JPH06108981A - 流体圧ポンプ/モータ - Google Patents

流体圧ポンプ/モータ

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JPH06108981A
JPH06108981A JP28530192A JP28530192A JPH06108981A JP H06108981 A JPH06108981 A JP H06108981A JP 28530192 A JP28530192 A JP 28530192A JP 28530192 A JP28530192 A JP 28530192A JP H06108981 A JPH06108981 A JP H06108981A
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rotor
fluid pressure
motor
housing
pressure pump
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JP28530192A
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Toshio Okamura
俊雄 岡村
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Individual
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C2/00Rotary-piston machines or pumps
    • F04C2/30Rotary-piston machines or pumps having the characteristics covered by two or more groups F04C2/02, F04C2/08, F04C2/22, F04C2/24 or having the characteristics covered by one of these groups together with some other type of movement between co-operating members
    • F04C2/34Rotary-piston machines or pumps having the characteristics covered by two or more groups F04C2/02, F04C2/08, F04C2/22, F04C2/24 or having the characteristics covered by one of these groups together with some other type of movement between co-operating members having the movement defined in groups F04C2/08 or F04C2/22 and relative reciprocation between the co-operating members
    • F04C2/356Rotary-piston machines or pumps having the characteristics covered by two or more groups F04C2/02, F04C2/08, F04C2/22, F04C2/24 or having the characteristics covered by one of these groups together with some other type of movement between co-operating members having the movement defined in groups F04C2/08 or F04C2/22 and relative reciprocation between the co-operating members with vanes reciprocating with respect to the outer member
    • F04C2/3562Rotary-piston machines or pumps having the characteristics covered by two or more groups F04C2/02, F04C2/08, F04C2/22, F04C2/24 or having the characteristics covered by one of these groups together with some other type of movement between co-operating members having the movement defined in groups F04C2/08 or F04C2/22 and relative reciprocation between the co-operating members with vanes reciprocating with respect to the outer member the inner and outer member being in contact along one line or continuous surface substantially parallel to the axis of rotation
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C11/00Combinations of two or more machines or pumps, each being of rotary-piston or oscillating-piston type; Pumping installations
    • F04C11/001Combinations of two or more machines or pumps, each being of rotary-piston or oscillating-piston type; Pumping installations of similar working principle

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 回転型ロータを備えた流体圧ポンプ/モータ
において、構造を簡単化し、シール性と耐久性を高め、
大容量化つまり小型化を図る。 【構成】 ハウジング1内に円形断面のロータ収容室5
が形成され、このロータ収容室5にロータ2が軸部材3
と一体的に回転自在に収容され、ロータ2には、ロータ
収容室5の内周面にシール可能に摺接するシール部22
を有する受圧突部21が一体形成され、ロータ収容室5
のうちのロータ2の外側には作動室50が形成され、ハ
ウジング1には、作動室50を仕切る可動仕切部材41
をスプリング43で付勢したベーン機構4が設けられ、
作動室50は、ロータ2の受圧突部21と可動仕切部材
41により第1作動室51と第2作動室52に仕切ら
れ、ハウジング1にはベーン機構4の両側近くに位置す
る第1ポート6aと第2ポート6bとが形成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流体加圧ポンプ又は流
体圧モータとしての流体圧ポンプ/モータに関し、特に
ハウジングのロータ収容室に収容したロータの外周部に
流体作動室を仕切る受圧突部を形成し、ハウジングに流
体作動室を仕切るベーン機構を設けた流体圧ポンプ/モ
ータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、種々の複雑な構造の容積型の流体
圧ポンプ/モータが実用化されている。回転型ロータを
備えた容積型の流体圧ポンプ/モータは比較的構造が簡
単であるものの、ロータに複数のベーンを装着したベー
ンポンプ/モータや、ロータに複数の出没自在の仕切り
部材を装着してなるスリッパポンプ/モータでは、ロー
タ及びその付属機構の構造が複雑化する。ここで、特開
平4−1496号公報に記載された回転ロータ型モータ
/コンプレッサは、電動モータを組み込んだコンプレッ
サであり、このコンプレッサにおいては、ハウジングに
断面円形のロータ収容室が形成され、ロータ収容室にそ
れよりも小径の円筒状のロータが装着され、そのロータ
内に複数の誘導コイルを装着してなる誘導電動機のステ
ータ(ロータの内径よりも小径である)がロータ収容室
と同心状に装着され、ロータの内周面の一部がステータ
の磁化されたコイルに吸引されてステータに接触し、ロ
ータの外周面の一部がロータ収容室の内周面に接触し、
ロータ収容室のうちのロータの外側に流体作動室が形成
され、ハウジングに、流体作動室を仕切るベーン機構が
設けられ、ハウジングのベーン機構の両側部には、供給
ポートと出口ポートとが形成されている。誘導コイルへ
の通電を所定回転方向へ切り換えると、ロータはステー
タに吸引された状態を保持しつつ、ステータの回りを回
転して、供給ポートから吸入された空気を流体作動室内
で加圧して出口ポートへ吐出するようになっている。
【0003】前記公報に記載の回転ロータ型モータ/コ
ンプレッサを知る前に、本発明の完成過程において、本
願発明者は、図24に示すような流体圧ポンプ/モータ
200を考えついた。この流体圧ポンプ/モータ200
においては、ハウジング201内に断面円形のロータ収
容室202が形成され、このロータ収容室202にその
軸心に対して偏心した円柱体状のロータ203が軸部材
204と一体的に回転可能に収容され、ロータ203の
外周面の一部がロータ収容室202の内周面にシール可
能に摺接され、ロータ収容室202のうちのロータ20
3の外側には、流体作動室205が形成され、ハウジン
グ201には、流体作動室205を仕切るベーン機構2
06が設けられ、ベーン機構206は、ハウジング20
1に形成した装着孔207に可動仕切り部材208をロ
ータ収容室202に対して進退自在に装着し、可動仕切
り部材208をスプリング209でロータ収容室202
の方へ弾性付勢してなり、そのベーン機構206の両側
に供給ポート210と出口ポート211とが形成されて
いる。
【0004】前記流体圧ポンプ/モータ200を流体圧
モータとして使用する場合、前記供給ポート210から
第1作動室205aへ流体圧を供給すると、第1作動室
205a内の流体圧がロータ203に作用し、第2作動
室205b内の流体が出口ポート211から排出され、
ロータ203が時計回り方向へ回転駆動される。前記流
体圧ポンプ/モータ200を流体加圧ポンプとして使用
する場合、軸部材204を図示外の電動モータ等で時計
回り方向へ回転駆動し、前記供給ポート210から第1
作動室205aへ流体を吸入すると、ロータ203の回
転により第2作動室205b内の流体が加圧されて、出
口ポート211から吐出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記公報に記載のもの
を含めて従来の容積型の種々の流体圧ポンプ/モータで
は、構造が複雑で、製作コストが高価になるという問題
がある。前記図24の流体圧ポンプ/モータでは、ロー
タの外周面とロータ収容室の内周面とが線接触的に接触
するため、摩耗しやすく、耐久性に欠けること、それ故
供給する流体圧や吐出圧を高くできないこと、等の問題
がある。更に、ロータがロータ収容室の軸心に対して偏
心しているため、ロータが受圧する受圧面積が最大にな
る回転角範囲が狭く、最大トルクや最大吐出量を出力す
る回転角範囲が狭くなる、つまり、流体圧ポンプ/モー
タが大型化するという問題がある。本発明の目的は、流
体圧ポンプ/モータにおいて、構造を簡単化すること、
回転型ロータの摩耗を少なくして耐久性を高めること、
供給流体圧や吐出流体圧の高圧化を可能とすること、最
大トルクや最大吐出量を出力する回転角度範囲を大きく
して大容量化つまり小型化を図ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の流体圧ポンプ
/モータは、ハウジング内の円形断面のロータ収容室
に、その軸心回りに回転自在にロータを収容し、ロータ
収容室のうちのロータの外周側部分に流体作動室を形成
し、ロータに連結されてハウジング外へ延びる軸部材を
設けてなる、流体圧モータまたは流体加圧ポンプとして
の流体圧ポンプ/モータにおいて、前記ロータに、流体
作動室を仕切るようにロータ収容室の内周面まで突出す
る少なくとも1つの受圧突部を形成し、前記受圧突部の
外周端部に、ロータ収容室の内周面に面接触状にかつシ
ール可能に摺接するシール部を形成し、前記ハウジング
に、それに形成された装着孔と、この装着孔にロータ収
容室に対して進退自在に装着され流体作動室を仕切るよ
うに内端部がロータの外周面にシール可能に摺接する可
動仕切部材と、この可動仕切部材をロータの方へ付勢す
る付勢手段とを備えた少なくとも1つのベーン機構を設
け、前記ハウジングに、各ベーン機構の可動仕切部材の
ロータ回転方向リーディング側付近とトレーリング側付
近に夫々位置する供給ポートおよび出口ポートを形成し
たものである。
【0007】ここで、前記ロータが、ロータ収容室の軸
心と同心の円柱体状のロータ本体と、そのロータ本体の
外周部に一体形成された受圧突部とを備えた構成(請求
項2)とすることもあり、この構成において、前記受圧
突部のシール部の両側には、ロータ本体の外周面からシ
ール部に向かって大径化する湾曲面を対称に形成した構
成(請求項3)とすることもある。前記ベーン機構の可
動仕切部材を、重ね合わせた第1及び第2可動仕切部材
で構成し、これら第1及び第2可動仕切部材の内端部
に、ロータの外周面にシール可能に摺接するシール部を
夫々形成した構成(請求項4)とすることもある。
【0008】前記ハウジングに、ロータ収容室の軸心を
挟んで対向状に位置する2つのベーン機構を設け、前記
ロータにロータ収容室の軸心を挟んで対向状に位置する
2つの受圧突部を設けた構成(請求項5)、或いは、前
記ハウジングに、ロータ収容室の軸心を挟んで対向状に
位置する2つのベーン機構を設け、前記ロータに周方向
120度間隔で位置する3つの受圧突部を設けた構成
(請求項6)とすることもある。更に、前記受圧突部の
シール部に形成したシール溝にシール部材を装着した構
成(請求項7)とし、この構成において前記ロータの軸
直交端面に形成した環状のシール溝に環状のシール部材
を装着した構成(請求項8)とすることもある。更に、
前記供給ポートを出口ポートに、前記出口ポートを供給
ポートに切り換えることにより、ロータの回転方向を反
転可能にした構成(請求項9)とすることもある。
【0009】
【発明の作用及び効果】請求項1の流体圧ポンプ/モー
タにおいては、ロータ収容室のうちのロータの外周側に
は、流体作動室が形成され、この流体作動室は、ロータ
の受圧突部とベーン機構の可動仕切部材とで夫々仕切ら
れ、供給ポートに通じる供給側流体作動室部分と出口ポ
ートに通じる出口側流体作動室部分とに分けられてい
る。
【0010】流体圧モータとして使用する場合、供給ポ
ートから供給側流体作動室部分に流体圧を供給すると、
ロータの受圧突部の一方側には、供給側流体作動室部分
の流体圧が作用し、また、ロータの受圧突部の他方側に
は、出口側流体作動室部分の排出圧(油圧モータの場合
はドレン圧、またエアモータの場合は大気圧)が作用す
るため、ロータは流体圧と排出圧の差圧で回転駆動され
る。そして、ロータの受圧突部がベーン機構に差し掛か
ると、可動仕切部材が後退してロータがベーン機構を通
過し、ロータの受圧突部には繰り返し供給側流体作動室
部分の流体圧が作用するので、ロータは回転し続けるこ
とになる。
【0011】流体加圧ポンプとして使用する場合、軸部
材を外部の電動モータ等の回転駆動手段で回転駆動する
と、回転するロータによって、供給ポートから供給側流
体作動室部分へ流体が吸入され、ロータがベーン機構を
通過する毎に、供給側流体作動室部分が出口側流体作動
室部分に切り換えられ、その出口側流体作動室部分の流
体がロータで加圧されて、出口ポートから吐出されるこ
とになる。こうして、供給側流体作動室部分への流体の
吸入と出口側流体作動室部分からの吐出とが並行してな
されることになる。
【0012】この流体圧ポンプ/モータにおいては、簡
単な構造の容積型のポンプ/モータが得られる。また、
前記ロータに、流体作動室を仕切るようにロータ収容室
の内周面まで突出する少なくとも1つの受圧突部を形成
したので、ロータの外周部の比較的狭い範囲の受圧突部
に形成でき、最大トルクまたは最大吐出量となるロータ
回転角度範囲を大きくできるから、流体圧ポンプ/モー
タの大容量化つまり小型化を図ることができる。更に、
前記受圧突部の外周端部に、ロータ収容室の内周面に面
接触状にかつシール可能に摺接するシール部を形成した
ので、シール部の耐摩耗性を高めてその耐久性を向上さ
せ、同時にシール部のシール性を高めて流体圧ポンプ/
モータの効率を高くし、且つ供給流体圧や吐出流体圧を
高めることができる。
【0013】請求項2のように、前記ロータが、円柱体
状のロータ本体と、その外周部に一体形成された受圧突
部とを備えた構成とすると、流体作動室を大きく形成で
き、その結果流体圧ポンプ/モータの小型化が可能にな
る。請求項3のように、前記の構成の受圧突部のシール
部の両側には、ロータ本体の外周面からシール部に向か
って大径化する湾曲面を対称に形成すると、ロータの回
転が円滑化し、且つ流体圧モータを正転/逆転させるの
に好適となる。請求項4のように、前記ベーン機構の可
動仕切部材を、重ね合わせた第1及び第2可動仕切部材
で構成し、これら第1及び第2可動仕切部材の内端部
に、ロータの外周面にシール可能に摺接するシール部を
夫々形成すると、両シール部により2重にシールできる
ため、耐久性とシール性を格段に向上でき、供給する流
体圧や吐出する流体圧を高めることができる。
【0014】請求項5のように、前記ハウジングに、ロ
ータ収容室の軸心を挟んで対向状に位置する2つのベー
ン機構を設け、前記ロータにロータ収容室の軸心を挟ん
で対向状に位置する2つの受圧突部を設けると、流体圧
モータの出力トルクまたは吐出量を2倍にできるため、
流体圧ポンプ/モータの小型化が可能になり、出力トル
クまたは駆動トルクの変動を小さくできる。請求項6の
ように、前記ハウジングに、ロータ収容室の軸心を挟ん
で対向状に位置する2つのベーン機構を設け、前記ロー
タに周方向120度間隔で位置する3つの受圧突部を設
けると、少なくとも請求項6と同様の作用・効果が得ら
れるうえ、3つの受圧突部が異なるタイミングでベーン
機構を通過するため、出力トルクまたは駆動トルクの変
動を小さくできる。
【0015】請求項7のように、前記受圧突部のシール
部に形成したシール溝にシール部材を装着すると、シー
ル性が向上し、またシール部材の摩耗時にシール部材を
交換できる。請求項8のように、請求項7の構成におい
て、前記ロータの軸直交端面に形成した環状のシール溝
に環状のシール部材を装着すると、請求項7と同様の作
用・効果が得られる。請求項9のように、前記供給ポー
トを出口ポートに、前記出口ポートを供給ポートに切り
換えることにより、ロータの回転方向を反転可能にした
構成すると、流体圧モータの汎用性が向上する。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面に基いて
説明する。最初に第1番目の実施例について説明する。
図1〜図3に示すように、流体圧モータMは、ハウジン
グ1と、ロータ2と、出力軸3と、ベーン機構4等で構
成されている。前記ハウジング1は、内部に円筒状のロ
ータ収容孔5aを有するハウジング本体10と、ハウジ
ング本体10の右端側を塞ぐ第1端板11と、ハウジン
グ本体10の左端側を塞ぐ第2端板12等で構成され、
ハウジング1内にはロータ収容孔5aの両端部を第1及
び第2端板11,12で塞いだロータ収容室5が形成さ
れている。前記ハウジング1及びロータ2は、鋼、鋳
鉄、ステンレス、アルミニウム、アルミ合金、合成樹
脂、FRP(繊維強化合成樹脂)又は強度の高いセラミ
ック等の材料で構成されるが、その他の材料で構成する
ことも出来る。
【0017】前記ロータ2は、円柱体状のロータ本体2
0と、ロータ本体20の外周外に突出するようにロータ
本体20に一体形成された受圧突部21を有し、受圧突
部21は、ロータ収容室5の軸心Xと平行で且つロータ
本体20と同じ長さに形成され、受圧突部21の先端部
には、ロータ収容室5の内周面に面接触的にかつシール
可能に摺接するシール部22が形成され、シール部22
の両側には、ロータ本体20の外周面から徐々にシール
部22に向かって大径化する緩湾曲状の湾曲面23,2
3がシール部22に対して対称に形成されている。前記
シール部22は、周方向に所定の幅(例えば、5〜20
mm位の幅)に形成されているため、シール性に優れ
る。前記ロータ2の右端面24は第1端板11に、また
ロータ2の左端面25は第2端板12に、微小の隙間を
もって又は隙間を殆ど持たずに、摺接するように形成し
てある。
【0018】前記出力軸3は、ロータ2の回転をハウジ
ング1外へ取り出す為のもので、この出力軸3は、ロー
タ収容室5の軸心Xと同心状に配設され、出力軸3は、
ロータ2の中心部の軸孔と、第1及び第2端板11,1
2の軸孔とを挿通してハウジング1外へ延び、出力軸3
は、キーを介して、ロータ2に相対回転不能に固定さ
れ、ロータ2を支持する出力軸3は、軸受32,33を
介して第1及び第2端板11,12に回転自在に両端支
持されている。尚、符号14,15は第1及び第2端板
11,12をハウジング本体10に固定する為のボル
ト、符号13は押え板(これは省略可能)、符号16は
押え板13をハウジング本体10に固定するボルトであ
る。
【0019】前記ベーン機構4について説明すると、ハ
ウジング本体10の一側部において、ハウジング本体1
0には、ロータ収容室5の軸心Xと平行で水平なスリッ
ト状の装着孔40が形成され、その装着孔40には、可
動仕切部材41が摺動自在に装着され、可動仕切部材4
1は、その可動仕切部材41とバネ受け部材42間に装
着された3つの圧縮コイルスプリング43によりロータ
収容室5の方へ弾性付勢され、可動仕切部材41の先端
のシール部41sがロータ2の外周面に常時シール可能
に摺接するように構成してある。前記シール部41s
は、少なくとも、周方向に約2〜3mmの幅を有し、ロ
ータ2の外周面に面接触的に摺接して、流体の通過を阻
止している。
【0020】前記可動仕切部材41は、低摩擦で耐摩耗
性に優れる金属材料(例えば、鋳鉄や真鍮や銅鉛合金や
アルミ合金等)で構成されるが、強度・剛性の高い合成
樹脂材料やFRP(繊維強化合成樹脂)やセラミック等
の材料で構成してもよい。前記可動仕切部材41は、装
着孔40の内面に微小の隙間をもって略シール可能に摺
接している。但し、必要に応じて、装着孔40の内面を
硬化処理(窒化処理、浸炭処理、等)したり、装着孔4
0の内面と可動仕切部材41間の微小隙間にオイルを供
給する潤滑手段を設ければ、シール性も向上する。
【0021】前記バネ受け部材42は、例えば、6本の
ボルト44により、ハウジング本体10にガスケット4
6(これは、省略可能である)を介在させた状態で固定
されている。尚、可動仕切部材41とバネ受け部材42
間のスプリング収容室47に所定圧の加圧エアを供給
し、この加圧エアと3つの圧縮コイルスプリング43で
可動仕切部材41を弾性付勢するように構成してもよい
し、また、加圧エアのみで可動仕切部材41を弾性付勢
するように構成してもよい。
【0022】前記ハウジング本体10には、その右端面
に開口する第1通路6が装着孔40の上側に形成され、
また、ハウジング本体10には、その右端面に開口する
第2通路7が装着孔40の下側に形成され、第1通路6
から分岐した1つ又は複数の第1ポート6aが可動仕切
部材41の上側近傍位置でロータ収容室5に開口され、
第2通路7から分岐した1つ又は複数の第2ポート7a
が可動仕切部材41の下側近傍位置でロータ収容室5に
開口されている。
【0023】前記流体圧モータMの作用について説明す
る。前記ロータ収容室5内において、ロータ2の外側に
形成された作動室50は、可動仕切部材41によって、
第1作動室51と第2作動室52とに区画され、ロータ
2が回転するとき、可動仕切部材41は、その先端のシ
ール部41sをロータ2の外周面に摺接させつつ進退移
動するため、ロータ2は回転可能である。
【0024】前記第1通路6に油圧又は加圧エアを供給
し、第2通路7を油タンク又は大気に解放すると、その
流体圧は第1ポート6aから第1作動室51に供給さ
れ、第1作動室51内の流体圧がロータ2の受圧突部2
1に作用する。第2作動室52内の流体の圧力はドレン
圧又は大気圧なので、ロータ2には、第1作動室51の
流体圧と第2作動室52のドレン圧又は大気圧との圧力
差と、受圧突部21の矩形状の断面積と、ロータ2の軸
心X(ロータ収容室5の軸心X)から受圧突部21の受
圧中心までの距離との積に等しいトルクが作用し、ロー
タ2が矢印A方向へ回転する。但し、可動仕切部材41
が受圧突部21のロータ回転方向トレーリング側の湾曲
面23に接触しているときには、受圧面積が小さいため
トルクが幾分小さくなる。
【0025】前記流体圧の供給により第1作動室51が
拡大し、また、流体の排出により第2作動室52が縮小
しつつ、ロータ2が回転し、そのシール部22が可動仕
切部材41に接近し、第2ポート7aを通過すると、第
1作動室51が第2ポート7aに連通されるが、ロータ
2は慣性回転を続け、可動仕切部材41の退入を介し
て、ロータ2のシール部22が可動仕切部材41と第1
ポート6aを通過すると、第1作動室51の流体圧がロ
ータ2の受圧突部21に作用し、前記と同様に繰り返し
て、ロータ2が連続的に滑らかに回転する。
【0026】これに対して、第2通路7に流体圧を供給
し、第1通路6を油タンク又は大気に解放すると、前記
とは反対に、第1作動室51がドレン圧又は大気圧で、
第2作動室52に流体圧が供給されるため、ロータ2
は、矢印B方向へ回転する。つまり、可動仕切部材41
に対して、ロータ2の回転方向リーディング側の第1ポ
ート6a又は第2ポート7aが流体圧を供給する供給ポ
ートとなり、ロータ2の回転方向トレーリング側の第2
ポート7a又は第1ポート6aが流体を排出する出口ポ
ートとなる。前記受圧突部21のシール部22がロータ
収容室5の内周面に面接触状に摺接しているため、シー
ル性に優れ、かつシール部22が摩耗しにくく耐久性が
向上する。
【0027】前記受圧突部21は、ロータ2の外周部の
約1/4部分にわたる狭い幅に形成してあるため、ロー
タ2のシール部22が供給ポート(6a,7a)を通過
後、早期に受圧面積が最大になるから、出力トルクが早
期に最大になる。但し、受圧突部21の両側の湾曲面2
3の曲率を変えて、受圧突部21を、ロータ2の外周部
の約1/3部分又は約1/2の範囲に形成することもで
き、この場合、湾曲面23の軸心からの半径の増加率が
小さくなる分、可動仕切部材41からロータ2に作用す
る抵抗が小さくなり、可動仕切部材41の進退応答性が
向上する。尚、可動仕切部材41をロータ収容室5の方
へ弾性付勢する付勢力は、可動仕切部材41に作用する
流体圧により可動仕切部材41が外方へ押される力以上
に大きく設定する必要があり、また、可動仕切部材41
は、それに作用する流体圧で変形しないような強度・剛
性を備えている必要がある。
【0028】前記流体圧モータMが油圧モータである場
合の油圧回路は、図4に示す通りで、油タンク53、油
圧ポンプ54、電磁方向切換弁55により、第1ポート
6aに油圧を供給すると、ロータ2が時計回りに回転
し、これと反対に、第2ポート7aに油圧を供給する
と、ロータ2が反時計回りに回転する。
【0029】ここで、前記流体圧モータMを、流体加圧
ポンプPとして使用する場合、前記出力軸3に、それを
回転駆動する為の電動モータやエアモータが連結され、
出力軸3が駆動軸(3)として構成され、その駆動軸
(3)を図3の矢印A方向へ回転駆動する場合には、第
1通路6を介して第1ポート6aから加圧前の流体が吸
入され、第2ポート7aから吐出される流体圧は、第2
通路7より外部へ供給されることになる。即ち、第1作
動室51に吸入された流体は、ロータ2の回転を介し
て、第2作動室52へ移動し、第2作動室52内の流体
は、ロータ2の回転により加圧されて第2ポート7aへ
吐出される。この流体加圧ポンプPが油圧ポンプである
場合の油圧回路は、図5に示す通りであり、電動モータ
56で駆動軸(3)が回転駆動され、油タンク57の油
が第1通路6を経て、第1ポート6aへ吸入され、加圧
流体は第2ポート7aへ吐出され、第2通路7から外部
へ供給される。
【0030】次に、前記実施例を部分的に修正した実施
例について、図6〜図7に基いて簡単に説明する。この
流体圧モータMAにおいては、ハウジング1Aが、円筒
状の部材からなるハウジング本体60と、第1端板61
と、第2端板62と、ハウジング本体60の側部に溶接
にて固定されたブロック部材63等で構成されている。
ハウジング1A内には、前記ロータ収容室5と同様のロ
ータ収容室5Aが形成され、このロータ収容室5Aに
は、ロータ2Aが収容されている。このロータ2Aは、
ロータ2と同様のもので、ロータ本体64とそれに一体
形成された受圧突部65とから構成され、受圧突部65
の先端部にはシール部66が形成され、シール部66の
両側には湾曲面67,67が形成されている。このロー
タ2Aの左右両端面には、環状のシール溝78が夫々形
成され、これらのシール溝78に環状のシール部材79
が装着されている。尚、符号68,69は、ハウジング
本体60を挟んで第1端板61と第2端板62とを連結
するボルトとナット、符号32Aは軸受けを示す。
【0031】出力軸3Aは、前記出力軸3と同様のもの
で、第1端板61とロータ2Aと第2端板62とを挿通
してハウジング1A外へ延び、ロータ2Aに相対回転不
能に固定されている。ベーン機構4Aについて説明する
と、ハウジング本体60とブロック部材63とに装着孔
70が形成され、この装着孔70に、第1可動仕切部材
72と第2可動仕切部材73とからなる可動仕切部材7
1が摺動自在に装着され、ブロック部材63の外側面に
は、バネ受け部材74が複数のボルト75で固定され、
第1可動仕切部材72は、3本の圧縮コイルスプリング
76でロータ収容室5Aの方へ付勢され、第2可動仕切
部材73は、3本の圧縮コイルスプリング77でロータ
収容室5Aの方へ付勢されている。尚、符号73aは、
スプリング76の力を第1可動仕切部材72に付加する
為に第2可動仕切部材73に形成した切り欠き部を示
し、また、符号72aは、スプリング77の力を第2可
動仕切部材73に付加する為に第1可動仕切部材72に
形成した切り欠き部を示す。但し、切り欠き部72a,
73aは、必要に応じて省略してもよい。
【0032】前記ブロック部材63には、長円形断面の
第1通路6Aと第2通路7Aとが前記実施例と同様に形
成され、第1通路6Aに連通した第1ポート6bと、第
2通路7Aに連通した第2ポート7bとがハウジング1
Aに形成されている。この流体圧モータMAの作用つい
ては、前記流体圧モータMと同様であるが、可動仕切部
材71が第1可動仕切部材72と第2可動仕切部材73
とで構成され、第1可動仕切部材72の先端のシール部
72sと、第2可動仕切部材73の先端のシール部73
sとが、ロータ2Aの外周面にシール可能に摺接するた
め、可動仕切部材71とロータ2Aとの接触部が二重に
シールされ、そのシール性能が向上し、油圧モータ等、
比較的高圧の流体圧を供給する流体圧モータに好適とな
る。前記ロータ2Aの左右の端面に、環状のシール部材
67を装着してあるため、比較的高圧の流体圧を供給す
る油圧モータ等の流体圧モータに好適となる。この実施
例の流体圧モータMAも前記流体圧モータMと同様に流
体加圧ポンプとして適用することができる。
【0033】ここで、前記実施例の流体圧モータMAの
構成を分的に変更した変更例について説明する。但し、
同一のものに同一符号を付して説明を省略した。図8〜
図10の流体圧モータMA1示すように、ロータ2Bの
受圧突部65Aの先端のシール部80が周方向に例えば
約10mm以上の広幅に形成され、シール部80の両側
には、ロータ本体64の周面から徐々に大径化してシー
ル部80に達する湾曲面81,81が形成され、シール
部80にロータ2Bの軸心方向向きのシール溝82が形
成され、そのシール溝82に合成ゴムや合成樹脂(例え
ば、ナイロン等)又は金属(例えば、鋳鉄や真鍮や銅鉛
合金やアルミ合金等)製のシール部材83が装着され、
シール部材83は、ロータ収容室5Aの内周面に面接触
状に接触している。
【0034】尚、湾曲面81,81からシール溝82の
底部に連通する連通孔を形成し、シール部材83を流体
圧で付勢するように構成することもできる。また、ロー
タ2Aの左右両端面には、環状のシール溝78が形成さ
れ、そのシール溝78には、環状のシール部材79が装
着され、また、シール溝78からシール溝82まで延び
るシール溝85にも、シール部材86が装着されてい
る。前記シール部材79,86は、合成ゴムや合成樹脂
(例えば、ナイロン等)又は金属製のものでもよいし、
複数の部品からなる複合的なシール部材でもよい。以上
の構成によりシール性を高めることができる。
【0035】図11に示す流体圧モータMA2において
は、ハウジング1Aに、ロータ収容室5Aの軸心Xに対
して回転対称に、第1ベーン機構4Aと第2ベーン機構
4Bが設けられ、第1ベーン機構4Aの上下両側に第1
ポート6bと第2ポート7bが形成され、また、第2ベ
ーン機構4Bの上下両側に第2ポート7bと第1ポート
6bとが形成される。更に、ロータ2Cには、その軸心
Xに対して回転対称に、周方向180度おきに2つの受
圧部65,65が形成されている。
【0036】前記2つの第1ポート6b,6bに流体圧
を供給し、かつ2つの第2ポート7,7bを油タンクや
大気へ解放すると、ロータ2Cは矢印A方向へ回転し、
また、前記2つの第2ポート7b,7bに流体圧を供給
し、かつ2つの第1ポート6b,6bを油タンクや大気
へ解放すると、ロータ2Cは矢印Aと反対方向へ回転す
ることになる。この流体圧モータMA2では、2つの受
圧突部65に流体圧が作用するため、流体圧モータMA
1に比較して、出力トルクが約2倍になるから、流体圧
モータを小型化できる。但し、2つの受圧部65,65
が同時に、ベーン機構4A,4Bに接触すると、出力ト
ルクが少し低下するので、2つの受圧部65,65が順
々にベーン機構4A,4Bに接触するように、ベーン機
構4A,4Bを軸心Xに対して非回転対称に設けるか、
又は2つの受圧部65,65を軸心Xに対して非回転対
称に形成してもよい。
【0037】図11の流体圧モータMA2を油圧モータ
として使用する場合の油圧回路は、図12に示すように
なる。符号90は油タンク、91は油圧ポンプ、92は
電磁方向切換弁を示す。図11の流体圧モータMA2を
油圧ポンプMA2Pとして使用する場合の油圧回路は、
図13に示すようになる。符号93は、駆動軸3Aを回
転駆動する電動モータ、94は油タンクを示す。
【0038】図14に示す流体圧モータMA3において
は、図11の流体圧モータMA2のロータ2Cの代わり
に、ロータ2Dの外周部には、120度おきに3つの受
圧突部65,65,65が形成される。この流体圧モー
タMA3の作動は、流体圧モータMA2と同様である。
但し、3つの受圧突部65,65,65が1つずつ、ベ
ーン機構4A,4Bに接触するので、トルク変動が少な
くなる。そして、流体圧モータMA3の効率が高くな
る。尚、比較的大型の流体圧モータや流体圧ポンプの場
合、3つ以上のベーン機構及び各ベーン機構に対応する
第1ポートと第2ポートを設け、かつロータには4つ以
上の受圧突部65を形成することもできる。
【0039】次に、前記流体圧モータMと同様の3つの
流体圧モータM1,M2,M3を一体的に組み込んだ流
体圧モータユニットMUについて、図15と図16に基
いて説明する。第1流体圧モータM1のハウジングは、
第1端板101、ハウジング本体104Aと、中間板1
02Aで構成され、このハウジング内に円筒状のロータ
収容室105Aが形成され、ロータ収容室105Aに
は、前記ロータ2と同様のロータ106Aが収容され、
ハウジング本体104Aの側部にベーン機構107Aが
設けられ、このベーン機構107Aの可動仕切部材10
8Aを装着する装着孔109Aは、ハウジング本体10
4Aに形成され、第1端板101と中間板102Aとで
両側を塞がれ、この装着孔109Aに可動仕切部材10
8Aが摺動自在に装着され、スプリング110でロータ
収容室105Aの方へ付勢されている。バネ受け板11
1はボルト112でハウジング本体104Aに固定され
ている。
【0040】第2流体圧モータM2のハウジングは、前
記中間板102Aと、前記ハウジング本体104Aと同
一構造のハウジング本体104Bと、中間板102Bと
で構成されている。その他の構造は、第1流体圧モータ
M1と同様であるので、ロータ収容室105A、ロータ
106B、ベーン機構107B、装着孔109B、可動
仕切部材108Bについての説明は省略する。
【0041】第3流体圧モータM3のハウジングは、前
記中間板102Bと、前記ハウジング本体104Aと同
一構造のハウジング本体104Cと、第2端板103と
で構成されている。その他の構造は、第1流体圧モータ
M1と同様であるので、ロータ収容室105C、ロータ
106C、ベーン機構107C、装着孔109C、可動
仕切部材108Cについての説明は省略する。
【0042】前記3つの流体圧モータM1,M2,M3
に共通の出力軸113は、第1端板101と、ロータ1
06Aと、中間板102Aと、ロータ106Bと、中間
板102Bと、ロータ106Cと、第2端板103とを
挿通して、第2端板103の外側へ延び、第1及び第2
端板101,103と2つの中間板102A,102B
に夫々軸受け114を介して回転自在に支持され、出力
軸113は、ロータ106A,106B,106Cに相
対回転不能に連結されている。前記第1端板101と、
ハウジング本体104Aと、中間板102Aと、ハウジ
ング本体104Bと、中間板102Bと、ハウジング本
体104Cと、第2端板103には、4つのボルト孔1
15が連通状に透設され、これら4つのボルト孔115
に夫々挿通させた通しボルト116により3組のハウジ
ングは一体的に固定されている。
【0043】前記3つの流体圧モータM1,M2,M3
を直列駆動する場合に、ハウジングに形成される流体通
路の一例について説明する。ハウジング本体104A,
104B,104Cには、ベーン機構の上側に位置する
第1通路120A,120B,120Cと、ベーン機構
の下側に位置する第2通路121A,121B,121
Cとが形成されている。第1端板101に形成された縦
孔122は、第1通路120Aに連通し、中間板102
Aに形成された縦孔123Aは、第2通路121Aに連
通し且つ第1通路120Bに連通し、中間板102Bに
形成された縦孔123Bは、第2通路121Bに連通し
且つ第1通路120Cに連通し、第2端板103に形成
された縦孔124は、第2通路121Cに連通してい
る。
【0044】前記ハウジング本体104A,104B,
104Cには、第1通路120A,120B,120C
を、可動仕切部材108A,108B,108Cの上側
近傍において、ロータ収容室105A,105B,10
5Cに連通させる第1ポート125A,125B,12
5Cと、第2通路121A,121B,121Cを、可
動仕切部材108A,108B,108Cの下側近傍に
おいて、ロータ収容室105A,105B,105Cに
連通させる第2ポート126A,126B,126Cと
が、夫々形成されている。
【0045】前記縦孔122に油圧又は加圧エアを供給
し、縦孔124を油タンク又は大気へ解放すると、その
流体圧は、第1通路120A、第1ポート125A、第
1流体圧モータM1の作動室、第2ポート126A、第
2通路121A、縦孔123A、第1通路120B、第
1ポート125B、第2流体圧モータM2の作動室、第
2ポート126B、第2通路121B、縦孔123B、
第1通路120C、第1ポート125C、第3流体圧モ
ータM3の作動室、第2ポート126C、第2通路12
1C、縦孔124の順に流れることになる。
【0046】従って、第1流体圧モータM1のロータ1
06Aを回転駆動した流体圧は、第2流体圧モータM2
へ供給され、ロータ106Bを回転駆動させた後、第3
流体圧モータM3へ供給され、ロータ106Cを回転駆
動させた後、縦孔124から排出されることになる。こ
の場合、ロータ106A,106B,106Cは、図1
6の矢印A方向へ回転する。但し、縦孔124から流体
圧を供給し、縦孔122から排出する場合には、流体圧
が流れる方向が逆になって、ロータ106A,106
B,106Cは、矢印Aと反対方向へ回転する。
【0047】以上のように3つの流体圧モータM1,M
2,M3を直列駆動する場合には、各流体圧モータにお
ける第1作動室と第2作動室間の圧力差はあまり大きく
ならないため、各流体圧モータの出力トルクは、あまり
大きくならないが、縦孔122又は124に供給される
流体圧と、縦孔124又は122から排出されるドレン
圧との圧力差が、大きくなり、流体圧活用の効率が向上
する。
【0048】この流体圧モータユニットMUでは、3つ
の流体圧モータM1,M2,M3の軸方向長さが等しい
ため、同一構造のロータ106A,106B,106
C、同一構造のハウジング本体104A,104B,1
04C、同一構造のベーン機構107A,107B,1
07Cを用いることができ、しかも、第1端板101と
第2端板103と中間板102A,102Bを略同一構
造に形成できる。前記のような共通部品を用いて、ユニ
ット化される流体圧モータの数を変えることで、種々の
容量の流体圧モータユニットを構成することができる。
【0049】即ち、流体圧モータユニットMUに組み込
む流体圧モータの数は2つでもよく4以上でもよい。ま
た、複数の流体圧モータの軸方向長さを異ならせること
もできる。流体圧モータユニットMUにおいて、流体通
路を各流体圧モータM1,M2,M3に独立に形成する
ことにより、個々の流体圧モータを独立に駆動すること
も可能である。但し、この場合でも、ロータ106A,
106B,106Cは、一体的に回転する。
【0050】前記流体圧モータユニットMUの各流体圧
モータM1,M2,M3を独立駆動可能な油圧回路を設
ける場合、出力トルクを複数段階に切り換え可能にな
り、出力軸の回転数を複数段階に切り換え可能になる。
例えば、6つの流体圧モータを組み込んだ流体圧モータ
ユニットでは、供給する流体圧の圧力が一定の場合には
出力トルクを6段階(トルクT1,T2,・・T6)に
切り換え可能であり、また、供給する流体圧の流量が一
定の場合には回転速度を6段階(回転速度N1,N2,
・・N6)に切り換え可能である。T1<T2<・・<
T6、N1>N2>・・>N6、とすると、出力トルク
Tと回転速度Nの組合せは、(T1,N1),(T2,
N2),・・(T6,N6)となる。従って、このよう
な流体圧モータユニットMUでもって、自動車の変速機
構を構成することが出来る。
【0051】前記流体圧モータユニットMUが油圧モー
タユニットであり、その油圧モータユニットを直列駆動
する場合の油圧回路は、例えば、図17に示すようにな
る。油圧回路には、油タンク130、油圧ポンプ13
1、電磁方向切換弁132等が、設けられている。
【0052】前記前記流体圧モータユニットMUが油圧
モータユニットであり、その油圧モータユニットを並列
駆動する場合の油圧回路は、例えば図18に示すように
なる。油圧回路には、油タンク133、油圧ポンプ13
4、電磁方向切換弁135、第1ポート125A,12
5B,125Cの通路に夫々介設された電磁開閉弁13
6A,136B,136C、第2ポート126A,12
6B,126Cの通路に夫々介設された電磁開閉弁13
8A,138B,138C、第1ポート125A,12
5B,125Cと第2ポート126A,126B,12
6Cとを接続する通路に夫々介設された電磁開閉弁13
7A,137B,137Cなどが設けられている。例え
ば、第1流体圧モータM1を駆動する場合には、電磁開
閉弁136A,138Aが開かれ且つ電磁開閉弁137
Aが閉じられる。これに対して、第1流体圧モータM1
を駆動させない場合には、電磁開閉弁136A,138
Aが閉じられ且つ電磁開閉弁137Aが開かれる。これ
により、第1流体圧モータM1内の油は電磁開閉弁13
7Aを通過して循環し、ロータ106Aが空転状態とな
る。このことは、第2及び第3流体圧モータM2,M3
についても同様である。
【0053】前記電磁開閉弁137A,137B,13
7Cを設ける代わりに、図19に示すように、スプリン
グ110の外端部を受け止めるバネ受けバー117を設
け、その位置を切り換え可能に構成してもよい。各バネ
受けバー117には、バネ受け部材111内に構成され
た例えば3つの油圧シリンダ118のロッドが連結さ
れ、流体圧モータM1,M2,M3を駆動する場合に
は、油圧ポンプ138から電磁方向切換弁139を介し
て、油圧シリンダ118に油圧を供給し、また、流体圧
モータM1,M2,M3を駆動しない場合には、電磁方
向切換弁139を切り換えて、油圧シリンダ118の油
圧を排出すると、バネ受けバー117が後退して、スプ
リング110の付勢力が可動仕切部材108A,108
B,108Cに作用しなくなる。その結果、ロータ10
6A,106B,106Cは空転状態となる。
【0054】前記流体圧モータユニットMUは、流体加
圧ポンプユニットとして適用可能であるが、この場合、
前記出力軸113は、電動モータやエアモータで回転駆
動される駆動軸(113)に構成され、ロータ106A
が図16の矢印A方向へ回転駆動されるものとすると、
第1ポート125A,125B,125Cが加圧前の流
体を吸入する吸入ポートになり、第2ポート126A,
126B,126Cが加圧流体を吐出する吐出ポートに
なり、第1〜第3流体圧モータM1,M2,M3が、第
1〜第3流体加圧ポンプM1P,M2P,M3Pとな
る。
【0055】前記流体圧モータユニットMUを油圧ポン
プユニットMUPとして構成し、この油圧ポンプユニッ
トMUPを直列駆動する場合の油圧回路は、例えば、図
20に示すとおりである。駆動軸(113)は、電動モ
ータ142により回転駆動され、油タンク143から供
給される油は、第1流体加圧ポンプM1PによりΔPだ
け加圧され、次に第2流体加圧ポンプM2Pにより約Δ
Pだけ加圧され、次に第3流体加圧ポンプM3Pにより
約ΔPだけ加圧され、こうして合計約3ΔPに加圧され
た加圧流体が第3流体加圧ポンプM3Pから吐出される
ことになる。
【0056】前記油圧ポンプユニットMUPを並列駆動
する場合の油圧回路は、図21に示すとおりである。駆
動軸(113)は、電動モータ144により回転駆動さ
れる。油圧回路には、油タンク145、第1ポート12
5A,125B,125Cの通路に夫々介設された電磁
開閉弁146A,146B,146C、第2ポート12
6A,126B,126Cの通路に夫々介設された電磁
開閉弁147A,147B,147C、第1ポート12
5A,125B,125Cと第2ポート126A,12
6B,126Cとを接続する通路に夫々介設された電磁
開閉弁148A,148B,148Cなどが設けられて
いる。
【0057】例えば、第1流体加圧ポンプM1Pを駆動
させる場合には、電磁開閉弁146A,147Aを開
き、電磁開閉弁148Aを閉じる。例えば、第1流体加
圧ポンプM1Pを駆動させない場合には、電磁開閉弁1
46A,147Aを閉じ、電磁開閉弁148Aを開く。
すると、第1流体加圧ポンプM1P内の油は、電磁開閉
弁148Aを通過して循環し、ロータ106Aが空転状
態となる。このことは、第2流体加圧ポンプM2P,第
3流体加圧ポンプM3Pについても同様である。
【0058】この油圧ポンプユニットMUPにおいて
は、油圧の吐出量を3段階(吐出量Q1,Q2,Q3)
に切り換え可能で、また、吐出圧を3段階(吐出圧P
1,P2,P3)に切り換え可能である。そして、Q1
>Q2>Q3、P1<P2<P3、とすると、吐出量Q
と吐出圧Pの組合せは、(Q1,P1)、(Q2,P
2)、(Q3,P3)となる。従って、この油圧ポンプ
ユニットMUPは、例えば、油圧アクチュエータを、低
負荷・高速駆動、中負荷・中速駆動、高負荷・低速駆
動、の種々の組合せで駆動する為の油圧ポンプとして好
適のものとなる。尚、電磁方向切換148A,148
B,148Cを設ける代わりに、前記図19の構成を採
用可能である。
【0059】次に、前記流体圧モータユニットのその他
の実施例について説明する。図22に示すように、エア
モータMaと、油圧ポンプMPhとを、前記流体圧モー
タユニットMUと同様にユニット化し、エアモータMa
の出力軸と油圧ポンプMPhの駆動軸とを一体の軸部材
150で構成し、エアポンプ151から供給する加圧エ
アでエアモータMaを駆動し、油タンク152から供給
される油を油圧ポンプMPhで加圧して、吐出するよう
に構成する。
【0060】図23に示すように、油圧モータMhと、
軸方向長さの短い小型のエアポンプMPaとを、前記流
体圧モータユニットMUと同様にユニット化し、エアポ
ンプMPaの駆動軸と油圧モータMhの出力軸とを一体
の軸部材153で構成し、油圧ポンプ154から供給さ
れる油圧で油圧モータMhを駆動し、この油圧モータM
hの回転駆動力で外部の回転機器を駆動するとともに、
油圧モータMhの回転駆動力でエアポンプMPaを駆動
して加圧エアを発生させ、その加圧エアをベーン機構1
55のスプリング収容室156へ導入し、スプリング収
容室156のスプリング157と加圧エアとで、可動仕
切部材158をロータ159の方へ付勢する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る流体圧ポンプ/モータの横断面図
である。
【図2】図1の流体圧ポンプ/モータの側面図である。
【図3】図1の流体圧ポンプ/モータの縦断面図(図1
の3−3線断面図)である。
【図4】図1の流体圧ポンプ/モータの流体圧モータ用
の油圧回路図である。
【図5】図1の流体圧ポンプ/モータの流体加圧ポンプ
用油圧回路図である。
【図6】第1別実施例に係る流体圧ポンプの横断面図で
ある。
【図7】図6の流体圧ポンプ/モータの縦断面図(図6
の7−7線断面図)である。
【図8】第1変形例の流体圧ポンプ/モータの断面図で
ある。
【図9】図8の流体圧ポンプ/モータの要部断面図であ
る。
【図10】図8の流体圧ポンプ/モータの要部断面図で
ある。
【図11】第2変形例の流体圧ポンプ/モータの断面図
である。
【図12】図11の流体圧ポンプ/モータの流体圧モー
タ用油圧回路図である。
【図13】図11の流体圧ポンプ/モータの流体圧ポン
プ用油圧回路図である。
【図14】第3変形例の流体圧ポンプ/モータの断面図
である。
【図15】第2別実施例に係る流体圧ポンプ/モータユ
ニットの横断面図である。
【図16】図15のユニットの縦断面図(図15の16
−16線断面図)である。
【図17】図15のユニットの流体圧モータ用油圧回路
図である。
【図18】図15のユニットの流体圧モータ用油圧回路
図である。
【図19】図15のユニットの変形例の図16相当部分
図である。
【図20】図15のユニットの流体圧ポンプ用油圧回路
図である。
【図21】図15のユニットの流体圧ポンプ用油圧回路
図である。
【図22】第3別実施例に係る流体圧ポンプ/モータユ
ニットの油圧回路図である。
【図23】第4別実施例に係る流体圧ポンプ/モータユ
ニットの油圧回路図である。
【図24】先行技術に係る流体圧ポンプ/モータの縦断
面図である。
【符号の説明】
M,MA,MA1,MA2,MA3 流体圧ポンプ
/モータ M1,M2,M3 流体圧ポンプ/モータ P,MA2P,M1P,M2P,M3P 流体圧ポ
ンプ Ma エアモータ MPh 油圧ポンプ MPa エアポンプ Mh 油圧モータ 1,1A ハウジング 2,2A〜2D ロータ 3,3A 出力軸(駆動軸) 4,4A,4B,107A〜107C ベーン機構 40,70 装着孔 41,108A〜108C 可動仕切部材 21,65,65A 受圧突部 22,66,80 シール部 23,67,81 湾曲面 72,73 第1,第2可動仕切部材 72s,73s シール部 78 シール溝 79 シール部材 82 シール溝 83 シール部材

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング内の円形断面のロータ収容室
    に、その軸心回りに回転自在にロータを収容し、ロータ
    収容室のうちのロータの外周側部分に流体作動室を形成
    し、ロータに連結されてハウジング外へ延びる軸部材を
    設けてなる、流体加圧ポンプ又は流体圧モータとしての
    流体圧ポンプ/モータにおいて、 前記ロータに、流体作動室を仕切るようにロータ収容室
    の内周面まで突出する少なくとも1つの受圧突部を形成
    し、 前記受圧突部の外周端部に、ロータ収容室の内周面に面
    接触状にかつシール可能に摺接するシール部を形成し、 前記ハウジングに、それに形成された装着孔と、この装
    着孔にロータ収容室に対して進退自在に装着され流体作
    動室を仕切るように内端部がロータの外周面にシール可
    能に摺接する可動仕切部材と、この可動仕切部材をロー
    タの方へ付勢する付勢手段とを備えた少なくとも1つの
    ベーン機構を設け、 前記ハウジングに、各ベーン機構の可動仕切部材のロー
    タ回転方向リーディング側付近とトレーリング側付近に
    夫々位置する供給ポートおよび出口ポートを形成したこ
    とを特徴とする流体圧ポンプ/モータ。
  2. 【請求項2】 前記ロータが、ロータ収容室の軸心と同
    心の円柱体状のロータ本体と、そのロータ本体の外周部
    に一体形成された受圧突部とを備えたことを特徴とする
    請求項1に記載の流体圧ポンプ/モータ。
  3. 【請求項3】 前記受圧突部のシール部の両側には、ロ
    ータ本体の外周面からシール部に向かって大径化する湾
    曲面が、対称に形成されたことを特徴とする請求項2に
    記載の流体圧ポンプ/モータ。
  4. 【請求項4】 前記ベーン機構の可動仕切部材が、重ね
    合わせた第1及び第2可動仕切部材からなり、これら第
    1及び第2可動仕切部材の内端部に、ロータの外周面に
    シール可能に摺接するシール部が夫々形成されたことを
    特徴とする請求項1に記載の流体圧ポンプ/モータ。
  5. 【請求項5】 前記ハウジングに、ロータ収容室の軸心
    を挟んで対向状に位置する2つのベーン機構を設け、前
    記ロータにロータ収容室の軸心を挟んで対向状に位置す
    る2つの受圧突部を設けたことを特徴とする請求項1に
    記載の流体圧ポンプ/モータ。
  6. 【請求項6】 前記ハウジングに、ロータ収容室の軸心
    を挟んで対向状に位置する2つのベーン機構を設け、前
    記ロータに周方向120度間隔で位置する3つの受圧突
    部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の流体圧ポ
    ンプ/モータ。
  7. 【請求項7】 前記受圧突部のシール部に形成したシー
    ル溝にシール部材を装着したことを特徴とする請求項1
    に記載の流体圧ポンプ/モータ。
  8. 【請求項8】 前記ロータの軸直交端面に形成した環状
    のシール溝に環状のシール部材を装着したことを特徴と
    する請求項7に記載の流体圧ポンプ/モータ。
  9. 【請求項9】 前記供給ポートを出口ポートに、前記出
    口ポートを供給ポートに切り換えることにより、ロータ
    の回転方向を反転可能に構成したことを特徴とする請求
    項1に記載の流体圧ポンプ/モータ。
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