JPH06108261A - 電線固定具および樹脂製品のメッキ方法 - Google Patents

電線固定具および樹脂製品のメッキ方法

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JPH06108261A
JPH06108261A JP5076258A JP7625893A JPH06108261A JP H06108261 A JPH06108261 A JP H06108261A JP 5076258 A JP5076258 A JP 5076258A JP 7625893 A JP7625893 A JP 7625893A JP H06108261 A JPH06108261 A JP H06108261A
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JP
Japan
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plating
electric wire
nickel
resin
fixture
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JP5076258A
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English (en)
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Masakatsu Sano
正勝 佐野
Osamu Igarashi
治 五十嵐
Hiromitsu Kaga
博光 加賀
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Nikko Kogyo KK
Original Assignee
Nikko Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 酸化によっても電磁波シールド性を失うこと
なく、さらに量産作業性に優れた電線固定具を提供す
る。 【構成】 電線を結束する束線部12と、この束線部か
ら延出し前記電線を固定するためのフランジ14,16
とが樹脂によって一体に形成され、前記束線部とフラン
ジの表面にニッケルメッキが施されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は電磁波シールドが施さ
れた電線を電気的に接地するとともにその固定を可能に
する電線固定具に関するものであり、さらに、樹脂製品
への導電性金属の無電解メッキ方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、外部からの電磁波ノイズが電
線を伝わって他の電子機器に侵入しないようにするとと
もに、電線から発生する電磁波が外部に漏洩しないよう
にするため、複数のケーブルを導電性を有するアルミ箔
等の金属箔や金属線で編んだ筒状の編成物で覆い、さら
にその上から絶縁性の樹脂を被覆するようした電磁波シ
ールド対策が施されている。
【0003】この種の電磁波シールド対策が施された電
線では、金属製編成物に吸収された電磁波を地中に逃が
すために、金属製編成物を接地する必要がある。そこ
で、絶縁性樹脂の一部の被覆を剥離して金属製編成物を
露出させ、この編成物の上から導電性のクリップを装着
し、さらにこのクリップを床面等に固定して電線の固定
と金属製編成物の接地とを同時に行えるようにしてい
る。
【0004】従来、導電性のクリップとしては金属製の
ものが使用されていたが、編成物を切断してしまうおそ
れがあったために、樹脂製のクリップ、特に複雑な形状
でも成形可能であり、かつ可撓性に優れたナイロンクリ
ップの使用が有効であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
のナイロンクリップとして従来より公知のものは、金属
製編成物と接触する内面および床面等と接触する外面に
粘着層を有する銅テープを貼り付けただけの構成である
ため、銅が容易に酸化されて導電性が低下し、電磁波シ
ールド効果が阻害されるとともに、湾曲した形状のクリ
ップに銅テープを貼り付けることは困難であって、この
種のナイロンクリップの量産作業性を大きく低下する問
題があった。
【0006】また、本発明者は、ナイロン製品に導電層
を形成するための、ナイロン製品への化学メッキについ
て鋭意検討したところ、従来法として知られているの
は、メッキグレードのナイロンに無電解銅メッキを施
し、さらにその上から耐酸化性のニッケルを電解メッキ
する方法だけであり、この方法では無電解処理から電解
処理に移行する際に乾燥および活性化の工程を必要と
し、メッキ作業の効率を低下させる問題がある。
【0007】さらに、従来のメッキグレード用のナイロ
ン素材は、可塑剤が混入されているため高靱性となり、
電線固定具のような複雑な湾曲形状を有するものの成形
加工は困難であるが、可撓性に優れ、複雑な形状であっ
ても成形可能な、前記可塑剤を含まない純ナイロンを始
めとする樹脂製品への化学メッキは現在まで行われてい
ない。
【0008】そこで、この発明の第1の目的は、酸化に
よっても電磁波シールド性を失うことなく、さらに量産
作業性に優れた電線固定具を提供することにある。ま
た、第2の目的は純ナイロンを始めとする各種への樹脂
製品のメッキ方法を提供することを目的とする。さら
に、第3の目的は、これら樹脂製品への作業性に優れた
メッキ方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記第1の目的を達成す
るために、本発明の電線固定具は、電線を結束する束線
部と、この束線部から延出し前記電線を固定するための
固定部とが樹脂によって一体に形成され、前記束線部と
固定部の表面に耐酸化性の導電性金属メッキが施されて
いることを特徴とするものである。前記導電性金属メッ
キとして無電解メッキがある。
【0010】また、前記第2の目的を達するために、本
発明のメッキ方法は、樹脂素材からなる製品をエッチン
グする第1の工程と、エッチング後の樹脂表面を活性化
する第2の工程と、次いで、導電性金属を無電解メッキ
する第3の工程と、とを有することを特徴とするもので
ある。そして、第3の目的を達成するために本発明のメ
ッキ方法は、複数の無電解メッキの工程を連続して行う
ことを特徴とするものである。この際、最終の工程のメ
ッキは耐酸化性金属のメッキであることが好ましい。前
記樹脂製品としては、例えば、電磁波シールド対策が施
された電線の固定具を挙げることができる。なお、前記
樹脂を、ナイロン、ポリプロピレン、ポリカーボネー
ト、ポリスルフォン、およびポリエーテルスルフォンの
少なくとも一つから選択することができる。また、前記
導電性金属メッキは、ニッケル、コバルト、パラジウ
ム、レニウム、ニッケル、タングステン、鉄、コバル
ト、銅およびモリブテンのいずれか一つまたは二つ以上
の合金、またはこれらとりんおよびほう素の少なくとも
一つの合金を含む。特に、前記導電性金属メッキが、ニ
ッケル−りん合金、銅、およびニッケル−ほう素合金の
三層から構成される。
【0011】
【作用】前記本発明の電線固定具によれば、その表面に
耐酸化性の導電性金属メッキが形成されているために、
酸化によって導電性が経時的に低下するのを防止でき、
この結果、電磁波シールド性を良好に維持することがで
きる。この導電性金属メッキは、無電解あるいは電解処
理によって形成することができる。そして、この導電性
金属メッキは、電線固定具をメッキ液に浸すことにより
形成され得るため、従来のように銅テープを電線固定具
に貼り付ける場合に比較して作業性が向上する。
【0012】また、本発明のメッキ方法によれば、純ナ
イロンを始めとする樹脂製品へのメッキが可能になる。
このメッキ方法において、第3の工程の無電解メッキを
一工程から行うばかりでなく、複数の無電解メッキ処理
の組み合わせによって行うようにしても良い。前記第3
の工程の無電解メッキを複数工程にしても、無電解メッ
キに続けて電解メッキを行うことなく次段の無電解メッ
キを行うため、無電解メッキから電解メッキに移行する
際に必要な樹脂製品の乾燥およびその活性化の工程を省
略することができる。したがって、作業工程数を低減す
るとともに作業時間を短縮して作業効率を向上すること
ができる。
【0013】しかも、第3の工程の導電性金属メッキを
耐酸化性金属のメッキにすることにより、また、無電解
メッキが複数の工程処理からなる場合に、製品の表面と
なる最終金属を耐酸化性のものを選択して耐酸化性に優
れた導電性金属の無電解メッキにすることにより、酸化
による導電性の低下を防ぐことができる。耐酸化性に優
れた導電性金属として、例えばニッケル、コバルト、パ
ラジウム、レニウム、ニッケル、タングステン、鉄、コ
バルト、銅およびモリブテンのいずれか一つまたは二つ
以上の合金、またはこれらとりんおよびほう素の少なく
とも一つの合金を挙げることができる。さらに、メッキ
層をニッケル−りん合金、銅、およびニッケル−ほう素
合金の三層にすることにより、メッキの密着性、導電
性、およびメッキ層の表面保護性を同時に向上すること
ができる。
【0014】本発明に使用される樹脂としては、例え
ば、ナイロン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポ
リスルフォン、およびポリエーテルスルフォンの少なく
とも一つを挙げることができる。このうち、ナイロンは
可撓性に優れ、複雑な形状であっても成形が容易であ
る。また、ポリプロピレンは、汎用性があるとともに、
吸湿性がメッキの前後に渡って低く、メッキと樹脂との
密着限度を長期間に渡って維持できる。また、ポリカー
ボネート、ポリスルフォン、およびポリエーテルスルフ
ォンは耐熱性にも優れている。
【0015】
【実施例】次に本発明の実施例について説明する。図1
〜4は電線固定具10の一実施例を示すものであり、こ
の電線固定具は図1および図2に示すように、純ナイロ
ン素材(あるいはポリプロピレン等の他の樹脂素材)か
ら成形加工され、その中心部には束線部としての略
「C」字状の湾曲部12を備えている。さらに、この湾
曲部12の両端部からは互いに平行に対向したフランジ
14,16が一体に延出して成形されている。このフラ
ンジの端部寄りにはボルト等の固定手段の貫通孔18,
20が穿設されている。また、電線固定具10の全体表
面には耐酸化性の無電解ニッケルメッキ22が施されて
いる。
【0016】そして、この電線固定具を用いて電線を固
定する場合は、図3および図4に示すように、前記湾曲
部内に複数のケーブル24を金属アルミニウムで編んだ
筒状の編成物26内に配設し、これらを絶縁性の樹脂2
8で被覆した電線30を挿通し、樹脂被覆28の一部が
剥離されて編成物26を露出した領域を前記湾曲部12
の部分に収容し、次いで前記貫通孔18,20にボルト
32を挿通しこのボルト32を床面34に螺着させる。
【0017】この時、電線固定具10の端部に存在する
互いに平行なフランジ14,16が密着し、前記湾曲部
12がその径を縮める方向に弾性変形して電線30を適
当な応力で結束しこれを支持する。そして、前記フラン
ジが床面34に据え付けられることにより、電線30は
床面34固定されることになる。
【0018】このような電線固定具10は、導電性を有
し編成物26に吸収された電磁波をその無電解ニッケル
メッキ22を介して地中に逃がすことができる。しかも
このニッケルメッキ22は導電性を有するとともに、耐
酸化性、耐摩耗性、および耐剥離性に優れているため
に、酸化されることにより導電性を失うことなく電線の
電磁波シールド性能を長期に渡って維持することが可能
となる。
【0019】さらに、電線固定具10を後述するように
メッキ液に浸すだけでニッケルメッキを行うことができ
るため、従来のように銅テープを貼り付ける場合に比較
して作業効率を向上することができる。なお、図1に示
す符号40は両フランジ14,16のそれぞれの内面の
前記ボルト貫通孔14,16の周辺に形成された鋸状の
短突起であり、ボルト32で両フランジを締結した際に
互いに歯合して両フランジの横方向のずれを抑止する。
【0020】なお、この実施例において、前記ニッケル
メッキ22は、必ずしも、電線固定具10の全体に形成
されていなくても良く、少なくとも、前記編成26と接
触する、湾曲部12の内面およびこれに連続させて前記
フランジ14,16の内外面に形成されれば良い。
【0021】次に、前記電線固定具の表面にニッケル無
電解メッキを施すための実施例について説明する。先
ず、純ナイロン素材によって形成された肉厚0.5〜
2.0mmの電線固定具をりん酸が主成分で、塩酸を含
むエッチング剤(例えば、奥野製薬工業株式会社製、商
品名:Uエッチャント)に、35〜60℃、10〜30
分間浸し、電線固定具の表面を粗面化する。次いで、充
分水洗した後、濃度数%の希塩酸で充分中和し、塩化パ
ラジウムー塩化第2錫を含む触媒混合溶液(奥野製薬工
業株式会社製、商品名:キャタリストC)に電線保持具
を室温〜45℃、2〜10分浸してナイロン素材表面へ
反応促進のための触媒を付与する。
【0022】この後電線保持具を充分水洗し、次いで3
〜10%の希硫酸溶液に電線固定具を室温〜50℃、2
〜5分間浸し充分水洗する。さらに1から5%の苛性ソ
ーダ水溶液に1〜5分間浸し次いで充分水洗いし、この
電線固定具をニッケルーリンの無電解メッキ液(例え
ば、奥野製薬工業株式会社、商品名:TMP化学ニッケ
ル液)に室温〜45℃、5〜10分間浸して、表面にニ
ッケルと還元剤であるリンとの合金であるニッケルーリ
ンの合金メッキを0.3〜1.0μmの膜厚で形成す
る。水洗い後、無電解銅メッキ液(例えば、奥野製薬工
業株式会社、商品名:TSP−810無電解銅)に40
〜70℃、10〜20分浸して0.5〜1.0μmの膜
厚を形成する。次いで、水洗後電線固定具をニッケルー
ほう素(ニッケル−ボロン)の無電解メッキ液(奥野製
薬工業株式会社製、商品:トップケミアロイBー1)に
40〜70℃、1〜30分間浸し、銅メッキの上にニッ
ケル−ほう素合金メッキを膜厚0.2〜0.5μmで形
成する。
【0023】次いで、この電線保持具をテスター(三和
電気株式会社製、商品名:SDー420C)を用いて抵
抗値を測定したところ、0.2Ω/cmであった。この
結果、電線固定具は電磁波を遮蔽する上で必要な導電性
を有することが確認できた。また、粘着テープを用いメ
ッキの耐剥離性を試験したところ、全くメッキの剥離は
観察されなかった。このことは、本実施例のメッキが十
分純ナイロン素材に密着していることを示すものであ
る。
【0024】次に、前記電解固定具をポリプロピレンで
構成し、このものにメッキ形成試験を行った。本実施例
において、クロム酸・硫酸(クロム酸10〜40%、硫
酸5〜25%)のエッチング剤を使用し、触媒付与後水
洗いした後10%希塩酸溶液に室温〜40℃、2〜10
分間浸して水洗いする以外は、前記純ナイロンを用いた
実施例と同様の処理を行った。 この後、本実施例のメ
ッキが形成されたポリプロピレン製電線固定具について
前記実施例と同様に導電性およびメッキの耐剥離性試験
を行ったところ、前記実施例と同じ結果を得た。
【0025】また、本実施例の電線固定具を80℃の温
水中2時間浸漬してさらに導電性試験を行ったところ、
浸漬前と同一の抵抗値0.2Ω/cmを検出した。この
ことは、ポリプロピレン製電線固定具は吸湿性が低く、
樹脂とメッキ層とも密着強度が高くメッキ層の剥離が全
く生じなかったことを示す。
【0026】さらに、ポリスルフォン、ポリエーテルス
ルフォン、ポリカーボネートをそれぞれ用いて電線固定
具を製造し、前記ポリプロピレン製電線固定具の実施例
と同じ処理によりメッキを形成し、さらに導電性、耐剥
離性の試験を行った。この結果、いずれの電線固定具も
0.2Ω/cmの抵抗値を示し、全くメッキ層の剥離も
観察されなかった。又、温水浸漬後の抵抗値の測定を行
ったが、抵抗値に変化はなかった。
【0027】この実施例によれば、純ナイロンを始めと
する樹脂製品に導電性の銅メッキを形成し、この上に比
較的耐酸化性、耐食性にも優れたニッケルーほう素合金
メッキを形成するものであり、両方のメッキはともに無
電解処理によって形成されているために、メッキ作業の
途中で無電解メッキから電解メッキを行う場合に必要な
乾燥や活性化の工程が不要でありメッキ作業を少ない工
程で短時間に行うことができる。さらに、メッキ層をニ
ッケル−りん合金、銅、およびニッケル−ほう素合金の
三層にした実施例によれば、導電性メッキの密着性、導
電性、耐酸化性、および耐食性を上げることができる。
さらに詳しくは、ニッケル−りん合金のメッキ層により
導電性メッキと樹脂との密着性を向上し、銅のメッキ層
により導電性を向上し、さらにニッケル−ほう素合金の
メッキ層により導電性メッキの耐酸化性、耐食性および
耐傷性等の表面保護性を向上することができる。
【0028】次に、純ナイロン製電線固定具について、
前記実施例のように無電解メッキをニッケル−リンと、
銅、およびニッケル−ほう素の3工程から行うことな
く、ニッケル−リンの単独工程より行った。この際、
銅、ニッケル−ほう素のメッキ液を使用せず、およびニ
ッケル−リンのメッキ液に電線固定具を10〜30分間
浸したこと以外は、前記実施例と同様の条件にした。こ
の結果、電線固定具の表面に0.6〜2.0μmの膜厚
のニッケル−リンの合金メッキが形成された。
【0029】次いで、前記実施例と同様の方法により導
電性の試験を行ったところ、比較的導電性が良好である
試験結果(1Ω/cm)を得た。この導電性試験の結果
から、導電性金属の無電解メッキを複数の工程から行う
ことにより、メッキの導電性を向上することができるこ
とが明らかとなった。
【0030】下地に銅等の導電性に優れた金属を無電解
メッキし、このような銅メッキをさらにニッケルメッキ
で被覆することにより、銅メッキが酸化されるのを防ぐ
ことができる。また、このような銅メッキを施すことに
より電線固定具の導電性を向上することができるため、
電磁波シールド性を高める上で好ましい。また、前記電
線固定具のニッケルメッキを電解処理によって形成する
こともできる。またさらに、本実施例では、無電解メッ
キを1または3工程で行っているが、これを2工程ある
いは4工程以上で行うこともできる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係わる電
線固定具は、電線を結束する束線部と、この束線部から
延出し前記電線を固定するための固定部とがナイロンを
始めとする樹脂によって一体に形成され、前記束線部と
固定部の表面に耐酸化性の無電解導電性金属メッキが施
されている構成であるため、酸化によっても電磁波シー
ルド性を失うことなく、さらに量産作業性に優れた電線
固定具を提供することができる。また、メッキ層を三層
にすることによりメッキ層の密着性、導電性、耐酸化性
および耐食性に優れた電気固定具を提供することができ
る。
【0027】また、本発明に係わる樹脂製品へのメッキ
方法によれば、純ナイロンを始めとする各種樹脂を素材
とする製品を金属メッキすることができるとともに、無
電解メッキに続けて電解メッキを行うことなく次段の無
電解メッキを行うため、無電解メッキから電解メッキに
移行する際に必要なナイロン製品の乾燥およびその活性
化の工程を省略することができ、作業工程数を低減する
とともに作業時間を短縮して作業効率を向上することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる電線固定具の一実施例の斜視図
である。
【図2】この電線固定具の縦断面図である。
【図3】この電線固定具により電線が支持・固定されて
いる状態の縦断面図である。
【図4】この状態の斜視図である。
【符号の説明】
10 電線固定具 12 湾曲部(束線部) 14,16 フランジ(固定部) 22 無電解ニッケルメッキ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16B 2/08 H 8312−3J E 8312−3J F16L 3/137 H02G 3/26 C 7335−5G

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電線を結束する束線部と、この束線部か
    ら延出し前記電線を固定するための固定部とが樹脂によ
    って一体に形成され、前記束線部と固定部の表面に耐酸
    化性の導電性金属メッキが施されている電線固定具。
  2. 【請求項2】 前記樹脂はナイロン、ポリプロピレン、
    ポリカーボネート、ポリスルフォン、およびポリエーテ
    ルスルフォンの少なくとも一つである請求項1記載の電
    気固定具。
  3. 【請求項3】 前記導電性金属メッキが無電解メッキで
    ある請求項1または2記載の電線固定具。
  4. 【請求項4】 前記導電性金属メッキが、ニッケル、コ
    バルト、パラジウム、レニウム、ニッケル、タングステ
    ン、鉄、コバルト、銅およびモリブテンのいずれか一つ
    または二つ以上の合金、またはこれらとりんおよびほう
    素の少なくとも一つの合金である請求項1ないし3のい
    ずれか一項に記載の電線固定具。
  5. 【請求項5】 前記導電性金属メッキが、ニッケル−り
    ん合金、銅、およびニッケル−ほう素合金の三層よりな
    る請求項4記載の電線固定具。
  6. 【請求項6】 樹脂を素材とする製品をエッチングする
    第1の工程と、エッチング後の樹脂表面を活性化する第
    2の工程と、次いで、導電性金属を無電解メッキする第
    3の工程と、を有する樹脂製品のメッキ方法。
  7. 【請求項7】 前記樹脂はナイロン、ポリプロピレン、
    ポリカーボネート、ポリスルフォン、およびポリエーテ
    ルスルフォンの少なくとも一つである請求項6記載の方
    法。
  8. 【請求項8】 前記第3の工程が、複数の無電解メッキ
    の工程より成る請求項6または7記載の方法。
  9. 【請求項9】 最終のメッキ工程が、比較的耐酸化性に
    優れた導電性金属の無電解メッキである請求項8記載の
    方法。
  10. 【請求項10】 前記無電解メッキがニッケル、コバル
    ト、パラジウム、レニウム、ニッケル、タングステン、
    鉄、コバルト、銅およびモリブテンのいずれか一つまた
    は二つ以上の合金、またはこれらとりんおよびほう素の
    少なくとも一つの合金を含むメッキ工程よりなる請求項
    6ないし8の少なくとも一項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記無電解メッキが、ニッケル−りん
    合金、銅およびニッケル−ほう素合金の三メッキ工程よ
    りなる請求項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記樹脂製品が電線固定具である請求
    項6ないし11のいずれか一項に記載の方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008267438A (ja) * 2007-04-17 2008-11-06 Seiwa Electric Mfg Co Ltd 樹脂製アースクランプ
JP2010014263A (ja) * 2008-07-07 2010-01-21 Maezawa Kyuso Industries Co Ltd 片サドル
CN104613237A (zh) * 2015-02-06 2015-05-13 胡和萍 一种排线固定组件

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