JPH0610867U - 血液容器の仕分け装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 白紙バーコードラベルに記入された検査情報
を人手を介することなく自動的に読み取り、その後の白
紙バーコードラベルが貼着された血液容器を、仕分け装
置が発行したバーコードラベルに基づき処理すること
で、血液の採取から自動分析装置による血液検査までを
フルオート化し、また、全ての検査項目に対応するバー
コードラベルを予め用意しておく必要がなく、この種の
検査作業が大幅に簡易化され、かつ、ランニングコスト
の低減を図る。 【構成】 血液容器の仕分け装置を、指定主要検査項目
以外の稀少検査項目が記入された白紙バーコードラベル
の記載文字を読み取るＯＣＲ装置と、このＯＣＲ装置で
読み取られた情報に基づき上記稀少検査項目をバーコー
ド化する手段と、このバーコード化手段により印刷され
たバーコードラベルを供出する手段、とを有して構成し
た。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、血液試料を各検査機器まで移送する前に、該血液試料が収容され た各血液容器を検査項目毎に、かつ、優先順位毎に自動的に仕分けする血液容器 の仕分け装置に係り、特に、バーコードラベルの発行種類を大幅に削減すること ができる血液容器の仕分け装置に関する。

【０００２】

【従来技術とその課題】

周知のように、近年では、できる限り人手による検体の取り違えミスを防止す る目的から、患者情報や検査項目等をバーコード化し、このバーコードラベルを 血液容器に貼着することで、人手を介することなく検体を検査項目別に仕分けす るシステムが汎用されている。

【０００３】 ところで、上記のようなシステムにおいては、全ての検査項目をバーコード化 した場合には、バーコードラベルの発行種類が膨大となり、コスト高となる、と いう問題と、全ての検査項目に対応するバーコードラベルを各検査依頼書毎に付 設することは実質的に無理であることから、従来では、血液検査の大半を占める ４ないし５種類程度の検査項目（以下、主要検査項目という。）をバーコード化 した複数枚のバーコードラベルを検査依頼書に付設すると共に、主要検査項目以 外の検査項目（以下、稀少検査項目という。）を人為的に記載する欄が形成され た白紙バーコードラベルを１枚以上検査依頼書に付設して運用されているのが現 状である。勿論、上記白紙バーコードラベルには、患者情報のみがバーコード化 されて印刷されている。

【０００４】 そして、上記白紙バーコードラベルは、上記稀少検査項目が人手によって記入 された後、検査依頼書から剥離されて対応する血液容器に貼着され、該血液容器 は、その後、人為的に検査項目ごとに分配されて自動分析装置などにセットされ る。

【０００５】 しかしながら、このような従来のシステムでは、上記仕分け装置によって分別 できる血液容器は、上記主要検査項目用のバーコードラベルが貼着された血液容 器に限られ、上記白紙ラベルが貼着された血液容器は、結局、人手を介して分別 しなければならないため、かかる作業が非常に煩雑であると共に、血液容器の取 り違えミスの虞れがあり、さらには、血液の採取から自動分析装置による血液検 査までをフルオート化することができない一因となっている、という問題を有し ていた。

【０００６】 この考案は、かかる現状に鑑み創案されたものであって、その目的とするとこ ろは、上記主要検査項目用のバーコードラベルは勿論、白紙バーコードラベルに 記入された検査情報も人手を介することなく自動的に読み取ることができ、しか も、その後の白紙バーコードラベルが貼着された血液容器は、仕分け装置が発行 したバーコードラベル（以下、新バーコードラベルという。）に基づき処理され るので、血液の採取から自動分析装置による血液検査までをフルオート化するこ とができ、また、全ての検査項目に対応するバーコードラベルを予め用意してお く必要がないので、この種の検査作業を大幅に簡易化することができると共に、 ランニングコストも低減できる血液容器の仕分け装置を提供しようとするもので ある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、この考案にあっては、血液容器の仕分け装置を、指 定主要検査項目以外の稀少検査項目が記入された白紙バーコードラベルの記載文 字を読み取るＯＣＲ装置と、このＯＣＲ装置で読み取られた情報に基づき上記稀 少検査項目をバーコード化する手段と、このバーコード化手段により印刷された バーコードラベルを供出する手段、とを有して構成したことを特徴とするもので ある。

【０００８】

【実施例】 以下、添付図面に示す一実施例に基き、この考案を詳細に説明する。

【０００９】 図１に示すように、この実施例に係る血液容器の仕分け装置は、検査依頼書１ に付設された複数枚の主要検査項目用バーコードラベル２および１枚以上（本実 施例では１枚）の白紙バーコードラベル３の記録情報を読み取るバーコードリー ダ装置４と、上記白紙バーコードラベル３の白地欄に記入された稀少検査項目名 或は稀少検査項目名を数字・符号で表したものを読み取るＯＣＲ装置 (Optical Character Reader) ５と、該ＯＣＲ装置５で読み取られた上記白紙バーコードラ ベル３の検査項目名をバーコード化して新バーコードラベル６を発行するバーコ ードラベル発行装置７と、該バーコードラベル発行装置７で発行された新バーコ ードラベル６を上記白紙バーコードラベル３の周辺に貼着するバーコードラベル 貼着装置８と、から構成されている。

【００１０】 上記検査依頼書１には、図１に示すように、検査依頼書番号９がバーコード化 されて予め印刷されており、また、上記主要検査項目用バーコードラベル２及び 白紙バーコードラベル３にも、当該検査依頼書１の検査依頼書番号９と同一のバ ーコードが予め印刷されて、その対応関係が、例えば、上記バーコードリーダ装 置４によって容易に判別できるように構成されている。

【００１１】 各主要検査項目用バーコードラベル２には、上記検査依頼書番号９の他、血液 検査の大半を占める複数種類の主要検査項目がバーコード化されて予め印刷され ている。

【００１２】 白紙バーコードラベル３には、上記検査依頼書番号９の他、主要検査項目以外 の検査項目を記入する白地欄１０が形成されている。

【００１３】 上記バーコードリーダ装置４は、公知のバーコードリーダ装置と同様に構成さ れており、また、ＯＣＲ装置５は、公知のＯＣＲ装置と夫々同様に構成されてい るので、その詳細な説明をここでは省略する。

【００１４】 バーコードラベル発行装置７は、上記ＯＣＲ装置５で読み取られた上記白紙バ ーコードラベル３の検査項目名を新たにバーコード化して新バーコードラベル６ を発行するもので、該新バーコードラベル６には、上記新バーコードの他、上記 バーコードリーダ装置４によって読み取られた上記検査依頼書１の検査依頼書番 号９と同一のバーコードが新たに印刷されて発行される。尚、上記バーコードラ ベル発行装置７は、公知のバーコードラベル発行装置と同様に構成されているの で、その詳細な説明をここでは省略する。

【００１５】 バーコードラベル貼着装置８は、上記バーコードラベル発行装置７で発行され た新バーコードラベル６を、上記白紙バーコードラベル３が貼着された血液容器 １１に自動的に貼着するもので、例えば、公知のロボットアーム機構等から構成 されている。

【００１６】 尚、上記バーコードラベル貼着装置８による新バーコードラベル６の貼着は、 上記白紙バーコードラベル３の貼着部位の周辺か、或は、白紙バーコードラベル ３上に重合されて貼着される。

【００１７】 また、上記バーコードリーダ装置４・ＯＣＲ装置５・バーコードラベル発行装 置７・バーコードラベル貼着装置８は、例えば、公知のマイクロプロセッサ（Ｍ ＰＵ）で構成された制御装置１２により連係駆動制御される。

【００１８】 即ち、この制御装置１２は、図２に示すように、上記バーコードリーダ装置４ で読み取られた検査依頼書１の検査依頼書番号９とバーコードラベル３の検査依 頼書番号とが一致し、かつ、上記各ＯＣＲ装置５で読み取られた稀少検査項目名 と予め登録されている稀少検査項目名とが一致したときに、上記バーコードラベ ル発行装置７を作動させ、該上記バーコードラベル発行装置７で発行された新バ ーコードラベル６を上記バーコードラベル貼着装置８を介して血液容器１１に貼 着するように各機構を駆動制御する。

【００１９】 尚、上記新バーコードラベル６が貼着された血液容器１１は、その後は、該新 バーコードラベル６のバーコード情報をバーコードリーダ装置で読み取ることで 上記主要検査項目用バーコードラベル２と同様に運用することができるので、仕 分け作業終了後の自動分析装置による処理等を、全く人手を介することなく自動 的に行うことができる。

【００２０】 また、この考案にあっては、上記制御手段１２に検査依頼項目数と血液容器１ １に貼着されたバーコードラベル２，３（新バーコードラベル６）の枚数とを照 合させる機能を付加することで、バーコードラベルの貼着ミスをより高精度にチ ェックすることができる。

【００２１】

【考案の効果】

この考案に係る血液容器の仕分け装置は、以上説明したように構成されている ので、主要検査項目用のバーコードラベルは勿論、白紙バーコードラベルに記入 された検査情報も人手を介することなく自動的に読み取ることができ、しかも、 その後の白紙バーコードラベルが貼着された血液容器は、バーコードラベル発行 装置が発行した新バーコードラベルに基づき処理されるので、血液の採取から自 動分析装置による血液検査までをフルオート化することができると共に、全ての 検査項目に対応するバーコードラベルを予め用意しておく必要がないので、この 種の検査作業を大幅に簡易化することができると共に、ランニングコストも大幅 に低減できる等、幾多の優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例に係る血液容器の仕分け装
置の概略的構成を示す説明図である。

【図２】同仕分け装置のフローチャートである。

【符号の説明】

１ 検査依頼書 ２ 主要検査項目用バーコードラベル ３ 白紙バーコードラベル ４ バーコードリーダ装置 ５ ＯＣＲ装置 ６ 新バーコードラベル ７ バーコードラベル発行装置 ８ バーコードラベル貼着装置 １１ 血液容器

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 指定主要検査項目以外の稀少検査項目が
   記入された白紙バーコードラベルの記載文字を読み取る
   ＯＣＲ装置と、このＯＣＲ装置で読み取られた情報に基
   づき上記稀少検査項目をバーコード化する手段と、この
   バーコード化手段により印刷されたバーコードラベルを
   供出する手段、とを有して構成されてなる血液容器の仕
   分け装置。