JPH06109069A - 車両用振動低減装置 - Google Patents

車両用振動低減装置

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JPH06109069A
JPH06109069A JP4259694A JP25969492A JPH06109069A JP H06109069 A JPH06109069 A JP H06109069A JP 4259694 A JP4259694 A JP 4259694A JP 25969492 A JP25969492 A JP 25969492A JP H06109069 A JPH06109069 A JP H06109069A
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JP
Japan
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vibration
control
sampling
vehicle
signal
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JP4259694A
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English (en)
Inventor
Tetsurou Butsuen
哲朗 仏圓
Hiroshi Uchida
博志 内田
Norihiko Nakao
憲彦 中尾
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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  • Fittings On The Vehicle Exterior For Carrying Loads, And Devices For Holding Or Mounting Articles (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 制御演算部25には従来並の演算速度のもの
を用いながら、ローパスフィルタ23,27の瀘波性能
に起因するA/D変換器24及びD/A変換器26での
サンプリング誤差を少なくして、振動低減制御の精度向
上を図る。 【構成】 A/D変換器24及びD/A変換器26のサ
ンプリング周波数を、制御演算部25のサンプリング周
波数よりも高い周波数に設定する一方、制御演算部25
に入力される振動信号mの瞬時値を制御演算部25のサ
ンプリング時期毎に変換するデータ平均化処理回路29
と、制御演算部25から出力された制御信号sの瞬時値
をD/A変換器26のサンプリング時期毎に変換するデ
ータ外挿処理回路30とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用振動低減装置に
関し、特に、車両の特定の振動要素を別途備えたアクチ
ュエータにより車両振動とは逆位相で同振幅に加振して
車両振動を低減するようにしたものの改良に関する。
尚、この発明では、振動とは車体の純然たる振動のみな
らず騒音をも含むものとする。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種能動型の車両用振動低
減装置として、例えば特表平1−501344号公報に
開示されるように、車体や車室内空気の振動を検出する
マイクロフォン等の振動検出手段と、この振動検出手段
の振動信号を受け、上記振動検出手段により検出される
振動を低減させるための制御信号を生成する制御手段
と、この制御手段の制御信号を受けて車体や車室内空気
を加振するスピーカ等の振動発生手段とを備えたものが
知られている。
【0003】上記制御手段としては、適応デジタルフィ
ルタのフィルタ係数を逐次更新するLMS(Least Mean
Square Method(=最小二乗法))アルゴリズム演算手
段等が知られており、この制御手段の入力側には、上記
振動信号のうち制御対象としての低周波成分を瀘波する
第1ローパスフィルタと、このローパスフィルタで瀘波
された振動信号を所定周期のサンプリング時期毎にアナ
ログ値からデジタル値に変換するA/D変換手段とが設
けられ、制御手段では上記と同一周期のサンプリング時
期毎に制御信号を生成する。また、制御手段の出力側に
は、上記制御信号を上記と同一周期のサンプリング時期
毎にデジタル値からアナログ値に変換するD/A変換手
段と、このD/A変換手段から出力された制御信号の低
周波成分を瀘波する第2ローパスフィルタとが設けられ
ている。
【0004】ところで、サンプリング定理によれば、振
動低減の制御対象を例えば500Hz以下とする場合に
は、サンプリング周波数は少なくとも1kHzに設定す
ればよいとされているが、もしもA/D変換やD/A変
換の際に500Hz以上の周波数成分が含まれている
と、サンプリング誤差としてのエリアシングが生じて制
御精度が低下する。そこで、制御対象以上の周波数成分
をカットするために上記ローパスフィルタが用いられて
いる。そして、上記制御手段では、振動検出手段の配置
位置でエンジン振動等の車両の振動と振動発生手段で発
生した振動とが互いに打ち消し合うような制御信号が生
成され、この制御信号が上記振動発生手段に出力される
ことにより、該振動発生手段から上記振動が出力される
ようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際の
フィルタでは、通過帯域の上限が例えば500Hzであ
ればその500Hzを境にそれ以上の周波数成分は徐々
に減衰するものの、500Hz以上の周波数成分を完全
にはカットできないという難点があり、A/D変換やD
/A変換の際にサンプリング誤差が現実に生じるため、
制御精度が上がらないという問題がある。
【0006】これについては、サンプリング周波数を例
えば2kHzに設定してオーバーサンプリングすること
により上記誤差分を削減することが考えられる。ところ
が、制御手段においては、1サンプリング周期の間に振
動低減のために必要な演算を行わなければならいため、
サンプリング周波数を上げるとそれに応じて制御手段の
演算速度を速める必要があり、演算速度を速めるには制
御手段のヴァージョンアップを要し、コストアップを招
くという問題が生じる。
【0007】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、制御手段の演算速度
を速めることなく、A/D変換及びD/A変換時のサン
プリング誤差を少なくして、振動低減制御の精度向上を
図ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1の発明では、A/D変換及びD/A変換の
際のサンプリング周波数を、制御手段のサンプリング周
波数よりも高く設定した。
【0009】具体的には、この発明では、図1に示すよ
うに、車両の所定位置での振動を検出する振動検出手段
10と、この振動検出手段10の振動信号mを受け、該
振動信号mを所定のサンプリング周波数でアナログ値か
らデジタル値に変換するA/D変換手段24と、このA
/D変換手段24の出力する振動信号mを受け、上記振
動検出手段10により検出される振動を低減させるため
の制御信号sを所定周期のサンプリング時期毎に生成す
る制御手段25と、この制御手段25の制御信号sを受
け、該制御信号sを所定周期のサンプリング時期毎にデ
ジタル値からアナログ値に変換するD/A変換手段26
と、このD/A変換手段26の出力する制御信号sを受
け、該制御信号sに基づいて振動を発生する振動発生手
段11とを備えた車両用振動低減装置が前提である。
【0010】そして、上記A/D変換手段24及びD/
A変換手段26のサンプリング周波数を、上記制御手段
25のサンプリング周波数よりも高く設定する。また、
上記A/D変換手段24から該A/D変換手段24のサ
ンプリング時期毎に出力された振動信号mの瞬時値を、
制御手段25のサンプリング周期に適合するように変換
して該制御手段25に入力する第1変換手段29と、上
記制御手段25から該制御手段25のサンプリング時期
毎に出力された制御信号sの瞬時値を、D/A変換手段
26のサンプリング周期に適合するように変換して該D
/A変換手段26に入力する第2変換手段30とを備え
る。
【0011】請求項2の発明では、上記第1変換手段2
9を、A/D変換手段24から該A/D変換手段24の
サンプリング時期毎に出力された振動信号mの瞬時値
を、制御手段25のサンプリング周期毎に平均化して該
制御手段25への瞬時値に変換するように構成する請求
項3の発明では、上記第2変換手段30を、制御手段2
5から該制御手段25のサンプリング時期毎に出力され
た制御信号sの瞬時値を、外挿処理によりD/A変換手
段26のサンプリング時期毎の瞬時値に変換するように
構成する。
【0012】
【作用】以上の構成により、請求項1の発明では、振動
検出手段10により車両の所定位置での振動が検出され
る。この振動検出手段10の振動信号mは、A/D変換
手段24に入力されて、このA/D変換手段24によ
り、所定のサンプリング周波数でアナログ値からデジタ
ル値に変換されて制御手段25に入力される。この制御
手段25では、上記振動検出手段10により検出される
振動を低減させるための制御信号sが、所定周期のサン
プリング時期毎に生成される。そして、該制御手段25
の制御信号sは、D/A変換手段26により所定周期の
サンプリング時期毎にデジタル値からアナログ値に変換
された後、振動発生手段11に入力される。そして、こ
の振動発生手段11では入力された制御信号sに応じて
振動が発生し、この振動にて、上記振動検出手段10に
より検出される振動は打ち消されて低減される。
【0013】このとき、上記A/D変換手段29及びD
/A変換手段30では、サンプリング周波数が制御手段
25のサンプリング周波数よりも高く設定されているの
で、制御対象である振動に対しては従来よりも高い周波
数でサンプリングがなされ、このことによりサンプリン
グ誤差の発生が回避される。一方、制御手段25では従
来並のサンプリング周波数に応じて従来並の演算速度で
データ処理がなされる。
【0014】また、制御手段25に入力される振動信号
mの瞬時値は、第1変換手段29により制御手段25の
サンプリング周期に適合するように変換されるので、制
御手段25では上記変換された瞬時値に基づき、上記A
/D変換手段24よりも低い周波数のサンプリング周期
の間に演算処理がなされ、制御信号が生成される。そし
て、制御手段25から出力された制御信号sの瞬時値
は、第2変換手段30によりD/A手段26のサンプリ
ング周期に適合するように変換されるので、D/A変換
手段26では上記制御手段25よりも高い周波数のサン
プリング時期毎に瞬時値のD/A変換がなされる。
【0015】請求項2の発明では、A/D変換手段24
から該A/D変換手段24のサンプリング時期毎に出力
された振動信号mの瞬時値は、第1変換手段29により
制御手段25のサンプリング時期毎に平均化された後、
制御手段25に入力されるので、A/D変換手段24に
よりサンプリングされた誤差の少ない瞬時値は全て制御
手段25の制御信号の生成に活用される。
【0016】請求項3の発明では、制御手段25から該
制御手段25のサンプリング時期毎に出力された制御信
号sの瞬時値は、第2変換手段30により外挿処理にて
D/A変換手段26のサンプリング時期毎の瞬時値に変
換された後、D/A変換手段26に入力されるので、D
/A変換手段26の各サンプリング時期毎における瞬時
値の抜けが回避される。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図2以下の図面に基
づいて説明する。尚、この実施例に係る車両用振動低減
装置では、2kHz以下のエンジン振動を制御対象とし
ている。
【0018】図2において、1は車両の車体で、その前
部にはエンジンルーム2が、また前後中央部には車室3
がそれぞれ設けられている。4は上記エンジンルーム2
内に配置されたエンジンであって、該エンジン4はその
下部を弾性支持するマウント(図示せず)を介して車体
1に弾性支持されている。図2中、5は車室3内前部に
位置するステアリングホイール、6は前席、7は後席、
8は車室3前端のインストルメントパネルである。
【0019】上記車室3内の所定位置には、複数のマイ
クロフォン10,10,…及び複数のスピーカ11,1
1,…がそれぞれ配置されている(尚、以下の説明で
は、簡単のためにマイクロフォン10及びスピーカ11
をそれぞれ1つとした場合について説明する)。上記マ
イクロフォン10は車両の所定位置での振動を検出する
振動検出手段を構成するもので、この実施例では、車室
3内の所定位置でのエンジン振動を検出するため、車室
3内において例えば前席6のヘッドレスト部や後席7側
方等、乗員の体感上や聴感上重要な位置に配置される。
一方、スピーカ11は上記エンジン振動を低減するため
の振動を発生する振動発生手段を構成するもので、この
実施例では車室3内に振動を発生するために車室3内の
空気を加振する。
【0020】上記マイクロフォン10及びスピーカ11
はコントローラ16に接続されており、コントローラ1
6により、基本的に、後述するリファレンス信号に基づ
き上記スピーカ11を制御して車室3内の所定位置での
エンジン振動を低減するように構成されている。
【0021】上記コントローラ16の構成を図3に示
す。同図において、17はエンジン4での混合気の点火
信号に基づいてエンジン回転の周期を測定するエンジン
回転周期測定回路、18は該周期測定回路17にて測定
されたエンジン回転の周期に基づいてエンジン4の振動
に関連するリファレンス信号rを発生するリファレンス
信号発生器である。このリファレンス信号発生器18に
より、車両における振動源たるエンジン4の振動情報を
検出する。また、22は上記マイクロフォン10からの
振動信号mを設定ゲインで増幅する第1増幅器、23は
該増幅器22で増幅された振動信号mに対し2kHz以
下の低周波成分を瀘波する第1ローパスフィルタ、24
は該ローパスフィルタ23で瀘波されたアナログ値の振
動信号mを、所定のサンプリング周波数でデジタル値の
瞬時値eに変換するA/D変換器である。29は該A/
D変換器24から出力された振動信号mの瞬時値eを、
次に説明する制御演算部25のサンプリング周期毎に平
均化するデータ平均化処理回路、25は上記リファレン
ス信号発生器18からのリファレンス信号r及び平均化
処理回路29からの振動信号mがそれぞれ入力される制
御演算部で、この制御演算部25は、マイクロフォン1
0により検出される振動を低減させるように上記スピー
カ11を駆動制御する制御信号sを所定周期T2 のサン
プリング時期毎に生成する制御手段を構成している。
【0022】また、30は上記制御演算部25にて生成
された制御信号sの瞬時値yを、次に説明するD/A変
換器26のサンプリング時期毎に外挿処理するデータ外
挿処理回路、26は上記制御信号sを上記A/D変換器
24と同一のサンプリング周波数でデジタル値からアナ
ログ値に変換するD/A変換器、27は該D/A変換器
26からの制御信号sに対し2kHz以下の低周波成分
を瀘波する第2ローパスフィルタ、28は該ローパスフ
ィルタ27で瀘波された制御信号sを設定ゲインで増幅
する第2増幅器であって、該増幅器28で増幅された制
御信号sはスピーカ11に出力される。
【0023】さらに、31は周波数が5kHzのサンプ
リング信号t1 を発生するサンプリングクロック発生器
で、この発生器31は上記A/D変換器24、D/A変
換器26、データ平均化処理回路29及びデータ外挿処
理回路30に上記サンプリング信号t1 を入力するよう
に直接に、また制御演算部25には分周器32を介して
周波数が1kHzのサンプリング信号t2 を入力するよ
うにそれぞれ接続されている。従って、A/D変換器2
4、D/A変換器26、平均化処理回路29及び外挿処
理回路30のサンプリング周期T1 はT1 =1/5kH
z=0.2msecであり、また制御演算部25のサン
プリング周期T2 はT2 =1/1kHz=1msecで
ある。尚、A/D変換器24及びD/A変換器26での
サンプリング周波数は、制御対象である2kHz以下の
周波数成分に対して2.5倍となっている。
【0024】上記制御演算部25は、その制御信号sの
生成のアルゴリズムとして、LMSの適応アルゴリズム
が用いられる。このLMSの適応アルゴリズムを用いた
制御演算部25の内部構成を図4に示す。同図におい
て、36はデジタルフィルタ(フィルタ係数:hj )
で、このデジタルフィルタ36は、制御演算部25が制
御信号sを出力した後に該制御信号sによりスピーカ1
1が駆動制御されて車両振動に変化があり、この車両振
動の変化がマイクロフォン10で検出されてその検出信
号としての振動信号mが制御演算部25に入力されるま
での伝達関数Hをモデル化したものである。38は収束
係数算出回路で、この収束係数算出回路38はマイクロ
フォン10からの信号mの瞬時値eに応じて、次に説明
する適応フィルタ42のフィルタ係数fi を書き換える
ための収束係数α・eを算出する。40は上記デジタル
フィルタ36でリファレンス信号rの瞬時値xにフィル
タ係数hj を乗算して出力された出力値Rと収束係数算
出回路38の収束係数α・eとを乗算する乗算器、42
は適応フィルタで、上記乗算器40の出力毎にその出力
値α・e・Rに基づいてフィルタ係数fi を逐次更新
し、その更新後のフィルタ係数fi に基づいてリファレ
ンス信号rとは逆位相で同振幅の制御信号sを出力す
る。
【0025】ここで、スピーカ11及びマイクロフォン
10間の伝達特性モデルのベクトルHを、 ベクトルH=〔h0 ,h1 ,h2 ,…,hJ 〕T エンジン振動制御用の適応フィルタ42のベクトルF
を、 ベクトルF=〔f0 ,f1 ,f2 ,…,fI 〕T エンジン振動制御用リファレンス信号rのベクトルX
を、ある時刻nでの瞬時値をx(n) として、 ベクトルX(n) =〔x(n) ,x(n-1) ,x(n-2) ,…,
x(n-J) 〕 マイクロフォン10から入力されるエラー信号としての
振動信号mの時刻nにおける瞬時値をe(n) 、適応フィ
ルタ42から出力されるエンジン振動制御用の制御信号
sの時刻nにおける瞬時値をy(n) とするとき、
【数1】 が得られる。
【0026】一方、適応フィルタ42のフィルタ係数の
更新(最適化)は、
【数2】 で行う。そして、上記式で各サンプリング時期におけ
る瞬時値yを演算してスピーカ11に出力する。
【0027】次に、上記データ平均化処理回路29での
データ処理動作を図5に基づいて説明する。ここでは、
次式により、時刻nのサンプリング時期における御演算
部25に対する振動信号mの瞬時値e(n) を求める。
【0028】e(n) =〔e1(n)+e2(n)+e3(n)+e4
(n)+e5(n)〕/5 つまり、制御演算部25の前回のサンプリング時期(n
−1)の直後から今回のサンプリング時期nまでの間に
A/D変換器24から順次出力された5つの瞬時値e1
(n)〜e5(n)を、平均化により制御演算部25に対する
瞬時値e(n) に変換する。従って、制御演算部25の次
回のサンプリング時期(n+1)には、今回のサンプリ
ング時期nの直後から次回のサンプリング時期(n+
1)までの間に、A/D変換器24から出力される5つ
の瞬時値e1(n+1)〜e5(n+1)を平均化して制御演算部2
5の瞬時値e(n+1) に変換する。
【0029】一方、上記データ外挿処理回路30では、
図6に示すように制御演算部25の今回のサンプリング
時期nに、該制御演算部25から出力された今回の瞬時
値y(n) と前回の瞬時値y(n-1) とに基づき、次式に従
って該データ外挿処理回路30のサンプリング時期毎に
瞬時値y2(n)〜y5(n)を線形的にそれぞれ予測して外挿
処理する。
【0030】yi(n)={〔y(n) −y(n-1) 〕/5}・
(i−1)+y(n) (但し、i=2,3,4,5) 尚、両サンプリング時期が一致する瞬時値y1(n)には、
制御演算部25からの瞬時値y(n) をそのまま出力す
る。
【0031】よって、この実施例では、エンジン4の点
火信号がコントローラ16に入力されると、そのリファ
レンス信号発生器18でエンジン振動に対応するリファ
レンス信号rが発生して制御演算部25に入力される。
また、車室3内のマイクロフォン10により車室3の所
定位置での振動が検出され、このマイクロフォン10の
振動信号mも制御演算部25に入力される。この制御演
算部25では、マイクロフォン10により検出される振
動を低減させるための制御信号sが生成され、この制御
信号sはスピーカ11に出力されて該スピーカ11によ
り振動が発生され、このスピーカ11からの振動と上記
エンジン振動とが互いに打ち消し合い、このことで車室
3内の所定位置でマイクロフォン10により検出される
エンジン振動が低減される。
【0032】そして、マイクロフォン10の振動信号m
は、第1増幅器22で増幅された後、第1ローパスフィ
ルタ23により低周波成分が瀘波されてA/D変換器2
4に入力される。このA/D変換器24により、上記振
動信号mは所定のサンプリング周波数でアナログ値から
デジタル値に変換されて制御演算部25に入力される。
この制御演算部25では、マイクロフォン10により検
出されるエンジン振動を低減させるための制御信号sが
所定周期T2 のサンプリング時期毎に生成される。制御
演算部25から出力された制御信号sは、D/A変換器
26により所定のサンプリング周波数でデジタル値から
アナログ値に変換された後、第2ローパスフィルタ27
により低周波成分が瀘波され、第2増幅器28で増幅さ
れてスピーカ11に入力される。スピーカ11では入力
された制御信号sに応じて振動が発生し、この振動にて
上記マイクロフォン10により検出される振動は打ち消
され、車室3内の所定位置でのエンジン振動が低減され
る。
【0033】このとき、上記A/D変換器24及びD/
A変換器26のサンプリング周波数は制御演算部25の
サンプリング周波数1kHzよりも高い5kHzに設定
されているので、制御対象であるエンジン振動に対して
は従来よりも高い周波数によるオーバーサンプリングが
なされ、このことによりサンプリング誤差の発生が回避
される。一方、制御演算部25では従来並のサンプリン
グ周波数による従来並の演算速度でデータ処理がなされ
る。
【0034】また、A/D変換器24から該A/D変換
器24のサンプリング時期毎に出力された振動信号mの
瞬時値eは、データ平均化処理回路29により制御演算
部25のサンプリング周期毎に平均化により瞬時値eに
変換された後、制御演算部25に入力されるので、A/
D変換器24によりサンプリングされた誤差の少ない瞬
時値eは全て制御演算部25における制御信号sの生成
処理に活用される。
【0035】一方、制御演算部25から該制御演算部2
5のサンプリング時期毎に出力された制御信号sの瞬時
値yは、データ外挿処理回路30により外挿処理にてD
/A変換器26のサンプリング時期毎の瞬時値yに変換
された後、D/A変換器26に入力されるので、D/A
変換器26の各サンプリング時期毎における瞬時値yの
抜けが回避される。
【0036】尚、上記実施例では、車両内の所定位置で
の振動を車室内の所定位置でのエンジン振動としている
が、車室以外でのその他の振動、例えば路面振動や排気
振動を加えるか或いは置き換えるかしてもよい。また、
上記実施例では、振動発生手段をスピーカとしている
が、これ以外に、例えばエンジンマウントを積極的に加
振することで、車両振動を低減するようにすることもで
きる。
【0037】さらに、上記実施例では、制御手段をLM
Sアルゴリズム演算手段を備えたものとしているが、そ
れ以外の演算手段を備えたものでもよい。また、A/D
変換手段から出力された振動信号の瞬時値や、制御手段
から出力された制御信号の瞬時値を変換する算式は上記
以外のものを用いてもよい。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、振動信号を基に制御信号を生成し、この制御信
号を振動発生手段に出力して振動を発生させ元の車両振
動を低減するようにした振動低減装置において、振動信
号をアナログ値からデジタル値に、また制御信号をデジ
タル値からアナログ値にそれぞれ変換する際のサンプリ
ング周波数を、制御信号生成時のサンプリング周波数よ
りも高く設定したことにより、制御手段での演算速度を
速めることなく、各変換時のサンプリング周波数を高め
ることができ、従来並の制御手段を用いながら、ローパ
スフィルタの瀘波性能の難点を補ってサンプリング誤差
を抑え、制御精度を向上させることができる。
【0039】請求項2の発明によると、A/D変換手段
から出力された振動信号の瞬時値を制御手段のサンプリ
ング時期毎に平均化するようにしたので、A/D変換手
段によりサンプリングされた振動データを無駄なく制御
手段に入力することができる。
【0040】請求項3の発明によると、制御手段から出
力された制御信号の瞬時値を外挿処理にてD/A変換手
段のサンプリング時期毎の瞬時値を生成するようにした
ので、振動発生手段に出力される制御信号に瞬時値の抜
けが生じるのを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示すブロック図である。
【図2】実施例における車両用振動低減装置の全体構成
を示す概略図である。
【図3】コントローラの構成を示すブロック図である。
【図4】LMSの適応アルゴリズムを用いた制御演算部
の構成を示す図である。
【図5】振動信号における瞬時値の平均化処理を示す信
号図である。
【図6】制御信号における瞬時値の外挿処理を示す信号
図である。
【符号の説明】
10 マイクロフォン(振動検出手段) 11 スピーカ(振動発生手段) 24 A/D変換器(A/D変換手段) 25 制御演算部(制御手段) 26 D/A変換器(D/A変換手段) 29 データ平均化処理回路(第1変換手段) 30 データ外挿処理回路(第2変換手段) m 振動信号 s 制御信号

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の所定位置での振動を検出する振動
    検出手段と、 上記振動検出手段の振動信号を受け、該振動信号を所定
    のサンプリング周波数でアナログ値からデジタル値に変
    換するA/D変換手段と、 上記A/D変換手段の出力する振動信号を受け、上記振
    動検出手段により検出される振動を低減させるための制
    御信号を所定周期のサンプリング時期毎に生成する制御
    手段と、 上記制御手段の制御信号を受け、該制御信号を所定のサ
    ンプリング周波数でデジタル値からアナログ値に変換す
    るD/A変換手段と、 上記D/A変換手段の出力する制御信号を受け、該制御
    信号に基づいて振動を発生する振動発生手段とを備えた
    車両用振動低減装置において、 上記A/D変換手段及びD/A変換手段のサンプリング
    周波数が、上記制御手段のサンプリング周波数よりも高
    く設定され、 上記A/D変換手段から該A/D変換手段のサンプリン
    グ時期毎に出力された振動信号の瞬時値を、制御手段の
    サンプリング周期に適合するように変換して該制御手段
    に入力する第1変換手段と、 上記制御手段から該制御手段のサンプリング時期毎に出
    力された制御信号の瞬時値を、D/A変換手段のサンプ
    リング周期に適合するように変換して該D/A変換手段
    に入力する第2変換手段とを備えたことを特徴とする車
    両用振動低減装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両用振動低減装置にお
    いて、 第1変換手段は、A/D変換手段から該A/D変換手段
    のサンプリング時期毎に出力された振動信号の瞬時値
    を、制御手段のサンプリング周期毎に平均化して該制御
    手段への瞬時値に変換するように構成されていることを
    特徴とする車両用振動低減装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の車両用振動低減装置にお
    いて、 第2変換手段は、制御手段から該制御手段のサンプリン
    グ時期毎に出力された制御信号の瞬時値を、外挿処理に
    よりD/A変換手段のサンプリング時期毎の瞬時値に変
    換するように構成されていることを特徴とする車両用振
    動低減装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007071458A1 (de) * 2005-12-15 2007-06-28 Müller Bbm Gmbh Verfahren und system zur aktiven geräuschbeeinflussung, verwendung in einem kraftfahrzeug

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