリコンチップ6の不純物拡散層4
9が介在され、その不純物拡散層49の上をシリコン酸
化膜を介してアース用の配線41が交差状態で配置され
ている。同様に、電源電圧印加用の配線46は不純物拡
散層50を介して電源電圧印加用の配線42と接続さ
れ、アース用の配線45は不純物拡散層51を介してア
ース用の配線41と接続され、さらに、出力用の配線4
7は不純物拡散層52を介して出力用の配線43と接続
されている。又、出力用の配線48と44とは抵抗調整
のための不純物拡散層53を介して接続されている。本
実施例では、配線41〜44を用いた結線がなされる。
【0014】そして、図8に示すように各ピエゾ抵抗層
18a,18b,19a,19b,20a,20b,2
1a,21bにてホイートストーンブリッジ回路が形成
されるように電気接続されている。ここで、端子35は
アース用端子であり、端子36は電源電圧印加用端子で
あり、端子37及び38は加速度に応じた電位差を取り
出すための出力端子である。この4つの端子35,3
6,37,38は、図1,2に示すように、ワイヤ23
にてリード端子4と接続されている。
【0015】又、図1,2に示すように、シェル2内に
おけるシリコンチップ6の配置位置より上方において2
枚の隔壁板24が上方ほど接近するように配設され、両
者の先端部がダンピング液用連通孔25となっている。
そして、隔壁板24の下側にはシリコーンオイル等のダ
ンピング液26が充填されている。又、隔壁板24には
それぞれ気体用連通孔27が形成されている。
【0016】次に、センサの製造方法を説明する。図9
〜図13にはセンサの製造工程を示す。まず、図9に示
すように、N- 型のシリコンウェハ28を用意し、その
表面の全面に厚さ4500Åのシリコン酸化膜29を形
成する。そして、シリコン酸化膜29の所定領域をエッ
チングにより除去し、シリコンウェハ28の所定領域に
+ 拡散層30を形成する。さらに、図10に示すよう
に、シリコンウェハ28の全面にCVDにより厚さ40
00Åのシリコン酸化膜31を形成する。そして、所定
領域Z1のシリコン酸化膜29,31をエッチング除去
する。
【0017】次に、図11に示すように、シリコンウェ
ハ28の上面の露出部に厚さ1000Åのシリコン酸化
膜32を形成する。さらに、シリコン酸化膜32上に所
定のパターンのマスクを配置し、その後、イオン注入に
よりシリコンウェハ28にピエゾ抵抗層としてのP+
散層33を形成する。このP+ 拡散層33はP+ 拡散層
30とつながっている。さらに、シリコン酸化膜32に
対しリンの拡散(900〜1000℃程度での熱拡散)
によってその表面にゲッタリング用のPSGを形成す
る。
【0018】引き続き、図12に示すように、シリコン
酸化膜32でのコンタクト部分を除去した後、アルミ3
4による配線を行う。さらに、図13に示すように、シ
リコンウェハ28の裏面を、所定の感度が得られる厚さ
(5μm程度)までエッチングする。又、シリコンウェ
ハ28の表面をエッチングして上下に貫通する溝11,
12a,12b,12c,12dを形成する。このと
き、図14に示すように、薄肉の可動部14〜17での
シリコン酸化膜32の厚さは1000Åとなり、その他
の厚肉の部分ではシリコン酸化膜29,31の厚さは4
500Å,4000Åにとなる。又、図14において、
可動部14〜17の薄肉部分とその他の厚肉部分の境界
部分において、図中、Dで示すように、薄いシリコン酸
化膜32が可動部よりも厚肉の方まで食い込んで形成さ
れている。
【0019】そして、パイレックスガラスよりなる台座
7の上にシリコンウェハ28を陽極接合する。その後、
シリコンウェハ28及び台座7をダイシングカットして
図3に示すような所定の大きさに裁断する。
【0020】次に、ステム1の凸部3上に台座7を接着
した後、ステム1上にシェル2を接合しダンピング液2
6を充填する。このようにして製造された半導体加速度
センサにおいては、図4に示すように、台座7と接合さ
れたシリコンチップ6の第1支持部8に対し第2支持部
9と重り部10と可動部14〜17とは溝11による連
結部13で連結されている。そして、第1支持部8での
接合歪みのピエゾ抵抗層への伝播通路R1 ,R2 ,R
3,R4 が形成され、溝11が無い場合に比べ通路長さ
が長くなっている。よって、第1支持部8(接合部)で
発生する接合歪み(応力)は、連結部13から第2支持
部9へと伝わるが、可動部14〜17へは伝わりにくく
なる。
【0021】図15,16には接合歪みの影響を調べた
実験結果を示す。これらの図は、横軸に雰囲気温度をと
り、縦軸に加速度が加わっていない状態でのブリッジ回
路の出力端子37,38間の出力電圧(オフセット電
圧)の変動量をとっている。図15は本実施例のセンサ
を示し、図16は溝11のないシリコンチップでの測定
結果である。その結果、図16に示す溝11がない場合
に対し、図15に示す本実施例のセンサは、出力電圧の
変動量を1/4程度(=W2 /W1 )に減少できた。
【0022】又、この半導体加速度センサを自動車のA
BSシステムに組み込んだ状態では、図8のブリッジ回
路での出力端子37,38間の電圧がABSシステム用
コントローラに取り込まれる。そして、ABSシステム
用コントローラはその電圧により車両に加わる加速度を
検知し、車両減速度を算出して路面のμ状態を判別し、
それに適した疑似車速を作成して車両速度に近似させ車
輪のスリップ率の最適化を図る。
【0023】このように本実施例の半導体加速度センサ
では、溝11を形成することにより第1支持部8と台座
7との接合歪みのピエゾ抵抗層への伝播長を長くした。
つまり、溝11を設けることにより図4での伝播通路R
1 ,R2 ,R3 ,R4 が形成され、溝11が無い場合に
比べ通路長さを長くとっている。よって、温度変化等に
よりシリコンチップ6の第1支持部8と台座7との接合
部に歪みが発生すると、その歪みは厚肉の第1支持部8
から厚肉の第2支持部9に伝播していき、さらに、ピエ
ゾ抵抗層が形成された薄肉の可動部14〜17に至る。
しかしながら、溝11により歪みの伝播長が長くなって
いるため、接合歪みが減衰してその影響を受けにくくな
る。その結果、高感度なABS用加速度センサとして使
用すべくシリコンチップ6の薄肉部(可動部)の厚さを
5μmに薄くすることができることとなる。
【0024】又、伝播通路R1 ,R2 ,R3 ,R4 が複
数箇所(図4では90°の屈曲部が3箇所)にわたり曲
げられている。その結果、接合歪みが伝播する際に、こ
の屈曲部において歪み力が分散して接合歪みが減衰され
やすいものとなる。つまり、図4においては最初の屈曲
部において90°曲げられることによりその入力側の歪
み力に対しその一部の歪み力が直交方向に伝播してい
き、2番目の屈曲部において90°曲げられることによ
りその入力側の歪み力に対しその一部の歪み力が直交方
向に伝播していくことになる。又、伝播通路R1 ,R2
,R3 ,R4 を曲げることにより、通路長を長くする
際に小さな面積部分に長い通路長を形成できる。
【0025】さらに、第2支持部9の根元部分である連
結部13の断面積を小さくしたので、第1支持部8と台
座7との接合歪みのピエゾ抵抗層への伝播通路面積を小
さくでき可動部14〜17に至る応力が小さくなる。つ
まり、図6に示すように第2支持部9の幅をL1とする
とともに連結部13の幅をL2とする場合において、図
17には、両者の比率(L1/L2)と1G出力の温度
ドリフト及び0G出力の温度ドリフトの測定結果を示
す。このときの温度サイクルは、図18に示すように、
+25℃(常温)から−40℃を経て+85℃にし、そ
れから+25℃に戻したものである。そして、サイクル
初期の+25℃でのセンサ出力と、サイクル後の+25
℃でのセンサ出力との差分を測定したものである。ここ
で、雰囲気温度として−40〜+85℃としたのは、自
動車用加速度センサの実際の使用雰囲気温度を考慮した
ものである。この図17から、(L2/L1)を0.5
以下にすることにより1G出力及び0G出力の温度ドリ
フトを共に±1%以下にでき、高精度な加速度センサが
実現できる。
【0026】このように、第2支持部9の根元部分であ
る連結部13の断面積を小さく、より詳しくは、第2支
持部9の幅L1と連結部13の幅L2との比率(L2/
L1)を0.5以下、即ち、第2支持部9の断面積と連
結部13の断面積との比率を0.5以下にしたので、歪
みの伝播通路における断面積も狭くなり、歪みが伝わり
にくくなる。よって、温度変化等によりシリコンチップ
6の第1支持部8と台座7との接合部に歪みが発生して
も、その接合歪みが減衰しやすく可動部14,15,1
6,17においての影響を受けにくい。その結果、温度
変化や経時的な接合歪みの影響をより受けにくく加速度
等に応じた歪みを正確に検出することができることとな
る。
【0027】ここで、可動部14〜17でのシリコンの
厚さと、その上の保護膜(シリコン酸化膜32)の厚さ
とについて説明する。感知部上の保護膜(シリコン酸化
膜32)の膜厚を薄くし、感知部のシリコンの厚みに対
する保護膜(シリコン酸化膜32)の厚みの比率を小さ
くする。このことにより、シリコンに対し異種材料であ
る保護膜(シリコン酸化膜32)からの影響(膨張係数
差及び内部応力)を少なくし、0G出力(零G出力)の
ズレを低減できるものである。つまり、図19に示すよ
うに、(保護膜の厚さ/シリコンの厚さ)を0.03以
下とすることにより、0G出力のズレ(バラツキを含め
たズレ)を±0.1%以内にすることができる。これ
は、ABS用のリニア出力タイプのセンサにおいて、0
G(零G)時の基準値がズレるのを回避する意味があ
る。
【0028】本実施例では、図14に示すように、シリ
コンの厚さ5μmに対して0.1μmのシリコン酸化膜
32を形成して、(保護膜の厚さ/シリコンの厚さ)を
0.02としている。
【0029】尚、可動部14〜17でのシリコン上の酸
化膜としては、前述したようにコンタクト穴形成前に外
部からの汚染をゲッタリングする目的で、リンを900
〜1000℃程度で熱拡散させ、酸化膜の表面をPSG
化させるようにしている。この場合には、酸化膜下のP
+ 拡散層33(ゲージ抵抗層)にリンが拡散しないよう
にする意味で保護膜(シリコン酸化膜32)の膜厚は5
00Å以上が必要である。
【0030】さらに、図14に示すように、薄肉の可動
部14〜17でのシリコン酸化膜32の厚さは1000
Åで、又、その他の厚肉の部分ではシリコン酸化膜2
9,31の厚さは4500Å,4000Åとした。よっ
て、可動部14〜17におけるシリコン酸化膜が450
0Å,4000Åと厚いとシリコン酸化膜形成時の冷却
の際に可動部14〜17が反ってしまうが、それが回避
できる。又、薄肉の可動部14〜17のみならずシリコ
ンチップ6の表面の全てに厚さ1000Åのシリコン酸
化膜32を形成すると、図7に示す不純物拡散層49〜
53を用いてアルミ配線を交差させる際に、図20に示
すように、2つの不純物拡散層54,55の上にシリコ
ン酸化膜56を介してアルミ層57が配置される構造と
なり、拡散層54,55の間のシリコン層において電荷
が溜まったコンデンサ構造が形成されてしまい両不純物
拡散層54,55が短絡してしまう。これに対し本実施
例のようにシリコン酸化膜の厚さを8500Å(=40
00Å+4500Å)にすることによりこれが回避でき
る。
【0031】さらには、図14に示すように、可動部1
4〜17の薄肉部分とその他の厚肉部分との境界部分に
おいて、薄いシリコン酸化膜32を可動部よりも厚肉部
の方まで食い込んで形成した。よって、薄肉部と厚肉部
との境界部分における歪みがピエゾ抵抗値に大きな影響
を与えるが、薄肉部と厚肉部との境界部分の酸化膜を確
実に薄くでき、シリコン酸化膜の冷却時のシリコンチッ
プの反りを確実に防止できる。
【0032】さらには、この構造によれば、温度のみな
らず、図1のセンサ取り付け用穴5によるセンサ自体の
取り付けのネジ等による応力歪をも有効にキャンセルす
ることができ、精度の良いセンサを供給することができ
る。
【0033】尚、この発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、例えば、前記実施例では両持ち梁構造であ
ったが、図21,22に示すように、片持ち梁構造でも
よい。つまり、コ字状の溝12によりシリコンチップ6
の中央部に長方形の重り部10が可動部14を介して支
持され、溝12を囲むようにしてコ字状の溝11を形成
してもよい。
【0034】又、図23に示すように、図4での溝12
a,12bを無くした形状としてもよい。つまり、溝1
2c,12dによりシリコンチップ6の中央部に長方形
の重り部10がその両側の可動部14,16を介して支
持され、溝12d及び可動部14,16を囲むようにし
てコ字状の溝11を形成してもよい。
【0035】又、図24に示すように、重り部10に対
し十文字に可動部14,15,16,17を配置しても
よい。即ち、溝12a,12b,12c,12dにより
シリコンチップ6の中央部に方形の重り部10が十字状
の可動部14,15,16,17にて支持され、溝12
a,12b,12c,12d及び薄肉の可動部14,1
5,16,17を囲むようにしてコ字状の溝11及び直
線的に延びる溝58を形成してもよい。
【0036】さらに、前記実施例では図4でのYに示す
ように、第2支持部9が温度変化に伴う膨張により内側
あるいは外側に変位することがあった場合、可動部1
4,16と15,17とでは可動部15,17の方に大
きな応力が加わることになりバランスが崩れることにな
る(換言すると、ブリッジ回路での抵抗値のバランスが
崩れることになる)。そこで、図25又は図26のよう
にしてもよい。即ち、図25に示すように、第2支持部
9の先端側を厚肉部59にて連結した構造にしてもよ
い。又、図26に示すように、第2支持部9の先端側を
厚肉部59にて連結し、さらに、可動部14,16と1
5,17への第1支持部8からの接合歪み伝播距離が等
しくなるようにもう一つの厚肉の連結部13aを設けて
もよい。
【0037】
【発明の効果】以上詳述したようにこの発明によれば、
温度変化や経時的な接合歪みの影響を受けにくく加速度
等に応じた歪みを正確に検出することができる優れた効
果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の半導体加速度センサの平面図ある。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】半導体加速度センサのシリコンチップ部分の斜
視図である。
【図4】シリコンチップの平面面である。
【図5】図4のB−B断面図である。
【図6】シリコンチップの斜視面である
【図7】配線パータンを示すシリコンチップの平面図で
ある。
【図8】抵抗層の接続を示す電気接続図である。
【図9】センサの製造工程を示す断面図である。
【図10】センサの製造工程を示す断面図である。
【図11】センサの製造工程を示す断面図である。
【図12】センサの製造工程を示す断面図である。
【図13】センサの製造工程を示す断面図である。
【図14】シリコンチップの要部拡大図である。
【図15】温度とオフセット電圧変動量との関係を示す
関係図である。
【図16】温度とオフセット出力電圧変動量との関係を
示す関係図である。
【図17】第2支持部の幅と連結部の幅との比率に対す
る1G出力の温度ドリフト及び0G出力の温度ドリフト
の測定結果を示す測定図である。
【図18】温度ドリフトを説明するための温度サイクル
図である。
【図19】(保護膜の厚さ/シリコンの厚さ)に対する
0G出力電圧のズレを表す測定図である。
【図20】シリコンチップの一部拡大図である。
【図21】別例の半導体加速度センサの平面図である。
【図22】図21のC−C断面図である。
【図23】別例の半導体加速度センサの平面図である。
【図24】別例の半導体加速度センサの平面図である。
【図25】別例の半導体加速度センサの平面図である。
【図26】別例の半導体加速度センサの平面図である。
【符号の説明】
6 半導体基板としてのシリコンチップ 7 台座 8 第1支持部 9 第2支持部 11 溝 13 連結部 14,15,16,17 可動部 18a,18b、19a,19b、20a,20b、2
1a,21b ピエゾ抵抗層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉野 好 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装 株式会社内 (72)発明者 杉戸 泰成 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装 株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 台座上に接合され、半導体基板の一部を
    なす厚肉の第1支持部と、 半導体基板の一部をなし、前記第1支持部から延び、か
    つその根元部分の断面積を小さくした厚肉の第2支持部
    と、 半導体基板の一部をなし、前記第2支持部から延び、か
    つ、ピエゾ抵抗層が配置された薄肉の可動部と、 前記第2支持部に形成され、半導体基板の第1支持部と
    前記台座との接合歪みの前記ピエゾ抵抗層への伝播長を
    長くするための溝とを備えたことを特徴とする半導体歪
    みセンサ。
  2. 【請求項2】 第2支持部の断面積に対する第2支持部
    の根元部分の断面積の比率を0.5以下にしたことを特
    徴とする請求項1に記載の半導体歪みセンサ。
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CN113147648A (zh) * 2021-03-03 2021-07-23 西华大学 无人驾驶汽车点阵式安全气囊弹出判断系统及判断方法

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