JPH06107871A - 接着性樹脂組成物及び該組成物を用いてなる積層体 - Google Patents
接着性樹脂組成物及び該組成物を用いてなる積層体Info
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- JPH06107871A JPH06107871A JP4261322A JP26132292A JPH06107871A JP H06107871 A JPH06107871 A JP H06107871A JP 4261322 A JP4261322 A JP 4261322A JP 26132292 A JP26132292 A JP 26132292A JP H06107871 A JPH06107871 A JP H06107871A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 新規な接着性樹脂組成物を提供するととも
に、該接着性樹脂組成物を用いて、耐水性や耐熱性に優
れた積層体を提供する。 【構成】 (1)エチレン−α,β−不飽和カルボン酸
アルキルエステル−無水マレイン酸三元共重合体55〜
90重量%、(2)下記式(i)で表わされるアルコキ
シシラン化合物0.5〜10重量%、及び R1 n Si(OR2 )4-n (i) (式中、R1 はアミノ基、エポキシ基、メルカプト基、
メタクリロキシ基、アクリロキシ基、ビニル基、アルキ
ル基、アルケニル基を、R2 はアルキル基をそれぞれ表
わす。nは1または2を表わす。)(3)ポリアミド樹
脂40〜5重量%とからなる接着性樹脂組成物及び該組
成物を用いてなる積層体。
に、該接着性樹脂組成物を用いて、耐水性や耐熱性に優
れた積層体を提供する。 【構成】 (1)エチレン−α,β−不飽和カルボン酸
アルキルエステル−無水マレイン酸三元共重合体55〜
90重量%、(2)下記式(i)で表わされるアルコキ
シシラン化合物0.5〜10重量%、及び R1 n Si(OR2 )4-n (i) (式中、R1 はアミノ基、エポキシ基、メルカプト基、
メタクリロキシ基、アクリロキシ基、ビニル基、アルキ
ル基、アルケニル基を、R2 はアルキル基をそれぞれ表
わす。nは1または2を表わす。)(3)ポリアミド樹
脂40〜5重量%とからなる接着性樹脂組成物及び該組
成物を用いてなる積層体。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定の接着性樹脂組成
物および、該接着性樹脂組成物を用いたガラス//樹脂組
成物層、またはガラス//樹脂組成物層//ポリアミド樹脂
層またはマトリックス相がポリアミド樹脂である多相熱
可塑性樹脂組成物層からなる積層体に関するものであ
る。
物および、該接着性樹脂組成物を用いたガラス//樹脂組
成物層、またはガラス//樹脂組成物層//ポリアミド樹脂
層またはマトリックス相がポリアミド樹脂である多相熱
可塑性樹脂組成物層からなる積層体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
らポリエチレンやポリプロピレンに代表されるポリオレ
フィンに、例えば、アクリル酸や無水マレイン酸などの
不飽和カルボン酸またはその無水物でグラフト変性する
ことによって極性基を導入し、金属、ガラス、極性高分
子およびポリオレフィンなどの基材への接着性を付与す
る方法が知られている(例えば、特公昭37−1839
2号公報、特公昭52−32654号公報等)。また、
エチレンに代表されるα−オレフィンと(メタ)アクリ
ル酸グリシジルエステルなどの極性モノマーとの共重合
により接着性を付与する方法も知られている(例えば、
特公昭46−27527号公報、特開昭48−1138
8号公報等)。エチレンと無水マレイン酸の共重合体と
ポリアミドとの積層体が提案されており(例えば、特開
昭47−15486号公報など)、さらにエチレンと無
水マレイン酸の共重合体にポリイソブチレン等のエラス
トマーを添加することによりポリアミド樹脂との接着性
が改良されることが知られている。エチレン−無水マレ
イン酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体にパーオ
キサイド触媒の存在下にビニルトリアルコキシシランを
グラフト共重合することにより、ポリアミド樹脂に対す
る接着性の他にガラスへの接着性が向上することが知ら
れている(特開昭62−290706号公報)。しか
し、これら従来の方法では耐熱接着性や低温接着での接
着力において充分でなく、満足できるものではなかっ
た。なお、エチレン−無水マレイン酸−(メタ)アクリ
ル酸エステル共重合体をγ−アミノプロピルトリメトキ
シシランで変性して、破断強度や耐溶剤性を改良する方
法が提案されている(特開昭64−85203号公
報)。
らポリエチレンやポリプロピレンに代表されるポリオレ
フィンに、例えば、アクリル酸や無水マレイン酸などの
不飽和カルボン酸またはその無水物でグラフト変性する
ことによって極性基を導入し、金属、ガラス、極性高分
子およびポリオレフィンなどの基材への接着性を付与す
る方法が知られている(例えば、特公昭37−1839
2号公報、特公昭52−32654号公報等)。また、
エチレンに代表されるα−オレフィンと(メタ)アクリ
ル酸グリシジルエステルなどの極性モノマーとの共重合
により接着性を付与する方法も知られている(例えば、
特公昭46−27527号公報、特開昭48−1138
8号公報等)。エチレンと無水マレイン酸の共重合体と
ポリアミドとの積層体が提案されており(例えば、特開
昭47−15486号公報など)、さらにエチレンと無
水マレイン酸の共重合体にポリイソブチレン等のエラス
トマーを添加することによりポリアミド樹脂との接着性
が改良されることが知られている。エチレン−無水マレ
イン酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体にパーオ
キサイド触媒の存在下にビニルトリアルコキシシランを
グラフト共重合することにより、ポリアミド樹脂に対す
る接着性の他にガラスへの接着性が向上することが知ら
れている(特開昭62−290706号公報)。しか
し、これら従来の方法では耐熱接着性や低温接着での接
着力において充分でなく、満足できるものではなかっ
た。なお、エチレン−無水マレイン酸−(メタ)アクリ
ル酸エステル共重合体をγ−アミノプロピルトリメトキ
シシランで変性して、破断強度や耐溶剤性を改良する方
法が提案されている(特開昭64−85203号公
報)。
【0003】
【課題を解決するための手段】かかる事情に鑑み、本発
明者らは接着性樹脂組成物、さらに該接着性樹脂組成物
を用いたガラス層//樹脂組成物層、またはガラス層//樹
脂組成物層//熱可塑性樹脂層から構成される積層体の各
層間の耐熱接着性や低温接着での接着力について鋭意検
討した結果、特定の接着性樹脂組成物を見出し、さらに
該接着性樹脂組成物を用いて構成される積層体が各層間
の接着性を改良して、耐水性や耐熱性が良好であること
を見出し、本発明を完成させた。
明者らは接着性樹脂組成物、さらに該接着性樹脂組成物
を用いたガラス層//樹脂組成物層、またはガラス層//樹
脂組成物層//熱可塑性樹脂層から構成される積層体の各
層間の耐熱接着性や低温接着での接着力について鋭意検
討した結果、特定の接着性樹脂組成物を見出し、さらに
該接着性樹脂組成物を用いて構成される積層体が各層間
の接着性を改良して、耐水性や耐熱性が良好であること
を見出し、本発明を完成させた。
【0004】すなわち、本発明は、(1)エチレン−
α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステル−無水マレ
イン酸三元共重合体55〜90重量%、(2)下記式
(i)で表わされるアルコキシシラン化合物0.5〜1
0重量%、及び R1 n Si(OR2 )4-n (i) (式中、R1 はアミノ基、エポキシ基、メルカプト基、
メタクリロキシ基、アクリロキシ基、ビニル基、アルキ
ル基、アルケニル基を、R2 はアルキル基をそれぞれ表
わす。nは1または2を表わす。)(3)ポリアミド樹
脂40〜5重量%とからなる接着性樹脂組成物を提供す
るものである。
α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステル−無水マレ
イン酸三元共重合体55〜90重量%、(2)下記式
(i)で表わされるアルコキシシラン化合物0.5〜1
0重量%、及び R1 n Si(OR2 )4-n (i) (式中、R1 はアミノ基、エポキシ基、メルカプト基、
メタクリロキシ基、アクリロキシ基、ビニル基、アルキ
ル基、アルケニル基を、R2 はアルキル基をそれぞれ表
わす。nは1または2を表わす。)(3)ポリアミド樹
脂40〜5重量%とからなる接着性樹脂組成物を提供す
るものである。
【0005】また、本発明は、下記(A)及び(B)か
ら構成されてなる積層体を提供するものである。 (A)ガラス層、 (B)(1) エチレン−α,β−不飽和カルボン酸アルキ
ルエステル−無水マレイン酸三元共重合体55〜90重
量%、(2) 下記式(i)で表わされるアルコキシシラン
化合物0.5〜10重量%、及び R1 n Si(OR2 )4-n (i) (式中、R1 はアミノ基、エポキシ基、メルカプト基、
メタクリロキシ基、アクリロキシ基、ビニル基、アルキ
ル基、アルケニル基を、R2 はアルキル基をそれぞれ表
わす。nは1または2を表わす。)(3) ポリアミド樹脂
40〜5重量%とからなる樹脂組成物層。 さらに、本発明は、下記(A)、(B)及び(C)から
構成されてなる積層体を提供するものである。 (A)ガラス層、 (B)(1) エチレン−不飽和カルボン酸エステル−無水
マレイン酸三元共重合体55〜90重量%、(2) 下記式
(i)で表わされるアルコキシシラン化合物0.5〜1
0重量%、及び R1 n Si(OR2 )4-n (i) (式中、R1 はアミノ基、エポキシ基、メルカプト基、
メタクリロキシ基、アクリロキシ基、ビニル基、アルキ
ル基、アルケニル基を、R2 はアルキル基をそれぞれ表
わす。nは1または2を表わす。)(3) ポリアミド樹脂
40〜5重量%とからなる樹脂組成物層、 (C)(1) ポリアミド樹脂層または(2) マトリックス相
がポリアミド樹脂である多相熱可塑性樹脂組成物層。
ら構成されてなる積層体を提供するものである。 (A)ガラス層、 (B)(1) エチレン−α,β−不飽和カルボン酸アルキ
ルエステル−無水マレイン酸三元共重合体55〜90重
量%、(2) 下記式(i)で表わされるアルコキシシラン
化合物0.5〜10重量%、及び R1 n Si(OR2 )4-n (i) (式中、R1 はアミノ基、エポキシ基、メルカプト基、
メタクリロキシ基、アクリロキシ基、ビニル基、アルキ
ル基、アルケニル基を、R2 はアルキル基をそれぞれ表
わす。nは1または2を表わす。)(3) ポリアミド樹脂
40〜5重量%とからなる樹脂組成物層。 さらに、本発明は、下記(A)、(B)及び(C)から
構成されてなる積層体を提供するものである。 (A)ガラス層、 (B)(1) エチレン−不飽和カルボン酸エステル−無水
マレイン酸三元共重合体55〜90重量%、(2) 下記式
(i)で表わされるアルコキシシラン化合物0.5〜1
0重量%、及び R1 n Si(OR2 )4-n (i) (式中、R1 はアミノ基、エポキシ基、メルカプト基、
メタクリロキシ基、アクリロキシ基、ビニル基、アルキ
ル基、アルケニル基を、R2 はアルキル基をそれぞれ表
わす。nは1または2を表わす。)(3) ポリアミド樹脂
40〜5重量%とからなる樹脂組成物層、 (C)(1) ポリアミド樹脂層または(2) マトリックス相
がポリアミド樹脂である多相熱可塑性樹脂組成物層。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
特徴のひとつは、新規な接着性樹脂組成物にある。ま
た、本発明の別の特徴は、該樹脂組成物層に、ガラス層
を積層した積層体、或いは該樹脂組成物層を介して、ガ
ラス層と、ポリアミド樹脂層またはマトリックス相がポ
リアミド樹脂である多相熱可塑性樹脂組成物層とを、積
層した積層体にある。
特徴のひとつは、新規な接着性樹脂組成物にある。ま
た、本発明の別の特徴は、該樹脂組成物層に、ガラス層
を積層した積層体、或いは該樹脂組成物層を介して、ガ
ラス層と、ポリアミド樹脂層またはマトリックス相がポ
リアミド樹脂である多相熱可塑性樹脂組成物層とを、積
層した積層体にある。
【0007】本発明の接着性樹脂組成物は、(1)エチ
レン−α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステル−無
水マレイン酸三元共重合体55〜90重量%、(2)下
記式(i)で表わされるアルコキシシラン化合物0.5
〜10重量%、及び R1 n Si(OR2 )4-n (i) (式中、R1 はアミノ基、エポキシ基、メルカプト基、
メタクリロキシ基、アクリロキシ基、ビニル基、アルキ
ル基、アルケニル基を、R2 はアルキル基をそれぞれ表
わす。nは1または2を表わす。) (3)ポリアミド樹脂40〜5重量%とからなる樹脂組
成物である。
レン−α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステル−無
水マレイン酸三元共重合体55〜90重量%、(2)下
記式(i)で表わされるアルコキシシラン化合物0.5
〜10重量%、及び R1 n Si(OR2 )4-n (i) (式中、R1 はアミノ基、エポキシ基、メルカプト基、
メタクリロキシ基、アクリロキシ基、ビニル基、アルキ
ル基、アルケニル基を、R2 はアルキル基をそれぞれ表
わす。nは1または2を表わす。) (3)ポリアミド樹脂40〜5重量%とからなる樹脂組
成物である。
【0008】(1)エチレン−α,β−不飽和カルボン
酸アルキルエステル−無水マレイン酸三元共重合体55
重量%未満であると成形加工性が低下し、90重量%を
超えると接着性が低下する。 (2)上記のアルコキシシラン化合物が0.5重量%未
満であると接着性が低下し、10重量%を超えるとその
増量効果は認められなくなる。 (3)ポリアミド樹脂が40〜5重量%の範囲をはずれ
ると、接着性が低下する。
酸アルキルエステル−無水マレイン酸三元共重合体55
重量%未満であると成形加工性が低下し、90重量%を
超えると接着性が低下する。 (2)上記のアルコキシシラン化合物が0.5重量%未
満であると接着性が低下し、10重量%を超えるとその
増量効果は認められなくなる。 (3)ポリアミド樹脂が40〜5重量%の範囲をはずれ
ると、接着性が低下する。
【0009】本発明で用いる(1)エチレン−α,β−
不飽和カルボン酸アルキルエステル−無水マレイン酸三
元共重合体は、高圧ラジカル共重合によって製造される
共重合体である。α,β−不飽和カルボン酸アルキルエ
ステルとしては、炭素数が3〜8個の不飽和カルボン
酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸等のアルキルエス
テルであって、具体例としては、アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸
イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−
ブチル、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタ
クリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタ
クリル酸t−ブチル、メタクリル酸イソブチル等が挙げ
られる。これらのうちでも特にアクリル酸メチル、アク
リル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸メ
チルが好ましい。これらのコモノマーは1種のみならず
2種以上用いることもできる。
不飽和カルボン酸アルキルエステル−無水マレイン酸三
元共重合体は、高圧ラジカル共重合によって製造される
共重合体である。α,β−不飽和カルボン酸アルキルエ
ステルとしては、炭素数が3〜8個の不飽和カルボン
酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸等のアルキルエス
テルであって、具体例としては、アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸
イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−
ブチル、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタ
クリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタ
クリル酸t−ブチル、メタクリル酸イソブチル等が挙げ
られる。これらのうちでも特にアクリル酸メチル、アク
リル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸メ
チルが好ましい。これらのコモノマーは1種のみならず
2種以上用いることもできる。
【0010】本発明で用いるエチレン−α,β−不飽和
カルボン酸アルキルエステル−無水マレイン酸三元共重
合体のα,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルの含
有量は、特に制限されるものではないが、好ましくは5
〜55重量%である。該α,β−不飽和カルボン酸アル
キルエステルの含有量が5重量%より低いと接着性の改
良効果が小さく、一方、55重量%を超えると、接着力
は充分であるが製造コストが増大する。
カルボン酸アルキルエステル−無水マレイン酸三元共重
合体のα,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルの含
有量は、特に制限されるものではないが、好ましくは5
〜55重量%である。該α,β−不飽和カルボン酸アル
キルエステルの含有量が5重量%より低いと接着性の改
良効果が小さく、一方、55重量%を超えると、接着力
は充分であるが製造コストが増大する。
【0011】本発明で用いるエチレン−α,β−不飽和
カルボン酸アルキルエステル−無水マレイン酸三元共重
合体の無水マレイン酸の含有量は、特に制限されるもの
ではないが、好ましくは0.1〜10重量%である。該
無水マレイン酸の含有量が0.1重量%より低いと接着
性の改良効果が小さく、一方、10重量%を超えると、
接着力は充分であるが製造コストが増大する。
カルボン酸アルキルエステル−無水マレイン酸三元共重
合体の無水マレイン酸の含有量は、特に制限されるもの
ではないが、好ましくは0.1〜10重量%である。該
無水マレイン酸の含有量が0.1重量%より低いと接着
性の改良効果が小さく、一方、10重量%を超えると、
接着力は充分であるが製造コストが増大する。
【0012】本発明で用いるエチレン−α,β−不飽和
カルボン酸アルキルエステル−無水マレイン酸三元共重
合体は、エチレン単位40〜90重量%、α、β−不飽
和カルボン酸アルキルエステル単位55〜5重量%、無
水マレイン酸単位0.1〜10重量%からなる共重合体
が好ましい。
カルボン酸アルキルエステル−無水マレイン酸三元共重
合体は、エチレン単位40〜90重量%、α、β−不飽
和カルボン酸アルキルエステル単位55〜5重量%、無
水マレイン酸単位0.1〜10重量%からなる共重合体
が好ましい。
【0013】本発明で用いるアルコキシシラン化合物は
下記一般式(i)で示されるものである。 R1 n Si(OR2 )4-n (i) (式中、R1 はアミノ基、エポキシ基、メルカプト基、
メタクリロキシ基、アクリロキシ基、ビニル基、アルキ
ル基、アルケニル基を、R2 はアルキル基をそれぞれ表
わす。nは1または2を表わす。) 式中、R2 は炭素数1〜8のアルキル基が好ましい。好
適なアルコキシシラン化合物を例示する。アミノ基を含
有するものとしては、例えばγ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、N−(βアミノエチル)−アミノプロピルトリメト
キシシラン、N−(βアミノエチル)−アミノプロピル
トリエトキシシラン等が挙げられる。エポキシ基を含有
するものとしては、例えばγ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジ
エトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシラン等が挙げられる。さら
に、メルカプト基を含有するものとしては、例えばγ−
メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプ
トメチルジエトキシシラン等が挙げられる。メタクリロ
キシ基を含有するものとしては、例えばγ−(メタクリ
ロキシプロピル)トリメトキシシラン等が挙げられる。
アクリロキシ基を含有するものとしては、例えばγ−
(アクリロキシプロピル)トリメトキシシラン等が挙げ
られる。ビニル基を含有するものとしては、例えばビニ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビ
ニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン等が挙げら
れる。アルキル基を含有するものとしては、例えばメチ
ルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラ
ン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシ
シラン、オクタデシルトリエトキシシラン等の炭素数1
〜20のアルキル基を有するアルコキシシラン化合物が
挙げられる。アルケニル基を含有するものとしては、例
えばプロペニルトリメトキシシラン、γ−ブテニルトリ
メトキシシラン、cis−9−オクタデセニルトリエト
キシシラン等が挙げられる。これらの中でも、アルコキ
シシラン化合物としては、ビニルトリメトキシシラン、
ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシ
シラン等が好ましく、1種または2種以上用いることが
できる。
下記一般式(i)で示されるものである。 R1 n Si(OR2 )4-n (i) (式中、R1 はアミノ基、エポキシ基、メルカプト基、
メタクリロキシ基、アクリロキシ基、ビニル基、アルキ
ル基、アルケニル基を、R2 はアルキル基をそれぞれ表
わす。nは1または2を表わす。) 式中、R2 は炭素数1〜8のアルキル基が好ましい。好
適なアルコキシシラン化合物を例示する。アミノ基を含
有するものとしては、例えばγ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、N−(βアミノエチル)−アミノプロピルトリメト
キシシラン、N−(βアミノエチル)−アミノプロピル
トリエトキシシラン等が挙げられる。エポキシ基を含有
するものとしては、例えばγ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジ
エトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシラン等が挙げられる。さら
に、メルカプト基を含有するものとしては、例えばγ−
メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプ
トメチルジエトキシシラン等が挙げられる。メタクリロ
キシ基を含有するものとしては、例えばγ−(メタクリ
ロキシプロピル)トリメトキシシラン等が挙げられる。
アクリロキシ基を含有するものとしては、例えばγ−
(アクリロキシプロピル)トリメトキシシラン等が挙げ
られる。ビニル基を含有するものとしては、例えばビニ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビ
ニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン等が挙げら
れる。アルキル基を含有するものとしては、例えばメチ
ルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラ
ン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシ
シラン、オクタデシルトリエトキシシラン等の炭素数1
〜20のアルキル基を有するアルコキシシラン化合物が
挙げられる。アルケニル基を含有するものとしては、例
えばプロペニルトリメトキシシラン、γ−ブテニルトリ
メトキシシラン、cis−9−オクタデセニルトリエト
キシシラン等が挙げられる。これらの中でも、アルコキ
シシラン化合物としては、ビニルトリメトキシシラン、
ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシ
シラン等が好ましく、1種または2種以上用いることが
できる。
【0014】本発明の接着性樹脂組成物に用いる(3)
ポリアミド樹脂としては、例えば3員環以上のラクタ
ム、重合可能なω−アミノ酸、2塩基酸とジアミン等と
の重縮合によって得られる各種のポリアミドを用いるこ
とができる。具体的には、ε−カプロラクタム、アミノ
カプロン酸、エナントラクタム、7−アミノヘプタン
酸、11−アミノウンデカン酸等の重合体、あるいはブタ
ンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジ
アミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジ
アミン、メタキシレンジアミン等のジアミン類と、テレ
フタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバチン酸、ド
デカン2塩基酸、グルタール酸等のジカルボン酸とを重
縮合せしめて得られる重合体またはこれらの共重合体が
挙げられる。具体例としては、ポリアミド−6、ポリア
ミド−66、ポリアミド−6・10、ポリアミド−1
1、ポリアミド−12、ポリアミド−6・12のような
脂肪族ポリアミド、ポリヘキサメチレンジアミンテレフ
タルアミド、ポリヘキサメチレンジアミンイソフタルア
ミド、キシレン基含有ポリアミドのような芳香族ポリア
ミド等が挙げられる。本発明で用いる(3)ポリアミド
樹脂は、これらの1種または2種以上を混合物として、
または共重合体として用いることもできる。
ポリアミド樹脂としては、例えば3員環以上のラクタ
ム、重合可能なω−アミノ酸、2塩基酸とジアミン等と
の重縮合によって得られる各種のポリアミドを用いるこ
とができる。具体的には、ε−カプロラクタム、アミノ
カプロン酸、エナントラクタム、7−アミノヘプタン
酸、11−アミノウンデカン酸等の重合体、あるいはブタ
ンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジ
アミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジ
アミン、メタキシレンジアミン等のジアミン類と、テレ
フタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバチン酸、ド
デカン2塩基酸、グルタール酸等のジカルボン酸とを重
縮合せしめて得られる重合体またはこれらの共重合体が
挙げられる。具体例としては、ポリアミド−6、ポリア
ミド−66、ポリアミド−6・10、ポリアミド−1
1、ポリアミド−12、ポリアミド−6・12のような
脂肪族ポリアミド、ポリヘキサメチレンジアミンテレフ
タルアミド、ポリヘキサメチレンジアミンイソフタルア
ミド、キシレン基含有ポリアミドのような芳香族ポリア
ミド等が挙げられる。本発明で用いる(3)ポリアミド
樹脂は、これらの1種または2種以上を混合物として、
または共重合体として用いることもできる。
【0015】本発明の積層体は、(A)ガラス層と
(B)樹脂組成物層からなる積層体、または(B)樹脂
組成物層を介して(A)ガラス層と、(C)ポリアミド
樹脂層またはマトリックス相がポリアミド樹脂である多
相熱可塑性樹脂組成物層とを積層した積層体である。
(B)樹脂組成物層からなる積層体、または(B)樹脂
組成物層を介して(A)ガラス層と、(C)ポリアミド
樹脂層またはマトリックス相がポリアミド樹脂である多
相熱可塑性樹脂組成物層とを積層した積層体である。
【0016】本発明の積層体を構成する(A)層は、ガ
ラスであれば特に制限されるものはない。本発明の積層
体を構成する(B)層は、前記した本発明の接着性樹脂
組成物が使用できる。該樹脂組成物層は、(1)エチレ
ン−α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステル−無水
マレイン酸三元共重合体、(2)アルコキシシラン化合
物および(3)ポリアミド樹脂からなる樹脂組成物層で
ある。本発明の積層体を構成する(C)層は (1)ポリア
ミド樹脂層または、 (2)マトリックス層がポリアミド樹
脂である多相熱可塑性樹脂組成物層である。本発明の
(C)層成分として用いるポリアミド樹脂は、(B)層
の一成分として用いるポリアミド樹脂と同じものが挙げ
られる。本発明の(C)層成分として用いるマトリック
ス層がポリアミド樹脂である多相熱可塑性樹脂組成物層
は、ポリアミド樹脂と、例えばポリフェニレンエーテ
ル、ポリプロピレン、ABS樹脂等から選ばれる樹脂と
からなる組成物が挙げられる。ポリアミド樹脂として
は、例えばポリアミド−6、ポリアミド−66等が通常
使用できる。
ラスであれば特に制限されるものはない。本発明の積層
体を構成する(B)層は、前記した本発明の接着性樹脂
組成物が使用できる。該樹脂組成物層は、(1)エチレ
ン−α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステル−無水
マレイン酸三元共重合体、(2)アルコキシシラン化合
物および(3)ポリアミド樹脂からなる樹脂組成物層で
ある。本発明の積層体を構成する(C)層は (1)ポリア
ミド樹脂層または、 (2)マトリックス層がポリアミド樹
脂である多相熱可塑性樹脂組成物層である。本発明の
(C)層成分として用いるポリアミド樹脂は、(B)層
の一成分として用いるポリアミド樹脂と同じものが挙げ
られる。本発明の(C)層成分として用いるマトリック
ス層がポリアミド樹脂である多相熱可塑性樹脂組成物層
は、ポリアミド樹脂と、例えばポリフェニレンエーテ
ル、ポリプロピレン、ABS樹脂等から選ばれる樹脂と
からなる組成物が挙げられる。ポリアミド樹脂として
は、例えばポリアミド−6、ポリアミド−66等が通常
使用できる。
【0017】ポリアミド樹脂とポリフェニレンエーテル
とからなる樹脂組成物は、元来、これらの樹脂は親和性
が悪いため、同時に溶融混練してもポリフェニレンエー
テル粒子が約10μ以上の粒子径でしか分散せず、極め
て低い機械的物性しか示さないという欠点を有している
ので、相溶性改良剤が配合される。
とからなる樹脂組成物は、元来、これらの樹脂は親和性
が悪いため、同時に溶融混練してもポリフェニレンエー
テル粒子が約10μ以上の粒子径でしか分散せず、極め
て低い機械的物性しか示さないという欠点を有している
ので、相溶性改良剤が配合される。
【0018】相溶性改良剤としては、例えば下記a)、
b)、c)及びd)の群から選ばれる少なくとも1種の
化合物が挙げられる。 a)分子内に、ア)炭素−炭素二重結合または、炭素−
炭素三重結合および、イ)カルボキシル基、酸無水物
基、アミノ基、酸アミド基、イミド基、エポキシ基、カ
ルボン酸エステル基、イソシアネート基、メチロール
基、オキサゾリン環を有する基、もしくは水酸基を同時
に有する化合物であり、具体的化合物としては、マレイ
ン酸、無水マレイン酸、フマール酸、不飽和アミン、グ
リシジルメタクリレート等が挙げられる(特開昭56−
26913号公報、特開昭56−49753号公報等参
照)。
b)、c)及びd)の群から選ばれる少なくとも1種の
化合物が挙げられる。 a)分子内に、ア)炭素−炭素二重結合または、炭素−
炭素三重結合および、イ)カルボキシル基、酸無水物
基、アミノ基、酸アミド基、イミド基、エポキシ基、カ
ルボン酸エステル基、イソシアネート基、メチロール
基、オキサゾリン環を有する基、もしくは水酸基を同時
に有する化合物であり、具体的化合物としては、マレイ
ン酸、無水マレイン酸、フマール酸、不飽和アミン、グ
リシジルメタクリレート等が挙げられる(特開昭56−
26913号公報、特開昭56−49753号公報等参
照)。
【0019】b)下記一般式(ii)で表わされる飽和脂
肪族ポリカルボン酸およびその誘導体である。 (R4 O)m R3 (COOR5 )l (CONR6 R7 )s (ii) (ここで、R3 :直鎖または分岐脂肪族炭化水素で炭素
数2〜20、好ましくは炭素数2〜10を表わす。 R4 :水素、アルキル基、アリール基、アシル基または
カルボニルジオキシ基を表わす。好ましくは水素を表わ
す。 R5 :水素、炭素数1〜20のアルキル基またはアリー
ル基を表わす。好ましくは炭素数1〜10のアルキル基
を表わす。 R6 およびR7 :水素、炭素数1〜10のアルキル基ま
たはアリール基を表わす。好ましくは炭素数1〜6のア
ルキル基、さらに好ましくは炭素数1〜4のアルキル基
を表わす。 m=1 l+s:2以上の整数、好ましくは2または3を表わ
す。 l,s:0以上の整数を表わす。 (R4 O)はカルボニル基のα位またはベータ位に位置
し、少なくとも2つのカルボニル基の間には、2〜6個
の炭素が存在する) 具体的化合物としては、飽和脂肪族ポリカルボン酸のエ
ステル化合物、アミド化合物、無水物、水化物および塩
などが挙げられる。飽和脂肪族ポリカルボン酸として
は、例えばクエン酸、リンゴ酸、アガリシン酸等が挙げ
られる(特表昭61−502195号公報参照)。
肪族ポリカルボン酸およびその誘導体である。 (R4 O)m R3 (COOR5 )l (CONR6 R7 )s (ii) (ここで、R3 :直鎖または分岐脂肪族炭化水素で炭素
数2〜20、好ましくは炭素数2〜10を表わす。 R4 :水素、アルキル基、アリール基、アシル基または
カルボニルジオキシ基を表わす。好ましくは水素を表わ
す。 R5 :水素、炭素数1〜20のアルキル基またはアリー
ル基を表わす。好ましくは炭素数1〜10のアルキル基
を表わす。 R6 およびR7 :水素、炭素数1〜10のアルキル基ま
たはアリール基を表わす。好ましくは炭素数1〜6のア
ルキル基、さらに好ましくは炭素数1〜4のアルキル基
を表わす。 m=1 l+s:2以上の整数、好ましくは2または3を表わ
す。 l,s:0以上の整数を表わす。 (R4 O)はカルボニル基のα位またはベータ位に位置
し、少なくとも2つのカルボニル基の間には、2〜6個
の炭素が存在する) 具体的化合物としては、飽和脂肪族ポリカルボン酸のエ
ステル化合物、アミド化合物、無水物、水化物および塩
などが挙げられる。飽和脂肪族ポリカルボン酸として
は、例えばクエン酸、リンゴ酸、アガリシン酸等が挙げ
られる(特表昭61−502195号公報参照)。
【0020】c)下記一般式(iii) で表わされる化合物
である。 (I)−Z−(II) (iii) (ここで、(I)は、少なくとも式(X−CO)〔式中
Xは、F、Cl、Br、I、OH、ORまたは−O−C
O−Rで、Rは水素、アルキル基またはアリール基であ
る〕で示される基、(II)は少なくともカルボン酸、酸
無水物基、酸アミド基、イミド基、カルボン酸エステル
基、アミノ基またはヒドロキシル基を表わす。(I)お
よび(II)の基は、2価の炭化水素である結合Zを介し
て共有結合をしている。) 上記一般式(iii) で表わされる化合物としては、例えば
クロロホルミルこはく酸無水物、クロロエタノイルこは
く酸無水物、トリメリット酸無水物酸クロライド、トリ
メリット酸無水物酢酸無水物、テレフタル酸クロライド
等が挙げられる。
である。 (I)−Z−(II) (iii) (ここで、(I)は、少なくとも式(X−CO)〔式中
Xは、F、Cl、Br、I、OH、ORまたは−O−C
O−Rで、Rは水素、アルキル基またはアリール基であ
る〕で示される基、(II)は少なくともカルボン酸、酸
無水物基、酸アミド基、イミド基、カルボン酸エステル
基、アミノ基またはヒドロキシル基を表わす。(I)お
よび(II)の基は、2価の炭化水素である結合Zを介し
て共有結合をしている。) 上記一般式(iii) で表わされる化合物としては、例えば
クロロホルミルこはく酸無水物、クロロエタノイルこは
く酸無水物、トリメリット酸無水物酸クロライド、トリ
メリット酸無水物酢酸無水物、テレフタル酸クロライド
等が挙げられる。
【0021】d)分子構造中に、ア)酸素の架橋を介し
て、炭素原子に結合された少なくとも1つのケイ素原子
およびイ)少なくともエチレン性炭素−炭素二重結合も
しくは炭素−炭素三重結合および/またはアミノ基およ
びメルカプト基から選ばれる官能基、の両方を有し、前
記官能基がケイ素原子の結合されていないシラン化合物
である。該シラン化合物としては、例えばビニルトリメ
トキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ
ス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン、N−(βアミノエチル)−アミノプロピルト
リメトキシシラン、N−(βアミノエチル)−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルト
リメトキシシラン、γ−メルカプトメチルエトキシシラ
ン等が挙げられる。
て、炭素原子に結合された少なくとも1つのケイ素原子
およびイ)少なくともエチレン性炭素−炭素二重結合も
しくは炭素−炭素三重結合および/またはアミノ基およ
びメルカプト基から選ばれる官能基、の両方を有し、前
記官能基がケイ素原子の結合されていないシラン化合物
である。該シラン化合物としては、例えばビニルトリメ
トキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ
ス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン、N−(βアミノエチル)−アミノプロピルト
リメトキシシラン、N−(βアミノエチル)−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルト
リメトキシシラン、γ−メルカプトメチルエトキシシラ
ン等が挙げられる。
【0022】本発明で用いる相溶性改良剤は、ここに例
示した化合物に限定されず、ポリアミド樹脂とポリフェ
ニレンエーテルの相溶性を改良する目的で使用される化
合物であればどれでもよく、単独または複数の相溶性改
良剤を同時に使用してもよい。また、この相溶性改良剤
を配合するとき、ラジカル開始剤を併用してもよい。こ
れらの樹脂組成物は、両成分樹脂の弱点、例えば、ポリ
フェニレンエーテルの難加工性や低耐溶剤性、ポリアミ
ド樹脂の低耐熱性や高吸水性が改良された有用な樹脂組
成物である。これらの樹脂組成物は加工性を確保するた
めにポリアミド樹脂をマトリックスにしている。ポリア
ミド樹脂とポリフェニレンエーテルとからなる樹脂組成
物は、ポリアミド樹脂100〜30重量部、ポリフェニ
レンエーテル0〜70重量部からなる。また、これらの
相溶性改良剤は、ポリアミド樹脂とポリフェニレンエー
テルとの合計100重量部に対して、0〜30重量部、
好ましくは0.05〜25重量部配合される。
示した化合物に限定されず、ポリアミド樹脂とポリフェ
ニレンエーテルの相溶性を改良する目的で使用される化
合物であればどれでもよく、単独または複数の相溶性改
良剤を同時に使用してもよい。また、この相溶性改良剤
を配合するとき、ラジカル開始剤を併用してもよい。こ
れらの樹脂組成物は、両成分樹脂の弱点、例えば、ポリ
フェニレンエーテルの難加工性や低耐溶剤性、ポリアミ
ド樹脂の低耐熱性や高吸水性が改良された有用な樹脂組
成物である。これらの樹脂組成物は加工性を確保するた
めにポリアミド樹脂をマトリックスにしている。ポリア
ミド樹脂とポリフェニレンエーテルとからなる樹脂組成
物は、ポリアミド樹脂100〜30重量部、ポリフェニ
レンエーテル0〜70重量部からなる。また、これらの
相溶性改良剤は、ポリアミド樹脂とポリフェニレンエー
テルとの合計100重量部に対して、0〜30重量部、
好ましくは0.05〜25重量部配合される。
【0023】ポリアミド樹脂とポリプロピレンとからな
る樹脂組成物は両成分樹脂の弱点、例えば、ポリプロピ
レンの耐熱性や塗装性、ポリアミド樹脂の耐水性、耐薬
品性、耐衝撃性が改良された組成物である。これらの樹
脂組成物は耐熱性を確保するためにポリアミド樹脂をマ
トリックスにしている。ポリアミド樹脂とポリプロピレ
ンとからなる樹脂組成物は、ポリアミド樹脂100〜3
0重量部、ポリプロピレン0〜70重量部からなる。ま
たこれらの相溶性改良剤は、ポリアミド樹脂とポリプロ
ピレンとの合計100重量部に対して、0〜30重量
部、好ましくは0.05〜25重量部配合される。
る樹脂組成物は両成分樹脂の弱点、例えば、ポリプロピ
レンの耐熱性や塗装性、ポリアミド樹脂の耐水性、耐薬
品性、耐衝撃性が改良された組成物である。これらの樹
脂組成物は耐熱性を確保するためにポリアミド樹脂をマ
トリックスにしている。ポリアミド樹脂とポリプロピレ
ンとからなる樹脂組成物は、ポリアミド樹脂100〜3
0重量部、ポリプロピレン0〜70重量部からなる。ま
たこれらの相溶性改良剤は、ポリアミド樹脂とポリプロ
ピレンとの合計100重量部に対して、0〜30重量
部、好ましくは0.05〜25重量部配合される。
【0024】ポリアミド樹脂とABSとからなる樹脂組
成物は、ポリアミド樹脂の有する耐熱性、耐油性を生か
し、欠点である耐衝撃性、吸湿性をABSにより改良
し、さらに成形収縮も小さくなることが特徴である。ポ
リアミド樹脂とABSとからなる樹脂組成物は、ポリア
ミド樹脂100〜30重量部、ABS0〜70重量部か
らなる。またこれらの相溶性改良剤は、ポリアミド樹脂
とABSとの合計100重量部に対して、0〜30重量
部、好ましくは0.05〜25重量部配合される。
成物は、ポリアミド樹脂の有する耐熱性、耐油性を生か
し、欠点である耐衝撃性、吸湿性をABSにより改良
し、さらに成形収縮も小さくなることが特徴である。ポ
リアミド樹脂とABSとからなる樹脂組成物は、ポリア
ミド樹脂100〜30重量部、ABS0〜70重量部か
らなる。またこれらの相溶性改良剤は、ポリアミド樹脂
とABSとの合計100重量部に対して、0〜30重量
部、好ましくは0.05〜25重量部配合される。
【0025】これらの樹脂組成物のマトリックス相がポ
リアミド樹脂であることを確認する方法は、透過型電子
顕微鏡を使用する方法である。観察用試料は、ウルトラ
ミクロトームを用いて、超薄切片を切出し、リンタング
ステン酸溶液に浸漬してポリアミド樹脂相を染色して作
成できる。
リアミド樹脂であることを確認する方法は、透過型電子
顕微鏡を使用する方法である。観察用試料は、ウルトラ
ミクロトームを用いて、超薄切片を切出し、リンタング
ステン酸溶液に浸漬してポリアミド樹脂相を染色して作
成できる。
【0026】本発明の積層体の製造方法としては、特に
限定されるものではなく、例えば熱圧着法、押出コーテ
ィング法、ドライラミネート法、粉体塗装法、さらには
これらの組合せ等がその目的に応じて適用される。この
場合、ガラスとの接着性をあげるために表面処理ガラス
を基材として用いることも有効であり、例えば、さらな
る耐水接着性の向上を目的としてシランカップリング剤
等をガラス表面に塗布することもできる。
限定されるものではなく、例えば熱圧着法、押出コーテ
ィング法、ドライラミネート法、粉体塗装法、さらには
これらの組合せ等がその目的に応じて適用される。この
場合、ガラスとの接着性をあげるために表面処理ガラス
を基材として用いることも有効であり、例えば、さらな
る耐水接着性の向上を目的としてシランカップリング剤
等をガラス表面に塗布することもできる。
【0027】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明の接着性
樹脂組成物を、ガラス層に積層することにより、または
ガラス層と、ポリアミド層またはマトリックス相がポリ
アミド樹脂である多相熱可塑性樹脂組成物層間の接着層
とすることにより、各層間の接着強度を大きくし、耐水
性や耐熱性が向上した積層体が提供できる。特に、接着
性樹脂組成物の一成分として、ポリアミド樹脂を配合す
ることにより、ポリアミド樹脂の融点よりはるかに低温
での熱圧着による接着強度が向上したのは、予見できな
い効果である。しかも、短時間の接触時間で接着できる
ので、作業効率や作業環境の向上が可能である。また、
本発明の積層体は自動車用部品、建築用、電気機器部品
等の耐熱性および耐水接着性が要求される用途に使用で
きる。
樹脂組成物を、ガラス層に積層することにより、または
ガラス層と、ポリアミド層またはマトリックス相がポリ
アミド樹脂である多相熱可塑性樹脂組成物層間の接着層
とすることにより、各層間の接着強度を大きくし、耐水
性や耐熱性が向上した積層体が提供できる。特に、接着
性樹脂組成物の一成分として、ポリアミド樹脂を配合す
ることにより、ポリアミド樹脂の融点よりはるかに低温
での熱圧着による接着強度が向上したのは、予見できな
い効果である。しかも、短時間の接触時間で接着できる
ので、作業効率や作業環境の向上が可能である。また、
本発明の積層体は自動車用部品、建築用、電気機器部品
等の耐熱性および耐水接着性が要求される用途に使用で
きる。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれらに限定されるものではない。 1.(B)接着性樹脂組成物の原料 実施例および比較例において、(1) エチレン−α,β−
不飽和カルボン酸アルキルエステル−無水マレイン酸三
元共重合体(以下、エチレン共重合体と略す)、 (2)ア
ルコキシシラン化合物、 (3)ポリアミド樹脂としては、
以下の物をそれぞれ使用した。 (1) エチレン共重合体 (住化アトケム社製) ボンダイン TX8030 エチレン/エチルアクリレート/無水マレイン酸=85/1
1.5/3.5 重量%、MFR=3.0 g/10分 (190 ℃、2160g) (2) アルコキシシラン化合物 (信越化学製) KBE1003 ビニルトリエトキシシラン KBM1003 ビニルトリメトキシシラン KBM403 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン (3) ポリアミド樹脂 A1022S ポリアミド−6、相対粘度=2.17dl/g、
(ユニチカ製)
発明はこれらに限定されるものではない。 1.(B)接着性樹脂組成物の原料 実施例および比較例において、(1) エチレン−α,β−
不飽和カルボン酸アルキルエステル−無水マレイン酸三
元共重合体(以下、エチレン共重合体と略す)、 (2)ア
ルコキシシラン化合物、 (3)ポリアミド樹脂としては、
以下の物をそれぞれ使用した。 (1) エチレン共重合体 (住化アトケム社製) ボンダイン TX8030 エチレン/エチルアクリレート/無水マレイン酸=85/1
1.5/3.5 重量%、MFR=3.0 g/10分 (190 ℃、2160g) (2) アルコキシシラン化合物 (信越化学製) KBE1003 ビニルトリエトキシシラン KBM1003 ビニルトリメトキシシラン KBM403 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン (3) ポリアミド樹脂 A1022S ポリアミド−6、相対粘度=2.17dl/g、
(ユニチカ製)
【0029】2.基体層(A)および(C) 実施例および比較例において、基体層(A)および
(C)としては、以下の物をそれぞれ使用した。 (A)ガラス スライドガラスを使用した。 (C)ポリアミド樹脂 レイファン #1401 100μ PA−6フィルム(東レ合成
フィルム製) (C)ポリアミド樹脂とポリフェニレンエーテル(PP
E) からなる樹脂組成物 A−1 PPE/PA-6/MAH/GF=35/35/0.5/30重量部 射出成
形シート2mm 厚み A−2 PPE/PA-66/MAH/GF=35/35/0.5/30 重量部 射出
成形シート2mm 厚み A−3 PPE/PA-6/SBS/MAH=40/50/10/0.3 重量部 射出
成形シート2mm 厚み A−1、A−2は、ポリアミド樹脂とポリフェニレンエ
ーテルおよび相溶性改良剤として無水マレイン酸(MAH)
、さらにガラスファイバー(GF)を溶融混練して得られ
る組成物、A−3は耐衝撃性改良剤としてスチレン−ブ
タジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)を添加
したもので、いずれもポリアミド樹脂マトリックス中
に、ポリフェニレンエーテルが微分散している多相構造
体である。多相構造体の粒子構造は、透過型電子顕微鏡
を用いて写真を作成することにより観察した。観察用試
料は、射出成形シートからウルトラミクロトームを用い
て超薄切片を切り出し、リンタングステン酸溶液に浸漬
してポリアミド相を染色して作成した。
(C)としては、以下の物をそれぞれ使用した。 (A)ガラス スライドガラスを使用した。 (C)ポリアミド樹脂 レイファン #1401 100μ PA−6フィルム(東レ合成
フィルム製) (C)ポリアミド樹脂とポリフェニレンエーテル(PP
E) からなる樹脂組成物 A−1 PPE/PA-6/MAH/GF=35/35/0.5/30重量部 射出成
形シート2mm 厚み A−2 PPE/PA-66/MAH/GF=35/35/0.5/30 重量部 射出
成形シート2mm 厚み A−3 PPE/PA-6/SBS/MAH=40/50/10/0.3 重量部 射出
成形シート2mm 厚み A−1、A−2は、ポリアミド樹脂とポリフェニレンエ
ーテルおよび相溶性改良剤として無水マレイン酸(MAH)
、さらにガラスファイバー(GF)を溶融混練して得られ
る組成物、A−3は耐衝撃性改良剤としてスチレン−ブ
タジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)を添加
したもので、いずれもポリアミド樹脂マトリックス中
に、ポリフェニレンエーテルが微分散している多相構造
体である。多相構造体の粒子構造は、透過型電子顕微鏡
を用いて写真を作成することにより観察した。観察用試
料は、射出成形シートからウルトラミクロトームを用い
て超薄切片を切り出し、リンタングステン酸溶液に浸漬
してポリアミド相を染色して作成した。
【0030】3.接着性の評価方法 (1) 接着試験 ガラス//樹脂組成物積層体 積層体の構成 ガラス//樹脂組成物層(150 μフィルム) 接着条件 ヒートシールテスター 100℃×圧力1kg/cm2 ×加
圧時間5秒 剥離条件 180 °剥離 23 ℃下、剥離速度100mm/min 対ポリアミド基体 積層体の構成 PA-6フィルム//樹脂組成物層(150 μフィルム)//PA-6
フィルム 接着条件 ヒートシールテスター 120℃×圧力3kg/cm2 ×加
圧時間3秒 剥離条件 せん断剥離 所定温度下、剥離速度10mm/min 対ポリアミド樹脂組成物 積層体の構成 PA組成物//樹脂組成物層(150 μフィルム)//PA-6フィ
ルム まず、接着性樹脂組成物からなるフィルムとPA-6フィル
ムとをヒートシールテスターにより190 ℃×圧力3kg
/cm2 ×加圧時間3秒の条件下、熱圧着し、その後ポ
リアミド樹脂組成物と接着した。 接着条件 ヒートシールテスター 120℃×圧力3kg/cm2 ×加
圧時間3秒 剥離条件 せん断剥離 所定温度下、剥離速度10mm/min ガラス//樹脂組成物//ポリアミド基体またはポリアミ
ド樹脂組成物積層体 積層体の構成 ガラス//樹脂組成物層(150 μフィルム)//PA-6フィル
ムまたはポリアミド樹脂組成物 接着条件 プレス 160℃×圧力5kg/cm2 ×加圧時間3分 剥離条件 せん断剥離 所定温度下、剥離速度10mm/min (2) 耐水試験 接着した試料を常温水中に3日間浸漬後、剥離試験を実
施した。
圧時間5秒 剥離条件 180 °剥離 23 ℃下、剥離速度100mm/min 対ポリアミド基体 積層体の構成 PA-6フィルム//樹脂組成物層(150 μフィルム)//PA-6
フィルム 接着条件 ヒートシールテスター 120℃×圧力3kg/cm2 ×加
圧時間3秒 剥離条件 せん断剥離 所定温度下、剥離速度10mm/min 対ポリアミド樹脂組成物 積層体の構成 PA組成物//樹脂組成物層(150 μフィルム)//PA-6フィ
ルム まず、接着性樹脂組成物からなるフィルムとPA-6フィル
ムとをヒートシールテスターにより190 ℃×圧力3kg
/cm2 ×加圧時間3秒の条件下、熱圧着し、その後ポ
リアミド樹脂組成物と接着した。 接着条件 ヒートシールテスター 120℃×圧力3kg/cm2 ×加
圧時間3秒 剥離条件 せん断剥離 所定温度下、剥離速度10mm/min ガラス//樹脂組成物//ポリアミド基体またはポリアミ
ド樹脂組成物積層体 積層体の構成 ガラス//樹脂組成物層(150 μフィルム)//PA-6フィル
ムまたはポリアミド樹脂組成物 接着条件 プレス 160℃×圧力5kg/cm2 ×加圧時間3分 剥離条件 せん断剥離 所定温度下、剥離速度10mm/min (2) 耐水試験 接着した試料を常温水中に3日間浸漬後、剥離試験を実
施した。
【0031】実施例1〜5 サイドフィードおよびベント装置付30mmφ二軸押出機
を用いて、設定温度260℃で、表1に示すエチレン共
重合体とポリアミド樹脂を溶融混練しながら、押出機バ
レルの中間に設置したサイドフィード装置により表1に
示すアルコキシシラン化合物を定量的に添加して溶融混
練し、接着性樹脂組成物を得た。このようにして得られ
た接着性樹脂組成物を乾燥後、20mmφTダイフィルム
成形機を用い、設定温度260℃でフィルムを成形し、
厚さ150μのフィルムを得た。そのフィルムを用い
て、それぞれ積層体を製造し接着性を評価した。評価結
果を表1に示す。
を用いて、設定温度260℃で、表1に示すエチレン共
重合体とポリアミド樹脂を溶融混練しながら、押出機バ
レルの中間に設置したサイドフィード装置により表1に
示すアルコキシシラン化合物を定量的に添加して溶融混
練し、接着性樹脂組成物を得た。このようにして得られ
た接着性樹脂組成物を乾燥後、20mmφTダイフィルム
成形機を用い、設定温度260℃でフィルムを成形し、
厚さ150μのフィルムを得た。そのフィルムを用い
て、それぞれ積層体を製造し接着性を評価した。評価結
果を表1に示す。
【0032】比較例1 エチレン共重合体であるTX8030を20mmφTダイフィル
ム成形機を用い、設定温度260℃でフィルムを成形
し、厚さ150μのフィルムを得た。そのフィルムを用
いて、それぞれ積層体を製造し接着性を評価した。評価
結果を表1に示す。
ム成形機を用い、設定温度260℃でフィルムを成形
し、厚さ150μのフィルムを得た。そのフィルムを用
いて、それぞれ積層体を製造し接着性を評価した。評価
結果を表1に示す。
【0033】比較例2、3 サイドフィードおよびベント装置付30mmφ二軸押出機
を用いて、設定温度260℃で、表1に示すエチレン共
重合体とポリアミド樹脂を溶融混練し、接着性樹脂組成
物を得た。得られた接着性樹脂組成物を乾燥後、20mm
φTダイフィルム成形機を用い、設定温度260℃でフ
ィルムを成形し、厚さ150μのフィルムを得た。その
フィルムを用いて、それぞれ積層体を製造し接着性を評
価した。評価結果を表1に示す。
を用いて、設定温度260℃で、表1に示すエチレン共
重合体とポリアミド樹脂を溶融混練し、接着性樹脂組成
物を得た。得られた接着性樹脂組成物を乾燥後、20mm
φTダイフィルム成形機を用い、設定温度260℃でフ
ィルムを成形し、厚さ150μのフィルムを得た。その
フィルムを用いて、それぞれ積層体を製造し接着性を評
価した。評価結果を表1に示す。
【0034】比較例4 サイドフィードおよびベント装置付30mmφ二軸押出機
を用いて、設定温度260℃で、表1に示すエチレン共
重合体を溶融混練しながら、押出機バレルの中間に設置
したサイドフィード装置により表1に示すアルコキシシ
ラン化合物を定量的に添加して溶融混練し、接着性樹脂
組成物を得た。このようにして得られた接着性樹脂組成
物を乾燥後、20mmφTダイフィルム成形機を用い、設
定温度260℃でフィルムを成形し、厚さ150μのフ
ィルムを得た。そのフィルムを用いて、それぞれ積層体
を製造し接着性を評価した。評価結果を表1に示す。
を用いて、設定温度260℃で、表1に示すエチレン共
重合体を溶融混練しながら、押出機バレルの中間に設置
したサイドフィード装置により表1に示すアルコキシシ
ラン化合物を定量的に添加して溶融混練し、接着性樹脂
組成物を得た。このようにして得られた接着性樹脂組成
物を乾燥後、20mmφTダイフィルム成形機を用い、設
定温度260℃でフィルムを成形し、厚さ150μのフ
ィルムを得た。そのフィルムを用いて、それぞれ積層体
を製造し接着性を評価した。評価結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 133/04 JDD 7921−4J //(C08L 23/08 77:00) 9286−4J
Claims (14)
- 【請求項1】(1)エチレン−α,β−不飽和カルボン
酸アルキルエステル−無水マレイン酸三元共重合体55
〜90重量%、(2)下記式(i)で表わされるアルコ
キシシラン化合物0.5〜10重量%、及び R1 n Si(OR2 )4-n (i) (式中、R1 はアミノ基、エポキシ基、メルカプト基、
メタクリロキシ基、アクリロキシ基、ビニル基、アルキ
ル基、アルケニル基を、R2 はアルキル基をそれぞれ表
わす。nは1または2を表わす。)(3)ポリアミド樹
脂40〜5重量%とからなる接着性樹脂組成物。 - 【請求項2】エチレン−α,β−不飽和カルボン酸アル
キルエステル−無水マレイン酸三元共重合体が、エチレ
ン単位40〜90重量%、α、β−不飽和カルボン酸ア
ルキルエステル単位55〜5重量%、無水マレイン酸単
位0.1〜10重量%からなる共重合体である請求項1
記載の接着性樹脂組成物。 - 【請求項3】アルコキシシラン化合物がビニルトリメト
キシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピル
トリエトキシシランから選ばれる少なくとも1種のアル
コキシシラン化合物である請求項1記載の接着性樹脂組
成物。 - 【請求項4】下記(A)及び(B)から構成されてなる
積層体。 (A)ガラス層、 (B)(1) エチレン−α,β−不飽和カルボン酸アルキ
ルエステル−無水マレイン酸三元共重合体55〜90重
量%、(2) 下記式(i)で表わされるアルコキシシラン
化合物0.5〜10重量%、及び R1 n Si(OR2 )4-n (i) (式中、R1 はアミノ基、エポキシ基、メルカプト基、
メタクリロキシ基、アクリロキシ基、ビニル基、アルキ
ル基、アルケニル基を、R2 はアルキル基をそれぞれ表
わす。nは1または2を表わす。)(3) ポリアミド樹脂
40〜5重量%とからなる樹脂組成物層。 - 【請求項5】下記(A)、(B)及び(C)から構成さ
れてなる積層体。 (A)ガラス層、 (B)(1) エチレン−α,β−不飽和カルボン酸アルキ
ルエステル−無水マレイン酸三元共重合体55〜90重
量%、(2) 下記式(i)で表わされるアルコキシシラン
化合物0.5〜10重量%、及び R1 n Si(OR2 )4-n (i) (式中、R1 はアミノ基、エポキシ基、メルカプト基、
メタクリロキシ基、アクリロキシ基、ビニル基、アルキ
ル基、アルケニル基を、R2 はアルキル基をそれぞれ表
わす。nは1または2を表わす。)(3) ポリアミド樹脂
40〜5重量%とからなる樹脂組成物層、 (C)(1) ポリアミド樹脂層または(2) マトリックス相
がポリアミド樹脂である多相熱可塑性樹脂組成物層。 - 【請求項6】エチレン−α,β−不飽和カルボン酸アル
キルエステル−無水マレイン酸三元共重合体が、エチレ
ン単位40〜90重量%、α、β−不飽和カルボン酸ア
ルキルエステル単位55〜5重量%、無水マレイン酸単
位0.1〜10重量%からなる共重合体である請求項4
または5記載の積層体。 - 【請求項7】アルコキシシラン化合物がビニルトリメト
キシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピル
トリエトキシシランから選ばれる少なくとも1種のアル
コキシシラン化合物である請求項4または5記載の積層
体。 - 【請求項8】マトリックス相がポリアミド樹脂である多
相熱可塑性樹脂組成物が、ポリアミド樹脂とポリフェニ
レンエーテルからなる樹脂組成物である請求項5記載の
積層体。 - 【請求項9】マトリックス相がポリアミド樹脂である多
相熱可塑性樹脂組成物が、ポリアミド樹脂とポリフェニ
レンエーテルおよびガラス繊維とからなる樹脂組成物で
ある請求項5記載の積層体。 - 【請求項10】(C)(2) のポリアミド樹脂がポリアミ
ド−6である請求項8記載の積層体。 - 【請求項11】(C)(2) のポリアミド樹脂がポリアミ
ド−66である請求項8記載の積層体。 - 【請求項12】ポリアミド樹脂とポリフェニレンエーテ
ルとからなる樹脂組成物が、ポリアミド樹脂、ポリフェ
ニレンエーテル及び相溶性改良剤からなる樹脂組成物で
ある請求項8記載の積層体。 - 【請求項13】マトリックス相がポリアミド樹脂である
多相熱可塑性樹脂組成物が、ポリアミド樹脂とポリプロ
ピレンとからなる樹脂組成物である請求項5記載の積層
体。 - 【請求項14】マトリックス相がポリアミド樹脂である
多相熱可塑性樹脂組成物が、ポリアミド樹脂とABSと
からなる樹脂組成物である請求項5記載の積層体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26132292A JP3245991B2 (ja) | 1992-09-30 | 1992-09-30 | 接着性樹脂組成物及び該組成物を用いてなる積層体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26132292A JP3245991B2 (ja) | 1992-09-30 | 1992-09-30 | 接着性樹脂組成物及び該組成物を用いてなる積層体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06107871A true JPH06107871A (ja) | 1994-04-19 |
JP3245991B2 JP3245991B2 (ja) | 2002-01-15 |
Family
ID=17360203
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP26132292A Expired - Fee Related JP3245991B2 (ja) | 1992-09-30 | 1992-09-30 | 接着性樹脂組成物及び該組成物を用いてなる積層体 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3245991B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012032005A1 (de) * | 2010-09-07 | 2012-03-15 | Basf Se | Terpolymerisat aus elektronendefizierten olefinen, olefinen ohne elektronenziehende substituenten und alkoxyvinylsilanen |
WO2012098063A1 (de) * | 2011-01-18 | 2012-07-26 | Basf Se | Hydrolysestabile polyamide |
JP2018145066A (ja) * | 2017-03-08 | 2018-09-20 | 三井・デュポンポリケミカル株式会社 | 合わせガラス中間膜用樹脂シートおよび合わせガラス |
-
1992
- 1992-09-30 JP JP26132292A patent/JP3245991B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|---|---|---|
WO2012032005A1 (de) * | 2010-09-07 | 2012-03-15 | Basf Se | Terpolymerisat aus elektronendefizierten olefinen, olefinen ohne elektronenziehende substituenten und alkoxyvinylsilanen |
WO2012098063A1 (de) * | 2011-01-18 | 2012-07-26 | Basf Se | Hydrolysestabile polyamide |
KR20140007843A (ko) * | 2011-01-18 | 2014-01-20 | 바스프 에스이 | 가수분해-안정성 폴리아미드 |
JP2014503022A (ja) * | 2011-01-18 | 2014-02-06 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア | 加水分解安定性のポリアミド |
JP2018145066A (ja) * | 2017-03-08 | 2018-09-20 | 三井・デュポンポリケミカル株式会社 | 合わせガラス中間膜用樹脂シートおよび合わせガラス |
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